JP4737935B2 - 固体電解質形燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質を用いて発電する固体電解質形燃料電池に関する。更に詳しくは、各発電層の集電性能を長期にわたって維持できるものとし、性能向上し、安定した固体電解質形燃料電池に関する。
本発明は、各種の構造を備える固体電解質形燃料電池において広く利用することができる。
平板型の固体電解質形燃料電池(「平板型SOFCスタック」ともいう。)は、複数の単セルがセル間セパレータを介して積層することで形成されている。また、単セルで得られた電力はその電極からセル間セパレータを介して集電されるが、電極及びセル間セパレータ間の接触抵抗によって出力低下する場合があり改善を望まれていた。
この平板型SOFCスタックは、1000℃を越える高温で動作させることが多いが、近年、Y等により安定化されたジルコニアなどの固体電解質層をできるだけ薄くして内部抵抗を低減し、900℃以下、特に800℃以下の比較的低温域で動作させる研究が活発化している。この場合、従来から使用されている耐熱性の高いセラミックセパレータに代えて、金属製の安価なセパレータを使用することができ、特に、より安価なステンレス鋼を用いることができれば、大幅にコストを引き下げることができる(例えば、特許文献1参照。)。
また、このような平板型SOFCスタックは、金属製のセル間セパレータを使用し、各々の単セルの燃料極及び空気極とセル間セパレータとを、それぞれ集電体により電気的に接続した構成をすることが多い。
しかし、各々の電極及びセル間セパレータ間の接触抵抗が高いと、大きな出力を得ることが難しい。特に、空気極の側では、常に酸素ガスが存在し、セル間セパレータが酸化され易く、生成する絶縁性の酸化皮膜により接触抵抗が高くなる傾向にある。このような問題に対処するため、優れた導電性を有するAgを用いた集電体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、単セルを積層した積層体を作成するときに、積層方向の応力を緩和することによって単セルの破損を防止し、固体電解質形燃料電池の耐久性を向上することが望まれている。この例としてディンブル形状の金属板をセル間セパレータとして使用することによって緩和することが知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかし、電極とセル間セパレータとの接触部分が、ディンブルの先端部分に限定されて面積が少なくなるため、接触抵抗が大きくなりがちである。
更に、耐熱合金に含まれるクロムによって空気極が被毒される恐れがある。これに対しメッキを行うことが知られているが(例えば、特許文献1参照。)、メッキを設ける工程が増加する。
特開2002−280026号公報 特開2001−35514号公報
本発明は、上記問題点を解決するものであり、電極及びセル間セパレータ間の接触抵抗を少なくすることができ、発電層の積層方向の応力を緩和することができる固体電解質形燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の固体電解質形燃料電池は、以下の通りである。
請求項1は、
固体電解質層と燃料極と空気極とを有する単セルと、
前記単セルを収容する開口部を有する枠体と、
前記単セルと前記枠体との間で前記燃料極と前記空気極を隔離する隔離セパレータと、を備える発電層が複数積層してなる積層構造を有する固体電解質形燃料電池であって、
前記隔離セパレータは、
前記隔離セパレータの前記枠体に取り付ける位置と、前記隔離セパレータと前記単セルが接触する位置との間で、前記発電層の積層方向に沿って撓んだ状態であることを特徴とする固体電解質形燃料電池である。
請求項2は、
前記隔離セパレータの前記枠体に取り付ける位置と、前記隔離セパレータと前記単セルが接触する位置が、前記隔離セパレータ自身が撓むことによって前記発電層の積層方向おいてずれている請求項1に記載の固体電解質形燃料電池である。
請求項3は、
前記隔離セパレータは波状の可撓部を備える請求項1又は2に記載の固体電解質形燃料電池である。
請求項4は、
前記積層構造において、前記発電層と交互に積層されるセル間セパレータが配置され、
前記積層構造の積層方向の両端に配置された前記セル間セパレータは、前記発電層間に配置された前記セル間セパレータよりも、積層方向の厚みが厚い請求項1ないし3のいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池である。
請求項5は、
前記積層構造の積層方向の両端に配置された前記セル間セパレータは、前記発電層側に傾斜する傾斜部を備える請求項4に記載の固体電解質形燃料電池である。
本発明の固体電解質形燃料電池1によれば、隔離セパレータ23が撓んだ状態で配設されるので、各要素の厚みのばらつきがある場合であっても、応力が均一となり、接触抵抗に影響を及ぼすことがない。また、本固体電解質形燃料電池1の使用温度である650℃以上で十分な可撓性が得られ、応力緩和できる。つまり、燃料極側集電体41と空気極側集電体42の厚さのばらつきがあっても使用時に応力緩和できる。
隔離セパレータ23に可撓部を更に備える場合は、隔離セパレータ23の可撓性が更に増し、更に応力を均一とすると共に、接触抵抗の増加を防ぐことができる。
また、隔離セパレータ23に波状部231を備える場合は、可撓性が更に増し、更に応力を均一とすると共に、接触抵抗の増加を防ぐことができる。
以下、本発明の固体電解質形燃料電池を図1〜10を用いて詳細に説明する。
本固体電解質形燃料電池1は図2などに例示するように、燃料極12、固体電解質層11及び空気極13がこの順に積層され、燃料極12と空気極13の間が隔離セパレータ23で隔離される構造であれば良く、燃料極12、固体電解質層11及び空気極13のいずれも基体とすることができる。
また、固体電解質形燃料電池1は、各種の構造のものがあり、複数の発電層10が金属製のセル間セパレータ21を介して積層され、形成されているものがある。この燃料電池1において各々の発電層10は単セル100を備え、それぞれの単セル100は、固体電解質層11と、この固体電解質層11の一面に設けられた燃料極12と、他面に設けられた空気極13とを有する。
更に、各々の単セル100の燃料極12及び空気極13とセル間セパレータ21とは、それぞれ燃料極側集電体41及び空気極側集電体42により電気的に接続することができる。また、各々の発電層10は、燃料ガスの流路と、支燃性ガスである空気の流路とを隔離するための隔離セパレータ23を備える。更に、それぞれの発電層10間を電気的に絶縁するため、セラミック等の絶縁体からなる枠体7が、積層方向の所定部分に配設される。
上記「隔離セパレータ23」は、発電層10に供給する燃料ガス及び支燃性ガスが混合しないように隔離するための平板状のセパレータである。この隔離セパレータ23は、可撓性を備える材質である。図4及び5に示すように、隔離セパレータ23を枠体7に取り付ける位置33と、隔離セパレータ23と単セル100が接触する位置34が、隔離セパレータ23自身が撓むことによって発電層10の積層方向においてずれることができ、単セル100の固定位置を該積層方向において自由に移動することができるからである。
これによって単セル100の構成要素及び/又は各集電体41、42の厚さの誤差があっても、単セル100、セル間セパレータ21及び各集電体41、42を圧迫するように配設することでそれぞれ同じ圧力で接触することができる。更に、図10に例示するような、単セル100が隔離セパレータ23によって押さえつけられて、一部のみ接触できずに接触抵抗が増大することを防ぐこともできる。
また、上記「撓み」は、隔離セパレータ23に与えられた応力が除去されると元の形状に戻る弾性変形、及び元の形状に戻らない塑性変形のいずれであってもよい。各構成要素の接触抵抗を増大させることなく、各ガスの隔離をすることができればよいからである。
このような可撓性を備える材質として金属を挙げることができる。また、金属として、ステンレス鋼、ニッケル基合金及びクロム基合金等の耐熱合金が好ましい。
例えば、隔離セパレータ23にSUS430を用いる場合は、厚さは0.02mm〜0.5mm(好ましくは0.03mm〜0.3mm、更に好ましくは0.03mm〜0.15mm)が好ましい。この範囲であれば固体電解質形燃料電池1の一般的な動作温度である650〜900℃において十分な撓みを得ることができるからである。



更に、隔離セパレータ23は、可撓部を具備することができる。この「可撓部」は、隔離セパレータ23の一部又は全体に設けることができ、隔離セパレータ23をより撓みやすくする構造を備える部分である。また、「撓みやすくする構造」は、任意の構造を選択することができ、例えば図6、7に示すような波状部231を設けてこれを可撓部とすることができる。この「波状部231」は、単セル100が配置される中心に向かった断面形状が波状であり、枠体7から単セル100までの距離をより長くすることによって隔離セパレータ23をより撓みやすくすることができる。このような、波状部231を形成することによって垂直方向の可撓性を更に高めることができる。更に、上記波状部231に限らず隔離セパレータ23の厚みをより薄くした可撓部を設けて、隔離セパレータ23を撓みやすくすることができる。
上記「固体電解質層11」は、ZrO、BaCeO3系酸化物、及びLaGaO3系酸化物のうち、少なくとも一つからなることが好ましい。また、これらのうち、ZrO系酸化物を用いた固体電解質が特に好ましい。
この固体電解質層11は、本固体電解質形燃料電池1の動作時に燃料極12に導入される燃料ガス又は空気極13に導入される支燃性ガスのうち一方の少なくとも一部をイオンとして移動させることができるイオン伝導性を有する。どのようなイオンを伝導することができるかは特に限定されないが、イオンとしては、例えば、酸素イオン及び水素イオン等が挙げられる。
尚、この固体電解質層11の厚さは電気抵抗と強度とを勘案し、5〜100μm、特に5〜50μm、更には5〜30μmとすることができる。
上記「燃料極12」は、Ni及びYSZ等により形成することができる。この燃料極12は、水素源となる燃料ガスと接触し、単セル100における負電極として機能する。
また、燃料極12の形成に用いる材料もNi及びYSZに限定されず、固体電解質形燃料電池1の使用条件等により適宜選択することができる。この材料としては、例えば、Pt、Au、Ag、Cu、Pd、Ir、Ru、Rh、Ni及びFe等の金属が挙げられる。これらの金属は1種のみでもよいし、2種以上の金属の合金でもよい。また、これらの金属及び/又は合金と、Y及び希土類元素のうちの少なくとも1種により安定化されたジルコニア等のジルコニア系セラミック、セリア系セラミック及び酸化マンガン等のセラミックとの混合物(サーメットを含む。)が挙げられる。更に、Ni及びCu等の金属の酸化物と、上記セラミックのうちの少なくとも1種との混合物などが挙げられる。
また、燃料極12の平面形状は特に限定されない。
上記「空気極13」は、例えばLa1−xSrMnO系複合酸化物等により形成することができる。この空気極13は、酸素源となる支燃性ガスと接触し、単セル100における正電極として機能する。
また、空気極13の形成に用いる材料はLa1−xSrMnO系複合酸化物に限定されず、固体電解質形燃料電池1の使用条件等により適宜選択することができる。この材料としては、例えば、Pt、Au、Ag、Pd、Ir、Ru及びRh等の金属が挙げられる。これらの金属は1種のみでもよいし、2種以上の金属の合金でもよい。更に、La、Sr、Ce、Co及びMn等の酸化物(例えば、La、SrO、Ce、Co、MnO及びFeO等)が挙げられる。また、La、Sr、Ce、Co及びMn等のうちの少なくとも1種を含有する各種の複合酸化物(例えば、La1−xSrCoO系複合酸化物、La1−xSrFeO系複合酸化物、La1−xSrCo1−yFe系複合酸化物、Pr1−xBaCoO系複合酸化物及びSm1−xSrCoO系複合酸化物等)が挙げられる。
上記「燃料極側集電体41」の材質は、金属が好ましく、例えばNi又はNi基合金等により形成することができる。この燃料極側集電体41の形態は、弾性があるものが好ましく、多孔体、発泡体及び金属繊維からなるフェルト又はメッシュ等を挙げることができる。
この上記「弾性がある」とは、バネ等のように圧縮前の形状に略復元する程度の弾性であってもよいし、圧縮前の形状に復元されなくても積層されるセル間セパレータ21、固体電解質層11、燃料極12、空気極13、燃料極側集電体41及び空気極側集電体42が、燃料極側集電体41によって互いに押しつけられ、それぞれの接触が密になることによって接触抵抗が増大することを防止することができる程度の弾性であってもよい。例えば、金属のフェルト又はメッシュ等を用いた燃料極側集電体41の場合は、元の厚さが20mmであっても、2mm厚まで圧縮し加熱状態で使用すると、その後自由にしても2.1mm程度までしか戻らないが、本発明の用途においては十分な弾性を備えるといえる。このような程度の弾性がある燃料極側集電体41を用い、燃料極側集電体41を圧縮した状態で配設することによって、積層されるセル間セパレータ21、固体電解質層11、燃料極12、空気極13、燃料極側集電体41及び空気極側集電体42が、燃料極側集電体41の復元力によって互いに押しつけられ、それぞれの接触が密になることによって接触抵抗が増大することを防止することができる。
上記「空気極側集電体42」の材質は、金属及び導電性セラミックを用いることができる。この金属としては、燃料極側集電体41と同様のものを用いることができるが、非弾性の緻密な板状体であってもかまわない。
また、上記「非弾性」は、上記燃料極側集電体41より弾性が小さいことをいう。更に、上記導電性セラミックは、本固体電解質形燃料電池1の使用温度において導電性を備えていれば良く、LSM等を例示することができる。また、空気極側集電体42の少なくとも一部に空気極13を構成する元素と同じ元素が含まれていることが好ましい。
空気極側集電体42は一面で空気極13と接触し、他面でセル間セパレータ21と接触するように設けることができる。また、セル間セパレータ21と接触する面の少なくとも一部において、空気極側集電体42及びセル間セパレータ21をろう材等の接合材を用いて接合することができる。このような接合材は、空気極側集電体42とセル間セパレータ21とを密着させ、安定して接触させ、接触抵抗が増大することを防止することができる限り特に限定されない。
尚、固体電解質形燃料電池1では、空気極側集電体42とセル間セパレータ21との間等、同様に接合材等により気密にシールする必要のある部分が多くあり、これらの接合操作の際に同時に接合することができる。また、ガラス接合でも良いし、コンプレッションシールでも良い。
更に、これらの集電体41、42は1種の材料のみからなっていてもよく、2種以上の材料からなっていてもよい。また、異なる材料からなるブロックの集合体であってもよい。
上記「セル間セパレータ21」の材質は金属、特に、ステンレス鋼、ニッケル基合金、クロム基合金等の耐熱合金により形成される。尚、セル間セパレータ21の上面に更に他の発電層が積層されない場合は、蓋部材22として機能し、セル間セパレータ21の下面に更に他の発電層が積層されない場合は底部材26として機能する。
更に、固体電解質形燃料電池1の構造によっては、燃料ガス又は支燃性ガスの流路が形成されたセル間セパレータ21が用いることができる。
上記「膨張抑制手段」は、燃料極側集電体41の復元力等によって膨張変形することを抑制する手段である。膨張変形によって各部材間の接触面積が減少し、接触抵抗が増大することを防止するためである。この膨張抑制手段は燃料極側集電体41の膨張を防止することができれば良く、例えば、図2に示すように、各セル間セパレータ21、22、26を厚くしてこれを膨張抑制手段とすることができる。例えば、SUS430等の金属で作製されたセル間セパレータ21の厚さを0.3mm以上(好ましくは、0.5mm以上、更に好ましくは0.8mm以上)とすることで、燃料極側集電体41等が膨張変形することを抑制することができる。これによって、膨張変形による各部材間の接触面積が減少し、接触抵抗が増大することを防止することができる。また、発電層10が積層方向に膨張することを防止することができる。
また、図6に示すように、セル間セパレータ21である蓋部材22及び底部材26のみを厚くして膨張抑制手段とすることができる。例えば、SUS430等の金属で作製された蓋部材22及び底部材26の厚さを0.3mm以上(好ましくは、0.5mm以上、更に好ましくは0.8mm以上)とすることで、蓋部材22及び底部材26が変形して、各発電層10の燃料極側集電体41等が膨張変形することを抑制することができる。また、膨張変形による各部材間の接触面積が減少し、接触抵抗が増大することを防止することができる。更に、固体電解質形燃料電池1全体の膨張を防止することができる。
更に、図8に示すように、セル間セパレータ21である蓋部材22及び底部材26に傾斜部211を設けて膨張抑制手段とすることができる。この傾斜部211は、単セル100との接触部から発電層10の枠体82、84、86までの間に設けられ、それぞれが単セル100側に向かうように傾斜が設けられている。 このような傾斜部211を設けることで例えば、SUS430等の金属で作製されたセル間セパレータ21、蓋部材22及び底部材26の厚さを0.25〜0.7mmとしても、単セル100等が膨張変形しようとする応力を傾斜部211によって分散し、膨張変形を抑制することができる。また、膨張変形による各部材間の接触面積が減少し、接触抵抗が増大することを防止することができる。更に、固体電解質形燃料電池1全体の膨張を防止することができる。
更に、それぞれが積層方向の一方向に向かうように傾斜部211を設け、一部のセル間セパレータ21のみ厚くすることもできる。例えば図9に示すように、セル間セパレータ21、蓋部材22を底部材26に向けた傾斜部211を設け、底部材26の厚みを厚くすることができる。このような固体電解質形燃料電池であっても、膨張変形を抑制することができる。
尚、本膨張抑制手段は、単セル100及び空気極側集電体42等の膨張変形による接触抵抗の増大も防止することができる。
上記「燃料ガス」は、水素、水素源となる炭化水素、水素と炭化水素との混合ガス、及びこれらのガスを所定温度の水中を通過させ加湿した燃料ガス、これらのガスに水蒸気を混合させた燃料ガス等が挙げられる。炭化水素は特に限定されず、例えば、天然ガス、ナフサ、石炭ガス化ガス等が挙げられる。更に、メタン、エタン、プロパン、ブタン及びペンタン等の炭素数が1〜10、好ましくは1〜7、より好ましくは1〜4の飽和炭化水素、並びにエチレン及びプロピレン等の不飽和炭化水素を主成分とするものが好ましく、飽和炭化水素を主成分とするものが更に好ましい。これらの燃料ガスは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。また、50体積%以下の窒素及びアルゴン等の不活性ガスを含有していてもよい。
上記「支燃性ガス」は、酸素と他の気体との混合ガス等が挙げられる。また、この混合ガスには80体積%以下の窒素及びアルゴン等の不活性ガスが含有されていてもよい。これらの支燃性ガスのうちでは安全であって、且つ安価であるため空気(約80体積%の窒素が含まれている。)が好ましい。
以下、実施例により本発明の固体電解質形燃料電池1を具体的に説明する。
1.固体電解質形燃料電池1の構造
(1)単セル100及び各種セパレータ等
参考例1の固体電解質形燃料電池は図1〜3に示すように、3個の発電層10(10a、10b、10c)が積層されている。また、隔離セパレータ23は撓みのない水平の状態で配設されている。尚、発電層10の数は3に限られず任意の数で構成することができる。
この固体電解質形燃料電池1では、3個の発電層10a〜10cがセル間セパレータ21を介して積層されている。各々の発電層10が備える単セル100は、燃料極12を基体とし、その上に固体電解質層11及び空気極13が積層されている。
固体電解質層11は、8YSZからなり、平面形状が正方形であり、厚さが30μmである。
燃料極12は、Ni及び8YSZとからなり、平面方向の形状、寸法が固体電解質層11と同じであり、厚さが1000μmである。
空気極13は、LSM(La0.8Sr0.2MnO3)からなり、平面方向の形状が固体電解質層11と同じであり、寸法が固体電解質層11より小さく、厚さが30μmである。
上部の発電層10aは、セル間セパレータ21の上面に配設されたニッケルフェルトからなる燃料極側集電体41、単セル100、インコネル繊維メッシュからなる空気極側集電体42及び蓋部材22をこの順に備える。この空気極側集電体42と蓋部材22とは、これらが接触する面の全面において、ろう付けがされており、接合部6が形成されている。
また、上部発電層10aは、それぞれ接合部6を介して下面が固体電解質層11及び金属製枠体82と接合され、上面が絶縁性セラミックであるMgO−MgAl焼結体からなる絶縁板7及び金属製枠体81を介して蓋部材22と接合されている隔離セパレータ23を更に有する。
中間部の発電層10bは、セル間セパレータ21の上面に配設された燃料極側集電体41、単セル100及び空気極側集電体42をこの順に備える。この空気極側集電体42は、セル間セパレータ21の下面と上部発電層10aの場合と同様にしてろう付けされ、接合部6が形成されている。
また、中間部発電層10bは、それぞれ接合部6を介して下面が固体電解質層11及び金属製枠体84と接合され、上面が絶縁板7及び金属製枠体83を介してセル間セパレータ21と接合されている隔離セパレータ23を更に有する。
下部の発電層10cは、底部材26の上面に配設された燃料極側集電体41、単セル100及び空気極側集電体42をこの順に備える。この空気極側集電体42は、セル間セパレータ21の下面と上部発電層10aの場合と同様にしてろう付けされ、接合部6が形成されている。
また、下部発電層10cは、それぞれ接合部6を介して下面が固体電解質層11及び金属製枠体86と接合され、上面が絶縁板7及び金属製枠体85を介してセル間セパレータ21と接合されている隔離セパレータ23を更に有する。
セル間セパレータ21、蓋部材22、隔離セパレータ23、底部材26及び金属製枠体81〜86は、いずれもSUS430によって形成されている。単セルと、それぞれ熱膨張率が略一致する耐熱合金であるからである。更に、セル間セパレータ21、蓋部材22及び底部材26は、厚さが1mmあり、膨張抑制手段として機能する。
更に、蓋部材22と金属製枠体81、上部発電層用隔離セパレータ23と金属製枠体82、金属製枠体82とセル間セパレータ21、セル間セパレータ21と金属製枠体83、中間発電層用隔離セパレータ23と金属製枠体84、金属製枠体84とセル間セパレータ21、セル間セパレータ21と金属製枠体85、下部発電層用隔離セパレータ23と金属製枠体86、金属製枠体86と底部材26はそれぞれ接合材により接合され、接合部6が形成されている。また、各金属製枠体と絶縁層7、隔離セパレータ23と絶縁層7もそれぞれ接合材により接合され、接合部6が形成されている。
(2)ガス導入管及び排出管等
上部発電層10aにおいて図2に示すように、上部発電層10aの隔離セパレータ23とセル間セパレータ21との間に形成された空間には、上部発電層10aの燃料極12に燃料ガスを導入するための燃料ガス導入管91が開口している。また、この空間の燃料ガス導入管91の開口部と対向する側には、上部発電層10aの燃料極12から燃料ガスを排出するための燃料ガス排出管92が開口している。更に、図3に示すように、蓋部材22と隔離セパレータ23との間に形成された空間には、上部発電層10aの空気極13に支燃性ガスを導入するための支燃性ガス導入管93が開口している。また、この空間の支燃性ガス導入管93の開口部と対向する側には、上部発電層10aの空気極13から支燃性ガスを排出するための支燃性ガス排出管94が開口している。
また、中間部発電層10bにおいて図2に示すように、隔離セパレータ23とセル間セパレータ21との間に形成された空間には、中間部発電層10bの燃料極12に燃料ガスを導入するための燃料ガス導入管91が開口している。更に、この空間の燃料ガス導入管91の開口部と対向する側には、中間部発電層10bの燃料極12から燃料ガスを排出するための燃料ガス排出管92が開口している。また、図3に示すように、セル間セパレータ21と隔離セパレータ23との間に形成された空間には、中間部発電層10bの空気極13に支燃性ガスを導入するための支燃性ガス導入管93が開口している。更に、この空間の支燃性ガス導入管93の開口部と対向する側には、中間部発電層10bの空気極13から支燃性ガスを排出するための支燃性ガス排出管94が開口している。
更に、下部発電層10cにおいて図2に示すように、隔離セパレータ23と底部材26との間に形成された空間には、下部発電層10cの燃料極12に燃料ガスを導入するための燃料ガス導入管91が開口している。また、この空間の燃料ガス導入管91の開口部と対向する側には、下部発電層10cの燃料極12から燃料ガスを排出するための燃料ガス排出管92が開口している。更に、図3に示すように、セル間セパレータ21と隔離セパレータ23との間に形成された空間には、下部発電層の空気極13に支燃性ガスを導入するための支燃性ガス導入管93が開口している。また、この空間の支燃性ガス導入管93の開口部と対向する側には、下部発電層10cの空気極13から支燃性ガスを排出するための支燃性ガス排出管94が開口している。
また、各発電層10a〜10cの各々に燃料ガス又は支燃性ガスを導入し、又は排出するためのそれぞれの管は、本管に側管が取り付けられた構造であり、各発電層10a〜10cの各々の単セルに燃料ガス及び支燃性ガスが同時に導入され、且つ排出される。更に、燃料ガス導入管と燃料ガス排出管、及び支燃性ガス導入管と支燃性ガス排出管は、この実施例1の場合は、燃料ガス及び支燃性ガスがそれぞれ対向方向に流通するような位置に取り付けられている。これにより、各発電層10a〜10cのそれぞれの単セル100の各々の燃料極と燃料ガス、及び空気極と支燃性ガスをそれぞれ効率よく接触させることができる。
2.燃料ガス及び支燃性ガス
参考例1の固体電解質形燃料電池を用いて発電させる場合、燃料極側には燃料ガスを導入し、空気極側には支燃性ガスを導入する。
3.固体電解質形燃料電池の発電及び電力の取り出し
この固体電解質形燃料電池1は、上部発電層10aの空気極13が、空気極側集電体42を介して蓋部材22に電気的に接続されている。上部発電層10aの燃料極12は、燃料極側集電体41を介してセル間セパレータ21と電気的に接続されている。また、このセル間セパレータ21は、空気極側集電体42を介して中間部発電層10bの空気極13と接続されている。更に、中間部発電層10bの燃料極12は、燃料極側集電体41を介してセル間セパレータ21と電気的に接続されている。また、このセル間セパレータ21は、空気極側集電体42を介して下部発電層10cの空気極13と電気的に接続されている。更に、下部発電層10cの燃料極12は、燃料極側集電体41を介して底部材26に電気的に接続されている。このように発電層10a〜10cは各々直列に接続されており、蓋部材22及び底部材26から電力を取り出すことができる。
また、本固体電解質形燃料電池1を所定の動作温度に昇温させ、燃料ガス導入管91に水素等の燃料ガスを導入して燃料極12と接触させ、支燃性ガス導入管93に空気等の支燃性ガスを導入して空気極13と接触させることにより、燃料電池として機能することができる。
本固体電解質形燃料電池1は、3個の単セルがそれぞれ燃料極支持型であり、この構造の場合、600℃程度の動作温度でも電流を取り出すことができる。
4.固体電解質形燃料電池の効果
参考例1の固体電解質形燃料電池は、通常は、図2に示すように隔離セパレータ23が水平であるが、図4、5に示すように、温度差等の理由によって、単セル100、燃料極側集電体41及び空気極側集電体42が積層方向に膨張・収縮し、隔離セパレータ23を枠体7に取り付ける位置33と、隔離セパレータ23と単セル100が接触する位置34がずれても、隔離セパレータ23自身が撓むことによって発電層10の積層方向においてずれることができるため、各層に均一な応力が掛かり、接触抵抗が増大することを防止することができる。
更に、燃料極側集電体41をニッケルフェルトとしたことで弾性に富み、燃料極側集電体41を予め圧縮した状態で配設することで燃料極側集電体41の復元力によって単セル100及び空気極側集電体42がセル間セパレータ21等に押しつけられ、接触抵抗が増大することを防止することができる。
また、セル間セパレータ21、蓋部材22及び底部材26は、厚さが1mmあり、膨張抑制手段として機能するため、燃料極側集電体41等が膨張変形して、接触抵抗が増大することを防止することができる。
本実施例の固体電解質形燃料電池は図4に示すように、参考例1の図1〜3の固体電解質形燃料電池の空気極側集電体42より薄い空気極側集電体42を備える。また、燃料極側集電体41が0.5mm厚く、空気極側集電体42が0.5mm薄い他は、実施例1と同じ構成である。本実施例2の隔離セパレータ23は、予め空気極13側に撓んだ状態で配設されている。
このような固体電解質形燃料電池は、隔離セパレータ23を枠体7に取り付ける位置33より、隔離セパレータ23と単セル100が接触する位置34が空気極13側にずれていても、隔離セパレータ23自身が撓むことによって発電層10の積層方向においてずれるため、各層に均一な応力が掛かり、接触抵抗が増大することを防止することができる。
更に、温度差等の理由によって、単セル100、燃料極側集電体41及び空気極側集電体42が積層方向に膨張・収縮し、隔離セパレータ23を枠体7に取り付ける位置33と、隔離セパレータ23と単セル100が接触する位置34がずれても、隔離セパレータ23自身が撓むことによって発電層10の積層方向においてずれることができるため、各層に均一な応力が掛かり、接触抵抗が増大することを防止することができる。
また、隔離セパレータ23及び単セル100が互いに押しつけ合う状態であるため、接合部6に引っ張り応力が掛からないため、隔離セパレータ23及び単セル100間がはがれにくいものとなっている。
本実施例の固体電解質形燃料電池は図5に示すように、参考例1の図1〜3の固体電解質形燃料電池の空気極側集電体42より厚い空気極側集電体42を備える。また、燃料極側集電体41及び空気極側集電体42の厚みが異なる他は、参考例1と同じ構成である。本実施例の隔離セパレータ23は、予め燃料極12側に撓んだ状態で配設されている。
このような固体電解質形燃料電池は、隔離セパレータ23を枠体7に取り付ける位置33より、隔離セパレータ23と単セル100が接触する位置34が燃料極12側にずれていても、隔離セパレータ23自身が撓むことによって発電層10の積層方向においてずれるため、各層に均一な応力が掛かり、接触抵抗が増大することを防止することができる。
更に、温度差等の理由によって、単セル100、燃料極側集電体41及び空気極側集電体42が積層方向に膨張・収縮し、隔離セパレータ23を枠体7に取り付ける位置33と、隔離セパレータ23と単セル100が接触する位置34がずれても、隔離セパレータ23自身が撓むことによって発電層10の積層方向においてずれることができるため、各層に均一な応力が掛かり、接触抵抗が増大することを防止することができる。
本実施例の固体電解質形燃料電池は図6、7に示すように、参考例1の図1〜3に示す固体電解質形燃料電池の隔離セパレータ23に可撓部である波状部231を更に具備する固体電解質形燃料電池である。また、セル間セパレータである蓋部材22及び底部材26の厚さが5mmであり、セル間セパレータ21の厚さが0.2mmである。更に、空気極側集電体42は導電性セラミックであるLSMを用いている。その他は、参考例1と同じ構成である。
このような隔離セパレータ23は、波状部231によって垂直方向の可撓性を更に高めることができる。
また、セル間セパレータ21、蓋部材22及び底部材26の厚さが実施例1と異なり、セル間セパレータ21がより薄く、蓋部材22及び底部材26がより厚くても実施例1と同様に蓋部材22及び底部材26が変形することなく、各発電層10の燃料極側集電体41及び単セル100等が膨張変形することを抑制することができる。また、膨張変形による各部材間の接触面積が減少し、接触抵抗が増大することを防止することができる。更に、固体電解質形燃料電池1全体の膨張を防止することができる。
更に、導電性セラミック製の空気極側集電体42を用いることによって耐熱合金製の空気極側集電体42を用いた場合のように、クロムなどの電極被毒物がなく、空気極13を劣化させることなく長期にわたって安定した出力を得ることができる。
本実施例の固体電解質形燃料電池は図8に示すように、実施例1の図1〜3に示す固体電解質形燃料電池のセル間セパレータである蓋部材22及び底部材26に傾斜部211を更に具備する固体電解質形燃料電池である。また、隔離セパレータ23に波状部231が更に具備する。
セル間セパレータである蓋部材22及び底部材26の厚さが4mmであり、セル間セパレータ21の厚さが0.3mmであり、傾斜部211によって5mmの段差が生じている。その他は、実施例4と同じ構成である。
このような固体電解質形燃料電池は、燃料極側集電体41等が膨張変形しようとする応力を傾斜部211によって分散し、膨張変形を抑制することができる。また、膨張変形による各部材間の接触面積が減少し、接触抵抗が増大することを防止することができる。更に、固体電解質形燃料電池1全体の膨張を防止することができる。
本実施例の固体電解質形燃料電池は図9に示すように、セル間セパレータ21、蓋部材22及び底部材26に傾斜部211を更に具備する固体電解質形燃料電池である。このような固体電解質形燃料電池は、傾斜部211が設けられている他は実施例5等と同様にして作製される。
このような固体電解質形燃料電池は、実施例5と同様に単セル100等が膨張変形しようとする応力を傾斜部211によって分散し、且つ、底部材26の厚みによって変形を抑制することによって、燃料極側集電電極集電体41等の膨張変形を抑制することができる。また、膨張変形による各部材間の接触面積が減少し、接触抵抗が増大することを防止することができる。更に、固体電解質形燃料電池1全体の膨張を防止することができる。
尚、本発明では上記の実施例に限られず、目的、用途等によって本発明の範囲内において種々変更した実施例とすることができる。例えば、蓋部材、各セパレータ、底部材を形成するステンレス鋼としては、フェライト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼が挙げられる。フェライト系ステンレス鋼としては、SUS430以外に、SUS434、SUS405等が挙げられる。マルテンサイト系ステンレス鋼としては、SUS403、SUS410及びSUS431等が挙げられる。オーステナイト系ステンレス鋼としては、SUS201、SUS301、SUS305等が挙げられる。更に、ニッケル基合金としては、インコネル600、インコネル718、インコロイ802等が挙げられる。クロム基合金としては、Ducrlloy CRF(94Cr5Fe1Y)等が挙げられる。これらの各種の耐熱合金は、それぞれ積層体の用途等によって選択することができる。
単セル等の平面形状は、長方形、円形及び楕円形等とすることができ、同様の平面形状を有する固体電解質形燃料電池とすることができる。また、固体電解質形燃料電池では、各種セパレータ等の金属成形体の間は溶接などの方法によっても接合することができる。
空気極は、単セルの強度を支持する基板として形成することもできる。空気極支持型である場合は、空気極の厚さは固体電解質層の20倍以上の厚さであることが好ましい。20倍未満であると単セルの機械的強度が不十分となる傾向にある。この空気極の厚さは200〜3000μm、特に500〜2000μmであることが好ましい。200μm未満であると基板として有効に機能せず、3000μmを越えると、体積当たりの発電効率が低下する傾向にある。一方、燃料極支持型である場合は、空気極の厚さは10〜100μm、特に20〜50μmであることが好ましい。10μm未満であると電極として十分に機能しないことがあり、100μmを越えると固体電解質層から剥離することがある。
また、セル間セパレータと燃料極との間に介装される集電体としては、ニッケルフェルトに限られず前記の空気極の場合と同様のものを用いることができる。この燃料極側の集電体はセル間セパレータとの接触面において空気極側と同様にして接合されていてもよいが、燃料極側ではセル間セパレータは酸化され難いため、接合されていなくてもよい。
本固体電解質形燃料電池の構成を説明するための模式断面図である。 本固体電解質形燃料電池の構成を説明するための図1におけるA−A断面図である。 本固体電解質形燃料電池の構成を説明するための図1におけるB−B断面図である。 隔離セパレータが空気極側に撓んだ状態を説明するための模式断面図である。 隔離セパレータが燃料極側に撓んだ状態を説明するための模式断面図である。 波状部を備える隔離セパレータを具備する固体電解質形燃料電池を説明するための模式平面図である。 波状部を備える隔離セパレータを説明するための模式平面図である。 セル間セパレータである蓋部材及び底部材に傾斜部を設けて膨張抑制手段とした固体電解質形燃料電池を説明するための模式断面図である。 セル間セパレータである蓋部材及び底部材に傾斜部を設けて、底部材を厚くして膨張抑制手段とした固体電解質形燃料電池を説明するための模式断面図である。 隔離セパレータが障害になって、空気極側に非接触部分が生じた状態を説明するための模式断面図である。
符号の説明
1;固体電解質形燃料電池、10;発電層、100;単セル、11;固体電解質層、12;燃料極、13;空気極、21;セル間セパレータ、211;傾斜部、22;蓋部材(セル間セパレータ)、23;隔離セパレータ、231;波状部、26;底部材(セル間セパレータ)、31;燃料ガスの流路、32;支燃性ガスの流路、33;枠取り付け位置、34;単セル接触位置、41;燃料極側集電体、42;空気極側集電体、6;接合部、7;絶縁板、81、82、83、84、85、86;金属製枠体、91;燃料ガス導入管、92;燃料ガス排気管、93;支燃性ガス導入管、94;支燃性ガス排気管。

Claims (5)

  1. 固体電解質層と燃料極と空気極とを有する単セルと、
    前記単セルを収容する開口部を有する枠体と、
    前記単セルと前記枠体との間で前記燃料極と前記空気極を隔離する隔離セパレータと、を備える発電層が複数積層してなる積層構造を有する固体電解質形燃料電池であって、
    前記隔離セパレータは、
    前記隔離セパレータの前記枠体に取り付ける位置と、前記隔離セパレータと前記単セルが接触する位置との間で、前記発電層の積層方向に沿って撓んだ状態であることを特徴とする固体電解質形燃料電池。
  2. 前記隔離セパレータの前記枠体に取り付ける位置と、前記隔離セパレータと前記単セルが接触する位置が、前記隔離セパレータ自身が撓むことによって前記発電層の積層方向おいてずれている請求項1に記載の固体電解質形燃料電池。
  3. 前記隔離セパレータは波状の可撓部を備える請求項1又は2に記載の固体電解質形燃料電池。
  4. 前記積層構造において、前記発電層と交互に積層されるセル間セパレータが配置され、
    前記積層構造の積層方向の両端に配置された前記セル間セパレータは、前記発電層間に配置された前記セル間セパレータよりも、積層方向の厚みが厚い請求項1ないし3のいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
  5. 前記積層構造の積層方向の両端に配置された前記セル間セパレータは、前記発電層側に傾斜する傾斜部を備える請求項4に記載の固体電解質形燃料電池。
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