JP4840686B2 - 燃料電池、燃料電池システム及び燃料電池の製造方法 - Google Patents

燃料電池、燃料電池システム及び燃料電池の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池に関し、特にセパレータのシール構造に関する。
一般に、燃料電池を構成する単セルは、電解質膜およびその両面に配された一対の電極からなる膜‐電極アッセンブリ(以下MEA;Membrane Electrode Assemblyと呼ぶ。)と、MEAを挟持する一対のセパレータとで構成されており、これら単セルが複数積層されてスタック構造の燃料電池が構成されている。電解質膜部材は、例えば、MEAと、MEAの電解質膜の周縁部を挟持する枠状の一対のフレームとで構成されている。また、電解質膜部材の両側には集電板が配置され、さらに各集電板の外側に上述のセパレータが配置されている。さらに、セル積層体のセル積層方向両端に、ターミナル(電極板)、インシュレータ、エンドプレートを配置し、セル積層体をセル積層方向に締め付け、セル積層体の外側でセル積層方向に延びる締結部材(たとえば、テンションプレート)とボルトにて固定する等し、燃料電池スタックが形成される。
このような構成の燃料電池においては、各セパレータに形成されているガス流路を介して酸化ガスまたは燃料ガスが各電極に供給されることで発電が行われる。この場合、セパレータが短絡しないようにし、尚かつセパレータ間におけるガスの気密性を保つために、これらセパレータ間においてゴム製ガスケット、あるいはゲルや接着剤などにより絶縁・シールする構造が採用されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2004−193108号公報 特開2004−55350号公報
しかしながら、セパレータの平面度ないしは平行度が良好でない場合、使用中における変形やクリープなどにより、当該セパレータの周縁部、特にセパレータの角部あるいはその近傍においてセパレータ間の短絡という異常が発生する場合がある。
また、セパレータ間において絶縁・シールするために流動性のあるシール部材(シール材ともいう)を用いた場合、シール材の充填状況を管理することが難しく、特に当該シール材が広がりにくい角部においてセパレータ間が接触することによる短絡が生じるおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、セパレータ間における短絡の発生を抑制することができる燃料電池、燃料電池システム及び燃料電池の製造方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、本発明者は種々の検討を行い、その結果、セパレータ間における短絡発生という異常が生じるのを有効に抑制しうる技術を知見するに至った。本件の発明はかかる知見に基づくもので、電解質とセパレータを積層してなる燃料電池において、前記セパレータの周縁部に、当該セパレータと隣接する他のセパレータとの間での絶縁を保つ絶縁部材が設けられていることを特徴とするものである。
燃料電池モジュールを製造する際、セパレータどうしを接合するにあたっては電気的絶縁の確保とガスシールとの両方が要求される。この点、本発明者は、使用中の変形やクリープ等に起因するセパレータ間の短絡という異常は特にセパレータの周縁部にて発生することを知見した。かかる知見に基づく本発明によれば、構成部品が嵩張るのを抑えつつ、とくに変形量が大きい部位であるセパレータの周縁部における短絡を効果的に抑制することができる。
また、上記の観点からすれば、前記絶縁部材は、前記セパレータの角部またはその近傍に設けられていることが好ましい。
さらに、前記絶縁部材は、非導電性テープまたは樹脂コートによって薄膜状に形成された部材であることが好ましい。薄い絶縁部材とすることで、軽量に短絡抑制を実現できる。
あるいは、前記絶縁部材は、前記セパレータの積層方向厚さより薄いものであるか、または当該セパレータ間のシール部材の積層方向厚さよりも薄いものであることも好ましい。
さらに、前記絶縁部材は、少なくともその一部が前記セパレータの周縁部よりも外側へと突出した状態で設けられているというものである。本発明によれば、絶縁部材がセパレータの周縁から突出していることにより、セパレータ同士がより一層接触しにくくなる。したがってセパレータの変形に対して、より確実に短絡を抑制することができる。
また、本件の燃料電池システムは、上述の燃料電池と、該燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給路と、前記燃料電池から排気された酸化ガスのオフガスを導く排気路と、燃料供給源と、該燃料供給源から前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料供給路とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、セパレータの短絡を防ぎ、燃料電池システムの信頼性を向上することができる。
さらに、本発明は、電解質とセパレータを積層してなる燃料電池の製造方法において、前記セパレータの周縁部に、当該セパレータと隣接する他のセパレータとの間での絶縁を保つ絶縁部材を挿入した状態でこれらセパレータを積層するようにしている。
本発明により、変形量が大きい部位であるセパレータの周縁部における短絡を抑制することができる。また、薄い絶縁部材とすることで、軽量に短絡抑制を実現できる。絶縁部材としては、例えば非導電性テープまたは樹脂コーティング等を用いることができる。
本発明においては以下の効果を得ることができる。
本発明により、変形量が大きい部位であるセパレータの周縁部、中でも角部における短絡を抑制することができる。特に絶縁部材をセパレータの周縁からはみだすように設けることにより、より確実にセパレータの短絡を抑制することができる。
また、薄い絶縁部材とすることで、構成部品が嵩張って重量化や大型化を招くのを抑えつつ、短絡抑制を実現できる。したがって、結果的にコスト面や信頼性という点でも好ましいという利点もある。
また、従来のシール材の形状を変更することなく、絶縁部材の追加のみで、低コストで効果的に短絡を抑制することができる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図3に本発明の一実施形態を示す。本発明にかかる燃料電池はセパレータと電解質とを重ねて単セルとし、複数の単セルを積層してなるもので、さらにセパレータの周縁部には、当該セパレータと隣接する他のセパレータとの間での絶縁を保つ絶縁部材が設けられた構造となっている(図2参照)。以下では、本発明に係る燃料電池(図中、符号20で表示)、燃料電池システム(図中、符号1で表示)を燃料電池車両の車載発電システムに適用した場合について説明するが、本発明はこのような適用例に限らず、船舶,航空機,電車、歩行ロボット等のあらゆる移動体への適用が可能である。
図1に示すように、酸化ガスとしての空気(外気)は、空気供給路(酸化ガス供給路)71を介して燃料電池20の空気供給口に供給される。空気供給路71には、空気から微粒子を除去するエアフィルタA1、空気を加圧するコンプレッサA3、供給空気圧を検出する圧力センサP4、及び空気に所要の水分を加える加湿器A21が設けられている。コンプレッサA3は、モータ(補機)によって駆動される。このモータは、後述の制御部50によって駆動制御される。なお、エアフィルタA1には、空気流量を検出する図示省略のエアフローメータ(流量計)が設けられている。
燃料電池20から排出される空気オフガスは、排気路72を経て外部に放出される。排気路72には、排気圧を検出する圧力センサP1、圧力調整弁A4、及び加湿器A21の熱交換器が設けられている。圧力センサP1は、燃料電池20の空気排気口近傍に設けられている。圧力調整弁A4は、燃料電池20への供給空気圧を設定する調圧(減圧)器として機能する。
圧力センサP4,P1の図示しない検出信号は、制御部50に送られる。制御部50は、コンプレッサA3のモータ回転数及び圧力調整弁A4の開度面積を調整することによって、燃料電池20への供給空気圧や供給空気流量を設定する。
燃料ガスとしての水素ガスは、水素供給源(燃料供給源)30から燃料供給路74を介して燃料電池20の水素供給口に供給される。水素供給源30は、例えば高圧水素タンクが該当するが、いわゆる燃料改質器や水素吸蔵合金等であっても良い。
燃料供給路74には、水素供給源30から水素を供給しあるいは供給を停止する遮断弁H100、水素供給源30からの水素ガスの供給圧力を検出する圧力センサP6、燃料電池20への水素ガスの供給圧力を減圧して調整する水素調圧弁H9、水素調圧弁H9の下流の水素ガス圧力を検出する圧力センサP9、燃料電池20の水素供給口と燃料供給路74間を開閉する遮断弁H21、及び水素ガスの燃料電池20の入口圧力を検出する圧力センサP5が設けられている。
水素調圧弁H9としては、例えば機械式の減圧を行う調圧弁を使用できるが、パルスモータで弁の開度がリニアあるいは連続的に調整される弁であっても良い。圧力センサP5,P6,P9の図示しない検出信号は、制御部50に供給される。
燃料電池20で消費されなかった水素ガスは、水素オフガスとして水素循環路(燃料ガス循環路)75に排出され、燃料供給路74の水素調圧弁H9の下流側に戻される。水素循環路75には、水素オフガスの温度を検出する温度センサT31、燃料電池20と水素循環路75を連通/遮断する遮断弁H22、水素オフガスから水分を回収する気液分離器H42、回収した生成水を水素循環路75外の図示しないタンク等に回収する排水弁H41、水素オフガスを加圧する水素ポンプH50、及び逆流阻止弁H52が設けられている。
遮断弁H21,H22は、燃料電池20のアノード側を閉鎖する。温度センサT31の図示しない検出信号は、制御部50に供給される。水素ポンプH50は、制御部50によって動作が制御される。
水素オフガスは、燃料供給路74で水素ガスと合流し、燃料電池20に供給されて再利用される。逆流阻止弁H52は、燃料供給路74の水素ガスが水素循環路75側に逆流することを防止する。遮断弁H100,H21,H22は、制御部50からの信号で駆動される。
水素循環路75は、排出制御弁H51を介して、パージ流路76によって排気路72に接続されている。排出制御弁H51は、電磁式の遮断弁であり、制御部50からの指令によって作動することにより、水素オフガスを外部に排出(パージ)する。このパージ動作を間欠的に行うことによって、水素オフガスの循環が繰り返されて燃料極側の水素ガスの不純物濃度が増し、セル電圧が低下することを防止することができる。
燃料電池20の冷却水出入口には、冷却水を循環させる冷却路73が設けられている。冷却路73には、燃料電池20から排水される冷却水の温度を検出する温度センサT1、冷却水の熱を外部に放熱するラジエータ(熱交換器)C2、冷却水を加圧して循環させるポンプC1、及び燃料電池20に供給される冷却水の温度を検出する温度センサT2が設けられている。ラジエータC2には、モータによって回転駆動される冷却ファンC13が設けられている。
燃料電池20は、燃料ガスと酸化ガスの供給を受けて発電する単セルを所要数積層してなる燃料電池スタックとして構成されている。燃料電池20が発生した電力は、図示しないパワーコントロールユニットに供給される。パワーコントロールユニットは、車両の駆動モータを駆動するインバータと、コンプレッサモータや水素ポンプ用モータなどの各種の補機類を駆動するインバータと、二次電池等の蓄電手段への充電や該蓄電手段からのモータ類への電力供給を行うDC‐DCコンバータなどが備えられている。
制御部50は、図示しない車両のアクセル信号などの要求負荷や燃料電池システム1の各部のセンサ(圧力センサ、温度センサ、流量センサ、出力電流計、出力電圧計等)から制御情報を受け取り、システム各部の弁類やモータ類の運転を制御する。
なお、制御部50は、図示しない制御コンピュータシステムによって構成されている。この制御コンピュータシステムは、CPU、ROM、RAM、HDD、入出力インタフェース及びディスプレイなどの公知構成から成り、市販されている制御用コンピュータシステムによって構成されている。
次に、燃料電池20が備える単セルの詳細な構成について説明する。
図2に示すように、単セル2は、MEA11と、MEA11を挟持する一対のセパレータ12a,12bとで構成され、全体として積層形態を有している。MEA11および各セパレータ12a,12bは、略平面状の部品であり且つ平面視矩形の外形形状を有しており、MEA11の外形は、各セパレータ12a,12bの外形よりも僅かに小さく形成されている。
MEA11は、高分子材料のイオン交換膜からなる電解質膜21と、電解質膜21を両面から挟んだ一対の電極22a,22b(カソードおよびアノード)とで構成され、全体として積層形態を有している。電解質膜21は、各電極22a,22bよりもサイズを僅かに大きく形成されている。電解質膜21には、その周縁部24を残した状態で各電極22a,22bが例えばホットプレス法により接合されている。
電極22a,22bは、白金などの触媒を結着した例えば多孔質のカーボン素材(拡散層)で構成されている。一方の電極22a(カソード)には、空気や酸化剤などの酸化ガスが供給され、他方の電極22b(アノード)には、燃料ガスとしての水素ガスが供給される。この二つのガスによってMEA11内で電気化学反応が生じ、単セル2は起電力を得る。
各セパレータ12a,12bは、ガス不透過の導電性材料で構成されている。導電性材料としては、例えばカーボンや導電性を有する硬質樹脂のほか、アルミニウムやステンレス等の金属(メタル)が挙げられる。本実施形態のセパレータ12a,12bの基材は板状のメタルで形成され、基材の電極側の面には、耐食性に優れた膜が被覆されている。
セパレータ12a,12bには、電極22a,22bに面する部分をプレス成形されることで表裏各面に複数の凹凸が形成されている。この複数の凸部および凹部は、それぞれ一方向に延在しており、酸化ガスのガス流路31aまたは水素ガスのガス流路31bや、冷却水流路32を画定している。
具体的には、セパレータ12aの電極22a側となる内側の面には、ストレート状の酸化ガスのガス流路31aが複数形成され、その反対側の外側の面には、ストレート状の冷却水流路32が複数形成されている。同様に、セパレータ12bの電極22b側となる内側の面には、ストレート状の水素ガスのガス流路31bが複数形成され、その反対側の外側の面には、ストレート状の冷却水流路32が複数形成されている。
そして、単セル2における二つのガス流路31aおよびガス流路31bは、同方向に平行に延在し、MEA11を挟んで位置ずれすることなく対向している。また、隣接する二つの単セル2,2においては、一方の単セル2のセパレータ12aの外面と、その隣の単セル2のセパレータ12bの外面とが付き合わされ、両者の冷却水流路32が連通されてその流路断面が四角形となる。
セパレータ12a,12bの一方の端部には、酸化ガスの入口側のマニホールド41、水素ガスの入口側のマニホールド42、および冷却水の入口側のマニホールド43が貫通形成されている。セパレータ12a,12bの他方の端部には、酸化ガスの出口側のマニホールド51、水素ガスの出口側のマニホールド52、および冷却水の出口側のマニホールド53が貫通形成されている。
セパレータ12aにおける酸化ガス用のマニホールド41とマニホールド51とは、セパレータ12aに溝状に形成した入口側の連絡通路61および出口側の連絡通路62を介して、酸化ガスのガス流路31aに連通している。同様に、セパレータ12bにおける水素ガス用のマニホールド42とマニホールド52とは、セパレータ12bに溝状に形成した入口側の連絡通路63および出口側の連絡流路64を介して、水素ガスのガス流路31bに連通している。
また、各セパレータ12a,12bにおける冷却水のマニホールド43とマニホールド53とは、各セパレータ12a,12bに溝状に形成した入口側の連絡通路65および出口側の連絡流路66を介して、冷却水流路32に連通している。このような各セパレータ12a,12bの構成により、単セル2には、酸化ガス、水素ガスおよび冷却水が適切に供されるようになっている。
例えば、酸化ガスは、セパレータ12aのマニホールド41から連絡通路61を介してガス流路31aに導入され、MEA11の発電に供された後、連絡通路62を介してマニホールド51に導出される。酸化ガスは、セパレータ12bのマニホールド41およびマニホールド51を通流するが、セパレータ12bの内方向には導入されない。なお、本実施形態ではガス流路31a、31bや冷却水流路32についてストレート流路を例に説明したが、もちろんこれらの各流路31a、31b,32をサーペンタイン流路で構成してもよい。
第1シール部材(ガスケット)13a,13bは、ともに枠状の同一形状で形成されている。一方の第1シール部材13aは、MEA11とセパレータ12aとの間に設けられ、これらの間をシールする。詳細には、第1シール部材13aは、電解質膜21の周縁部24と、セパレータ12aのガス流路31aから外れた位置の表面との間に設けられる。同様に、他方の第1シール部材13bは、電解質膜21の周縁部24と、セパレータ12bのガス流路31bから外れた位置の表面との間に設けられ、これらの間をシールする。
また、隣接する単セル2,2のセパレータ12aとセパレータ12bとの間には、枠状の第2シール部材13cが設けられている。第2シール部材13cは、セパレータ12aの冷却水流路32から外れた位置の表面と、セパレータ12bの冷却水流路32から外れた位置の表面との間に設けられ、これらの間をシールする。したがって、セパレータ12a,12bにおける流体の各種通路(31a,31b,32,41〜43、51〜53,61〜66)のうち、第1シール部材13a,13bや第2シール部材13cの外側に位置する通路は、各種流体の入口側のマニホールド41〜43および出口側のマニホールド51〜53となる。
セパレータ12a,12b間には、絶縁部材80が挟み込まれる。この絶縁部材80は、導電性であるセパレータ12a,12bのうち特に変形量の大きい部位である周縁部に設けられていることが好ましく、そのうち特に角部に設けられていることが更に好ましい。本実施形態においては、図3に示すように、セパレータ12aの四隅の角部において、絶縁部材80はシール部材13aよりも外周側の領域全体を覆い、さらにセパレータ12aの周縁からはみだすように設けられて固定される。この状態で単セル2が組み上げられる。本実施形態において絶縁部材80は厚さ数μm以上の十分に薄い非導電性テープとするが、上記のようにセパレータ12aの周縁からはみださせる必要がない場合には樹脂コーティング等を塗布することにより絶縁部材80としてもよい。
以上のように構成されていることにより、変形量が大きい部位である角部でセパレータ12a、12bが短絡することを抑制できる。
また、セパレータ間においてシール材(ガスケット等)を介在させようとすれば必要な構成部品が嵩張り、燃料電池全体としての重量化や大型化を招くことなり、コスト面や信頼性という点でも好ましくないのに対し、以上のように薄い絶縁部材80とすることで、軽量化のメリットがある。
また絶縁部材80がセパレータ12a、12bの周縁から突出して設けられている。すなわち、一方のセパレータ12aの角部端縁は、絶縁部材80に阻まれることで他方のセパレータ12bと接触しにくくなる。したがってセパレータ12a、12bの変形に対して、より確実に短絡を抑制することができる。
また、従来のシール材の形状を変更することなく、絶縁部材80の追加のみで短絡を効果的に抑制することができるため、低コストで効果的に短絡を抑制することができる。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では絶縁部材80をセパレータ12a,12b間の角部に設けた場合について説明したが、このように角部に設けるのは好適な一例に過ぎない。要は、構成部品が嵩張って燃料電池20が全体として重量化・大型化するのを避けつつ短絡が生じるのを抑制することが重要であり、この観点からすれば変形量が大きい部位に絶縁部材80を配置することが好ましく、その好適な一例が上述したものということである。この点を考慮すれば、角部以外であっても、例えばセパレータの周縁部に当該絶縁部材80を配置することによって短絡を効果的に抑制することが可能である。
さらに、上述した実施形態においては、一つの単セルを構成する一対のセパレータ12a,12b間に絶縁部材80を設けたが、隣り合った単セルのセパレータ間に絶縁部材80を設けてもよい。つまり、当該セパレータと隣接する他のセパレータという場合には、隣接する単セル間のセパレータだけでなく、単セル内の隣接セパレータまでもが含まれるということである。また、絶縁部材80としては、十分に薄く構成できる非導電性の材料であればよく、上記の例に限定されるものではない。
また、セパレータ間をシールするシール部材として、ガスケットではなくゲル、接着剤などによりシールする場合においても、上記絶縁部材80を適用することが可能である。
更に、図2、図3では絶縁部材80の構造(形状)を四角形としているがこれに限定されない。円形や、多角形であったり、曲線を有する形状であったりしてもよい。また、はみ出し部分の形状も適宜変更可能である。また、絶縁部材80はセパレータの角部だけでなく周縁部の直線部分に配置してもよい。あるいは、絶縁部材80は接着剤によりセパレータに接着してもよい。シール材を配置する際に絶縁部材80を一緒に配置することが好ましい。
本発明に係る燃料電池システムの一実施形態を概略的に示したシステム構成図である。 同燃料電池システムが備える燃料電池を構成する単セルを分解して示した斜視図である。 同単セルに用いられるセパレータの平面図である。
符号の説明
1…燃料電池システム、2…単セル、11…MEA、12a,12b…セパレータ、13(13a,13b,13c)…シール部材、20…燃料電池、80…絶縁部材

Claims (2)

  1. 電解質とセパレータを積層してなる燃料電池において、
    前記セパレータのうち相対的に変形量の大きい部位である四隅の角部のみに、非導電性テープまたは樹脂コートによって薄膜状に形成され、当該セパレータと隣接する他のセパレータとの間での絶縁を保つ絶縁部材が、少なくともその一部が前記セパレータの周縁部よりも外側へと突出した状態で設けられていることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池と、該燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給路と、前記燃料電池から排気された酸化ガスのオフガスを導く排気路と、燃料供給源と、該燃料供給源から前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料供給路とを備えたことを特徴とする燃料電池システム。
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