JP4737391B2 - モータ駆動制御方法及びモータ駆動制御装置 - Google Patents
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Description
本発明は、車両に備えた操舵アシスト用の三相ブラシレスモータを、操舵角、車速その他の運転状況に応じて駆動制御するモータ駆動制御方法及びモータ駆動制御装置に関する。
図13に示した従来のモータ駆動制御装置は、運転状況に応じてマイコン1がモータ駆動電流の指令値Iq1*を決定し、その指令値Iq1*に応じてインバータ制御回路2が三相ブリッジ回路3の各スイッチUH,UL,VH,VL,WH,WLをオンオフ制御することで、三相ブリッジ回路3から操作アシスト用の三相ブラシレスモータ4にモータ駆動電流としての三相交流電流を流す。また、三相ブリッジ回路3の下段側のスイッチUL,VL,WLにはシャント抵抗R1,R2,R3が直列接続され、これらシャント抵抗R1,R2,R3の端子間電圧に基づいて実際のモータ駆動電流を検出し、電流フィードバック制御を行っている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−117070号公報(第1図)
ところで、上記したインバータ制御回路2は、各スイッチUH,UL,・・・をオンオフするタイミングを三角波比較方式により決定している。即ち、モータ駆動電流の指令値Iq1*に基づいて図14に示した三相交流指令波Vu*,Vv*,Vw*を生成して三角波K(一般に、「搬送波」、又は「キャリー波」と呼ばれている)と比較し、図15に示すように、三相交流指令波Vu*,Vv*,Vw*と三角波Kとの交点からスイッチUH,UL,・・・のオンオフタイミングを決定している。ここで、三角波Kの周期は、三相交流指令波Vu*,Vv*,Vw*の周期に比べて極めて短くなっており、図14及び図15では、三相交流指令波Vu*,Vv*,Vw*と三角波Kとを概念的に示すために三角波Kの周期を実際より十分長くして示している。また、図15では、三相交流指令波Vu*,Vv*,Vw*を局所的に拡大し、簡易的に直線にして示している。
さて、一般にこのようなモータ駆動制御装置では、電流フィードバック用の電流検出を、三角波Kの頂点のタイミングで行っている。なぜなら、三角波Kの頂点のタイミングが最もスイッチングノイズの影響を受け難いからである。また、スイッチUH,UL,・・・は、オン状態から完全にオフ状態に切り替わるまでに時間を要するので、貫通電流を防ぐためには、上段側と下段側の両スイッチのうち、オン状態のスイッチをオフ始動するタイミングと、オフ状態のスイッチをオン始動するタイミングとの間に所定のデッドタイムT1を設ける必要がある。これらの理由により、図16に示すように三相交流指令波Vu*,Vv*,Vw*(図16には、Vu*のみが例示されている)のピーク部分と三角波Kの頂点近傍との1対の交点P1,P1の間隔が、シャント抵抗R1,R2,R3による電流検出時間T2と、デッドタイムT1との和(同図のT3)以上になるように三相交流指令波Vu*、Vv*、Vw*のピークレベルを従来は制限していた。換言すると、PWM制御におけるDUTY比rの最大値が、次式で求められる値に制限されていた。即ち、従来は、三相ブリッジ回路3に接続された直流電源5(図13参照)の出力が有効利用されていなかった。
r<1−([デッドタイムT1]+[電流検出時間T2])/[三角波の1山分の周期T4)
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、三相ブリッジ回路に接続される直流電源を有効利用することが可能なモータ駆動制御方法及びモータ駆動制御装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るモータ駆動制御方法は、操舵角、車速その他の運転状況に応じて決定された指令値に基づいて三角波比較方式によるPWM制御を行って三相ブリッジ回路から、車両に備えた操舵アシスト用の三相ブラシレスモータにモータ駆動電流としての三相交流電流を流すと共に、シャント抵抗により実際のモータ駆動電流を検出して電流フィードバック制御を行うモータ駆動制御方法において、操舵角速度が予め設定された基準角速度より小さい場合には、三角波比較方式で比較される三相交流指令波のピーク部分と三角波の頂点近傍との1対の交点の間隔が、シャント抵抗による電流検出時間とスイッチング用のデッドタイムとの和より長くなるように三相交流指令波のピークレベルを制限して、各シャント抵抗により実際のモータ駆動電流を検出する一方、操舵角速度が基準角速度より大きい場合には、シャント抵抗による電流検出の代わりに、三相ブラシレスモータにおける逆起電圧及び印加電圧とから実際のモータ駆動電流を推定することにより、1対の交点の間隔がデッドタイムと略同じ長さになることを許容して三相交流指令波のピークレベルの制限を緩和するところに特徴を有する。
請求項2の発明に係るモータ駆動制御装置は、車両に備えた操舵アシスト用の三相ブラシレスモータに接続された三相ブリッジ回路と、操舵角、車速その他の運転状況に応じて決定された指令値に基づいて三角波比較方式によるPWM制御を行って三相ブリッジ回路からモータ駆動電流としての三相交流電流を出力させるためのモータ制御回路と、そのモータ駆動電流を電流フィードバックするためのシャント抵抗とを備えたモータ駆動制御装置において、操舵角速度が予め設定された基準角速度より小さい通常操舵時であるか、操舵角速度が基準角速度より大きい急峻操舵時であるかを判別する操舵状況判別手段を備え、モータ制御回路は、通常操舵時には、三角波比較方式で比較される三相交流指令波のピーク部分と三角波の頂点近傍との1対の交点の間隔が、シャント抵抗による電流検出時間とスイッチング用のデッドタイムとの和より長くなるように三相交流指令波のピークレベルを制限して、各シャント抵抗により実際のモータ駆動電流を検出する一方、急峻操舵時には、シャント抵抗による電流検出の代わりに、三相ブラシレスモータにおける逆起電圧及び印加電圧とから実際のモータ駆動電流を推定することにより、1対の交点の間隔がデッドタイムと略同じ長さになることを許容して三相交流指令波のピークレベルの制限を緩和するように構成したところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のモータ駆動制御装置において、車両に備えた直流電源から三相ブリッジ回路への出力電圧が、予め設定された基準出力電圧より大きいか否かを判別する出力電圧判別手段を備え、モータ制御回路は、直流電源の出力電圧が基準出力電圧より大きいことを条件にして、三相交流指令波のピークレベルの制限を緩和するところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項2又は3に記載のモータ駆動制御装置において、車両に備えたエンジンの回転数が、予め設定された基準回転数より大きいか否かを判別するエンジン回転数判別手段を備え、モータ制御回路は、エンジンの回転数が基準回転数より大きいことを条件にして、三相交流指令波のピークレベルの制限を緩和するところに特徴を有する。
本発明の構成によれば、操舵角速度が予め設定された基準角速度より小さい場合には、三角波比較方式で比較する三相交流指令波のピーク部分と三角波の頂点近傍部分との1対の交点の間隔が、シャント抵抗による電流検出時間とスイッチング用のデッドタイムとの和より長くなるように三相交流指令波のピークレベルを制限することで、シャント抵抗による電流検出が可能になる。そして、操舵角速度が基準角速度より大きい場合には、シャント抵抗による電流検出の代わりに、逆起電圧等から実際のモータ駆動電流を推定することにより、三相交流指令波のピーク部分と三角波の頂点近傍部分との1対の交点の間隔がデッドタイムと略同じ長さになるまで三相交流指令波のピークレベルを上げることができる。即ち、PWM制御におけるDUTY比を高くすることができる。これにより、三相ブリッジ回路に接続された直流電源の出力が有効利用され、三相ブラシレスモータへの給電量を上げることができる。
請求項3の発明では、直流電源から三相ブリッジ回路への出力電圧が基準出力電圧より大きいことを条件にして、三相交流指令波のピークレベルの制限を緩和し、三相ブラシレスモータへの給電量を上げるので、直流電源の出力電圧不足を防ぐことができる。
請求項4の発明では、エンジンの回転数が基準回転数より大きいことを条件にして、三相交流指令波のピークレベルの制限を緩和して、三相ブラシレスモータへの給電量を上げるので、三相ブラシレスモータへの給電量を上げたときには、直流電源自体もエンジンから受電しており、その直流電源の出力低下を防ぐことができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1に示された車両10は、電動パワーステアリングシステム11を備え、運転者によるステアリング操作を三相ブラシレスモータ19(以下、単に「モータ19」という)で補助して転舵輪12,12を転舵することができる。具体的には、1対の転舵輪12,12の間には、転舵輪間シャフト16が差し渡され、その転舵輪間シャフト16は、筒形ハウジング18の内部に挿通されている。転舵輪間シャフト16の両端は、タイロッド17,17を介して各転舵輪12,12に連結され、筒形ハウジング18は、車両10の本体に固定されている。また、筒形ハウジング18の軸方向の中間部分には大径部18Dが備えられ、その大径部18Dにモータ19が内蔵されている。モータ19は、筒形ハウジング18の内面に嵌合固定されたステータ20と、ステータ20の内側に遊嵌された筒状のロータ21とを備えてなる。そして、転舵輪間シャフト16がロータ21の内側を貫通している。また、筒形ハウジング18のうち大径部18Dの一端には、ロータ21の回転位置を検出するためのモータ回転角センサ25(例えば、レゾルバ)が設けられている。
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1に示された車両10は、電動パワーステアリングシステム11を備え、運転者によるステアリング操作を三相ブラシレスモータ19(以下、単に「モータ19」という)で補助して転舵輪12,12を転舵することができる。具体的には、1対の転舵輪12,12の間には、転舵輪間シャフト16が差し渡され、その転舵輪間シャフト16は、筒形ハウジング18の内部に挿通されている。転舵輪間シャフト16の両端は、タイロッド17,17を介して各転舵輪12,12に連結され、筒形ハウジング18は、車両10の本体に固定されている。また、筒形ハウジング18の軸方向の中間部分には大径部18Dが備えられ、その大径部18Dにモータ19が内蔵されている。モータ19は、筒形ハウジング18の内面に嵌合固定されたステータ20と、ステータ20の内側に遊嵌された筒状のロータ21とを備えてなる。そして、転舵輪間シャフト16がロータ21の内側を貫通している。また、筒形ハウジング18のうち大径部18Dの一端には、ロータ21の回転位置を検出するためのモータ回転角センサ25(例えば、レゾルバ)が設けられている。
ロータ21の内面には、ボールネジナット22が組み付けられている。また、転舵輪間シャフト16の軸方向の中間部分にはボールネジ部23が形成されている。これらボールネジナット22とボールネジ部23とからボールネジ機構24が構成され、ロータ21と共にボールネジナット22が回転すると、筒形ハウジング18に対してボールネジ部23が直動し、これにより転舵輪12,12が転舵する。
転舵輪間シャフト16の一端部側には、ラック30が形成され、ステアリングシャフト32の下端部に備えたピニオン31がこのラック30に噛合している。ステアリングシャフト32の上端部には、ステアリング33が取り付けられている。
ステアリングシャフト32には、舵角センサ34とトルクセンサ35とが取り付けられ、ステアリングの操舵角θ2を検出すると共に、ステアリングシャフト32にかかる負荷トルクTfを検出している。また、転舵輪12の近傍には、転舵輪12の回転に基づいて車速Vを検出するための車速センサ36が設けられている。
モータ19は、モータ駆動制御装置40によって駆動制御される。図2に示すようにモータ駆動制御装置40は、三相ブリッジ回路43とモータ制御回路44とを有している。また、モータ制御回路44は、指令値決定部41とインバータ制御部42とからなる。
三相ブリッジ回路43は、モータ19のU相、V相、W相の巻線に対応した3つの相回路43U,43V,43Wを備えている。また、直流電源14は、バッテリ38に昇圧回路39を接続してなり、バッテリ38の出力電圧を昇圧回路39で昇圧して三相ブリッジ回路43に付与している。また、バッテリ38は、エンジンに連動するオルタネータ(図示せず)から受電している。
三相ブリッジ回路43の相回路43Uには、直流電源14の正極との接点側から順番に、上段側のスイッチUH、下段側のスイッチUL、シャント抵抗Ruが直列接続され、それら両スイッチUH,ULの共通接続部分にモータ19におけるU相の巻線が接続されている。これと同様に、相回路43Vには、上段側のスイッチVH、下段側のスイッチVL及びシャント抵抗Rvが直列接続されると共にモータ19のV相の巻線が接続され、相回路43Wには、上段側のスイッチWH、下段側のスイッチWL及びシャント抵抗Rwが直列接続されると共にモータ19のW相の巻線が接続されている。
三相ブリッジ回路43におけるスイッチ群UH,UL,VH,・・・は、全てNチャンネル型のMOSFETで構成され、それらMOSFETのゲート端子がモータ制御回路44のインバータ制御部42に接続されている。また、インバータ制御部42には、シャント抵抗Ru,Rv,Rwの端子間電圧が、モータ制御回路44に備えた増幅回路44P,44P,44Pを通して入力されている。さらに、三相ブリッジ回路43の相回路43U,43V,43Wにおける中位点(即ち、相回路43U,43V,43Wとモータ19の各相の巻線との接続部分)の電位もインバータ制御部42に入力されている。
指令値決定部41には、図3に示した制御ブロックが示されている。同図に示すように指令値決定部41は、トルクセンサ35、舵角センサ34及び車速センサ36から各検出結果(負荷トルクTf、ステアリングの操舵角θ2、車速V)を取得し、モータ駆動電流の指令値Iq1*を決定する。具体的には、アシスト指令値演算部41Eが、負荷トルクTfとトルク−電流指令値マップ(図示せず)とに基づき、負荷トルクTfに応じたアシスト電流指令値Ixを決定する。また、ダンパ指令値演算部41Fは、操舵角θ2を時間で微分して操舵角速度を求め、その操舵角速度と操舵角速度−電流指令値マップ(図示せず)とに基づき、操舵角速度に応じたダンパ用電流指令値Iyを決定する。さらに、ゲイン決定部41Gが、車速Vと車速−ゲインマップ(図示せず)とからゲインG1を決定する。そして、アシスト電流指令値Ixからダンパ用電流指令値Iyを減算した値にゲインG1を乗じて、モータ駆動電流の指令値Iq1*(=G1・(Ix−Iy))を決定する。ここで、指令値決定部41は、この指令値Iq1*を、d−q変換におけるq軸電流として演算している。
なお、上記したトルク−電流指令値マップは、例えば、負荷トルクTfが大きくなるに従ってアシスト電流指令値Ixが大きくなるように設定されている。これにより、負荷トルクTfの増加分を、アシスト電流指令値Ixに応じたモータ19のアシストトルクで低減させることができ、路面の摩擦係数に拘わらず、安定した操舵反力を感じながら運転者はステアリング操作を行うことができる。
また、操舵角速度−電流指令値マップは、操舵角速度が大きくなるに従ってダンパ用電流指令値Iyが大きくなるように設定されている。そして、このダンパ用電流指令値Iyがアシスト電流指令値Ixから減算されるので、ステアリング操作を急峻に行った場合に、操舵抵抗が大きくなり、ダンパ効果を奏する。
さらに、車速−ゲインマップは、車速Vが大きくなるに従ってゲインG1が小さくなるように設定されている。これにより、車速Vが大きくなるに従ってモータ19のアシストトルクが低減し、高速時の急ステアリングが規制される一方、低速時には軽いステアリング操舵で車両10を大きく旋回させることができる。
インバータ制御部42は、指令値決定部41からモータ駆動電流の指令値Iq1*を取得して、三相ブリッジ回路43のスイッチUH,UL,VH,・・・をオンオフ駆動する。そのためにインバータ制御部42には、図4に示した制御ブロックが構成されている。また、インバータ制御部42では、指令値決定部41から取得した指令値Iq1*をq軸電流の指令値とし、d軸電流の指令値Id1*を「0」として処理する。具体的には、インバータ制御部42では、q軸用の電流制御器45qが、q軸電流の指令値Iq1*と、後述する実際のq軸電流Iq2との偏差からq軸印加電圧Vq1*を演算する。同様に、d軸用の電流制御器45dが、d軸電流の指令値Id1*(=0)と実際のd軸電流Id2との偏差からd軸印加電圧Vd1*を演算する。そして、d−q逆変換器46が、これらq軸とd軸の印加電圧Vq1*,Vd1*をd−q逆変換して図5(A)に示した三相交流指令波Vu1*,Vv1*,Vw1*を生成する。
三角波比較部47では、図5(A)に示した三角波Kを生成し、図6に示すように三相交流指令波Vu1*,Vv1*,Vw1*と三角波Kとの交点からスイッチUH,UL,VH,・・・のオンオフタイミングを決定して、それらスイッチUH,UL,VH,・・・をオンオフ駆動する。これにより、モータ19におけるU相の巻線の両端末間に図5(B)に示したパルス波Vunが印加され、V相の巻線の両端末間に図5(C)に示したパルス波Vvnが印加され、W相の巻線の両端末間に図5(D)に示したパルス波Vwnが印加される。また、これらパルス波Vun,Vvnを、U相とV相の巻線の直列回路の両端末間電圧に変換すると図5(E)に示すように正弦波に対応してパルス幅が順次変化したパルス波Vuvになり、これと同様に、V相及びW相の巻線の直列回路の両端末間電圧、および、W相及びU相の巻線の直列回路の両端末間電圧も、図5(F)及び図5(G)に示すように、正弦波に対応したパルス波Vvw,Vwuになる。そして、これらパルス波Vuv,Vvw,Vwuに対応して120度ずつ位相がずれた正弦波からなる三相交流電流がモータ19に流される。このようにして、インバータ制御部42は、PWM制御を行って、三相ブリッジ回路43からモータ19に三相交流電流を流す。
ここで、インバータ制御部42には、PWM制御用に第1のDUTY制限値C1と第2のDUTY制限値C2とが予め設定されている。そして、図4に示した制限値選択スイッチ54により、通常は、第1のDUTY制限値C1を三角波比較部47に付与するようになっている。第1のDUTY制限値C1を付与された三角波比較部47は、PWM制御におけるDUTY比が、第1のDUTY制限値C1以下になるように制限する。具体的には、図7(A)に示すように三相交流指令波Vu1*,Vv1*,Vw1*が三角波Kを横切って得られる1対の交点P2,P2の間隔をT5とし、三角波の1山分の周期T4とすると、三相交流指令波Vu1*,Vv1*,Vw1*と三角波Kとによって特定されるDUTY比rは、r=1−(T5/T4)、によって求められる。
そして、三角波比較部47は、このDUTY比rが第1のDUTY制限値C1以下になるように三角波Kのピークレベルに対して三相交流指令波Vu1*,Vv1*,Vw1*のピークレベルを所定値L1に決定する。この結果、図7(A)に示すように三相交流指令波Vu1*,Vv1*,Vw1*のピーク部分(図7(A)には、Vu1*のみが例示されている)と三角波Kの頂点近傍との1対の交点P1,P1の間隔は、シャント抵抗Ru,Rv,Rwによる電流検出時間T2と、スイッチUH,UL,VH,・・・を切り替えるためのデッドタイムT1との和(図7(A)におけるT3)以上になる。
また、制限値選択スイッチ54は、後述する所定条件が成立した場合に作動して第2のDUTY制限値C2を三角波比較部47に付与する。この第2のDUTY制限値C2は、第1のDUTY制限値C1より大きくなっている。具体的には、DUTY比rを、第2のDUTY制限値C2にした場合には、図7(B)に示すように三相交流指令波Vu1*,Vv1*,Vw1*のピーク部分と三角波Kの頂点近傍との1対の交点P1,P1の間隔が、スイッチUH,UL,VH,・・・を切り替えるためのデッドタイムT1と略同じ長さになる。即ち、第2のDUTY制限値C2は、C2=1−[デッドタイムT1]/[三角波の1山分の周期T4]で求められる値になっている。これにより、所定条件が成立して三角波比較部47に第2のDUTY制限値C2が付与されたときには、DUTY比の制限が緩和される。
インバータ制御部42は、通常は、三相ブリッジ回路43におけるシャント抵抗Ru,Rv,Rwにより相電流を検出し、これら相電流をd−q変換器48によりq軸電流Iq2と、d軸電流Id2とに変換する。そして、これらq軸電流Iq2及びd軸電流Id2を電流フィードバック制御に用いている。ここで、インバータ制御部42は、三角波Kの山側の頂点のタイミング(即ち、スイッチUH,UL,VH,・・・のオンオフによるノイズの影響が最も少なくかつ全てのシャント抵抗Ru,Rv,Rwに電流が流れるタイミング)で、シャント抵抗Ru,Rv,Rwの端子間電圧に基づいて相電流を検出している。
また、インバータ制御部42は、所定条件が成立した場合には、シャント抵抗Ru,Rv,Rwによる電流検出を停止し、推定器49が演算した推定q軸電流Iq3及び推定d軸電流Id3を用いて電流フィードバック制御を行う。具体的には、インバータ制御部42は、所定条件が成立した場合には、三相ブリッジ回路43の各相回路43U,43V,43Wにおける中位点の電位Vu,Vv,Vwを検出し、これら電位Vu,Vv,Vwをd−q変換器48にて三相/d−q変換して、q軸電圧Vq2とd軸電圧Vd2とを求める。すると、推定器49が、それらq軸電圧Vq2,d軸電圧Vd2と、モータ回転角センサ25が検出したモータ回転角θ7とを取得して、下記[数1]に基づいて、推定q軸電流Iq2と、推定d軸電流Id2とを演算する。
ここで、ω7はモータ回転角θ7の時間微分値である。また、Rはモータ19の相回路と配線の抵抗の和、Lはモータ19の巻線のインダクタンス、Keは逆起電圧定数であり、これらモータ19に固有のパラメータデータは、インバータ制御部42に備えたデータテーブルに予め記憶されている。また、上記[数1]の式は、参考文献「ACサーボモータシステムの理論と実際」(出版社:総合電子、著者:杉本 英彦、小山 正人、玉井 伸三)の73ページに記載されている公知の式(下記[数2]参照)に基づいて導出することができる。
インバータ制御部42には、推定器49の出力部と、d−q変換器48の出力部との間に電流値選択スイッチ51,52が備えられている。これら電流値選択スイッチ51,52は、通常は、d−q変換器48が演算したq軸電流Iq2及びd軸電流Id2を選択して電流フィードバックするようになっている。
インバータ制御部42は、図示しないCPU,ROM,RAMを備え、そのROMに記憶された図8の条件判別プログラムPG1をCPUが所定周期で実行することで、前述した所定条件が成立したか否かを判別する。具体的には、条件判別プログラムPG1を実行すると、インバータ制御部42はエンジン回転数N1を取得し(S1)、予め設定された基準回転数Nkと比較する(S2:このステップが本発明に係る「エンジン回転数判別手段」に相当する)。ここで、エンジン回転数N1が基準回転数Nkより大きい場合は(S2:YES)、操舵角θ2を舵角センサ34及から取得し(S3)、その操舵角θ2を時間微分して操舵角速度ω2を求める(S4)。
次いで、その操舵角速度ω2が、予め設定された基準角速度ωkより大きいか否かを判別する(S5:このステップが本発明に係る「操舵状況判別手段」に相当する)。ここで、操舵角速度ω2が基準角速度ωkより大きい場合は(S5:YES)、直流電源14が出力する出力電圧E1をモータ駆動制御装置40に備えた電圧回路53(図2参照)から取得し(S6)、その出力電圧E1が、予め設定された基準出力電圧Ekより大きいか否かを判別する(S7:このステップが本発明に係る「出力電圧判別手段」に相当する)。
そして、出力電圧E1が基準出力電圧Ekより大きい場合には(S7:YES)、シャント抵抗Ru,Rv,Rwによる電流検出を停止し(S8)、これに代えて、推定器49にて電流を推定し(S9)、さらに、PWM制御に用いる制限値を、第1のDUTY制限値C1から第2のDUTY制限値C2に変更してDUTY制限を緩和する(S10)。
即ち、エンジン回転数N1が基準回転数Nkより大きく(S2:YES)、かつ、操舵角速度ω2が基準角速度ωkより大きく(S5:YES)、かつ、出力電圧E1が基準出力電圧Ekより大きい場合(S7:YES)が、前述した所定条件が成立した場合に相当し、この場合に電流値選択スイッチ51,52及び制限値選択スイッチ54を作動して、推定器49が演算した推定q軸電流Iq3及び推定d軸電流Id3を用いて電流フィードバック制御を行うと共に、第2のDUTY制限値C2を用いてPWM制御を行う。
なお、エンジン回転数N1が基準回転数Nk以下の場合(S2:NO)、或いは、操舵角速度ω2が基準角速度ωk以下の場合(S5:NO)、或いは、出力電圧E1が基準出力電圧Ek以下の場合(S7:NO)には、シャント抵抗Ru,Rv,Rwによる電流検出は続行し、推定器49による電流の推定は行わず、DUTY制限の緩和も行わない。即ち、図4に示した電流値選択スイッチ51,52及び制限値選択スイッチ54を作動させない。
本実施形態の構成は以上である。次に、本実施形態の作用効果について説明する。車両10のイグニッションキースイッチをオンすると、直流電源14からモータ19に通電され、ステアリング33の操舵に応じてモータ19がアシスト力を出力する。ここで、砂利道等のように路面摩擦係数が低く、かつ、ステアリング33を緩やかに操舵した場合には、モータ19の出力に余裕が生じ、ステアリング33の操舵にモータ19が速やかに追従して駆動される。ここで、図9には、上記した第1のDUTY制限値C1でPWM制御を行った場合のラック30の軸力と操舵角速度ω2の限界特性グラフg1として示されている。また、同図には、上記第2のDUTY制限値C2でPWM制御を行った場合のラック30の軸力と操舵角速度ω2の限界特性グラフg2も併せて示されている。
上記したように路面摩擦係数が低くかつステアリング33を緩やかに操舵した場合には同図の点P10で示したように、ラック軸力と操舵角速度ω2とが限界値より十分低い値になる。これに対し、舗装された路面上で例えば車両10を駐車するためにステアリング33を急峻に操舵する場合、同図の点P11で示したように、限界特性グラフg1で示した限界値を僅かに超えることが起こり得る。
ここで、仮に、第1のDUTY制限値C1でPWM制御を継続して行ったとすると、モータ19の出力不足により、上記したダンパ効果を超えて過度にステアリング33の操舵抵抗が高くなる。しかしながら、本実施形態のモータ駆動制御装置40では、操舵角速度ω2が基準角速度ωkより大きい場合には、シャント抵抗Ru,Rv,Rwによる電流検出の代わりに、逆起電圧等から実際のモータ駆動電流(推定q軸電流Iq3及び推定d軸電流Id3)を推定することにより、第1のDUTY制限値C1を第2のDUTY制限値C2に変更してPWM制御の制限を緩和する。これにより、モータ19に給電可能な電流が増加してモータ19の最大許容回転数を向上させることができる。即ち、ステアリング33が急峻に操舵された場合に、図9における限界特性グラフg1から限界特性グラフg2へのシフトに示したように、ラック軸力と操舵角速度ω2との限界値を高くして、モータ19の出力不足を解消することができる。
このように本実施形態によれば、ステアリング33の操舵状況に応じてDUTY制限値C1,C2を切り替えることにより、三相ブリッジ回路43に接続された直流電源14の出力を有効利用することが可能になり、急峻な操舵にモータ19を追従させることが可能になる。また、直流電源14から三相ブリッジ回路43への出力電圧E1が基準出力電圧Ekより大きいことを条件にして、モータ19への給電量を上げるので、直流電源14の出力電圧不足を防ぐことができる。
[第2実施形態]
本実施形態は、主として条件判別プログラムPG2の構成が第1実施形態と異なる。以下、図10及び図11を参照して第1実施形態と異なる構成に関してのみ説明し、同じ構成に関しては同一符号を付して重複した説明は省略する。
本実施形態は、主として条件判別プログラムPG2の構成が第1実施形態と異なる。以下、図10及び図11を参照して第1実施形態と異なる構成に関してのみ説明し、同じ構成に関しては同一符号を付して重複した説明は省略する。
即ち、本実施形態のインバータ制御部42には、直流電源14の出力電圧E1と比較する基準出力電圧として、第1の基準出力電圧Ek1と、第2の基準出力電圧EK2と、第3の基準出力電圧Ek3とが設定されている。これらは、Ek1<Ek2<Ek3、になっている。また、操舵角速度ω2と比較する値として、第1の基準角速度ωk1と、第2の基準角速度ωk2とが設定され、これらは、ωk1<ωk2、になっている。
そして、条件判別プログラムPG2を実行したときに直流電源14の出力電圧E1が、第1と第2の基準出力電圧Ek1,Ek2の間の値であるか否かを判別する(S20)。
ここで、出力電圧E1が第1と第2の基準出力電圧Ek1,Ek2の間の値である場合には(S20:YES)、直流電源14は通常の出力状態であると判断し、そのような場合用に設定された第1の基準角速度ωk1と操舵角速度ω2とを比較する(S21)。そして、操舵角速度ω2が第1の基準角速度ωk1より大きい場合には(S21:YES)、第1の実施形態と同様に、ステップS8〜S10の処理を行ってPWM制御の制限を緩和する。これにより、直流電源14の出力が通常の状態でステアリング33が急峻に操舵された場合に、モータ19の最大出力がアップする。そして、図11における限界特性グラフg1から限界特性グラフg2への変化に示したように、ラック軸力と操舵角速度ω2との限界値もアップする。
また、出力電圧E1が第1と第2の基準出力電圧Ek1,Ek2の間の値でない場合には(S20:NO)、出力電圧E1が第3の基準出力電圧Ek3より大きいか否かを判別する(S22)。ここで、例えば、エンジンの高速回転によりオルタネータが直流電源14におけるバッテリ38に十分に給電し、そのバッテリ38の出力を昇圧回路39が昇圧することで、直流電源14の出力電圧E1が通常時より高くなった場合には、出力電圧E1が第3の基準出力電圧Ek3より大きいと判断され(S22:YES)、このような場合用に設定された第2の基準角速度ωk2と操舵角速度ω2とを比較する(S23)。
ここで、例えば、自動車レース用のコースを走行する場合のように、高速で急峻な操舵を行う場合には、操舵角速度ω2が第2の基準角速度ωk2より大きくなったと判断され(S23:YES)、第1の実施形態と同様に、ステップS8〜S10の処理を行ってPWM制御の制限を緩和する。
これにより、直流電源14の高出力可能な状態でステアリング33が急峻に操舵された場合に、モータ19の最大出力がアップし、図11における限界特性グラフg3から限界特性グラフg4への変化に示したように、ラック軸力と操舵角速度ω2との限界値もアップする。
なお、直流電源14の出力が通常時より低下している場合には、ステップS20,S22で共にNOと判断され、PWM制御の制限緩和によるモータ19の出力アップは行われない。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記第1実施形態では、シャント抵抗Ru,Rv,Rwが三相ブリッジ回路43における各相回路43U,43V,43Wに直列接続されていたが、図12に示すようにシャント抵抗Ru,Rv,Rwを三相ブリッジ回路43の各相回路43U,43V,43Wと、モータ19の各相の巻線との間に直列接続してもよい。
(2)前記第1実施形態では、電動パワーステアリングシステム11に備えたモータ19のモータ駆動制御装置40に本発明を適用したものを例示したが、ステアバイワイヤシステムや、ステアリングと転舵輪との間で伝達比を可変とした操舵伝達比可変システムに備えた三相ブラシレスモータのモータ駆動制御装置に本発明を適用してもよい。
(3)前記第1実施形態では、モータ19と転舵輪間シャフト16との間をボールネジ機構24で連結していたが、操舵系に対するモータ19の連結機構はボールネジ機構に限定されるものではない。従って、モータ19と転舵輪間シャフト16との間をラックアンドピニオンで連結した構成、又は、モータ19とステアリングシャフト32との間をウォームギヤとウォームホイールとによって連結した構成、モータ19と転舵輪間シャフト16又はステアリングシャフト32との間を平ギヤで連結した構成等であってもよく、それらラックアンドピニオン、ウォームギヤとウォームホイール、平ギヤの配置も限定されるものではない。
(4)前記第1実施形態の条件判別プログラムPG1において、エンジン回転数N1の代わりに車速Vを取得して、その車速Vが予め設定された車速基準値を超えたことをDUTY制限の緩和の条件にしてもよい。
10 車両
14 直流電源
19 三相ブラシレスモータ
40 モータ駆動制御装置
43 三相ブリッジ回路
43U,43V,43W 各相回路
44 モータ制御回路
K 三角波
PG1,PG2 条件判別プログラム
Ru,Rv,Rw シャント抵抗
T1 デッドタイム
T2 電流検出時間
UH,UL,VH,VL,WH,WL スイッチ
14 直流電源
19 三相ブラシレスモータ
40 モータ駆動制御装置
43 三相ブリッジ回路
43U,43V,43W 各相回路
44 モータ制御回路
K 三角波
PG1,PG2 条件判別プログラム
Ru,Rv,Rw シャント抵抗
T1 デッドタイム
T2 電流検出時間
UH,UL,VH,VL,WH,WL スイッチ
Claims (4)
- 操舵角、車速その他の運転状況に応じて決定された指令値に基づいて三角波比較方式によるPWM制御を行って三相ブリッジ回路から、車両に備えた操舵アシスト用の三相ブラシレスモータにモータ駆動電流としての三相交流電流を流すと共に、シャント抵抗により実際のモータ駆動電流を検出して電流フィードバック制御を行うモータ駆動制御方法において、
操舵角速度が予め設定された基準角速度より小さい場合には、前記三角波比較方式で比較される三相交流指令波のピーク部分と三角波の頂点近傍との1対の交点の間隔が、前記シャント抵抗による電流検出時間とスイッチング用のデッドタイムとの和より長くなるように前記三相交流指令波のピークレベルを制限して、前記各シャント抵抗により実際の前記モータ駆動電流を検出する一方、
前記操舵角速度が前記基準角速度より大きい場合には、前記シャント抵抗による電流検出の代わりに、前記三相ブラシレスモータにおける逆起電圧及び印加電圧とから実際の前記モータ駆動電流を推定することにより、前記1対の交点の間隔が前記デッドタイムと略同じ長さになることを許容して前記三相交流指令波のピークレベルの前記制限を緩和することを特徴とするモータ駆動制御方法。 - 車両に備えた操舵アシスト用の三相ブラシレスモータに接続された三相ブリッジ回路と、
操舵角、車速その他の運転状況に応じて決定された指令値に基づいて三角波比較方式によるPWM制御を行って前記三相ブリッジ回路からモータ駆動電流としての三相交流電流を出力させるためのモータ制御回路と、
そのモータ駆動電流を電流フィードバックするためのシャント抵抗とを備えたモータ駆動制御装置において、
操舵角速度が予め設定された基準角速度より小さい通常操舵時であるか、前記操舵角速度が前記基準角速度より大きい急峻操舵時であるかを判別する操舵状況判別手段を備え、
前記モータ制御回路は、前記通常操舵時には、前記三角波比較方式で比較される三相交流指令波のピーク部分と三角波の頂点近傍との1対の交点の間隔が、前記シャント抵抗による電流検出時間と前記スイッチング用のデッドタイムとの和より長くなるように前記三相交流指令波のピークレベルを制限して、前記各シャント抵抗により実際の前記モータ駆動電流を検出する一方、
前記急峻操舵時には、前記シャント抵抗による電流検出の代わりに、前記三相ブラシレスモータにおける逆起電圧及び印加電圧とから実際の前記モータ駆動電流を推定することにより、前記1対の交点の間隔が前記デッドタイムと略同じ長さになることを許容して前記三相交流指令波のピークレベルの前記制限を緩和するように構成したことを特徴とするモータ駆動制御装置。 - 前記車両に備えた直流電源から前記三相ブリッジ回路への出力電圧が、予め設定された基準出力電圧より大きいか否かを判別する出力電圧判別手段を備え、
前記モータ制御回路は、前記直流電源の出力電圧が前記基準出力電圧より大きいことを条件にして、前記三相交流指令波のピークレベルの前記制限を緩和することを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動制御装置。 - 前記車両に備えたエンジンの回転数が、予め設定された基準回転数より大きいか否かを判別するエンジン回転数判別手段を備え、
前記モータ制御回路は、前記エンジンの回転数が前記基準回転数より大きいことを条件にして、前記三相交流指令波のピークレベルの前記制限を緩和することを特徴とする請求項2又は3に記載のモータ駆動制御装置。
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