JP4735953B2 - 合成皮革及び人工皮革の製造方法、及び製造装置 - Google Patents

合成皮革及び人工皮革の製造方法、及び製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、高粘度のハイソリッド型、または無溶剤型でも塗工することができ、ポリウレタン配合組成の制約の少ない熱硬化型ウレタン組成物を用いて、合成皮革・人工皮革を製造する方法及びその製造装置に関するものである。
近年、世界的な環境規制の動きにより、有機溶剤を含む溶液型樹脂から有機溶剤を削減することが求められている。特に化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)、改訂労働安全衛生法等の施行により、有機溶剤等の削減は非常に重要な問題となっている。
従来より、ポリウレタン樹脂は、合成皮革、人工皮革等のシート状物やシート状物の表面処理等に広く用いられている。
それらの分野では、ポリウレタン樹脂の溶剤溶液を基材に塗工してシート状物を製造しているが、使用されているポリウレタン樹脂は、溶剤含量が70重量%以上のものがほとんどである。
これら従来のポリウレタン樹脂溶液では、溶剤含量を減らしてポリウレタン樹脂固形分を高めると、ポリウレタン樹脂溶液が高粘度化し、コンマコーターなどの既存の塗工装置で塗工することが困難となる。
また有機溶剤を含有しない熱可塑性ポリウレタン樹脂を使用したシート状物の製造方法として、Tダイを用いて押出成形する方法やカレンダー成形機を用いて成形する方法(例えば非特許文献1参照)があるが、使用時に高分子量化により固体となった熱可塑性ポリウレタン樹脂を加熱溶融するため、上記用途において必要な性能を発現するために、溶融可能なポリウレタンの配合組成がかなり限定され、汎用性に劣る。
ポリウレタン樹脂ハンドブック P.368−380(日刊工業新聞社、岩田敬治編、1987年9月25日発行)
本発明の目的は、ハイソリッド型または無溶剤型等の実質的に溶剤を含まないポリウレタン組成物を塗工することができ、且つポリウレタン配合組成の制約の少ない熱硬化型ウレタン組成物を用いて、人工皮革・合成皮革を製造する方法及びその製造装置を提供することにある。
本発明者らは、前記課題について鋭意研究の結果、実質的に溶剤を含まない熱硬化型ウレタン組成物を、ダイコーターを用いて基材に塗工すると、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、溶剤含有量が50重量%以下の熱硬化型ウレタン組成物を溶融状態で、ダイコーターにてシート基材の片面に均一に塗布し、次いで得られる熱硬化型ウレタン組成物とシート基材とからなる複合材シートを、波長領域の赤外線照射装置を用いて加熱することを特徴とする合成皮革及び人工皮革の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、シート基材の巻き出しユニットと、加熱制御可能なホッパーを有し、溶剤含有量が50重量%以下の熱硬化型ウレタン組成物をダイコーターにてシート基材上に吐出するコーターユニットと、赤外線照射装置により加熱して前記熱硬化型ウレタン組成物を硬化する加熱ユニットと、前記熱硬化型ウレタン組成物とシート基材とからなる複合材シートを巻き取るための巻き取りユニットとを有することを特徴とする、合成皮革及び人工皮革を製造する装置を提供するものである。
本発明に使用する熱硬化型ウレタン組成物は、従来の塗工機では塗工することが不可能とされていた高粘度のハイソリッド型、または無溶剤型のものを、容易に基材に塗工することができ、且つポリウレタン配合組成に制約が少なく、合成皮革及び人工皮革を得ることができる。
以下本発明を詳細に説明する。
まず本発明に使用する溶剤含有量が50重量%以下の熱硬化型ウレタン組成物について説明する。
熱硬化型ウレタン組成物としては、大別して一液タイプと二液タイプに分けられる。
一液タイプとしては、例えば末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含む組成物、末端のイソシアネート基をブロック化剤で封鎖されたウレタンプレポリマーを含む組成物等が挙げられる。また二液タイプとしては、例えば末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと活性水素基含有化合物との混合物、末端に活性水素基を有するウレタンプレポリマーとポリイソシアネートとの混合物、末端のイソシアネート基をブロック化剤で封鎖されたウレタンプレポリマーと活性水素基含有化合物との混合物、末端に活性水素基を有するウレタンプレポリマーとイソシアネート基をブロック化剤で封鎖されたポリイソシアネートとの混合物などが挙げられる。
本発明に使用する末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーは、ジオールと有機ジイソシアネートとを水酸基とイソシアネ−ト基との当量比6.0/1.0〜1.3/1.0で反応させることにより得られるものである。
かかるジオールとしては、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオール等が挙げられる。
ポリエステルジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、スピロ環を有するグリコール等のグリコール成分とコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、無水マレイン酸、マル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物あるいはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の酸成分とからの脱水縮合反応物などが挙げられる。
また、ポリエステルジオールとしては、前記グリコールを開始剤とするγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物の開環重合反応によって得られるポリエステル及びこれらの共重合ポリエステルが挙げられる。
またポリエーテルジオールとしては、グリコールを開始剤とするエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイドの単独あるいは2種以上の開環重合物などが挙げられる。また、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランの単独あるいは混合物の開環重合物も挙げられる。
さらにポリカーボネートジオールは、脂肪族ジオールとホスゲン、ジアリルカ−ボネ−ト、ジアルキルカーボネートもしくは環式カ−ボネ−ト(例えばエチレンカ−ボネ−ト)との反応生成物が挙げられる。
かかる脂肪族ジオールとしては特に限定されないが、例えばエチレングリコ−ル、1,3−及び1,2−プロピレングリコ−ル、1,4−及び1,3−及び2,3−ブチレングリコ−ル、1,6−ヘキサングリコ−ル、1,8−オクタンジオ−ル、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサンジメタノ−ル、1,4−ビス−(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサン、2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ−ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、トリプロピレングリコ−ル、ジブチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル等が挙げられる。
ブロック化剤としては、ケトオキシム、ラクタム、フェノール、ピラゾール、活性メチレン化合物等、通常使用される公知のイソシアネートブロック化剤が挙げられる。これらの中でも、ブロック化反応が容易に進行し、又解離温度も120〜180℃と比較的温和な加熱条件で脱ブロック化が可能という観点からケトオキシムおよびラクタムが好ましい。
本発明の熱硬化型ウレタン組成物中の活性水素基含有化合物としては、例えばポリアミン、ポリオールなどが挙げられる。ポリアミンとしては、例えばエチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、N,N′−ジアミノピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、アノプロピルエタノールアミン、アミノヘキシルエタノールアミン、アミノエチルプロパールアミン、アミノプロピルプロパノールアミン、アミノヘキシルプロパノールアミン、2,5(2,6)−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヒドラジン類、酸ヒドラジド類等が挙げられる。これらのうち、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、2,5(2,6)−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミンが好ましく、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンが特に好ましい。これらを1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
前記ポリオールとしては、例えばグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ペンタエリスリトール等のポリヒドロキシ化合物が挙げられる。
本発明の熱硬化型ウレタン組成物は、前記のうち、末端イソシアネート基がブロック化剤でブロックされているウレタンプレポリマーと活性水素基含有化合物との混合物であることが好ましい。イソシアネート基をブロック化することにより、このウレタンプレポリマーに硬化剤を加えても常温では速やかに反応が進行しないため、長時間液状が保たれ、使用時間を長くするという効果を奏する。また活性水素基含有化合物として脂肪族ポリアミンを用いると、熱硬化し易くなり、また得られるシート状物が熱や紫外線で劣化し難くなるので、特に好ましい。
本発明に使用する熱硬化型ウレタン組成物は、溶剤含有量が50重量%以下のものである。
溶剤含有量が50重量%以下であれば、環境への影響を低減することが期待できる。環境規制の点からは、溶剤を全く含まないものが特に好ましい。
また本発明に使用する熱硬化型ウレタン組成物は、塗工適性の点で、0〜180℃において1,000〜1,000,000mPa・sであるものが好ましい。かかる粘度であれば均一な厚みで塗工することが可能である。
また本発明に使用する熱硬化型ウレタン組成物には、必要に応じて、硬化促進剤、着色剤、添加剤、充填剤、発泡剤等を任意に配合してもよい。
次に、本発明の合成皮革及び人工皮革の製造方法に用いる装置について詳細に説明する。
すなわち、かかる装置は、シート基材の巻き出しユニットと、加熱制御可能なホッパーを有し、前記熱硬化型ウレタン組成物をシート基材上に吐出するコーターユニットと、加熱して前記熱硬化型ウレタン組成物を硬化する加熱ユニットと、前記熱硬化型ウレタン組成物とシート基材とからなる複合材シートを巻き取るための巻き取りユニットとを有するものである。
図1は、本発明の製造装置についての一例を示す概略図であり、また図2は、本発明で用いることができるダイコーターを示す概略図である。
本発明に使用する製造装置は、まずシート基材の巻き出しユニット1を有する。かかる巻き出しユニット1は、シート基材が巻きつけられているロールからなるものであり、このシート基材がコーターユニットのホッパー11を介してコーター3に供給される。
本発明に使用する製造装置には、熱硬化型ウレタン組成物を収容する単一の貯槽を備えることができる。またウレタンプレポリマーの主剤を収容するための主貯槽と、硬化剤及び硬化促進剤などを含む樹脂を収容する副貯槽を備えるものでもよく、この場合それぞれの槽に主剤及び硬化剤を計量するための計量ポンプを接続する。さらに計量ポンプにプレポリマー及び硬化剤を含む組成物を均一に混合し、所望の熱硬化型ウレタン組成物を得るために、スタティックミキサーを備えた静止型混合器に接続する。混合器に、ホッパー11を介して、ギアポンプダイコーター3を接続する構成である。かかるホッパー11は、加熱装置を備えており、加熱制御が可能である。
このような構成において、主貯槽に熱硬化型ウレタン組成物の主剤または硬化促進剤などを含む主剤を、副貯槽に硬化剤または硬化促進剤などを含む硬化剤を流動状態で収容し、主貯槽及び副貯槽にそれぞれ接続された計量ポンプにより、所定量を計量した後、静止型混合器にて混合し、熱硬化型ウレタン組成物を得る。このウレタン組成物をさらにホッパー11を介してギアポンプダイコーター3に供給する。
本発明に使用するダイコーターとしては、ノズルリップ部8から樹脂が均一に吐出されるようにコントロールできるものが好ましい。
巻き出しユニット1より引き出されたシート基材はバックアップロール2を通過する。その際、供給部7とギアポンプ部10とスロットノズル部9を有するギアポンプダイコーター3によって、シート基材に熱硬化型ウレタン組成物が塗布される。ギアポンプダイコーター3には吐出を安定化させるため、ギアポンプ部10が内臓されている。熱硬化型ウレタン組成物が塗布されたシート基材は、加熱装置5によって加熱され、反応により硬化し複合材シートとなり、巻き取りユニット6によって巻き取られる。バックアップロール2は樹脂や基材の種類によって、加温したり、冷却することができる。ダイコーター3による塗布から加熱装置の間にはラミネーターなどの装置を導入することができる。また、加熱装置から巻き取りユニット6の間にもラミネーターやエンボスロールなどを導入することができる。
本発明で使用するダイコーターとしては、図2のとおり、熱硬化型ウレタン組成物が供給される供給部7と、その下部にあるホッパー部11を経て流入するギアポンプ部10と、ギアポンプ部の上下のギアポンプで流量が調節された後に吐出スロットノズル部9を有しているギアポンプダイコーターが好ましい。
ギアポンプダイコーターは、ギアポンプ部によって吐出が安定し、また高粘度の樹脂でも塗工することが可能である。ギアポンプの回転速度は流出量によって可変であるが、1〜15rpmが好ましい。
かかるギアポンプダイコーターとしては、供給部とホッパー部を加熱または冷却できるものが使用される。ギアポンプダイコーターのスロットノズル部9にはノズルリップ部8があり、熱硬化型ウレタン組成物の吐出量を調節することができる。また、ギアポンプ部10とスロットノズル部9との間にゲート弁を装備すると、スロットノズル部9の洗浄や取替えが容易であるため好ましい。
本発明で用いられる加熱ユニットとしては、熱風乾燥炉、赤外線照射装置、蒸気発生装置などが挙げられ、それぞれ単体であるいは組み合わせて使用することができる。特に、厚膜の場合、近赤外線、遠赤外線を含む赤外線発生部4を有する赤外線照射装置の使用が好ましい。赤外線は、0.74から1,000μmを波長領域とするが、このうち0.75〜50μmであることが好ましい。赤外線発生部の形状は、例えば棒状、蛇行形状、らせん状、ループ状等が挙げられる。赤外線は、基材の上下左右いずれの方向からも照射できるが、特に基材の上下からの照射が好ましく、上下の両方あるいは一方からのいずれからも照射することができる。加熱は、0.2〜60分間、熱硬化型ウレタン組成物の温度が、100〜200℃になるように照射するのが好ましい。また、赤外線照射装置のほか、必要に応じて紫外線照射装置、電子線照射装置なども併せて使用することができる。
本発明の巻き取りユニット6は、ロールからなるものであり、前記加熱ユニットで加熱処理された所定の長さの複合材シートを巻き取る。
次に、前記のように構成された製造装置による合成皮革及び人工皮革の製造方法について説明する。
まずブロック化ウレタンプレポリマー、硬化剤、硬化促進剤等を含む樹脂組成物を溶融、混合、計量した熱硬化型ウレタン組成物が、ホッパー11を介してギアポンプダイコーター3に供給される。
コーター3から吐出された前記ウレタン組成物がシート基材の片面に塗布される。
シート基材としては、シリコン、ポリプロピレンなどで表面処理された離型紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンなどのプラスチックシート、アルミニウム、鉄などの金属シート、炭素繊維シート、木質材料、和用紙なども使用できる。
また、シート基材としては、不織布や編織布はすべて制限なく用いられる。不織布には補強用などの目的で編織布などが内部または表面に積層されたものでも良い。それらの不織布や編織布にウレタンやその他の樹脂を充填するか、積層、コートしてなるものなども用いることができる。
シート基材の材質としては、天然繊維、化学繊維のいずれでも良く、天然繊維としては、綿、羊毛、絹、石綿など、化学繊維としては、レーヨン、テンセルなどの再生繊維、アセテート、トリアセテートなどの半合成繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、アクリルなどの合成繊維が挙げられる。
本発明において、基材上に熱硬化型ウレタン組成物を塗布する場合、基材へのウレタン組成物の供給は5〜5000g/mの供給量で行うのが好ましい。得られるウレタン組成物が塗工された基材は、ウレタン組成物の塗布量により、塗膜の厚さを適宜調整できるが、8〜5,000μmの塗膜の厚さが好ましい。
本発明の製造方法は、塗布された熱硬化型ウレタン組成物とシート基材とからなる複合材シートを前記加熱ユニットで加熱するものである。
加熱装置の構造、加熱の条件等については、前記のとおりである。
前記の方法により得られた合成皮革、人工皮革は、スポーツウェアー、養生シート、養生メッシュ、テント材、自動車内装用成形材、防水シーツ、防水シート、フレコン、搬送ベルトなど種々の用途に使用することができる。
以下に本発明を実施例で説明するが、本発明は、実施例に何ら限定されるものではない。尚、例中の部は重量単位である。
(実施例1)
図2に示されるギアポンプダイコーターの供給部にグリコール成分が1,5−ペンタンジオール/1,6−ヘキサンジオールである数平均分子量が2,000のコポリカーボネートジオール、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、メチルエチルケトンオキシム、及びジメチルホルムアミドからなるイソシアネート基をブロック化剤で封鎖されたウレタンプレポリマー100部と3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン5部の混合物(固形分81%、粘度100,000mPa・s/25℃)を供給し、厚み200μmの離型紙に200g/mのスピードで塗布し、次いで遠赤外線照射装置で0.75〜30μmの波長の赤外線を照射してウレタン組成物を硬化させてシート状物を得た。得られたシート状物は厚み350μmで均一であった。
(実施例2)
図2に示されるギアポンプダイコーターの供給部に3−メチルペンタンジオールとアジピン酸からなる数平均分子量が2,000のポリエステルポリオール、2,4−トリレンジイソシアネート、及びメチルエチルケトンオキシムからなるイソシアネート基をブロック化剤で封鎖されたウレタンプレポリマー100部と3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン 8部の混合物(固形分100%、粘度210,000mPa・s/25℃)を供給し、離型紙に500g/mのスピードで塗布し、次いで遠赤外線照射装置で0.75〜30μmの波長の赤外線を照射してウレタン組成物を硬化させてシート状物を得た。得られたシート状物は厚み450μmで均一であった。
(実施例3)
図2に示されるギアポンプダイコーターの供給部に実施例1で用いたウレタン組成物を供給し、厚さ2mmの織布基材に400g/mのスピードで塗布し、次いで遠赤外線照射装置で0.75〜30μmの波長の赤外線を照射してウレタン組成物を硬化させてシート状物を得た。得られたシート状物は厚み2.3mmで均一であった。
(実施例4)
図2に示されるギアポンプダイコーターの供給部に実施例2で用いたウレタン組成物を供給し、厚さ5mmの不織布基材に500g/mのスピードで塗布し、次いで遠赤外線照射装置で0.75〜30μmの波長の赤外線を照射してウレタン組成物を硬化させてシート状物を得た。得られたシート状物は厚み5.4mmで均一であった。
(実施例5)
図2に示されるギアポンプダイコーターの供給部に実施例1で用いたウレタン組成物を供給し、離型紙上に厚さ0.02mmのポリウレタンフィルムが積層された基材のポリウレタンフィルム上に200g/mのスピードで塗布し、次いで遠赤外線照射装置で0.75〜30μmの波長の赤外線を照射してウレタン組成物を硬化させ、更に硬化したウレタン組成物上に接着剤を塗工し、次いで厚さ5mmの織布を重ねて接着した後、離型紙を剥がしてシート状物を得た。得られたシート状物は厚み5.18mmで均一であった。
(実施例6)
図2に示されるギアポンプダイコーターの供給部に実施例2で用いたウレタン組成物を供給し、離型紙上に厚さ0.02mmのポリウレタンフィルムが積層された基材のポリウレタンフィルム上に200g/mのスピードで塗布し、次いで遠赤外線照射装置で0.75〜30μmの波長の赤外線を照射してウレタン組成物を硬化させ、更に硬化したウレタン組成物上に接着剤を塗工し、次いで厚さ5mmのポリウレタン含浸不織布を重ねて接着した後、離型紙を剥がしてシート状物を得た。得られたシート状物は厚み5.2mmで均一であった。
(実施例7)
実施例1で得られたシート状物上に接着剤を塗工し、次いで厚さ5mmの織布基材を重ねてシート状物を得た。得られたシート状物は厚み5.35mmで均一であった。
(実施例8)
実施例2で得られたシート状物上に接着剤を塗工し、次いで厚さ5mmのポリウレタン含浸不織布を重ねてシート状物を得た。得られたシート状物は厚み5.45mmで均一であった。
(比較例1)
実施例1のギアポンプダイコーターの代わりにコンマコーターを用いる以外、同様の操作で行った。その結果、塗工困難であり、無理に塗工すると塗工方向にスジが入り、厚みの均一なシート状物ができず、品質の劣ったものとなった。
(比較例2)
実施例2のギアポンプダイコーターの代わりに、コンマコーターを用いる以外、同様の操作で行った。その結果塗工困難であり、無理に塗工すると塗工方向にスジが入り、厚みの均一なシート状物ができず、品質の劣ったものとなった。
(比較例3)
実施例3のギアポンプダイコーターの代わりにコンマコーターを用いる以外、同様の操作で行った。その結果塗工困難であり、無理に塗工すると塗工方向にスジが入り、厚みの均一なシート状物ができず、品質の劣ったものとなった。
(比較例4)
実施例7で使用した実施例1で得られたシート状物の代わりに、比較例1で得られたシート状物を使用する以外は、実施例7と同様に操作を行い、シート状物を得たが、厚みの均一なシート状物ができず、品質の劣ったものとなった。
(比較例5)
実施例8で使用した実施例2で得られたシート状物の代わりに比較例2で得られたシート状物を使用する以外は実施例8と同様に行いシート状物を得たが、厚みの均一なシート状物ができず、品質の劣ったものとなった。
本発明に係わる合成皮革及び人工皮革の製造装置の模式図である。 本発明に係わるギアポンプダイコーターの断面模式図である。
符号の説明
1 巻き出しユニット
2 バックアップロール
3 ギアポンプダイコーター
4 赤外線発生部
5 加熱装置
6 巻き取りユニット
7 供給部
8 ノズルリップ部
9 スロットノズル部
10 ギアポンプ部
11 ホッパー部

Claims (5)

  1. 溶剤含有量が50重量%以下の熱硬化型ウレタン組成物を溶融状態で、ダイコーターにてシート基材の片面に均一に塗布し、次いで得られる熱硬化型ウレタン組成物とシート基材とからなる複合材シートを、赤外線照射装置を用いて加熱することを特徴とする合成皮革及び人工皮革の製造方法。
  2. 前記熱硬化型ウレタン組成物が、末端のイソシアネート基がブロック化剤でブロックされているブロック化ウレタンプレポリマーと脂肪族ポリアミンとを含む請求項1記載の合成皮革及び人工皮革の製造方法。
  3. 前記熱硬化型ウレタン組成物が、溶剤を含まない請求項1または2に記載の合成皮革及び人工皮革の製造方法。
  4. 前記熱硬化型ウレタン組成物の粘度が、0〜180℃において1,000〜1,000,000mPa・sである請求項1〜のいずれか1項に記載の合成皮革及び人工皮革の製造方法。
  5. シート基材の巻き出しユニットと、加熱制御可能なホッパーを有し、溶剤含有量が50重量%以下の熱硬化型ウレタン組成物をダイコーターにてシート基材上に吐出するコーターユニットと、赤外線照射装置により加熱して前記熱硬化型ウレタン組成物を硬化する加熱ユニットと、前記熱硬化型ウレタン組成物とシート基材とからなる複合材シートを巻き取るための巻き取りユニットとを有することを特徴とする、合成皮革及び人工皮革を製造する装置。
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