JP4734866B2 - 廃棄物ガス化処理装置の操業方法 - Google Patents

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Description

本発明は、廃棄物をガス化して得られる生成ガスを工業用ガスとして使用できるようにするための廃棄物ガス化処理装置の操業方法に関する。
従来から、廃棄物を熱分解処理して得られる生成ガスを工業用ガスとして利用することが行われている。前記の生成ガスは一酸化炭素(CO)と水素(H)がリッチなガスとなるため、DME、すなわちガソリンの代用となるジメチルエーテル(CHOCH)の原料や水素燃料などの原料として用いることができる。
例えば、特許文献1には、廃棄物から生成される熱分解ガスを工業用ガスとして回収するのに適した溶融ガス化システムが記載されている。このシステムはコークスベッド式溶融炉(シャフト炉)を用い、炉の頂部から廃棄物と共に副資材としてコークスを投入するというものである。しかしながら、コークスを使用すると、生成するガス量が増加し、同じ量の原料を処理する場合において、設備規模が大きくなる。また、コークスベット溶融の場合、コークスの灰分だけでなく、石灰が必要となり、スラグが増加し、副産物が増加するという問題がある。また、不必要な灰分をスラグ化するため、熱損失が大きくなるという問題がある。
一方、近年では、廃棄物をガス化改質方式(サーモセレクト方式)によるガス化溶融プロセスによって処理して燃料ガスを回収するが注目されている。この方式はコークスを用いないため、上記したようなコークス使用による問題はない。
しかしながら、廃棄物をガス化した後、ガス改質して、水素や一酸化炭素を得る場合、原料の組成により、水素と一酸化炭素のモル比が異なり、燃料の回収率を高めることが困難であった。また、廃棄物には不純物が多く、改質における熱を回収することは困難であり、蒸気は外部から供給する必要があるという問題があった。
上記のように、廃棄物をガス化改質方式(サーモセレクト方式)で処理して得られる生成ガスを効率良く工業用ガスとして用いるための方法は確立されていないのが現状である。
特開2003−262319号公報
本発明は、コークスを用いることなく、ガス化処理装置出口での生成ガス組成の水素と一酸化炭素の比を一定に保って工業用ガスとして有効に利用することを可能にする廃棄物(バイオマス、木材チップを含む)のガス化処理装置の操業方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の課題を達成するべく鋭意検討した結果、廃棄物ガス化処理プロセスにおいて、水素が比較的多く回収される場合は、二酸化炭素を改質部に直接装入することにより、また、一酸化炭素が比較的多く回収される場合は、水蒸気を改質部に直接装入することにより、H/CO比が調整できることを見出して本願発明を完成した。
即ち、本願発明は次に記載する通りのものである。
(1)下部に廃棄物をガス化するガス化部を有し、上部にガス化部からの発生ガスを改質するガス改質部を有するガス化炉と、該ガス改質によって生成した水素と一酸化炭素とを含む生成ガスを冷却する冷却装置と、冷却された生成ガスを精製する精製装置とを備えた廃棄物のガス化処理装置の操業方法であって、ガス改質部において発生ガスにガス改質用の蒸気又は水分と、二酸化炭素とを添加してガス改質し、該ガス化処理装置出口での生成ガス中の水素/一酸化炭素比が所定値より高い場合には、二酸化炭素の添加量を増やして該水素/一酸化炭素比を一定に保つように調整することを特徴とする廃棄物ガス化処理装置の操業方法。
(2)前記ガス化処理装置出口での生成ガス中の水素/一酸化炭素比を、該ガス化処理装置の生成ガスを原料として用いる燃料製造装置の反応に適した一定値に保つようにしたことを特徴とする上記(1)の廃棄物ガス化処理装置の操業方法。
(3)前記ガス改質用の蒸気および酸化炭素が該燃料製造装置において回収される蒸気および酸化炭素であることを特徴とする上記(2)の廃棄物ガス化処理装置の操業方法。
)前記ガス化処理装置で発生するガス量の制御が前記ガス化部に吹き込む助燃剤の吹き込み量の制御によって行われることを特徴とする上記(1)〜(3)の廃棄物ガス化処理装置の操業方法。
下部に廃棄物をガス化するガス化部を有し、上部にガス化部からの発生ガスを改質するガス改質部を有するガス化炉と、該ガス改質によって生成した水素と一酸化炭素とを含む生成ガスを冷却する冷却装置と、冷却された生成ガスを精製する精製装置とを備えた廃棄物のガス化処理装置であって、ガス改質部において発生ガスにガス改質用の蒸気又は水分を添加する手段と、二酸化炭素を添加する手段有し、該二酸化炭素を添加する手段は、該ガス化処理装置出口での生成ガス中の水素/一酸化炭素比が所定値より高い場合には、二酸化炭素の添加量を増大させて該水素/一酸化炭素比を一定に保つように調整することを特徴とする廃棄物ガス化処理装置。
)上記()の廃棄物ガス化処理装置と該廃棄物ガス化処理装置の生成ガスを原料として用いる燃料製造装置とからなる複合装置。
本発明によれば、ガス化処理装置出口での生成ガス組成の水素と一酸化炭素の比を一定に保つことができるので、生成ガスを原料として用いる燃料製造装置等を効率良く運転することができる。
サーモセレクト炉等によって廃棄物をガス化して得られる生成ガスを燃料製造プロセスの原料ガスとする場合には、ガス化プロセスが次のような要件を満たすことが望ましい。
(1)生成ガスのH/CO比はその燃料製造プロセス固有の一定値であること。
生成ガスのH/CO比が一定値でなければ、余剰のH又はCOが出て燃料製造プロセスの利用効率を大幅に落とすことになる。
これを例えば、生成ガスをDMEを直接合成に使用する場合について説明する。
DMEを直接合成する反応式は次式のとおりであり、化学量論的にはH/CO比は1であることが好ましい。
3CO+3H → CH−O−CH+CO
DMEを合成した後のガスのなかで未反応のガスはCOを除去して循環して原料ガスとして使用することが好ましい。例えば、H/CO比が1を超過して水素が余剰となる原料の場合、水素が循環使用され、系内に水素が余剰になり、比率が高まり、DMEへの転換効率が低下する。逆にH/CO比が1未満で一酸化炭素が余剰となる原料の場合、一酸化炭素が系内で余剰になり、DMEへの転換効率が低下する。また、H/COを一定に制御しないと、少ない方の分子種によって燃料製造量が制限され、余った方のガス種は無駄になってしまう。
(2)燃料製造プロセスに供給される生成ガス量が変動すると安定した最適反応効率を維持できないので、生成ガス量は一定であることが好ましい。ガス化処理装置で発生するガス量、すなわち燃料製造装置等へのガス供給量は、該燃料製造装置等の能力に応じたものであることが好ましく、供給ガス量多いと、余剰の原料ガスは、無駄になる。
(3)H,COの分圧が大きく反応効率に寄与するが、他のガス成分が多いと反応ガスの分圧を下げることとなり、温度制御のための余分のエネルギーを必要とし、燃料製造プロセスにおける昇圧、昇熱などのエネルギーが無駄に使われる。このため、その他のガス成分は少ない方が良い。しかしながら、廃棄物のガス化炉では、被ガス化物が廃棄物であるため廃棄物の性状によって発生ガスの組成が大幅に変化し、またガス発生量も一定ではないため、廃棄物に伴って炉に持ち込まれるHOが大幅に変化し、また、ガス化のさせ方によっては、HOやCOが多く発生し、COやHリッチなガスが得にくい。
(4)燃料製造プロセスは合成反応プロセスであり、触媒を使用するのが普通であるので、生成ガス中には触媒被毒成分が含まれないことが好ましい。
廃棄物をガス化するとダストの他に硫黄化合物や塩化物などの有害物質が発生ガスに随伴する。そして、前記ダストや硫黄化合物は触媒を被毒する成分である。
本発明は上記の要件を満足する廃棄物ガス化処理装置の操業方法である。
本発明において用いる廃棄物をガス化処理して工業用ガスを得るための装置の一般的な例を図1に示す。
都市ごみ等の処理ごみはプレス機で圧縮された後、乾燥熱分解工程で間接加熱により加熱乾留されて高温反応炉内に送られる。高温反応炉の下部にはバーナーが配置され、このバーナーによって炉内に燃料ガスと酸素とが導入され、この酸素ガスが乾留物中の炭素をガス化し、一酸化炭素と二酸化炭素が生成する。また、高温水蒸気が存在する場合には炭素と水蒸気とによる水性ガス化反応が生じて一酸化炭素と水素とが生成される。更に、有機化合物は熱分解して一酸化炭素と水素が生成する。上記の反応の結果、高温反応炉の塔頂部から粗合成ガスが排出される。
高温反応炉から排出される燃料ガスに対して、冷却塔で酸性水を噴射することによってガスの温度を約1200℃から約70℃にまで冷却し、ダイオキシン類の生成を阻止する。この時、酸性水によってガスが洗浄され、粗合成ガス中に含まれるPbなどの重金属成分と塩素分は洗浄液中に溶け込む。酸洗浄された合成ガスは、アルカリ洗浄、脱硫(例えば、鉄キレートによる無機硫黄の除去)、除湿(冷水スプレー)の各処理を受けて排出される。
本発明において用いる廃棄物ガス化処理装置は、酸素含有ガスを助燃剤として廃棄物を直接ガス化する炉と、ガス化によって生成した生成ガスの冷却装置とガス精製装置とを備えている。生成ガスの冷却装置及びガス精製装置を備えるのは、生成ガスの純度を高めるためである。純度の高い天然ガスなどであれば、ガス改質した後の冷却時に熱交換器によって熱回収が容易であるが、廃棄物をガス化して得られるような不純物が多い生成ガスは、冷却時に不純物が熱交換器に付着するため長期間運転するのが困難となる。このため、生成ガスを冷却して不純物を分離する。また、冷却することによって、ダイオキシンの再合成も回避できる。
また、本発明においては、コークスを用いないので、コークスを用いる場合にコークスに伴って入ってくるSを低減できる。また、コークスを入れる場合に必須となる石灰分から発生するCOを低減することができ、また、廃棄物分のみを燃料とするため追加の燃料が不要であり、燃料効率が高くなる。
本発明の方法によって廃棄物ガス化処理装置から得られる工業用の原料ガスは、燃料製造装置の原料として用いることが好ましく、廃棄物ガス化処理装置と燃料製造装置とを組み合わせた複合装置も本発明の態様である。廃棄物からDMEなどの運搬が容易な燃料を造ることで、用途が広がるとともに、COの低減にもつながる。
廃棄物のガス化処理装置と燃料製造装置からなる複合装置において、ガス改質用の蒸気および/または二酸化炭素は、該燃料製造装置において回収される蒸気および/または二酸化炭素であることが好ましい。これは、燃料製造プロセスからは、反応熱及び低圧蒸気を回収することは容易だからである。例えば、DMEの製造における反応熱が利用でき、蒸気に転換できる。また、二酸化炭素は、改質ガス中にも含まれるし、次式で示すDME合成反応においても発生し、容易に回収分離できる。
3CO + 3H → CH−O−CH + CO
また、H/CO比を調整するために、水蒸気、もしくは二酸化炭素を添加しても、DMEの反応に悪影響を及ぼすことがない。
ガスの冷却装置は飽和型水冷却装置であることが好ましく、ガス精製装置はガス洗浄装置およびガス脱硫装置を含むことが好ましい。
高度な除塵、脱塩化水素、脱硫などを行うためには、湿式方式の方が好ましい。100℃以下に冷却するには、蒸発型冷却装置よりも、飽和型水冷却の方がコンパクトで、急冷することができる。蒸発型冷却装置は水滴が蒸発するまでの時間を確保する必要があり、装置容積が大きく必要である。冷却することによってダイオキシンの再合成を防止することができる。
また、ボイラなどの熱交換器を設置する場合は、原料に不純物が多いため、付着物のために、長時間の運転が容易ではない。
ガス化炉は縦型炉であり、下部に廃棄物のガス化部を持ち、上部に発生ガスのガス改質部をもつタイプ、すなわちガス化部分と改質部分とが分離しているタイプのガス化炉であることが好ましい。
直接溶融温度になるような炉においては、炉全体を溶融温度にする必要があり、ガス化温度をその高温度で保持する必要がある。全体が高温になるために炉の耐熱性を高める必要があり、経済的ではない。また、水蒸気や、二酸化炭素を炉内に入れる場合、装入ガスが炉温を低下させるために、経済的でないばかりか、装入量を自由に制御することは困難である。また、分離されていないとガス改質温度を自由に制御することは困難になる。ガスの組成比は主として、次式の反応式で決定されるため、ガス改質温度は重要な制御ファクターとなっている。
+ CO → HO + CO
本発明においては、冷却装置前の高温状態の生成ガスに改質用の蒸気、水分及び二酸化炭素から選ばれる少なくとも1種を制御添加してガス改質する。
例えば、H/C比の高いプラスチックを多く含む廃棄物をガス化する場合には、改質するために水あるいは水蒸気を添加すると次の反応が生じる。
CH + HO → CO + 3H
CO + HO → H + CO
これによると、回収されるガスのH/CO比が高くなりやすい。この場合、ガス改質部への二酸化炭素の添加量を増大させることで、H/CO比を調整することができる。
水蒸気、あるいは、二酸化炭素は、ガス改質部の下部あるいは、ガス化部の上部に装入される。酸素ランスと一体の複合ランス装置にしても良い。例えば、たちあげ時は、燃料ガスを装入して炉の昇温するが、定常状態だと、二酸化炭素ガスに切り換えることもできる。
廃プラのような高カロリーで水分の少ない原料の場合は、H/CO比が高くなりやすく、バイオマスのような低カロリーで水分の多い原料の場合は、H/CO比が低くなる。そのため、高カロリーの原料の場合は二酸化炭素の添加量を増やすような制御を行う。
ガス改質に添加する水蒸気としては、前記燃料製造装置において回収される蒸気を直接装入する、さらには、前記飽和型水冷却装置で冷却され凝集した水を前記燃料製造装置において回収される蒸気で加熱して蒸気化したものを前記ガス改質部に供給することが好ましい。
生成ガス中には、原料中の水分に由来する水蒸気、さらには、ガス化の過程で原料中の水素分と酸素との反応で発生した水蒸気が含まれている。この生成ガスを飽和型冷却装置で冷却すると、この水蒸気が凝縮して水が生成する。この水の一部を蒸気で加熱して前記ガス改質部に装入することで、放流水量を減少させることができる。
ガス化炉の立ち上げ時には、昇温のため、あるいは、溶融炉の保熱のために、天然ガスなどの燃料ガスが必要となるが、燃料製造装置で製造した燃料をガス化炉に供給することが好ましい。このように燃料製造装置で製造した燃料をガス化炉に使用することで、外部からの燃料が最小限に抑えられる。
合成するガスに窒素などの不活性なガスが含まれると、DMEなどの燃料合成において、昇圧に無駄なエネルギーを使用するだけでなく、リアクター内での反応物質の分圧が低下し、転化率が低下するので好ましくない。従って、助燃剤としては、窒素などの不活性ガスを含まない純酸素を用いることが好ましく、これにより燃料製造の効率を高めることができる。溶融状態を監視する場合は、のぞき窓およびITVなどが設置されるが、覗き窓の冷却および汚れ防止のために通常窒素が流されている。このパージガスに二酸化炭素を使用する場合は、窒素の割合が低減され、DMEなどの合成の反応効率が改善される。
ガス化処理装置で発生するガス量、すなわち燃料製造装置へのガス供給量は、燃料製造装置の能力に応じたものであることが好ましく、例えば供給ガス量多いと、余剰の原料ガスは、無駄になる。このような供給ガス量の制御は助燃剤の吹き込み量の制御によって行われることが好ましい。
工業用ガスが、DME合成のための原料ガスである場合については既に述べたが、メタノール合成の場合の原料ガスである場合、その反応式は次のようになる。
2H + CO → CHOH
従って、H/CO比は2になり、この比をガス化改質で制御することは困難である。
このような場合には、通常考える手段としては、シフト反応装置を追加して、次の式で表されるシフト反応により水素を余剰に造ることである。
CO + HO → H + CO
しかしながら、こういったシフト反応装置を追加するとしても、ガス化炉で組成がコントロールされていることは、好ましいと考えられる。
本発明の廃棄物ガス化処理装置の操業方法の例をDME製造に適用した図2のフローシートで示す。
バイオマス等の廃棄物はガス化処理装置のガス化部に導入され、生成したガスはガス改質部において改質ガスを添加される。改質されたガスは冷却装置において冷却され、水等の凝縮物を分離した後、ガス精製装置に送られて洗浄、脱硫等の処理を受け、精製された改質ガスは一旦ガスホルダに収容されて、燃料製造装置に送られる。
燃料製造装置では触媒反応によって水素と一酸化炭素とからDMEと二酸化炭素との混合ガスが生成され、この混合ガスから二酸化炭素を分離して製品DMEを得る。
触媒反応で生成した水蒸気や混合ガスから分離された二酸化炭素は改質用ガス及びガス化炉の覗き窓等のパージガスとして用いる。
以下では、本願発明の実施例と比較例について述べて、本願発明の効果を明らかにする。
[比較例1]
木屑、廃プラの混合物を原料として、ガス化改質炉から水素、一酸化炭素を主体とするガスを回収した。改質温度は90%濃度の高濃度酸素を供給することで、1100℃とした。覗き窓などのパージガスとして、窒素ガスを使用した。得られたガスは一酸化炭素/水素のモル比が1.2であり、回収されたガス中に窒素が15%含まれていた。この改質ガスをDME製造設備の原料ガスとしてDMEを製造したところ、DMEの一酸化炭素からの回収率は10%と低かった。また、改質ガス中に炭素微粒子の発生があり、長期には運転が困難であった。
[実施例1]
木屑、廃プラの混合物を原料として、触媒によるDME製造設備から回収される蒸気を改質部に供給し、ガス化改質し、水素、一酸化炭素を主体とする改質ガスを得た。覗き窓などのパージガスなどにも、二酸化炭素を使用した。ガス化も純酸素で行った。回収されたガス中には窒素が3%しか含まれていなかった。改質温度は酸素供給量で調整し、1200℃で行った。得られた改質ガスにおける水素と一酸化炭素のモル比は1であった。この改質ガスをDME製造設備の原料ガスとしてDMEを製造したところ、DMEの回収率は61%であった。
本願発明の廃棄物ガス化処理装置の操業方法は、廃棄物をガス化して得られる生成ガスをジメチルエーテル(CHOCH)や水素燃料を効率的に製造するための原料ガスの供給制御手段として有効に適用できる。
廃棄物の溶融ガス化処理の処理工程を示す図である。 本発明の方法の工程を示すフローシートである。

Claims (6)

  1. 下部に廃棄物をガス化するガス化部を有し、上部にガス化部からの発生ガスを改質するガス改質部を有するガス化炉と、該ガス改質によって生成した水素と一酸化炭素とを含む生成ガスを冷却する冷却装置と、冷却された生成ガスを精製する精製装置とを備えた廃棄物のガス化処理装置の操業方法であって、ガス改質部において発生ガスにガス改質用の蒸気又は水分と、二酸化炭素とを添加してガス改質し、該ガス化処理装置出口での生成ガス中の水素/一酸化炭素比が所定値より高い場合には、二酸化炭素の添加量を増やして該水素/一酸化炭素比を一定に保つように調整することを特徴とする廃棄物ガス化処理装置の操業方法。
  2. 前記ガス化処理装置出口での生成ガス中の水素/一酸化炭素比を、該ガス化処理装置の生成ガスを原料として用いる燃料製造装置の反応に適した一定値に保つようにしたことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物ガス化処理装置の操業方法。
  3. 前記ガス改質用の蒸気および酸化炭素が該燃料製造装置において回収される蒸気および酸化炭素であることを特徴とする請求項2記載の廃棄物ガス化処理装置の操業方法。
  4. 前記ガス化処理装置で発生するガス量の制御が、前記ガス化部に吹き込む助燃剤の吹き込み量の制御によって行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の廃棄物ガス化処理装置の操業方法。
  5. 下部に廃棄物をガス化するガス化部を有し、上部にガス化部からの発生ガスを改質するガス改質部を有するガス化炉と、該ガス改質によって生成した水素と一酸化炭素とを含む生成ガスを冷却する冷却装置と、冷却された生成ガスを精製する精製装置とを備えた廃棄物のガス化処理装置であって、ガス改質部において発生ガスにガス改質用の蒸気又は水分を添加する手段と、二酸化炭素を添加する手段有し、該二酸化炭素を添加する手段は、該ガス化処理装置出口での生成ガス中の水素/一酸化炭素比が所定値より高い場合には、二酸化炭素の添加量を増大させて該水素/一酸化炭素比を一定に保つように調整することを特徴とする廃棄物ガス化処理装置。
  6. 請求項に記載の廃棄物ガス化処理装置と該廃棄物ガス化処理装置の生成ガスを原料として用いる燃料製造装置とからなる複合装置。
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