JPH10195459A - ジメチルエーテル合成用原料ガス製造装置 - Google Patents
ジメチルエーテル合成用原料ガス製造装置Info
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- JPH10195459A JPH10195459A JP35804896A JP35804896A JPH10195459A JP H10195459 A JPH10195459 A JP H10195459A JP 35804896 A JP35804896 A JP 35804896A JP 35804896 A JP35804896 A JP 35804896A JP H10195459 A JPH10195459 A JP H10195459A
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- methanol
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ジメチルエーテルを高収率で安価に大量
生産しうる手段を提供する。 【解決手段】 上記課題は、石炭スラリーに酸素ガスを
供給して燃焼させる石炭ガス化炉と、該石炭ガス化炉で
生成した石炭ガス化ガスに水蒸気を供給して該ガスに含
まれている一酸化炭素を二酸化炭素と水素に変えるシフ
ト反応部と、該シフト反応部の反応ガスから二酸化炭素
と硫黄分を除去するCO2・硫黄除去部よりなる、ジメ
チルエーテル合成用原料ガス製造装置によって解決され
る。
生産しうる手段を提供する。 【解決手段】 上記課題は、石炭スラリーに酸素ガスを
供給して燃焼させる石炭ガス化炉と、該石炭ガス化炉で
生成した石炭ガス化ガスに水蒸気を供給して該ガスに含
まれている一酸化炭素を二酸化炭素と水素に変えるシフ
ト反応部と、該シフト反応部の反応ガスから二酸化炭素
と硫黄分を除去するCO2・硫黄除去部よりなる、ジメ
チルエーテル合成用原料ガス製造装置によって解決され
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭をガス化して
ジメチルエーテル合成用原料ガスを製造する装置に関す
るものである。
ジメチルエーテル合成用原料ガスを製造する装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ジメチルエーテルは一般にメタノールか
ら合成されているが、そのほか合成ガスからメタノール
を合成する際に副生するジメチルエーテルを分離する方
法もある。
ら合成されているが、そのほか合成ガスからメタノール
を合成する際に副生するジメチルエーテルを分離する方
法もある。
【0003】最近ジメチルエーテルの重要性が認識さ
れ、例えば天然ガスから合成してディーゼルエンジンの
燃料に用いる着想の報告がある(The Engine
ering Society for Advancin
g Mobility LandSea Air and
Space,International Congr
ess of Enposition,950063,F
eb.27−Mar.2,1995)。
れ、例えば天然ガスから合成してディーゼルエンジンの
燃料に用いる着想の報告がある(The Engine
ering Society for Advancin
g Mobility LandSea Air and
Space,International Congr
ess of Enposition,950063,F
eb.27−Mar.2,1995)。
【0004】また、液体燃料や化学薬品を合成する反応
中間体としてのジメチルエーテルの重要性に着用して合
成ガスからスラリー反応によりジメチルエーテルを一段
階で合成する報告もある(Chem,Eng.Sc
i.,Vol.45,No.8,pp2735−274
1,1990)、この報告では石炭に酸素を吹き込んで
合成ガスを製造することも記載されている。しかしなが
ら、この石炭ガス化ガスをシフト反応させてH2/CO
比を調整することは知られていない。
中間体としてのジメチルエーテルの重要性に着用して合
成ガスからスラリー反応によりジメチルエーテルを一段
階で合成する報告もある(Chem,Eng.Sc
i.,Vol.45,No.8,pp2735−274
1,1990)、この報告では石炭に酸素を吹き込んで
合成ガスを製造することも記載されている。しかしなが
ら、この石炭ガス化ガスをシフト反応させてH2/CO
比を調整することは知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の石炭のガス化物
はH2/CO比がかなり高く、水素ガスがほとんどなく
一方一酸化炭素がかなり残存している反応オフガスを循
環してもまだ3程度であった。その結果、反応収率が低
くなっていた。
はH2/CO比がかなり高く、水素ガスがほとんどなく
一方一酸化炭素がかなり残存している反応オフガスを循
環してもまだ3程度であった。その結果、反応収率が低
くなっていた。
【0006】本発明の目的は石炭ガス化ガスからジメチ
ルエーテルを高い収率で合成しうる手段を提供すること
にある。
ルエーテルを高い収率で合成しうる手段を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するべく種々検討の結果、石炭ガス化ガスに水蒸気
を供給してシフト反応させることにより一酸化炭素を水
素ガスに変える方法を検討し、このシフト反応生成物か
らシフト反応で生成した二酸化炭素を除去したガスがジ
メチルエーテル合成用の原料ガスとして極めて良好であ
ることを見出した。
解決するべく種々検討の結果、石炭ガス化ガスに水蒸気
を供給してシフト反応させることにより一酸化炭素を水
素ガスに変える方法を検討し、このシフト反応生成物か
らシフト反応で生成した二酸化炭素を除去したガスがジ
メチルエーテル合成用の原料ガスとして極めて良好であ
ることを見出した。
【0008】すなわち、本発明は、石炭スラリーに酸素
ガスを供給して燃焼させる石炭ガス化炉と、該石炭ガス
化炉で生成した石炭ガス化ガスに水蒸気を供給して該ガ
スに含まれている一酸化炭素を二酸化炭素と水素に変え
るシフト反応部と、該シフト反応部の反応ガスから二酸
化炭素と硫黄分を除去するCO2・硫黄除去部よりな
る、ジメチルエーテル合成用原料ガス製造装置に関する
ものである。
ガスを供給して燃焼させる石炭ガス化炉と、該石炭ガス
化炉で生成した石炭ガス化ガスに水蒸気を供給して該ガ
スに含まれている一酸化炭素を二酸化炭素と水素に変え
るシフト反応部と、該シフト反応部の反応ガスから二酸
化炭素と硫黄分を除去するCO2・硫黄除去部よりな
る、ジメチルエーテル合成用原料ガス製造装置に関する
ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】石炭は20〜300メッシュ程度
に粉砕されたものを用いる。スラリーの分散媒には水等
が用いられる。酸素ガスは純度の高いものがよく90%
以上のものが適当である。
に粉砕されたものを用いる。スラリーの分散媒には水等
が用いられる。酸素ガスは純度の高いものがよく90%
以上のものが適当である。
【0010】石炭ガス化炉で生成した石炭ガス化ガスは
シフト反応部に導入し、水蒸気を供給してCOをH2に
変える。
シフト反応部に導入し、水蒸気を供給してCOをH2に
変える。
【0011】触媒にはクロム−酸化鉄系のものを用い、
反応温度は350〜550℃程度である。
反応温度は350〜550℃程度である。
【0012】シフト反応を行なった石炭ガス化ガスはD
ME合成反応の触媒毒となる硫黄化合物とともにCO2
が大量に存在してDME合成反応を限定するのでこれを
除去する。これらの除去方法は種々あるが、レクチゾー
ルプロセスが好適である。
ME合成反応の触媒毒となる硫黄化合物とともにCO2
が大量に存在してDME合成反応を限定するのでこれを
除去する。これらの除去方法は種々あるが、レクチゾー
ルプロセスが好適である。
【0013】レクチゾールプロセスでは、ガスは冷却さ
れてから、メタノールスクラバーの子洗段階に入り、こ
こでハイドロカーボン、ナフサ、青酸、分子量の大きい
硫黄化合物並びにガス形成物質がガスから洗浄される。
使用されるメタノールの量は極く少量である。負荷され
たメタノールは常圧でフラッシュダウンされ、水により
メタノール中のナフサが抽出される。他の不純物は、そ
のあとの2段蒸留で除去される。H2SとCO2は二つの
セクションから成るメタノールスクラバー中で一緒に除
去される。吸着塔の下側でフラッシュ再生されたメタノ
ールは、実際にCO2を好ましい残留量まで除去し、又
H2SとCOSの相当部分を洗い出す。残留硫黄分は吸
収塔の上部で、加熱再生された冷たいメタノールによっ
てガスから除去される。負荷メタノールはまず中圧でフ
ラッシュされる。圧力は更に数段を経て常圧又は必要な
場合には減圧され、清浄ガス中のCO2残留分が規定の
数値まで到達する。洗浄液の大部分は最終段のフラッシ
ュステージから吸収塔の中央セクションにリサイクルさ
れる。残りは加熱された後加熱再生段階に送られ、そこ
で再生されたのちに精密脱硫段階で使用するため再度冷
却される。H2SとCO2が同時に洗出されるので、すべ
てのオフガスはH2Sを含んでいる。
れてから、メタノールスクラバーの子洗段階に入り、こ
こでハイドロカーボン、ナフサ、青酸、分子量の大きい
硫黄化合物並びにガス形成物質がガスから洗浄される。
使用されるメタノールの量は極く少量である。負荷され
たメタノールは常圧でフラッシュダウンされ、水により
メタノール中のナフサが抽出される。他の不純物は、そ
のあとの2段蒸留で除去される。H2SとCO2は二つの
セクションから成るメタノールスクラバー中で一緒に除
去される。吸着塔の下側でフラッシュ再生されたメタノ
ールは、実際にCO2を好ましい残留量まで除去し、又
H2SとCOSの相当部分を洗い出す。残留硫黄分は吸
収塔の上部で、加熱再生された冷たいメタノールによっ
てガスから除去される。負荷メタノールはまず中圧でフ
ラッシュされる。圧力は更に数段を経て常圧又は必要な
場合には減圧され、清浄ガス中のCO2残留分が規定の
数値まで到達する。洗浄液の大部分は最終段のフラッシ
ュステージから吸収塔の中央セクションにリサイクルさ
れる。残りは加熱された後加熱再生段階に送られ、そこ
で再生されたのちに精密脱硫段階で使用するため再度冷
却される。H2SとCO2が同時に洗出されるので、すべ
てのオフガスはH2Sを含んでいる。
【0014】レクチゾールプロセスを使用する利点は、 CO2と同時にDME触媒に有毒な硫黄分やカルボ
ニル金属を除去できること。 レクチゾールプロセスの吸収液のメタノールはDM
E合成反応の中間生成物の1つのため、反応工程にメタ
ノールが混入しても問題がない。 また、メタノールはDME合成で副生されるため他
から吸収液を調達する必要がない。などがある。
ニル金属を除去できること。 レクチゾールプロセスの吸収液のメタノールはDM
E合成反応の中間生成物の1つのため、反応工程にメタ
ノールが混入しても問題がない。 また、メタノールはDME合成で副生されるため他
から吸収液を調達する必要がない。などがある。
【0015】本発明のジメチルエーテル合成用原料ガス
製造装置で製造された原料ガスを用いてジメチルエーテ
ルを合成する装置には種々のものを用いることができる
が、スラリー床式のものを好ましく用いることができ
る。
製造装置で製造された原料ガスを用いてジメチルエーテ
ルを合成する装置には種々のものを用いることができる
が、スラリー床式のものを好ましく用いることができ
る。
【0016】ジメチルエーテル合成触媒には、メタノー
ル合成触媒とメタノール脱水触媒が混合されて用いら
れ、水性ガスシフト触媒がさらに加えられる。
ル合成触媒とメタノール脱水触媒が混合されて用いら
れ、水性ガスシフト触媒がさらに加えられる。
【0017】メタノール合成触媒としては、通常工業的
にメタノール合成に用いられる酸化銅−酸化亜鉛、酸化
亜鉛−酸化クロム、酸化銅−酸化亜鉛/酸化クロム、酸
化銅−酸化亜鉛/アルミナ等がある。メタノール脱水触
媒としては酸塩基触媒であるγ−アルミナ、シリカ、シ
リカ・アルミナ、ゼオライトなどがある。ゼオライトの
金属酸化物成分としてはナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属の酸化物、カルシウム、マグネシウム等のアル
カリ土族の酸化物等である。水性ガスシフト触媒として
は酸化銅−酸化亜鉛、酸化銅−酸化クロム−酸化亜鉛、
酸化鉄−酸化クロムなどがある。メタノール合成触媒は
強いシフト触媒活性を有するので水性ガスシフト触媒を
兼ねることができる。メタノール脱水触媒及び水性ガス
シフト触媒を兼ねるものとしてアルミナ担持酸化銅触媒
を用いることができる。
にメタノール合成に用いられる酸化銅−酸化亜鉛、酸化
亜鉛−酸化クロム、酸化銅−酸化亜鉛/酸化クロム、酸
化銅−酸化亜鉛/アルミナ等がある。メタノール脱水触
媒としては酸塩基触媒であるγ−アルミナ、シリカ、シ
リカ・アルミナ、ゼオライトなどがある。ゼオライトの
金属酸化物成分としてはナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属の酸化物、カルシウム、マグネシウム等のアル
カリ土族の酸化物等である。水性ガスシフト触媒として
は酸化銅−酸化亜鉛、酸化銅−酸化クロム−酸化亜鉛、
酸化鉄−酸化クロムなどがある。メタノール合成触媒は
強いシフト触媒活性を有するので水性ガスシフト触媒を
兼ねることができる。メタノール脱水触媒及び水性ガス
シフト触媒を兼ねるものとしてアルミナ担持酸化銅触媒
を用いることができる。
【0018】前述のメタノール合成触媒、メタノール脱
水触媒および水性ガスシフト触媒の混合割合は、特に限
定されることなく各成分の種類あるいは反応条件等に応
じて適宜選定すればよいが、通常は重量比でメタノール
合成触媒1に対してメタノール脱水触媒は0.1〜5程
度、好ましくは0.2〜2程度、そして、水性ガスシフ
ト触媒は、0.2〜5程度、好ましくは0.5〜3程度
の範囲が適当であることが多い。メタノール合成触媒に
水性ガスシフト触媒を兼ねさせた場合には、上記の水性
ガスシフト触媒の量はメタノール合成触媒の量に合算さ
れる。
水触媒および水性ガスシフト触媒の混合割合は、特に限
定されることなく各成分の種類あるいは反応条件等に応
じて適宜選定すればよいが、通常は重量比でメタノール
合成触媒1に対してメタノール脱水触媒は0.1〜5程
度、好ましくは0.2〜2程度、そして、水性ガスシフ
ト触媒は、0.2〜5程度、好ましくは0.5〜3程度
の範囲が適当であることが多い。メタノール合成触媒に
水性ガスシフト触媒を兼ねさせた場合には、上記の水性
ガスシフト触媒の量はメタノール合成触媒の量に合算さ
れる。
【0019】上記の触媒は粉末状態で使用され、平均粒
径が300μm以下、好ましくは1〜200μm程度、
特に好ましくは10〜150μm程度が適当である。そ
のために必要によりさらに粉砕することができる。
径が300μm以下、好ましくは1〜200μm程度、
特に好ましくは10〜150μm程度が適当である。そ
のために必要によりさらに粉砕することができる。
【0020】媒体油は反応条件下において液体状態を呈
するものであればそのいずれもが使用可能である。例え
ば脂肪族、芳香族および脂環族の炭化水素、アルコー
ル、エーテル、エステル、ケトンおよびハロゲン化物、
これらの化合物の混合物等を使用できる。また、硫黄分
を除去した軽油、減圧軽油、水素化処理したコールター
ルの高沸点留分、フィッシャートロプシュ合成油、高沸
点食用油等も使用できる。溶媒中に存在させる触媒量は
溶媒の種類、反応条件などによって適宜決定されるが、
通常は溶媒に対して1〜50重量%であり、2〜30重
量%程度が好ましい。
するものであればそのいずれもが使用可能である。例え
ば脂肪族、芳香族および脂環族の炭化水素、アルコー
ル、エーテル、エステル、ケトンおよびハロゲン化物、
これらの化合物の混合物等を使用できる。また、硫黄分
を除去した軽油、減圧軽油、水素化処理したコールター
ルの高沸点留分、フィッシャートロプシュ合成油、高沸
点食用油等も使用できる。溶媒中に存在させる触媒量は
溶媒の種類、反応条件などによって適宜決定されるが、
通常は溶媒に対して1〜50重量%であり、2〜30重
量%程度が好ましい。
【0021】スラリー床式ジメチルエーテル合成反応器
を組み込むジメチルエーテル合成反応装置は従来の装置
と同様でよい。すなわち、反応器から蒸発する媒体油を
凝縮する凝縮器、この凝縮された媒体油を分離する気液
分離器、反応生成ガスを冷却してメタノールと水を凝縮
させて分離するメタノール、水分離器、これをさらに冷
却してジメチルエーテルと二酸化炭素を凝縮させて一酸
化炭素と水素を分離する未反応ガス分離器及び凝縮分離
されたジメチルエーテルと二酸化炭素を分離するCO2
分離器がこの順に設けられる。上記のメタノール、水分
離器と未反応ガス分離器はそれぞれ凝縮器と気液分離器
に分かれていてもよい。また、メタノール、水、ジメチ
ルエーテル及び二酸化炭素の全てを凝縮あるいは凝固さ
せて一酸化炭素と水素をまず分離し、その後この凝縮、
凝固物からジメチルエーテルを分離する装置を用いるこ
ともできる。
を組み込むジメチルエーテル合成反応装置は従来の装置
と同様でよい。すなわち、反応器から蒸発する媒体油を
凝縮する凝縮器、この凝縮された媒体油を分離する気液
分離器、反応生成ガスを冷却してメタノールと水を凝縮
させて分離するメタノール、水分離器、これをさらに冷
却してジメチルエーテルと二酸化炭素を凝縮させて一酸
化炭素と水素を分離する未反応ガス分離器及び凝縮分離
されたジメチルエーテルと二酸化炭素を分離するCO2
分離器がこの順に設けられる。上記のメタノール、水分
離器と未反応ガス分離器はそれぞれ凝縮器と気液分離器
に分かれていてもよい。また、メタノール、水、ジメチ
ルエーテル及び二酸化炭素の全てを凝縮あるいは凝固さ
せて一酸化炭素と水素をまず分離し、その後この凝縮、
凝固物からジメチルエーテルを分離する装置を用いるこ
ともできる。
【0022】
【実施例】本発明のジメチルエーテル合成用原料ガス製
造装置をジメチルエーテル合成装置に接続した例を図1
に示す。
造装置をジメチルエーテル合成装置に接続した例を図1
に示す。
【0023】この装置は下記の構成からなっている。
【0024】(1) 石炭ガス化炉 石炭スラリーを50kg/cm2G程度の圧力で純酸素
燃焼することによってガス化する。
燃焼することによってガス化する。
【0025】生成したガスは、1,000℃程度の高温
なため、熱回収を行う。また、ダスト等を除去するため
に洗浄を行う。
なため、熱回収を行う。また、ダスト等を除去するため
に洗浄を行う。
【0026】(2) シフト反応部 石炭ガス化ガスは、H2/CO比が1より低い。DME
合成反応の収率が良くなるようにH2/CO比を1〜1.
2程度にする必要があり、生成した石炭ガス化ガスの熱
回収によって得られたスチームを利用した高温シフト反
応によってH2/CO比を調整する。触媒にはクロム−
酸化鉄系のものを用い、反応温度は450℃である。 シフト反応 CO+H2O → CO2+H2
合成反応の収率が良くなるようにH2/CO比を1〜1.
2程度にする必要があり、生成した石炭ガス化ガスの熱
回収によって得られたスチームを利用した高温シフト反
応によってH2/CO比を調整する。触媒にはクロム−
酸化鉄系のものを用い、反応温度は450℃である。 シフト反応 CO+H2O → CO2+H2
【0027】(3) 脱炭酸、脱硫部 次に石炭ガス化炉およびシフト反応部で発生したCO2
をレクチゾールプロセスを使用して除去する。
をレクチゾールプロセスを使用して除去する。
【0028】(4) DME合成部 合成ガスは、ガス/ガス熱交装置で合成塔出口ガスと熱
交換し、昇温して合成塔底部に入る。合成塔底部でスラ
リー液中に気泡分散したガスは、次に示す反応をしなが
ら上昇する。 メタノール合成反応 CO+2H2 → CH3OH DME合成反応 2CH3OH → CH3OCH3+H2O シフト反応 CO+H2O → CO2+H2
交換し、昇温して合成塔底部に入る。合成塔底部でスラ
リー液中に気泡分散したガスは、次に示す反応をしなが
ら上昇する。 メタノール合成反応 CO+2H2 → CH3OH DME合成反応 2CH3OH → CH3OCH3+H2O シフト反応 CO+H2O → CO2+H2
【0029】反応は、圧力50kg/cm2A(30〜
100kg/cm2A)、温度280℃(200〜30
0℃)で行う。反応熱は、合成塔中に入れた熱交換チュ
ーブによって除去し、CO2再生塔、DME生成塔のリ
ボイラー熱源などに有効利用する。
100kg/cm2A)、温度280℃(200〜30
0℃)で行う。反応熱は、合成塔中に入れた熱交換チュ
ーブによって除去し、CO2再生塔、DME生成塔のリ
ボイラー熱源などに有効利用する。
【0030】合成塔を出たガスは、ガス/ガス熱交装
置、媒体油回収用の冷却器によって約100℃まで冷却
し、合成塔で蒸発した媒体油を凝縮回収する。凝縮した
媒体油は、セパレータで分離し、ポンプで合成塔に戻
す。
置、媒体油回収用の冷却器によって約100℃まで冷却
し、合成塔で蒸発した媒体油を凝縮回収する。凝縮した
媒体油は、セパレータで分離し、ポンプで合成塔に戻
す。
【0031】この冷却温度は、媒体油ロスを少なくする
ためには低く設定する必要がある。一方、媒体油の凝固
を避けるため熱交換器の伝熱管表面温度が溶媒に流動点
以下にならにようにする必要がある。
ためには低く設定する必要がある。一方、媒体油の凝固
を避けるため熱交換器の伝熱管表面温度が溶媒に流動点
以下にならにようにする必要がある。
【0032】(5) DME冷却回収部 媒体油回収セパレータを出たガスは、チラーに入れる前
に凍結する恐れのある水分を除去するために更に0℃近
くまで冷却してメタノールと水分を凝縮分離する。
に凍結する恐れのある水分を除去するために更に0℃近
くまで冷却してメタノールと水分を凝縮分離する。
【0033】残ったガスは、−40℃(−20〜−50
℃)程度に冷却して低温セパレータ(LTS)でDME
を凝縮回収する。また同時にCO2を凝縮分離する。
℃)程度に冷却して低温セパレータ(LTS)でDME
を凝縮回収する。また同時にCO2を凝縮分離する。
【0034】低温セパレータを出たガスと液は、メタノ
ールと水分を凝縮分離する前、または後のガスとの熱交
換を行って冷熱の回収を行う。
ールと水分を凝縮分離する前、または後のガスとの熱交
換を行って冷熱の回収を行う。
【0035】(6) リサイクルガスコンプレッサー 冷熱を回収した後のガスは、メタンや窒素ガスの蓄積を
防止するために一部をパージする。残りのガスはリサイ
クルコンプレッサーで数kg/cm2加圧して合成塔に
戻す。
防止するために一部をパージする。残りのガスはリサイ
クルコンプレッサーで数kg/cm2加圧して合成塔に
戻す。
【0036】(7) DME精製部 CO2ストリッパー凝縮したDMEとメタノール
は、20〜35kg/cm2Aに減圧してCO2ストリッ
パーに供給する。CO2ストリッパーでは、凝縮液に溶
解したCO、水素とCO2を頂部から放散する。DME
およびDMEより重たい成分が塔底に残る。
は、20〜35kg/cm2Aに減圧してCO2ストリッ
パーに供給する。CO2ストリッパーでは、凝縮液に溶
解したCO、水素とCO2を頂部から放散する。DME
およびDMEより重たい成分が塔底に残る。
【0037】 DME精製塔 CO2を除去した塔底部の液は、次にDME精製塔に送
り塔頂で高濃度のDME液を回収する。塔底にはメタノ
ール、水などのDMEよりも沸点の低い成分が残る。
り塔頂で高濃度のDME液を回収する。塔底にはメタノ
ール、水などのDMEよりも沸点の低い成分が残る。
【0038】 メタノール回収塔 DME精製塔底部の液はメタノール回収塔の送られ、塔
頂でメタノール液を回収する。塔底には主に水が残る。
頂でメタノール液を回収する。塔底には主に水が残る。
【0039】
【発明の効果】本発明の装置を用いることによりジメチ
ルエーテルを高い収率で安価に大量生産することにがで
きる。
ルエーテルを高い収率で安価に大量生産することにがで
きる。
【図1】 本発明のジメチルエーテル合成用原料ガス製
造装置にジメチルエーテル合成装置を接続した一例のフ
ローシートである。
造装置にジメチルエーテル合成装置を接続した一例のフ
ローシートである。
Claims (1)
- 【請求項1】 石炭スラリーに酸素ガスを供給して燃焼
させる石炭ガス化炉と、該石炭ガス化炉で生成した石炭
ガス化ガスに水蒸気を供給して該ガスに含まれている一
酸化炭素を二酸化炭素と水素に変えるシフト反応部と、
該シフト反応部の反応ガスから二酸化炭素と硫黄分を除
去するCO2・硫黄除去部よりなる、ジメチルエーテル
合成用原料ガス製造装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35804896A JPH10195459A (ja) | 1996-12-30 | 1996-12-30 | ジメチルエーテル合成用原料ガス製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35804896A JPH10195459A (ja) | 1996-12-30 | 1996-12-30 | ジメチルエーテル合成用原料ガス製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10195459A true JPH10195459A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=18457272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35804896A Pending JPH10195459A (ja) | 1996-12-30 | 1996-12-30 | ジメチルエーテル合成用原料ガス製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10195459A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1996
- 1996-12-30 JP JP35804896A patent/JPH10195459A/ja active Pending
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