JP2001342158A - ジメチルエーテルの製造方法 - Google Patents
ジメチルエーテルの製造方法Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Abstract
(57)【要約】
【課題】 合成ガスから製造されたDME生成ガス
からDMEと未反応ガスを容易に効率よく分離して、未
反応ガスを反応器にリサイクルしうる手段を提供する。 【解決手段】 上記課題は、原料合成ガスを圧縮機で昇
圧して反応器に送り込んでジメチルエーテル合成反応を
行わせ、その生成ガスを蒸留して、水素、一酸化炭素、
二酸化炭素留分と、ジメチルエーテル留分と、水、メタ
ノール留分に分けることを特徴とするジメチルエーテル
の製造方法によって解決される。
からDMEと未反応ガスを容易に効率よく分離して、未
反応ガスを反応器にリサイクルしうる手段を提供する。 【解決手段】 上記課題は、原料合成ガスを圧縮機で昇
圧して反応器に送り込んでジメチルエーテル合成反応を
行わせ、その生成ガスを蒸留して、水素、一酸化炭素、
二酸化炭素留分と、ジメチルエーテル留分と、水、メタ
ノール留分に分けることを特徴とするジメチルエーテル
の製造方法によって解決される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成ガスを原料と
してジメチルエーテル(DME)を製造する方法に関す
るものである。
してジメチルエーテル(DME)を製造する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】COとH2を主原料とする合成ガスから
DMEを直接合成する技術は固定相反応装置(特開平2
−280836号公報、特開平3−8446号公報)、
スラリー反応装置(特開平2−9833号公報、特開平
3−52835号公報、特開平3−181453号公
報、特開平4−264046号公報、特開平5−810
069号公報)のそれぞれについて開発されている。本
反応は温度、圧力に支配される平衡反応であり、CO、
H2が100%転化することはない。原料を高度に利用
するために反応器出口ガス中の未反応原料の一部を循環
再利用する技術も開発されている。
DMEを直接合成する技術は固定相反応装置(特開平2
−280836号公報、特開平3−8446号公報)、
スラリー反応装置(特開平2−9833号公報、特開平
3−52835号公報、特開平3−181453号公
報、特開平4−264046号公報、特開平5−810
069号公報)のそれぞれについて開発されている。本
反応は温度、圧力に支配される平衡反応であり、CO、
H2が100%転化することはない。原料を高度に利用
するために反応器出口ガス中の未反応原料の一部を循環
再利用する技術も開発されている。
【0003】この従来のDME製造フローの1例を図2
に示す。原料合成ガスはメイクアップライン1から導入
され、メイクアップコンプレッサーC1で昇圧されて、
CO 2分離機S1に入る。分離されたCO2はCO2ラ
イン2から取り出される。一方、合成ガスは原料ガスラ
イン3を通って抜きDME合成反応器Rに入り、DME
合成反応が行われる。反応生成ガスは反応生成ガスライ
ン4を通ってメタノール、水分離器S2に入り、そこで
メタノールと水が分離される。分離されたメタノールと
水はメタノール、水ライン9から抜き出される。メタノ
ールと水が分離された反応生成ガスは分離ガスライン5
を通ってDME、CO2分離器S3に入り、そこでDM
EとCO2が分離される。分離されたDMEとCO2は
ライン6を通って蒸留塔D1で蒸留され、塔頂からCO
2がCO2ライン7から、塔底から製品DMEがDME
ライン8から抜き出される。一方、DME、CO2分離
器S3で凝縮しなかった未反応ガスは未反応ガスライン
10から抜き出されてリサイクルコンプレッサーC2で
昇圧され、リサイクルガスライン11を通ってCO 2分
離機S1に返送される。その際、一部の未反応ガスがパ
ージガスライン12から放出される。
に示す。原料合成ガスはメイクアップライン1から導入
され、メイクアップコンプレッサーC1で昇圧されて、
CO 2分離機S1に入る。分離されたCO2はCO2ラ
イン2から取り出される。一方、合成ガスは原料ガスラ
イン3を通って抜きDME合成反応器Rに入り、DME
合成反応が行われる。反応生成ガスは反応生成ガスライ
ン4を通ってメタノール、水分離器S2に入り、そこで
メタノールと水が分離される。分離されたメタノールと
水はメタノール、水ライン9から抜き出される。メタノ
ールと水が分離された反応生成ガスは分離ガスライン5
を通ってDME、CO2分離器S3に入り、そこでDM
EとCO2が分離される。分離されたDMEとCO2は
ライン6を通って蒸留塔D1で蒸留され、塔頂からCO
2がCO2ライン7から、塔底から製品DMEがDME
ライン8から抜き出される。一方、DME、CO2分離
器S3で凝縮しなかった未反応ガスは未反応ガスライン
10から抜き出されてリサイクルコンプレッサーC2で
昇圧され、リサイクルガスライン11を通ってCO 2分
離機S1に返送される。その際、一部の未反応ガスがパ
ージガスライン12から放出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来は
反応で生成するDME、CO2等と未反応原料のCO、
H2を分離するために複数段の冷却分離および蒸留分離
と複雑な工程を要していた。
反応で生成するDME、CO2等と未反応原料のCO、
H2を分離するために複数段の冷却分離および蒸留分離
と複雑な工程を要していた。
【0005】本発明の目的は、合成ガスから製造された
DME生成ガスからDMEと未反応ガスを容易に効率よ
く分離して、未反応ガスを反応器にリサイクルしうる手
段を提供することにある。
DME生成ガスからDMEと未反応ガスを容易に効率よ
く分離して、未反応ガスを反応器にリサイクルしうる手
段を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく鋭意検討の結果、合成ガスを原料として
DMEを合成した生成ガスをそのまま蒸留することによ
って未反応ガスを効率よく分離しうることを見出した。
を解決するべく鋭意検討の結果、合成ガスを原料として
DMEを合成した生成ガスをそのまま蒸留することによ
って未反応ガスを効率よく分離しうることを見出した。
【0007】本発明はかかる知見に基づいてなされたも
のであり、原料合成ガスを圧縮機で昇圧して反応器に送
り込んでジメチルエーテル合成反応を行わせ、その生成
ガスを蒸留して、水素、一酸化炭素、二酸化炭素留分
と、ジメチルエーテル留分と、水、メタノール留分に分
けることを特徴とするジメチルエーテルの製造方法に関
するものである。
のであり、原料合成ガスを圧縮機で昇圧して反応器に送
り込んでジメチルエーテル合成反応を行わせ、その生成
ガスを蒸留して、水素、一酸化炭素、二酸化炭素留分
と、ジメチルエーテル留分と、水、メタノール留分に分
けることを特徴とするジメチルエーテルの製造方法に関
するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明が適用される合成ガスは、
水素と一酸化炭素の割合がH2/COモル比で0.5〜
3.0、好ましくは0.8〜2.0の混合比のものを使
用できる。一方、水素と一酸化炭素の割合(H2/CO
比)が著しく小さな(例えば、0.5以下)混合ガスあ
るいは水素を含まない一酸化炭素の場合には、別途スチ
ームを供給して反応器中で一酸化炭素の一部をスチーム
により水素と二酸化炭素に変換することが必要である。
水蒸気の量は変換したい一酸化炭素量(不足している水
素量と等しい)と等モルである。また、二酸化炭素の量
は変換された一酸化炭素と同じモル数となる。このよう
な原料ガスの例としては、石炭ガス化ガス、天然ガスか
らの合成ガス、炭層メタン等を挙げることができる。触
媒被毒を防止するために原料ガスに硫黄化合物が含まれ
ている場合には予め脱硫処理する必要がある。この脱硫
により硫黄化合物濃度は数百ppm程度以下、通常50
〜200ppm程度になる。硫黄化合物の種類はSO
x、H2S、COS等がある。
水素と一酸化炭素の割合がH2/COモル比で0.5〜
3.0、好ましくは0.8〜2.0の混合比のものを使
用できる。一方、水素と一酸化炭素の割合(H2/CO
比)が著しく小さな(例えば、0.5以下)混合ガスあ
るいは水素を含まない一酸化炭素の場合には、別途スチ
ームを供給して反応器中で一酸化炭素の一部をスチーム
により水素と二酸化炭素に変換することが必要である。
水蒸気の量は変換したい一酸化炭素量(不足している水
素量と等しい)と等モルである。また、二酸化炭素の量
は変換された一酸化炭素と同じモル数となる。このよう
な原料ガスの例としては、石炭ガス化ガス、天然ガスか
らの合成ガス、炭層メタン等を挙げることができる。触
媒被毒を防止するために原料ガスに硫黄化合物が含まれ
ている場合には予め脱硫処理する必要がある。この脱硫
により硫黄化合物濃度は数百ppm程度以下、通常50
〜200ppm程度になる。硫黄化合物の種類はSO
x、H2S、COS等がある。
【0009】この原料合成ガスを圧縮機で昇圧する。昇
圧される圧力は反応器内に吹き込める圧力であり、反応
器内を所定の反応圧力に維持できるよう圧力を吹込量、
さらには生成ガスの取出量が設定される。
圧される圧力は反応器内に吹き込める圧力であり、反応
器内を所定の反応圧力に維持できるよう圧力を吹込量、
さらには生成ガスの取出量が設定される。
【0010】この昇圧の前又は後に必要によりCO2を
除去する。この除去手段にはアミン吸収法、膜分離法な
どを利用できる。
除去する。この除去手段にはアミン吸収法、膜分離法な
どを利用できる。
【0011】ジメチルエーテル合成触媒には、メタノー
ル合成触媒とメタノール脱水触媒が混合されて用いら
れ、場合により水性ガスシフト触媒がさらに加えられ
る。これらは混合状態で使用されるほか、水性ガスシフ
ト触媒を切り放して二段反応とすることもできる。
ル合成触媒とメタノール脱水触媒が混合されて用いら
れ、場合により水性ガスシフト触媒がさらに加えられ
る。これらは混合状態で使用されるほか、水性ガスシフ
ト触媒を切り放して二段反応とすることもできる。
【0012】メタノール合成触媒としては、通常工業的
にメタノール合成に用いられる酸化銅−酸化亜鉛、酸化
亜鉛−酸化クロム、酸化銅−酸化亜鉛/酸化クロム、酸
化銅−酸化亜鉛/アルミナ等がある。メタノール脱水触
媒としては酸塩基触媒であるγ−アルミナ、シリカ、シ
リカ・アルミナ、ゼオライトなどがある。ゼオライトの
金属酸化物成分としてはナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属の酸化物、カルシウム、マグネシウム等のアル
カリ土族の酸化物等である。水性ガスシフト触媒として
は酸化銅−酸化亜鉛、酸化銅−酸化クロム−酸化亜鉛、
酸化鉄−酸化クロムなどがある。メタノール合成触媒は
強いシフト触媒活性を有するので水性ガスシフト触媒を
兼ねることができる。メタノール脱水触媒及び水性ガス
シフト触媒を兼ねるものとしてアルミナ担持酸化銅触媒
を用いることができる。
にメタノール合成に用いられる酸化銅−酸化亜鉛、酸化
亜鉛−酸化クロム、酸化銅−酸化亜鉛/酸化クロム、酸
化銅−酸化亜鉛/アルミナ等がある。メタノール脱水触
媒としては酸塩基触媒であるγ−アルミナ、シリカ、シ
リカ・アルミナ、ゼオライトなどがある。ゼオライトの
金属酸化物成分としてはナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属の酸化物、カルシウム、マグネシウム等のアル
カリ土族の酸化物等である。水性ガスシフト触媒として
は酸化銅−酸化亜鉛、酸化銅−酸化クロム−酸化亜鉛、
酸化鉄−酸化クロムなどがある。メタノール合成触媒は
強いシフト触媒活性を有するので水性ガスシフト触媒を
兼ねることができる。メタノール脱水触媒及び水性ガス
シフト触媒を兼ねるものとしてアルミナ担持酸化銅触媒
を用いることができる。
【0013】前述のメタノール合成触媒、メタノール脱
水触媒および水性ガスシフト触媒の混合割合は、特に限
定されることなく各成分の種類あるいは反応条件等に応
じて適宜選定すればよいが、通常は重量比でメタノール
合成触媒1に対してメタノール脱水触媒は0.1〜5程
度、好ましくは0.2〜2程度、そして、水性ガスシフ
ト触媒は、0.2〜5程度、好ましくは0.5〜3程度
の範囲が適当であることが多い。メタノール合成触媒に
水性ガスシフト触媒を兼ねさせた場合には、上記の水性
ガスシフト触媒の量はメタノール合成触媒の量に合算さ
れる。
水触媒および水性ガスシフト触媒の混合割合は、特に限
定されることなく各成分の種類あるいは反応条件等に応
じて適宜選定すればよいが、通常は重量比でメタノール
合成触媒1に対してメタノール脱水触媒は0.1〜5程
度、好ましくは0.2〜2程度、そして、水性ガスシフ
ト触媒は、0.2〜5程度、好ましくは0.5〜3程度
の範囲が適当であることが多い。メタノール合成触媒に
水性ガスシフト触媒を兼ねさせた場合には、上記の水性
ガスシフト触媒の量はメタノール合成触媒の量に合算さ
れる。
【0014】上記の触媒は粉末状態で使用され、平均粒
径が300μm以下、好ましくは1〜200μm程度、
特に好ましくは10〜150μm程度が適当である。そ
のために必要によりさらに粉砕することができる。
径が300μm以下、好ましくは1〜200μm程度、
特に好ましくは10〜150μm程度が適当である。そ
のために必要によりさらに粉砕することができる。
【0015】媒体油は反応条件下において液体状態を呈
するものであればそのいずれもが使用可能である。例え
ば脂肪族、芳香族および脂環族の炭化水素、アルコー
ル、エーテル、エステル、ケトンおよびハロゲン化物、
これらの化合物の混合物等を使用できる。また、硫黄分
を除去した軽油、減圧軽油、水素化処理したコールター
ルの高沸点留分、フィッシャートロプシュ合成油、高沸
点食用油等も使用できる。溶媒中に存在させる触媒量は
溶媒の種類、反応条件などによって適宜決定されるが、
通常は溶媒に対して1〜50重量%であり、2〜30重
量%程度が好ましい。
するものであればそのいずれもが使用可能である。例え
ば脂肪族、芳香族および脂環族の炭化水素、アルコー
ル、エーテル、エステル、ケトンおよびハロゲン化物、
これらの化合物の混合物等を使用できる。また、硫黄分
を除去した軽油、減圧軽油、水素化処理したコールター
ルの高沸点留分、フィッシャートロプシュ合成油、高沸
点食用油等も使用できる。溶媒中に存在させる触媒量は
溶媒の種類、反応条件などによって適宜決定されるが、
通常は溶媒に対して1〜50重量%であり、2〜30重
量%程度が好ましい。
【0016】スラリー反応における反応条件としては、
反応温度は150〜400℃が好ましく、特に250〜
350℃の範囲が好ましい。反応温度が150℃より低
くても、また400℃より高くても一酸化炭素の転化率
が低くなる。反応圧力は10〜300kg/cm2、よ
り好ましくは15〜150kg/cm2、特に好ましく
は20〜70kg/cm2が適当である。反応圧力が1
0kg/cm2より低いと一酸化炭素の転化率が低く、
また300kg/cm2より高いと反応器が特殊なもの
となり、また昇圧のために多大なエネルギーが必要であ
って経済的でない。空間速度(触媒1kgあたりの標準
状態における混合ガスの供給速度)は、100〜500
00L/kg・hが好ましく、特に500〜30000
L/kg・hである。空間速度が50000L/kg・
hより大きいと一酸化炭素の転化率が低くなり、また1
00L/kg・hより小さいと反応器が極端に大きくな
って経済的でない。
反応温度は150〜400℃が好ましく、特に250〜
350℃の範囲が好ましい。反応温度が150℃より低
くても、また400℃より高くても一酸化炭素の転化率
が低くなる。反応圧力は10〜300kg/cm2、よ
り好ましくは15〜150kg/cm2、特に好ましく
は20〜70kg/cm2が適当である。反応圧力が1
0kg/cm2より低いと一酸化炭素の転化率が低く、
また300kg/cm2より高いと反応器が特殊なもの
となり、また昇圧のために多大なエネルギーが必要であ
って経済的でない。空間速度(触媒1kgあたりの標準
状態における混合ガスの供給速度)は、100〜500
00L/kg・hが好ましく、特に500〜30000
L/kg・hである。空間速度が50000L/kg・
hより大きいと一酸化炭素の転化率が低くなり、また1
00L/kg・hより小さいと反応器が極端に大きくな
って経済的でない。
【0017】上記のジメチルエーテル合成反応の生成ガ
スにはジメチルエーテルのほか副産物の水、シフト反応
産物であるCO2、未反応ガスであるCOとH2、メタ
ノール合成反応産物であるメタノール、さらには原料合
成ガスに含まれていたN2、CH4なども混入してお
り、その組成はジメチルエーテル5〜15モル%程度、
通常8〜13モル%程度、水0.05〜0.3モル%程
度、通常0.1〜0.2モル%程度、CO2 5〜15
モル%程度、通常8〜13モル%程度、CO 30〜5
5モル%程度、通常35〜50モル%程度、H2 25
〜50モル%程度、通常30〜45モル%程度、メタノ
ール0.5〜5モル%程度、通常1〜3モル%程度、N
2、CH4等0.05〜0.3モル%程度、通常0.1
〜0.2モル%程度である。
スにはジメチルエーテルのほか副産物の水、シフト反応
産物であるCO2、未反応ガスであるCOとH2、メタ
ノール合成反応産物であるメタノール、さらには原料合
成ガスに含まれていたN2、CH4なども混入してお
り、その組成はジメチルエーテル5〜15モル%程度、
通常8〜13モル%程度、水0.05〜0.3モル%程
度、通常0.1〜0.2モル%程度、CO2 5〜15
モル%程度、通常8〜13モル%程度、CO 30〜5
5モル%程度、通常35〜50モル%程度、H2 25
〜50モル%程度、通常30〜45モル%程度、メタノ
ール0.5〜5モル%程度、通常1〜3モル%程度、N
2、CH4等0.05〜0.3モル%程度、通常0.1
〜0.2モル%程度である。
【0018】本発明では、このジメチルエーテル合成反
応の生成ガスを、水、メタノールを冷却分離せずに蒸留
して水素、一酸化炭素、二酸化炭素留分と、ジメチルエ
ーテル留分と、水、メタノール留分とに分ける。これは
1塔の蒸留塔で行うことも可能であるが、複数の塔を用
いて、まず塔頂から水素、一酸化炭素、二酸化炭素留分
を、塔底からはジメチルエーテル、メタノール、水留分
を分離し、次いでこのジメチルエーテル、メタノール、
水留分を蒸留して塔頂からジメチルエーテル留分を、塔
底からメタノール、水留分を取得することによって各留
分を円滑に取得することができる。蒸留は加圧条件下で
行うのがよく、圧力は1〜5MPa程度、好ましくは2
〜4MPa程度が適当である。蒸留温度は圧力に応じて
定まるので予め実験をして設定するのがよい。
応の生成ガスを、水、メタノールを冷却分離せずに蒸留
して水素、一酸化炭素、二酸化炭素留分と、ジメチルエ
ーテル留分と、水、メタノール留分とに分ける。これは
1塔の蒸留塔で行うことも可能であるが、複数の塔を用
いて、まず塔頂から水素、一酸化炭素、二酸化炭素留分
を、塔底からはジメチルエーテル、メタノール、水留分
を分離し、次いでこのジメチルエーテル、メタノール、
水留分を蒸留して塔頂からジメチルエーテル留分を、塔
底からメタノール、水留分を取得することによって各留
分を円滑に取得することができる。蒸留は加圧条件下で
行うのがよく、圧力は1〜5MPa程度、好ましくは2
〜4MPa程度が適当である。蒸留温度は圧力に応じて
定まるので予め実験をして設定するのがよい。
【0019】
【実施例】実施例1 図1に示すDME製造装置を使用した。この装置はCO
2分離器S1、DME合成反応器R、第1蒸留塔D1、
第2蒸留塔D2が直列に配置されている。
2分離器S1、DME合成反応器R、第1蒸留塔D1、
第2蒸留塔D2が直列に配置されている。
【0020】合成ガスを供給するメイクアップライン1
はメイクアップコンプレッサーC1を介してCO2分離
器S1の入口側に接続され、CO2分離器S1の出口側
は原料ガスライン3により反応器Rの入口側に接続され
ている。反応器Rの出口側は第1蒸留塔D1の入口側に
接続され、第1蒸留塔D1の塔底側出口は第2蒸留塔D
2の入口側に接続されている。一方、第1蒸留塔D1の
塔頂側出口はリサイクルガスライン11によりCO2分
離器S1の上流側に接続されている。このリサイクルガ
スライン11の途中にはリサイクルコンプレッサーC2
が設けられ、また、パージガスライン12が分岐してい
る。第2蒸留塔の塔底側出口にはメタノール、水ライン
15が接続され、塔頂側出口にはDMEライン14が接
続されている。
はメイクアップコンプレッサーC1を介してCO2分離
器S1の入口側に接続され、CO2分離器S1の出口側
は原料ガスライン3により反応器Rの入口側に接続され
ている。反応器Rの出口側は第1蒸留塔D1の入口側に
接続され、第1蒸留塔D1の塔底側出口は第2蒸留塔D
2の入口側に接続されている。一方、第1蒸留塔D1の
塔頂側出口はリサイクルガスライン11によりCO2分
離器S1の上流側に接続されている。このリサイクルガ
スライン11の途中にはリサイクルコンプレッサーC2
が設けられ、また、パージガスライン12が分岐してい
る。第2蒸留塔の塔底側出口にはメタノール、水ライン
15が接続され、塔頂側出口にはDMEライン14が接
続されている。
【0021】反応器RにはDME合成触媒(銅−亜鉛−
アルミナメタノール合成触媒と銅−クロム−アルミナメ
タノール脱水触媒の重量比で2:1の混合物)をn−ヘ
キサデカン媒体油に懸濁して入れた。反応は260℃,
5MPaで行った。
アルミナメタノール合成触媒と銅−クロム−アルミナメ
タノール脱水触媒の重量比で2:1の混合物)をn−ヘ
キサデカン媒体油に懸濁して入れた。反応は260℃,
5MPaで行った。
【0022】DME合成反応器Rの出口ガスを第1蒸留
塔D1(理論段数11段)に供給した。第1蒸留塔の運
転条件は塔底温度126℃、圧力3.5MPaであっ
た。第1蒸留塔D1の塔頂から回収したガスはDME合
成反応器Rの入口にリサイクルし、再度反応原料に供し
た。第1蒸留塔D1の塔底液は第2蒸留塔D2(理論段
数20段)に供給した。第2蒸留塔D2の運転条件は塔
底温度137℃、圧力3.0MPaであった。第2蒸留
塔D2の塔頂から製品DMEを回収し、塔底からメタノ
ール、水を回収した。製品DMEは純度99.6%、回
収率89.3%であった。
塔D1(理論段数11段)に供給した。第1蒸留塔の運
転条件は塔底温度126℃、圧力3.5MPaであっ
た。第1蒸留塔D1の塔頂から回収したガスはDME合
成反応器Rの入口にリサイクルし、再度反応原料に供し
た。第1蒸留塔D1の塔底液は第2蒸留塔D2(理論段
数20段)に供給した。第2蒸留塔D2の運転条件は塔
底温度137℃、圧力3.0MPaであった。第2蒸留
塔D2の塔頂から製品DMEを回収し、塔底からメタノ
ール、水を回収した。製品DMEは純度99.6%、回
収率89.3%であった。
【0023】上記の製造試験を2回行った。得られた結
果を表1と表2に示す。
果を表1と表2に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】比較例1 図2に示すDME製造装置を使用した。DME合成反応
器Rまでは実施例1と同じである。
器Rまでは実施例1と同じである。
【0027】DME合成反応器Rの出口ガスを第1気液
分離器S1に送り5MPa,30℃の下、メタノール、
水を凝縮分離した。続いて、第1気液分離器S1の出口
ガスを第2気液分離器S2(圧力4.8MPa、温度−
35℃)に供給し、DMEおよびCO2ガスの一部を液
化分離した。第2気液分離器S2の出口ガスはDME合
成反応器Rの入口にリサイクルし、再度反応原料に供し
た。液化分離したDMEおよびCO2ガスの一部は蒸留
塔D1(理論段数11段)に供給した。蒸留塔D1の運
転条件は塔底温度126℃、圧力3.5MPaであっ
た。蒸留塔の塔頂からCO2ガスを回収し、塔底から製
品DMEを回収した。製品DMEは純度99.5%、回
収率80.6%であった。
分離器S1に送り5MPa,30℃の下、メタノール、
水を凝縮分離した。続いて、第1気液分離器S1の出口
ガスを第2気液分離器S2(圧力4.8MPa、温度−
35℃)に供給し、DMEおよびCO2ガスの一部を液
化分離した。第2気液分離器S2の出口ガスはDME合
成反応器Rの入口にリサイクルし、再度反応原料に供し
た。液化分離したDMEおよびCO2ガスの一部は蒸留
塔D1(理論段数11段)に供給した。蒸留塔D1の運
転条件は塔底温度126℃、圧力3.5MPaであっ
た。蒸留塔の塔頂からCO2ガスを回収し、塔底から製
品DMEを回収した。製品DMEは純度99.5%、回
収率80.6%であった。
【0028】この比較例も製造試験を2回行った。得ら
れた結果を表3と表4に示す。
れた結果を表3と表4に示す。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【発明の効果】本発明により、冷却分離工程を必要とせ
ず、蒸留分離工程のみで製品DMEの精製、副生物CO
2の除去、未反応原料の回収が可能となった。
ず、蒸留分離工程のみで製品DMEの精製、副生物CO
2の除去、未反応原料の回収が可能となった。
【図1】 本発明の実施例で使用したDME製造装置の
構成を示すフローシートである。
構成を示すフローシートである。
【図2】 本発明の比較例で使用したDME製造装置の
構成を示すフローシートである。
構成を示すフローシートである。
R:DME合成反応器 S1:CO2分離器 S2:メタノール、水分離器 S3:DME、CO2分離器 C1:メイクアップコンプレッサー C2:リサイクルコンプレッサー 1:メイクアップライン 2:CO2ライン 3:原料ガスライン 4:生成ガスライン 5:分離ガスライン 6:DME、CO2ライン 7:CO2ライン 8:DMEライン 9:メタノール、水ライン 10:未反応ガスライン 11:リサイクルガスライン 12:パージガスライン 13:DME、メタノール、水ライン 14:DMEライン 15:メタノール、水ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 正巳 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 小川 高志 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 奥山 契一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 青木 誠治 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 戸村 啓二 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC29 AC41 AC43 AD11 BA05 BA07 BA09 BA30 BA66 BA69 BC10 BC11 BC18 BC31 BC32 BC36 BC51 BC52 BD10 BD33 BD52 BE20 BE40 GN05 GP01 4H039 CA60 CA61 CB20 CL25 CL35
Claims (1)
- 【請求項1】 原料合成ガスを圧縮機で昇圧して反応器
に送り込んでジメチルエーテル合成反応を行わせ、その
生成ガスを蒸留して、水素、一酸化炭素、二酸化炭素留
分と、ジメチルエーテル留分と、水、メタノール留分に
分けることを特徴とするジメチルエーテルの製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000164241A JP2001342158A (ja) | 2000-06-01 | 2000-06-01 | ジメチルエーテルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000164241A JP2001342158A (ja) | 2000-06-01 | 2000-06-01 | ジメチルエーテルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001342158A true JP2001342158A (ja) | 2001-12-11 |
Family
ID=18667887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000164241A Pending JP2001342158A (ja) | 2000-06-01 | 2000-06-01 | ジメチルエーテルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001342158A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006063046A (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-09 | Toyo Eng Corp | ジメチルエーテルの製造方法および装置ならびに軽質成分の分離方法および装置 |
JP2008019176A (ja) * | 2006-07-11 | 2008-01-31 | Ihi Corp | メタノールおよびジメチルエーテルの合成方法 |
JP2010173985A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Jfe Steel Corp | 炭化水素系燃料の製造方法および炭化水素系燃料製造設備 |
-
2000
- 2000-06-01 JP JP2000164241A patent/JP2001342158A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006063046A (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-09 | Toyo Eng Corp | ジメチルエーテルの製造方法および装置ならびに軽質成分の分離方法および装置 |
JP2008019176A (ja) * | 2006-07-11 | 2008-01-31 | Ihi Corp | メタノールおよびジメチルエーテルの合成方法 |
JP2010173985A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Jfe Steel Corp | 炭化水素系燃料の製造方法および炭化水素系燃料製造設備 |
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