JP4732187B2 - 自動培養装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動培養装置に関する。
細胞培養においては、培養器内の培地の交換、多量の培養細胞を得るために細胞密度を調整する継代培養等の作業が、一般に手作業により行われる。また、培養器内の細胞が汚染される、いわゆるコンタミネーションを回避するため、半導体製造分野で培われた技術を適用して生成されたクリーン環境に培養器を設置して、大気中の浮遊粉塵などの汚染物質を低減した雰囲気で注意深く行われる。
しかしながら、クリーン環境に培養器を設置しても、培養作業のために培養器が設置された恒温槽の扉などを開いて、培養器の蓋を開閉し、ピペットなどにより培養液を注入する手作業の際に、大気中の汚染物質が培養器内に侵入するおそれがある。
そこで、特許文献1には、クリーンな培養環境に保持された恒温槽内に培養器を設置するとともに、培地交換や継代処理を自動で行う自動培養装置が提案されている。これによれば、恒温槽の扉を開かずに、細胞培養を行えるから、コンタミネーションの問題を大幅に低減できる。
特開2004−229619号公報
しかし、特許文献1に記載のように、クリーン環境の恒温槽内で自動的に培地交換や継代処理を行うようにしても、恒温槽内に汚染物質が微量でも残っていると、培養器の蓋を開閉する際などに、恒温槽内の汚染物質が培養器内に侵入するおそれを皆無にすることが難しい。
そこで、培養器を密閉状態にし、かつ薬品容器及び細胞回収容器等を培養器に気密に接続して、コンタミネーションの問題を回避することが考えられる。しかし、培養器を密閉状態にすると、培養器内に薬品を注入するときに培養器内の圧力が上昇し、薬品を円滑に注入しにくいという問題がある。同様に、培養器内の液体を排液するときに培養器内の圧力が負圧になり、円滑に排液しにくいという問題がある。
このような問題を解決するために、培養器の気相部に連通させて恒温槽内に開口させた吸排気ノズルを設け、薬品等の注入時及び排液時における培養器内の圧力変動を緩和することが考えられる。しかし、このような吸排気ノズルを設けると、吸排気ノズルを介して恒温槽内の汚染物質が培養器内に侵入するおそれがある。
本発明は、培養器を密閉構造に形成しても薬品等の注入及び排液を円滑にでき、かつ、コンタミネーションの問題を回避できる自動培養装置を実現することを課題とする。
本発明の自動培養装置は、培養環境に保持される恒温槽内に収納された細胞の培養器と、培養に必要な複数の薬品がそれぞれ貯留された複数の薬品容器と、前記培養器に連通された管路を介して前記各薬品容器内の薬品を前記培養器に供給する供給ポンプと、前記培養器に連通された管路を介して前記培養器内の液体を排出する排出ポンプとを備えてなり、前記培養器は、密閉して形成され、前記供給ポンプの吐出管路が接続される第1のノズルと、前記排出ポンプの吸引管路が接続される第2のノズルと、前記恒温槽内に開口された第3のノズルとが設けられ、該第3のノズルの開口端に、それぞれピンチ弁を介して吸気フィルターと排気フィルターが設けられ、さらに、前記ピンチ弁と前記供給ポンプと前記排出ポンプを駆動制御する制御装置が設けられ、前記制御装置は、前記供給ポンプを駆動制御する際、前記排気フィルターのピンチ弁を開いて前記供給ポンプを作動させ、前記供給ポンプを停止させて前記排気フィルターのピンチ弁を閉じるようにすることを特徴とする。また、前記制御装置は、前記排出ポンプを駆動制御する際、前記吸気フィルターのピンチ弁を開いて前記排出ポンプを作動させ、前記排出ポンプを停止させて前記吸気フィルターのピンチ弁を閉じるようにすることができる。
これによれば、薬品等の注入時には、排気フィルターのピンチ弁を開くことにより、培養器内から薬品の注入量に応じた量の空気が排気フィルターを介して排気されるから、培養器内の圧力上昇を抑えて、薬品を円滑に注入できる。また、排気フィルターによって培養器内の物質が恒温槽内に排出されるのを防止できる。また、培養器内の液体の排液時には、吸気フィルターのピンチ弁を開くことにより、培養器内に液体の排液量に応じた量の空気が吸気フィルターを介して吸気されるから、培養器内が負圧になるのを抑えて、液体を円滑に排出できる。また、吸気フィルターによって恒温槽内の汚染物質が培養器内に侵入するのを防止できる。その結果、培養器を密閉構造に形成しても薬品等の注入及び排液を円滑にでき、かつ、コンタミネーションの問題を回避できる。
さらに、吸気及び排気フィルターを流れる空気の流れを一方向にできるから、一度捕獲された汚染物質が、再び培養環境の雰囲気下に放散されることを抑制できる。
また、排出ポンプの吐出管路にピンチ弁を介して培養器内の培養細胞が回収される細胞回収容器を連結することができる。これによれば、自動培養装置の系外と接触することなく培養細胞を回収できるから、回収された培養細胞に汚染物質が混入することを防止できる。
また、排出ポンプの吐出管路にピンチ弁を介して培養器の廃液が排出される廃液容器を連結することができる。このように、廃液容器を培養器に気密に接続すれば、廃液の際に排出ポンプ又はピンチ弁が誤作動を起こしても、培養器へ汚染物質が侵入することを防止できる。
本発明によれば、培養器を密閉構造に形成しても薬品等の注入及び排液を円滑にでき、かつ、コンタミネーションの問題を回避できる自動培養装置を実現することができる。
以下、図1を用いて、本発明の一実施形態の自動培養装置の構成を説明する。 図示のとおり、本実施形態の自動培養装置は、恒温槽であるインキュベータ3内に細胞を培養する密閉された培養器1が収納されている。インキュベータ3内は、図示していない環境保持手段により、温度と炭酸ガス濃度とが予め設定された環境条件に調整されるようになっている。つまり、インキュベータ3には、温度センサー、ヒータ、COセンサー、CO供給管等からなる環境保持手段が設けられ、温度、CO濃度、内圧等の培養環境を維持するように構成されている。
培養器1には、複数(図示例では3つ)の薬品容器である薬品バッグ5、7、9に貯留された複数の薬品(本実施形態では、洗浄液、剥離剤、培地)が、それぞれ供給ポンプ35により培養器1に供給されるようになっている。すなわち、薬品バッグ5、7、9には、それぞれピンチ弁17、19、21を介して複数の管路である送液チューブ23、25、27が連通され、それらの送液チューブ23、25、27は主管路である送液チューブ29に共通に接続されている。送液チューブ29には、薬品を加熱するヒータ31と、ピンチ弁33と、供給ポンプ35とが設けられている。供給ポンプ35の吐出側の送液チューブ29は、培養器1に設けられたノズル69に接続されている。
また、培養器1に挿入して設けられたノズル71には、排出チューブ59を介して培養器1内の液体を排出する排出ポンプ61が接続されている。排出ポンプ61の吐出側の排出チューブ59には、細胞回収容器である細胞回収バッグ11と、廃液容器65が接続されている。つまり、排出チューブ59にそれぞれピンチ弁47、63を有する排出チューブ53、58が分岐して設けられ、各ピンチ弁47、63の排出側に細胞回収バッグ11と、廃液容器65がそれぞれ接続されている。
また、供給ポンプ35の吸入側の送液チューブ29には、ピンチ弁40を有する細胞注入チューブ39を介して液溜め43が連通されている。液溜め43の上部開口はフィルム45で覆われている。この液溜め43には、培地等と懸濁状態にされた細胞が入ったシリンジ41をフィルム45に穿刺して、細胞が注入されるようになっている。また、送液チューブ29のヒータ31の上流側は、連通管であるガスチューブ38を介してインキュベータ3内に連通されている。ガスチューブ38のインキュベータ3内の開口端にはフィルター37が設けられている。
また、インキュベータ3の系外には、培養器1内の状態を観察する顕微鏡89が設けられている。顕微鏡89には、図示していないカメラが接続されていて、図示していないモニターで、培養器1内を観察できるようになっている。
ここで、本実施形態で用いる各チューブは、細胞に対して無毒である製品、例えば、塩化ビニル、シリコン製のチューブを用いるのが好ましい。また、薬品バッグ5、7、9、細胞回収バッグ11は、折りたたみ可能なやわらかい素材で作られ、細胞に対して無毒である材料で形成された輸液バッグを使用するのが好ましい。具体的には、例えば、塩化ビニル、シリコン製のバッグが好ましい。さらに、本実施形態のピンチ弁は、柔軟性を有するチューブを押し潰して流路を開閉する電磁駆動式の開閉弁が適用され、供給ポンプ35と排出ポンプ61は、柔軟性を有するチューブを円筒状に配列された複数のローラに巻きつけ、複数のローラを回転してチューブ内の流体を押し出す、いわゆるしごきポンプが適用されている。このようなローラポンプによれば、外気が侵入しないことから、コンタミネーションの予防に効果的である。このように構成される各ピンチ弁及び供給ポンプ35と排出ポンプ61、及び顕微鏡89は、図示していない制御装置によって駆動制御されるようになっている。
次に、図2乃至図4に、培養器1の詳細な構成を示す。図2は本実施形態の培養器1の斜視外観図であり、図3は側面図、図4はノズル部の拡大図である。
図2に示すように、本実施形態の培養器1は、円形のシャーレである。培養器1の材質は、特に限定しないが細胞に対して無毒性であることが必要であり、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。図3に示すように、培養器1の上部の開口には、蓋67が溶着等により被せられて密閉されている。なお、密閉状態であれば他の形状のものを用いても構わない。例えば、矩形形状等が考えられる。
培養器1の側面には、ノズル69、71、73が挿入して設けられている。ノズル69、71の先端は培養器1内の液層に位置され、ノズル73の先端は培養器1の空気層に位置して設けられている。図1、図4に示すように、ノズル69は送液チューブ29を介して供給ポンプ35の吐出側に接続され、ノズル71は排出チューブ59を介して排出ポンプ61の吸引側に接続され、ノズル73には、培養器1内の空気とインキュベータ3内の空気を交換するガス交換チューブ75が接続される。
ガス交換チューブ75には、培養器1内の空気をフィルター77を介してインキュベータ3に排出するガス交換チューブ79と、インキュベータ3内の空気をフィルター81を介して培養器1内に吸い込むガス交換チューブ83が接続されている。ガス交換チューブ79、83には、各々、ピンチ弁85、87が設けられている。フィルター37、77、81は、例えば、菌、化学物質等といった汚染物質を捕獲する形式のフィルター、例えば、メンブレンフィルターが使用される。
このように構成される本実施形態の自動培養装置を用いた自動培養手順について、図5に示したフローチャートを参照して説明する。
(培養開始前)
培養開始前は、本実施形態の自動培養装置内は、γ線等で滅菌処理される。また、本実施形態の細胞回収バッグ11は、塩化ビニル等の折り曲げ可能な素材で作られているため、内部に不潔な空気が入らない状態で取り付けることができるから、高い無菌状態を維持できる。滅菌処理が終了すると、図5に示すフローチャートに従って、制御装置の制御により細胞が培養される。
(ステップS1)
培養開始の信号が出されると、培地の注入が行われる。培地の注入は、ピンチ弁21、33、85を開き、供給ポンプ35を作動させると、薬品バッグ9に貯留された培地が培養器1に注入される。この際、培養器1内の空気は、フィルター77から矢印B方向に培地の注入量に応じて排気されるから、培養器1内の圧力上昇を抑えて、円滑に培養器1内に薬品を注入することができる。また、フィルター77によって培養器1内の物質がインキュベータ3内に排出されるのを防止できる。
また、薬品が所定量供給されるとピンチ弁21が閉じられ、フィルター37を介して送液チューブ29にインキュベータ3内の空気が流入する。これにより、送液チューブ27、29に残留していた薬品は、供給ポンプ35によって速やかに培養器1に供給される。その結果、送液チューブ27、29等に残留した薬品による送液チューブの目詰まりを防止できる。薬品が必要量供給されると、供給ポンプ35を停止させて、ピンチ弁33、85を閉じる。
(ステップS2)
培地の注入が終了すると、細胞液の注入が行われる。まず、予め、細胞と培地等が懸濁状態にされた細胞液を、シリンジ41をフィルム45に穿刺して、液溜め43に注入しておく。細胞液の注入は、ピンチ弁40、85を開き、供給ポンプ35を作動させることにより、液溜め43の細胞液が培養器1に供給される。
この際、培養器1内の空気は、フィルター77により矢印B方向に排気されるので、培養器1内の圧力上昇を抑えて、円滑に細胞液を培養器1に供給できる。細胞液の注入が終了すると、供給ポンプ35を停止させ、ピンチ弁40、85を閉じる。
(ステップS3)
細胞液が注入されると、設定期間、静置して細胞を増殖させる。例えば、3日程静置して細胞を増殖させる。この設定期間は、細胞の種類等によって変更される。また、細胞の増殖速度に従って、変更してもかまわない。
(ステップS4)
3日間放置後、空気送りを実行する。本実施形態の培養器1内部は、細胞培養中は密閉状態にあり、適時、培養器1内を換気する必要がある。ピンチ弁33、85を開き、供給ポンプ35を動作させて、フィルター37を介してインキュベータ3内の空気を培養器1内に注入しつつ、フィルター77を介して培養器1内の空気をインキュベータ3内に排出する。一定時間、空気送りを行った後、供給ポンプ35を停止させ、ピンチ弁33、85を閉じる。なお、本実施形態では、空気送りは1回としているが、後述する培地交換、細胞回収以外の時間は、何回行ってもよく、また常時連続して実施しても構わない。
(ステップS5)
空気送りが終了し、設定期間の間、放置した後、培地交換を行う。培地交換は、培地中に溶出する細胞の代謝物質の排出、及び培地の栄養分補給のため、定期的に行われる。通常、ステップS3からステップS5の動作は3日〜7日おきに実施するが、この期間は、予め設定、もしくは細胞の増殖状況に応じて任意に変更できる。培地交換では、培養器1内の培地を排出した後に、新たな培地を培養器1内に注入する。
培地を排出する際には、ピンチ弁63、87を開き、排出ポンプ61を作動させる。培養器1内部には、矢印C方向から培養器1内の培地の排出量に応じた量のインキュベータ3内の空気がフィルター81を介して吸気されるから、培養器1内の圧力が負圧になるのを抑えて、円滑に培養器1内の培地を排出することができる。また、フィルター81によってインキュベータ3内の汚染物質が培養器1内に侵入するのを防止できる。培地の排出が終了すると、排出ポンプ61を停止させ、ピンチ弁63、87を閉じる。培地を注入する際には、ステップS1と同様な操作が行われる。
(ステップS6)
培地の交換が終了すると、培地交換回数が、予め設定した培地交換回数に達しているか否か判断される。設定値に達していればステップS7の操作が行われ、達していなければステップS4に戻る。この設定回数は、予め設定しているが、細胞の培養速度等に従って変更しても構わない。
(ステップS7)
ステップS7では、空気送りが行われるが、ステップS4と同様な操作であることから説明を省略する。
(ステップS8)
空気送りが終了すると、設定期間、静置して細胞を増殖させる。この設定期間は、細胞の種類等によって変更される場合がある。また、細胞の増殖速度に従って、変更してもかまわない。
(ステップS9)
設定期間、静置すると、培養細胞の回収が行われる。培養細胞の回収では、培養器1内部の培地の排出、薬品バッグ5に貯留された洗浄液の注入及び排出をした後、薬品バッグ7に貯留された剥離剤を培養器1に注入して培養細胞を剥離させ、細胞回収バッグ11に培養細胞を回収する。
培養器1内の培地の排出は、ステップS5で述べた培地排出と同様な操作で行われるため説明を省略する。続いて、洗浄液の注入では、ピンチ弁17、33、85を開き、供給ポンプ35を作動させて、洗浄液を培養器1に注入する。必要量の洗浄液が注入されると、供給ポンプ35を停止して、ピンチ弁17、33、85を閉じる。その後の洗浄液の排出は、ステップS5で述べた培地排出と同様な操作で行われるため説明を省略する。
剥離剤の注入では、ピンチ弁19、33、85を開き、供給ポンプ35を動作させて、剥離剤を培養器1に注入する。剥離剤の注入が終了すると、供給ポンプ35を停止させて、ピンチ弁19、33、85を閉じる。しばらく放置すると、培養器1の底部に付着した培養細胞が浮き上がる。その後、ピンチ弁21、33、85を開き、供給ポンプ35を動作させて、培養器1内部に培地を注入する。培地の注入が終了すると、供給ポンプ35を停止させて、ピンチ弁21、33、85を閉じる。
ここで、培地中の血清は、剥離剤の効果を減少させ、再び培養器1に培養細胞が付着するため、速やかに細胞回収バッグ11に培養細胞を回収する。培養細胞の回収では、ピンチ弁47、87を開き、排出ポンプ61を動作させることにより、培養器1内の培養細胞が、細胞回収バッグ11に回収される。細胞の回収が終了すると、排出ポンプ61を停止させて、ピンチ弁47、87を閉じる。培養された細胞が回収された細胞回収バッグ11は、排出チューブ53を熱シールすると共に、切断して装置から切り離す。このように、自動培養装置の系外と接触することなく細胞を回収できるから、コンタミネーションを防ぐことができる。
また、コンタミネーションを防ぐ装置を設け、細胞が回収された細胞回収バッグを切断した後の排出チューブ59に、新たに、チューブごと細胞回収バッグを接続すれば、大量の細胞を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、薬品等の注入時には、フィルター77のピンチ弁85を開くことにより、培養器1内から薬品の注入量に応じた量の空気がフィルター77を介して排気されるから、培養器1内の圧力上昇を抑えて、薬品を円滑に注入できる。また、フィルター77によって培養器1内の物質がインキュベータ3内に排出されるのを防止できる。また、培養器1内の液体の排液時には、フィルター81のピンチ弁87を開くことにより、培養器1内に液体の排液量に応じた量の空気がフィルター81を介して吸気されるから、培養器1内が負圧になるのを抑えて、液体を円滑に排出できる。また、フィルター81によってインキュベータ3内の汚染物質が培養器1内に侵入するのを防止できる。よって、培養器1を密閉構造に形成しても薬品等の注入及び排液を円滑にでき、かつ、コンタミネーションの問題を回避できる自動培養装置を実現することができる。
特に、フィルター77、81を流れる空気の流れを一方向にできるから、一度捕獲された物質が、再び培養環境の雰囲気下に放散されることを抑制できる。
また、大量の細胞を得るために細胞回収バックを付け替えるようにすれば、複数の培養器に細胞を植え直す必要がないから、培養器のコストを抑えることができ、また、自動培養装置をコンパクト化できる。この場合、継続的に細胞を培養でき、断続的に細胞を回収できるため、細胞を培養しながら、複数回に分けて、培養細胞を患者に注入することができる。このため、細胞療法などの用途にも好適となる。すなわち、再生医療においては、培養細胞は一度に大量の細胞を利用する場合の他に、少しずつ細胞を利用することもある。例えば、白血病治療などにおいて、間葉系幹細胞を補助的に利用するような場合、数度に分けて培養した間葉系幹細胞を患者に注入することができる。
また、本実施形態の培養器1は、ノズル69、71、73を培養器1の側面に設けているから、複数の培養器1を重ねてインキュベータ3内に設置することができる。なお、使用する培養器が1個の場合は、蓋67にノズルを設けても構わない。
本発明の一実施形態の自動培養装置の全体構成を示す図である。 本発明の一実施形態の培養器の斜視外観図である。 図2の培養器の側面図である。 図2の培養器のノズル部の拡大図である。 本発明の一実施形態の自動培養装置の動作手順のフローチャートである。
符号の説明
1 培養器
3 インキュベータ
5、7、9 薬品バッグ
11 細胞回収バッグ
17、19、21、47 ピンチ弁
35 供給ポンプ
61 排出ポンプ
69、71、73 ノズル
37、77、81 フィルター

Claims (5)

  1. 培養環境に保持される恒温槽内に収納された細胞の培養器と、培養に必要な複数の薬品がそれぞれ貯留された複数の薬品容器と、前記培養器に連通された管路を介して前記各薬品容器内の薬品を前記培養器に供給する供給ポンプと、前記培養器に連通された管路を介して前記培養器内の液体を排出する排出ポンプとを備えてなり、前記培養器は、密閉して形成され、前記供給ポンプの吐出管路が接続される第1のノズルと、前記排出ポンプの吸引管路が接続される第2のノズルと、前記恒温槽内に開口された第3のノズルとが設けられ、該第3のノズルの開口端に、それぞれピンチ弁を介して吸気フィルターと排気フィルターが設けられ、さらに、前記ピンチ弁と前記供給ポンプと前記排出ポンプを駆動制御する制御装置が設けられ、
    前記制御装置は、前記供給ポンプを駆動制御する際、前記排気フィルターのピンチ弁を開いて前記供給ポンプを作動させ、前記供給ポンプを停止させて前記排気フィルターのピンチ弁を閉じることを特徴とする自動培養装置。
  2. 培養環境に保持される恒温槽内に収納された細胞の培養器と、培養に必要な複数の薬品がそれぞれ貯留された複数の薬品容器と、前記培養器に連通された管路を介して前記各薬品容器内の薬品を前記培養器に供給する供給ポンプと、前記培養器に連通された管路を介して前記培養器内の液体を排出する排出ポンプとを備えてなり、前記培養器は、密閉して形成され、前記供給ポンプの吐出管路が接続される第1のノズルと、前記排出ポンプの吸引管路が接続される第2のノズルと、前記恒温槽内に開口された第3のノズルとが設けられ、該第3のノズルの開口端に、それぞれピンチ弁を介して吸気フィルターと排気フィルターが設けられ、さらに、前記ピンチ弁と前記供給ポンプと前記排出ポンプを駆動制御する制御装置が設けられ、
    前記制御装置は、前記排出ポンプを駆動制御する際、前記吸気フィルターのピンチ弁を開いて前記排出ポンプを作動させ、前記排出ポンプを停止させて前記吸気フィルターのピンチ弁を閉じることを特徴とする自動培養装置。
  3. 前記制御装置は、前記排出ポンプを駆動制御する際、前記吸気フィルターのピンチ弁を開いて前記排出ポンプを作動させ、前記排出ポンプを停止させて前記吸気フィルターのピンチ弁を閉じることを特徴とする請求項1に記載の自動培養装置。
  4. 前記排出ポンプの吐出管路にピンチ弁を介して前記培養器内の培養細胞が回収される細胞回収容器が連結されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自動培養装置。
  5. 前記排出ポンプの吐出管路にピンチ弁を介して前記培養器の廃液が排出される廃液容器が連結されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の自動培養装置。
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