JP4731922B2 - エレベータの制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、エレベータの制御装置に関し、特に、モデル演算を含む速度制御において、制御対象のイナーシャの算出を行うエレベータの制御装置に関する。
従来のエレベータの制御装置は、エレベータの制御対象を駆動する電動機に対する速度指令を入力する速度指令入力手段と、制御対象に対して想定されるモデル速度及びモデルトルクを、モデル速度が速度指令に追従するように演算して求めるモデル演算部と、電動機の回転速度である実速度を検出する速度検出器と、モデル速度と実速度との差に基づいて、誤差補償トルクを演算する補償演算部と、モデルトルクと誤差補償トルクとからトルク指令を算出するトルク指令算出部と、電動機の発生トルクがトルク指令に一致するように制御して電動機を駆動させるトルク制御器と、モデル速度と実速度の差に基づいて、制御対象のイナーシャを算出するイナーシャ算出器とを備え、算出されたイナーシャの値を用いて、モデル演算部および補償演算部が演算に用いるパラメータを修正して演算を行う(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−128352号公報
しかし、予め定められているイナーシャの初期設定値と制御対象のイナーシャとが大きくずれていると、モデル演算部から出力されるモデル速度と実速度との偏差が大きくなり、その偏差が予め定められている上限値を超えていると見なしてエレベータの駆動を停止する安全回路が作動するために、エレベータの起動ができなくなってしまうという問題がある。
この発明の目的は、イナーシャの初期設定値と制御対象のイナーシャとのずれが大きいときでも、算出されたイナーシャを用いてモデル演算部で演算できてエレベータを起動できるエレベータの制御装置を提供することである。
この発明に係わるエレベータの制御装置は、発生トルクが入力されるトルク指令に一致するように制御され、エレベータの制御対象を駆動する電動機に対する速度指令をモデル伝達関数により、モデル速度が上記速度指令に追従するように、上記モデル速度とモデルトルクとを演算するモデル演算部と、上記モデル速度と上記電動機の実速度との差に基づいて誤差補償トルクを演算する誤差補償トルク算出部と、上記モデルトルクと上記誤差補償トルクとからトルク指令を算出するトルク指令算出部と、上記モデル速度と上記実速度との差に基づいて得られた補償イナーシャをイナーシャ設定値に加算して上記モデル伝達関数のイナーシャを算出するイナーシャ算出器と、が備えられているエレベータの制御装置において、速度異常が検出されているとき、予め定められたイナーシャ設定初期値と予め定められたイナーシャ最大値の差分の数分の一を増加イナーシャ補正値および上記イナーシャ設定初期値と予め定められたイナーシャ最小値の差分の数分の一を減少イナーシャ補正値として求め、速度指令と実速度との大小関係から上記増加イナーシャ補正値または上記減少イナーシャ補正値のいずれかをイナーシャ補正値として選択し、上記選択したイナーシャ補正値により上記イナーシャ設定初期値を補正してイナーシャ設定値を求め、また、該イナーシャ設定値でイナーシャ算出運転を行っている場合に速度異常が検出されたとき、上記補正に用いたイナーシャ補正値が上記増加イナーシャ補正値の場合新たなイナーシャ補正値として上記増加イナーシャ補正値の数分の一をイナーシャ補正値とし、また、上記補正に用いたイナーシャ補正値が上記減少イナーシャ補正値の場合新たなイナーシャ補正値として上記減車イナーシャ補正値の数分の一をイナーシャ補正値として、イナーシャ設定値を補正する設定値変更部が備えられている。
この発明に係わるエレベータの制御装置の効果は、イナーシャ設定値を変更してモデル伝達関数のイナーシャを算出するので、モデル伝達関数のイナーシャの初期設定値と制御対象のイナーシャとが大きくずれていても、イナーシャの算出が不可になりエレベータの調整が終了できなかったり、制御性能が悪化したりすることを防ぐことができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係わるエレベータの制御装置が備えられたエレベータの構成図である。図2は、速度指令と実速度の関係を示す図である。図3は、イナーシャ設定値の変更の様子を説明する図である。
エレベータ1は、図1に示すように、図示しない昇降路内を昇降される乗りかご2、ロープ3を介して乗りかご2に接続されている錘4、ロープ3を巻き上げるシーブ5、シーブ5を回転する電動機6からなる制御対象が備えられている。電動機6の回転軸7には、電動機6の実速度Vmを検出する回転検出器8が備えられている。
さらに、エレベータ1は、電動機6を回転する電力変換器11が備えられている。
そして、電力変換器11は、交流電源12から交流電力が入力され、交流を直流に変換する整流器13、直流を交流に変換して電動機6に流す電流を制御するインバータ14、電動機6に流される電流を検出する変流器15、制御装置20からのトルク指令に基づいてインバータ14を制御するトルク制御回路16から構成されている。
さらに、エレベータ1は、制御対象を制御する制御装置20が備えられている。
制御装置20は、エレベータ1の乗りかご2の運行の速度パターンに従う速度指令Vrと回転検出器8で検出される実速度Vmが入力され、トルク指令Qrがトルク制御回路16に出力される。
そして、制御装置20は、速度指令Vrに基づきモデルトルクQaとモデル速度Vaとを算出するモデル演算部21、実速度Vmとモデル速度Vaとの速度差分ΔVを算出する速度差分算出部22、速度差分ΔVが予め定められた閾値VTHより大きいときに通常は0がたてられている速度異常検出フラグFに1をたてる速度異常検出部23、速度差分ΔVに基づき誤差補償トルクQcを算出する誤差補償トルク算出部24、エレベータ1がイナーシャ算出運転されるときにONされるスイッチ25、モデルトルクQaと速度差分ΔVに基づきイナーシャJを算出するイナーシャ算出器26、速度異常検出フラグFに1がたてられているとき、速度指令Vrと実速度Vmとの大小関係に基づきイナーシャ設定値JG_DEFを変更する設定値変更部27、モデルトルクQaと誤差補償トルクQcとからトルク指令Qrを算出するトルク指令算出部28を有している。
モデル演算部21は、エレベータ1の乗りかご2の運行の速度パターンに従って入力されてくる速度指令Vrとモデル演算に用いられるイナーシャJとが入力され、演算の結果としてモデルトルクQaとモデル速度Vaとが出力される。
そして、モデル演算部21は、入力されてくる速度指令Vrと演算の結果として出力されるモデル速度Vaとのモデル速度差分ΔVrを演算する減算器31、モデル速度差分ΔVrにイナーシャJを乗算する乗算器32、予め所定の積分ゲインKi1が設定されており、入力された値に積分ゲインKi1を乗じてから積分してモデルトルクQaを求める積分器33、モデルトルクQaをイナーシャJで除算する除算器34、除算器34で求められた値を積分してモデル速度Vaを求める積分器35を有する。
誤差補償トルク算出部24は、予め所定の比例ゲインKP2が設定されており、入力された速度差分ΔVに比例ゲインKP2を乗じて信号を出力する比例制御器36、予め所定の積分ゲインKi2が設定されており、入力された速度差分ΔVに積分ゲインKi2を乗じてから積分して信号を出力する積分制御器37、比例制御器36と積分制御器37とからの信号を加算する加算器38を有している。
イナーシャ算出器26は、モデルトルクQaの極性に基づき極性信号Sgを出力する極性判別回路41、速度差分ΔVに極性信号Sgを乗算する乗算器42、予め所定の積分ゲインKi3が設定されており、極性信号Sgが乗算された速度差分ΔVに積分ゲインKi3を乗じてから積分して補償イナーシャΔJを算出する積分器43、設定値変更部27から入力されたイナーシャ設定値JG_DEFに補償イナーシャΔJを加算してイナーシャJを算出する加算器44を有している。ここで、極性信号Sgの値は、モデルトルクQaの極性が正の場合は1、負の場合は−1とする。
設定値変更部27は、速度異常検出フラグFに1がたてられているとき、速度指令Vrと実速度Vmとの大小関係に基づきイナーシャ設定値JG_DEFを求めて、イナーシャ算出器26の加算器44に入力する。
イナーシャ設定値JG_DEFの変更は以下のようにして行われる。
制御対象のイナーシャがモデル演算部21に入力されているイナーシャJより小さい場合、図2(a)に示すように、実速度Vmが速度指令Vrより大きくなる。逆に、制御対象のイナーシャがモデル演算部21に入力されているイナーシャJより大きい場合、図2(b)に示しように、実速度Vmが速度指令Vrより小さくなる。
この速度指令Vrと実速度Vmとの大小関係と制御対象のイナーシャとモデル演算部21に入力されているイナーシャとの大小関係との関係を利用して、イナーシャ算出運転のときに速度異常に相当した状態になった場合、図3に示すように、イナーシャ設定値JG_DEFを変更する。
イナーシャ算出運転を行う前に、設定値変更部27は、イナーシャ設定値JG_DEFの初期値を予め設定する。以下の説明においては、その初期値をJと仮に定める。それから、設定値変更部27は、エレベータ1がイナーシャ算出運転され、速度異常が検出されたときのために、イナーシャ補正値をイナーシャ算出運転に先立って算出する。なお、エレベータ1にはイナーシャの最大値と最小値とが定められている。そして、増加イナーシャ補正値JG_PTC_MAX、減少イナーシャ補正値JG_PTC_MINは、式(1)、式(2)により求められる。
JG_PTC_MAX=(最大値−JG_DEF)/2 (1)
JG_PTC_MIN=(JG_DEF−最小値)/2 (2)
そして、エレベータ1をイナーシャ算出運転する。
イナーシャ設定値JG_DEFが初期値Jに設定されていて、ある時点Tにおいて速度異常検出フラグFに1がたてられ、速度指令Vrが実速度Vmより大きいときは、制御対象のイナーシャが初期値Jより大きいと推定し、イナーシャ設定値JG_DEFを初期値JからJに変更する。イナーシャ設定値JG_DEFの値Jは、式(3)に基づいて求められる。
=J+JG_PTC_MAX (3)
さらに、新たな増加イナーシャ補正値JG_PTC_MAX、減少イナーシャ補正値JG_PTC_MINを式(4)、式(5)に基づいて求められる。
JG_PTC_MAX=JG_PTC_MAX/2 (4)
JG_PTC_MIN=JG_PTC_MAX (5)
このJからなるイナーシャ設定値JG_DEFを用いてイナーシャ算出器26でイナーシャJを算出し、モデル演算部21のイナーシャJが変更される。この状態において、エレベータ1のイナーシャ算出運転が行われ、時点Tで速度異常が検出され、速度指令Vrが実速度Vmより大きいときは、制御対象のイナーシャがJより大きいと推定し、イナーシャ設定値JG_DEFをJからJに変更する。イナーシャ設定値JG_DEFの値Jは、式(6)に基づいて求められる。そして、このJからなるイナーシャ設定値JG_DEFを用いてイナーシャ算出器26でイナーシャJを算出し、モデル演算部21のイナーシャJが変更される。この状態において、エレベータ1のイナーシャ算出運転が行われる。
=J+JG_PTC_MAX (6)
また、速度異常が検出された時点Tにおいて、速度指令Vrが実速度Vmより小さいときは、制御対象のイナーシャがJより小さいと推定し、イナーシャ設定値JG_DEFをJからJに変更する。イナーシャ設定値JG_DEFの値Jは、式(7)に基づいて求められる。このときも、このJからなるイナーシャ設定値JG_DEFを用いてイナーシャ算出器26でイナーシャJを算出し、モデル演算部21のイナーシャJが変更される。この状態において、エレベータ1のイナーシャ算出運転が行われる。
=J−JG_PTC_MIN (7)
逆に、イナーシャ算出運転が行われて速度異常が検出された時点Tにおいて、速度指令Vrが実速度Vmより小さいときは、制御対象のイナーシャがJより小さいと推定し、イナーシャ設定値JG_DEFをJからJに変更する。イナーシャ設定値JG_DEFの値Jは、式(8)に基づいて求められる。式(8)のJG_PTC_MINは式(2)で求められた値である。さらに、新たな増加イナーシャ補正値JG_PTC_MIN、減少イナーシャ補正値JG_PTC_MAXを式(9)、式(10)に基づいて求められる。
=J−JG_PTC_MIN (8)
JG_PTC_MIN=JG_PTC_MIN/2 (9)
JG_PTC_MAX=JG_PTC_MIN (10)
このJからなるイナーシャ設定値JG_DEFを用いてイナーシャ算出器26でイナーシャJを算出し、モデル演算部21のイナーシャJが変更される。この状態において、エレベータ1のイナーシャ算出運転が行われ、時点Tで速度異常が検出され、速度指令Vrが実速度Vmより大きいときは、制御対象のイナーシャがJより大きいと推定し、イナーシャ設定値JG_DEFをJからJに変更する。イナーシャ設定値JG_DEFの値Jは、式(11)に基づいて求められる。
=J+JG_PTC_MAX (11)
逆に、速度異常が検出された時点Tにおいて、速度指令Vrが実速度Vmより小さいとき、制御対象のイナーシャがJより小さいと推定し、イナーシャ設定値JG_DEFをJからJに変更する。イナーシャ設定値JG_DEFの値Jは、式(12)に基づいて求められる。
=J−JG_PTC_MIN (12)
次に、イナーシャ設定値を変更する手順について図4に基づいて説明する。図4は、イナーシャ設定値の変更手順を示すフローチャートである。
ステップ(以下、Sと略記する。)101では、設定値変更部27は、イナーシャ設定値JG_DEFに初期値としてJを代入する。
S102では、設定値変更部27は、増加イナーシャ補正値JG_PTC_MAXと減少イナーシャ補正値JG_PTC_MINをそれぞれ式(1)、(2)に従って求める。
S103では、設定値変更部27は、イナーシャ算出失敗数カウンタCNT_ERRに0を代入する。
S104では、エレベータ1をイナーシャ算出運転する。
S105では、設定値変更部27は、イナーシャ算出運転において、速度異常検出フラグFに1がたてられたか否かを判断し、1がたてられていないときS113へ進む。1がたてられているときS106へ進む。
S106では、設定値変更部27は、イナーシャ算出失敗数カウンタCNT_ERRに1を加算する。
S107では、設定値変更部27は、イナーシャ算出失敗数が3以下であるか否かを判断する。イナーシャ算出失敗数が4のときS114へ進む。イナーシャ算出失敗数が3以下のときS108へ進む。
S108では、設定値変更部27は、実速度Vmと速度指令Vrとの大小関係を判断する。実速度Vmが速度指令Vrより大きいとき、S109へ進み、実速度Vmが速度指令Vrより小さいとき、S111へ進む。
S109では、設定値変更部27は、イナーシャ設定値JG_DEFからJG_PTC_MINを減算して、その値をイナーシャ設定値JG_DEFに代入し、イナーシャ設定値JG_DEFをイナーシャ算出器26に出力し、S110へ進む。
S110では、設定値変更部27は、減少イナーシャ補正値JG_PTC_MINと増加イナーシャ補正値JG_PTC_MAXをそれぞれ式(9)、式(10)に従って求めて、S104へ戻る。
S111では、設定値変更部27は、イナーシャ設定値JG_DEFにJG_PTC_MAXを加算して、その値をイナーシャ設定値JG_DEFに代入し、イナーシャ設定値JG_DEFをイナーシャ算出器26に出力し、S112へ進む。
S112では、設定値変更部27は、増加イナーシャ補正値JG_PTC_MAXと減少イナーシャ補正値JG_PTC_MINをそれぞれ式(4)、式(5)に従って求めて、S104へ戻る。
S113では、設定値変更部27は、イナーシャ設定値JG_DEFをイナーシャ算出器26に出力して、イナーシャ算出運転を終了する。
S114では、設定値変更部27は、イナーシャが原因ではない速度異常であるとして、イナーシャ算出運転を終了し、起動を不可にする。
このようなエレベータ1の制御装置20は、初期的にモデル伝達関数のイナーシャとして設定されていた値と制御対象のイナーシャとが大きくずれていても、イナーシャ設定値を変更してモデル伝達関数のイナーシャを算出するので、イナーシャの算出が不可になりエレベータ1の調整が終了できなくなったり、制御性能が悪化したりすることを防ぐことができる。
また、速度異常に相当した状態になったときでも、速度異常として安全回路を作動させてエレベータ1の起動を不可にするのではなく、イナーシャ算出器26のイナーシャ設定値を変更することにより、モデル演算部21のモデル演算に用いられるイナーシャを大きく変化することができるので、速度異常に対処することができる。
また、繰り返し速度異常が検出されたとき、制御対象のイナーシャに因らない速度異常と判断してエレベータ1の起動を不可にするので、制御対象が不具合のときエレベータ1を運転して重大事故に至ることを防止することができる。
なお、実施の形態1において、イナーシャ補正値を現時点のイナーシャ設定値と最大値または最小値との差分の半分としているが、半分に限るものではなく、1/3、2/5など適宜決めることができる。
また、速度異常を4回検出したとき、エレベータの起動を不可にしているが、この回数も4に限るものではない。
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2に係わるエレベータの制御装置が備えられたエレベータの構成図である。図6は、実施の形態2に係わるエレベータの制御装置で行われるイナーシャ設定値の変更手順を示すフローチャートである。
実施の形態2に係わる制御装置20Bは、実施の形態1の制御装置20と誤差補償トルク算出部24Bが異なっており、その他は同様であるので、同様な部分の説明は省略する。
実施の形態2に係わる誤差補償トルク算出部24Bは、実施の形態1と同様にモデル速度Vaと実速度Vmとの速度差分ΔVが入力され、演算された結果として誤差補償トルクQcが出力される。
そして、誤差補償トルク算出部24Bは、図5に示しように、予め所定の比例ゲインKP2が設定されており、入力された速度差分ΔVに比例ゲインKP2を乗じた信号を出力する第1の比例制御器36、予め所定の積分ゲインKi2が設定されており、入力された速度差分ΔVに積分ゲインKi2を乗じてから積分した信号を出力する第1の積分制御器37、第1の比例制御器36と第1の積分制御器37とからの信号を加算する第1の加算器38、予め所定の比例ゲインKP4が設定されており、入力された速度差分ΔVに比例ゲインKP4を乗じた信号を出力する第2の比例制御器53、予め所定の積分ゲインKi4が設定されており、入力された速度差分ΔVに積分ゲインKi4を乗じてから積分した信号を出力する第2の積分制御器54、第2の比例制御器53と第2の積分制御器54とからの信号を加算する第2の加算器55を有している。この第1の比例制御器36と第1の積分制御器37とをまとめて第1の比例積分制御器、第2の比例制御器53と第2の積分制御器54とをまとめて第2の比例積分制御器と称す。
さらに、誤差補償トルク算出部24Bは、1つの入力端子と2つの出力端子とが設けられている第2のスイッチ51、2つの入力端子と1つの出力端子とが設けられている第3のスイッチ52を有している。第2のスイッチ51の入力端子は、速度差分算出部22に接続され、第2のスイッチ51の一方の出力端子は、第1の比例制御器36および第1の積分制御器37の入力側に接続され、第2のスイッチ51の他方の出力端子は、第2の比例制御器53および第2の積分制御器54の入力側に接続されている。また、第3のスイッチ52の一方の入力端子は、第1の加算器38の出力側に接続され、第3のスイッチ52の他方の出力端子は、第2の加算器55の出力側に接続され、第3のスイッチ52の出力端子は、トルク指令算出部28の入力側に接続されている。
そして、第2のスイッチ51と第3のスイッチ52は、エレベータの運転モード、すなわち、通常運転とイナーシャ算出運転のときに切り換えられる。
そして、誤差補償トルク算出部24Bの第2の比例制御器53の比例ゲインKP4は、第1の比例制御器36の比例ゲインKP2より小さく、かつ、第2の積分制御器54の積分ゲインKi4は、第1の積分制御器37の積分ゲインKi2より小さく設定されている。そして、エレベータ1のイナーシャ算出運転するとき、比例ゲインの小さな第2の比例制御器53と積分ゲインの小さな積分制御器54が使用される。
このようにイナーシャ算出するとき、誤差補償トルク算出部24Bのうち、比例ゲインの小さな第2の比例制御器53と積分ゲインの小さな積分制御器54を使用する理由は以下の通りである。誤差補償トルク算出部24Bは、モデル演算部21に設定されているイナーシャJと制御対象のイナーシャとが同等なときは、外乱による振動を抑制している。しかし、イナーシャ算出運転を行うときも、誤差補償トルク算出部24Bは、モデル速度Vaと実速度Vmとの速度差分ΔVを制御対象のイナーシャとモデル演算部21に設定されているイナーシャJとのずれによるものではなく、外乱により発生したものであるとして、誤差補償トルクQとして算出する。これにより、制御対象のイナーシャとモデル演算部21に設定されているイナーシャJとのずれとしてイナーシャ算出器26の積分器43に蓄積されている偏差が減少し、イナーシャの算出の誤差が大きくなる。
これを解決する手段として、イナーシャ算出を行うとき、誤差補償トルク算出部24Bのゲインを小さくすることにより、イナーシャの算出の誤差が大きくなってしまうことが防げる。このために、誤差補償トルク算出部24Bにゲインが異なる2つの比例制御器36、53および積分制御器37、54が備えられ、イナーシャ算出運転時と通常運転時とで比例制御器36、53および積分制御器37、54を切り換えている。
次に、実施の形態2に係わるエレベータの制御装置20Bによるイナーシャ設定値の変更の手順について図6を参照して説明する。図6のS201〜S203、S205〜S214、S216は、それぞれ図4のS101〜S103、S104〜S113、S114と同様であるので、同様な部分の説明は省略する。
S204では、第2のスイッチ51および第3のスイッチ52が切り換えられて第2の比例制御器53と第2の積分制御器54とが有効になる。
また、S215では、イナーシャ設定値の変更が完了したので、第2のスイッチ51および第3のスイッチ52が切り換えられて第1の比例制御器36と第1の積分制御器37とが有効になる。
このようなエレベータの制御装置20Bは、イナーシャ算出運転のとき、モデル速度Vaと実速度Vmとの速度差分ΔVが小さなゲインのもとで誤差補償トルクが算出されて出力されるので、イナーシャ算出器26により算出されたイナーシャと制御対象のイナーシャとの誤差が小さくなる。
なお、イナーシャ算出するとき、誤差補償トルク算出部24Bのゲインの小さな方の比例制御器と積分制御器とを選択する例を説明したが、これに限るものではない。例えば、速度異常が検出されたとき、ゲインの大きな方の比例制御器と積分制御器とを選択してイナーシャ算出運転を一度行い、その後、ゲインの小さな方の比例制御器と積分制御器とを選択してイナーシャ算出してもよい。
このように一度ゲインの大きい比例積分制御器を選択してイナーシャ算出すると、イナーシャの算出の精度は低下するが、再度イナーシャ算出時のゲインに戻してイナーシャを算出するので、イナーシャ算出不可のためにエレベータ1の調整が終了できなくなったり、制御対象のイナーシャとモデル演算部21のイナーシャとが大きく異なるために起こる制御性能が悪化したりすることを防ぐことができる。
この発明の実施の形態1に係わるエレベータの制御装置が備えられたエレベータの構成図である。 速度指令と実速度との関係を示す図である。 イナーシャ設定値の変更の様子を説明する図である。 実施の形態1に係わるエレベータの制御装置で行われるイナーシャ設定値の変更手順を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係わるエレベータの制御装置が備えられたエレベータの構成図である。 実施の形態2に係わるエレベータの制御装置で行われるイナーシャ設定値の変更手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エレベータ、2 乗りかご、3 ロープ、4 錘、5 シーブ、6 電動機、7 回転軸、8 回転検出器、11 電力変換器、12 交流電源、13 整流器、14 インバータ、15 変流器、16 トルク制御回路、20、20B 制御装置、21 モデル演算部、22 速度差分算出部、23 速度異常検出部、24、24B 誤差補償トルク算出部、25、51、52 スイッチ、26 イナーシャ算出器、27 設定値変更部、28 トルク指令算出部、31 減算器、32 乗算器、33、35、43 積分器、34 除算器、36、53 比例制御器、37、54 積分制御器、38、44、55 加算器、41 極性判別回路。

Claims (2)

  1. 発生トルクが入力されるトルク指令に一致するように制御され、エレベータの制御対象を駆動する電動機に対する速度指令をモデル伝達関数により、モデル速度が上記速度指令に追従するように、上記モデル速度とモデルトルクとを演算するモデル演算部と、
    上記モデル速度と上記電動機の実速度との差に基づいて誤差補償トルクを演算する誤差補償トルク算出部と、
    上記モデルトルクと上記誤差補償トルクとからトルク指令を算出するトルク指令算出部と、
    上記モデル速度と上記実速度との差に基づいて得られた補償イナーシャをイナーシャ設定値に加算して上記モデル伝達関数のイナーシャを算出するイナーシャ算出器と、
    が備えられているエレベータの制御装置において、
    速度異常が検出されているとき、予め定められたイナーシャ設定初期値と予め定められたイナーシャ最大値の差分の数分の一を増加イナーシャ補正値および上記イナーシャ設定初期値と予め定められたイナーシャ最小値の差分の数分の一を減少イナーシャ補正値として求め、速度指令と実速度との大小関係から上記増加イナーシャ補正値または上記減少イナーシャ補正値のいずれかをイナーシャ補正値として選択し、上記選択したイナーシャ補正値により上記イナーシャ設定初期値を補正してイナーシャ設定値を求め、
    また、該イナーシャ設定値でイナーシャ算出運転を行っている場合に速度異常が検出されたとき、上記補正に用いたイナーシャ補正値が上記増加イナーシャ補正値の場合新たなイナーシャ補正値として上記増加イナーシャ補正値の数分の一をイナーシャ補正値とし、また、上記補正に用いたイナーシャ補正値が上記減少イナーシャ補正値の場合新たなイナーシャ補正値として上記減車イナーシャ補正値の数分の一をイナーシャ補正値として、イナーシャ設定値を補正する設定値変更部が備えられていることを特徴とするエレベータの制御装置。
  2. 上記誤差補償トルク算出部は、比例積分ゲインが異なる2つの比例積分制御器を有し、上記エレベータがイナーシャ算出運転されるとき、比例積分ゲインが小さい上記比例積分制御器が選択されていることを特徴とする請求項1に記載するエレベータの制御装置。
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