JP5272546B2 - エレベータの制御装置 - Google Patents
エレベータの制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5272546B2 JP5272546B2 JP2008176776A JP2008176776A JP5272546B2 JP 5272546 B2 JP5272546 B2 JP 5272546B2 JP 2008176776 A JP2008176776 A JP 2008176776A JP 2008176776 A JP2008176776 A JP 2008176776A JP 5272546 B2 JP5272546 B2 JP 5272546B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- torque
- inductance
- magnetic saturation
- motor
- detection signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Elevator Control (AREA)
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Description
従って、これら電算機定数の値の精度は制御性能に大きく影響するため、これらの電算機定数を如何に精度よく求めるか、ということは非常に重要である。
ここで、電算機定数の一つとして電動機の有するリアクタンスのインダクタンスがあるが、リアクタンスに流れる電流値がある一定値を超えて大きくなると磁気飽和が発生し、このリアクタンスのインダクタンス値が減少するということが一般に知られている。
このようなリアクタンスの磁気飽和に係る従来におけるモータ制御装置においては、リアクトルとスイッチング素子とを備え前記スイッチング素子をスイッチングすることで前記リアクトルに流れる電流を制御し直流電圧を昇降圧して出力する昇降圧コンバータと、前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御することで前記昇降圧コンバータの出力する直流電圧を制御する昇降圧コンバータ制御手段と、前記昇降圧コンバータから出力される直流電力を交流電力に変換して三相交流モータに出力し、また、前記三相交流モータの発生する交流電力を直流電力に変換して前記昇降圧コンバータに出力するインバータと、前記インバータの出力する交流電力を制御するインバータ制御手段と、前記リアクトルに流れる電流の時間に対する変化の大きさが所定閾値より大きいとき前記リアクトルの磁気飽和が開始されたと判定することにより前記リアクトルの磁気飽和を検出する磁気飽和検出手段と、前記磁気飽和検出手段により検出された磁気飽和期間において、前記インバータから前記三相交流モータに出力される交流電力を調整するインバータ電力調整手段と、を備えることにより、過電流や過電圧の発生を抑えるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このため、加減速時には、大電流による前述したリアクトルの磁気飽和の発生が懸念される。そして、リアクトルの磁気飽和が発生した場合には前述のごとくリアクトルのインダクタンス値が減少するので、実際のインダクタンス値と制御系において指令値の算出に用いているインダクタンス値との乖離が発生する。
従来におけるエレベータの制御装置においては、このようにして、加減速時の大電流によるリアクタンスの磁気飽和により発生するインダクタンス値の乖離が大きくなってくると、見かけ上の電流応答値が高くなるため、発振現象が生じやすくなり、この結果としてトルク脈動やこれに伴うエレベータ利用者の乗り心地の悪化を招来するおそれがあるという課題がある。
加えて、磁気飽和検出手段は、リアクトルに流れる電流の時間変化の大きさが所定閾値より大きいときに磁気飽和が開始されたと判定するため、定電流制御を行う制御装置においては磁気飽和の発生を検出できず適用が困難であるという課題もある。
図1から図3は、この発明の実施の形態1に関するもので、図1はエレベータの制御装置の全体構成を示すブロック図、図2は磁気飽和検出器の内部構成を示すブロック図、図3はトルク直流成分とインダクタンス推定値との関係を示すグラフである。
図において1は図示しないエレベータの昇降路内に昇降自在に配置された乗りかごであり、この乗りかご1の上端には主索2の一端が接続されている。この主索2は、前記昇降路上部に回動自在に配設された巻上シーブ3及びソラセ車4に巻き掛けられており、その上で前記主索2の他端は、前記昇降路内に昇降自在に配置された釣合い重り5の上端に接続されている。
前記巻上シーブ3は、リアクトルを有し、当該エレベータを駆動する電動機6の回転軸に軸着されており、この電動機6を回転駆動することにより前記巻上シーブ3を介して前記主索2に動力が伝達されて、前記乗りかご1及び前記釣合い重り5がつるべ状に前記昇降路内を昇降する。
この第1の減算器9aにおいては、速度指令作成器10により生成・出力された速度指令信号ωrと前記速度検出器8により出力された前記速度検出信号ωsとの偏差が求められ、その結果として速度偏差信号ωeが出力される。
前記第1の減算器9aより出力された前記速度偏差信号ωeは速度制御器11へと入力され、この速度制御器11は前記速度偏差信号ωeに基づいてトルク指令信号τrを生成する。
そして、第2の減算器9bにおいて、前記トルク制御器13から出力される前記トルク指令信号τrと前記トルク成分抽出器12から出力される前記トルク検出信号τsとの偏差が求められ、その結果としてトルク偏差信号τeが出力される。
前記第2の減算器9bより出力された前記トルク偏差信号τeは、トルク制御器13へと入力され、このトルク制御器13は前記トルク偏差信号τeに基づいて前記電動機6に対する電圧指令信号Vrが生成される。この電圧指令信号Vrは、電力変換器14によって前記電圧指令信号Vrに応じた三相電力に変換され、前記電動機6へと供給される。
具体的には、まず、前記トルク成分抽出器12から出力された前記トルク検出信号τsは、前記磁気飽和検出器15の備える絶対値変換器15aによりその絶対値が求められて絶対値トルク検出信号τsaに変換される。
そして、この絶対値トルク検出信号τsaは、所定の閾値より高い周波数の信号を遮断し低域周波数の信号のみを通過させるローパスフィルタ15bにかけられてトルク直流成分τslが分離される。
このインダクタンス推定器15cによるインダクタンス推定値Lrの導出は、後述するインダクタンス学習器15gにより与えられるインダクタンス推定関数L(τ)に、前記トルク直流成分τsl、すなわちτ=τslを代入することにより行われる。
前記インダクタンス推定関数は、例えば次のような線形近似関数を用いる。ここで、kは傾き、L0は切片であり、いずれも定数である。
そして、前記インダクタンス推定器15cにより推定された前記インダクタンス推定値Lrは制御定数演算器15dへと出力され、これを受けた前記制御定数演算器15dは前記インダクタンス推定値Lrに基づいて前記電動機6の有するリアクトルのインダクタンスに係る諸定数を算出して、これらの諸定数を前記トルク制御器13へと出力する。
前記ハイパスフィルタ15eにより生成された前記トルク脈動成分τshはトルク脈動検出器15fへと入力され、このトルク脈動検出器15fは、前記トルク脈動成分τshの振幅の大きさが所定の閾値を超えた場合にトルク脈動の発生を検出して、脈動発生信号e0を出力する。
そして、記憶した前記インダクタンス推定値Lrに0より大きく1より小さい所定の係数k2を乗じてLr2を算出する。
そして、記憶したトルク脈動時の前記トルク直流成分τslとこのLr2との関係に対し、例えば最小二乗法等を用いて直線回帰式を求めてこれを新たなインダクタンス推定関数L(τ)とすることにより前記インダクタンス推定関数の更新が行われ、このインダクタンス学習器15gにおいて更新された前記インダクタンス関数L(τ)を用いて、前記インダクタンス推定器15cにおける前記インダクタンス推定値の導出が行われる(図3)。
そして、前記電動機6に取付された前記エンコーダ7を介して前記速度検出器8により前記速度検出信号ωsとして前記電動機6の回転速度がフィードバックされ、これらの前記速度指令信号ωrと前記速度検出信号ωsとの偏差を示す前記速度偏差信号ωeに基づいて前記速度制御器11により前記トルク指令信号τrが生成・出力される。
前記トルク制御器13はこのトルク指令信号τrに基づきトルク制御を行うが、この際、前記電力変換器14から前記電動機6へと供給される三相電力を検出することにより前記トルク成分抽出器12によって出力される前記トルク検出信号τsのフィードバックを受けて、これらの前記トルク指令信号τrと前記トルク検出信号τsとの偏差を示す前記トルク偏差信号τeに基づいて前記電圧指令信号Vrが生成される。
前記磁気飽和検出器15により導出される前記インダクタンス推定値Lrは、図3に示すごとく、前記トルク直流成分τslが小さい低トルク域においては前記上限リミッタLrlimに等しい値、すなわち前記電動機6のリアクトルのインダクタンス設計値を目安として設定された値となるが、前記トルク直流成分τslが大きい高トルク域においては前記リアクトルの磁気飽和発生を加味して前記上限リミッタLrlimより小さい値として導出される。
さらに、高精度のトルク制御及びトルク脈動発生の抑制に伴い、関連する部品の劣化を抑えて長寿命化を図ることも可能である。
2 主索
3 巻上シーブ
4 ソラセ車
5 釣合い重り
6 電動機
7 エンコーダ
8 速度検出器
9a 第1の減算器
9b 第2の減算器
10 速度指令作成器
11 速度制御器
12 トルク成分抽出器
13 トルク制御器
14 電力変換器
15 磁気飽和検出器
15a 絶対値変換器
15b ローパスフィルタ
15c インダクタンス推定器
15d 制御定数演算器
15e ハイパスフィルタ
15f トルク脈動検出器
15g インダクタンス学習器
Claims (3)
- リアクトルを有し、エレベータを駆動する電動機と、
前記電動機を駆動するための電力を供給する電力供給手段と、
前記電力供給手段より前記電動機へと供給される電力から前記電動機に係るトルク成分を抽出してトルク検出信号を出力するトルク成分抽出手段と、
前記トルク検出信号に基づいて、インダクタンス推定関数を用いて、前記電動機の有する前記リアクトルの磁気飽和発生時におけるインダクタンス値を推定する磁気飽和検出手段と、
前記磁気飽和検出手段により推定されたインダクタンス値に基づいて、前記電力供給手段より前記電動機へと供給される電力を制御する制御手段と、
前記トルク検出信号に基づく回帰分析により、前記インダクタンス推定関数を更新するインダクタンス学習手段と、を備えたことを特徴とするエレベータの制御装置。 - 前記磁気飽和検出手段は、
前記トルク検出信号からトルク直流成分を分離するローパスフィルタと、
前記インダクタンス推定関数に前記トルク直流成分を代入することにより、前記電動機の有する前記リアクトルの磁気飽和発生時におけるインダクタンス値を推定するインダクタンス推定手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの制御装置。 - 前記磁気飽和検出手段は、前記トルク検出信号からトルク脈動成分を分離するハイパスフィルタと、前記トルク脈動成分に基づいて前記電動機のトルク脈動発生を検出するトルク脈動検出手段と、を備え、
前記インダクタンス学習手段は、前記トルク脈動検出手段により前記電動機のトルク脈動発生が検出されたときに、前記トルク直流成分及び前記インダクタンス推定手段により推定された前記電動機の有する前記リアクトルのインダクタンス値に基づいて前記インダクタンス推定関数を更新することを特徴とする請求項2に記載のエレベータの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008176776A JP5272546B2 (ja) | 2008-07-07 | 2008-07-07 | エレベータの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008176776A JP5272546B2 (ja) | 2008-07-07 | 2008-07-07 | エレベータの制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010013268A JP2010013268A (ja) | 2010-01-21 |
JP5272546B2 true JP5272546B2 (ja) | 2013-08-28 |
Family
ID=41699750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008176776A Active JP5272546B2 (ja) | 2008-07-07 | 2008-07-07 | エレベータの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5272546B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7065572B2 (ja) | 2017-06-16 | 2022-05-12 | 住友重機械工業株式会社 | 車輪駆動装置及び車輪駆動装置のシリーズ |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5444028B2 (ja) * | 2010-02-03 | 2014-03-19 | 本田技研工業株式会社 | 電動パワーステアリング装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3550003B2 (ja) * | 1997-08-22 | 2004-08-04 | 東芝エレベータ株式会社 | エレベータの制御装置 |
JP2003189652A (ja) * | 2001-12-11 | 2003-07-04 | Hitachi Ltd | サーボモータ制御装置 |
JP4404193B2 (ja) * | 2003-11-11 | 2010-01-27 | 株式会社安川電機 | 同期電動機の制御装置 |
-
2008
- 2008-07-07 JP JP2008176776A patent/JP5272546B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7065572B2 (ja) | 2017-06-16 | 2022-05-12 | 住友重機械工業株式会社 | 車輪駆動装置及び車輪駆動装置のシリーズ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010013268A (ja) | 2010-01-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100947695B1 (ko) | 엘리베이터 장치 | |
KR100994582B1 (ko) | 엘리베이터의 제어 장치 | |
JP3420146B2 (ja) | エレベータシステムのレベリング制御装置 | |
JP5446627B2 (ja) | エレベータの制御装置及びその制御方法 | |
US20100078267A1 (en) | Elevator | |
US20190300339A1 (en) | Load detector, and winding apparatus for crane comprising said detector | |
KR101189883B1 (ko) | 엘리베이터의 제어 시스템 | |
US9250614B2 (en) | Motor control apparatus and motor control method | |
CN111886795B (zh) | 电动机控制装置和电梯控制装置 | |
CN106429663A (zh) | 可变速电梯运行控制系统及方法 | |
JP5272546B2 (ja) | エレベータの制御装置 | |
JP5727504B2 (ja) | 巻上げ駆動装置のモータ制御システム | |
KR101268819B1 (ko) | 엘리베이터 제어 장치 | |
KR102088183B1 (ko) | 모터 제어 장치 및 이것을 이용한 엘리베이터 | |
JP2019134657A (ja) | インバータ | |
JP2016029868A (ja) | エレベータ制御装置 | |
JP2005280935A (ja) | エレベータの制御装置 | |
JP2011001169A (ja) | エレベータの起動秤自動調整装置 | |
JP2006199444A (ja) | エレベータの制御装置 | |
JP2011173704A (ja) | エレベータを駆動する誘導電動機の2次時定数測定方法およびシステム | |
JPH11246182A (ja) | インバータ制御クレーン・ホイストの軽負荷増速装置 | |
JP7184129B1 (ja) | エレベーターの制御装置及びエレベーターの制御方法 | |
JP3782846B2 (ja) | ロープ巻き上げ式エレベータの速度制御装置 | |
JP2011526233A (ja) | 可変速ドライブの速度ループを設定する方法 | |
JP5836793B2 (ja) | 電気車の制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110616 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121019 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121030 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130416 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130429 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5272546 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |