JP2006193297A - エレベータ装置 - Google Patents

エレベータ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006193297A
JP2006193297A JP2005008011A JP2005008011A JP2006193297A JP 2006193297 A JP2006193297 A JP 2006193297A JP 2005008011 A JP2005008011 A JP 2005008011A JP 2005008011 A JP2005008011 A JP 2005008011A JP 2006193297 A JP2006193297 A JP 2006193297A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque
car
sheave
correction value
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005008011A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4727234B2 (ja
Inventor
Satoru Kato
覚 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2005008011A priority Critical patent/JP4727234B2/ja
Publication of JP2006193297A publication Critical patent/JP2006193297A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4727234B2 publication Critical patent/JP4727234B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】シーブに関するトルクアンバランスを補正するようにトルク指令値を補正して、かごの起動ショックを低減し、乗り心地を向上させるエレベータ装置を提供する。
【解決手段】電動機19により駆動されるシーブと、シーブに巻き掛けられたロープに接続されたかごおよび釣り合いおもりと、電動機19に対するトルク指令値を生成するマイクロコンピュータ21と、かごの荷重を検出する秤装置とを備え、マイクロコンピュータ21は、かごの運転方向信号を出力するかご制御器30と、かごの位置およびかごの速度を検出するかご位置速度演算器47と、トルク指令値と運転方向信号とかごの荷重とかごの位置とを用いて、シーブに関するトルクアンバランスを補正するためのシーブ側トルク補正値を算出し、トルク指令値は、シーブ側トルク補正値により補正された後に出力されるものである。
【選択図】図2

Description

この発明は、かごの荷重とかごの位置とを用いて、電動機に対するトルク指令値を補正するエレベータ装置に関する。
従来のエレベータ装置では、かごの現在位置が現在位置検出手段によって検出されている。また、かごの重量がかご重量検出手段によって検出されている。かご内の負荷およびかご位置が特定の条件になった場合に、かごの重量は、秤基準値格納手段によって記憶される。また、かごが昇降行程の特定の位置にある場合に、かごの重量は、行程差秤値格納手段によって記憶される。かごが昇降行程の特定の位置にある場合に、かごを昇降させる電動機のトルク指令値は、行程差トルク格納手段によって記憶される。シーブ側秤補正演算手段は、現在位置検出手段、秤基準値格納手段、行程差秤値格納手段、および行程差トルク格納手段の出力を用いて、シーブから見たかご側と釣り合いおもり側とのトルクアンバランスを連続的に検出し、かご重量検出手段の出力値を補正している(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−298473号公報
従来のエレベータ装置では、シーブから見たトルクアンバランスのうち、かごの位置によるものと、かご内負荷によるものとを検出することはできるが、かごと釣り合いおもりとの重量差によるトルクアンバランスを検出することはできないという問題点があった。また、かごと釣り合いおもりとの重量差を調整する調整用おもりには、最小単位重量が存在するため、かごと釣り合いおもりとの間には、調整用おもりの最小単位重量よりも小さい、微小なトルクアンバランスが存在するという問題点があった。
また、かごデザインの変更や、エアコンの追加等による仕様変更によって、かごと釣り合いおもりとの重量差によるトルクアンバランスが生じる場合があり、このトルクアンバランスを補償するためには、負荷平衡試験用のおもりを準備して測定をすることが必要であり、試験用のおもりが準備できない場合、トルクアンバランスによる起動ショックが発生し、乗り心地に影響を及ぼすという問題点もあった。
また、その他のトルクアンバランスとして、かごと昇降路のレールとの摩擦や、ロープとシーブとの摩擦によって生じ、かごの速度と走行方向とに依存する昇降路ロスが存在するが、この昇降路ロスは、秤装置で検出不可能であるため、起動ショックが発生し、乗り心地に影響を及ぼすという問題点もあった。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、その目的は、シーブに関するトルクアンバランスを補正するようにトルク指令値を補正することにより、かごの起動ショックを低減し、乗り心地を向上させることのできるエレベータ装置を提供することである。
この発明に係るエレベータ装置は、電動機と、電動機により駆動されるシーブと、シーブに巻き掛けられたロープと、ロープに接続されたかごおよび釣り合いおもりと、電動機に対するトルク指令値を出力する主制御手段と、かごの荷重を検出する荷重検出手段とを備え、主制御手段は、かごの運転方向を示す運転方向信号を出力するかご制御器と、かごの位置およびかごの速度を検出するかご位置速度検出手段と、シーブ側トルク補正値演算手段とを含み、シーブ側トルク補正値演算手段は、トルク指令値と運転方向信号とかごの荷重とかごの位置とを用いて、シーブに関するトルクアンバランスを補正するためのシーブ側トルク補正値を算出し、トルク指令値は、シーブ側トルク補正値により補正された後に出力されるものである。
この発明のエレベータ装置によれば、トルク指令値とかごの荷重とかご位置と運転方向とに基づいて、シーブに関するトルクアンバランスを補正するようにトルク指令値を補正することができるので、かごの起動ショックを低減し、乗り心地を向上させることができる。
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当する部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るエレベータ装置を示す構成図である。
図1において、昇降路(図示せず)の上部には、電動機19と、電動機19により駆動されるシーブ11とからなる駆動装置(巻上機)が設けられている。
シーブ11には、主ロープ12が巻き掛けられている。主ロープ12の一端にはかご14が接続され、他端には釣り合いおもり13が接続されている。かご14は、最上階22から昇降行程の中心位置となる中間階23を経由して最下階24まで昇降路を昇降される。
かご14には、かご14の荷重を検出して重量信号17aを出力する秤装置17(重量検出手段)が取り付けられている。また、かご14には、ケーブル18が接続されている。ケーブル18は、かご14に電力を供給する電力線、およびかご14の呼び登録等の信号を送受信する信号線を有している。
電動機19には、電動機19に駆動電力を供給する電力変換器20が接続されている。電動機19のトルクは、供給される駆動電力に基づいて決定される。また、電動機19には、電動機19の回転に応じてパルス信号46aを発生するパルス発生器46が取り付けられている。
マイクロコンピュータ21(主制御手段)は、重量信号17aとパルス信号46aとに基づいて、トルク指令値21aを生成する。電力変換器20の駆動電力は、トルク指令値21aによって制御される。
ここで、秤装置17、電動機19、電力変換器20、マイクロコンピュータ21およびパルス発生器46より、かご14の速度調整部が構成されている。
図2は、図1のかご14の速度調整部を示すブロック図である。
マイクロコンピュータ21は、かご制御器30、速度指令発生器40、減算器41、速度制御器42、加算器43、シーブ側トルク補正値演算器45、およびかご位置速度演算器47を有している。
かご位置速度演算器47は、パルス信号46aに基づいて、かご14の現在位置を示すかご位置信号47aと、かご14の現在速度を示すかご速度信号47bとを生成する。かご制御器30は、トルク指令値21aとかご位置信号47aとかご速度信号47bとに基づいて、速度指令発生器40にかご14の昇降状況を示す昇降状況信号30aを出力するとともに、シーブ側トルク補正値演算器45にかご14の運転方向を示す運転方向信号30bを出力する。
速度指令発生器40は、昇降状況信号30aに基づいて、速度指令目標値40aを出力する。減算器41は、速度指令目標値40aとかご速度信号47bとの差分信号41aを出力する。速度制御器42は、差分信号41aに基づいて、トルク指令演算値42aを出力する。シーブ側トルク補正値演算器45は、トルク指令値21aと重量信号17aとかご位置信号47aと運転方向信号30bとに基づいて、トルク指令演算値42aを補正するシーブ側トルク補正値45aを出力する。加算器43は、トルク指令演算値42aとシーブ側トルク補正値45aとを加算してトルク指令値21aを出力する。
シーブ11に関するトルクアンバランスには、かご14内の負荷の変動に依存するもの、かご14の位置により変化するもの、およびかご14と釣り合いおもり13との重量差によるものがあり、これらのトルクアンバランスが、かご14の起動ショックの原因となっていた。
また、昇降路ロスは、かご14と昇降路のレール(図示せず)との摩擦や、主ロープ12とシーブ11との摩擦によって生じ、かご14の速度と走行方向とに依存したトルクアンバランスである。かご14の停止直前の昇降路ロスは、次回のかご14の起動時にシーブ11に影響を与え、かご14の起動ショックの原因となっていた。
シーブ側トルク補正値演算器45は、上記のトルクアンバランスを解消するシーブ側トルク補正値45aを新たに出力する。
図3は、図2のシーブ側トルク補正値演算器45を示すブロック図である。
図3において、シーブ側トルク補正値演算器45には、トルク指令値21a、重量信号17a、かご位置信号47aおよび運転方向信号30bが入力される。シーブ側トルク補正値演算器45からは、シーブ側トルク補正値45aが出力される。
シーブ側トルク補正値演算器45は、負荷トルク演算部50、位置トルク補正部51、重量トルク補正部52、重量トルク調整部55、昇降路ロス演算部53、加算器54および加算器56を有している。
負荷トルク演算部50は、重量信号17aにゲインKを乗じて、かご14内の負荷に依存する負荷トルク演算値TLを算出する。位置トルク補正部51は、トルク指令値21aとかご位置信号47aとに基づいて、かご14の位置により変化する位置トルク補正値Tcを算出する。
重量トルク補正部52は、トルク指令値21aに基づいて、かご14と釣り合いおもり13との重量差による重量トルク補正値Tuを算出する。重量トルク調整部55は、重量トルク調整値ΔTuを出力する。加算器56は、重量トルク補正値Tuと、重量トルク調整値ΔTuとを加算して、調整後重量トルク補正値56aを出力する。昇降路ロス演算部53は、トルク指令値21aと運転方向信号30bとに基づいて、昇降路ロス演算値Tmを算出する。
加算器54は、負荷トルク演算値TL、位置トルク補正値Tc、調整後重量トルク補正値56a、および昇降路ロス演算値Tmを加算して、シーブ側トルク補正値45aを出力する。
以下、上記構成の制御装置の動作を説明する。
かご位置速度演算器47に入力されたパルス信号46aは、かご位置信号47aおよびかご速度信号47bとして出力される。かご制御器30には、トルク指令値21a、かご位置信号47a、およびかご速度信号47bが入力される。昇降状況信号30aは、速度指令発生器40に入力される。速度指令目標値40aとパルス信号46aとは、減算器41において差分信号41aが検出され、速度制御器42に入力される。差分信号41aは、速度制御器42で、トルク指令演算値42aとして出力される。
トルク指令値21a、重量信号17a、かご位置信号47aおよび運転方向信号30bは、シーブ側トルク補正値演算器45に入力されて、シーブ側トルク補正値45aの算出に用いられる。トルク指令演算値42aおよびシーブ側トルク補正値45aは、加算器43で加算されて、トルク指令値21aとして電力変換器20に出力される。
電動機19には、電力変換器20がトルク指令値21aに基づいて生成した駆動電力が供給される。
負荷トルク演算部50に入力された重量信号17aは、ゲインKが乗じられた後、負荷トルク演算値TLとして出力される。次に、負荷トルク演算値TLの算出手順について説明する。
かご14内の荷重が定格荷重のn%である時の秤装置17の出力をXnとする。例えば、荷重が定格荷重の70%の場合は、X70と表記する。負荷トルク演算値TLは、平衡負荷時に負荷トルク演算値TLが0になる次式(1)で表される。
TL=K(X−X50)・・・(1)
ここで、ゲインKは、秤装置17と電動機19との特性から求めることができる係数である。
式(1)で求めた負荷トルク演算値TLをシーブ側トルク補正値演算器45で補正要素として加算する。これにより、かご14内の負荷に依存するトルクアンバランスを解消することができる。
位置トルク補正部51に入力されたトルク指令値21aとかご位置信号47aとは、かご14の位置によるトルクアンバランスを補正する位置トルク補正値Tcとして出力される。次に、位置トルク補正値Tcの算出手順について説明する。
図4は、この発明の実施の形態1に係るエレベータ装置において、無負荷の状態でかご14を最下階24から最上階22まで走行させた場合におけるトルク指令値21a、かご14の速度およびかご14の位置の関係を示すタイミングチャートである。
図4において、かご14が上昇を始めて一定速度になった時間を時刻t1とし、一定速度から減速を始めた時間をt2とする。また、時刻t1、時刻t2におけるかご14の位置を、それぞれZbo、Ztoとし、時刻t1、時刻t2におけるトルク指令値21aを、それぞれTnub、Tnutとすると、かご14の位置によるトルク指令値21aの変化分ΔTcは、次式(2)で表される。
ΔTc=(Tnut−Tnub)/(Zto−Zbo)・・・(2)
ここで、かご14側と釣り合いおもり13側とが平衡している場合、昇降路の中心位置をZcとすると、かご14がZboとZtoとの間の任意のZの位置にある場合の不平衡トルクTcは、次式(3)で表される。
Tc=ΔTc×(Z−Zc)・・・(3)
ただし(Zbo≦Z≦Zto)
式(3)で求めたかご14が任意のZの位置にある場合の不平衡トルクTcを、位置トルク補正値Tcとし、シーブ側トルク補正値演算器45で補正要素として加算する。これにより、かご14の位置によるトルクアンバランスを解消することができる。
重量トルク補正部52に入力されたトルク指令値21aは、かご14と釣り合いおもり13との重量差によるトルクアンバランスを補正する重量トルク補正値Tuとして出力される。次に、重量トルク補正値Tuの算出手順について説明する。
図5は、この発明の実施の形態1に係るエレベータ装置において、平衡負荷状態でかご14を最下階24から最上階22まで往復走行させた場合におけるトルク指令値21a、かご14の速度およびかご14の位置の関係を、上昇運転時と下降運転時とについて示すタイミングチャートである。
図5において、昇降路の中心位置をZcとし、その地点を定格速度で上昇運転、下降運転した際のトルク指令値21aをそれぞれTbum、Tbdmとすると、かご14と釣り合いおもり13との重量差によるトルクアンバランスTuは、次式(4)で表される。
Tu=(Tbum−Tbdm)/2・・・(4)
式(4)で求めたかご14と釣り合いおもり13との重量差によるトルクアンバランスTuは、かご14の位置によらず一定値である。なお、Tuが零の場合は、かご14と釣り合いおもり13との間に重量差がないことを表している。
ここで、かご14と釣り合いおもり13との重量差によるトルクアンバランスTuを重量トルク補正値Tuとし、シーブ側トルク補正値演算器45で補正要素として加算する。これにより、かご14と釣り合いおもり13との重量差によるトルクアンバランスを解消することができる。
重量トルク補正値Tuは、重量トルク調整部55から出力された重量トルク調整値ΔTuが加算されて、調整後重量トルク補正値56aとして出力される。
なお、重量トルク補正値Tuは、プログラムによって設定されてもよいし、重量トルク調整部55に設けられたロータリースイッチ(図示せず)等によって設定されてもよい。
昇降路ロス演算部53に入力されたトルク指令値21aと運転方向信号30bとは、昇降路ロスを補正する昇降路ロス演算値Tmとして出力される。
前述の図5に示したトルク指令値21aであるTbumおよびTbdmを用いて、昇降路ロス演算値Tmは、次式(5)で表される。
Tm=(Tbum+Tbdm)/2・・・(5)
式(5)で求めた値に、運転方向信号30bに応じた符号を付加した値を、昇降路ロス演算値Tmとし、シーブ側トルク補正値演算器45で補正要素として加算する。これにより、昇降路ロスによるトルクアンバランスを解消することができる。
上記の負荷トルク演算値TL、位置トルク補正値Tc、調整後重量トルク補正値56aおよび昇降路ロス演算値Tmは、加算器54で加算されてシーブ側トルク補正値45aとして出力される。
この実施の形態に係るエレベータ装置によれば、トルク指令値21aと重量信号17aと運転方向信号30bとかご位置信号47aとを用いて、シーブ側トルク補正値45aを算出し、シーブ側トルク補正値45aを用いてトルク指令値21aを補正するので、トルクアンバランスを解消することができ、かご14の起動ショックを低減し、乗り心地を改善することができる。
また、重量トルク調整部55を備えたことにより、エアコンの追加等かご14の仕様変更によって生じるかご14と釣り合いおもり13との重量差によるトルクアンバランスを簡単に調整することができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1においては、昇降路ロス演算値Tmを式(5)から求めた。しかしながら、昇降路ロスは、かご14の速度に依存するため、式(5)から求められる、かご14の走行速度が一定速度である場合に算出した昇降路ロスと、かご14の速度が小さいかご起動時のトルク指令値21aから算出した昇降路ロスとは完全に一致せず、完全に起動ショックを取り除けない場合があった。
本実施の形態では、かご14の停止直前におけるトルク指令値21aを用いることにより、精度の高い昇降路ロスを算出する。
図6は、この発明の実施の形態2に係るエレベータ装置のシーブ側トルク補正値演算器45Aを示すブロック図である。図6において、前述の図3に示した昇降路ロス演算部53のかわりに、補正昇降路ロス演算部57が設けられている。
ここでは、実施の形態1と同種のものについては、同一符号の後に「A」を付して、詳述を省略する。
補正昇降路ロス演算部57に入力されたトルク指令値21aと運転方向信号30bとは、かご14と昇降路のレールとの摩擦や、主ロープ12とシーブ11との摩擦によって生じ、かご14の走行方向に依存する昇降路ロスを補正する補正昇降路ロス演算値Tm’として出力される。次に、補正昇降路ロス演算値Tm’の算出手順について説明する。
図7は、この発明の実施の形態2に係るエレベータ装置において、終端階走行させた場合におけるトルク指令値21aを、上昇運転時と下降運転時とについて示すタイミングチャートである。
最上階22および最下階24の停止直前におけるトルク指令値21aを、それぞれ、Ttop、Tbotとする。また、前述の式(3)において、変数Zを最上階22および最下階24に設定して求められる不平衡トルクをそれぞれTtl、Tblとする。停止直前の昇降路ロスは、次式(6)で示される。
Tm’=((Ttop−Ttl)−(Tbot−Tbl))/2・・・(6)
式(5)で求めた値に、運転方向信号30bに応じた符号を付加した値を、補正昇降路ロス演算値Tm’とし、シーブ側トルク補正値演算器45Aで補正要素として加算する。これにより、さらに昇降路ロスによるトルクアンバランスを解消することができる。
この実施の形態に係るエレベータ装置によれば、補正昇降路ロス演算値Tm’を、停止直前のかご14に与えられるトルク指令値21aから求めることにより、精度の高い昇降路ロスを求めることができるので、さらにかご14の起動ショックを低減することができる。
また、補正昇降路ロス演算値Tm’は、式(6)より、かご14内の負荷およびかご14と釣り合いおもり13との重量差に依存しない値であるので、エレベータ装置の設置後常に高精度を保つことができる。
さらに、かご14を最上階22と最下階24との間で1回往復させることにより、補正昇降路ロス演算値Tm’を算出することができるので、調整時間を短縮することもできる。
実施の形態3.
上記実施の形態1において、ゲインKは、秤装置17と電動機19との特性から求めることができる係数であると説明した。しかしながら実際には、電動機19の特性にはバラツキが存在する。また、ゲインKは、電動機19の温度に依存して変化する。そのため、ゲインKを調整する必要があった。
本実施の形態では、トルク指令値21aを用いることにより、精度の高い補正ゲインを算出する。
図8は、この発明の実施の形態3に係るエレベータ装置のシーブ側トルク補正値演算器45Bを示すブロック図である。図8において、前述した図6に示した負荷トルク演算部50のかわりに、補正負荷トルク演算部58が設けられている。
ここでは、実施の形態1と同種のものについては、同一符号の後に「B」を付して、詳述は省略する。
補正負荷トルク演算部58に入力された重量信号17aは、補正ゲインK’が乗じられた後、補正負荷トルク演算値TL’として出力される。次に、補正ゲインK’の算出手順について説明する。
前述した図4において、トルク指令値21aの中間階23での値をTnumとすると、補正ゲインK’は、前述の式(4)および式(6)で求めた重量トルク補正値Tuおよび補正昇降路ロス演算値Tm’を用いて、次式(7)で表される。
K’=(Tnum−Tm’−Tu)/(X0−X50)・・・(7)
式(7)で求めた補正ゲインK’を式(1)のゲインKと置き換えることにより、補正負荷トルク演算値TL’が求められる。補正負荷トルク演算値TL’をシーブ側トルク補正値演算器45Bで補正要素として加算する。これにより、かご14内の負荷に依存するトルクアンバランスをさらに解消することができる。
また、上昇運転中に秤装置17が無負荷を検出した場合に、中間階23におけるトルク指令値Tnumを随時測定する。この値を用いて、補正ゲインK’を算出し、継続的に補正ゲインK’を更新することにより、電動機19の温度による影響を受けることなく、常に精度の高い補正昇降路ロス演算値Tm’を算出することができる。
この実施の形態に係るエレベータ装置によれば、補正ゲインK’を、トルク指令値21a、重量トルク補正値Tu、および補正昇降路ロス演算値Tm’から求めることにより、精度の高い補正ゲインを求めることができるので、さらにかご14の起動ショックを低減することができる。
また、補正ゲインK’を継続的に更新することにより、電動機19の温度による影響を受けることなく、常に精度の高い補正昇降路ロス演算値Tm’を算出することができる。
なお、実施の形態1〜3では、秤装置17がかご14下に取り付けられた場合を例にとって説明したが、かご14上に取り付けられた場合でも、同様の効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係るエレベータ装置を示す構成図である。 図1のかごの速度調整部を示すブロック図である。 図2のシーブ側トルク補正値演算器を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベータ装置において、無負荷の状態でかごを最下階から最上階まで走行させた場合におけるトルク指令値、かご速度およびかご位置の関係を示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1に係るエレベータ装置において、平衡負荷状態でかごを最下階から最上階まで往復走行させた場合におけるトルク指令値、かご速度およびかご位置の関係を、上昇運転時と下降運転時とについて示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態2に係るエレベータ装置のシーブ側トルク補正値演算器を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2に係るエレベータ装置において、終端階走行させた場合におけるトルク指令値を、上昇運転時と下降運転時とについて示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態3に係るエレベータ装置のシーブ側トルク補正値演算器を示すブロック図である。
符号の説明
11 シーブ、12 ロープ、14 かご、17 秤装置(重量検出手段)、19 電動機、21 マイクロコンピュータ(主制御手段)、30 かご制御器、45 シーブ側トルク補正値演算器、47 かご位置速度演算器、52 重量トルク補正部、55 重量トルク調整部、57 補正昇降路ロス演算部、58 補正負荷トルク演算部。

Claims (4)

  1. 電動機と、
    前記電動機により駆動されるシーブと、
    前記シーブに巻き掛けられたロープと、
    前記ロープに接続されたかごおよび釣り合いおもりと、
    前記電動機に対するトルク指令値を出力する主制御手段と、
    前記かごの荷重を検出する荷重検出手段と
    を備え、
    前記主制御手段は、
    前記かごの運転方向を示す運転方向信号を出力するかご制御器と、
    前記かごの位置および前記かごの速度を検出するかご位置速度検出手段と、
    シーブ側トルク補正値演算手段と
    を含み、
    前記シーブ側トルク補正値演算手段は、前記トルク指令値と前記運転方向信号と前記かごの荷重と前記かごの位置とを用いて、前記シーブに関するトルクアンバランスを補正するためのシーブ側トルク補正値を算出し、
    前記トルク指令値は、前記シーブ側トルク補正値により補正された後に出力されることを特徴とするエレベータ装置。
  2. 前記シーブ側トルク補正値演算手段は、重量トルク補正部と重量トルク調整部とを含み、前記重量トルク補正部は、前記トルク指令値を用いて、前記かごと前記釣り合いおもりとの重量差によるトルクアンバランスを補正するための重量トルク補正値を算出し、前記重量トルク調整部は、外部操作に応答して、前記重量トルク補正値を調整することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置。
  3. 前記シーブ側トルク補正値演算手段は、補正昇降路ロス演算部を含み、前記補正昇降路ロス演算部は、前記かごの停止直前におけるトルク指令値を用いて、前記かごの運転方向による昇降路ロスを補正するための昇降路ロス補正値を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレベータ装置。
  4. 前記シーブ側トルク補正値演算手段は、補正負荷トルク演算部を含み、前記補正負荷トルク演算部は、前記トルク指令値と前記重量トルク補正値と前記昇降路ロス補正値とを用いて、前記かご内の負荷によるトルクアンバランスを補正するための負荷トルク補正値を算出することを特徴とする請求項3に記載のエレベータ装置。
JP2005008011A 2005-01-14 2005-01-14 エレベータ装置 Expired - Fee Related JP4727234B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005008011A JP4727234B2 (ja) 2005-01-14 2005-01-14 エレベータ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005008011A JP4727234B2 (ja) 2005-01-14 2005-01-14 エレベータ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006193297A true JP2006193297A (ja) 2006-07-27
JP4727234B2 JP4727234B2 (ja) 2011-07-20

Family

ID=36799676

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005008011A Expired - Fee Related JP4727234B2 (ja) 2005-01-14 2005-01-14 エレベータ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4727234B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009196731A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Hitachi Building Systems Co Ltd エレベータの起動補償装置
WO2012160888A1 (ja) * 2011-05-20 2012-11-29 三菱電機株式会社 エレベーター装置
WO2019008650A1 (ja) * 2017-07-03 2019-01-10 三菱電機株式会社 エレベーター制御装置およびエレベーター制御方法
CN113614014A (zh) * 2019-03-29 2021-11-05 三菱电机株式会社 电梯控制装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101640757B1 (ko) * 2014-07-23 2016-07-20 현대엘리베이터 주식회사 엘리베이터의 기동쇼크 저감방법

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06321440A (ja) * 1993-05-11 1994-11-22 Mitsubishi Electric Corp エレベーターの制御装置
JP2000335842A (ja) * 1999-05-24 2000-12-05 Toshiba Corp エレベータ装置
JP2003095546A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータの制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06321440A (ja) * 1993-05-11 1994-11-22 Mitsubishi Electric Corp エレベーターの制御装置
JP2000335842A (ja) * 1999-05-24 2000-12-05 Toshiba Corp エレベータ装置
JP2003095546A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータの制御装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009196731A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Hitachi Building Systems Co Ltd エレベータの起動補償装置
WO2012160888A1 (ja) * 2011-05-20 2012-11-29 三菱電機株式会社 エレベーター装置
JP5634603B2 (ja) * 2011-05-20 2014-12-03 三菱電機株式会社 エレベーター装置
DE112012002180B4 (de) 2011-05-20 2018-05-03 Mitsubishi Electric Corporation Aufzuganlage
WO2019008650A1 (ja) * 2017-07-03 2019-01-10 三菱電機株式会社 エレベーター制御装置およびエレベーター制御方法
CN113614014A (zh) * 2019-03-29 2021-11-05 三菱电机株式会社 电梯控制装置
CN113614014B (zh) * 2019-03-29 2023-08-29 三菱电机株式会社 电梯控制装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4727234B2 (ja) 2011-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5329570B2 (ja) エレベータかごの再レベリング中の動的補償
WO2005102895A1 (ja) エレベータの制御装置
JP4727234B2 (ja) エレベータ装置
JP2008044680A (ja) エレベータの制御装置
JP5036147B2 (ja) エレベータの速度制御装置、速度制御方法、および速度制御プログラム
JP5492053B2 (ja) エレベータの荷重検出装置の調整方法ならびにエレベータ監視装置
JP5322102B2 (ja) エレベータ
JP2012056689A (ja) エレベータ
JP2006321642A (ja) エレベーターのかご内荷重検出装置
JP2007217101A (ja) エレベータの起動補償装置
JPH0812206A (ja) エレベーターの制御装置
JP5071969B2 (ja) エレベータの電動機制御装置
JP5298506B2 (ja) エレベータの制御装置
JP2011001169A (ja) エレベータの起動秤自動調整装置
KR101261763B1 (ko) 엘리베이터의 제어장치
JP2010180026A (ja) エレベーターの制御装置
JP2005170537A (ja) エレベータの制御装置
JP2005289627A (ja) エレベータ
JP2012240796A (ja) エレベータの制御装置
JP2003095546A (ja) エレベータの制御装置
JP7088415B2 (ja) 調整量算出装置およびエレベータ装置の調整方法
JP2005132541A (ja) 昇降機械駆動用電動機の制御方法
JP4216671B2 (ja) エレベータ用秤装置の較正装置、及びエレベータ用秤装置の較正方法
JP4850642B2 (ja) エレベータ
JP2007238231A (ja) エレベータの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110412

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110413

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4727234

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140422

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees