JP4731071B2 - 半田印刷装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半田印刷装置に関するものであり、詳しくはメタルマスクおよびスキージを用いて、実装基板のリペア範囲にクリーム半田を印刷供給する半田印刷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今の電子機器における基板実装の分野では、BGA(ボール・グリッド・アレイ)チップ等の面実装部品を用いることで、実装基板に対する電子部品の高密度な実装を可能としている。
【0003】
また、実装基板において面実装部品の端子に対応する微細な端子部分へは、極めて高い精度と剛性とを備える高価な印刷装置を用いた自動印刷によって半田を印刷供給している。
【0004】
一方、実装基板に所定の電子部品を実装した状態において、一部の面実装部品に半田付け不良や部品不良が生じた場合、該当する面実装部品を交換修理(リペア)する必要がある。
【0005】
この場合、実装基板から修理対象の面実装部品を取り外したのち、実装基板のリペア範囲、すなわち取り外された面実装部品に対応する端子部分へは、メタルマスクとスキージとを用いた作業員の手作業(手印刷)によってクリーム半田を印刷供給している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、面実装部品の交換修理(リペア)時に、手作業によって実装基板にクリーム半田を印刷供給する際、スキージによってメタルマスクにクリーム半田を押込む工程では、メタルマスクを実装基板に押付ける力が一定せず、さらにスキージをメタルマスクに押付ける力や、メタルマスクに対するスキージの移動速度も一定しないため、クリーム半田の印刷量(供給量)の過不足等に起因する半田ブリッジや印刷掠れ等のエラーを生じることが多かった。
【0007】
また、スキージによってメタルマスクにクリーム半田を押込んだのち、実装基板からメタルマスクを分離させる工程においても、作業員による手作業のために分離の速度が不安定となり、一旦は実装基板上に印刷されたクリーム半田が、メタルマスクに付着した状態で実装基板から剥離する等のエラーが生じていた。
【0008】
すなわち、BGAチップ等の面実装部品を実装した実装基板における、上記面実装部品の交換修理作業には、極めて熟練した修理技能者を必要とすることとなる。
【0009】
本発明は上記実状に鑑みて、熟練した修理技能者でなくとも電子部品のリペア作業を容易に実施することの可能な半田印刷装置の提供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するべく、一態様に係る半田印刷装置は、実装基板の印刷範囲に対応する印刷パターンを形成したマスク本体と該マスク本体の周縁に立設した周壁を有するメタルマスクと、メタルマスクを支持するとともに該メタルマスクのマスク本体を実装基板の印刷範囲に所定圧で押付けた状態でセットするメタルマスクセット手段と、前記メタルマスクセット手段に取り付けられる印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドの下部に取り付けられると共にユニットベースとアタッチメント及び前記メタルマスクを備え、前記ユニットベースに対して前記メタルマスクが交換可能に取り付けられたメタルマスクユニットと、メタルマスクのマスク本体に対してスキージを所定圧で押付けるスキージ押圧手段と、メタルマスクのマスク本体に対してスキージを所定速度で移動させるスキージ移動手段と、実装基板とメタルマスクとを相対移動させ所定の分離速度でメタルマスクを実装基板から分離させるメタルマスク分離手段とを具備している。
【0011】
また上記目的を達成するべく、他の一態様に係る半田印刷装置は、実装基板の印刷範囲に対応する印刷パターンを形成したメタルマスクと、メタルマスクを支持するとともに該メタルマスクを実装基板の印刷範囲に所定圧で押付けた状態でセットするメタルマスクセット手段と、前記メタルマスクセット手段に取り付けられる印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドの下部に取り付けられると共にユニットベースとアタッチメント及び前記メタルマスクを備え、前記ユニットベースに対して前記メタルマスクが交換可能に取り付けられたメタルマスクユニットと、メタルマスクに対してスキージを所定圧で押付けるスキージ押圧手段と、メタルマスクに対してスキージを所定速度で移動させるスキージ移動手段と、実装基板とメタルマスクとを相対移動させ所定の分離速度でメタルマスクを実装基板から分離させるメタルマスク分離手段と、メタルマスクセット手段に支持された状態のメタルマスクを受入れて該メタルマスクに付着したクリーム半田を洗浄するメタルマスク洗浄手段とを具備している。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1および図2に示す、本発明の一実施例である局所半田印刷装置1は、NC制御ロボット(メタルマスクセット手段)2に、印刷ヘッド3と印刷ベース4とを取付けることによって構成されている。
【0013】
上記印刷ヘッド3は、ベース2Bに立設されたコラム2Cを介して設けられたX方向ポジショナ2XとZ方向ポジショナ2Zとにより、X方向およびZ方向に沿って移動自在に支持されている。
【0014】
上記印刷ベッド4は、ベース2Bに設置されたY方向ポジショナ2Yにより、Y方向に沿って移動自在に設けられており、その上面には作業対象である実装基板Wをセットするための治具4Gが交換可能に取付けられている。
【0015】
NC制御ロボット2の操作部2Mを操作して、X方向ポジショナ2X、Y方向ポジショナ2Y、およびZ方向ポジショナ2Zを動作させることで、印刷ヘッド3と印刷ベース4とを、相対的に3軸方向(X方向、Y方向、およびZ方向)に移動させることができる。
【0016】
上記印刷ヘッド3の下部にはメタルマスクユニット5が設けられており、図3に示す如く上記メタルマスクユニット5は、ユニットベース5Bとアタッチメント5Aとメタルマスク10とを備え、上記ユニットベース5Bに対してメタルマスク10が止めネジ5Sを用いて交換可能に取付けられている。
【0017】
図4および図5に示す如く、上記メタルマスク10は矩形状を呈するマスク本体10Mを有しており、該マスク本体10Mには後述するリペア範囲(図7中の符号Ar参照)に対応した印刷パターン10Mpが形成されている。
【0018】
上記マスク本体10Mの左右縁部からは、左右の側板(周壁)10S、10Sが上方に展開しており、各側板(周壁)10Sには取付孔10Sa、10Saが設けられている。
【0019】
また、上記マスク本体10Mの後方縁部からは、背板(周壁)10Rが上方に展開しているとともに、上記マスク本体10Mの前方縁部からは、前板(周壁)10Fが斜め前方に向けて傾斜する態様で展開しており、上記メタルマスク10は上方の解放された箱形状を呈している。
【0020】
ここで、上記メタルマスク10は、肉厚 0.08 〜 0.1mmのステンレス板から形成されており、マスク本体10Mの各縁部にミシン目を入れて、前板10F、背板10R、および左右の側板10Sを上方に折り曲げるとともに、上記左右の側板10Sと前板10Fおよび背板10Rとを溶接して一体に接続することにより製作されている。
【0021】
なお、上記メタルマスク10はリペア範囲に対応して製作される専用品であって、作業対象である実装基板Wのリペア範囲に対応した専用のメタルマスク10が使用されることは勿論である。
【0022】
一方、図6に示す如く印刷ヘッド3には、スキージ11を矢印Vの如く昇降動作させる上下動アクチュエータ(スキージ押圧手段)12と、同じくスキージ11を矢印Hの如く前後動作させる水平動アクチュエータ(スキージ移動手段)13とが設置されている。
【0023】
上記スキージ11は、上下動アクチュエータ12の動作に基づいて、図6に示す退避位置と図8中に実線で示す押圧位置との間を移動するとともに、水平動アクチュエータ13の動作に基づいて、図8中に実線で示す始動位置と鎖線で示す終了位置との間を移動する。
【0024】
図7は、リペア作業の対象となる実装基板Wの一例を示しており、図7(a)に示す如く実装基板Wには、BGAチップ等の面実装部品Ca〜Cfが実装されているとともに、通常部品実装領域Apには図示していない通常部品が実装されている。
【0025】
上記実装基板Wに実装されている面実装部品Ca〜Cfの内、面実装部品Ceを交換する必要が生じた場合、図7(b)に示す如く、面実装部品Ceを取除いた新たな面実装部品の実装される領域がリペア範囲Arとなる。
【0026】
以下では、上述した構成の局所印刷装置1を用いて、図7に示した実装基板Wのリペア範囲Arにクリーム半田を印刷供給する作業を順を追って説明する。
【0027】
先ず、局所印刷装置1における印刷ベース4に設置された治具4Gに、作業対象の実装基板Wをセットする。
なお、上記治具4Gは実装基板Wの種類毎に専用品が用意されており、作業対象の実装基板Wに応じて印刷ベース4に設置されるものである。
【0028】
一方、印刷ヘッド3における、スキージ11を退避位置に占位させた状態で、メタルマスク10の内部にクリーム半田S(図8参照)を供給しておく。
【0029】
治具4Gに実装基板Wをセットしたのち、操作部2Mを操作して印刷ヘッド3と印刷ベース4とを相対的に3軸方向に移動させことにより、メタルマスクセット手段としてのNC制御ロボット2によって、実装基板Wのリペア範囲Arにマスク本体10Mを所定圧で押付けた状態でメタルマスク10をセットする。
【0030】
ここで、実施例の局所半田印刷装置1は、図示していない撮像装置とモニター装置とを備えており、上記撮像装置で撮影した実装基板Wとメタルマスク10との拡大画像をモニター装置で視認することで、実装基板Wとメタルマスク10との位置合せの微調整が極めて容易となり、作業性の向上によって作業時間の大幅な短縮を達成することができる。
【0031】
また、実施例の局所半田印刷装置1は、図示していない記憶装置を具備しており、この記憶装置に実装基板Wにおけるリペア範囲Arを記憶させることで、繰返し同一の場所にメタルマスク10を移動させてセットすることができ、もって同一種類の実装基板Wにおける同じリペア範囲Arを対象とした場合、メタルマスク10のセットに関わる作業時間を大幅に短縮することができる。
【0032】
実装基板Wのリペア範囲Arにメタルマスク10をセットしたのち、印刷ヘッド3における上下動アクチュエータ12の動作により、スキージ11を図8に実線で示す押圧位置まで下降させて、上記スキージ11を所定の押圧力でメタルマスク10のマスク本体10Mに押付ける。
【0033】
次いで、印刷ヘッド3における水平動アクチュエータ13の動作により、スキージ11を図8中に実線で示す始動位置(押圧位置)から鎖線で示す終了位置へ、メタルマスク10のマスク本体10Mに対して所定の速度で水平移動させ、上記スキージ11によってクリーム半田Sをマスク本体10Mの印刷パターン10Mpに押し込んで、実装基板Wにおけるリペア範囲Arに印刷供給する。
【0034】
ここで、メタルマスク10の前板10Fが斜め前方に傾斜しているため、同じく進行方向に傾斜させているスキージ11が終了位置まで移動しても何ら干渉することがなく、もってスキージ11の実質的なストロークを大きく取れるので、リペア範囲Apに対応する最小限の面積に形成されたマスク本体10Mの全域にスキージ11を移動させることができる。
【0035】
実装基板Wのリペア範囲Arにクリーム半田Sを印刷供給したのち、メタルマスク分離手段としてのZ方向ポジショナ2Zの動作によって、印刷ヘッド3とともにメタルマスク10を上動させ、実装基板Wとメタルマスク10とを相対移動させることにより、所定の分離速度でメタルマスク10を実装基板Wから分離させる。
【0036】
ここで、実施例の局所印刷装置1では、Z方向ポジショナ2Zによってメタルマスク分離手段を構成しているが、NC制御ロボット2のベース2Bに印刷ベース4を上下移動させるアクチュエータを設け、このアクチュエータを実装基板Wからメタルマスク10を分離させるメタルマスク分離手段としても良い。
【0037】
上述した如く、本実施例の局所半田印刷装置1によれば、メタルマスクセット手段としてのNC制御ロボット2、印刷ヘッド3における上下動アクチュエータ(スキージ押圧手段)12、および水平動アクチュエータ(スキージ移動手段)13により、メタルマスク10を実装基板Wに押付ける力、スキージ11をメタルマスク10に押付ける力、およびメタルマスク10に対するスキージ11の移動速度が、それぞれ安定した一定のものとなるために、印刷工程におけるクリーム半田Sの印刷量の過不足等による半田ブリッジや印刷掠れ等のエラーが未然に防止されることとなる。
【0038】
また、メタルマスク分離手段としてのZ方向ポジショナ2Zによって、実装基板Wからメタルマスク10を分離させる速度が安定した一定のものとなるため、一旦は実装基板W上に印刷されたクリーム半田Sが、メタルマスク10とともに剥離する等のエラーが未然に防止されることとなる。
【0039】
もって、本実施例の局所半田印刷装置1によれば、熟練した修理技能者でなくとも電子部品のリペア作業を容易に実施することが可能となり、特に従来の手印刷では困難であった、BGAチップやCSPチップ等の 0.5mmボールピッチ以下の面実装部品のリペア作業を容易に実施することが可能となる。
【0040】
ところで従来の手印刷においては、メタルマスクを実装基板に押付ける力が一定しない、あるいは実装基板からメタルマスクを分離させる速度が一定しない等の理由によってエラーが生じるばかりでなく、従来の手印刷において使用されるメタルマスクは平面状あるいは左右の縁部を折曲げたコ字状を呈しているため強度が低く、特に高密度実装部品を対象としたメタルマスクでは肉厚が極めて薄いために平面度が維持できず、このためクリーム半田の印刷供給時あるいは実装基板からの分離時における安定性が極めて悪いものとなっていた。
【0041】
これに対して、本実施例の局所半田印刷装置1におけるメタルマスク10は、印刷パターン10Mpを形成したマスク本体10と、側板10S、10S、前板10Fおよび背板10Rとから成る箱形状としたことで、全体の剛性が向上することによってマスク本体10Mの平面度が大幅に向上し、これによってクリーム半田の印刷供給時あるいは実装基板からの分離時における安定性が極めて良好となり、エラーの発生が抑えられて印刷品質が格段に向上することとなる。
【0042】
図9は、オプションとしてのメタルマスク洗浄手段20を装備した局所半田印刷装置1を示しており、上記メタルマスク洗浄手段20は、ベース20Bと洗浄槽20Tとを備えた超音波洗浄器であって、NC制御ロボット2の側部に隣接して設置されている。
【0043】
上記NC制御ロボット2の側部にメタルマスク洗浄手段20を装備した状態において、印刷ヘッド3をX方向ポジショナ2Xによって図中鎖線で示す退避位置に移動させ、次いで印刷ヘッド3をZ方向ポジショナ2Zによって下降させることにより、上記印刷ヘッド3の下部に取付けられているメタルマスク10が、メタルマスク洗浄手段20の洗浄槽20Tに貯留された溶剤に浸漬され、これによってメタルマスク10に付着したクリーム半田が洗浄されることとなる。
【0044】
ここで、実装基板Wにクリーム半田Sを印刷する作業において、メタルマスク10の洗浄を行わずに作業を続けていると、クリーム半田Sの経時硬化により短時間で印刷パターン10Mpが目詰まりを起こし、クリーム半田Sの印刷作業ができなくなってしまう。
【0045】
この様な不都合を解消するには、例えばクリーム半田を印刷する毎に、メタルマスク10を印刷ヘッド3から取り外して洗浄する方法があるものの、洗浄を終えたメタルマスク10を再び印刷ヘッド3に取付けた際、上記印刷ヘッド3とメタルマスク10とのアライメント調整(位置合わせ)が必要となり、特にBGAチップ等の高密度実装タイプの電子部品を対象とした場合には、精緻なアライメント調整を必要とするために印刷作業の効率が著しく低下することとなる。
【0046】
これに対して、本実施例における局所印刷装置1は、上述の如く印刷ヘッド3に取付けられている状態のメタルマスク10を受入れて、該メタルマスク10に付着したクリーム半田Sを洗浄するメタルマスク洗浄手段20を装備しているので、メタルマスク10を印刷ヘッド3から取外すことなく洗浄が可能である。
【0047】
すなわち、本実施例における局所印刷装置1によれば、メタルマスク10を洗浄する毎に、印刷ヘッド3とメタルマスク10とのアライメント調整を実施する必要がないため印刷作業の効率が向上し、特にBGAチップ等の高密度実装タイプの電子部品を対象とした場合には、精緻なアライメント調整が不要となるために印刷作業の効率が大幅に向上することとなる。
【0048】
なお、上述した各実施例における局所半田印刷装置1では、1箇の電子部品の交換修理作業を対象としているが、複数の電子部品に対応した印刷パターンを備えたメタルマスクを用いて、複数の電子部品に対応したリペア範囲に一括してクリーム半田を印刷供給することも可能である。
【0049】
また、上述した実施例の局所半田印刷装置1は、電子部品の交換修理作業のみならず、実装基板の製造工程において所定の領域にクリーム半田を印刷供給する装置として使用することも可能である。
【0050】
すなわち、図10に示す如く実装基板W上における高密度実装タイプの電子部品が実装される領域Aa〜Afに、専用のメタルマスクを用いて個々にクリーム半田を印刷する、あるいは図11に示す如く実装基板W上において複数の高密度実装タイプの電子部品が実装される領域Aqに、専用のメタルマスクを用いて一括してクリーム半田を印刷したのち、通常の電子部品が実装される領域Apに対して従来の印刷装置を用いてクリーム半田を印刷することが可能である。
【0051】
さらに、実施例の局所半田印刷装置1を用いて、BGAチップ等の面実装部品における実装面の端子に、クリーム半田を印刷供給することも可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上、詳述した如く、請求項1の発明に関わる局所半田印刷装置は、実装基板のリペア範囲に対応する印刷パターンを形成したマスク本体と該マスク本体の周縁に立設した周壁とを有し箱形状を呈するメタルマスクと、メタルマスクを支持するとともに該メタルマスクのマスク本体を実装基板のリペア範囲に所定圧で押付けた状態でセットするメタルマスクセット手段と、メタルマスクのマスク本体に対してスキージを所定圧で押付けるスキージ押圧手段と、メタルマスクのマスク本体に対してスキージを所定速度で移動させるスキージ移動手段と、実装基板とメタルマスクとを相対移動させ所定の分離速度でメタルマスクを実装基板から分離させるメタルマスク分離手段とを具備している。
【0053】
上記構成によれば、メタルマスクセット手段、スキージ押圧手段、およびスキージ移動手段により、メタルマスクを実装基板に押付ける力、スキージをメタルマスクに押付ける力、およびメタルマスクに対するスキージの移動速度が、それぞれ安定した一定のものとなるために、印刷工程におけるクリーム半田の印刷量の過不足等による半田ブリッジや印刷掠れ等のエラーが未然に防止される。
【0054】
また、メタルマスク分離手段によって、実装基板からメタルマスクを分離させる速度が安定した一定のものとなるため、一旦は実装基板上に印刷されたクリーム半田がメタルマスクとともに剥離する等のエラーが未然に防止される。
【0055】
もって、この態様に係る半田印刷装置によれば、熟練した修理技能者でなくとも電子部品のリペア作業を容易に実施することができる。
【0056】
さらに、この態様に係る半田印刷装置によれば、マスク本体と該マスク本体の周縁に立設した周壁とを備えた箱形状として、メタルマスクにおける全体の剛性を増大させたことによって、印刷パターンの形成されたマスク本体の平面度が向上することとなり、もってクリーム半田の印刷供給時あるいは実装基板からの分離時における安定性が向上し、エラーの発生が未然に防止されることとなる。
【0057】
また、他の一態様に係る半田印刷装置は、メタルマスクを支持するとともに該メタルマスクを実装基板のリペア範囲に所定圧で押付けた状態でセットするメタルマスクセット手段と、メタルマスクに対してスキージを所定圧で押付けるスキージ押圧手段と、メタルマスクに対してスキージを所定速度で移動させるスキージ移動手段と、実装基板とメタルマスクとを相対移動させ所定の分離速度でメタルマスクを実装基板から分離させるメタルマスク分離手段と、メタルマスクセット手段に支持された状態のメタルマスクを受入れて該メタルマスクに付着したクリーム半田を洗浄するメタルマスク洗浄手段とを具備している。
【0058】
上記構成によれば、メタルマスクセット手段、スキージ押圧手段、およびスキージ移動手段により、メタルマスクを実装基板に押付ける力、スキージをメタルマスクに押付ける力、およびメタルマスクに対するスキージの移動速度が、それぞれ安定した一定のものとなるために、印刷工程におけるクリーム半田の印刷量の過不足等による半田ブリッジや印刷掠れ等のエラーが未然に防止される。
【0059】
また、メタルマスク分離手段によって、実装基板からメタルマスクを分離させる速度が安定した一定のものとなるため、一旦は実装基板上に印刷されたクリーム半田がメタルマスクとともに剥離する等のエラーが未然に防止される。
【0060】
もって、この態様に係る半田印刷装置によれば、熟練した修理技能者でなくとも電子部品のリペア作業を容易に実施することができる。
【0061】
さらに、この態様に係る半田印刷装置は、メタルマスクセット手段に取付けられている状態のメタルマスクを受入れて、該メタルマスクに付着したクリーム半田を洗浄するメタルマスク洗浄手段を装備しているので、メタルマスクをメタルマスクセット手段から取外さずに洗浄することができる。
【0062】
すなわち、この態様に係る半田印刷装置によれば、メタルマスクを洗浄する毎に、メタルマスクセット手段とメタルマスクとのアライメント調整をする必要がないので、印刷作業に関わる効率が大幅に向上することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わる局所半田印刷装置の一実施例を示す正面図。
【図2】図1に示した局所半田印刷装置の側面図。
【図3】 (a)、(b)、(c)は、図1に示した局所半田印刷装置におけるメタルマスクユニットの三面図。
【図4】図1に示した局所半田印刷装置におけるメタルマスクの全体斜視図。
【図5】 (a)、(b)、(c)は、図4に示したメタルマスクの三面図。
【図6】図1に示した局所半田印刷装置における印刷ヘッドの概念図。
【図7】 (a)および(b)は、実装基板の一例を示す概念的な平面図。
【図8】図1に示した局所半田印刷装置によるリペア作業の様子を示す概念図。
【図9】メタルマスク洗浄手段を装備した本発明に関わる局所半田印刷装置の一実施例を示す正面図。
【図10】実装基板の一例を示す概念的な平面図。
【図11】実装基板の一例を示す概念的な平面図。
【符号の説明】
1…局所半田印刷装置、
2…NC制御ロボット(メタルマスクセット手段)、
2X…X方向ポジショナ、
2Y…Y方向ポジショナ、
2Z…Z方向ポジショナ(メタルマスク分離手段)、
3…印刷ヘッド、
4…印刷ベース、
10…メタルマスク、
10M…マスク本体、
10Mp…印刷パターン、
10S…側板(周壁)、
10F…前板(周壁)、
10R…背板(周壁)、
11…スキージ、
12…上下動アクチュエータ(スキージ押圧手段)、
13…水平動アクチュエータ(スキージ移動手段)、
20…メタルマスク洗浄手段、
S…クリーム半田、
W…実装基板、
Ar…リペア範囲。
Claims (2)
- メタルマスクおよびスキージを用いて実装基板の印刷範囲にクリーム半田を印刷供給する半田印刷装置であって、
前記実装基板の印刷範囲に対応する印刷パターンを形成したマスク本体と該マスク本体の周縁に立設した周壁を有するメタルマスクと、
前記メタルマスクを支持するとともに該メタルマスクの前記マスク本体を前記実装基板の印刷範囲に所定圧で押付けた状態でセットするメタルマスクセット手段と、
前記メタルマスクセット手段に取り付けられる印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドの下部に取り付けられると共にユニットベースとアタッチメント及び前記メタルマスクを備え、前記ユニットベースに対して前記メタルマスクが交換可能に取り付けられたメタルマスクユニットと、
前記メタルマスクの前記マスク本体に対して前記スキージを所定圧で押付けるスキージ押圧手段と、
前記メタルマスクの前記マスク本体に対して前記スキージを所定速度で移動させるスキージ移動手段と、
前記実装基板と前記メタルマスクとを相対移動させ所定の分離速度で前記メタルマスクを前記実装基板から分離させるメタルマスク分離手段と、
を具備して成ることを特徴とする半田印刷装置。 - メタルマスクおよびスキージを用いて実装基板の印刷範囲にクリーム半田を印刷供給する半田印刷装置であって、
前記実装基板の印刷範囲に対応する印刷パターンを形成したメタルマスクと、
前記メタルマスクを支持するとともに該メタルマスクを前記実装基板の印刷範囲に所定圧で押付けた状態でセットするメタルマスクセット手段と、
前記メタルマスクセット手段に取り付けられる印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドの下部に取り付けられると共にユニットベースとアタッチメント及び前記メタルマスクを備え、前記ユニットベースに対して前記メタルマスクが交換可能に取り付けられたメタルマスクユニットと、
前記メタルマスクに対して前記スキージを所定圧で押付けるスキージ押圧手段と、
前記メタルマスクに対して前記スキージを所定速度で移動させるスキージ移動手段と、
前記実装基板と前記メタルマスクとを相対移動させ所定の分離速度で前記メタルマスクを前記実装基板から分離させるメタルマスク分離手段と、
前記メタルマスクセット手段に支持された状態の前記メタルマスクを受入れて該メタルマスクに付着したクリーム半田を洗浄するメタルマスク洗浄手段と、
を具備して成ることを特徴とする半田印刷装置。
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