JP4728559B2 - 分散溶接アーキテクチャを提供するシステムおよび方法 - Google Patents

Description

本発明は、一般に、コンピュータおよび溶接システムに関し、より詳細には、ネットワークアーキテクチャを使用することによって、分散溶接環境内における、リモート設定、モニタ、制御および企業間の双方向性を可能にする、分散溶接アーキテクチャを提供するシステムおよび方法に関する。

溶接システムは、近代産業の時代の中心に位置している。大規模な自動車組立て業務から自動化した製造環境まで、溶接システムは、ますます複雑になりつつある製造事業への参加を容易にしてくれる。溶接システムのこのような例の１つとして、アーク溶接システムが挙げられる。アーク溶接システムには、例えば、電流が電極を通過し、電極と工作物の間に生成されているアークを横切る間、工作物に向けて消耗電極を移動する必要がある。電極は、非消耗型または消耗型の場合がある。消耗型の場合、電極の一部が溶融して工作物に溶着する。しばしば、組立てプロセスの複数の局面で作業するために、何百あるいは恐らく何千もの溶接機が使用されることがあり、この場合、精巧なコントローラが、個々の溶接機がプロセスの関連する部分内で動作することを可能にする。例えば、これらの局面のいくつかは、電極に供給される電力および波形、溶接中の溶接チップの移動または進行、その他の溶接点への電極の進行に対する制御、高温で溶融池が酸化することを防ぎ、アークに電離プラズマを供給するためのガス制御、および、アークの安定性など、溶接の品質を制御するためのその他の局面に関する。これらのシステムは、大規模な製造環境においてはきわめて遠距離に配置されていることが多く、また、多くの場合、複数の製造センタにまたがっている。しかし、近代のより複雑な製造事業の性質および要件を考えると、溶接システムの設計者、建築者、供給者は、様々な溶接地のグレードアップ、メンテナンス、制御、サービス、およびそこへの供給に関する、増大しつつある課題に直面している。残念なことに、多くの従来の溶接システムは個々に制御され、組立てプロセス全体に対していくらか隔てられた製造地で運転されている。したがって、大規模なセンタの、および／または世界中にわたる複数の隔てられた位置について制御、メンテナンス、サービス、および供給を行うことは、ますます困難、かつ時間および費用がかかることになっている。

このような課題の１つは、関連していない溶接システムの調整、制御および設定に関する。従来のシステムでは、技術者および設計者は、複数の異なる溶接地まで移動して、現在の生産プロセスの手作業による変更および／または修正を行わなければならない。これには、例えば、各溶接機の制御の態様に関連するプログラムの修正が含まれる場合がある。修正が発生した後、プロセス全体の１つの特定の部分を確認するために、各位置において個々の溶接機を試験することがある。しかし、最終的に組立て業務全体が進行しているときに、プロセスに貢献している他の溶接システムと統合するために、いくつかの個々の溶接機を「調整」または修正しなければならないことが発見される場合がある。これは、大規模な組立て事業における各溶接地にシステム技術者を送って、プロセスの個々の部分を修正することを伴う場合がある。さらに、システム技術者は、最近の調整が組立てプロセス全体に適切に統合されているかどうかを知らずに、特定の溶接機を孤立させた状態で調整することがある。これは時間も費用もかかる。

溶接システムが直面している別の課題は、サービスおよびメンテナンスに関する。溶接機のメンテナンスおよびサービスは、溶接システムのオペレータによって実施される手順に従って行うことが多い。オペレータによっては、これらのシステムのサービスおよびメンテナンスを適切に行うであろうが、サービスおよびメンテナンスの質は個々のオペレータの訓練および能力次第であることが多い。したがって、組立てプロセス全体にサービスしている、十分にメンテナンスが施された溶接機の集合が、正しくサービスされていないか、または正しくメンテナンスが施されていない別の溶接システムに左右される場合がある。このために、メンテナンスが不十分な溶接機に関連してサービスが停止している間、プロセスの停止や混乱が発生することがある。しかし、最良の環境においても、多数の溶接システムが隔てられた状態で動作していることを考えると、これらのシステムの調子に関する診断情報が故障が発生した後になるまで、報告または発見されないことがしばしば生じる。

従来の溶接システムに関連するさらに別の問題は、システムの破損し易いアイテムの注文および供給に関する。上述のように、このようなアイテムには、ワイヤ、ガス、および溶接プロセスに関連するその他のコンポーネントが含まれる。これらの材料の追跡および注文は、そのプロセスに責任を有するオペレータまたは監督者が行うことが多い。これには、一般に、手作業による棚卸および計画された生産ニーズの追跡を行うこと、そして、生産が持続するように、十分に前もって補給品を注文することが含まれる。注文および棚卸活動に伴うプロセスなどの手作業によるプロセスは、時間がかかり、また、複数の人員および部署による重複作業が必要になることが多い。最終的に発注する際、カタログおよび／または部品番号をサプライヤに与えるときに手違いが発生する可能性がある。さらに、サプライヤおよび販売者は、実際に発注されるまでは実際の製品の使用法に関する知識が得られないことがあるために、予想需要に対する計画が困難なことが多い。したがって、従来の隔てられた溶接システムは、一般に、より多くの手作業による介入を必要とし、対処することがより難しい。

上述の問題、および従来の溶接システムに関連するその他の問題のために、大規模なエリアまたは領域の間で分散することができる、複数の溶接システムに対するリモートモニタ、設定、制御、メンテナンスおよび供給を容易にする改良された溶接アーキテクチャの必要が未解決のままになっている。

以下に、本発明のいくつかの態様を基本的に理解するための、本発明の簡略化した概要を提示する。この概要は、本発明の広範囲にわたる概観を示すものではない。本発明の主要または重要な要素を特定することを意図したものでも、また、本発明の範囲を示すことを意図したものでもない。その唯一の目的は、後に提示するより詳細な説明の前置きとして、本発明のいくつかの概念を簡略化した形で提示することである。

本発明は、ネットワークアーキテクチャを介した分散溶接プロセスを可能にするためのシステムおよび方法に関する。このネットワークアーキテクチャは、内部ネットワークおよび／または、例えばインターネットなどのより広いネットワーク上の、溶接機および／またはその他のリモートシステムの間に、構造、プロトコル、およびリモート通信インタフェースを提供する。これらのシステムには、溶接機に関連するプラントの生産ラインの機械類、監督システム、在庫システム、品質管理システムおよびメンテナンスシステムを含めることができる。これらのシステム間の通信は、電子商取引、分散制御、メンテナンス、顧客のサポート、溶接材料の注文／供給／配送などの活動を容易にする。したがって、本発明のネットワーク化された分散溶接アーキテクチャは、改良された品質、生産性およびより低コストの製造を成し遂げる高レベルの統合を優先させて、従来のいくらか隔てられた溶接システムに改良を加えた新世代のインテリジェント溶接システムを推進するものである。

本発明によれば、溶接システムに関連するネットワークサーバ（例えばウェブサーバ）およびネットワークインタフェースによって、溶接機および／またはその他のネットワーク化されたシステムのネットワーク化されたアーキテクチャが、分散溶接プロセス内におけるリモート機能を提供することが可能になる。この機能には、製造および供給プロセス全体を容易にするために、高レベルのコマンド／コントロールシステムに従って、複数の溶接機および／または溶接機のネットワークを遠隔に調整および制御することを含めることができる。大規模なエリア上にわたって分散されている複数の溶接機を、個々の溶接ステーションにアクセスおよび移動することなく、リモートシステムから設定および制御することができる。溶接機の制御および調整におけるフィードバックとして、プロセスのリモートモニタが提供され、また、これを利用することによって、診断、メンテナンス、品質管理、およびより詳細に以下に説明するその他の態様が可能になる。

ネットワークインタフェースは、溶接通信に適合させた１つまたは複数のパブリックドメインおよびカスタムソケットを溶接通信プロトコルとともに使って、ネットワークを介し溶接機と対話する。また、ネットワークインタフェースを介した溶接システムのリモート設定を可能にするために、設定コンポーネントを提供することもできる。設定には、例えば、溶接コントローラに関連するプログラムおよびファームウェア、および、その他の溶接システムおよび／または操作手順に関する設定を含めることができる。ユーザがネットワークサーバおよびインタフェースを介して分散溶接プロセスと対話することを可能にするために、ブラウザ内に常駐させることができるリモートインタフェースを提供することもできる。リモートインタフェースには、ユーザが本発明に従って適合された複数の溶接機をリモート設定し、モニタし、制御することを可能にする、モニタおよび設定の態様が含まれる。インターネットなどの公共ネットワークを介した、暗号化され、認証され、かつ認可された溶接通信および制御を容易にするために、セキュリティコンポーネントを本発明とともに提供することもできる。

本発明のネットワーク化されたアーキテクチャは、溶接機のシステム全体に供給し、それに対してメンテナンスを施すことをさらに可能にする。溶接に関連する破損し易いアイテム／交換用アイテムに関する売上および注文の処理／予測を容易にするために、溶接機に関連する溶接補給品をリモートシステムから自動および／または手動でモニタすることができる。例えば、溶接チップおよびその他の時間とともに劣化するアイテムなどのアイテムの日常的な磨耗を追跡するために、溶接機においてメンテナンススケジュールを保持することができる。所定の間隔で、交換のための注文を自動および／または手動で遠隔地に伝送することができる。例えば溶接ワイヤまたはガスなどのその他のプロセスアイテムをモニタして、補給品の減少に応じて注文することができる。さらに、様々な工場、国、大陸にまたがって分散されている多数の溶接機から、遠隔情報をリアルタイムで収集および統合することによって、マーケティングおよび売上予測が容易になる。

以下の説明および添付の図面は、本発明の特定の例示的態様を詳細に示す。しかし、これらの態様は、本発明の原理を使用することができる様々な方法のうちわずかを示したものにすぎず、本発明は、そのような態様およびそれらの同等物のすべてを含むことを目的としている。本発明のその他の利点および新規の特徴は、以下の本発明の詳細な説明を図面と関連させて読むことにより明らかになろう。

次に、図面を参照しながら本発明を説明する。図面においては、一貫して、同一の要素を示すために同一の参照番号を使用している。

本発明は、溶接プロセスに適合された高レベルネットワークアーキテクチャを介して複数の溶接機および／またはその他のリモートシステムの制御、モニタ、設定およびそこへの供給が行われる、分散溶接アーキテクチャを提供するシステムおよび方法に関する。本出願で使用しているように、「システム」とは、１つまたは複数のコンポーネントを含む構造である。「コンポーネント」とは、コンピュータハードウェアおよび／またはソフトウェアを含む構造である。例えば、コンポーネントには、ソフトウェア命令で符号化されたコンピュータ可読メモリ、または特定のタスクを実行するように設定されたコンピュータが限定的ではなくに含まれる。例として、コンピュータ可読メモリ中に記憶されているアプリケーションプログラムと、その上でアプリケーションが実行しているサーバは、ともにコンポーネントであり得る。コンポーネントの性質上、複数のコンポーネントが混在することも可能であり、また、互いに分離されていないことも多い。同様に、システムも混在し、かつ分離できない場合がある。

ネットワークサーバおよび関連するインタフェースは、溶接機に動作可能に結合されて、本発明の分散溶接アーキテクチャを可能にする。ネットワークサーバは、複数の機能オブジェクトを実行して、溶接プロセスの様々な部分と対話する。これらのオブジェクトは、溶接機に適合され、ネットワークサーバおよびそれらのオブジェクトに関連付けられたネットワークソケットを介して、リモートシステムから呼び出すことができる。リモートシステムおよび／またはその他の溶接システムは、ネットワークサーバが提供する機能オブジェクトと対話するための「ブート」コンポーネントおよび／またはアプリケーションであってよい。このようなコンポーネントには、モニタコンポーネント、設定コンポーネント、制御コンポーネント、および商取引コンポーネントを含めることができる。個々の溶接機のネットワーク制御およびモニタを容易にするために、コマンド／インタフェース溶接プロトコルが提供され、このプロトコルは、ネットワークを介してリモートシステムに、およびリモートシステムから、ステータスおよび制御情報を伝達し、それによって、複数の分散溶接システムの高レベルの制御を可能にする。

ネットワークサーバはまた、例えば、ウェブページと対話することを含むことができ、また、溶接機とのインタフェースをとるリモートシステム／ブラウザ、および／またはローカルブラウザへのアクセスを提供する。リモートシステムは、ウェブ通信のための少なくとも１つの標準ソケット（例えば、ＨＴＴＰ）、および、溶接機とリモートシステムの間で情報を交換するための少なくとも１つのカスタムソケット（例えば、溶接アプリケーションソケット）を含む。例えば、標準ソケットは、ＨＴＴＰソケット、ＦＴＰソケット、ＴＥＬＮＥＴソケット、および／またはその他のネットワークソケットであってよい。「ウェブ」および「ＨＴＴＰ」という用語は、ほぼ互いに交換可能であることに注意されたい。ただし、「ウェブ」はＦＴＰもＴＥＬＮＥＴも含まず、それらは別のプロトコルである。標準ソケットは、システム実行、およびアプリケーションおよび／またはツールへのアクセスを容易にする、様々なアプリケーションおよび／またはツールを、リモートシステムがロードすることを可能にする。例えば、アプリケーションは、溶接システムのネイティブアドレス指定およびコマンド引数をカプセル化する溶接アプリケーションソケットを呼び出し、またはブートストラップすることができる。この場合、溶接機のネイティブネットワークおよびオペレーティングシステムが、適切な経路指定および要求引数を供給することができる。ネットワークは、ユーザデータグラムプロトコル（ＵＤＰ）を使用することができる。この場合、クライアントシステムは、ソケットを介して、溶接機のネイティブシステムに、および溶接機のネイティブシステムから要求をプロキシすることができる。溶接機のネイティブシステムは、１つまたは複数の制御プロセッサ、および、制御プロセッサを、１つまたは複数のロジックプロセスおよび／または制御プロセッサ上で実行する「オブジェクト」と接続するネイティブ溶接ローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）を含むことができる。データベースは、各オブジェクトが示すメソッド／プロパティへのアクセスを提供する。

最初に図１を参照すると、本発明の一態様による分散溶接アーキテクチャ１０を示す。分散溶接アーキテクチャ１０は、ネットワーク４０を介してリモートシステム３０に動作可能に結合される、溶接システム２０と、溶接システム２４、およびＮが整数を表す溶接システムＮ２８として示してある１つまたは複数のその他の溶接システムとを含む。リモートシステム３０は、コンピュータまたはその他の溶接システムであってよく、溶接システム２０内に示してあるような溶接オブジェクト４４を呼び出すことによって、溶接システム２０〜２８と対話する。溶接オブジェクト４４は、溶接システム２０の様々な態様との機能上の対話を提供する。これらの態様には、例えば、溶接システム２０の制御、モニタ、およびそれとの通信を含めることができる。通信は、サーバおよびネットワークインタフェース４６によって提供され、例えば、溶接オブジェクト４４と通信するためにネットワークソケット（図示せず）を開いているサーバおよび／またはクライアントの集合、グループ、および／またはクラスタを含むことができる。より詳細に説明するように、サーバおよびネットワークインタフェース４６には、例えば、溶接システム２０とのリモートブラウジング対話性を提供するウェブサーバまたはサーバを含めることができる。以下に説明するように、例えば、その他のリモートシステムまたは溶接機に対してクライアントとして動作することができる埋込みウェブブラウザを提供することもできる。溶接システム２０内のその他のクライアント機能には、例えば、その他のネットワークシステムにメッセージを送るためのＥメール送信機能（例えば、ＳＭＴＰクライアント）が含まれる。

より詳細に以下に説明する、溶接システム２０のその他の部分には、溶接システムモニタ５０、および溶接機器５８を制御する溶接コントロールシステム５４が含まれ得る。溶接機器５８は、ワイヤーフィーダ、コンタクトチップ、ドレッサ、ガスミキサ、ガススニーザ、ガスコントローラ、クランプアクチュエータ、移動キャリッジ／部品マニピュレータ、ロボットアーム／ビーム／溶接トーチマニピュレータ、レーザシーム追跡装置、その他の入出力装置、および溶接電源（図示せず）などの溶接部を生産する、物理ハードウェアである。溶接コントロールシステム５４は、溶接機器５８を制御するための溶接コントローラ６０、アーク／溶接モニタ６４、および、溶接入出力／通信インタフェース６８を含むことができる。

溶接システム２０〜２８をネットワーク４０に結合することによって、従来の溶接システムに勝る高レベルの制御および効率が得られる。ネットワーク４０には、インターネットなどの広域にわたる公共ネットワークを含めることができ、または、ローカルイントラネットおよび／または専用制御ネットワーク用に設定することができる。例として、ネットワーク４０は、イーサネット（登録商標）（ＩＥＥＥ８０２．３）、ワイアレスイーサネット（登録商標）（ＩＥＥＥ８０２．１１）、ＰＰＰ（ポイントツーポイントプロトコル）、ｃ（無線周波数）、ＷＡＰ（ワイアレスアプリケーションプロトコル）、ブルートゥースを使用することができる。リモートシステム３０内のリモートコンポーネントを実行して、溶接システム２４〜２８内の様々な態様をモニタおよび制御することによって、さらに高レベルの制御およびモニタが達成される。これらのコンポーネントには、例えば、リモートインタフェース７０、溶接設定コンポーネント７４、および、アーク安定性モニタおよび溶接品質モニタを含むことができる溶接モニタコンポーネント７８を含めることができる。その他のリモートコンポーネントには、高レベル溶接制御コンポーネント８２、および商取引コンポーネント８６を含めることができる。コンポーネント７０〜８６は互いに対話することができ、また、その全部または一部を、リモートシステム３０内で実行すること、また溶接システム２０〜２８からロードすることが可能であることに注意されたい。ブラウザを含むことができるリモートインタフェース７０は、ユーザが溶接システム２０〜２８を遠隔にモニタし、設定し、制御することを可能にし、また、溶接システム２０〜２８を使って商取引を行うことを可能にする。より詳細に以下に説明するように、リモートインタフェース７０は、例えばアプレットとして設定することができる溶接オブジェクト４４の１つまたは複数をロードすることができる。アプレットは、次いで、サーバおよびネットワークインタフェース４６が供給するウェブページを利用し、１つまたは複数の公共ドメインおよび／またはカスタムソケット（図示せず）を呼び出して、溶接システム２０〜２８との通信を容易にする。

溶接システム２０〜２８のリモート設定は、溶接設定コンポーネント７４によって提供される。これによって、溶接設計者および技術者が、溶接システム２０〜２８の様々な態様を遠隔地からアップグレードまたは修正することが可能になる。これらの態様には、溶接コントロールシステム５４に関連する手順、ファームウェアおよび／またはプログラムのアップグレードまたは修正を含めることができる。より詳細に以下に説明するように、リモートインタフェース７０は、プログラムおよびファームウェアを含むデータベースにアクセスして、アップグレードを容易にするための設定画面（例えば、グラフィカルユーザインタフェース）を提供する。リモートインタフェース７０はまた、より詳細に以下に説明するように、溶接コントロールシステム５４内のロジック、タイミング、波形および動的挙動を技術者が操作することを可能にする。

溶接モニタコンポーネント７８は、溶接システム２０〜２８からの生産および制御情報のリモートモニタおよび記録を可能にし、この情報をリモートインタフェース７０に供給し、また、この情報をデータベース（図示せず）に記録する。これは、溶接システム２０〜２８からの複数の溶接システム変数を集めることによって（例えば、各溶接システムにモニタした変数について問い合わせ、イベントメッセージを受け取る）成し遂げられる。例えば、これらの変数を、溶接システムモニタ５０およびアーク／溶接モニタ６４が供給することができる。アーク／溶接モニタ６４は、溶接コントロールシステム５４の制御態様をモニタする。これには、フィードバック、カウンタ、タイマ、および／または、溶接コントロールシステム５４の状態を反映するその他の変数に関する情報が含まれ得る。溶接システムモニタ５０は、溶接システム２０全体に関する情報を収集する。この情報には、例えば、オペレータのタイムイン／タイムアウトのシフト情報、および溶接システム２０のメンテナンスに関する情報が含まれ得る。例えば、特定の期間に消費された溶接補給品（例えば、ガスの使用量、ワイヤの使用量）をモニタするために、消耗品使用モニタ８８を含めることもできる。その他のモニタ態様には、アーク／溶接モニタ６４からのアーク安定性のフィードバックのモニタなど、品質管理のモニタが含まれ得る。さらに、溶接モニタコンポーネント７８は、モニタされている変数からトリガされたアラームまたはその他のイベントを受け取ることができる。

高レベル溶接制御コンポーネント８２は、１つまたは複数のリモート溶接システムの制御および／または調整を容易にする。これは、同期性および／または非同期性のコマンドを溶接コントロールシステム５４に向け、コマンド実行結果を溶接モニタコンポーネント７８によってモニタすることにより成し遂げることができる。より詳細に以下に説明するように、データグラムソケットおよび／またはストリームソケットを使って溶接システム２０〜２８内の制御機能と対話する溶接コマンドプロトコルを介して、コマンドを向けることができる。商取引コンポーネント８６は、溶接材料の遠隔の注文、および溶接システム２０〜２８への供給を可能にする。壊れ易い溶接材料（例えば、在庫の材料の量を表す補給品変数）は、消耗品使用モニタ８８によってモニタされ、溶接モニタコンポーネント７８に転送され、商取引コンポーネント８６に供給される。モニタされた情報に基づいて、商取引コンポーネント８６およびネットワーク４０を介して、溶接材料のサプライヤに自動的に注文を行うことができる（例えば、補給品変数が所定のしきい値以下になると、注文がトリガされる）。材料をリモートインタフェース７０から手動でモニタし、リモートシステム３０または溶接システム２０〜２８のいずれかから手動で注文することもできることに注意されたい。

次に、図２を参照すると、システム９０は、本発明による例示的ネットワーク構成を示す。システム９０は、上記のようにネットワークサーバおよびインタフェースを使って適合された１つまたは複数の溶接機９２、９４を含む。より詳細に以下に説明するように、溶接機９２、９４を溶接機のネットワーク内に含めることもできることに注意されたい。溶接機９２または９４のそれぞれは、ネットワーク４０を介して、複数のネットワークで使用可能なデバイスに通信することができる。これらのデバイスには、リモートコンピュータ１００、プログラマブルロジックコントローラなどの産業用コントローラ１０２、ロボット１０４、および／またはその他のネットワークが可能なデバイス１０６（例えば、ＴＣＰデバイス）を含めることができる。本発明によれば、ネットワークで使用可能なデバイス１００〜１０６は、１つまたは複数の溶接プロトコルソケット（図示せず）またはネットワークソケットを開くことができ、アプレットなどのコンポーネントまたはオブジェクトを実行して、溶接機９２、９４への直接的かつタイムリーなアクセスを容易にする。溶接機９２、９４のそれぞれは、溶接機を制御およびモニタするためのプログラムコンポーネントを含むことができ、また、複数の溶接プロトコルソケットを利用して、プログラムコンポーネントおよびネットワークで使用可能なデバイス１００〜１０６と通信することができる。溶接プロトコルソケットはまた溶接機間の通信を容易にし、この場合、１台の溶接機がクライアントとして、別の溶接機がサーバとして、あるいはその反対で動作する。これを動作可能接続１０８として示してある。システム９０によって示してあるように、溶接機９２、９４を、プラントフロア制御の分散アーキテクチャ全体中に統合することができる。これによって、溶接機の動作状態を修正または診断するためにシステム技術者またはオペレータを各プロセスステーションに送ることなく、溶接プロセス、およびロボット１０４および産業用コントローラ１０２などのその他のプロセスを、１つまたは複数の遠隔地からモニタおよび制御することが可能になる。

本発明の別の態様によれば、サードパーティのサブシステムウェブサーバへの統合が提供される。例えば、ネットワークで使用可能なデバイス１００〜１０６のそれぞれは、統合ウェブサーバを含むことができる。サードパーティのサブシステムのその他の例としては、部品マニピュレータ、溶接モニタデバイス、ＣＡＤ／ＣＡＭシステム、レーザビジョンシステム、監視カメラシステムが挙げられ、各サブシステムは、それ自体のウェブサーバを含むことができる。ユーザに提示可能な、統一された「システム概観」を提供するために、サブシステム上に常駐するウェブサーバに、またはそこから、情報および制御が統合され、かつ／または一体化される。

エントリポイント（例えば、溶接システムのホームページ）を、いずれかの１つのサブシステム中に配置することができる。この場合、このエントリポイントを最も多くのリソース（例えば、メモリ、処理能力）を有するサブシステムから開始させることができる。このようなリソースには、ユーザが溶接システムの統一されたビューを把握できるように、サブシステムのいずれかからウェブコンテントを取得するためのウェブページ転送技術を含めることができる。より詳細に以下に説明するように、例えばＪａｖａ（登録商標）アプレットを実行することによって、例えばウェブブラウザ内に、データの集合をグラフィカルに提示するためのウェブサーバなど、１つまたは複数のデータサーバからデータを取得することができる。ホームページを始めとして、ウェブページを特定のウェブサーバ上に配置できることに注意されたい。この場合、これらのページ内で参照されるアプレットは、別のウェブサーバ上に常駐、または別のウェブサーバから検索することができる。

次に、図３を参照すると、システム１２０は、本発明による溶接機のネットワークのための可能な一構成を示す。３台の溶接機１２４、１２６、１２８をシステム１２０中に示してある。しかし、様々なその他の構成、接続、および溶接機が考えられ、それらが本発明の範囲内に入ることを理解されたい。各溶接機１２４〜１２８は、１つまたは複数の溶接機器１３０〜１３４を制御するためのコンポーネント（図示せず）の１つまたは複数のインスタンスを含むことができる。例えば、溶接機１２４は２つの別個の溶接機器１３０、１３２を制御し、溶接機１２６は溶接機器１３４を制御する。各溶接機１２４〜１２６は、複数のリモートシステム１４０と１つまたは複数のネットワーク接続を有することができる。例えば、これらの接続は、ＴＣＰ／ＩＰなどのインターネットプロトコル（例えば、インターネットプロトコルバージョン６）をサポートすることができる。これについては、より詳細に以下に説明する。例えば、リモートシステム１４０への１つの可能な接続は、インターネットサービスプロバイダ（ＩＳＰ）１４６への電話接続１４４によってサポートされる接続である。別の可能な接続は、ローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）１５０、１５２を介したリモートシステム１４０への接続である。ＬＡＮ接続１５０はまた、溶接機１２４、１２６の間に示すような、１つまたは複数の溶接機の間の通信もサポートする。システム１２０内に示すようなネットワーク接続を提供することによって、１つまたは複数のリモートシステム１４０は、きわめて遠距離に分離されている場合もある溶接機器１３０〜１３４の複数のインスタンスを制御および／または調整することができる。さらに、溶接機によっては、溶接機１２４、１２６の間のＬＡＮ接続１５０で示すように、その他の溶接機および関連する溶接機器を制御および／または調整できるものもある。溶接機１２４〜１２６および関連する溶接機器１３０〜１３４は、別個の隔てられたネットワークを介して、リモートシステム１４０から通信できることに注意されたい。これらの接続を参照番号１５４〜１５８で示してある。

次に図４を見ると、システム１７０は、本発明による、より詳細なネットワークおよび溶接通信アーキテクチャを示す。システム１７０は、ＴＣＰ／ＩＰに、およびＴＣＰ／ＩＰから、溶接通信プロトコルを向け、かつ変換し、ＴＣＰ／ＩＰスタック１７８によってそのインスタンスが生成されるソケットインタフェース１７４を含む。各ソケットインスタンスは、リモートブラウザおよび／またはその他のアプリケーションから呼び出すことができ、ＩＰアドレスおよびポートアドレスなど、溶接機に関する情報を含む。ＴＣＰ／ＩＰスタック１７８は、インターネットなどのネットワークへの階層化通信インタフェースを提示する。これについては、以下に図６に関連してより詳細に説明する。ＴＣＰ／ＩＰスタック１７８は、リモートシステム１４０と通信するための１つまたは複数のドライバとインタフェースをとることができる。可能なドライバの１つは、電話回線１４４を介してＩＳＰ１４６に通信するためのポイントツーポイント（ＰＰＰ）ドライバ１８２である。別の可能なドライバには、ＬＡＮ１５０を介してリモートシステム１４０に通信するイーサネット（登録商標）ドライバ１８６である。複数のその他のドライバおよびネットワークインタフェースが可能であることを理解されたい。例えば、ＴＣＰ／ＩＰスタックおよび関連する物理ネットワークは、ゲートウェイデバイス上に常駐することができ、この場合、プロトコルは、１つのネットワークプロトコルから別のネットワークプロトコルに変換され得る。

上述のように、溶接システム１７０は、溶接機の機能の態様と対話するためのオブジェクトまたはコンポーネントを含む。これらのオブジェクトまたはコンポーネントは、標準オペレーティングシステムディレクトリ構造などのローカルまたはリモートファイルシステム１９４からアクセスできる溶接プロパティ／メソッドデータベース１９０中に記憶することができる。オブジェクトが制御する機能の態様には、例えば、溶接機のオンまたはオフを命令すること、マシンの出力レベルを変更すること、溶接手順を選択すること、マシンの入出力を設定すること、マシンのフィードバックをモニタすること、動作コードまたはファームウェアを転送すること、マシンの診断を検索することを含めることができる。Ｅメール、品質管理、注文処理など、その他の高レベルコンポーネントも提供することができる。機能の態様のそれぞれは、関連するサービスコード（例えば、オブジェクトメソッドをプロパティと区別するための）、および、あるメソッド／プロパティを同一のオブジェクト内に含まれている別のメソッド／プロパティから区別するための識別子を使ってオブジェクトに従って一意にアドレス指定され、経路指定される。オブジェクトは、溶接通信ネットワークインタフェース１９８および溶接ネットワーク２００を介して、外部溶接機器１９６に向けることができる。溶接ネットワーク２００を介した溶接機器１９６への通信をＴＣＰ／ＩＰとは別個の異なるプロトコルによって提供できることに注意されたい。

システム１７０はまた、溶接機器１９６を制御するための溶接機器コントローラ２０４も含む。これは、フィードバックをモニタしたり、閉ループプロセス内の出力を制御するなどの機能を含む。その他のロジックは、溶接プロセスの様々な態様を制御するためのタイミングおよびシーケンスロジックを含むことができる。２つ以上の制御ループを使用可能にできることに注意されたい。例えば、１つのループが、溶接機器１９６によって供給されるアーク、および、溶接機器１９６に関連するワイヤーフィーダを制御するための別のループおよび／またはコントローラを制御する。第２のループは、例えば、そのワイヤーフィーダに電力を供給するモータを制御する。溶接機器１９６と対話するための溶接機器入出力インタフェースブロック２０８も提供される。例えば、入出力ブロック２０８は、制御および論理出力２１０（例えば、アナログ／ディジタルの電圧／電流）を供給し、マシンのフィードバック２１２（例えばアナログ変換入力、パルス変換入力）を受け取り、その他の離散出力２１４（例えば、１２０、２４０、４８０ボルトのＡＣ／ＤＣ）を供給して、溶接機器１９６を制御する。

次に、図５を見ると、本発明における溶接システムの様々な部分と通信し、それらを制御するための溶接プロトコル２２０を示す。ＴＣＰ／ＩＰパケット２２４の一部は、溶接システム内の機能オブジェクトと通信するために、よく理解されているネットワークプロトコルであるＩＰスタック２２６、ＴＣＰスタック２２８、およびＴＣＰ−Ｗフィールド２３０を含む。ＴＣＰ−Ｗフィールド２３０は、オプションのヘッダ２３４およびデータフィールド２３８を含むことができる。ヘッダフィールド２３４は、オプション／フラグフィールド２４０、メッセージシーケンスフィールド２４４（例えば、クライアントがサーバエコーをセットする）、メッセージステータスフィールド２４６、およびヘッダ２３４に続くデータフィールド２３８の長さを表すメッセージ長フィールド２４８を含むことができる。データフィールド２３８を、溶接マシンへのネットワークサーバまたはマシンコマンド２５４（例えば、「実際に」なされる作業）に設定するためのサーバコマンド２５０として分類することができる。高スピード溶接信号のためのストリーミングデータを可能にするデータ取得フィールド２５５も含めることができる。例えば、このデータは、ボルト数、アンペア数、ワイヤ速度、モータの電流、およびその他の溶接信号または情報に関するものであってよい。

一般に、ネットワークサーバコマンド２５０は、サーバコマンドＩＤ２５６およびサーバコマンド引数２５８を含むことができ、リモートシステムが通信に関連するときにネットワークサーバの挙動を設定するために利用することができる。これは、例えば、アクティブでないウォッチドッグを確立することを含むことができ、それによって、溶接機器は、リモートシステムが「退去」したと認識し、したがって、その（溶接マシンの）出力をオフにする。

マシンコマンド２５４は、どの論理／物理マシン、および／またはオブジェクト／エンティティがアドレス指定されているか（例えば、「溶接コントローラ」、「ワイヤコントローラ」、「ガスコントローラ」）を指定する、さらなる情報を有する。マシンコマンド２５４は、それぞれ、オブジェクト内でどのプロパティ／メソッドがアドレス指定されているか、または呼び出されているかを指定するマシンアドレスフィールド２６０、およびメソッド／プロパティＩＤおよび引数フィールド２６２、２６４を含むことができる。

図４中に示してあるシステム、および図５中で説明しているプロトコルは、実行することができ、かつ／またはウェブ技術とは独立であることが可能である。例として、ＴＣＰ／ＩＰのアプリケーション層（例えばソケット）は、溶接アプリケーションソケットなどの、溶接システムのネイティブアドレス指定およびコマンド引数をカプセル化する。さらに、エージェント（例えば、サーバ／クライアントコンポーネント）は、このようなソケットを介して、溶接機のネイティブシステムに、またはネイティブシステムから要求をプロキシすることができる。例えば、溶接機のネイティブシステムは、１つまたは複数の制御プロセッサを含むことができる。あるいは、ネイティブシステムが複数のプロセッサで構成されている場合には、溶接アプリケーションソケットとは別個の異なるネイティブ溶接ＬＡＮが制御プロセッサを結合することができる。これは、１つまたは複数のロジックプロセス、タスク、および／または、１つまたは複数の制御プロセッサ上で実行する「オブジェクト」を含むことができ、この場合、データベース、テーブル、および／またはスプレッドシートは、各オブジェクトが示すメソッド／プロパティへのアクセスを提供することができる。エージェントは、溶接システム自体に埋め込むことができ、あるいは、例えばゲートウェイとして外部に常駐することができる。さらに、アプレットまたはアプリケーションは、ウェブサーバが供給することもできるし、アプレットまたはアプリケーションが、直接、溶接システムをアドレス指定または制御することができるようにする、溶接アプリケーションソケットポートを順番に開くことができる溶接システムの上に、および／またはそれから遠隔に常駐することもできる。

次に図６を参照すると、システム３００は、より詳細な本発明によるネットワーク通信アーキテクチャを示す。溶接システム３０４は、リモートシステム３１０との情報交換を提供するウェブサーバ３０８を含むことができる。リモートシステム３１０は、ウェブサーバ３０８と通信するブラウザ３１２を含むことができる。溶接情報は、ウェブサーバ３０８に関連するデータベース３１４内に含まれているウェブページおよび／またはコンテントを介して交換することができる。ウェブコンテントには、ＨＴＭＬ、ＳＨＴＭＬ、ＶＢスクリプト、Ｊａｖａ（登録商標）、ＣＧＩスクリプト、Ｊａｖａ（登録商標）スクリプト、ダイナミックＨＴＭＬ、ＰＰＰ、ＲＰＣ、ＴＥＬＮＥＴ、ＴＣＰ／ＩＰ、ＦＴＰ、ＡＳＰ、ＸＭＬ、ＰＤＦ、ＷＭＬ、およびその他のフォーマットなどの技術が限定的ではなくに含まれる。ブラウザ３１２は、リモートシステム３１０またはその他の溶接システム内に常駐することができ、１つまたは複数のソケット３１８を介して３０８と通信し、アプレット３２２など、１つまたは複数のオブジェクトをロードする。

各オブジェクトまたはアプレット３２２を、１つまたは複数のソケット３１８と関連付けることができることに注意されたい。例として、ブラウザ３１２は、公共ドメインまたは標準ソケットを介して、ウェブページまたはその他のアプリケーションをウェブサーバ３０８からロードすることができる。このようなソケットには、ハイパーテキスト転送プロトコル（ＨＴＴＰ）ソケット、ファイル転送プロトコル（ＦＴＰ）ソケット、単純メール転送プロトコル（ＳＭＴＰ）ソケット、リモート手順呼出し（ＲＰＣ）ソケット、リモートメソッド呼出し（ＲＭＩ）ソケット、Ｊａｖａ（登録商標）データベース接続性（ＪＤＢＣ）ソケット、オープンデータベース接続性（ＯＤＢＣ）ソケット、セキュアソケットレイヤ（ＳＳＬ）ソケット、ネットワークファイルシステム（ＮＦＳ）ソケット、ＷｉｎｓｏｃｋなどのＷｉｎｄｏｗｓ（登録商標）ソケット、ポイントオブプレゼンス３（ＰＯＰ３）ソケット、およびＴＥＬＮＥＴソケットなどが含まれる。このウェブページは、次いで、溶接システム３０４内の特定のコンポーネントおよび／または機能と対話する、公共ドメインおよび／またはカスタムソケットのプールから、さらなるソケット３１８を開くことによって、または「ブートストラップ」することにより、その他の溶接アプリケーションを呼び出し、それらと通信することができるようにする。

例えばアプレット３２２を、ネイティブ溶接システムバス（図示せず）を介して通信を行う溶接コンポーネントをモニタするように設定することができる。アプレット３２２が呼び出され、ブラウザ３１２および／または別のアプリケーションのいずれかを介してリモートシステムからロードされると、アプレット３２２とリモートシステム３１０の間で溶接モニタ情報を交換できるように、カスタムソケットなどの溶接アプリケーションソケット、および／またはその他の公共ドメインソケットのインスタンスを生成することができる。図５に関連して上述したものなどの溶接プロトコルをリモートシステム３１０と溶接システム３０４の間で交換するように、溶接アプリケーションソケット（ＷＡＳ）を適合させることができる。これには、例えば、上述の溶接プロトコルを介して、溶接コマンドおよびモニタデータを伝送すること、および受け取ることが含まれ得る。さらに、内部溶接システムバスを介して、溶接システムと関連する特定の態様および／またはアプリケーション（例えば、溶接機器、溶接コントローラ、溶接モニタ、消耗品使用モニタ）と通信するように、ＷＡＳを適合させることができる。この場合、アプリケーションは、ＷＡＳを介して、その他のローカルシステム（例えば、工場イントラネットを介して動作可能に結合されたウェブサーバ）および／またはリモートシステム（例えば、インターネットを介して動作可能に結合されたブラウザ、モニタ、コントローラ）と対話し、通信する。溶接システムを、ＨＴＴＰまたは別の市販のインターネットプロトコルのみを使って設定することもできるが、その効率性は、溶接システムに対する適切な制御ができない場合もあることに注意されたい。

アプレット３２２（例えば、Ｊａｖａ（登録商標）アプレット）をブラウザ３１２内で実行することによって、溶接システム３０４と情報を交換することができる。ブラウザ３１２を実行し、またアプレット３２２を実行するために、Ｊａｖａ（登録商標）仮想マシン（ＪＶＭ）を含めることができる。Ｊａｖａ（登録商標）仮想マシンは、コンパイルしたＪａｖａ（登録商標）コードを実行するように設計された「仮想ＣＰＵ」をソフトウェアで実装したものである。これは、スタンドアロンのＪａｖａ（登録商標）アプリケーション、およびブラウザ３１２を実行するためにダウンロードされるアプレット３２２を含むことができる。溶接動作データ（例えばアークの開始失敗回数、消耗品使用量データ、機器の使用可能／不能時間）を溶接機器の製造者に伝送し、製造者からの情報（例えば広告、プログラムのアップグレード、製品の回収またはアップグレード、新製品の紹介、およびアプリケーションおよびサービスのサポート）を受け取り表示するように、アプレット３２２をさらに設定することができる。指定した製造者からの溶接電源および／または溶接システムのその他の部分の存在、および／またはその溶接機器製造者のデータサーバへのインターネット接続の存在を検出しない限り、機能（例えば、閉じる、エラーメッセージを送るなど）を行わないように、アプレット３２２を適合させることもできる。

ブラウザ３１２を供給するためのアプレット３２２とともに、ウェブサーバ３０８は、溶接コントロールシステムおよび関連する溶接機器３２６とインタフェースをとるための、その他のオブジェクトまたはプログラムを呼び出すことができる。例えば、これらのプログラムは、非請求および／またはその他のメッセージをリモートシステム３１０に送るためのＥメールコンポーネント３２８を含むことができる。データベース３１４に、またはそこからファイルを転送するための通信コンポーネント３３０を提供することができる。例えば、ファイルを転送するためのファイル転送プロトコル（ＦＴＰ）コンポーネントを提供することができる。上述のように、ソケット３１８は、いくつかの層に関連付けることができるＴＣＰ／ＩＰスタック３３４とインタフェースをとる。それらの層は、ネットワーク４０に結合されているネットワークインタフェース３４０に、またはそこからデータを転送する。それらの層の１つまたは複数からのロジックを、ネットワークインタフェース３４０内に組み込めること、および、２つ以上のソケット３１８を使用して、溶接システム３０４内の様々なオブジェクトと通信できることに注意されたい。例えば、ＴＣＰプロトコルを利用している２つのソケットの間に終端間コネクション型リンクを提供するために、ストリームソケットを使用することができる。

別のタイプのソケットとして、ユーザデータグラムプロトコル（ＵＤＰ）を利用するコネクションレス型サービスであるデータグラムソケットが挙げられる。ＵＤＰサービスは、トラフィックパターンをバーストさせるのに十分に適しており、これを使用してリモートシステム３１０から溶接システム３０４に制御コマンドを送る。ＵＤＰは、複数の溶接システムが一層平行したやり方で制御コマンドを受け取ることを可能にする。図示のように、リモートシステム３１０は、コンポーネント３１２、溶接制御コンポーネント７４、溶接モニタコンポーネント７８、高レベル溶接制御コンポーネント８２、および、ネットワークインタフェース３６０に通信する商取引コンポーネント８６とインタフェースをとるように適合された複数のソケット３４４〜３５４を含むことができる。ソケット３４４〜３５４は、上述のようにＨＴＴＰおよび／または溶接アプリケーションソケットを含むことができる。また、ソケット３４４〜３５４をウェブサーバ３０８から受け取り、ロードすることができる。

上述のように、十分に理解されているＴＣＰ／ＩＰスタック３３４を、１つまたは複数のその他のネットワーク層に関連付けることができる。ネットワークインタフェース３４０の電気的性質など、物理特性を定義する物理層３６４を提供することができる。データリンク層３６６は、システム間の物理接続を介して情報を送るためのルールを定義する。ＴＣＰ／ＩＰスタック３３４は、インターネットプロトコル（ＩＰ）および／またはインターネットプロトコルバージョン６（ＩＰｖ６）を含むことがあるネットワーク層３６８を含むことができ、ネットワーク４０上にパスを開き、それを保持するプロトコルを定義する。ＴＣＰ／ＩＰスタック３３４に関連付けられたトランスポート層３７０は、システム間で情報を移動するためのより高レベルの制御を提供する伝送制御プロトコル（ＴＣＰ）を含むことができる。これは、より高度なエラー処理、優先順位決定、およびセキュリティ機能を含むことができる。十分に理解されているセッション層３７２、プレゼンテーション層３７４、アプリケーション層３７８も、任意で、ＴＣＰ／ＩＰスタック３３４の上に位置するように含めることができる。

サーバ３０８は、ウェブサーバまたはＨＴＴＰサーバであってよく、この場合、溶接システム３０４からリモートシステム３１０にロードされるアプリケーションは、例えば、Ｊａｖａ（登録商標）アプレットまたはＪａｖａ（登録商標）アプリケーションであってよいことに注意されたい。アプリケーションは、ＨＴＴＰソケットを介して、溶接システム３０４にウェブページ（例えば、ＨＴＭＬ文書）を要求することができる。この場合、そのウェブページは、溶接システム３０４によって動的に生成され、ライブ溶接機動作パラメータを含むことができる。ウェブページをアプリケーションによって構文解析し、溶接動作パラメータを抽出することができる。この場合、動作パラメータをブラウザ３１２内にグラフィカルに表示し、アルゴリズムによって処理し、かつ／またはログファイル中に記録することができる。さらに、リモートシステム３１０がウェブページを要求した場合、そのウェブページに関連付けられた１つまたは複数のＵＲＬは、コマンド、パラメータセッティング変更、および／または溶接システム３０４が実行する命令または機能を含んでいることがある。

次に図７を参照すると、システム４００は、本発明の代替態様を示す。本発明のこの態様によれば、Ｊａｖａ（登録商標）仮想マシン４０４および関連するブラウザ４０８をシステム３０４内に含めることによって、１つまたは複数のリモート溶接システム２４〜２８および／またはリモートシステム３０へのローカルインタフェースを提供することができる。これによって、例えば、オペレータは、その他のシステムから溶接設定／手順をロードし、ローカルシステム３０４および／またはその他のシステムをモニタ／診断し、その他のシステムからの注文を送付／受領することが可能になる。図示のように、Ｊａｖａ（登録商標）仮想マシン４０４は、Ｊａｖａ（登録商標）アプリケーションまたはプログラム４０９を実行して、ソケット４１２に通信することができる。ソケット４１２を、Ｊａｖａ（登録商標）アプリケーション／アプレットとＴＣＰ／ＩＰスタック３３４の間のインタフェースをとるように設定して、ネットワーク通信を可能にすることができる。

次に図８を見ると、システム４５０は、より詳細な本発明による溶接設定アーキテクチャを示す。システム４５０は、設定オブジェクト４５８およびコントローラ４６２を有する溶接システム４５４を含む。コントローラ４６２は、プロセッサ４６８を、そのプロセッサを制御するための関連するファームウェア、および溶接機器を制御するための溶接プログラム４７６とともに含むことができる。本発明によれば、ブラウザ３１０は、データベース４８０にアクセスする溶接設定コンポーネント７８を呼び出すことによって、溶接設定の更新を開始する。データベース４８０は、溶接システム４５４のための記憶されている溶接プログラム、ファームウェアおよび／または操作手順を含むことができる。オペレータは、ブラウザ３１０からファームウェアまたはプログラムデータなどの所望の機能を選択する。選択が行われた後、ブラウザ３１０は設定オブジェクト４５８を呼び出し、溶接設定コンポーネント７８によってデータベース４８０からのデータのダウンロードを開始する。設定オブジェクト４５８は、データを受け取って、溶接システム４５４に関連するコントローラファームウェア４７２、プログラム４７６、および／またはオペレータ手順４９０のアップグレードまたは修正を開始する。その他の機能も同様に更新されることを理解されたい。あるいは、溶接設定コンポーネント７８を遠隔から呼び出せるように、ローカルブラウザ４９４を含めることができる。

次に図９を参照すると、システム５００は、本発明によるリモートユーザインタフェースを示す。リモートインタフェース５０４は、溶接コントローラ４６２および溶接プログラム４７６にアクセスする修正子オブジェクト５０８を呼び出し、インタフェース５０４を駆動する。溶接プログラム４７６は、ワイヤーフィーダ５１２、溶接トーチ移動５１４、部品ハンドラ５１６、および電源５１８などの溶接システムの機能の態様を制御することができる。リモートインタフェース５０４は、グラフィカルユーザインタフェース（ＧＵＩ）を含むことができ、標準ツールバー５１２（例えば、ファイル、編集、表示、書式、ツール、ウィンドウ、ヘルプ）を提供することができる。ユーザは、リモートインタフェース５０４およびツールバー５１２を介して溶接システムの態様を操作することができる。これらの操作には、例えば、ロジック、タイミング、波形の挙動、動的挙動、およびシステムの操作が含まれ得る。さらに、ユーザは、リモートインタフェース５０４から溶接システム変数をモニタして、リモート溶接システムのメンテナンスまたはサービスを行うことができる。

図１０を参照すると、システム５５０は、より詳細な本発明によるリモートモニタアーキテクチャを示す。溶接システム５５４は、システムモニタ５６２およびアーク／溶接モニタ５６６からデータ変数を収集するモニタオブジェクト５５８を含むことができる。モニタオブジェクト５５８は、リモートブラウザ３１０または溶接モニタコンポーネント７８から呼び出すことができる。１つまたは複数の溶接システムから収集されたデータ変数を、溶接モニタコンポーネント７８が統合して、データベース４８０に記録することができる。このデータを、ブラウザ３１０がリモート溶接システム５５４およびシステム２４〜２８にサービスし、またそれらを保持するために分析する。あるいは、ルールセットまたはポリシーコンポーネント５７０を提供して、リモート溶接システムによって提供されるデータ変数をモニタすることができる。ルールまたはポリシーは、しきい値を含むことができる。この場合、データ変数が所定のしきい値よりも上または下になると、溶接モニタコンポーネント７８はフラグ５７４により警告を受け、次いで、オペレータおよび／またはその他のリモートシステムに通知するなど、さらなる行動をとることができる。より詳細に以下に説明するように、溶接モニタコンポーネント７８はまた、高レベル溶接制御コンポーネント８２および商取引コンポーネント８６にフィードバック５７８を提供する。

図１１を簡単に参照すると、システム６００は、システムモニタ５６２およびアーク／溶接モニタ５６６をより詳細に示す。システムモニタ５６２は、溶接補給品材料６０４に関する情報など、溶接プロセス情報を受け取るための入力を含むことができる。これには、溶接機に関連するワイヤ、ガス、および部品の供給可能性または使用量などの入力が含まれ得る。オペレータ入力６０８は、いつオペレータがシフトを開始および停止したかなどの情報を含むことができ、また、溶接プロセスに関連する、報告された、かつ／またはフラグが立てられたオペレータの問題など、その他の情報を含むことができる。メンテナンススケジュール入力６１２は、特定の溶接機の定期的なサービスおよび／またはシャットダウンの日時に関する情報を提供することができる。アーク／溶接モニタ５６６は、様々なタイプの制御情報を提供する。例えば、この情報には、受信溶接品質データ６１６、アーク安定性データ６２０、コントローラフィードバックデータ６２４、およびタイマ、カウンタ、その他のデータ要素など、その他の複数の制御変数６２８が含まれ得る。

図１２を参照すると、システム６５０は、本発明によるアラーム通知を示す。システム６５０は、システムモニタ５６２およびアーク／溶接モニタ５６６をモニタするアラームまたはイベントコンポーネント６５４を含む。アラームコンポーネント６５４は、所定のデータしきい値からトリガすることができ、あるいは、プロセッサ割込みなどのシステムイベントによって駆動することができる。アラームがトリガされると、アラーム出力６５８が通知オブジェクト６６２にフラグを立てることができる。通知オブジェクト６６２は、例えば、電話メッセージ、ボイスメールメッセージ、Ｅメールメッセージ、および／またはポケベルメッセージを送達するためなどのコンポーネントを含む。溶接モニタコンポーネント７８は、通知オブジェクト６６２から非請求メッセージを受け取って、この情報をブラウザ３１０、データベース４８０、および／またはその他のリモートシステムまたはユーザに提供することができる。

図１３を参照すると、システム６８０は、本発明による高レベル制御アーキテクチャを示す。高レベル溶接制御コンポーネント８２（ＨＬＣＳ）は、例えば、１つまたは複数の溶接システム６８８、２４〜２８にブロードキャストすることができる非同期／同期制御コマンド６８４を生成する。非同期コマンドモードでは、ＨＬＣＳ８２は、例えば、単に溶接開始コマンドを発行し、溶接モニタコンポーネント７８を介して全ての溶接システムから受け取った統合フィードバック６９４をモニタするだけであり、全ての溶接機が前のコマンドを完了するまでは別のコマンドを発行しない。したがって、各溶接機は、その他の溶接機から独立して自由に動作する。同期モードでは、各溶接システムは、例えばリアルタイムクロック（図示せず）に同期をとることができる。各溶接機がコマンド６８４を受け取ると、溶接機の間でネットワークハンドシェークが行われる。この場合、各溶接機は、リアルタイムクロックの所定の時間に実行を開始することに同意する。上述のように、プロトコルのバーストモードの性質のために、データグラムソケットおよびプロトコルを使用することによって、複数の溶接システムに命令することができる。図示のように、コントローラ４６２にローカル制御コマンド７０４を供給し、アーク／溶接モニタ５６６のフィードバックを溶接モニタコンポーネント７８に供給するＨＬＣＳ８２が、制御オブジェクト７００を呼び出すことができる。

次に図１４を見ると、システム７２０は、本発明による自動化した商取引アーキテクチャを示す。システム７２０は、溶接モニタコンポーネント７８から溶接材料および補給品情報７２４を受け取る商取引コンポーネント８６（ＢＴＣ）を含む。補給品情報７２４はＢＴＣ８６によってモニタされ、所定の補給品／材料のしきい値と比較される。補給品情報７２４が所定のしきい値よりも下になった場合には、ＢＴＣ８６は、ネットワーク出力コマンド７２８によって自動的に注文を生成する。自動的な注文の生成は、データベース中の顧客情報をルックアップして、請求があった場合に供給されるか、または、顧客との事前合意より供給される溶接材料を出荷することによって成し遂げることができる。あるいは、注文処理ユーザインタフェースで設定されているブラウザ３１０を介して、注文を手作業で処理することができる。手作業による注文は、リモートモニタ情報を表示して、顧客のニーズを満たす作業命令を、ブラウザ３１０を介して手作業で生成することによって確定することができる。

図１５を参照すると、溶接機ツールボックス７６０および関連するツールに、本発明によるネットワークサーバ４６を備えることによって、溶接プロセス全体を通して溶接オペレータおよび設計者を援助することができる。例として、溶接ツールボックス７６０は、ステンレス鋼溶接のフェライトナンバー予測装置、溶接部から得られる冷却曲線を示すＣＣＴ図、炭素当量計算装置、共通の溶接単位用のメートル法−英米式換算装置、硬度単位変換装置、温度単位変換装置、ゲージ単位変換装置、溶着速度計算装置、溶接トーチ進行速度および溶着率計算装置、様々なジョイント設計における片面およびマルチパス溶接のための溶接サイズおよびビード形状推定装置、パス間温度計算装置、残留応力および歪み予測装置、機械特性予測装置（硬度、延性、耐力強度、疲労強度、耐食性）、熱入力計算装置、ＡＷＳ溶接コードなどのツールを提供することができる。その他のツールには、予熱／後熱計算装置、溶接コスト見積り装置、ワイヤ選択装置ガス選択装置、溶接ジョイントＣＡＤツール、マルチパス計画装置、卑金属選択装置、疲労強度推定装置、引っ張り強さ予測装置、衝撃強さ予測装置、溶接欠陥推定装置を含めることができる。その他の溶接ツールも同様にツールボックス７６０に追加できることを理解されたい。

次に図１６を参照すると、システム８００は、本発明の一態様による溶接およびネットワークセキュリティシステムを示す。溶接制御およびモニタ情報を、インターネットなどの公共ネットワークを介して転送できる場合、システム８００は、リモートシステム８０６と１つまたは複数のその他の溶接システム８０８の間に、暗号化データ通信を認証および認可サービスとともに提供する。リモートシステム８０６は、溶接システム８０８内のネットワークサーバ８１２、データベース８１４、および関連する溶接コンポーネント８１６と通信するためのリモートサーバ８１０を含むことができる。認証とは、主張されているユーザまたはシステムが、主張しているものであるかどうかを判定することを指す。認証は、あるユーザまたはシステムが、溶接システムリソースへのアクセスを溶接システム８０８によって認可されていることを確認するプロセスである。暗号化とは、無認可のエージェントによって容易に理解されることのない暗号文などの形にデータを変換することである。

本発明の一態様によれば、次のプロトコルの１つまたは複数を利用して、認証、認可、および非拒絶を確立することができる。公開鍵インフラストラクチャ（ＰＫＩ）およびＸ．５０９公開鍵インフラストラクチャ証明書を使用して、認証およびメッセージの完全性を提供することができる。セキュアソケットレイヤ（ＳＳＬ）およびセキュアＨＴＴＰ（ＳＨＴＴＰ）を使用して、認証およびデータの暗号化を提供することができる。この場合、公的に入手可能な暗号化アルゴリズムまたはカスタム設計の暗号化アルゴリズムを利用して、固有の（proprietary）認証および認証技術を使用することができる。これらのプロトコルについては、カスタム設計に基づくものを除き、当業者は容易に理解されよう。これらのプロトコルは、インターネット技術標準化委員会（ＩＥＴＦ）のＲｅｑｕｅｓｔ ｆｏｒ Ｃｏｍｍｅｎｔｓ（ＲＦＣ）文書、およびその他のソースに規定されている仕様の中で定義されている。

本発明の別の態様によれば、以下のプロトコルの１つまたは複数を利用して、暗号化を確立することができる。例えば、ＰＧＰ、Ｓ／ＭＩＭＥプロトコルを使用して、暗号化されたＥメールを提供することができる。ＳＳＨおよび／またはＳＳＨ２プロトコルを使用して、暗号化された端末セッションを提供することができる。この場合、インターネットプロトコルセキュリティ（ＩＰＳＥＣ）プロトコルを使って、データ暗号化を提供することができる。公的に入手可能な暗号化アルゴリズムおよび／またはカスタム設計の暗号化アルゴリズムのいずれかを利用して、クローキング（Cloaking）技術を使用することもできる。これらのプロトコルについては、カスタム設計に基づくものを除き、当業者は容易に理解されよう。これらのプロトコルは、インターネット技術標準化委員会（ＩＥＴＦ）のＲｅｑｕｅｓｔ ｆｏｒ Ｃｏｍｍｅｎｔｓ（ＲＦＣ）文書、およびその他のソースに規定されている仕様の中で定義されている。

システム８００は、システム８０６、８０８の間のネットワークトラフィック８３８を確保するための認証認可（ＡＡ）サブシステム８２０、８２２を含む。システム８００はまた、ＡＡサブシステム８２０、８２２の設定を可能にするための溶接ポリシーモジュール８２４、８２６も含むことができる。溶接ポリシーモジュール８２４、８２６はまた、ＴＣＰ／ＩＰドライバ８３４、８３６を介して通信する暗号化ドライバ８３０、８３２に、セキュリティ設定情報を提供することもでき、それによってシステム８０６、８０８の間の安全なネットワークトラフィック８３８を可能にする。システム間におけるマシンレベルおよび／またはユーザレベルの信頼を確立するために、ＡＡサブシステム８２０、８２２の間にネゴシエーション８４２を開始することができる。リモートシステム８０６と溶接システム８０８の間には、その他のネゴシエーションも行えることを理解されたい。これらのネゴシエーションを使用して、ＴＣＰ／ＩＰドライバ８３４、８３６の間に、例えば、安全な（例えば、暗号化された）データチャネル８４６を確立することができる。

溶接ポリシーモジュール８２４、８２６は、設定された１組のローカルセキュリティポリシーを検索して（例えば、データベースまたはローカルキャッシュから）、ＡＡモジュール８２０、８２２、および暗号化ドライバ８３０、８３２に認証およびセキュリティセッティングを配布する。セキュリティポリシーを使用して、溶接システム８０８に提供されるセキュリティおよびアクセスのレベルを定義することができる。例えば、これらのポリシーは、ユーザのタイプに基づいてアクセスを定義することができる。例えば、技術者または監督者に対しては、溶接システム８０８の、溶接システム内の設定および／または修正を可能にする全ての部分へのアクセスを許可することができる。これに対して、オペレータに対しては別のタイプのセキュリティを許可することができる。この場合、溶接システム８０８の、溶接プロセスに関連する実際のマシンおよび／または製造操作を可能にする部分のみにアクセスすることができる。マシンのタイプ、ネットワークアクセス、および／または位置が、溶接システム８０８へのアクセスのレベルを定義するように、溶接ポリシーを設定することもできる。例えば、ローカルの工場イントラネットを介して通信を行うローカルシステムには、インターネットを介して工場の外から通信を行うリモートシステムよりも高い程度のアクセス権が与えられる。多くのその他のポリシーおよび／またはルールセットを、ユーザ、マシン、および／または溶接システム８０８へのロケーションアクセスを定義するように設定できることを理解されたい。

図１７〜図２２は、本発明による分散溶接アーキテクチャの様々な態様を提供するための方法を示す。この方法は、ブロックで表された動作またはプロセスのグループを含む。説明を簡単にするために、この方法を一連のブロックとして示し、説明するが、本発明はそのブロックの数または順番に限定されるものではなく、本発明によれば、ブロックによっては、異なる順番で、かつ／または、本明細書で示し、説明しているものとは異なる別のブロックと同時に、生じるものもあることを理解されたい。例えば、当業者は、これに代わって、状態図などのように一連の相関状態として方法を表せることを理解および認識されるであろう。さらに、本発明による方法を実施するために、必ずしも図示のすべての動作が必要とされるわけではない。

図１７を見ると、本発明による分散溶接アーキテクチャのための方法を示してある。動作１０００で開始して、溶接機をネットワークインタフェースに結合する。動作１００４で、溶接システムに適合されたソケットを使用して、ネットワーク接続を確立する。ソケットには、ストリームおよび／またはデータグラムソケットが含まれ得る。動作１００８で、リモートシステムと通信するための溶接プロトコルを提供する。溶接プロトコルは、溶接システムおよびネットワークサーバの様々な機能の態様を設定するように適合されている。動作１００８の後、動作１０１２〜１０２６は、ほぼ並行して、かつ／または異なる時点で、実行することができる。これらの動作には、動作１０１２で溶接機能をモニタすること、動作１０１４で、１台または複数の溶接機の調整および制御を行うこと、動作１０１８でリモート設定を提供すること、動作１０２２でリモートインタフェースを提供すること、および／または、動作１０２６で遠隔の商取引を可能にすることを含めることができる。

次に図１８を参照すると、より詳細なプロセスが、図１７の動作１０１２で示してある溶接機能をモニタするための方法を示す。動作１０３０で、溶接制御機能をモニタする。これには、制御変数、または溶接コントロールシステム内の活動を記録するその他のデータ要素を問い合わせること、または受け取ることが含まれ得る。動作１０３４で、溶接システムの機能をモニタする。これには、制御変数、またはオペレータの活動およびメンテナンススケジュールなど、溶接コントロールシステム内の活動を記録するその他のデータ要素を問い合わせることが含まれ得る。あるいは、動作１０３０、１０３４で示す制御またはシステムの変数を、非請求イベントとして受け取ることができる。例えば、Ｅメールなどの非請求メッセージが溶接システムからリモートシステムに送られることを促すアラームが、溶接システム内に発生することがある。この場合、そのメッセージは、図１８に示すブロックまたは動作の外で処理される。動作１０３８で、モニタおよび／またはその他のアラームデータがリモートシステムに向けられる。この場合、そのデータを、動作１０４０でデータベースに記録する。動作１０４４で、動作１０４０で記録されたデータがいずれかの所定のアラームしきい値をトリガしたかどうかについて判断する。動作１０４４でどのしきい値も超えていなかった場合には、プロセスは動作１０３０に戻り、データをモニタし続ける。動作１０４４でしきい値を超えていた場合には、プロセスは動作１０４８に進み、動作１０４４で観察をトリガした状態に関して、システムおよび／またはユーザに通知する。

次に図１９を参照すると、より詳細なプロセスが、図１７の動作１０１４に示してある溶接機能を調整および制御するための方法を示す。動作１０６０で、１つまたは複数の溶接システムに溶接コマンドを配布する。動作１０６４で、溶接システムからのフィードバックとしてモニタ情報を受け取る。動作１０６８で、１０６０で開始された命令動作が完了したかどうかを判断する。動作が完了していない場合、プロセスは動作１０６４に戻って、溶接システムからの情報をモニタし始める。動作１０６８で動作が完了していた場合、プロセスは動作１０７２に進む。動作１０７２で、新しいコマンドを実行すべきかどうかを判断する。動作１０７２で新しいコマンドを実行すべき場合には、プロセスは動作１０６０に戻る。１０７２で実行すべき新しいコマンドがなかった場合には、プロセスは動作１０７６に進み、制御シーケンスを終了する。

次に図２０を参照すると、より詳細なプロセスが、図１７の動作１０１８に示してある、遠隔溶接設定を提供するための方法を示す。動作１０８０で、データベースから更新すべき設定アイテムを選択する。これらの項目には、溶接システムに関連するプロセッサファームウェア、プロセッサロジック、および手順が含まれ得る。動作１０８４で、溶接システム上で、溶接設定オブジェクトを開始する。動作１０８８で、溶接設定オブジェクトに設定データを転送する。動作１０９２で、設定オブジェクトが溶接システムの更新を完了したかどうかを判断する。動作１０９２で設定が完了していない場合には、プロセスは動作１０８８に戻る。動作１０９２で動作が完了している場合には、プロセスは動作１０９６に進み、設定を終了する。

次に図２１を参照すると、より詳細なプロセスが、図１７の動作１０２２に示してある、リモートインタフェースを提供するための方法を示す。動作１１００で、例えば、リモートブラウザにインタフェースコンポーネントをロードする。動作１１０４で、プログラミング、モニタ、および編集機能に、インタフェースコンポーネントを提供する。動作１１０８で、インタフェースコンポーネントからリモート溶接機能を選択する。動作１１１２で、リモート溶接システムオブジェクトを呼び出して、動作１１０８で選択した機能を実行する。

次に図２２を参照すると、より詳細なプロセスが、図１７の動作１０２６に示してある商取引を提供するための方法を示す。動作１２００で、溶接システムの補給品および材料をモニタし、遠隔地から自動および／または手動で注文する。動作１２０４で、遠隔の注文を受け取り、それをリモートシステムにおいて自動的に処理する。動作１２０８で、動作１２００で発注した溶接システムに溶接補給品を出荷する。動作１２１２で、売上および配送の予想を調整して、複数の溶接システムから受け取ったモニタ情報に対処する。

上述したように本発明の様々な態様を説明した。もちろん、本発明を説明する目的で、コンポーネントまたは方法の考えられるあらゆる組合せを記載することは不可能である。しかし、当業者は、本発明の多くのさらなる組合せおよび変更が可能であることを認識されよう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲に含まれる全てのこのような改変、修正および変形を含むことを意図している。

本発明の一態様による分散溶接アーキテクチャを示す概略構成図である。 本発明の一態様による例示的な溶接およびリモートシステムのネットワーク構成を示す概略構成図である。 本発明の一態様による溶接ネットワークを示す概略構成図である。 本発明の一態様による溶接コントローラおよびネットワークインタフェースを示す概略構成図である。 本発明の一態様による溶接プロトコルを示す図である。 本発明の一態様による、より詳細なネットワークインタフェースおよび通信アーキテクチャを示す概略構成図である。 本発明の一態様による統合溶接インタフェースを示す概略構成図である。 本発明の一態様による溶接設定システムを示す概略構成図である。 本発明の一態様による構成およびモニタユーザインタフェースを示す概略構成図である。 本発明の一態様による溶接モニタシステムを示す概略構成図である。 本発明の一態様による、より詳細な制御およびシステムモニタを示す図である。 本発明の一態様による溶接アラームシステムを示す概略構成図である。 本発明の一態様による高レベル溶接コントロールシステムを示す概略構成図である。 本発明の一態様による溶接商取引システムを示す概略構成図である。 本発明の一態様による溶接サポートシステムを示す概略構成図である。 本発明の一態様による溶接セキュリティシステムを示す概略構成図である。 本発明の一態様による分散溶接アーキテクチャを提供する方法を示す流れ図である。 本発明の一態様による遠隔溶接モニタプロセスを示す流れ図である。 本発明の一態様による遠隔溶接制御プロセスを示す流れ図である。 本発明の一態様による遠隔溶接構成プロセスを示す流れ図である。 本発明の一態様による遠隔溶接インタフェースプロセスを示す流れ図である。 本発明の一態様による遠隔溶接商取引プロセスを示す流れ図である。

Claims (59)

1. 分散溶接システムであって、
   サーバ（３０８）およびネットワークインタフェース（３４０）に動作可能に結合されてネットワークアーキテクチャを可能にする溶接機（１２４、１２６、１２８）を備え、
   前記ネットワークアーキテクチャは、少なくとも１つのリモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）と通信するネットワーク（４０）を供給し、
   前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）は、前記ネットワークアーキテクチャと通信する少なくとも１つのリモートインタフェース（７０）を含み、および、前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）は、少なくとも１つのＨＴＴＰソケットにアクセスして、前記溶接機（１２４、１２６、１２８）とのウェブ通信を確立し且つ該リモートシステムが前記溶接機（１２４、１２６、１２８）から少なくとも１つのアプリケーションをロードし、
   前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）は、前記少なくとも１つのアプリケーションを介して少なくとも１つの溶接アプリケーションソケットにアクセスして、前記溶接機（１２４、１２６、１２８）と該リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）の間で、電子商取引、分散制御、メンテナンス、カスタマーサポート、または、材料の注文、供給、配送のうち少なくとも一つと少なくとも部分的に関連する情報を交換し、
   前記少なくとも１つのアプリケーションは、溶接設定コンポーネント（７４）を含んで本分散溶接システムと対話して該溶接設定コンポーネント（７４）が溶接プログラム、溶接ファームウェア、溶接手順のうち少なくとも１つを転送して前記溶接機（１２４、１２６、１２８）の修正を可能にし、並びに、
   前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）は、遠隔の溶接補給品の注文を処理しおよび溶接補給品の出荷を始める商取引コンポーネント（８６）を含むことを特徴とする分散溶接システム。
2. 前記サーバ（３０８）はウェブサーバおよびＨＴＴＰサーバの少なくとも１つであり、前記リモートインタフェース（７０）はウェブブラウザであることを特徴とする請求項１に記載のシステム。
3. 前記アプリケーションは、Ｊａｖａ（登録商標）アプレット（３２２）またはＪａｖａ（登録商標）アプリケーション（４０９）の少なくとも１つであることを特徴とする請求項１に記載のシステム。
4. 前記溶接アプリケーションソケットは、ＨＴＴＰソケット、ＦＴＰソケット、ＳＭＴＰソケット、ＲＰＣソケット、ＲＭＩソケット、ＪＤＢＣソケット、ＯＤＢＣソケット、ＳＳＬソケット、ＮＦＳソケット、Ｗｉｎソケット、ＰＯＰ３ソケット、およびＴＥＬＮＥＴソケットのうち少なくとも１つを含むことを特徴とする請求項１に記載のシステム。
5. 溶接機のネイティブシステムに、または溶接機のネイティブシステムから、前記溶接アプリケーションソケットを介して要求をプロキシするクライアントをさらに含むことを特徴とする請求項４に記載のシステム。
6. 少なくとも１つの制御プロセッサ（４６８）、前記少なくとも１つの制御プロセッサ（４６８）を結合するネイティブ溶接ローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）、前記少なくとも１つの制御プロセッサ（４６８）上で実行する１つまたは複数のロジックプロセスまたはオブジェクトをさらに含むことを特徴とする請求項５に記載のシステム。
7. 各オブジェクトによって示されるメソッドまたはプロパティへのアクセスを提供するためのデータベース（４８０）をさらに含むことを特徴とする請求項６に記載のシステム。
8. 前記アプリケーションは、前記少なくとも１つのＨＴＴＰソケットを介して、前記溶接機（１２４、１２６、１２８）に少なくとも１つのウェブページを要求することを特徴とする請求項１に記載のシステム。
9. 前記少なくとも１つのウェブページは、ライブ溶接動作パラメータを含む前記溶接機（１２４、１２６、１２８）によって動的に生成されることを特徴とする請求項８に記載のシステム。
10. 前記少なくとも１つのウェブページはアプリケーションによって構文解析されて溶接動作パラメータを抽出され、前記溶接動作パラメータはリモートインタフェース（７０）内にグラフィカルに表示されるか、アルゴリズムによって処理されるか、ログファイル中に記録されるかのうち少なくとも１つであることを特徴とする請求項８に記載のシステム。
11. 前記少なくとも１つのウェブページの少なくとも１つのＵＲＬは、前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）によって前記少なくとも１つのウェブページが要求されたときに、前記溶接機（１２４、１２６、１２８）によって実行されるコマンド、パラメータセッティング変更、命令または機能のうち少なくとも１つを含んでいることを特徴とする請求項８に記載のシステム。
12. 前記溶接アプリケーションソケットは、溶接機のネイティブアドレス指定およびコマンド引数をカプセル化し、溶接機のネイティブネットワークおよびオペレーティングシステムによって、経路指定および要求引数が供給されることを特徴とする請求項１に記載のシステム。
13. 前記ネットワーク（４０）は、イーサネット（登録商標）、ワイアレスイーサネット（登録商標）、ＰＰＰ（ポイントツーポイントプロトコル）、一対多方向短距離ＲＦ（無線周波数）、ＷＡＰ（ワイアレスアプリケーションプロトコル）、ブルートゥース、ＩＰ、ＩＰｖ６、ＴＣＰ、およびユーザデータグラムプロトコル（ＵＤＰ）のうち少なくとも１つを使用することを特徴とする請求項１に記載のシステム。
14. 前記溶接機（１２４、１２６、１２８）は、ローカルネットワーク（４０）またはインターネットを介して、別のネットワーク化された溶接機、溶接機のネットワーク、リモートコンピュータ（１００）、産業用コントローラ（１０２）、ロボット（１０４）、およびネットワークデバイス（１０６）のうち少なくとも１つとインタフェースをとることを特徴とする請求項１に記載のシステム。
15. 前記ネットワークインタフェース（３４０）は、少なくとも１つのソケット（３１８、４１２）とインタフェースをとってネットワーク（４０）への通信を提供することを特徴とする請求項１に記載のシステム。
16. 前記溶接機（１２４、１２６、１２８）内のオブジェクトによってインスタンスが生成される１つまたは複数の溶接機器（１３０、１３２、１３４）をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載のシステム。
17. 前記溶接機器（１３０、１３２、１３４）は、リモートネットワークシステムの少なくとも１つから、または１つまたは複数のネットワーク化された溶接機から制御されることを特徴とする請求項１６に記載のシステム。
18. ＬＡＮ（１５０、１５２）、電話接続（１４４）、および前記ネットワークに結合するゲートウェイのうち少なくとも１つをさらに含むことを特徴とする請求項１７に記載のシステム。
19. 前記溶接機（１２４、１２６、１２８）は、前記ネットワークとは別に、前記溶接機器（１３０、１３２、１３４）と対話するための溶接通信ネットワークインタフェース（１５４、１５６、１５８）をさらに含むことを特徴とする請求項１７に記載のシステム。
20. 前記溶接機（１２４、１２６、１２８）はさらに、溶接プロパティ／メソッドデータベース（１９０）、溶接コントローラ（２０４）、および溶接入出力インタフェース（２０８）のうち少なくとも１つを含んで前記溶接機器（１３０、１３２、１３４）を制御し、前記溶接プロパティおよびメソッドデータベース（１９０）は、少なくとも１つのオブジェクトを提供して前記溶接機（１２４、１２６、１２８）と対話し、前記溶接コントローラ（２０４）は少なくとも１つの制御ループを制御し、前記溶接入出力インタフェース（２０８）は、前記溶接機器（１３０、１３２、１３４）に関連付けられて少なくとも１つの制御出力（２１０）、ディスクリート出力（２１４）、およびフィードバック入力（２１２）に動作可能に結合することを特徴とする請求項１６に記載のシステム。
21. 前記少なくとも１つのソケット（３１８、４１２）は、ネットワークに通信するためのＴＣＰ／ＩＰ（３３４）スタックに関連付けられることを特徴とする請求項１５に記載のシステム。
22. 前記ＴＣＰ／ＩＰスタック（３３４）は、物理層（３６４）、データリンク層（３６６）、セッション層（３７２）、プレゼンテーション層（３７４）、およびアプリケーション層（３７８）のうち少なくとも１つに関連付けられることを特徴とする請求項２１に記載のシステム。
23. 前記少なくとも１つのソケット（３１８、４１２）は、ストリームソケットまたはデータグラムソケットであることを特徴とする請求項２１に記載のシステム。
24. 溶接プロトコル（２２０）をさらに含んで、前記溶接機（１２４、１２６、１２８）を制御またはモニタすることを特徴とする請求項２１に記載のシステム。
25. 前記溶接プロトコル（２２０）は、オプション／フラグフィールド（２４０）、メッセージシーケンスフィールド（２４４）、メッセージステータスフィールド（２４６）、データ長フィールド（２４８）、データフィールド（２３８）、サーバコマンドフィールド（２５０）、サーバコマンドＩＤフィールド（２５６）、サーバコマンド引数フィールド（２５８）、マシンフィールド（２５４）、マシンアドレスフィールド（２６０）、プロパティ／メソッドＩＤフィールド（２６２）、およびプロパティ／メソッド引数フィールド（２６４）のうち少なくとも１つを含むことを特徴とする請求項２４に記載のシステム。
26. 前記Ｊａｖａ（登録商標）アプレット（３２２）は、ＴＣＰソケットを備えたリモートインタフェース（７０）でＪａｖａ（登録商標）仮想マシン（４０４）と対話することを特徴とする請求項３に記載のシステム。
27. 前記溶接機（１２４、１２６、１２８）はブラウザ（４０８）およびＪａｖａ（登録商標）仮想マシン（４０４）のうち少なくとも１つを含んで、他の溶接機およびリモートシステムと通信することを特徴とする請求項１に記載のシステム。
28. 前記溶接機（１２４、１２６、１２８）は、前記溶接機（１２４、１２６、１２８）に、および前記溶接機（１２４、１２６、１２８）から、メッセージおよびファイルを転送するためのＥメールコンポーネント（３２８）および通信コンポーネント（３３０）をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載のシステム。
29. 前記ウェブページは、ＨＴＭＬ、ＳＨＴＭＬ、ＶＢスクリプト、Ｊａｖａ（登録商標）、ＣＧＩスクリプト、Ｊａｖａ（登録商標）スクリプト、ダイナミックＨＴＭＬ、ＡＳＰ、ＸＭＬ、ＰＤＦ、およびＷＭＬフォーマットのうち少なくとも１つを含むことを特徴とする請求項８に記載のシステム。
30. グラフィカルユーザインタフェース（ＧＵＩ）（５０４）をさらに含んで、前記溶接機（１２４、１２６、１２８）のリモート設定およびモニタを可能にすることを特徴とする請求項１に記載のシステム。
31. 前記ＧＵＩ（５０４）は、溶接プログラム（４７６）に関連するロジック操作、タイミング操作、波形操作、および動的操作を可能にすることを特徴とする請求項３０に記載のシステム。
32. 前記諸操作は、ワイヤーフィーダ（５１２）、トーチ移動（５１４）、部品ハンドラ（５１６）、および電源（５１８）のうち少なくとも１つに関連することを特徴とする請求項３１に記載のシステム。
33. 溶接モニタコンポーネント（７８）をさらに含み、前記溶接モニタコンポーネント（７８）は、溶接機（１２４、１２６、１２８）から溶接システムおよび溶接制御変数を受け取り、前記変数をデータベース（４８０）中に記録することを特徴とする請求項１に記載のシステム。
34. 前記変数は、タイマ、カウンタ、シーケンサ、整数、データ要素、オペレータ情報、および前記溶接機（１２４、１２６、１２８）に関連する診断のうち少なくとも１つに関連することを特徴とする請求項３３に記載のシステム。
35. 前記溶接モニタコンポーネント（７８）は、所定のルールおよびポリシー（５７０）を調べて、別のシステムまたはリモートユーザに通知するかどうかを決定することを特徴とする請求項３３に記載のシステム。
36. アーク／溶接モニタオブジェクト（５６６）およびシステムモニタオブジェクト（５６２）から情報を収集するモニタオブジェクト（５５８）をさらに含み、前記モニタオブジェクト（５６６）は、溶接の品質（６１６）、アーク安定性（６２０）、溶接フィードバック（６２４）、および制御変数（６２８）のうち少なくとも１つをモニタし、前記システムモニタオブジェクト（５６２）は、溶接材料（６０４）、オペレータ情報（６０８）、およびメンテナンススケジュール（６１２）のうち少なくとも１つをモニタすることを特徴とする請求項３３に記載のシステム。
37. 溶接機（１２４、１２６、１２８）からメッセージをトリガするためのアラームおよびイベント（６５４）の少なくとも１つをさらに含むことを特徴とする請求項３３に記載のシステム。
38. 前記メッセージは、ボイスメール、Ｅメール、電話、およびポケベル（６６２）によってリモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）またはリモートユーザに送られることを特徴とする請求項３７に記載のシステム。
39. 溶接制御コンポーネント（８２）をさらに含み、前記接制御コンポーネント（８２）は、少なくとも１つの溶接モニタコンポーネント（７８）からのフィードバックをモニタし、前記溶接機（１２４、１２６、１２８）および少なくとも１つの他の溶接機または溶接ネットワークに制御コマンド（６８４）を発行することを特徴とする請求項１に記載のシステム。
40. 前記制御コマンド（６８４）は、伝送制御プロトコル（ＴＣＰ）ソケットおよびユーザデータグラムプロトコル（ＵＤＰ）ソケットの少なくとも１つによって非同期的または同期的に発行されることを特徴とする請求項３５に記載のシステム。
41. ステンレス鋼溶接のフェライトナンバー予測装置、溶接部から得られる冷却曲線を示すＣＣＴ図、炭素当量計算装置、共通の溶接の単位用のメートル法−英米式換算装置、硬度単位変換装置、温度単位変換装置、ゲージ単位変換装置、溶着速度計算装置、トーチ進行速度および溶着率計算装置、様々なジョイント設計における片面およびマルチパス溶接のための溶接サイズおよびビード形状推定装置、パス間温度計算装置、残留応力および歪み予測装置、機械特性予測装置、熱入力計算装置、予熱／後熱計算装置、溶接コスト見積り装置、ワイヤ選択装置、ガス選択装置、溶接ジョイントＣＡＤツール、マルチパス計画装置、卑金属選択装置、疲労強度推定装置、引っ張り強さ予測装置、衝撃強さ予測装置、溶接欠陥推定装置、およびＡＷＳ溶接コードのうち少なくとも１つを提供する溶接ツールボックス（７６０）をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載のシステム。
42. リモート溶接機をモニタし、また、前記溶接補給品の注文および前記溶接補給品の出荷を処理するためのユーザインタフェース（５０４）をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載のシステム。
43. 溶接オペレータが、前記溶接機（１２４、１２６、１２８）内に含まれているブラウザ（３１０）から商取引を開始することを特徴とする請求項４２に記載のシステム。
44. ＳＳＬ層を使用して前記ネットワーク（４０）を介した通信を容易にするセキュリティコンポーネントをさらに含むことを特徴とする請求項１に記載のシステム。
45. 前記セキュリティコンポーネントは認証／認可コンポーネント（８２０、８２２）、暗号化コンポーネント（８３０、８３２）、および溶接ポリシーモジュール（８２４、８２６）のうち少なくとも１つをさらに含んで、前記ネットワーク（４０）を介した通信を容易にすることを特徴とする請求項４４に記載のシステム。
46. 請求項１に記載の分散溶接システムの少なくとも一部を実行するためのコンピュータ実行可能命令を有することを特徴とするコンピュータ可読媒体。
47. 分散した溶接の調整を提供するための方法であって、
    溶接機（１２４、１２６、１２８）をネットワークインタフェース（３４０）に結合するステップと、
    ＨＴＴＰまたは溶接アプリケーションソケットの少なくとも１つを利用して、前記ネットワークインタフェースを介してリモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）とのネットワーク接続を確立するステップであって、前記ＨＴＴＰソケットがウェブ通信のために利用され、および、前記溶接アプリケーションソケットが利用されて前記溶接機（１２４、１２６、１２８）と前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）の間で、電子商取引、分散制御、メンテナンス、カスタマーサポート、または、材料の注文、供給、配送のうち少なくとも一つと少なくとも部分的に関連する情報を交換するステップと、
    遠隔地から遠隔の溶接補給品の注文を処理しおよび溶接補給品の該遠隔地への出荷を始めることで遠隔の商取引を可能にするステップと、
    前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）と通信して、分散した溶接の調整を可能にするための溶接プロトコル（２２０）を提供するステップと、
    リモート設定機能を提供するステップ
    を含むことを特徴とする方法。
48. 前記溶接プロトコル（２２０）は、オプション／フラグフィールド（２４０）、メッセージシーケンスフィールド（２４４）、メッセージステータスフィールド（１２６）、データ長フィールド（２４８）、データフィールド（２３８）、サーバコマンドフィールド（２５０）、サーバコマンドＩＤフィールド（２５６）、サーバコマンド引数フィールド（２５８）、マシンフィールド（２５４）、マシンアドレスフィールド（２６０）、プロパティ／メソッドＩＤフィールド（２６２）、およびプロパティ／メソッド引数フィールド（２６４）のうち少なくとも１つを含むことを特徴とする請求項４７に記載の方法。
49. 溶接機能をモニタするステップ、前記溶接機（１２４、１２６、１２８）間の調整および制御を行うステップ、および、リモートインタフェース（７０）を提供するステップのうち、少なくとも１つをさらに含むことを特徴とする請求項４７に記載の方法。
50. 前記溶接機能をモニタするステップは、
    制御機能をモニタすること、システム機能をモニタすること、前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）またはユーザにモニタおよびアラームデータ（６５４）を向けること、前記モニタおよびアラームデータ（６５４）を記録すること、および、前記モニタおよびアラームデータ（６５４）に基づいてシステムまたはユーザに通知することをさらに含むことを特徴とする請求項４９に記載の方法。
51. 前記溶接機（１２４、１２６、１２８）間の調整および制御を行うステップは、
    少なくとも１つの他の溶接システムに対する分散溶接コマンドを開始すること、および、
    前記少なくとも１つの他の溶接システムからモニタ情報を受け取って、いつ前記溶接コマンドが完了したかを判断すること
    をさらに含むことを特徴とする請求項４９に記載の方法。
52. 前記リモート設定機能を提供するステップは、
    更新すべき設定アイテムを選択すること、溶接設定オブジェクトを開始して前記更新を実行すること、および、設定データを前記溶接機（１２４、１２６、１２８）に転送することをさらに含むことを特徴とする請求項４９に記載の方法。
53. 前記リモートインタフェース（７０）を提供するステップは、
    インタフェースコンポーネントをロードすること、前記インタフェースコンポーネントを使ってプログラミング、編集、およびモニタ対話性のうちの１つを提供すること、リモート溶接機能を選択すること、および、リモートオブジェクトを呼び出して前記リモート溶接機能を実行することをさらに含むことを特徴とする請求項４９に記載の方法。
54. 前記遠隔の商取引を可能にするステップは、
    前記溶接補給品および遠隔地からの注文情報をモニタすることと、前記溶接補給品および前記注文情報に関連する売上および配送の予想を調整すること
    をさらに含むことを特徴とする請求項４７に記載の方法。
55. 前記溶接プロトコル（２２０）が、
    オプション／フラグフィールド（２４０）、メッセージシーケンスフィールド（２４４）、メッセージステータスフィールド（２４６）、データ長フィールド（２４８）、データフィールド（２３８）、サーバコマンドフィールド（２５０）、サーバコマンドＩＤフィールド（２５６）、サーバコマンド引数フィールド（２５８）、マシンフィールド（２５４）、マシンアドレスフィールド（２６０）、プロパティ／メソッドＩＤフィールド（２６２）、およびプロパティ／メソッド引数フィールド（２６４）のうち少なくとも１つを含むデータ構造によって提供されることを特徴とする請求項４７に記載の方法。
56. 信号を介してサーバ（３０８）およびネットワークインタフェース（３４０）に溶接機（１２４、１２６、１２８）を動作可能に結合することでネットワークアーキテクチャを可能にするステップ、並びに、
    少なくとも１つのリモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）に通信するネットワークに前記信号を介して、リモートインタフェース（７０）、溶接設定コンポーネント（７４）、溶接モニタコンポーネント（７８）、および、溶接制御コンポーネント（８２）のうち少なくとも１つを供給する前記ネットワークアーキテクチャを利用することで、溶接システムの間で通信を行うステップであって、前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）が前記信号を介したウェブ通信のための少なくとも１つのＨＴＴＰソケットおよび少なくとも１つの溶接アプリケーションソケットを含み、前記信号を介して前記溶接機（１２４、１２６、１２８）と前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）の間で情報を交換するステップ
    をさらに含むことを特徴とする請求項４７に記載の方法。
57. 前記信号が、溶接プロトコルパケットをさらに含むことを特徴とする請求項５６に記載の方法。
58. 前記信号を、ネットワーク接続およびワイアレス接続の少なくとも１つを介して伝送するステップをさらに含むことを特徴とする請求項５６に記載の方法。
59. 分散溶接システムであって、
    溶接機（１２４、１２６、１２８）をサーバ（３０８）に結合してネットワークアーキテクチャを可能にするための手段を含み、
    前記ネットワークアーキテクチャは、リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）と通信するための手段を供給し、
    前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）は、本分散溶接システム内のリモートインタフェース（７０）、溶接設定コンポーネント（７４）、溶接モニタコンポーネント（７８）、および、溶接制御コンポーネント（８２）のうち少なくとも１つを含み、
    前記ネットワークアーキテクチャは、該溶接設定コンポーネント（７４）が溶接プログラム、溶接ファームウェア、溶接手順のうち少なくとも１つを転送して溶接機（１２４、１２６、１２８）の修正を可能にし、
    前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）は、遠隔の溶接補給品の注文を処理しおよび溶接補給品の出荷を始める商取引コンポーネント（８６）を含み、
    前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）は、ウェブ通信のための手段と、前記溶接機（１２４、１２６、１２８）と前記リモートシステム（３０、１４０、３１０、８０６）の間で情報を交換するための手段とを含み、並びに、
    該情報は、電子商取引と少なくとも部分的に関連することを特徴とする分散溶接システム。

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