JP4728502B2 - コンデンサ試験装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンデンサに対して特性試験、信頼性試験、破壊試験などの試験を行うコンデンサ試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子回路において高周波用途に用いられるコンデンサでは、その特性や信頼性、寿命等に関して、高周波による温度上昇、劣化、破壊等を調べる試験が行われている。このような試験を行う方法としては、従来、試験対象となるコンデンサに高周波電源及び各種の測定器を接続し、コンデンサに対して直接に高周波電力を印加する試験方法が用いられている。
【0003】
これに対して、近年、高周波用途に用いられるコンデンサとして、さらに高周波かつ高電圧での用途に用いるコンデンサの開発と利用が進められている。このようなコンデンサに対して試験を行う場合、高周波電源のみでコンデンサに電力を直接印加する従来の方法では、コンデンサに要求されている高周波かつ高電圧での特性等について充分に試験することが難しくなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
コンデンサに試験電力を印加して行う他の試験方法として、試験対象となるコンデンサに対して高周波電力を直接印加せずに、共振用のコイルを用いる方法がある。この試験方法では、コンデンサにコイルを直列に接続して直列共振回路を構成し、この共振回路に高周波電力を印加しつつ共振状態を発生させて、コンデンサに対して高周波かつ高電圧の試験電力を印加する。
【0005】
ここで、上述した高周波のコンデンサ試験においては、コンデンサにコイルを接続した共振回路、共振回路を制御する制御手段、及び共振回路での共振状態等を測定する各種の測定器を、個々のコンデンサに適用する試験方法や試験時間などの試験条件に応じた構成に接続して、コンデンサ試験を行う必要がある。
【0006】
しかしながら、コンデンサ試験に必要となる具体的な試験条件は、試験対象となるコンデンサの特性や用途などによって異なる。このとき、上記したコンデンサ試験では、試験条件に応じて試験装置の構成をその都度設定または変更しなくてはならない。また、試験条件によっては、コンデンサへの高周波電力の印加を手動で繰り返し行う必要があるなど、コンデンサ試験の準備作業や試験時の操作内容が複雑化するという問題があった。
【0007】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、試験条件が異なる場合でも試験の準備作業や操作内容が簡単化されて、個々のコンデンサに対して好適な試験条件で試験を行うことが可能なコンデンサ試験装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明による第1のコンデンサ試験装置は、(1)試験対象となるコンデンサに直列に接続されて共振回路を構成するコイル、及びコンデンサまたは共振回路に所定周波数の試験電力を印加する印加電力生成手段を有し、コンデンサ試験に対して試験方法がそれぞれ異なる複数の試験モードの適用が可能に構成されたコンデンサ試験手段と、(2)コンデンサ試験手段において適用される試験モードを切り換える試験モード切換手段とを備え、複数の試験モードは、印加電力生成手段によって共振回路に試験電力を印加するとともに、共振回路での共振周波数を自動で検出し、試験電力の周波数を制御して追尾する自動共振周波数検出追尾モードと、印加電力生成手段によって共振回路に試験電力を印加するとともに、共振回路に印加する試験電力の周波数を手動で設定する手動周波数設定共振モードと、印加電力生成手段によってコンデンサに試験電力を直接印加するとともに、コンデンサに印加する試験電力の周波数を手動で設定する手動周波数設定直接印加モードとを含むことを特徴とする。
【0009】
上記したコンデンサ試験装置においては、共振用のコイル及び印加電力生成手段を含み、コンデンサに試験電力を印加して試験を行うコンデンサ試験手段が、異なる試験方法でのコンデンサ試験の実行に必要な各構成を一体に備えて構成されている。そして、試験モード切換手段を介して試験モードを切り換えることによって、コンデンサ試験に適用される試験方法を変更可能としている。
【0010】
このような構成により、個々のコンデンサの特性や用途に応じて異なる試験方法を適用することが必要な場合でも、簡単な準備作業及び操作内容で試験方法を設定することが可能となる。したがって、個々のコンデンサに対して、好適な試験条件で容易に試験を行うことが可能なコンデンサ試験装置が実現される。
【0011】
試験方法を変更するための試験モードとしては、複数の試験モードは、印加電力生成手段によって共振回路に試験電力を印加するとともに、共振回路での共振周波数を自動で検出し、試験電力の周波数を制御して追尾する自動共振周波数検出追尾モードを含むことが好ましい。このような試験モードでは、コンデンサ及びコイルからなる共振回路での共振状態を精度良く保持して、コンデンサ試験を確実に行うことができる。
【0012】
また、複数の試験モードは、印加電力生成手段によって共振回路に試験電力を印加するとともに、共振回路に印加する試験電力の周波数を手動で設定する手動周波数設定共振モードを含むことが好ましい。このような試験モードでは、共振周波数を自動検出する時間を短縮して、コンデンサ試験を短時間で効率的に行うことができる。
【0013】
また、複数の試験モードは、印加電力生成手段によってコンデンサに試験電力を直接印加するとともに、コンデンサに印加する試験電力の周波数を手動で設定する手動周波数設定直接印加モードを含むことが好ましい。このような試験モードでは、共振回路を用いていないため、任意の周波数での試験が可能となる。
【0014】
また、本発明による第2のコンデンサ試験装置は、(1)試験対象となるコンデンサに直列に接続されて共振回路を構成するコイル、及びコンデンサまたは共振回路に所定周波数の試験電力を印加する印加電力生成手段を有し、コンデンサ試験に対して試験時間の設定が可変に構成されたコンデンサ試験手段と、(2)コンデンサ試験手段において適用される試験時間の設定を管理する試験時間管理手段とを備え、コンデンサ試験手段は、コンデンサ試験に対して試験時間の管理方法がそれぞれ異なる複数の管理モードの適用が可能に構成され、試験時間管理手段は、コンデンサ試験手段において適用される管理モードを切り換える管理モード切換手段を有するとともに、複数の管理モードは、コンデンサ試験の開始及び停止をそれぞれ手動で指示する手動モードと、設定されたタイマ設定時間によってコンデンサ試験の停止を自動で指示するタイマモードと、設定されたサイクル時間及びカウンタ設定回数によってコンデンサ試験での試験電力の印加を繰り返し行うサイクルモードとを含むことを特徴とする。
【0015】
上記したコンデンサ試験装置においては、共振用のコイル及び印加電力生成手段を含み、コンデンサに試験電力を印加して試験を行うコンデンサ試験手段が、異なる試験時間でのコンデンサ試験の実行に必要な各構成を一体に備えて構成されている。そして、試験時間管理手段を介して試験時間の設定を管理している。
【0016】
このような構成により、個々のコンデンサの特性や用途に応じて異なる試験時間を適用することが必要な場合でも、簡単な準備作業及び操作内容で試験時間を管理することが可能となる。したがって、個々のコンデンサに対して、好適な試験条件で容易に試験を行うことが可能なコンデンサ試験装置が実現される。
【0017】
さらに、コンデンサ試験手段は、コンデンサ試験に対して試験時間の管理方法がそれぞれ異なる複数の管理モードの適用が可能に構成され、試験時間管理手段は、コンデンサ試験手段において適用される管理モードを切り換える管理モード切換手段を有することを特徴とする。
【0018】
この構成では、管理モード切換手段を介して管理モードを切り換えることによって、コンデンサ試験に適用される試験時間及びその管理方法を変更可能としている。
【0019】
このような構成により、個々のコンデンサの特性や用途に応じて異なる試験時間またはその管理方法を適用することが必要な場合でも、簡単な準備作業及び操作内容で試験時間等を設定することが可能となる。したがって、個々のコンデンサに対して、好適な試験条件で容易に試験を行うことが可能なコンデンサ試験装置が実現される。
【0020】
試験時間またはその管理方法を変更するための管理モードとしては、複数の管理モードは、コンデンサ試験の開始及び停止をそれぞれ手動で指示する手動モードを含むことが好ましい。このような管理モードでは、印加時間が任意な破壊試験を効率的に行うことができる。
【0021】
また、複数の管理モードは、設定されたタイマ設定時間によってコンデンサ試験の停止を自動で指示するタイマモードを含むことが好ましい。このような管理モードでは、多数のコンデンサの特性を比較するような試験を簡単に行うことができる。
【0022】
また、複数の管理モードは、設定されたサイクル時間及びカウンタ設定回数によってコンデンサ試験での試験電力の印加を繰り返し行うサイクルモードを含むことが好ましい。このような管理モードでは、印加の繰り返しを行うことで確認するような信頼性試験を簡単に行うことができる。
【0023】
さらに、上述した試験モードの切換による試験方法の変更機能と、管理モードの切換(試験時間の設定の管理)による試験時間及びその管理方法の変更機能とを併せ持つコンデンサ試験装置の構成とすることも可能である。これにより、個々のコンデンサに対応して、様々な試験条件に容易に対応可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面とともに本発明によるコンデンサ試験装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0025】
図1は、本発明によるコンデンサ試験装置の第1実施形態の構成を概略的に示すブロック図である。本実施形態のコンデンサ試験装置1は、試験対象となるコンデンサ11に対して、所望の周波数での高周波の試験電力を充分な高電圧で印加して、特性試験、信頼性試験、破壊試験などの試験を行うものであり、コイル12と、印加電力生成部2と、共振制御部3と、検出部4と、設定部5とを備えて構成されている。
【0026】
コイル12は、試験対象となるコンデンサ11に直列に接続されて共振回路を構成するための共振用の内蔵コイルである。コイル12の一方の端子12aは、印加電力生成部2を介して試験端子11aに接続されている。また、コイル12の他方の端子12bは、試験端子11bに接続されている。
【0027】
コンデンサの試験時には、図1に示すように、2つの試験端子11a及び11bの間に、試験対象のコンデンサ11が接続される。これにより、コンデンサ11とコイル12とが直列に接続された直列共振回路が構成され、この共振回路を利用して、コンデンサ11への高周波電力の印加が行われる。
【0028】
印加電力生成部2は、上記したようにコイル12の端子12aと、コンデンサ11が接続される試験端子11aとの間に設置されている。印加電力生成部2には、商用電源による通常の交流電力などの所定の電力が供給されている。そして、印加電力生成部2は、その増幅機能などによって所定の周波数及び電圧の試験電力を生成して、コンデンサ11及びコイル12からなる共振回路に印加する。
【0029】
また、印加電力生成部2は、必要に応じて、共振用のコイル12を含む共振回路に対してではなく、コンデンサ11に試験電力を直接印加することが可能とされていても良い。この場合、例えば、印加電力生成部2と、コンデンサ11が接続される試験端子11a及び11bとの間の回路接続を、切換可能な構成としておくことが好ましい。
【0030】
これらのコンデンサ11、コイル12、及び印加電力生成部2から構成される共振回路の動作は、共振制御部3によって制御される。共振制御部3は、装置各部に対して必要な制御を行って、コンデンサ11に対して高周波電力を印加して行うコンデンサ試験の実行、及びコンデンサ試験に適用される試験方法や試験時間などの試験条件等を制御する。
【0031】
具体的には、この共振制御部3は、印加電力生成部2から共振回路に印加される試験電力の周波数及び波形や、試験電力を印加して行う試験時間及び回数、コイル12のインダクタンスなどを制御する。例えば、共振周波数の追尾が指示されている場合には、コンデンサ11及びコイル12からなる直列共振回路での共振状態を追尾して、その共振状態がコンデンサ試験に充分な範囲内に保持されるように、コイル12または印加電力生成部2の一方または両方を制御する。ただし、共振制御部3のこれらの制御内容は、コンデンサ試験に対して適用される試験条件によって異なる。
【0032】
また、コンデンサ11及びコイル12の直列共振回路で発生する共振状態、あるいはコンデンサ11に試験電力を直接印加した場合の印加状態など、コンデンサ試験時における電気的特性は、検出部4によって検出される。図1に示す構成例における検出部4では、電圧検出部41、電流検出部42、及び周波数検出部43が設けられている。
【0033】
これらの検出部のうち、電圧検出部41は、電力印加に伴うコンデンサ11への印加電圧値を検出する。また、電流検出部42は、電力印加に伴うコンデンサ11への通電電流値を検出する。また、周波数検出部43は、共振状態での共振周波数値または印加される試験電力の周波数値を検出する。これらの検出値は、コンデンサ試験の結果判断などに用いられる。
【0034】
以上のコイル12、印加電力生成部2、共振制御部3、及び検出部4から、本実施形態のコンデンサ試験装置1においてコンデンサ11に試験電力を印加して試験を行うコンデンサ試験手段が構成されている。
【0035】
ここで、このコンデンサ試験手段は、コンデンサ11に対する試験方法や試験時間、試験時間の管理方法などの試験条件について、異なる試験条件でのコンデンサ試験の実行が可能なように、必要な各構成を一体に備えて構成されている。
【0036】
すなわち、コンデンサ試験での試験方法については、図1の試験装置1におけるコンデンサ試験手段は、コンデンサ試験の実行に際して、試験方法がそれぞれ異なる複数の試験モードの適用が可能に構成されている。試験方法としては、例えば、コンデンサ11への試験電力の印加方法や、試験電力の周波数の制御方法などが含まれる。
【0037】
また、コンデンサ試験での試験時間については、図1の試験装置1におけるコンデンサ試験手段は、コンデンサ試験の実行に際して、試験時間の設定が可変に構成されている。試験時間としては、例えば、コンデンサ11に試験電力を印加する時間(期間)や、試験電力の印加を繰り返して行う回数などが含まれる。
【0038】
このようにコンデンサ11に対する試験条件が可変な構成を有するコンデンサ試験手段に対して、図1の試験装置1には、コンデンサ試験に適用する試験条件を設定または変更するための設定部5が設けられている。設定部5は、自動または操作者の手動操作によって、上記した構成のコンデンサ試験手段で実行されるコンデンサ試験に適用される試験条件を設定する。そして、必要に応じて、コンデンサ試験手段に含まれている印加電力生成部2や共振制御部3などの各構成に対して、設定されている試験条件とするための指示を行う。
【0039】
図1に示す設定部5は、試験モード切換部51と、試験時間管理部52とを有して構成されている。試験モード切換部51は、複数の試験モードの適用が可能なコンデンサ試験手段の構成に対応して、コンデンサ試験手段において適用される試験モードを切り換える切換手段である。また、試験時間管理部52は、試験時間の設定が可変なコンデンサ試験手段の構成に対応して、コンデンサ試験手段において適用される試験時間の設定を管理する管理手段である。
【0040】
図1に示した実施形態によるコンデンサ試験装置1の効果について説明する。
【0041】
本実施形態のコンデンサ試験装置1においては、共振用のコイル12及び印加電力生成部2を含み、コンデンサ11に試験電力を印加して試験を行うコンデンサ試験手段が、異なる試験条件でのコンデンサ試験の実行に必要な各構成を一体に備えて構成されている。そして、コンデンサ11の試験で適用される試験方法または試験時間などの試験条件を、設定部5を介して設定または変更している。このような構成とすることにより、試験条件に応じて試験装置の構成をその都度変更することなく、試験条件を容易に変更することが可能となる。したがって、個々のコンデンサに対して、好適な試験条件で容易に試験を行うことが可能なコンデンサ試験装置が実現される。
【0042】
試験方法に関しては、試験モード切換部51を介して試験モードを切り換えることによって、コンデンサ試験に適用される試験方法を変更可能としている。これにより、個々のコンデンサの特性や用途に応じて異なる試験方法を適用することが必要な場合でも、簡単な準備作業及び操作内容で試験方法を設定することが可能となる。
【0043】
また、試験時間に関しては、試験時間管理部52を介して試験時間の設定を管理している。これにより、個々のコンデンサの特性や用途に応じて異なる試験時間を適用することが必要な場合でも、簡単な準備作業及び操作内容で試験時間を管理することが可能となる。
【0044】
このようなコンデンサ試験装置1の構成によれば、様々な試験条件でのコンデンサ試験に容易に対応することが可能となり、コンデンサ試験について広い汎用性を持たせることができる。また、試験装置の構成の変更が不要なので、構成変更の作業に伴う接続誤りの発生や、電源を投入したままでの構成変更による危険性等が防止される。
【0045】
なお、設定部5の具体的なハード構成及びコンデンサ試験手段との接続構成等については、様々な構成を用いて良い。例えば、設定部5での各条件の設定は論理回路を介し、コンデンサ試験手段の各部とアナログ的に接続された構成を用いることができる。あるいは、設定部5での各条件の設定は論理回路を介し、マイクロコンピュータなどでコンデンサ試験手段の各部を制御する構成を用いることができる。
【0046】
図2は、コンデンサ試験装置の第2実施形態の構成を概略的に示すブロック図である。本実施形態のコンデンサ試験装置1の構成は、コイル12、及び検出部4については、図1に示した実施形態と同様である。
【0047】
本実施形態における印加電力生成部2は、広帯域電力増幅器21を有して構成されている。広帯域電力増幅器21には、商用電源による通常の交流電力などの所定の電力が供給されている。この広帯域電力増幅器21は、増幅が可能な増幅周波数帯域内で設定された周波数の交流電力を増幅して、高周波で充分な電圧を有する試験電力を生成し、コンデンサ11及びコイル12からなる共振回路に印加する。
【0048】
このような広帯域電力増幅器21によれば、コンデンサ試験の共振回路に対して、充分に高周波の試験電力を生成して印加することができる。印加電力生成部2に広帯域電力増幅器21を用いた場合における、生成可能な試験電力の周波数範囲は、例えば、10〜500kHz程度である。
【0049】
一方、共振制御部3は、印加波形生成部31と、印加波形補正部32とを有して構成されている。印加波形生成部31は、コンデンサ試験に必要となる所望の周波数での高周波の交流信号を生成する。生成された交流信号は印加電力生成部2へと出力され、印加電力生成部2における所望の周波数での試験電力の生成に用いられる。
【0050】
図2に示す印加波形生成部31には、印加電力生成部2に用いられている上記した広帯域電力増幅器21に対応して、正弦波発生器33が設けられている。正弦波発生器33は、広帯域電力増幅器21を介してコンデンサ試験に必要となる交流信号を出力するためのものである。
【0051】
また、印加波形補正部32は、共振制御部3によってコンデンサ11及びコイル12からなる共振回路での共振状態を追尾する場合などに用いられるものである。この印加波形補正部32は、印加波形生成部31を介して、共振回路での共振状態が充分に保持されるように、印加電力生成部2が共振回路に印加する試験電力の周波数を制御する。
【0052】
具体的には、印加波形補正部32には、図2に示すように、印加波形生成部31の正弦波発生器33から印加電力生成部2に出力される交流信号と、コンデンサ11及びコイル12からなる共振回路から出力される共振信号とが入力されている。印加波形補正部32は、これらの交流信号と共振信号とを位相比較し、共振周波数が試験に必要な交流信号の周波数と一致するように印加波形生成部31及び印加電力生成部2に対して帰還制御を行って、共振状態を追尾する。このような印加波形補正部32としては、例えば、PLL(Phase Locked Loop)回路を用いることができる。なお、共振状態の追尾については、共振周波数ではなく、試験電力の電圧(交流信号の振幅)を調整する追尾方法とすることも可能である。
【0053】
以上のコイル12、印加電力生成部2、共振制御部3、及び検出部4から、本実施形態のコンデンサ試験装置1においてコンデンサ11に試験電力を印加して試験を行うコンデンサ試験手段が構成されている。
【0054】
ここで、このコンデンサ試験手段は、コンデンサ11に対する試験方法や試験時間、試験時間の管理方法などの試験条件について、図1の試験装置におけるコンデンサ試験手段と同様に、異なる試験条件でのコンデンサ試験の実行が可能なように、必要な各構成を一体に備えて構成されている。
【0055】
特に、本実施形態の試験装置1におけるコンデンサ試験手段は、コンデンサ試験の実行に際して、試験方法についての上述した複数の試験モードに加えて、試験時間の管理方法がそれぞれ異なる複数の管理モードの適用が可能に構成されている。試験時間の管理方法としては、例えば、コンデンサ11への試験電力の印加の開始方法及び停止方法や、試験電力の印加の繰り返しの有無などが含まれる。
【0056】
このようにコンデンサ11に対する試験条件が可変な構成を有するコンデンサ試験手段に対して、図2の試験装置1には、コンデンサ試験に適用する試験条件を設定または変更するための設定部5が設けられている。
【0057】
図2に示す設定部5は、試験モード切換部51と、試験時間管理部52と、印加設定部55とを有して構成されている。これらのうち、試験モード切換部51及び試験時間管理部52については、図1に関して上述した通りである。また、印加設定部55は、コンデンサ試験手段で実行されるコンデンサ試験に用いられる試験電力について、自動または操作者の手動操作によって、電圧や周波数などの印加条件を設定する。そして、必要に応じて、コンデンサ試験手段に含まれている印加電力生成部2や共振制御部3などの各構成に対して指示を行う。
【0058】
また、試験時間管理部52には、管理モード切換部53が設けられている。管理モード切換部53は、複数の管理モードの適用が可能なコンデンサ試験手段の構成に対応して、コンデンサ試験手段において適用される管理モードを切り換える切換手段である。
【0059】
さらに、この設定部5と合わせて、装置操作部6が設けられている。装置操作部6は、操作者の手動操作によって、コンデンサ試験手段に含まれる共振制御部3などに対して、装置の基本的な動作についての指示を行うものであり、例えば、操作者が手動操作可能な操作ボタンなどからなる。装置操作部6によって操作される装置の動作としては、例えば、コンデンサ試験装置1全体の電源ON/OFFや、コンデンサ試験の開始または停止などがある。
【0060】
図2に示した実施形態によるコンデンサ試験装置1の効果について説明する。
【0061】
本実施形態のコンデンサ試験装置1においては、コンデンサ11の試験で適用される試験方法または試験時間などの試験条件を、設定部5を介して設定または変更している。このような構成とすることにより、図1に示した実施形態と同様に、試験条件に応じて試験装置の構成をその都度変更することなく、試験条件を容易に変更することが可能となる。したがって、個々のコンデンサに対して、好適な試験条件で容易に試験を行うことが可能なコンデンサ試験装置が実現される。
【0062】
特に、本実施形態においては、試験時間に関して、管理モード切換部53を介して管理モードを切り換えることによって、コンデンサ試験に適用される試験時間及びその管理方法を変更可能としている。これにより、個々のコンデンサの特性や用途に応じて異なる試験時間またはその管理方法を適用することが必要な場合でも、簡単な準備作業及び操作内容で試験時間等を設定することが可能となる。
【0063】
図2に示したコンデンサ試験装置における、コンデンサ試験に適用する試験モードの切換、及び管理モードの切換について、さらに説明する。
【0064】
まず、試験装置1でのコンデンサ試験に適用する試験モードの切換について説明する。図3は、図2に示したコンデンサ試験装置における試験モードの切換について、その具体的な一例を示す模式図である。この図3に示す例においては、試験方法がそれぞれ異なる複数の試験モードとして、自動共振周波数検出追尾モード、手動周波数設定共振モード、及び手動周波数設定直接印加モードの3つの試験モードが、コンデンサ試験に対して適用可能となっている。
【0065】
これらのうち、自動共振周波数検出追尾モードは、印加電力生成部2によってコンデンサ11及びコイル12からなる共振回路に試験電力を印加するとともに、共振回路での共振周波数を自動で検出し、試験電力の周波数を制御して追尾する試験モードである。このような試験モードでは、コンデンサ11及びコイル12からなる直列共振回路での共振状態を精度良く保持して、コンデンサ試験を確実に行うことができる。
【0066】
また、手動周波数設定共振モードは、印加電力生成部2によってコンデンサ11及びコイル12からなる共振回路に試験電力を印加するとともに、共振回路に印加する試験電力の周波数を手動で可変して設定する試験モードである。このような試験モードでは、あらかじめ共振周波数がわかっているコンデンサ11を試験対象とした場合に共振周波数を自動検出する時間を短縮して、コンデンサ試験を効率的に行うことができる。特に、試験電力の印加を複数回にわたって行う後述するサイクルモードにおいては、サイクル毎に共振周波数を自動検出する時間を省略することができる。
【0067】
また、手動周波数設定直接印加モードは、印加電力生成部2によってコンデンサ11に試験電力を直接印加するとともに、コンデンサ11に印加する試験電力の周波数を手動で可変して設定する試験モードである。このような試験モードでは、共振回路を用いていないため、任意の周波数での試験が可能となる。ただし、印加する試験電力の電圧や電流が印加電力生成部2の能力に依存し、共振回路を用いた場合に比べて、コンデンサ11に印加される電圧が低くなる。
【0068】
図3においては、試験モードを切り換えるための構成及びその切換方法について説明するため、図2に示したコンデンサ試験装置1の構成のうち、試験モード切換部51、印加設定部55、及び共振制御部3を図示している。
【0069】
ここで、本構成例における共振制御部3は、正弦波発生器33を含む印加波形生成部31と、印加波形補正部32とに加えて、共振周波数検出部34を有している。この共振周波数検出部34は、自動共振周波数検出追尾モードが選択されている場合に、コンデンサ試験の開始時に低レベルの交流信号を共振回路に印加して、共振周波数を自動で検出するためのものである。
【0070】
また、印加設定部55は、電圧設定部56と、周波数設定部57とを有して構成されている。
【0071】
電圧設定部56は、印加電力生成部2によって共振回路またはコンデンサ11に印加される試験電力の出力電圧を設定するものである。この電圧設定部56は、例えば図2に示した構成では、広帯域電力増幅器21に入力される正弦波発生器33からの交流信号を可変して、出力電圧を変更する。
【0072】
また、周波数設定部57は、印加電力生成部2によって共振回路またはコンデンサ11に印加される試験電力の出力周波数を設定するものである。この周波数設定部57は、例えば図2に示した構成では、広帯域電力増幅器21に入力される正弦波発生器33からの交流信号の周波数を可変して、出力周波数を変更する。
【0073】
以上の構成において、コンデンサ試験に適用される試験モードは、試験モード切換部51によって切り換えて設定される。そして、設定された試験モードに基づいて、共振制御部3等のコンデンサ試験手段の各構成に対して、所定の試験条件が指示される。
【0074】
まず、試験モード切換部51において、上述した3つの試験モードのうちで自動共振周波数検出追尾モードが選択されると、共振制御部3等に対して、共振回路への試験電力の印加、共振周波数検出部34による共振周波数の自動検出、印加波形生成部31及び印加波形補正部32による交流信号の供給及び共振周波数の追尾、などが指示される。また、この試験モードでは、印加設定部55の電圧設定部56から、試験電力の電圧値が指示される。
【0075】
また、手動周波数設定共振モードが選択されると、共振制御部3等に対して、共振回路への試験電力の印加、印加波形生成部31及び印加波形補正部32による交流信号の供給、などが指示される。また、この試験モードでは、印加設定部55の電圧設定部56及び周波数設定部57から、試験電力の電圧値及び周波数値がそれぞれ指示される。
【0076】
また、手動周波数設定直接印加モードが選択されると、共振制御部3等に対して、コンデンサ11への試験電力の直接印加、印加波形生成部31及び印加波形補正部32による交流信号の供給、などが指示される。また、この試験モードでは、印加設定部55の電圧設定部56及び周波数設定部57から、試験電力の電圧値及び周波数値がそれぞれ指示される。
【0077】
次に、試験装置1でのコンデンサ試験に適用する管理モードの切換について説明する。図4は、図2に示したコンデンサ試験装置における管理モードの切換について、その具体的な一例を示す模式図である。この図4に示す例においては、試験時間の管理方法がそれぞれ異なる複数の管理モードとして、手動モード、タイマモード、及びサイクルモードの3つの管理モードが、コンデンサ試験に対して適用可能となっている。
【0078】
これらのうち、手動モードは、コンデンサ試験の開始及び停止をそれぞれ手動で指示する管理モードである。このような管理モードでは、例えば、多数のコンデンサ11に定格以上の高電圧を印加し、破壊状態を観察するような試験の場合において、その破壊に要した時間に対応した操作が必要となるが、そのような試験に好適に対応可能である。
【0079】
また、タイマモードは、設定されたタイマ設定時間によってコンデンサ試験の停止を自動で指示する管理モードである。このような管理モードでは、例えば、多数のコンデンサ11に一定時間印加することで、個々の周波数の変化量などを確認する特性試験の場合において、時間計時手段及び操作者による計時の作業を省略できるので、試験が容易に行える。
【0080】
また、サイクルモードは、設定されたサイクル時間及びカウンタ設定回数によってコンデンサ試験での試験電力の印加を繰り返し行う管理モードである。このような管理モードでは、例えば、コンデンサ11に所定回数の電力印加及び印加停止を繰り返し、その信頼性を確認する試験の場合において、時間計時手段及び操作者による計時の作業を同様に省略でき、また、回数をカウントする作業も省略できるので、試験が容易に行える。
【0081】
図4においては、管理モードを切り換えるための構成及びその切換方法について説明するため、図2に示したコンデンサ試験装置1の構成のうち、試験時間管理部52、装置操作部6、及び共振制御部3を図示している。
【0082】
ここで、本構成例における試験時間管理部52は、管理モード切換部53に加えて、タイマ操作部58と、カウンタ操作部59とを有している。
【0083】
タイマ操作部58は、時限を用いてコンデンサ試験を行う場合に、その時間をタイマ設定時間によって制御するものである。このタイマ操作部58には、設定されているタイマ設定時間や試験中での経過時間などを表示する表示部58a、及び試験時間となるタイマ設定時間などを設定操作する設定操作部58bが設けられている。
【0084】
また、カウンタ操作部59は、試験電力を繰り返し印加してコンデンサ試験を行う場合に、その回数をカウンタ設定回数によって制御するものである。このカウンタ操作部59には、サイクルの回数などを表示する表示部59a、及びサイクルの回数となるカウンタ設定回数などを設定操作する設定操作部59bが設けられている。
【0085】
また、装置操作部6は、電源投入スイッチ61と、試験開始スイッチ62と、試験停止スイッチ63とを有して構成されている。電源投入スイッチ61は、装置全体の電源のON/OFFを指示するものである。また、試験開始スイッチ62は、コンデンサ試験の開始を手動で指示するものである。また、試験停止スイッチ63は、コンデンサ試験の停止を手動で指示するものである。
【0086】
以上の構成において、コンデンサ試験に適用される管理モードは、管理モード切換部53によって切り換えて設定される。そして、設定された管理モードに基づいて、共振制御部3等のコンデンサ試験手段の各構成に対して、所定の試験条件が指示される。
【0087】
まず、管理モード切換部53において、上述した3つの管理モードのうちで手動モードが選択されると、装置操作部6及び共振制御部3等に対して、コンデンサ試験の開始及び停止を手動で指示する試験条件でのコンデンサ試験が指示される。
【0088】
また、タイマモードが選択されると、装置操作部6及び共振制御部3等に対して、コンデンサ試験の停止を自動で指示する試験条件でのコンデンサ試験が指示される。また、この管理モードでは、タイマ操作部58の設定操作部58bから、試験電力の印加の時限となるタイマ設定時間が指示される。
【0089】
また、サイクルモードが選択されると、装置操作部6及び共振制御部3等に対して、試験電力の印加を繰り返し行う試験条件でのコンデンサ試験が指示される。また、この管理モードでは、タイマ操作部58の設定操作部58bから、試験電力の印加1回当りの時限となるサイクル時間などが指示される。また、カウンタ操作部59の設定操作部59bから、試験電力の印加の回数となるカウンタ設定回数が指示される。
【0090】
図5は、図2〜図4に示したコンデンサ試験装置の一実施例の構成を示す正面図である。このコンデンサ試験装置1は、コイル12等を含む共振回路ユニットと、印加電力生成部2等を含むパワーユニットと、共振制御部3、検出部4、及び設定部5等を含むコントロールユニットとを備えている。
【0091】
図5は、コンデンサ試験装置1の前面に設けられたフロントパネルを示している。このフロントパネルは、共振回路ユニットに対応する共振回路パネル100と、共振回路パネル100の下部に設けられ、パワーユニットに対応するパワーパネル200と、共振回路パネル100の上部に設けられ、コントロールユニットに対応するコントロールパネル300とを有する。
【0092】
共振回路パネル100は、コンデンサ設置部110、及びコイル操作部120からなる。コンデンサ設置部110には、試験対象となるコンデンサ11を接続するための試験端子11a、11bが設けられている。また、このコンデンサ設置部110には、試験時にコンデンサ11に触れないようにするためのカバー(図示していない)が設けられる。
【0093】
また、本実施例では、コンデンサ試験の共振回路に用いられるコイル12について、低インダクタンス値を数タップ備え、数タップ分を1ユニットとして、手動による切換が可能なプラグイン方式としている。これにより、タップ間によるコイルのインダクタンスの変更が可能となる一方、試験に用いると決められたコイルについては、固定したインダクタンスとすることができる。
【0094】
これに対応して、コイル操作部120には、共振回路ユニットに内蔵されているコイルのインダクタンスを切り換えるコイル切換タップの6組のコイル端子121が設けられている。これにより、所定の端子間をショートバー122で接続することによって、共振回路に用いるコイルを選択して、そのインダクタンスを変更することが可能となっている。また、このコイル操作部120には、試験時にコイル端子121等に触れないようにするためのカバー(図示していない)が設けられる。
【0095】
コントロールパネル300は、主操作部310、電力操作部320、及び周波数操作部330からなる。
【0096】
主操作部310には、コンデンサ試験を開始する開始スイッチ62、コンデンサ試験を停止する停止スイッチ63、及び装置または共振状態などの異常を表示する異常表示ランプ311が設けられている。また、主操作部310の左下部には、装置全体の電源をON/OFFする電源投入スイッチ61が設けられている。
【0097】
さらに、本実施例の主操作部310には、上述した複数の管理モード及びその切換に対応して、タイマ操作部58、カウンタ操作部59、及び管理モード切換部53である管理モード切換スイッチ53aが設けられている。
【0098】
電力操作部320には、電圧検出部41で検出された印加電圧値を表示する電圧表示部321、電流検出部42で検出された通電電流値を表示する電流表示部322、及び電圧設定部56である電圧設定ボリューム56aが設けられている。
【0099】
周波数操作部330には、周波数検出部43で検出された共振周波数値を表示する周波数表示部331、及び周波数設定部57である周波数設定ボリューム57aが設けられている。
【0100】
さらに、本実施例の周波数操作部330には、上述した複数の試験モード及びその切換に対応して、試験モード切換部51である試験モード切換スイッチ51aが設けられている。
【0101】
図1〜図5に示した構成のコンデンサ試験装置を用いて実行されるコンデンサ試験について説明する。
【0102】
図6は、コンデンサ試験方法の第1の例を示すフローチャートである。本実施例は、試験モード=自動共振周波数検出追尾モード、管理モード=手動モードでのコンデンサ試験装置1の動作及び操作内容等を示している。
【0103】
まず、試験対象となるコンデンサ11を用意して、コンデンサ試験の準備を行う(ステップS101)。コンデンサ11及び内蔵コイル12からなる直列共振回路での共振周波数fは、コンデンサ11の容量C及びコイル12のインダクタンスLから、次式
f=1/2π√(LC) [Hz]
により求められる。
【0104】
求められた共振周波数fが試験装置1における試験可能な周波数範囲内であるかどうかを確認する。範囲外であれば、コイル切換タップを変更するか(図5参照)、あるいは、複数のコンデンサを直列または並列に接続して、周波数範囲内で試験を行えるようにする。
【0105】
また、コンデンサ11への通電電流を確認する。コンデンサのリアクタンスは次式により求まる。
Zc=1/ωC=1/2πfC [Ω]
このZcに対し、コンデンサ11の印加電圧をVcとすると、通電電流Icは
Ic=Vc/Zc [A]
により求められる。コイル12にはそれぞれ許容可能な最大容量電流があるので、求められた通電電流Icがそれ以下であることを確認する。許容値を超えている場合には、印加電圧を下げて試験を行う。
【0106】
コイル操作部120のカバーを開けてショートバー122によりコイル12のインダクタンスを設定するとともに、コンデンサ設置部110のカバーを開けて試験対象であるコンデンサ11を試験端子11a、11bにセットし、カバーを閉める(図5参照)。準備を終了したら、電源投入スイッチ61を操作して、試験装置1の電源を投入する。これにより、コンデンサ試験装置1は、その動作及び各種の設定が可能な状態となる。
【0107】
次に、コンデンサ11に対して適用するコンデンサ試験の試験条件を設定する(S102)。
【0108】
まず、試験モード切換部51で試験モードを切り換えて、コンデンサ試験に適用する試験モードとして自動共振周波数検出追尾モードを設定する。このとき、共振制御部3内において、共振周波数検出部34が論理回路を介して電気的に接続される。また、印加設定部55の周波数設定部57が論理回路を介して電気的に切り離される(図3参照)。
【0109】
また、管理モード切換部53で管理モードを切り換えて、コンデンサ試験に適用する管理モードとして手動モードを設定する。このとき、タイマ操作部58及びカウンタ操作部59が論理回路を介して電気的に切り離される(図4参照)。
【0110】
さらに、必要に応じて、接続されている電圧設定部56を操作して、具体的な試験条件を設定する。例えば、共振周波数を自動的に検出し追尾するためには、共振周波数検出部34に所定以上の印加電圧が必要となるので、そのような条件を満たすように、電圧設定部56によって電圧値を設定する。
【0111】
各試験条件の設定を終了したら、試験開始スイッチ62を操作して、コンデンサ試験の開始を指示する(S103)。試験を開始すると、まず、共振周波数の自動検出が行われる(S104)。共振周波数検出部34は、印加波形生成部31を介して、低レベルの交流信号を印加電力生成部2に出力して共振回路に交流電力を印加する。そして、交流信号(交流電力)の周波数を自動で変化させつつ、共振による急激な電圧上昇を利用して共振周波数を検出して、検出された共振周波数でロックインする。共振回路でのロックされた共振周波数は、周波数検出部43を介して周波数表示部331(図5)に表示される。
【0112】
このとき、印加電力生成部2により印加された交流電力の周波数と、コンデンサ11及びコイル12からなる直列共振回路での共振周波数とが一致すると、共振回路のコンデンサ11に、正弦波形の所定の電圧・電流が印加される。共振周波数のロック後は、共振制御部3の印加波形補正部32により、周波数値のずれを打ち消すように共振周波数が自動的に追尾される。
【0113】
続いて、共振周波数を自動的に追尾しつつ共振回路に試験電力を印加して、試験対象であるコンデンサ11に対して高周波かつ高電圧での必要な試験を行う(S105)。まず、電圧設定部56を操作して試験電力としての所望の印加電圧値を設定する。そして、印加電力生成部2の増幅機能により、設定された印加電圧値での試験電力がコンデンサ11に印加される。共振周波数を追尾しつつ直列共振を利用することにより、交流入力よりも大きな電圧をコンデンサ11に対して確実に印加することができる。
【0114】
また、印加電力生成部2からの試験電力を印加して行われるコンデンサの試験時間中には、検出部4の電圧検出部41、電流検出部42、及び周波数検出部43によって印加電圧値、通電電流値、及び共振周波数値がそれぞれ検出されて、電圧表示部321、電流表示部322、及び周波数表示部331に表示される。これらの各表示の値や、それらの時間による変化などを測定することにより、特性試験、信頼性試験、破壊試験などの各種のコンデンサ試験が行われる。
【0115】
手動モードでのコンデンサ試験を終了したら、試験停止スイッチ63を操作して、コンデンサ試験の停止を指示する(S106)。さらに、電源投入スイッチ61を再度操作することにより電源が遮断されて、試験装置1によるコンデンサ試験を終了する。
【0116】
図7は、図6に示したコンデンサ試験方法でのコンデンサ試験装置1の動作例を示すタイミングチャートである。図7中の各チャートは、上方からそれぞれ、コンデンサ試験の開始を指示する開始信号A、コンデンサ試験の停止を指示する停止信号B、印加電力生成部2による試験電力の印加を指示する印加信号C、共振制御部3による試験電力の制御を指示する補正信号D、及び共振回路に印加される試験電力Eを示している。
【0117】
まず、開始信号Aの指示により、時間(動作期間)T11において、装置に含まれる内部構成を動作可能とするための準備が行われる。次に、印加信号CがONとなると、まず、時間T12において、共振回路での共振周波数の自動検出、及び周波数のロックが行われる。
【0118】
続いて、共振周波数がロックされたら、補正信号DがONとなって周波数の追尾が開始されるとともに、時間T13にわたってコンデンサ11に試験電力が印加されて、必要なコンデンサ試験が行われる。なお、試験電力の印加においては、その印加開始直後の時間T14では、コンデンサ11への急激な電力印加を防止するためのソフトスタートが行われる。そして、停止信号Bの指示により、コンデンサ試験を終了する。
【0119】
図8は、コンデンサ試験方法の第2の例を示すフローチャートである。本実施例は、試験モード=手動周波数設定共振モード、管理モード=サイクルモードでのコンデンサ試験装置1の動作及び操作内容等を示している。
【0120】
まず、試験対象となるコンデンサ11を用意して、図6に示したコンデンサ試験の例と同様に、コンデンサ試験の準備を行う(ステップS201)。準備を終了したら、電源投入スイッチ61を操作して、試験装置1の電源を投入する。これにより、コンデンサ試験装置1は、その動作及び各種の設定が可能な状態となる。
【0121】
次に、コンデンサ11に対して適用するコンデンサ試験の試験条件を設定する(S202)。
【0122】
まず、試験モード切換部51で試験モードを切り換えて、コンデンサ試験に適用する試験モードとして手動周波数設定共振モードを設定する。このとき、共振制御部3内において、共振周波数検出部34が論理回路を介して電気的に切り離される。また、印加設定部55の周波数設定部57が論理回路を介して電気的に接続される(図3参照)。
【0123】
また、管理モード切換部53で管理モードを切り換えて、コンデンサ試験に適用する管理モードとしてサイクルモードを設定する。このとき、タイマ操作部58及びカウンタ操作部59が論理回路を介して電気的に接続される(図4参照)。
【0124】
さらに、必要に応じて、接続されている電圧設定部56、周波数設定部57、タイマ操作部58、及びカウンタ操作部59を操作して、具体的な試験条件を設定する。例えば、タイマ操作部58の設定操作部58bを操作し、サイクルモードでの1サイクルのサイクル時間、及び印加時間(または休止時間)を、表示部58aで確認しながら設定する。同様に、カウンタ操作部59の設定操作部59bを操作し、サイクルモードでのサイクル設定回数を、表示部59aで確認しながら設定する。
【0125】
各試験条件の設定を終了したら、試験開始スイッチ62を操作して、コンデンサ試験の開始を指示する(S203)。試験を開始すると、まず、共振周波数の手動設定が行われる(S204)。印加波形生成部31は、周波数設定部57の手動操作に対応して、低レベルの交流信号を印加電力生成部2に出力して共振回路に交流電力を印加する。そして、周波数設定部57の操作によって周波数を手動で変化させつつ、各検出値の表示を確認しつつ共振による急激な電圧上昇を利用して共振周波数を検出して、設定された共振周波数でロックインする。共振回路でのロックされた共振周波数は、周波数検出部43を介して周波数表示部331(図5)に表示される。また、例えば、周波数操作部330で共振を示すLEDが点灯するようにしても良い。
【0126】
このとき、印加電力生成部2により印加された交流電力の周波数と、コンデンサ11及びコイル12からなる直列共振回路での共振周波数とが一致すると、共振回路のコンデンサ11に、正弦波形の所定の電圧・電流が印加される。なお、共振周波数のロック後は、共振制御部3により、電圧値のずれを打ち消すように共振状態での電圧が自動的に追尾されるようにしても良い。
【0127】
続いて、共振回路に試験電力を印加して、試験対象であるコンデンサ11に対して高周波かつ高電圧での必要な試験を行う(S205)。まず、電圧設定部56を操作して試験電力としての所望の印加電圧値を設定する。そして、印加電力生成部2の増幅機能により、設定された印加電圧値での試験電力がコンデンサ11に印加される。直列共振を利用することにより、交流入力よりも大きな電圧をコンデンサ11に対して確実に印加することができる。
【0128】
また、印加電力生成部2からの試験電力を印加して行われるコンデンサの試験時間中には、検出部4の電圧検出部41、電流検出部42、及び周波数検出部43によって印加電圧値、通電電流値、及び共振周波数値がそれぞれ検出されて、電圧表示部321、電流表示部322、及び周波数表示部331に表示される。これらの各表示の値や、それらの時間による変化などを測定することにより、特性試験、信頼性試験、破壊試験などの各種のコンデンサ試験が行われる。
【0129】
サイクルモードでのコンデンサ試験を終了したら、コンデンサ試験が自動的に停止される(S206)。さらに、電源投入スイッチ61を再度操作することにより電源が遮断されて、試験装置1によるコンデンサ試験を終了する。
【0130】
図9は、図8に示したコンデンサ試験方法でのコンデンサ試験装置1の動作例を示すタイミングチャートである。図9中の各チャートは、上方からそれぞれ、コンデンサ試験の開始を指示する開始信号A、コンデンサ試験の停止を指示する停止信号B、印加電力生成部2による試験電力の印加を指示する印加信号C、共振制御部3による試験電力の制御を指示する補正信号D、及び共振回路に印加される試験電力Eを示している。
【0131】
まず、開始信号Aの指示により、時間(動作期間)T21において、装置に含まれる内部構成を動作可能とするための準備が行われる。次に、印加信号CがONとなると、まず、時間T22において、共振回路での共振周波数の手動設定、及び周波数のロックが行われる。
【0132】
続いて、共振周波数がロックされたら、補正信号DがONとなって、時間T20にわたってコンデンサ11に試験電力が印加されて、必要なコンデンサ試験が行われる。
【0133】
具体的には、サイクルモードによるコンデンサ試験では、補正信号DがONとなって試験電力の印加が行われる印加時間T23、及び補正信号DがOFFとなって試験電力の印加を休止する休止時間T24が、設定されているカウンタ設定回数だけ繰り返し行われる。したがって、試験時間T20は、印加時間T23及び休止時間T24を合わせた1回のサイクル時間T25をカウンタ設定回数だけ繰り返した時間となる。なお、繰り返して行われる印加時間T23のそれぞれにおいては、その印加開始直後の時間T26では、コンデンサ11への急激な電力印加を防止するためのソフトスタートが行われる。
【0134】
最初の補正信号Dからサイクルモードで設定されたサイクル時間及びカウンタ設定回数による時間T20が経過したら、コンデンサ試験を自動的に終了する。
【0135】
このように、試験電力の印加を複数回にわたって行うサイクルモードにおいては、サイクル毎に共振周波数を自動検出する時間(T22、図7におけるT12)を省略するため、共振周波数の手動設定を用いることが好ましい。
【0136】
図10は、コンデンサ試験方法の第3の例を示すフローチャートである。本実施例は、試験モード=手動周波数設定直接印加モード、管理モード=タイマモードでのコンデンサ試験装置1の動作及び操作内容等を示している。
【0137】
まず、試験対象となるコンデンサ11を用意して、図6に示したコンデンサ試験の例と同様に、コンデンサ試験の準備を行う(ステップS301)。ただし、コイル12については、コンデンサ11に対して試験電力を直接印加することが可能なように設定を行う。具体的には、コイル操作部120のカバーを開けて、共振回路からコイル12を切り離すスルーの位置にショートバー122を移動する(図5参照)。準備を終了したら、電源投入スイッチ61を操作して、試験装置1の電源を投入する。これにより、コンデンサ試験装置1は、その動作及び各種の設定が可能な状態となる。
【0138】
次に、コンデンサ11に対して適用するコンデンサ試験の試験条件を設定する(S302)。
【0139】
まず、試験モード切換部51で試験モードを切り換えて、コンデンサ試験に適用する試験モードとして手動周波数設定直接印加モードを設定する。このとき、共振制御部3内において、共振周波数検出部34が論理回路を介して電気的に切り離される。また、印加設定部55の周波数設定部57が論理回路を介して電気的に接続される(図3参照)。
【0140】
また、管理モード切換部53で管理モードを切り換えて、コンデンサ試験に適用する管理モードとしてタイマモードを設定する。このとき、タイマ操作部58が論理回路を介して電気的に接続される(図4参照)。
【0141】
さらに、必要に応じて、接続されている電圧設定部56、周波数設定部57、及びタイマ操作部58を操作して、具体的な試験条件を設定する。例えば、タイマ操作部58の設定操作部58bを操作し、タイマモードでのタイマ設定時間を、表示部58aで確認しながら設定する。
【0142】
各試験条件の設定を終了したら、印加周波数の手動設定が行われる(S303)。周波数設定部57の手動操作に対応して、印加電力生成部2によって印加される試験電力での印加周波数が設定される。
【0143】
このとき、コンデンサ11が共振回路を介さずに印加電力生成部2に接続されているため、印加電力生成部2による増幅機能のみが有効となって、コンデンサ11に対して試験電力が直接に印加されることとなる。
【0144】
続いて、試験開始スイッチ62を操作して、コンデンサ試験の開始を指示する(S304)。そして、コンデンサ11に設定された印加周波数での試験電力を直接印加して、試験対象であるコンデンサ11に対して高周波での必要な試験を行う(S305)。まず、電圧設定部56を操作して試験電力としての所望の印加電圧値を設定する。そして、印加電力生成部2の増幅機能により、設定された印加電圧値での試験電力がコンデンサ11に印加される。コンデンサ11への印加周波数は、周波数検出部43を介して周波数表示部331(図5)に表示される。
【0145】
また、手動周波数設定直接印加モードでは、共振を利用していないため、コンデンサ試験の開始後であっても、印加周波数を変更することができる。すなわち、印加電力生成部2の増幅機能による出力可能な周波数範囲内であれば、周波数設定部57を手動操作することにより、印加周波数が可変となる。
【0146】
また、印加電力生成部2からの試験電力を印加して行われるコンデンサの試験時間中には、検出部4の電圧検出部41、電流検出部42、及び周波数検出部43によって印加電圧値、通電電流値、及び印加周波数値がそれぞれ検出されて、電圧表示部321、電流表示部322、及び周波数表示部331に表示される。これらの各表示の値や、それらの時間による変化などを測定することにより、特性試験、信頼性試験、破壊試験などの各種のコンデンサ試験が行われる。
【0147】
タイマモードでのコンデンサ試験を終了したら、コンデンサ試験が自動的に停止される(S306)。さらに、電源投入スイッチ61を再度操作することにより電源が遮断されて、試験装置1によるコンデンサ試験を終了する。
【0148】
図11は、図10に示したコンデンサ試験方法でのコンデンサ試験装置1の動作例を示すタイミングチャートである。図11中の各チャートは、上方からそれぞれ、コンデンサ試験の開始を指示する開始信号A、コンデンサ試験の停止を指示する停止信号B、印加電力生成部2による試験電力の印加を指示する印加信号C、共振制御部3による試験電力の制御を指示する補正信号D、及び共振回路に印加される試験電力Eを示している。
【0149】
まず、開始信号Aの指示により、時間(動作期間)T31において、装置に含まれる内部構成を動作可能とするための準備が行われる。次に、印加信号C及び補正信号DがONとなると、時間T32にわたってコンデンサ11に試験電力が印加されて、必要なコンデンサ試験が行われる。なお、試験電力の印加においては、その印加開始直後の時間T33では、コンデンサ11への急激な電力印加を防止するためのソフトスタートが行われる。
【0150】
開始信号Aからタイマモードで設定されたタイマ設定時間T30が経過したら、コンデンサ試験を自動的に終了する。
【0151】
本発明によるコンデンサ試験装置は、上記した実施形態及び実施例に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、試験モードの切換による試験方法の変更機能と、管理モードの切換(試験時間の設定の管理)による試験時間及びその管理方法の変更機能とについては、上述した例では両者を併せ持つ構成を示したが、そのいずれか一方の機能のみを備える構成としても良い。この場合、例えば図1に示す構成では、設定部5が試験モード切換部51または試験時間管理部52のいずれか一方を有する構成となる。
【0152】
また、コンデンサ試験に適用される具体的な試験モード及び管理モードについては、上述した各モードに限らず、他にも様々な試験モードや管理モードを用いることが可能である。
【0153】
【発明の効果】
本発明によるコンデンサ試験装置は、以上詳細に説明したように、次のような効果を得る。すなわち、共振用のコイル及び印加電力生成手段を含むコンデンサ試験手段を、異なる試験条件に必要な各構成を一体に備えた構成とするとともに、試験モード切換手段を介して試験モードを切り換え、または試験時間管理手段を介して試験時間の設定を管理するコンデンサ試験装置によれば、個々のコンデンサの特性や用途に応じて異なる試験条件を適用することが必要な場合でも、簡単な準備作業及び操作内容で試験条件を設定することが可能となる。したがって、個々のコンデンサに対して、好適な試験条件で容易に試験を行うことが可能なコンデンサ試験装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンデンサ試験装置の第1実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】コンデンサ試験装置の第2実施形態の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示したコンデンサ試験装置における試験モードの切換について示す模式図である。
【図4】図2に示したコンデンサ試験装置における管理モードの切換について示す模式図である。
【図5】図2に示したコンデンサ試験装置の一実施例の構成を示す正面図である。
【図6】コンデンサ試験方法の第1の例を示すフローチャートである。
【図7】図6に示したコンデンサ試験方法での試験装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】コンデンサ試験方法の第2の例を示すフローチャートである。
【図9】図8に示したコンデンサ試験方法での試験装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】コンデンサ試験方法の第3の例を示すフローチャートである。
【図11】図10に示したコンデンサ試験方法での試験装置の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…コンデンサ試験装置、11…コンデンサ、11a、11b…試験端子、12…コイル、2…印加電力生成部、21…広帯域電力増幅器、3…共振制御部、31…印加波形生成部、32…印加波形補正部、33…正弦波発生器、34…共振周波数検出部、4…検出部、41…電圧検出部、42…電流検出部、43…周波数検出部、
5…設定部、51…試験モード切換部、52…試験時間管理部、53…管理モード切換部、55…印加設定部、56…電圧設定部、57…周波数設定部、58…タイマ操作部、59…カウンタ操作部、6…装置操作部、61…電源投入スイッチ、62…試験開始スイッチ、63…試験停止スイッチ、
100…共振回路パネル、110…コンデンサ設置部、120…コイル操作部121…コイル端子、122…ショートバー、200…パワーパネル、300…コントロールパネル、310…主操作部、320…電力操作部、330…周波数操作部。
Claims (2)
- 試験対象となるコンデンサに直列に接続されて共振回路を構成するコイル、及び前記コンデンサまたは前記共振回路に所定周波数の試験電力を印加する印加電力生成手段を有し、コンデンサ試験に対して試験方法がそれぞれ異なる複数の試験モードの適用が可能に構成されたコンデンサ試験手段と、
前記コンデンサ試験手段において適用される前記試験モードを切り換える試験モード切換手段と
を備え、
前記複数の試験モードは、前記印加電力生成手段によって前記共振回路に前記試験電力を印加するとともに、前記共振回路での共振周波数を自動で検出し、前記試験電力の周波数を制御して追尾する自動共振周波数検出追尾モードと、前記印加電力生成手段によって前記共振回路に前記試験電力を印加するとともに、前記共振回路に印加する前記試験電力の周波数を手動で設定する手動周波数設定共振モードと、前記印加電力生成手段によって前記コンデンサに前記試験電力を直接印加するとともに、前記コンデンサに印加する前記試験電力の周波数を手動で設定する手動周波数設定直接印加モードとを含むことを特徴とするコンデンサ試験装置。 - 試験対象となるコンデンサに直列に接続されて共振回路を構成するコイル、及び前記コンデンサまたは前記共振回路に所定周波数の試験電力を印加する印加電力生成手段を有し、コンデンサ試験に対して試験時間の設定が可変に構成されたコンデンサ試験手段と、
前記コンデンサ試験手段において適用される前記試験時間の設定を管理する試験時間管理手段と
を備え、
前記コンデンサ試験手段は、前記コンデンサ試験に対して前記試験時間の管理方法がそれぞれ異なる複数の管理モードの適用が可能に構成され、
前記試験時間管理手段は、前記コンデンサ試験手段において適用される前記管理モードを切り換える管理モード切換手段を有するとともに、
前記複数の管理モードは、前記コンデンサ試験の開始及び停止をそれぞれ手動で指示する手動モードと、設定されたタイマ設定時間によって前記コンデンサ試験の停止を自動で指示するタイマモードと、設定されたサイクル時間及びカウンタ設定回数によって前記コンデンサ試験での前記試験電力の印加を繰り返し行うサイクルモードとを含むことを特徴とするコンデンサ試験装置。
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