JPH10246750A - 共振型絶縁耐電圧試験装置による絶縁耐電圧試験方法 - Google Patents
共振型絶縁耐電圧試験装置による絶縁耐電圧試験方法Info
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- JPH10246750A JPH10246750A JP4760697A JP4760697A JPH10246750A JP H10246750 A JPH10246750 A JP H10246750A JP 4760697 A JP4760697 A JP 4760697A JP 4760697 A JP4760697 A JP 4760697A JP H10246750 A JPH10246750 A JP H10246750A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 迅速で且つ信頼性の高い絶縁耐電圧試験を実
現可能とする共振型絶縁耐電圧試験装置による絶縁耐電
圧試験方法を提供する。 【解決手段】 ワークを含む試験装置の共振周波数は試
験電圧Vt の周波数よりも高く、且つばら付きを考慮し
て設定された最大ワーク容量にて共振するように、共振
型絶縁耐電圧試験装置を設定する。そして、共振時の印
加電圧が規定値以下となるように初期発振電圧e0を発振
し、この時発生する初期印加電圧V0 に基づいて試験用
発振電圧etを算出する。次いで、算出した試験用発振電
圧etにより規定の試験電圧Vt を発生させ、この試験電
圧Vt にて耐電圧試験を実施する。
現可能とする共振型絶縁耐電圧試験装置による絶縁耐電
圧試験方法を提供する。 【解決手段】 ワークを含む試験装置の共振周波数は試
験電圧Vt の周波数よりも高く、且つばら付きを考慮し
て設定された最大ワーク容量にて共振するように、共振
型絶縁耐電圧試験装置を設定する。そして、共振時の印
加電圧が規定値以下となるように初期発振電圧e0を発振
し、この時発生する初期印加電圧V0 に基づいて試験用
発振電圧etを算出する。次いで、算出した試験用発振電
圧etにより規定の試験電圧Vt を発生させ、この試験電
圧Vt にて耐電圧試験を実施する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランスやコモンコイ
ル、あるいはコンデンサ等、容量性ワークの絶縁耐電圧
試験方法に関するものである。
ル、あるいはコンデンサ等、容量性ワークの絶縁耐電圧
試験方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は従来公知である共振型絶縁耐電圧
試験装置の概略回路構成図、図9はその等価回路であ
る。
試験装置の概略回路構成図、図9はその等価回路であ
る。
【0003】前記共振型絶縁耐電圧試験装置は、共振回
路の共振現象を利用して絶縁耐電圧試験のための高電圧
の交流電源を発生させるものであって、図示するように
所定の試験周波数を発振させる発振器1を交流信号源と
して、これに接続される電力増幅器2、昇圧トランス3
を経て電流・電圧増幅された発振電圧が、抵抗R、調整
用コイルのインダクタンスL、および被試験物である容
量性のワーク4の容量C(実際はワーク4をセットする
治具5の容量C' との合成容量となる)とで構成される
LCR直列共振回路に供給されて、予め設定された所定
の共振周波数にて共振し、この時に発生する高電圧交流
電源が規定の試験電圧として前記治具5にセットされた
ワーク4の両端に印加されるように構成されている。
路の共振現象を利用して絶縁耐電圧試験のための高電圧
の交流電源を発生させるものであって、図示するように
所定の試験周波数を発振させる発振器1を交流信号源と
して、これに接続される電力増幅器2、昇圧トランス3
を経て電流・電圧増幅された発振電圧が、抵抗R、調整
用コイルのインダクタンスL、および被試験物である容
量性のワーク4の容量C(実際はワーク4をセットする
治具5の容量C' との合成容量となる)とで構成される
LCR直列共振回路に供給されて、予め設定された所定
の共振周波数にて共振し、この時に発生する高電圧交流
電源が規定の試験電圧として前記治具5にセットされた
ワーク4の両端に印加されるように構成されている。
【0004】尚、前記LCR直列共振回路の抵抗Rは、
共振の鋭さを抑制してワーク容量のばら付きによる試験
電圧の変動を小さくするためのものである。
共振の鋭さを抑制してワーク容量のばら付きによる試験
電圧の変動を小さくするためのものである。
【0005】ところで、図9に示す前記共振型絶縁耐電
圧装置の等価回路において、治具5を含めたワーク4の
合成容量をC、発振器1の試験角周波数をω、試験装置
の共振角周波数をω0 とした時、
圧装置の等価回路において、治具5を含めたワーク4の
合成容量をC、発振器1の試験角周波数をω、試験装置
の共振角周波数をω0 とした時、
【数1】 ω0 =(LC)−1/2 =ω となるように前記調整用コイルのインダクタンスLを設
定することにより、試験角周波数ωにて前記LCR直列
共振回路を共振させることができ、この時、ワーク4の
両端に印加される電圧、すなわち試験電圧Vc は最大と
なる。
定することにより、試験角周波数ωにて前記LCR直列
共振回路を共振させることができ、この時、ワーク4の
両端に印加される電圧、すなわち試験電圧Vc は最大と
なる。
【0006】したがって、ワーク4の容量に応じてイン
ダクタンスLを調整し、試験装置の共振周波数を設定す
ると共に、共振時に得られる試験電圧Vc が絶縁耐電圧
試験規格で定められた規定の電圧値となるように発振器
1の発振電圧e0を調整することで、低い発振電圧e0で所
定の絶縁耐電圧試験を実施することができる。
ダクタンスLを調整し、試験装置の共振周波数を設定す
ると共に、共振時に得られる試験電圧Vc が絶縁耐電圧
試験規格で定められた規定の電圧値となるように発振器
1の発振電圧e0を調整することで、低い発振電圧e0で所
定の絶縁耐電圧試験を実施することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うに、ワーク4の容量Cと調整用コイルのインダクタン
スLで決定される試験装置の共振角周波数ω0 が試験角
周波数ωと同じ値に設定されている場合、標準容量を同
一とするワーク4の耐電圧試験であっても、実質的なワ
ーク容量Cのばら付きにより、ワーク4毎に共振点が変
動して発生する試験電圧Vc は大きく変化してしまう。
うに、ワーク4の容量Cと調整用コイルのインダクタン
スLで決定される試験装置の共振角周波数ω0 が試験角
周波数ωと同じ値に設定されている場合、標準容量を同
一とするワーク4の耐電圧試験であっても、実質的なワ
ーク容量Cのばら付きにより、ワーク4毎に共振点が変
動して発生する試験電圧Vc は大きく変化してしまう。
【0008】そのため、絶縁耐電圧試験の際は試験電圧
Vc を常に規定値に設定すべく、その都度、発振器1の
発振電圧e0を調整し直す必要が有り、そのため、絶縁耐
電圧試験は極めて繁雑なものとなっていた。
Vc を常に規定値に設定すべく、その都度、発振器1の
発振電圧e0を調整し直す必要が有り、そのため、絶縁耐
電圧試験は極めて繁雑なものとなっていた。
【0009】また、係る共振条件においては、ワーク容
量Cが標準容量に対して大小いずれにばら付いても、発
生する試験電圧Vc は全て規定値より低くなる方向に変
化してしまうため、試験電圧Vc の変化量からワーク容
量Cのばら付きを推定し、不良ワークを判別することは
困難であった。
量Cが標準容量に対して大小いずれにばら付いても、発
生する試験電圧Vc は全て規定値より低くなる方向に変
化してしまうため、試験電圧Vc の変化量からワーク容
量Cのばら付きを推定し、不良ワークを判別することは
困難であった。
【0010】本発明の目的は、迅速で且つ信頼性の高い
絶縁耐電圧試験を実現可能とする共振型絶縁耐電圧試験
装置による絶縁耐電圧試験方法を提供することである。
絶縁耐電圧試験を実現可能とする共振型絶縁耐電圧試験
装置による絶縁耐電圧試験方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に記
載の本発明では、抵抗(R)とインダクタンス(L)と
セットされたワーク(4)の容量(C)とで構成される
LCR直列共振回路を利用して所定周波数の交流試験電
圧(Vt )を発生させる共振型絶縁耐電圧試験装置によ
るワーク(4)の絶縁耐電圧試験方法において、前記L
CR直列共振回路の共振周波数を前記試験電圧(Vt )
の周波数よりも高く、且つワーク容量のばら付きを考慮
して設定された最大ワーク容量(C)以上にて共振する
ように設定し、絶縁耐電圧試験時に発生する試験電圧
(Vt )の変化量よりワーク容量(C)のばらつきを推
定し、これより不良ワーク(4)を判別することを特徴
とする。
載の本発明では、抵抗(R)とインダクタンス(L)と
セットされたワーク(4)の容量(C)とで構成される
LCR直列共振回路を利用して所定周波数の交流試験電
圧(Vt )を発生させる共振型絶縁耐電圧試験装置によ
るワーク(4)の絶縁耐電圧試験方法において、前記L
CR直列共振回路の共振周波数を前記試験電圧(Vt )
の周波数よりも高く、且つワーク容量のばら付きを考慮
して設定された最大ワーク容量(C)以上にて共振する
ように設定し、絶縁耐電圧試験時に発生する試験電圧
(Vt )の変化量よりワーク容量(C)のばらつきを推
定し、これより不良ワーク(4)を判別することを特徴
とする。
【0012】また、請求項2に記載の本発明では、抵抗
(R)とインダクタンス(L)とセットされたワーク
(4)の容量(C)とで構成されるLCR直列共振回路
を利用して所定周波数の交流試験電圧(Vt )を発生さ
せる共振型絶縁耐電圧試験装置によるワーク(4)の絶
縁耐電圧試験方法において、前記LCR直列共振回路の
共振周波数を前記試験電圧(Vt )の周波数よりも高
く、且つワーク容量のばら付きを考慮して設定された最
大ワーク容量(C)以上にて共振するように設定し、絶
縁耐電圧試験の際は、まず、前記LCR直列共振回路の
共振時に前記ワーク(4)への印加電圧が規定値を越え
ない最大電圧となるような初期発振電圧(e0)を発振さ
せ、この初期発振電圧(e0)と初期発振電圧(e0)によ
り発生する初期印加電圧(V0 )に基づいて試験用発振
電圧(et)を算出し、次いで、算出された前記試験用発
振電圧(et)を発振して規定の試験電圧(Vt )を発生
させることを特徴とする。
(R)とインダクタンス(L)とセットされたワーク
(4)の容量(C)とで構成されるLCR直列共振回路
を利用して所定周波数の交流試験電圧(Vt )を発生さ
せる共振型絶縁耐電圧試験装置によるワーク(4)の絶
縁耐電圧試験方法において、前記LCR直列共振回路の
共振周波数を前記試験電圧(Vt )の周波数よりも高
く、且つワーク容量のばら付きを考慮して設定された最
大ワーク容量(C)以上にて共振するように設定し、絶
縁耐電圧試験の際は、まず、前記LCR直列共振回路の
共振時に前記ワーク(4)への印加電圧が規定値を越え
ない最大電圧となるような初期発振電圧(e0)を発振さ
せ、この初期発振電圧(e0)と初期発振電圧(e0)によ
り発生する初期印加電圧(V0 )に基づいて試験用発振
電圧(et)を算出し、次いで、算出された前記試験用発
振電圧(et)を発振して規定の試験電圧(Vt )を発生
させることを特徴とする。
【0013】また、請求項3に記載の本発明では、前記
ワーク(4)が一次巻線および二次巻線を備えたトラン
スであることを特徴とする。
ワーク(4)が一次巻線および二次巻線を備えたトラン
スであることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】図9を等価回路とする共振型絶縁
耐電圧試験装置(以下耐電圧試験装置と呼ぶ)におい
て、交流電源の角周波数をωとすると、共振回路のイン
ピーダンスZは
耐電圧試験装置(以下耐電圧試験装置と呼ぶ)におい
て、交流電源の角周波数をωとすると、共振回路のイン
ピーダンスZは
【数2】 Z=R+j(ωL−1/ωC) となり、発振器1からの発振電圧をe0とした時、ワーク
4の両端に印加される試験電圧Vc は数2の式を用いて
4の両端に印加される試験電圧Vc は数2の式を用いて
【数3】 Vc =e0/((1−ω2 LC)+jωCR) で表すことができ、前記試験電圧Vc は共振角周波数ω
0 にて最大となる。
0 にて最大となる。
【0015】ところで、既述したように、従来方式の耐
電圧試験装置の場合、共振角周波数ω0 が試験角周波数
ωとほぼ同じ値に設定されているのに対し、本発明の第
一実施形態では、共振角周波数ω0 が試験角周波数ωよ
りも高くなるようにインダクタンスLが設定されてい
る。
電圧試験装置の場合、共振角周波数ω0 が試験角周波数
ωとほぼ同じ値に設定されているのに対し、本発明の第
一実施形態では、共振角周波数ω0 が試験角周波数ωよ
りも高くなるようにインダクタンスLが設定されてい
る。
【0016】いま、図8において、標準容量100pF
のワーク4について、試験周波数70KHzで1500
Vの耐電圧試験を実施する場合を想定する。
のワーク4について、試験周波数70KHzで1500
Vの耐電圧試験を実施する場合を想定する。
【0017】従来方式では、試験周波数の70KHzで
共振するようにインダクタンスL(数1の式により、L
=51.7mHとなる)が設定されるが、本第一実施形
態の場合には、これより高い周波数で共振し、且つ、そ
の共振点がワーク容量のばら付きを考慮して定められた
最大ワーク容量C以上となるようにインダクタンスL
(L=46.3mHとなる)が設定される。この場合、
ばら付きを考慮した最大ワーク容量を112pFと設定
すれば、共振周波数は74KHzとなる。
共振するようにインダクタンスL(数1の式により、L
=51.7mHとなる)が設定されるが、本第一実施形
態の場合には、これより高い周波数で共振し、且つ、そ
の共振点がワーク容量のばら付きを考慮して定められた
最大ワーク容量C以上となるようにインダクタンスL
(L=46.3mHとなる)が設定される。この場合、
ばら付きを考慮した最大ワーク容量を112pFと設定
すれば、共振周波数は74KHzとなる。
【0018】図6に示す特性は、夫々設定されたインダ
クタンスLを基に、数3の式によりワークの容量の変化
に伴う試験電圧Vc の変化を算出し、ワーク容量に対す
る試験電圧値をプロットしたものである。図中、特性A
は試験装置の共振周波数が70KHzに設定された従来
方式、特性Bは共振周波数が74KHzに設定された第
一実施形態を示している。
クタンスLを基に、数3の式によりワークの容量の変化
に伴う試験電圧Vc の変化を算出し、ワーク容量に対す
る試験電圧値をプロットしたものである。図中、特性A
は試験装置の共振周波数が70KHzに設定された従来
方式、特性Bは共振周波数が74KHzに設定された第
一実施形態を示している。
【0019】第一実施形態では、数3の式におけるe0は
昇圧トランス3の二次側電圧を示しており、ワーク4の
標準容量値である100pFの点で試験電圧が1500
Vとなるように発振器1の発振電圧が調整されている。
すなわち、特性Bの共振点はワーク容量112pFに設
定され、この時に発生する共振電圧は約2400Vであ
る。
昇圧トランス3の二次側電圧を示しており、ワーク4の
標準容量値である100pFの点で試験電圧が1500
Vとなるように発振器1の発振電圧が調整されている。
すなわち、特性Bの共振点はワーク容量112pFに設
定され、この時に発生する共振電圧は約2400Vであ
る。
【0020】それゆえ、図6から明らかなように、試験
装置の共振周波数を試験周波数と同じ70KHzに設定
するようにした従来方式では、ワーク容量Cが標準容量
である100pFで試験電圧Vc が最大(1500V)
となり、ワーク容量Cがこれより大きくなっても小さく
なっても試験電圧Vc は低下していく。
装置の共振周波数を試験周波数と同じ70KHzに設定
するようにした従来方式では、ワーク容量Cが標準容量
である100pFで試験電圧Vc が最大(1500V)
となり、ワーク容量Cがこれより大きくなっても小さく
なっても試験電圧Vc は低下していく。
【0021】これに対し、第一実施形態では、上述のよ
うに、試験周波数70KHzでワーク容量112pFに
共振点を持つため、標準値(100pF)よりも容量の
小さいワーク4がセットされると1500Vより低い試
験電圧Vc が印加され、また、標準値よりも容量の大き
いワーク4がセットされると、これより高い試験電圧V
c が印加されるようになる。
うに、試験周波数70KHzでワーク容量112pFに
共振点を持つため、標準値(100pF)よりも容量の
小さいワーク4がセットされると1500Vより低い試
験電圧Vc が印加され、また、標準値よりも容量の大き
いワーク4がセットされると、これより高い試験電圧V
c が印加されるようになる。
【0022】以上のように、本発明の第一実施形態によ
れば、発振電圧e0が一定であれば、その時、ワーク4に
印加される試験電圧Vc の変化量から、耐電圧試験に供
されるワーク4の容量が許容できるばら付き範囲内(例
えば、標準容量100pFのワーク4であれば、ばら付
きの範囲は90〜112pF)にあるかどうかを推定す
ることが可能となる。
れば、発振電圧e0が一定であれば、その時、ワーク4に
印加される試験電圧Vc の変化量から、耐電圧試験に供
されるワーク4の容量が許容できるばら付き範囲内(例
えば、標準容量100pFのワーク4であれば、ばら付
きの範囲は90〜112pF)にあるかどうかを推定す
ることが可能となる。
【0023】したがって、耐電圧試験装置における試験
電圧Vc の特性を図6のBのように設定することによっ
て、例えば、トランスの絶縁耐電圧を試験する場合、そ
の時発生する試験電圧からトランス一次巻線と二次巻線
間の空間距離のばら付きを推定することで、不良品の選
別が可能である。
電圧Vc の特性を図6のBのように設定することによっ
て、例えば、トランスの絶縁耐電圧を試験する場合、そ
の時発生する試験電圧からトランス一次巻線と二次巻線
間の空間距離のばら付きを推定することで、不良品の選
別が可能である。
【0024】図1は本発明の第二実施形態を示す耐電圧
試験装置の概略ブロック構成図であって、従来方式の耐
電圧試験装置に、試験電圧監視部8、発振電圧制御部
6、および、これらを制御するコントローラ9を備えて
耐電圧試験を実施する際、ワーク4への印加電圧(試験
電圧Vc )を自動的に且つ瞬時に設定可能とした、自動
絶縁耐電圧試験装置である。
試験装置の概略ブロック構成図であって、従来方式の耐
電圧試験装置に、試験電圧監視部8、発振電圧制御部
6、および、これらを制御するコントローラ9を備えて
耐電圧試験を実施する際、ワーク4への印加電圧(試験
電圧Vc )を自動的に且つ瞬時に設定可能とした、自動
絶縁耐電圧試験装置である。
【0025】図2にその具体的な構成を示せば、前記発
振電圧制御部6として前記コントローラ9により出力可
変の発振器1が、共振調整部7として抵抗Rとインダク
タLの組み合わせが、試験電圧監視部8として電圧計が
使用されている。
振電圧制御部6として前記コントローラ9により出力可
変の発振器1が、共振調整部7として抵抗Rとインダク
タLの組み合わせが、試験電圧監視部8として電圧計が
使用されている。
【0026】次に、図3および図7に基づいて、本第二
実施形態における耐電圧試験方法について説明する。図
3は自動化された絶縁耐電圧試験方式を示すフローチャ
ートであり、図7は本試験方式を実施するために設定さ
れた試験電圧対ワーク容量特性である。
実施形態における耐電圧試験方法について説明する。図
3は自動化された絶縁耐電圧試験方式を示すフローチャ
ートであり、図7は本試験方式を実施するために設定さ
れた試験電圧対ワーク容量特性である。
【0027】先ず、耐電圧試験を開始する前に試験条
件、すなわち、試験電圧Vt 値(例えば1500V)、
および試験周波数f値(例えば70KHz)を夫々コン
トローラ9に入力する。
件、すなわち、試験電圧Vt 値(例えば1500V)、
および試験周波数f値(例えば70KHz)を夫々コン
トローラ9に入力する。
【0028】ところで、共振型の耐電圧試験装置では、
昇圧トランス3の二次側電圧が一定であれば、ワーク容
量Cがばら付いた時の最大試験電圧は共振時の電圧であ
り、逆に、ワーク容量Cが変化しても一定の試験電圧を
得るための必要最小限の昇圧トランス3の二次側電圧も
また共振時の電圧である。
昇圧トランス3の二次側電圧が一定であれば、ワーク容
量Cがばら付いた時の最大試験電圧は共振時の電圧であ
り、逆に、ワーク容量Cが変化しても一定の試験電圧を
得るための必要最小限の昇圧トランス3の二次側電圧も
また共振時の電圧である。
【0029】そこで、本耐電圧試験の第一ステップとし
て、予め入力されている前記試験条件に基づき、耐電圧
試験に供するワーク4の容量のばら付きの範囲内で規定
の試験電圧(1500V)を超えない発振器1の最大の
発振電圧、すなわち、共振時に規定の試験電圧を得るた
めの初期発振電圧e0を算出し、コントローラ9の制御の
基、前記発振電圧制御部6を制御して算出した初期発振
電圧e0を発振させる(図7によれば、初期発振電圧e0は
約110Vに設定されている)。
て、予め入力されている前記試験条件に基づき、耐電圧
試験に供するワーク4の容量のばら付きの範囲内で規定
の試験電圧(1500V)を超えない発振器1の最大の
発振電圧、すなわち、共振時に規定の試験電圧を得るた
めの初期発振電圧e0を算出し、コントローラ9の制御の
基、前記発振電圧制御部6を制御して算出した初期発振
電圧e0を発振させる(図7によれば、初期発振電圧e0は
約110Vに設定されている)。
【0030】ここで、初期発振電圧e0は、例えば以下の
手順で算出することができる。
手順で算出することができる。
【0031】共振時のワーク4への印加電圧Vc は、昇
圧トランス3の二次側電圧をE2 とすると
圧トランス3の二次側電圧をE2 とすると
【数4】 Vc =jω0 L・E2 /R と表すことができる。
【0032】また、電力増幅器2の増幅度と昇圧トラン
ス3の昇圧比は既知であるから、数4の式により共振時
の発振電圧と試験電圧の関係は容易に求めることができ
る。したがって、上記関係より初期発振電圧e0 は試験
周波数fと試験電圧Vt の関数g(f,Vt )より算出
できる。また、別の方法として、予め上記算出結果をテ
ーブルの形で設定しておいて、その都度参照するように
しても良い。
ス3の昇圧比は既知であるから、数4の式により共振時
の発振電圧と試験電圧の関係は容易に求めることができ
る。したがって、上記関係より初期発振電圧e0 は試験
周波数fと試験電圧Vt の関数g(f,Vt )より算出
できる。また、別の方法として、予め上記算出結果をテ
ーブルの形で設定しておいて、その都度参照するように
しても良い。
【0033】次に、耐電圧試験の第二ステップとして、
初期発振電圧e0 を発振させた時、ワーク4の両端に印
加される初期印加電圧V0 を試験電圧監視部10にて測
定し、予め設定されている前記初期発振電圧e0、および
試験電圧Vt と、測定された初期印加電圧V0 とをパラ
メータとした関数h(e0,V0 ,Vt )より、規定の試
験電圧Vt (1500V)を得るための発振電圧etを算
出する。
初期発振電圧e0 を発振させた時、ワーク4の両端に印
加される初期印加電圧V0 を試験電圧監視部10にて測
定し、予め設定されている前記初期発振電圧e0、および
試験電圧Vt と、測定された初期印加電圧V0 とをパラ
メータとした関数h(e0,V0 ,Vt )より、規定の試
験電圧Vt (1500V)を得るための発振電圧etを算
出する。
【0034】例えば、発振電圧etは数5の式により比例
計算で求めることができるが、前記同様、テーブル参照
形式としても良い。
計算で求めることができるが、前記同様、テーブル参照
形式としても良い。
【0035】
【数5】 et=Vt ・e0/V0 次に、発振電圧制御部6を制御して算出された発振電圧
e0にて試験電圧を印加し、規定の耐電圧試験を実施す
る。
e0にて試験電圧を印加し、規定の耐電圧試験を実施す
る。
【0036】例えば、図7は共振点がワーク容量112
pFに設定された耐電圧試験装置により、標準容量10
0pFのワーク4を試験電圧1500Vにて耐電圧試験
する場合の試験電圧特性を示したものである。図中、特
性Aは前記した第一ステップで設定されるもので、共振
時に試験電圧が1500Vとなる初期発振電圧での試験
電圧特性、一方、特性Bは前記した第二ステップで設定
される、ワーク容量100pFで試験電圧が1500V
となるような発振電圧での試験電圧特性、特性Cは試験
電圧を1500Vにするための各ワーク容量に対応する
昇圧トランス3の二次側電圧である。
pFに設定された耐電圧試験装置により、標準容量10
0pFのワーク4を試験電圧1500Vにて耐電圧試験
する場合の試験電圧特性を示したものである。図中、特
性Aは前記した第一ステップで設定されるもので、共振
時に試験電圧が1500Vとなる初期発振電圧での試験
電圧特性、一方、特性Bは前記した第二ステップで設定
される、ワーク容量100pFで試験電圧が1500V
となるような発振電圧での試験電圧特性、特性Cは試験
電圧を1500Vにするための各ワーク容量に対応する
昇圧トランス3の二次側電圧である。
【0037】ところで、前記第一実施形態では、試験装
置の共振周波数が試験周波数よりも高くなるように(例
えば74KHz)設定されており、印加電圧が最大とな
る共振時の電圧を試験電圧とする従来方式と異なり、共
振点を外れた標準容量100pFの点で規定の試験電圧
1500Vが得られるように発振電圧が設定されている
ため、ワーク容量Cのばら付き具合によっては、ワーク
4に規定以上の電圧が印加される場合が有り、これがワ
ーク4の破壊につながる危険性がある。そのため、耐電
圧試験に際しては、ワーク4に印加される電圧が規定の
試験電圧1500Vを越えないよう、発振電圧を徐々に
上昇させて行く必要があるが、これでは電圧設定に時間
が掛かりすぎて耐電圧試験が繁雑になると共に、試験電
圧の印加時間に誤差が生じることになる。
置の共振周波数が試験周波数よりも高くなるように(例
えば74KHz)設定されており、印加電圧が最大とな
る共振時の電圧を試験電圧とする従来方式と異なり、共
振点を外れた標準容量100pFの点で規定の試験電圧
1500Vが得られるように発振電圧が設定されている
ため、ワーク容量Cのばら付き具合によっては、ワーク
4に規定以上の電圧が印加される場合が有り、これがワ
ーク4の破壊につながる危険性がある。そのため、耐電
圧試験に際しては、ワーク4に印加される電圧が規定の
試験電圧1500Vを越えないよう、発振電圧を徐々に
上昇させて行く必要があるが、これでは電圧設定に時間
が掛かりすぎて耐電圧試験が繁雑になると共に、試験電
圧の印加時間に誤差が生じることになる。
【0038】ところが、上述した第二実施形態によれ
ば、予め設定した試験条件に基づいて自動的に規定の試
験電圧が算出・設定されるため、電圧設定時にワーク4
に規定以上の電圧が印加される心配はない。したがっ
て、短時間で且つ安全に規定の試験電圧が設定可能とな
る。
ば、予め設定した試験条件に基づいて自動的に規定の試
験電圧が算出・設定されるため、電圧設定時にワーク4
に規定以上の電圧が印加される心配はない。したがっ
て、短時間で且つ安全に規定の試験電圧が設定可能とな
る。
【0039】また、本第二実施形態では、図4のフロー
チャートに示すように、予めワーク容量のばら付きを考
慮して定めた許容最低電圧VL1を設定しておくことによ
り、前記した耐電圧試験の第一ステップにおいて、初期
発振電圧e0により発生した初期試験電圧V0 がこの許容
最低電圧VL1以下となった場合、ワーク4が治具5に正
しくセットされていないと判断して耐電圧試験を中止す
るように制御することができる。これは、印加電圧は容
量Cに依存することから、ワーク4のセット不良によっ
てワーク容量Cがばら付きの範囲を越えて小さくなり、
印加電圧が極端に低下してしまったものと判断できるた
めである。
チャートに示すように、予めワーク容量のばら付きを考
慮して定めた許容最低電圧VL1を設定しておくことによ
り、前記した耐電圧試験の第一ステップにおいて、初期
発振電圧e0により発生した初期試験電圧V0 がこの許容
最低電圧VL1以下となった場合、ワーク4が治具5に正
しくセットされていないと判断して耐電圧試験を中止す
るように制御することができる。これは、印加電圧は容
量Cに依存することから、ワーク4のセット不良によっ
てワーク容量Cがばら付きの範囲を越えて小さくなり、
印加電圧が極端に低下してしまったものと判断できるた
めである。
【0040】いま、ワーク4のセット不良が発生したと
すると、図7に示す特性Aのように、治具5とワーク4
の合成容量Cが治具5の容量C' のみとなるため、ばら
付きを考慮した最小のワーク容量(例えば、90pF)
より減少し、初期印加電圧V0 がこの最小容量90pF
で発生する電圧、すなわち、許容最低電圧VL1(図7よ
り約550V)よりも低下してしまうことから、ワーク
4のセット不良と判定される。
すると、図7に示す特性Aのように、治具5とワーク4
の合成容量Cが治具5の容量C' のみとなるため、ばら
付きを考慮した最小のワーク容量(例えば、90pF)
より減少し、初期印加電圧V0 がこの最小容量90pF
で発生する電圧、すなわち、許容最低電圧VL1(図7よ
り約550V)よりも低下してしまうことから、ワーク
4のセット不良と判定される。
【0041】ところで、前記第二実施形態による自動絶
縁耐電圧試験では、ワーク容量の変化に応じて自動的に
発振電圧を変化させることで規定の試験電圧を印加させ
る制御形態であるので、上述のようにワーク4のセット
が適正に行われていない場合であっても、耐電圧試験を
実行しまう可能性があるが、上述のように許容最低電圧
VL1を設定し、これをチェックすることで、規定電圧に
よる耐電圧試験を実施する前にワーク4のセット不良が
検知できるため、係る不都合は防止されて全てのワーク
4に対して信頼性の高い絶縁耐電圧試験が実施できるよ
うになる。
縁耐電圧試験では、ワーク容量の変化に応じて自動的に
発振電圧を変化させることで規定の試験電圧を印加させ
る制御形態であるので、上述のようにワーク4のセット
が適正に行われていない場合であっても、耐電圧試験を
実行しまう可能性があるが、上述のように許容最低電圧
VL1を設定し、これをチェックすることで、規定電圧に
よる耐電圧試験を実施する前にワーク4のセット不良が
検知できるため、係る不都合は防止されて全てのワーク
4に対して信頼性の高い絶縁耐電圧試験が実施できるよ
うになる。
【0042】さらに、本第二実施形態では、図5のフロ
ーチャートに示すように、予め、許容最低電圧VL2を設
定することにより、前記した耐電圧試験の第二ステップ
において、電圧耐電圧試験を実施中に試験用発振電圧et
により発生した試験電圧Vtがこの許容最低電圧VL2以
下となった場合、ワーク4が絶縁破壊を起こしてワーク
容量Cがばら付きの範囲を越えて増大したものと判断し
て耐電圧試験を中止するように制御することができる。
ーチャートに示すように、予め、許容最低電圧VL2を設
定することにより、前記した耐電圧試験の第二ステップ
において、電圧耐電圧試験を実施中に試験用発振電圧et
により発生した試験電圧Vtがこの許容最低電圧VL2以
下となった場合、ワーク4が絶縁破壊を起こしてワーク
容量Cがばら付きの範囲を越えて増大したものと判断し
て耐電圧試験を中止するように制御することができる。
【0043】例えば、図7に示す試験条件(特性B)で
は、許容最低電圧VL2は約850Vに設定している。こ
の電圧値は、ワーク容量に換算すると130pFに相当
し、標準容量100pFのワークの容量のばら付き範囲
(最大110pF)を大きく越えたものであるから、こ
れよりワーク4の絶縁破壊と判定できる。
は、許容最低電圧VL2は約850Vに設定している。こ
の電圧値は、ワーク容量に換算すると130pFに相当
し、標準容量100pFのワークの容量のばら付き範囲
(最大110pF)を大きく越えたものであるから、こ
れよりワーク4の絶縁破壊と判定できる。
【0044】前記したワーク4のセット不良や絶縁破壊
の発生は、いずれも試験電圧監視部8による測定データ
に基づき、コントローラ9によって判定されるものであ
って、異常が検出された場合、発振電圧制御部6が制御
されて発振電圧が自動的に停止される構成であるため、
異常発生時の耐電圧試験の停止は極めて的確に行われる
ものである。
の発生は、いずれも試験電圧監視部8による測定データ
に基づき、コントローラ9によって判定されるものであ
って、異常が検出された場合、発振電圧制御部6が制御
されて発振電圧が自動的に停止される構成であるため、
異常発生時の耐電圧試験の停止は極めて的確に行われる
ものである。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
本発明によれば、共振型絶縁耐電圧試験装置による絶縁
耐電圧試験において、試験装置の共振周波数を試験周波
数よりも高くなるように設定することにより、発振電圧
が一定であればワーク容量に応じて試験電圧が一方向に
変化することから、試験電圧によりワーク容量のばら付
きを推定することができる。そこで、絶縁耐電圧試験の
際に、印加される試験電圧を監視すれば、ワークの不良
を検知することが可能となる。
本発明によれば、共振型絶縁耐電圧試験装置による絶縁
耐電圧試験において、試験装置の共振周波数を試験周波
数よりも高くなるように設定することにより、発振電圧
が一定であればワーク容量に応じて試験電圧が一方向に
変化することから、試験電圧によりワーク容量のばら付
きを推定することができる。そこで、絶縁耐電圧試験の
際に、印加される試験電圧を監視すれば、ワークの不良
を検知することが可能となる。
【0046】また、請求項2に記載の本発明によれば、
まず、第一ステップで、予め設定した試験条件より初期
発振電圧を設定し、次に、第二ステップで、この初期発
信電圧により発生する初期印加電圧より実際の試験用発
振電圧を算出し、この試験用発振電圧を発振させて規定
の試験電圧を得るようにしたので、耐電圧試験時、ワー
クに規定以上の試験電圧が印加されることは無くなり、
過電圧によるワークの破壊事故が防止されると共に、係
る方法であれば、短時間で規定の試験電圧が設定できる
ため、絶縁耐電圧試験が容易に実施できるようになる。
まず、第一ステップで、予め設定した試験条件より初期
発振電圧を設定し、次に、第二ステップで、この初期発
信電圧により発生する初期印加電圧より実際の試験用発
振電圧を算出し、この試験用発振電圧を発振させて規定
の試験電圧を得るようにしたので、耐電圧試験時、ワー
クに規定以上の試験電圧が印加されることは無くなり、
過電圧によるワークの破壊事故が防止されると共に、係
る方法であれば、短時間で規定の試験電圧が設定できる
ため、絶縁耐電圧試験が容易に実施できるようになる。
【0047】また、請求項3に記載の本発明によれば、
前記絶縁耐電圧試験方法によりトランスを試験すれば、
試験電圧のばら付きからトランス一次巻線と二次巻線間
の空間距離のばら付きを推定することができ、よって、
不良品の判別も可能となる。
前記絶縁耐電圧試験方法によりトランスを試験すれば、
試験電圧のばら付きからトランス一次巻線と二次巻線間
の空間距離のばら付きを推定することができ、よって、
不良品の判別も可能となる。
【図1】本発明に係る絶縁耐電圧試験装置の概略ブロッ
ク構成図である。
ク構成図である。
【図2】同、絶縁耐電圧試験装置の概略回路構成図であ
る。
る。
【図3】本発明に係る絶縁耐電圧試験の手順を示すフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図4】同、絶縁耐電圧試験におけるワークのセット不
良を判断する手順を示すフローチャートである。
良を判断する手順を示すフローチャートである。
【図5】同、自動絶縁耐電圧試験におけるワークの破壊
を判断する手順を示すフローチャートである。
を判断する手順を示すフローチャートである。
【図6】ワーク容量の変化に伴う試験電圧の変化を示す
図である。
図である。
【図7】図6とは別のワーク容量の変化に伴う試験電圧
の変化を示す図である。
の変化を示す図である。
【図8】従来の共振型絶縁耐電圧試験装置の概略回路構
成図である。
成図である。
【図9】図8の等価回路図である。
4 ワーク e0 初期発振電圧 V0 初期印加電圧 et 試験用発振電圧 Vt 試験電圧
Claims (3)
- 【請求項1】 抵抗(R)とインダクタンス(L)とセ
ットされたワーク(4)の容量(C)とで構成されるL
CR直列共振回路を利用して所定周波数の交流試験電圧
(Vt )を発生させる共振型絶縁耐電圧試験装置による
ワーク(4)の絶縁耐電圧試験方法において、 前記LCR直列共振回路の共振周波数を前記試験電圧
(Vt )の周波数よりも高く、且つワーク容量のばら付
きを考慮して設定された最大ワーク容量(C)以上にて
共振するように設定し、 絶縁耐電圧試験時に発生する試験電圧(Vt )の変化量
よりワーク容量(C)のばらつきを推定し、これより不
良ワーク(4)を判別することを特徴とする共振型絶縁
耐電圧試験装置による絶縁耐電圧試験方法。 - 【請求項2】 抵抗(R)とインダクタンス(L)とセ
ットされたワーク(4)の容量(C)とで構成されるL
CR直列共振回路を利用して所定周波数の交流試験電圧
(Vt )を発生させる共振型絶縁耐電圧試験装置による
ワーク(4)の絶縁耐電圧試験方法において、 前記LCR直列共振回路の共振周波数を前記試験電圧
(Vt )の周波数よりも高く、且つワーク容量のばら付
きを考慮して設定された最大ワーク容量(C)以上にて
共振するように設定し、 絶縁耐電圧試験の際は、 まず、前記LCR直列共振回路の共振時に前記ワーク
(4)への印加電圧が規定値を越えない最大電圧となる
ような初期発振電圧(e0)を発振させ、この初期発振電
圧(e0)と初期発振電圧(e0)により発生する初期印加
電圧(V0 )に基づいて試験用発振電圧(et)を算出
し、 次いで、算出された前記試験用発振電圧(et)を発振し
て規定の試験電圧(Vt )を発生させることを特徴とす
る共振型絶縁耐電圧試験装置による絶縁耐電圧試験方
法。 - 【請求項3】 前記ワーク(4)が一次巻線および二次
巻線を備えたトランスであることを特徴とする請求項1
または請求項2に記載の共振型絶縁耐電圧試験装置によ
る絶縁体電圧試験方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09047606A JP3141813B2 (ja) | 1997-03-03 | 1997-03-03 | 共振型絶縁耐電圧試験装置による絶縁耐電圧試験方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09047606A JP3141813B2 (ja) | 1997-03-03 | 1997-03-03 | 共振型絶縁耐電圧試験装置による絶縁耐電圧試験方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10246750A true JPH10246750A (ja) | 1998-09-14 |
JP3141813B2 JP3141813B2 (ja) | 2001-03-07 |
Family
ID=12779906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09047606A Expired - Fee Related JP3141813B2 (ja) | 1997-03-03 | 1997-03-03 | 共振型絶縁耐電圧試験装置による絶縁耐電圧試験方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3141813B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002296313A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Takamisawa Cybernetics Co Ltd | コンデンサ試験装置 |
JP2002323525A (ja) * | 2001-04-25 | 2002-11-08 | Takamisawa Cybernetics Co Ltd | コンデンサ試験装置 |
JP2014186024A (ja) * | 2013-03-25 | 2014-10-02 | Chroma Ate Inc | 電気試験装置及び電気試験方法 |
JP2014186025A (ja) * | 2013-03-25 | 2014-10-02 | Chroma Ate Inc | 電気試験装置 |
CN104459501A (zh) * | 2014-12-25 | 2015-03-25 | 中国西电电气股份有限公司 | 一种避雷器工频试验装置及试验方法 |
CN115877152A (zh) * | 2023-02-27 | 2023-03-31 | 国网江西省电力有限公司电力科学研究院 | 一种用于输电电缆绝缘状态检测的工频谐振系统及方法 |
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CN104076251A (zh) * | 2013-03-29 | 2014-10-01 | 深圳市海洋王照明工程有限公司 | 一种介电强度测试装置 |
CN104237758B (zh) * | 2014-10-13 | 2016-12-07 | 国家电网公司 | 一种基于缩比模型的特高压换流变压器冲击耐压试验方法 |
CN107390105A (zh) * | 2017-07-14 | 2017-11-24 | 江苏锦秀高压电器有限公司 | 工频调感串联谐振试验系统及其试验方法 |
-
1997
- 1997-03-03 JP JP09047606A patent/JP3141813B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002296313A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Takamisawa Cybernetics Co Ltd | コンデンサ試験装置 |
JP4728498B2 (ja) * | 2001-03-30 | 2011-07-20 | 株式会社高見沢サイバネティックス | コンデンサ試験装置 |
JP2002323525A (ja) * | 2001-04-25 | 2002-11-08 | Takamisawa Cybernetics Co Ltd | コンデンサ試験装置 |
JP4728502B2 (ja) * | 2001-04-25 | 2011-07-20 | 株式会社高見沢サイバネティックス | コンデンサ試験装置 |
JP2014186024A (ja) * | 2013-03-25 | 2014-10-02 | Chroma Ate Inc | 電気試験装置及び電気試験方法 |
JP2014186025A (ja) * | 2013-03-25 | 2014-10-02 | Chroma Ate Inc | 電気試験装置 |
CN104459501A (zh) * | 2014-12-25 | 2015-03-25 | 中国西电电气股份有限公司 | 一种避雷器工频试验装置及试验方法 |
CN115877152A (zh) * | 2023-02-27 | 2023-03-31 | 国网江西省电力有限公司电力科学研究院 | 一种用于输电电缆绝缘状态检测的工频谐振系统及方法 |
CN115877152B (zh) * | 2023-02-27 | 2023-07-04 | 国网江西省电力有限公司电力科学研究院 | 一种用于输电电缆绝缘状态检测的工频谐振系统及方法 |
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