JP4727308B2 - シートシャッターの非常脱出構造および非常脱出方法 - Google Patents
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Description
図1はこの発明の実施の形態1によるシートシャッターを示す一部切欠斜視図、図2は図1中のサイドレール取付部の概略的な拡大断面図、図3は図2中のサイドレールの斜視図、図4(A)は図3のサイドレールをカーテン側縁部の係合子との関連で示してサイドレールをカーテンガイド溝側から見た側面図、図4(B)は(A)の断面図である。
図1において、1はシャッター開閉用の開口部両側に立設された左右一対のレールユニットである。このレールユニット1は、図2に示すように、断面コ字形状をなすレール本体2と、このレール本体2に水平方向へ首振り可能に取り付けられたサイドレール3と、このサイドレール3をカーテン緊張方向に付勢する緩衝用のスプリング4と、前記レール本体2を覆うレールカバー5(図1参照)とからなっている。
左右のサイドレール3間のカーテン8が昇降動作中や全閉位置および半開き位置などで所定以上の過大な外力を受け、これにより、前記カーテン8側縁の一連の係合子9(係合条材10)に、その一部の係合子9を前記サイドレール3のカーテンガイド溝6から引き抜く方向の所定以上の牽引力が局所集中的に作用すると、その牽引力によって、前記係合条材10がサイドレール3から外れる。
まず、全閉状態のカーテン8が風圧等による一次元方向、二次元方向、三次元方向の少なくとも1つの方向からの外力を受けて図6(B)に示すように撓むと、その撓み方向にサイドレール3がスプリング4を圧縮しながらカーテン8の撓みに追従するように水平方向に首振り動作する。このとき、サイドレール3内の係合条材10に作用する牽引力が、図6(A)に矢印で示すように、前記係合条材10の長手方向に分布した牽引力の場合、当該係合条材10の長手方向がサイドレール3の内壁部に一様に係合した状態となるため、前記係合条材10はサイドレール3から簡単には外れない。したがって、全閉状態のカーテン8を人力で強く押圧してサイドレール3から外すことは困難である。
図8(A)はこの発明の実施の形態2によるシートシャッターの要部を示す正面図、図8(B)は図8(A)の概略的な断面図であり、図1から図7と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明は省略する。
この実施の形態2では、カーテン8の下端側における係合条材10の近傍において、そのカーテン8の片面(裏面)に非常用ベルト16の基端部に逢着または溶着等で結合させると共に、前記カーテン8の下部を前記非常用ベルト16ともども覆うカバーシート17に切れ目17aを設け、この切れ目17aから前記非常用ベルト16を反対面(表面)に引き出しておくように構成したものである。
図9(A)はこの発明の実施の形態3によるシートシャッターの要部を示す正面図、図9(B)は図9(A)の概略的な断面図、図10は図9(B)のA−A線断面図であり、図1から図8と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明は省略する。
この実施の形態3では、前記実施の形態1,2におけるサイドレール3の下端部にカーテンガイド溝6の溝幅を他の部分よりも広くした幅広部として、溝幅を拡げる方向の切欠部6aを形成したものである。このように、前記カーテンガイド溝6と連続して当該カーテンガイド溝6の溝幅を拡げる切欠部6aを設けることにより、非常用ベルト16の引っ張り操作時にサイドレール3内の係合条材10の係合子9が抜けやすくなるという効果がある。
また、この切欠部の形成方向は、カーテンガイド溝6と直交する方向には限定されず、非常用ベルト16の引っ張り操作時にカーテンガイド溝6の溝幅が拡げられる効果が生じる方向であれば、たとえば、45度の角度等如何なる方向であってもよい。
さらに、この切欠部は、カーテンガイド溝6が形成されたサイドレール3の両面に形成しても、片面だけに形成してもよい。ここで、両面に形成する場合、この切欠部は、同一高さ位置に形成してもよく、互い違いに高さ位置を変化させて形成してもよく、要は、非常用ベルト16の引っ張り操作時にカーテンガイド溝6の溝幅が拡げられる効果が生じる方向であれば、その個数や位置等は如何なるものであってもよい。
図11はこの発明の実施の形態4によるシートシャッターの要部を示す正面図である。
この実施の形態4では、カーテン8の側縁下部に係合子9がない切欠部8aを設けたものであり、その切欠部8aによって、非常用ベルト16の引っ張り操作力を係合条材10の最下位の係合子9に集中させることができ、このため、前記係合条材10の係合子9がサイドレール3内から抜け易くなるという効果がある。
図12はこの発明の実施の形態5によるシートシャッターの要部を示す正面図である。この実施の形態5では、カーテン8の下端隅角部に金属板等の補強部材18を設け、この補強部材18に非常用ベルト16の基端部を固着したものである。この実施の形態5の場合も、非常用ベルト16の引っ張り力を前記補強部材18によって係合条材10の最下位の係合子9に集中させることができ、前記係合条材10の係合子9が抜け易くなるという効果がある。
図13はこの発明の実施の形態6によるシートシャッターの要部を示す概略的な横断平面図である。
この実施の形態6では、カーテン8に表面側の非常用ベルト16Aと裏面側の非常用ベルト16とを逆方向に互い違いに設けたものである。この実施の形態6によれば、カーテン8の表面側および裏面側のいずれからも非常用ベルト16,16Aによる引っ張り操作(サイドレール3内の係合子9の係合解除操作)を行うことができるという効果がある。
図14(A)はこの発明の実施の形態7によるシートシャッターの要部を示す正面図、図14(B)は図14(A)の概略的な断面図である。
この実施の形態7では、1つの非常用ベルト16をカーテン8の下端部で折り返し、その折り返し部分を前記カーテン8の表裏両面に逢着または溶着等で一体的に結合させて前記非常用ベルト16の両端側を前記カーテン8の表裏両面のそれぞれに沿わせたものであり、その他の構成は前記実施の形態1と同一であるので、その同一部分には同一符号を付して重複説明は省略する。
2 レール本体
3 サイドレール
3A 上側レール
3B 下側レール
4 スプリング
5 レールカバー
6 カーテンガイド溝
6a 切欠部
7 アクセス通路
8 カーテン
8a 切欠部
9 係合子
10 係合条材
11 駆動装置
12 巻取ドラム
13 減速ギア機構
14 開閉機
15 重錘
16 係合解除操作部(非常用ベルト)
17 カバーシート
17a 切れ目
18 補強部材
Claims (11)
- カーテンガイド溝を有し、該カーテンガイド溝の溝幅を拡げる方向に弾性変形可能な左右一対のサイドレールと、これらのサイドレール間をそれぞれのカーテンガイド溝に沿って昇降開閉するシート状のカーテンと、このカーテンの両側縁部にそれぞれ一連に設けられて前記サイドレールの内側面に摺動自在に係合するカーテン抜け止め用の複数の係合子と、前記カーテンを昇降駆動する駆動装置とを備え、前記カーテンに所定以上の撓みが生じたとき、そのカーテンに追従する前記係合子が前記サイドレールを弾性変形させて前記カーテンガイド溝から外れ、そのカーテンガイド溝から外れたカーテンを巻き上げることで前記係合子を前記サイドレール内に戻す構成としたシートシャッターにおいて、
前記カーテンの下端部付近に、前記一連の係合子の最下位もしくはその付近の前記係合子を前記カーテンガイド溝から引っ張り出し、係合を解除するための係合解除操作部を設け、この係合解除操作部は、カーテンの側縁部の最下位およびその付近の係合子を追従させて、サイドレールのカーテンガイド溝から引っ張り出す方向の力を付加するように前記カーテンに設けられ、カーテンの下端部付近の片面に基端側を固着して、前記係合子の下端部近傍から遠ざかる方向に向って引き出されることを特徴とするシートシャッターの非常脱出構造。 - 前記係合解除操作部は、カーテンの下端からカーテンの反対面に引き回されていることを特徴とする請求項1に記載のシートシャッターの非常脱出構造。
- 前記係合解除操作部は、カーテン上に剥離可能に保持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシートシャッターの非常脱出構造。
- 前記カバーシートに切れ目を設け、この切れ目から係合解除操作部を反対面に引き出しておくことを特徴とする請求項1に記載のシートシャッターの非常脱出構造。
- 一の前記係合解除操作部をカーテンの下端部で折り返し、その折り返し部分をカーテンの表裏面に結合させて係合解除操作部の両端側をカーテンの表裏面のそれぞれに沿わせたことを特徴とする請求項1に記載のシートシャッターの非常脱出構造。
- 前記係合解除操作部は、ベルト部材からなっていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のシートシャッターの非常脱出構造。
- 一連に設けられた複数の前記係合子は、屈曲自在なジッパー状をなしたカーテン抜け止め用の係合条材を構成していることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のシートシャッターの非常脱出構造。
- カーテンガイド溝を有し、該カーテンガイド溝の溝幅を拡げる方向に弾性変形可能な左右一対のサイドレールと、これらのサイドレール間をそれぞれのカーテンガイド溝に沿って昇降開閉するシート状のカーテンと、このカーテンの両側縁部にそれぞれ一連に設けられて前記サイドレールの内側面に摺動自在に係合するカーテン抜け止め用の複数の係合子と、前記カーテンを昇降駆動する駆動装置とを備え、前記カーテンに所定以上の撓みが生じたとき、そのカーテンに追従する前記係合子が前記サイドレールを弾性変形させて前記カーテンガイド溝から外れ、そのカーテンガイド溝から外れたカーテンを巻き上げることで前記係合子を前記サイドレール内に戻す構成としたシートシャッターにおいて、
前記カーテンの下端部付近に、前記一連の係合子の最下位もしくはその付近の前記係合子を前記カーテンガイド溝から引っ張り出し、係合を解除するための係合解除操作部を設け、この係合解除操作部は、カーテン側縁部の下端側に設けられた補強部材に連結して設けられていることを特徴とするシートシャッターの非常脱出構造。 - カーテンガイド溝を有し、該カーテンガイド溝の溝幅を拡げる方向に弾性変形可能な左右一対のサイドレールと、これらのサイドレール間をそれぞれのカーテンガイド溝に沿って昇降開閉するシート状のカーテンと、このカーテンの両側縁部にそれぞれ一連に設けられて前記サイドレールの内側面に摺動自在に係合するカーテン抜け止め用の複数の係合子と、前記カーテンを昇降駆動する駆動装置とを備え、前記カーテンに所定以上の撓みが生じたとき、そのカーテンに追従する前記係合子が前記サイドレールを弾性変形させて前記カーテンガイド溝から外れ、そのカーテンガイド溝から外れたカーテンを巻き上げることで前記係合子を前記サイドレール内に戻す構成としたシートシャッターにおいて、
前記カーテンの下端部付近に、前記一連の係合子の最下位もしくはその付近の前記係合子を前記カーテンガイド溝から引っ張り出し、係合を解除するための係合解除操作部を設け、この係合解除操作部は、カーテンの下部面上に剥離自在に装着されたカバーシートで覆われていることを特徴とするシートシャッターの非常脱出構造。 - カーテンガイド溝を有し、該カーテンガイド溝の溝幅を拡げる方向に弾性変形可能な左右一対のサイドレールと、これらのサイドレール間をそれぞれのカーテンガイド溝に沿って昇降開閉するシート状のカーテンと、このカーテンの両側縁部にそれぞれ一連に設けられて前記サイドレールの内側面に摺動自在に係合するカーテン抜け止め用の複数の係合子と、前記カーテンを昇降駆動する駆動装置とを備え、前記カーテンに所定以上の撓みが生じたとき、そのカーテンに追従する前記係合子が前記サイドレールを弾性変形させて前記カーテンガイド溝から外れ、そのカーテンガイド溝から外れたカーテンを巻き上げることで前記係合子を前記サイドレール内に戻す構成としたシートシャッターにおいて、
前記カーテンの下端部付近に、前記一連の係合子の最下位もしくはその付近の前記係合子を前記カーテンガイド溝から引っ張り出し、係合を解除するための係合解除操作部を設け、前記サイドレールの下端部は、カーテンガイド溝の溝幅が他の部分よりも広い幅広部となっていることを特徴とするシートシャッターの非常脱出構造。 - カーテンガイド溝を有し、該カーテンガイド溝の溝幅を拡げる方向に弾性変形可能な左右一対のサイドレールと、これらのサイドレール間をそれぞれのカーテンガイド溝に沿って昇降開閉するシート状のカーテンと、このカーテンの両側縁部にそれぞれ一連に設けられて前記サイドレールの内側面に摺動自在に係合するカーテン抜け止め用の複数の係合子と、前記カーテンを昇降駆動する駆動装置とを備え、前記サイドレール間のカーテンに所定以上の撓みが生じたとき、そのカーテンに追従する前記係合子が前記サイドレールを弾性変形させて前記カーテンガイド溝から外れ、そのカーテンガイド溝から外れたカーテンを巻き上げることで前記係合子を前記サイドレール内に戻す構成としたシートシャッターにおいて、
カーテンの下端部付近に設けられ、カーテンの下端部付近の片面に基端側を固着して、係合子の下端部近傍から遠ざかる方向に向って引き出されるように、当該カーテンの面上に納められた係合解除操作部を引っ張ることにより、その引張力を一連の係合子における最下位もしくはその近傍の係合子に作用させて当該係合子でカーテンガイド溝の溝形成壁部を順次弾性変形させて当該カーテンガイド溝から前記係合子を引き出し、係合を解除することを特徴とするシートシャッターの非常脱出方法。
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