JP4724946B2 - 半導体レーザ素子及びその作製方法 - Google Patents
半導体レーザ素子及びその作製方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4724946B2 JP4724946B2 JP2001120610A JP2001120610A JP4724946B2 JP 4724946 B2 JP4724946 B2 JP 4724946B2 JP 2001120610 A JP2001120610 A JP 2001120610A JP 2001120610 A JP2001120610 A JP 2001120610A JP 4724946 B2 JP4724946 B2 JP 4724946B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ridge
- layer
- substrate
- cladding layer
- type
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Semiconductor Lasers (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、SDH型の埋め込みヘテロ接合型半導体レーザ素子及びその作製方法に関し、更に詳細には、電流リークがなく、光出力対電流効率が高く、低しきい値電流で、しかも面内均一性が良好な構成を備えたSDH型半導体レーザ素子及びその作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
低いしきい値電流の半導体レーザ素子として、生産性が高い、SDH(Separate Double Hetero Junction )型の埋め込みヘテロ接合型半導体レーザ素子が注目されている。
SDH型の埋め込みヘテロ接合型半導体レーザ素子は、予め半導体基板上にストライプ状のリッジを形成してリッジ基板を作製し、エピタキシャル成長速度の結晶面方位依存性を利用することにより、作製したリッジ基板上に、順次、化合物半導体層を連続的にエピタキシャル成長させて作製した半導体レーザ素子である。
【0003】
ここで、図3を参照して、上述のSDH型の埋め込みヘテロ接合型半導体レーザ素子の構成を説明する。図3は埋め込みヘテロ接合型半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
SDH型の埋め込みヘテロ接合型半導体レーザ素子(以下、簡単にSDH型半導体レーザ素子と言う)10は、図3に示すように、(100)結晶面12aを上面とし、図3の紙面に直交する<011>軸方向に延びるストライプ状メサ型リッジ12を有する、主面が(100)結晶面の、例えばn型GaAs基板14を基板としている。
SDH型半導体レーザ素子10は、n型GaAs基板14上に、順次、n型AlGaAsクラッド層16、低不純物ないしはアンドープのGaAs活性層18、第1p型AlGaAsクラッド層20、n型AlGaAs電流ブロック層22、第2p型AlGaAsクラッド層24、及びp型GaAsキャップ層26からなる積層構造を備えている。
【0004】
n型AlGaAsクラッド層16、第1及び第2p型AlGaAsクラッド層20、24、及びn型AlGaAs電流ブロック層22は、それぞれ、GaAs活性層18に比してバンドギャップ・エネルギーが大きく、屈折率が小さい化合物半導体層である。
【0005】
更に、SDH型半導体レーザ素子10は、リッジ12の(100)面上面12a上に、n型AlGaAsクラッド層16a、GaAs活性層18a、及び第1p型AlGaAsクラッド層20aからなる、三角形断面の積層構造を備えている。三角形断面の積層構造は、主面に対して約55°の傾きを有する(111)B結晶面13を側斜面としている。
リッジ12上のn型AlGaAsクラッド層16a、GaAs活性層18a、及び第1p型AlGaAsクラッド層20aは、それぞれ、リッジ12の両脇のGaAs基板14上に積層されたn型AlGaAsクラッド層16、GaAs活性層18、及び第1p型AlGaAsクラッド層20と同時に成膜された、実質的に同じ組成の層である。
【0006】
n型AlGaAsクラッド層16a及びGaAs活性層18aは、それぞれ、台形断面の層として形成されている。
n型AlGaAsクラッド層16aは両側辺で第1p型AlGaAsクラッド層20及びn型AlGaAs電流ブロック層22に接し、GaAs活性層18aは両側辺でその全長にわたりn型AlGaAs電流ブロック層22に接している。
GaAs活性層18a上の第1p型AlGaAsクラッド層20aは、三角形断面に形成され、両側辺でn型AlGaAs電流ブロック層22及び第2p型AlGaAsクラッド層24に接し、頂角を第2p型AlGaAsクラッド層24内に突出させている。
リッジ両脇のn型AlGaAsクラッド層16及びGaAs活性層18は、それぞれ、リッジ12上のn型AlGaAsクラッド層16aより下方にあって、n型AlGaAsクラッド層16aの底辺の両端に向かって膜厚が縮小し、終端で接している。
【0007】
p型キャップ層26上にはオーミック接合するp側電極28が、GaAs基板14の裏面にはオーミック接合するn側電極30が形成されている。
【0008】
次に、図3及び図4を参照して、本SDH型半導体レーザ素子10の作製方法を説明する。図4(a)から(c)は、GaAs基板上にリッジ12を形成する工程毎の断面図である。
先ず、図4(a)に示すように、GaAs基板14の(100)面上にレジスト膜でストライプ状パターンを有するエッチングマスク32を<011>軸方向に形成する。次いで、図4(b)に示すように、ウエットエッチング法によりGaAs基板14をエッチングし、図4(c)に示すように、両側にリッジ溝を有し、両側面がなだらかな湾曲凹面となるほぼ順メサ形のストライプ状のリッジ12を形成する。
次いで、エッチングマスク32を除去し、リッジ12を有するGaAs基板14の(100)面上に、MOCVD法によって、順次、連続的に、n型AlGaAsクラッド層16、低不純物ないしはアンドープのGaAs活性層18、第1p型AlGaAsクラッド層20、n型AlGaAs電流ブロック層22、第2p型AlGaAsクラッド層24、及びp型キャップ層26をエピタキシャル成長させる。
【0009】
以上のリッジ基板上でのエピタキシャル成長により、リッジ12上のエピタキシャル成長部は、断面三角形の積層構造となる。
これは、エピタキシャル成長によって(111)B結晶面が一旦リッジ12上に生じると、(111)B結晶面でのエピタキシャル成長速度は、他の結晶面、例えば(100)面の数10分の1以下であるため、(111)B結晶面でのエピタキシャル成長は他の結晶面に比べて殆ど停止しているのと同然であるから、この(111)B結晶面に沿って断層が生じることになるからである。
【0010】
すなわち、GaAs基板14のリッジ12の結晶方位、形状、及び大きさ、並びに、n型AlGaAsクラッド層16、GaAs活性層18、第1p型AlGaAsクラッド層20、及びn型AlGaAs電流ブロック層22の膜厚を適正に設定することによって、n型AlGaAsクラッド層16a、GaAs活性層18a、及び第1p型AlGaAsクラッド層20aからなる三角形断面の積層構造をリッジ12の(100)面上にストライプ状に形成することができる。
そして、リッジ12上の積層構造は、基板面に対して約55°の傾きを有する(111)B結晶面からなる側斜面で挟まれ、かつ活性層18が両側辺でその全長にわたり電流ブロック層22に接している。
【0011】
このように、リッジ12上で、活性層18が電流ブロック層22によって囲まれた構成にすることによって、しき値電流Ithの小さい半導体レーザを1回の連続エピタキシャル成長工程で作製することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、基板をウエットエッチングすることによってリッジ基板を作製する上述のような方法に代えて、基板のリッジ形成領域上に選択成長法より化合物半導体層をエピタキシャル成長させてリッジを形成することにより、リッジ基板を作製する方法が研究されている。
それは、ウエットエッチング法に比べて、リッジ形状の面内均一性が良好で、生産性が高く、しかも上部が逆メサ形にならない理想的なリッジ形状を得ることができるからである。
【0013】
選択成長法によるリッジ基板の作製では、先ず、図5(a)に示すように、基板面のリッジ形成領域33のみを開口し、それ以外の領域を覆うようなマスク34をSiO2 膜等でGaAs基板36の基板面上に形成する。次いで、選択的にリッジ形成領域33上にGaAs層をエピタキシャル成長させて、リッジ形成領域33にリッジ38を形成する。
しかし、開口したリッジ形成領域33に比べてその両側をSiO2マスク34で広く覆ったときには、マイグレーション効果により、図5(b)に示すように、マスク34全面にエピタキシャル成長層40が成長する。これでは、マスク34の除去が面倒になる。
【0014】
そこで、図6(a)に示すように、リッジ形成領域41の両側の最小領域のみをマスクで覆うようにして、マスク幅を極力小さくしたマスク42を使うことが試みられている。
この方法で、選択成長法によってリッジ形成領域41にリッジ44をエピタキシャル成長させると、図6(b)に示すように、リッジ脇のマスク42上にはエピタキシャル成長層が成長しないものの、マスク42の両側の領域には、エピタキシャル成長層46が成長する。
マスクを除去すると、図6(c)に示すように、リッジ46の両側にリッジ溝48を介してエピタキシャル成長層46からなる段差50が形成され、リッジ46の両側に段差50を有するリッジ基板52となる。
【0015】
しかし、このようなリッジ基板52上にエピタキシャル成長法によって連続的に化合物半導体層を成長させ、図3に示す前述の半導体レーザ素子10を作製しようとすると、図7に示すように、リッジ46の両脇の段差50の斜面54で、電流ブロック層22が不連続になる。その結果、半導体レーザ素子10を動作させた際、斜面54から電流がリークして光出力対注入電流効率が低下するという問題が生じる。
尚、図7で、リッジ46上の三角形断面の積層構造の傾斜面は、前述したエピタキシャル成長速度の結晶面方位依存性の理由から、リッジ46の傾斜面の延長上にある。
【0016】
そこで、本発明の目的は、エピタキシャル成長法により作製されたリッジ基板上に形成され、しかも電流リークが無く、光出力対注入電流効率が高い半導体レーザ素子及びその作製方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、電流ブロック層22が不連続になっている図7に示したような層構造の各層の膜厚の関係を研究し、電流ブロック層が不連続にならないようにする方法を見い出した。
そこで、図8及び図9を参照して、本発明者が得た知見を説明する。図8はp型基板上に形成された、電流ブロック層が不連続の層構造を示し、図9は電流ブロック層が連続して延在している層構造を示している。尚、図8の層構造は、図3の半導体レーザ素子の層構造とは導電型が相互に逆になっているが、説明の便宜上から同じ符号を使っている。
【0018】
図8で、リッジ44の上面44aの幅をW、リッジ44の側斜面の基板面に対する角度をθ、活性層18aの幅をwact とし、下部クラッド層16a及び第1上部クラッド層20aに比べて極めて薄い活性層18aの膜厚を無視すると、リッジ44上のp型下部クラッド層16aの膜厚tpcl 、及び活性層18上のn型第1上部クラッド層20aの膜厚tncl は、それぞれ、
tpcl =(W−wact )/2・tanθ
tncl =wact /2・tanθ
と表される。
【0019】
また、段差50上のp型下部クラッド層16の膜厚tpcl ′、及び活性層18上のn型第1上部クラッド層20の膜厚tncl ′は、それぞれ、リッジ44上のp型下部クラッド層16aの膜厚tpcl 、及び活性層18a上のn型第1上部クラッド層20aの膜厚tncl に対して、それぞれ、
の関係にある。ここで、aはエピタキシャル成長の際のリッジ44上と段差50上と間の成長速度比であって、例えばaは約1.3の定数である。θは、54.7°である。
また、wact は、
wact =W−2tpcl ・cotθ
で表される。
【0020】
以上の式から、段差50上のp型下部クラッド層16の膜厚tpcl ′、及び活性層18上のn型第1上部クラッド層20の膜厚tncl ′は、それぞれ、リッジ44の上面の幅W、リッジ44の側斜面の基板面に対する角度θ、エピタキシャル成長の際のリッジ44上と段差50上と間の成長速度比a、及びリッジ44上のp型下部クラッド層16aの膜厚tpcl によって一義的に規定される値であることが判る。
また、図9に示すように、段差50上のn型第1上部クラッド層20の上面が、リッジ44上の活性層18aとほぼ同じ高さにあると、リッジ44上の活性層18aの側辺からリッジ溝48を経て段差50上にわたり電流ブロック層22を連続的に形成することができる。
【0021】
よって、段差50の高さをリッジ44の高さより低くすることにより、例えば段差50上のn型第1上部クラッド層20の上面が、リッジ44上の活性層18aとほぼ同じ高さになるように段差50の高さを調節することにより、リッジ44上の活性層18aの側辺からリッジ溝48を経て段差50上にわたり電流ブロック層22を連続的に形成することができる。
そして、段差50をリッジ44より低くするには、段差形成領域面がリッジ形成領域面より低い基板上に基板と同じ化合物半導体層をエピタキシャル成長させて、リッジ及び段差を形成することにより、所望のリッジ基板を形成することができる。
更に、本発明者は、実験を重ねて、これを確かめ、以下の本発明を発明するに到った。
【0022】
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体レーザ素子は、基板面と平行な上面を有するストライプ状メサ型リッジと、リッジ溝を隔ててリッジの両側にそれぞれ設けられた段差とを第1の導電型の基板上に有するリッジ基板と、
リッジ基板上に、順次、積層された、少なくとも第1の導電型の下部クラッド層、活性層、第2の導電型の第1上部クラッド層、第1の導電型の電流ブロック層、及び第2の導電型の第2上部クラッド層の積層構造と
を備え、
リッジ基板のリッジ及び段差は、段差の上面がリッジの上面より所定高さだけ低くなるように基板上に設けられた第1の導電型のエピタキシャル成長層で形成され、
リッジ上の積層構造は、リッジの上面を底辺とする三角形断面のストライプ状積層構造であって、少なくとも、台形断面の下部クラッド層、下部クラッド層の台形上に設けられ、両側辺でその全長にわたり電流ブロック層に接する台形断面の活性層、及び活性層の台形上に設けられ、第2上部クラッド層に突出させた頂角を有する三角形断面の第1上部クラッド層を有し、
電流ブロック層がリッジ上の活性層の両側辺からリッジ溝上を経て段差上に連続して延在していることを特徴としている。
【0023】
本発明では、リッジ上の下部クラッド層及び第2上部クラッド層と、段差上の下部クラッド層及び第2上部クラッド層との間のエピタキシャル成長の成長速度の差を考慮して、段差の上面が所定高さだけリッジの上面より低くなっている。つまり、本発明の好適な実施態様では、リッジ上の下部クラッド層及び第2上部クラッド層と段差上の下部クラッド層及び第2上部クラッド層とのエピタキシャル成長速度の差に基づいて、段差上の電流ブロック層の下地層の上面が、リッジ上の活性層の高さになるように、段差の上面がリッジの上面より低くなっている。
また、リッジが台形断面の順メサとして形成され、リッジ上の三角形断面の積層構造の側辺がリッジの台形断面の側辺の延長上にあって、リッジとリッジ上の三角形断面の積層構造が、一つの三角形断面の積層構造としてストライプ状に基板上に延在する。
更に好適には、リッジ基板がp型GaAs基板で、積層構造がGaAs系化合物半導体層で構成され、基板面が(100)面で、かつリッジの上面を底辺とする三角形断面の積層構造の側辺が(111)B面である。ここで、GaAs系化合物半導体層とは、Ga及びAsを含む化合物半導体層を言う。
本実施態様でp型基板を使っているのは、p型基板の方がn型基板より基板と同じ組成の化合物半導体層のエピタキシャル成長が容易であるからである。
【0024】
本発明に係る半導体レーザ素子の作製方法は、リッジ形成領域を露出させるストライプ状開口パターンを有し、かつマスクの両側を露出させるストライプ状マスクを基板上に形成するステップと、
マスクの両側の基板を所定深さエッチングして、マスクの両側の基板面をマスク下の領域より低くするステップと、
マスクを使って基板と同じ化合物半導体層を基板面に選択成長させ、リッジ形成領域上にリッジを、マスク下の領域にリッジ溝を、リッジ溝の両側の領域にリッジより低い段差を、それぞれ、形成するステップと
を経て、リッジ基板を形成する工程を有し、
更に、リッジ基板を形成する工程に続いて、
リッジ基板上に、それぞれがGaAs系化合物半導体層である、少なくとも第1の導電型の下部クラッド層、活性層、及び第2の導電型の第1上部クラッド層をエピタキシャル成長させ、かつリッジ上の活性層の両側辺からリッジ溝を経て段差上の第1上部クラッド層上に連続的に延在する第1の導電型の電流ブロック層をエピタキシャル成長させる工程を有するものである。
【0025】
本発明で段差とリッジとの高さの差は、第2上部クラッド層上に成膜する電流ブロック層がリッジの両側辺からリッジ溝上を経て段差上に連続して延在するように、リッジ上の下部クラッド層及び第2上部クラッド層と段差上の下部クラッド層及び第2上部クラッド層とのエピタキシャル成長速度の差に基づいて、実験的に、又は実績データによって決める。
基板のエッチングは、ドライエッチング法によっても、又はウエットエッチング法によっても良い。
【0027】
本発明で、リッジ基板上に積層構造を形成する際、各化合物半導体層の成膜方法は、従来と同様に例えばMOCVD法等を使用する。
本発明方法の好適な実施態様では、基板としてp型GaAs基板を使用し、基板面を(100)面とする。p型基板の方が、n型基板より基板と同じ化合物半導体層のエピタキシャル成長が容易であるからである。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照して、実施形態例に基づいて本発明をより詳細に説明する。尚、以下の実施形態例で示した膜種、膜厚、成膜方法、その他寸法等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、本発明はこれら例示に限定されるものではない。
半導体レーザ素子の実施形態例
本実施形態例は、本発明に係る半導体レーザ素子の実施形態の一例であって、図1は本実施形態例の半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
本実施形態例の半導体レーザ素子60は、図1に示すように、SDH型のGaAs系埋め込みヘテロ接合型半導体レーザ素子であって、リッジの両側に段差を有するp型のGaAsリッジ基板62上に、GaAs系化合物半導体層の積層構造を備えている。
【0029】
p型のGaAsリッジ基板62は、(100)面基板面と平行な上面を有するストライプ状順メサ型リッジ64と、リッジ溝66を隔ててリッジ64の両側にそれぞれ設けられた段差68とをp型GaAs基板61の(100)面基板面上に有する。GaAsリッジ基板62のリッジ64及び段差68は、それぞれ、p型GaAsエピタキシャル成長層で形成され、段差68の上面がリッジ64の上面より所定高さだけ低くなるようにGaAs基板61上に設けられている。
積層構造は、GaAsリッジ基板62上に、順次、積層された、p型AlGaAs下部クラッド層70、GaAs活性層72、n型AlGaAs第1上部クラッド層74、p型AlGaAs電流ブロック層76、n型AlGaAs第2上部クラッド層78、及びn型GaAsキャップ層80から構成されている。
【0030】
リッジ64上の積層構造は、リッジ64の上面64aを底辺とする三角形断面のストライプ状積層構造であって、台形断面のp型AlGaAs下部クラッド層70a、下部クラッド層70aの台形上に設けられた、台形断面の活性層72a、及び活性層72aの台形上に設けられ三角形断面のn型AlGaAs第1上部クラッド層74aとから構成されている。
下部クラッド層70aは両側辺でn型第1上部クラッド層74及び電流ブロック層76に接し、活性層72aは両側辺でその全長にわたり電流ブロック層76に接している。また、n型第1上部クラッド層74aはその頂角をn型第2上部クラッド層78内に突出させている。
リッジ64上のp型AlGaAsクラッド層70a、GaAs活性層72a、及びn型第1AlGaAsクラッド層74aは、それぞれ、リッジ64の両脇のGaAs基板62上に積層されたp型AlGaAsクラッド層70、GaAs活性層72、及び第1n型AlGaAsクラッド層74と同時に成膜された、実質的に同じ組成の層である。
【0031】
本実施形態例では、段差68上のn型第2上部クラッド層74の上面がリッジ64上の活性層72aと同じ高さになるように、所定高さだけ、段差68がリッジ64より低く形成されているので、連続エピタキシャル成長法により積層構造を形成した際、電流ブロック層76がリッジ64上の活性層72aの両側辺からリッジ溝66上を経て段差68上に連続して延在するように形成される。上述の所定高さは、実験的に又は実績データにより決められる。
n型GaAsキャップ層80上にはn型電極82が、p型GaAs基板62の裏面にはp側電極84が、それぞれ、形成されている。
本実施形態例の半導体レーザ素子60では、注入電流が電流ブロック層76の不連続部からリークするようなことが生じないので、光出力対注入電流効率が高く、低しきい値電流の半導体レーザ素子が実現する。
【0032】
半導体レーザ素子の作製方法の実施形態例
本実施形態例は、本発明に係る半導体レーザ素子の作製方法を上述の半導体レーザ素子60の作製に適用した実施形態の一例であって、図2(a)から(e)は、本実施形態例の方法に従って半導体レーザ素子60を作製する際の工程毎の基板断面図である。
本実施形態例では、先ず、図2(a)に示すように、リッジ形成領域86を露出させるストライプ状開口パターンを有し、かつマスクの両側を露出させるストライプ状マスク88をp型GaAs基板61上に形成する。
図2(b)に示すように、マスク88の一方の外縁部から他方の外縁部までマスク88を覆うエッチングマスク90をフォトレジスト膜でGaAs基板61上に形成する。
【0033】
続いて、図2(c)に示すように、エッチングマスク90を使って、マスク88の両側のGaAs基板61をドライエッチング法又はウエットエッチング法によりエッチングして、マスク88の両側の基板面をマスク88下の基板面より低くする。
エッチングする際には、エッチング面に段差68をエピタキシャル成長させ、次いでp型下部クラッド層70、活性層72、及びn型第2上部クラッド層74をエピタキシャル成長させたとき、n型第2上部クラッド層74の上面がリッジ64上の活性層72aと同じ高さになるようになエッチング深さDを決めて、GaAs基板61をエッチングする。
【0034】
次いで、エッチングマスク90を除去し、マスク88を使ってGaAs層を基板面に選択成長させ、図2(d)に示すように、リッジ形成領域86上にリッジ64を、マスク88の両側の領域にリッジ64より低い段差68を、それぞれ、形成する。
続いて、マスク88を除去すると、マスク88下の領域にはリッジ溝66が形成されている。これにより、p型のGaAsリッジ基板62を形成することができる。本実施形態例では、例えば、リッジ64のリッジ幅Wを4μm、リッジ高さHを4μmとする。
【0035】
次いで、p型のGaAsリッジ基板62上に、従来と同様にして、MOCVD法等によって、p型AlGaAs下部クラッド層70、GaAs活性層72、n型AlGaAs第1上部クラッド層74、p型AlGaAs電流ブロック層76、n型AlGaAs第2上部クラッド層78、及びn型GaAsキャップ層80を、順次、連続的にエピタキシャル成長させることにより、図1に示す半導体レーザ素子60を作製することができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、リッジをエピタキシャル成長層で形成したリッジ基板であって、リッジ脇の段差がリッジより低いリッジ基板上に共振器構造を構成する積層構造を形成しているので、電流ブロック層が連続してリッジ脇に延在し、電流リークがなく、光出力対注入電流効率が高く、低しきい値電流で、しかも面内均一性が高く、生産性の高い構成を備えたSDH型の埋め込みヘテロ接合型半導体レーザ素子を実現している。
本発明方法は、本発明に係る半導体レーザ素子の好適な作製方法を実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例のSDH型半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
【図2】図2(a)から(e)は、それぞれ、実施形態例の方法に従って半導体レーザ素子を作製する際の工程毎の基板断面図である。
【図3】従来のSDH型半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
【図4】図4(a)から(c)は、それぞれ、GaAs基板上にリッジを形成する工程毎の断面図である。
【図5】図5(a)と(b)は、それぞれ、選択成長法によってリッジを基板上に形成する方法の工程毎の基板断面図である。
【図6】図6(a)から(c)は、それぞれ、選択成長法によってリッジを基板上に形成する別の方法の工程毎の基板断面図である。
【図7】選択成長法によってリッジ基板を作製する従来の方法の問題を説明する基板断面図である。
【図8】従来の方法によって従来のリッジ基板を作製したときの各層の膜厚の関係を説明するための基板断面図である。
【図9】電流ブロック層が連続している状態を示す基板断面図である。
【符号の説明】
10……SDH型のGaAs系埋め込みヘテロ接合型半導体レーザ素子、12……ストライプ状リッジ、12a……(100)結晶面、13……(111)B面、14……n型GaAs基板、16……n型AlGaAsクラッド層、16a……リッジ上のn型AlGaAsクラッド層、18……低不純物ないしはアンドープのGaAs活性層、18a……リッジ上のGaAs活性層、20……第1p型AlGaAsクラッド層、20a……リッジ上の第1p型AlGaAsクラッド層、22……n型AlGaAs電流ブロック層、24……第2p型のAlGaAsクラッド層、26……p型GaAsキャップ層、28……p側電極、30……n側電極、32……エッチングマスク、33……リッジ形成領域、34……マスク、36……基板、38……リッジ、40……エピタキシャル成長層、41……リッジ形成領域、42……マスク、44……リッジ、46……エピタキシャル成長層、48……リッジ溝、50……段差、52……リッジ基板、54……段差斜面、60……実施形態例のSDH型のGaAs系埋め込みヘテロ接合型半導体レーザ素子、61……p型GaAs基板、62……p型GaAsリッジ基板、64……ストライプ状リッジ、66……リッジ溝、68……段差、70……p型AlGaAsクラッド層、70a……リッジ上のp型AlGaAsクラッド層、72……低不純物ないしはアンドープのGaAs活性層、72a……リッジ上のGaAs活性層、74……第1n型AlGaAsクラッド層、74a……リッジ上の第1n型AlGaAsクラッド層、76……p型AlGaAs電流ブロック層、78……第2n型AlGaAs上部クラッド層、80……n型GaAsキャップ層、82……n型電極、84……p側電極、86……リッジ形成領域、88……マスク、90……エッチングマスク。
Claims (7)
- 基板面と平行な上面を有するストライプ状メサ型リッジと、リッジ溝を隔ててリッジの両側にそれぞれ設けられた段差とを第1の導電型の基板上に有するリッジ基板と、
リッジ基板上に、順次、積層された、少なくとも第1の導電型の下部クラッド層、活性層、第2の導電型の第1上部クラッド層、第1の導電型の電流ブロック層、及び第2の導電型の第2上部クラッド層の積層構造と
を備え、
リッジ基板のリッジ及び段差は、段差の上面がリッジの上面より所定高さだけ低くなるように基板上に設けられた第1の導電型のエピタキシャル成長層で形成され、
リッジ上の積層構造は、リッジの上面を底辺とする三角形断面のストライプ状積層構造であって、少なくとも、台形断面の下部クラッド層、下部クラッド層の台形上に設けられ、両側辺でその全長にわたり電流ブロック層に接する台形断面の活性層、及び活性層の台形上に設けられ、第2上部クラッド層に突出させた頂角を有する三角形断面の第1上部クラッド層を有し、
電流ブロック層がリッジ上の活性層の両側辺からリッジ溝上を経て段差上に連続して延在している半導体レーザ素子。 - リッジ上の下部クラッド層及び第1上部クラッド層と、段差上の下部クラッド層及び第1上部クラッド層との間のエピタキシャル成長の成長速度の差を考慮して、段差の上面が所定高さだけリッジの上面より低くなっている請求項1に記載の半導体レーザ素子。
- リッジ上の下部クラッド層及び第1上部クラッド層と段差上の下部クラッド層及び第1上部クラッド層とのエピタキシャル成長速度の差に基づいて、段差上の電流ブロック層の下地層の上面が、リッジ上の活性層の高さになるように、段差の上面がリッジの上面より低くなっている請求項1又は2に記載の半導体レーザ素子。
- リッジが台形断面の順メサとして形成され、リッジ上の三角形断面の積層構造の側辺がリッジの台形断面の側辺の延長上にあって、リッジとリッジ上の三角形断面の積層構造が、一つの三角形断面の積層構造としてストライプ状に基板上に延在する請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
- リッジ基板がp型GaAs基板で、積層構造がGaAs系化合物半導体層で構成され、基板面が(100)面で、かつリッジの上面を底辺とする三角形断面の積層構造の側辺が(111)B面である請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
- リッジ形成領域を露出させるストライプ状開口パターンを有し、かつマスクの両側を露出させるストライプ状マスクを基板上に形成するステップと、
マスクの両側の基板を所定深さエッチングして、マスクの両側の基板面をマスク下の領域より低くするステップと、
マスクを使って基板と同じ化合物半導体層を基板面に選択成長させ、リッジ形成領域上にリッジを、マスク下の領域にリッジ溝を、リッジ溝の両側の領域にリッジより低い段差を、それぞれ、形成するステップと
を経て、リッジ基板を形成する工程を有し、
リッジ基板を形成する工程に続いて、
リッジ基板上に、それぞれがGaAs系化合物半導体層である、少なくとも第1の導電型の下部クラッド層、活性層、及び第2の導電型の第1上部クラッド層をエピタキシャル成長させ、かつリッジ上の活性層の両側辺からリッジ溝を経て段差上の第1上部クラッド層上に連続的に延在する第1の導電型の電流ブロック層をエピタキシャル成長させる工程を有する半導体レーザ素子の作製方法。 - 基板としてp型GaAs基板を使用し、基板面を(100)面とする請求項6に記載の半導体レーザ素子の作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001120610A JP4724946B2 (ja) | 2001-04-19 | 2001-04-19 | 半導体レーザ素子及びその作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001120610A JP4724946B2 (ja) | 2001-04-19 | 2001-04-19 | 半導体レーザ素子及びその作製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002314200A JP2002314200A (ja) | 2002-10-25 |
JP4724946B2 true JP4724946B2 (ja) | 2011-07-13 |
Family
ID=18970617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001120610A Expired - Fee Related JP4724946B2 (ja) | 2001-04-19 | 2001-04-19 | 半導体レーザ素子及びその作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4724946B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009071172A (ja) * | 2007-09-14 | 2009-04-02 | Sony Corp | 半導体発光素子及びその製造方法、並びに、下地層の形成方法 |
JP5024008B2 (ja) * | 2007-12-10 | 2012-09-12 | ソニー株式会社 | 半導体発光素子及びその製造方法 |
US8138002B2 (en) | 2008-08-21 | 2012-03-20 | Sony Corporation | Semiconductor light-emitting element, fabrication method thereof, convex part formed on backing, and convex part formation method for backing |
JP4661929B2 (ja) * | 2008-09-19 | 2011-03-30 | ソニー株式会社 | 半導体発光素子の製造方法 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5871677A (ja) * | 1981-10-23 | 1983-04-28 | Nec Corp | 2波長埋め込みへテロ構造半導体レ−ザ |
JPH02246289A (ja) * | 1989-03-20 | 1990-10-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 半導体発光素子 |
JPH03225883A (ja) * | 1990-01-30 | 1991-10-04 | Sony Corp | 半導体レーザ |
JPH03225882A (ja) * | 1990-01-30 | 1991-10-04 | Sony Corp | 半導体レーザ |
JPH0555692A (ja) * | 1991-08-27 | 1993-03-05 | Sony Corp | 半導体レーザ |
JPH05160508A (ja) * | 1991-12-05 | 1993-06-25 | Sony Corp | 半導体レーザー |
JPH07231144A (ja) * | 1993-03-25 | 1995-08-29 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光機能素子、これを含む光集積素子およびそれらの製造方法 |
-
2001
- 2001-04-19 JP JP2001120610A patent/JP4724946B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5871677A (ja) * | 1981-10-23 | 1983-04-28 | Nec Corp | 2波長埋め込みへテロ構造半導体レ−ザ |
JPH02246289A (ja) * | 1989-03-20 | 1990-10-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 半導体発光素子 |
JPH03225883A (ja) * | 1990-01-30 | 1991-10-04 | Sony Corp | 半導体レーザ |
JPH03225882A (ja) * | 1990-01-30 | 1991-10-04 | Sony Corp | 半導体レーザ |
JPH0555692A (ja) * | 1991-08-27 | 1993-03-05 | Sony Corp | 半導体レーザ |
JPH05160508A (ja) * | 1991-12-05 | 1993-06-25 | Sony Corp | 半導体レーザー |
JPH07231144A (ja) * | 1993-03-25 | 1995-08-29 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光機能素子、これを含む光集積素子およびそれらの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002314200A (ja) | 2002-10-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2827326B2 (ja) | 半導体レーザの製造方法 | |
EP0663710A2 (en) | Optical semiconductor device and method for producing the same | |
US4958202A (en) | Semiconductor light-emitting device and method of manufacturing the same | |
KR20000035672A (ko) | 반도체 발광 소자 및 그 제조 방법 | |
JPH09139550A (ja) | 半導体レーザ装置の製造方法、及び半導体レーザ装置 | |
JP2716693B2 (ja) | 半導体レーザー | |
JP4724946B2 (ja) | 半導体レーザ素子及びその作製方法 | |
EP0264225B1 (en) | A semiconductor laser device and a method for the production of the same | |
JP2894186B2 (ja) | 光半導体装置 | |
JPH0632331B2 (ja) | 半導体レ−ザ装置およびその製造方法 | |
US5360763A (en) | Method for fabricating an optical semiconductor device | |
JP3011938B2 (ja) | 半導体レーザー | |
JP2004022934A (ja) | 半導体レーザ素子及びその製造方法 | |
JP2911270B2 (ja) | 可視光レーザダイオード及びその製造方法 | |
US7598106B2 (en) | Optical semiconductor device and fabrication method therefor | |
JP3505913B2 (ja) | 半導体発光装置の製造方法 | |
JP2949809B2 (ja) | 半導体レーザの製法 | |
JP2009064838A (ja) | 光半導体素子及びその製造方法 | |
JPS641072B2 (ja) | ||
JPS5884483A (ja) | 埋め込みヘテロ構造半導体レ−ザ | |
JP3035979B2 (ja) | 半導体レーザ | |
JP3057188B2 (ja) | 独立駆動型マルチビームレーザとその製造方法 | |
US6387746B2 (en) | Method of fabricating semiconductor laser diode | |
JPH057050A (ja) | 半導体レーザ素子及びその製造方法 | |
JP2000174388A (ja) | 半導体レーザその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040317 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040604 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080115 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100914 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100930 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101119 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110315 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110328 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140422 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |