JPH07231144A - 光機能素子、これを含む光集積素子およびそれらの製造方法 - Google Patents

光機能素子、これを含む光集積素子およびそれらの製造方法

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JPH07231144A
JPH07231144A JP7799894A JP7799894A JPH07231144A JP H07231144 A JPH07231144 A JP H07231144A JP 7799894 A JP7799894 A JP 7799894A JP 7799894 A JP7799894 A JP 7799894A JP H07231144 A JPH07231144 A JP H07231144A
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正史 中尾
Yasuhiro Kondo
康洋 近藤
Masanobu Okayasu
雅信 岡安
Mitsuru Naganuma
充 永沼
Yasuhiro Suzuki
安弘 鈴木
Masahiro Yuda
正宏 湯田
Osamu Mitomi
修 三冨
Kazuo Kasatani
和生 笠谷
Junichi Nakano
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Kiyoyuki Yokoyama
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広帯域な発光特性をもち、かつ高密度に集積
化された光機能素子を提供すること。 【構成】 光機能素子は、半導体基板1と、この上に形
成された光機能層(発光層、吸収層、光導波層)とを具
備し、光機能層は多重量子井戸層6を有する。好ましく
は、基板は1〜10μmのリッジ幅、1〜5μmのリッ
ジ高さ、かつ1〜10μmの溝幅のリッジ形状を有する
非平坦半導体基板である。このような素子は上述の特定
サイズ範囲の非平坦半導体基板に有機金属気相成長法に
より歪み多重量子井戸層を形成して作製する。光集積素
子はこのような光機能素子を上述の特定の基板上に備え
る。この特定基板上にモノリシックに形成した歪み多重
量子井戸構造の一部を有し組成の若干相違する複数の光
機能素子を機能的に組み合わせて、発光および受光機能
を有する光集積素子を作製できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信分野で利用され
る半導体光機能素子に関するものであり、より詳細に述
べれば発光または受光波長の僅かに異なる複数の光機能
素子およびその製造方法に関するものである。光機能素
子には発光素子、光導波路、受光素子、スポットサイズ
変換素子、波長変換素子、分波器、合波器などが含まれ
る。半導体発光素子はその広帯域性、高指向性を利用す
ると、光計測用光源、集積化光源、波長可変光源、光通
信用光源等への応用が挙げられる。例えば光通信の分野
ではテラビット級の大容量化を可能にする多波長集積化
光源、光計測分野ではファイバジャイロやOTDR(O
ptical Time−Domain Reflec
tometry)用の光源として有用である。
【0002】さらに、本発明は、光通信や、光情報処理
および光交換等の光処理に用いられる半導体集積化光素
子に関するものである。特に半導体基板上に少なくとも
1つの送受信機能をもつ半導体素子を集積した光集積素
子およびその製造方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】光通信方式の高度化にともない、半導体
基板上に発光素子、光導波路、受光素子などの光機能素
子を複数配置し、多数の光通信信号を一括処理できるよ
うな光集積素子の研究が進展している。このためには、
通信波長が僅かに異なる複数の波長を処理できる光機能
素子の開発が急務であり、半導体基板上に発光波長の僅
かに異なる複数の発光素子の開発が望まれている。
【0004】発光素子の発振波長を変化させる方法とし
ては、例えば均一な組成の結晶構造をもつ半導体多層膜
に、発振波長に応じた周期の回折格子を内蔵したDFB
(分布帰還型)レーザ、或いはDBR(ブラック反射
型)レーザを利用する方法が一般的である。しかし、こ
の方法では単一発光素子の発振可能な波長域は活性層の
発光域、即ちゲイン幅によって決まるために、波長変化
量としては100nm程度が限界であり、また発光素子
の発振特性も波長域によって変化するものであった。
【0005】また、半導体のバンドギャップの温度依存
性を利用して、発振波長を温度によって変化させる方法
もあるが、これは応答が遅いこと、集積化には適さない
こと、発振波長以外の発光特性も変化してしまう等の欠
点がある。
【0006】ところで、半導体基板上に面状に配置した
複数の発光素子の発光波長特性や受光素子の波長感度特
性を僅かに変化させるためには、通常、それぞれの波長
に応じた結晶組成をもつ半導体層を作製する必要があ
り、これまでの半導体成長技術では複数回の結晶成長を
繰り返すことにより、同一基板上に結晶組成の僅かに異
なる複数の半導体層を作製していた。
【0007】また、同一基板上に発光特性の異なる結晶
を成長する方法としてはいくつかの方法が提案されある
いは試みられているが、いずれも複数回の成長の繰り返
しを上回るような決定的に技術となっていない。
【0008】例えば、複数の光機能素子の発光波長を僅
かに変えるために活性層の幅を僅かに変えて作製する方
法としては、半導体基板上に所定の活性層幅または導波
路幅を有する酸化膜や窒化膜からなるストライプマスク
を予め配置し、このストライプマスクの間に結晶成長す
る方法(通常、マスク選択成長法と称される。青木他、
応用電子物性分科会研究報告No.445,p9−1
4)がある。
【0009】図1(A)〜(C)は、このマスク選択成
長法の説明図であり、図1(A)は、平坦状の半導体基
板1に所定の寸法を有するストライプ状の酸化膜または
窒化膜2aを形成した場合で、この後で、半導体多層膜
を結晶成長させるものである。Wmは各ストライプの幅
であり、Wgは2つのストライプ2aの間のギャップの
幅である。また、図1(B)は、図1(A)の半導体基
板上にバッファ層5、活性層幅或いは導波路層6、クラ
ッド層7、コンタクト層10からなる半導体多層膜をマ
スク2a以外の領域に成長してリッジ3とその両側に溝
4を形成するものである。図1(C)は、この成長によ
り作製されたIn1-x Gax As/InGaAsP(λ
g=1.15μm)系結晶のマスク幅Wmと発光波長の
関係を溝幅Wgをパラメータとして示した特性例であ
る。
【0010】発光波長のシフト量は、マスク幅Wmの増
大と共に大きくなり、ギャップ幅Wgが小さくなると共
に増大する。その理由は、原料がマスク上からギャップ
に拡散するために成長速度の変化が起こり、ギャップ上
に形成されるメサ上の各半導体層、とくに量子井戸層の
厚さの変化が発光特性の変化となるためである。
【0011】しかし、この結晶成長法ではマスクからの
不純物の拡散等のようなマスクの影響が避けられず、マ
スクのない場合と比較した結晶性は必ずしも良好とは言
えない。また、プロセスの進行過程で結晶成長後にマス
クの除去が必要で、プロセスが煩雑になるなどの欠点を
有する。
【0012】また、100nm程度の波長シフトを起こ
すためには、横方向に100μm程度のマスクの広がり
を必要とするので、数μm程度の微小領域における集積
化への適用はできない。なお、大きく波長を変化させる
とキャビティ方向での発光層の縦方向の位置がずれるた
め、光結合が悪くなる。
【0013】一方、マスクを使用しないで活性層の結晶
組成を僅かに変えて発光特性を変化させる方法として
は、有機金属分子線エピタキシ法(MOMBE法)を利
用して、結晶成長中にレーザ光を照射することにより、
発光特性を変化させる方法(山田他、応用電子物性分科
研究会報告No.445,P.27−32)がある。し
かし、この方法では特定の高額な装置を使用しなければ
ならないこと、広範囲に複数の組成を変化させた結晶を
作製できないこと等の欠点がある。
【0014】次に、半導体基板に予めリッジを形成し、
この上に半導体層を成長させた発光素子について述べ
る。
【0015】予めリッジ幅の僅かに変化させた複数のリ
ッジ形状を有する半導体基板を用いて、このリッジ基板
上に分子線エピタキシ(MBE)法により歪み量子井戸
の活性層を形成した発光素子を作製し、発光波長の僅か
に異なる複数の発光素子が実現できることが報告されて
いる(特開平4−305991号)。
【0016】しかし、この方法は歪み量子井戸のエキシ
トン遷移エネルギを利用したもので、リッジ幅を2μ
m,3μm,5μm,8μmとした場合に、発光波長は
1.52μm,1.53μm,1.54μm,1.55
μmに変化するが、変化量が小さいためリッジ幅だけに
よる波長シフト量の制御性は高くない。
【0017】リッジ幅とリッジ溝幅を変化させて多波長
レーザを作製する方法が報告されているが(特開平4−
364084号)、活性層の厚さを変えて発光波長を変
えるものである。また、リッジの両側に幅の異なる2種
類の溝を有する基板上に、有機金属気相成長法で半導体
層を形成した発光素子が報告されているが(特開平4−
206982号)、これはレーザ端部にバンドギャップ
の大きい半導体層を形成し、いわゆる窓構造のレーザで
端面の劣化の防止と高出力化をめざしたものである。
【0018】さらに、縦方向に組成の異なるものを成長
させることにより、発光特性の広帯域化をはかる方法と
しては機能性スーパールミネスセントダイオードがある
(電子情報通信学会OQE91−83(1991)、野
口等)。この機能性スーパールミネスセントダイオード
は、組成の異なる発光部分を2回の結晶成長でそれぞれ
作製するので、結晶成長の煩雑さに加えて、両方の発光
部分の間の成長面をロスの小さなものにするための成長
の工夫も要求される。
【0019】ましては3種類以上の発光領域の異なるも
のを作製することは原理的には可能であるが、結晶成
長、加工プロセスの面から、非常に高度な技術が要求さ
れる。したがってこれまでに3種類以上の組成の異なる
ものを縦方向に集積した発光素子の例はほとんどない。
【0020】従来は光通信における各端末の光増幅器付
き送受信器は、分波器、LD、PD等のバルク材料を組
み合わせたものが大半であり、また、石英等で形成され
た導波路と半導体で形成されたレーザ、光検出器をハン
ダ等で接続したり、ファイバなどで結合させたりしたも
のがある。また、一枚の半導体基板上に、必要な半導体
部品を集積したものがある。
【0021】しかしながら、上記バルク材料で構成した
ものおよび石英導波路で構成したものにおいては、空間
を介してそれぞれのコンポーネントを結合する等のため
サイズが大きくなり、調整が煩雑になると共に製造工程
が複雑になり、しかも大量生産に不向き等の問題点があ
った。また、結合性に問題にも問題があった。半導体集
積回路の場合には、様々なバンドギャップを有する半導
体を一枚の半導体基板の上に作らなければならないた
め、一度成長した結晶の一部を取り除き、再び違う組成
の半導体を結晶成長させるなど製造工程が複雑になり、
非常に高度な技術を要するので現状では個々の部品をハ
イブリッドに結合するものに代わりうる技術とはなり得
ない。
【0022】一方、個別の半導体光素子を集積化するこ
とは、光通信および光情報処理システムの高性能化、高
機能化、経済化のためにも必須の技術である。半導体光
素子の集積化においては、個別の半導体光素子は、ガラ
ス光回路あるいは光ファイバで結ばれる。複数の素子を
同一の半導体基板上にモノリシックに集積する場合で
も、この集積素子への光信号の入出力は、ガラス光回路
あるいは光ファイバを介して行われる。
【0023】光素子の集積は、電子素子の集積とは異な
り、素子間の光の受渡しの再の結合損が問題である。こ
れは、もっぱら半導体素子側の光スポットサイズが、こ
れに接続されるガラス光回路あるいは光ファイバ側のス
ポットサイズより小さいことが原因である。これを回避
し、さらに接続の許容誤差を緩くするために、半導体素
子側の小さなスポットサイズをガラスあるいは光ファイ
バ側の大きなスポットサイズに変換する素子が考案され
ている。
【0024】光素子のスポットサイズ変換を光導波路に
より行う場合には、導波路コアの厚さ、幅、クラッドと
の屈折率差の少なくとも一つが、光の導波方向に沿って
変化した構造を形成しなければならない。半導体導波路
構造の製作は、通常、エピタキシャル成長層をドライエ
ッチング等の手法で加工し、さらにエピタキシャル再成
長を行って形成する。したがって、光導波路により光素
子のスポットサイズ変換を実現するためには、プロセス
工程が複雑であり、プロセス中の界面劣化、不純物混入
等の製造上の問題点を抱えていた。
【0025】図2に現行技術の例として、エレクトロニ
クスレターズ28巻7号631ぺージ(ELECTRO
NICS LETTERS 26th March 1
992 vol.28 No.7 p631)に記載さ
れているスポットサイズ変換器を示す。このスポットサ
イズ変換器は、3つの部分I,IIおよびIII から構成さ
れている。第1の部分Iには、チップ自身上に光学的結
合するための小スポット導波路を含んでいる。第2の部
分IIでは、二つのテーパ状の層によってスポットサイズ
変換が行なわれるようになっており、上層の導波路6U
の幅は、一端に向かって直線的に減少して尖頭状の端部
になっており、他方、下層導波路6L の幅は、第3の部
分III の出力導波路の幅にまで拡幅している。
【0026】このスポットサイズ変換器は、半絶縁In
Pウエハ1aを基板とし、その上にInPバッファ層5
を有機金属気相エピタキシャル成長により形成し、つづ
いて、前記二つのテーパ状導波路6U ,6L を形成する
ための二つの層がエピタキシャル成長により形成され
る。下層6L および上層6U は、それぞれ異なるバンド
ギャップのInGaAsPから構成され、これらの層
は、2工程のドライエッチングによって、それぞれテー
パ状に成形される。その後、これらの二つの層6U,6L
上に有機金属気相エピタキシャル成長によりInP層
7aが形成される。
【0027】前記したように、このスポットサイズ交換
器の製作には、最低でも2回のエピタキシャル成長工程
と2回のエッチング工程が必要であり、製造工程は煩雑
となる問題がある。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】本発明は第1の目的は
光機能素子、特にリッジ上の結晶成長を利用して広帯域
な発光特性をもち、かつ高密度に集積化された半導体発
光素子を提供することである。
【0029】本発明の第2の目的はそのような光機能素
子を半導体基板上に有する光素子を提供することであ
る。
【0030】本発明の第3の目的は上述の光機能素子の
製造方法を提供することである。
【0031】本発明の第4の目的は上述の光素子の製造
方法を提供することである。
【0032】本発明の第5の目的は半導体発光素子の発
振波長の制御(選定)方法を提供することである。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、半導体基板と、該半導体基
板上に形成された光機能層であって発光層、吸収層およ
び光導波層から選ばれる光機能層とを具備する光機能素
子において、前記光機能層は多重量子井戸層を有し、前
記半導体基板1μmから10μmのリッジ幅で、1μm
から5μmのリッジ高さで、かつ1μmから10μmの
溝幅のリッジ形状を有する非平坦半導体基板であること
を特徴とする。
【0034】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
機能素子において、前記リッジの上面ないし側面に回折
格子を有することを特徴とする。
【0035】請求項3記載の発明は、リッジ形状を有す
る半導体基板と、該半導体上に形成された光機能層であ
って発光層、吸収層および光導波層から選ばれる光機能
層とを具備し、前記光機能層の活性層は多重量子井戸構
造を有し、前記活性層の前記リッジ上の部分の組成が前
記リッジ以外の活性層の部分の組成と異なり、前記リッ
ジの上面ないし側面に回折格子を有することを特徴とす
る。
【0036】請求項4記載の発明は、請求項1記載の光
機能素子において、前記リッジ幅は1μmから5μmま
でであり、かつキャビティ方向に数種類の異なった組成
の結晶を成長してなり、前記キャビティ方向に一連に変
化した発光ないし受光特性を有することを特徴とする。
【0037】請求項5記載の発明は、請求項4記載の光
機能素子において、前記リッジの上部に組成に応じた回
折格子を有し、単一の出射面から複数の単一光を発光す
るないしは決められた波長より短波長側の光を受光する
ことを特徴とする。
【0038】請求項6記載の発明は、請求項4記載の光
機能素子において、前記リッジ内に光のガイド層を有す
ることを特徴する光機能素子。
【0039】請求項7記載の発明は、請求項1記載の光
機能素子において、前記リッジ幅は1μmから5μmま
でであり、かつ前記リッジ形状は、リッジ幅、リッジ高
さ、ないしは溝幅を横方向に一連に変化させてなり、該
前記横方向に一連に変化した発光ないし受光特性を有す
ることを特徴とする。
【0040】請求項8記載の発明は、請求項7記載の光
機能素子において、前記リッジの上部に組成に応じた回
折格子を有し、並列方向に単一光を発光するないしは決
められた波長より短波長側の光を受光することを特徴と
する。
【0041】請求項9記載の発明は、請求項1記載の光
機能素子において、前記光機能層が半導体発光層であ
り、かつ前記半導体基板の溝部に前記基板と異なる導電
型を有する半導体薄層膜を形成してなることを特徴とす
る。
【0042】請求項10記載の発明は、請求項1記載の
光機能素子において、前記光機能層は半導体発光層であ
り、かつ前記非平坦半導体基板は前記発光層のリッジ形
状が逆メサ構造の非平坦半導体基板であることを特徴と
する。
【0043】請求項11記載の発明は、請求項1記載の
光機能素子において、前記光機能層は半導体発光層であ
り、かつ前記非平坦半導体基板は該基板上に半導体薄膜
バッファ層を形成してなるものであることを特徴とす
る。
【0044】請求項12記載の発明は、リッジ形状を有
する非平坦半導体基板と、該半導体基板上に配置された
発光素子または受光素子から選ばれた複数個の光機能素
子とを具備し、それぞれの光機能素子の特性を機能的に
組み合わせた光集積素子において、前記光機能素子はモ
ノリシックに形成された歪み多重量子井戸層の一部分を
それぞれ有してなり、かつ前記複数個の光機能素子の少
なくとも一部の個数の光機能素子は前記多重量子井戸層
の組成が異なっていることを特徴とする。
【0045】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の光集積素子において、前記非平坦半導体基板は1μm
から10μmのリッジ幅で、1μmから5μmのリッジ
高さで、かつ1μmから10μmの溝幅のリッジ形状を
有するものであることを特徴とする。
【0046】請求項14記載の発明は、請求項12記載
の光集積素子において、前記非平坦半導体基板の前記リ
ッジ上の上面ないし側面に回折格子を有することを特徴
とする。
【0047】請求項15記載の発明は、請求項14記載
の光集積素子において、前記回折格子はその位置に応じ
て変化した周期を有することを特徴とする。
【0048】請求項16記載の発明は、リッジ形状を有
する非平坦半導体基板と、該半導体基板上に並列に配設
された発光部および受光部と、該発光部と受光部を光学
的に結合する、同一の入出力部を有する半導体導波路と
を具備し、それぞれの光機能素子の特性を機能的に組み
合わせた光集積素子において、前記発光部は、第一の波
長の光を発光する発光素子と前記発光素子の出力を検出
する受光素子とを有し、前記受光部は、第一の波長の光
を検出する受光素子と第一の波長の光を吸収する波長フ
ィルタと第二の波長の光を検出する受光素子とを有し、
前記同一の入出力部において伝搬される波長の異なる二
つの光を、発光および受光する機能を有することを特徴
とする。
【0049】請求項17記載の発明は、リッジ形状を有
する非平坦半導体基板と、該半導体基板上に並列に配設
された発光機能と受光機能を有する発光部と、受光機能
を有する受光部と、前記発光部と受光部を光学的に結合
する半導体光導波路とを具備し、前記発光部は、第一の
波長の光を発光する発光素子と回折格子を有する反射器
を備えて発光機能を有するとともに第一の波長の光を受
光する機能を有し、前記受光部は、第一の波長の光を吸
収する波長フィルタと第二の波長を有する光を検出する
受光素子を備えて受光機能を有し、前記発光部の一部に
おいて伝搬する波長の異なる二つの光を、発光および受
光する機能を有することを特徴とする。
【0050】請求項18記載の発明は、リッジ形状を有
する非平坦半導体基板と、該半導体基板上に配置された
光導波路と、該光導波路上に形成された多重量子井戸構
造を有する量子井戸層と、該量子井戸層を埋め込む上層
を具備し、前記リッジ状光導波路の寸法がその一端側か
ら他端側にかけて変化され、それにより、前記リッジ状
光導波路のいったん側から他端側にかけて前記量子井戸
層の組成または厚みが変化し、前記リッジ状導波路を伝
搬する光波のスポットサイズが変換されていることを特
徴とする。
【0051】請求項19記載の発明は、下記の工程を具
備したことを特徴とする発光層、吸収層あるいは光導波
層を有する光機能素子の製造方法:リッジ形状半導体基
板であって、リッジ幅が1μmから10μm、リッジ高
さが1μmから5μm、かつ溝幅が1μmから10μm
である非平坦半導体基板を用意し、かつ有機金属気相成
長法により前記非平坦半導体基板上に歪み多重量子井戸
層を形成する。
【0052】請求項20記載の発明は、請求項19記載
の光機能素子の製造方法において、前記非平坦半導体基
板は、平坦半導体基板を該基板と異なる組成の半導体保
護膜薄層を形成した後に非平坦化することにより得られ
たものであることを特徴とする。
【0053】請求項21記載の発明は、半導体基板と、
該半導体基板上に形成された光機能層であって発光層、
吸収層および非導波層から選ばれた光機能層とを具備す
る光機能素子の光学的特性制御方法において、前記半導
体基板として1μmから10μmのリッジ幅、1μmか
ら5μmのリッジ高さ、および1μmから10μmの溝
幅の範囲内で選択されるリッジ形状を有する非平坦半導
体基板を使用し、有機金属気相成長法により前記非平坦
半導体基板上に多重量子井戸構造形成して前記光機能層
を形成し、それにより前記リッジ上に形成される多重量
子井戸構造の組成を変えることにより光学的特性を変え
ることを特徴とする。
【0054】請求項22記載の発明は、請求項21記載
の光機能素子の光学的特性制御方法において、前記光学
的特性が前記量子井戸構造のバンドギャップないし屈折
率であり、前記リッジ幅、リッジ高さおよび溝幅の少な
くとも一つを前記リッジ上導波路の一端側から他端側に
かけて変化させたことを特徴とする。
【0055】請求項23記載の発明は、請求項21記載
の光機能素子の光学的特性制御方法において、前記光学
的特性が前記光機能素子の発光ないし受光特性であり、
前記リッジ幅、リッジ高サイズおよび溝幅の少なくとも
一つを縦方向に一連に変化させ、それによりキャビティ
方向で前記発光ないし受光特性を変化させることを特徴
とする。
【0056】請求項24記載の発明は、請求項21記載
の光機能素子の光学的特性制御方法において、前記光学
的特性が前記光機能素子の発光ないし受光特性であり、
前記リッジ幅、リッジ高さおよび溝幅の少なくとも一つ
を横方向に一連に変化させてアレイ状光機能素子を形成
し、それにより横方向に前記発光ないし受光特性を変化
させることを特徴とする。
【0057】
【作用】本発明は、基本的には、リッジ形状を有する基
板上に歪多重量子井戸層を形成し、リッジ形状に応じて
多重量子井戸層の組成が変化することを利用して作製さ
れた発光素子、受光素子等の光機能素子に関し、さらに
そのような光機能素子を半導体基板上に複数個配置して
それぞれの素子の特性を機能的に組み合わせた集積素
子,光素子に関する。
【0058】第1の実施態様に従えば、本発明は、半導
体基板上に予め形成するリッジ形状の幅および隣接する
リッジとの間隔(溝幅)およびリッジの高さを所定の範
囲に設定し、有機金属気相成長(以後、MOVPEと称
する)法により活性層を歪み多重量子井戸(MQW)構
造からなる半導体多層膜を形成するものである。
【0059】予めリッジの幅、リッジの間隔およびリッ
ジの高さが設定された半導体基板上にMOVPE法によ
り歪み多重量子井戸構造の半導体多層薄膜を形成する
と、結晶成長の固有の特性により、結晶面による半導体
構成元素の移動速度に差を生じ、リッジ上での歪み多重
量子井戸多層膜の組成が僅かながら変化を生じる。この
ため、複数のリッジの上に活性層の厚さと組成が僅かに
異なる光機能素子が形成でき、その発行波長特性は広い
範囲で制御することができる。
【0060】この発行波長特性の制御においては、特に
溝幅を変化させた際の主要因は、量子井戸層の組成の変
化によるものである。図3は、In1-x Gax As/I
nGaAsP(λg=1.1μm)系におけるGaの組
成xと発光特性との関係を、量子井戸層の厚さをパラメ
ータとして理論的に計算した結果を示したものである。
MOVPE法によるリッジ上への量子井戸層の膜厚の変
化は、溝幅が1μmから10μmへの変化に対して、い
ずれのリッジ幅でも10%以下であることから、発光波
長の変化は主として量子井戸構造の組成の変化によるも
のである。
【0061】例えば、図3において量子井戸層の厚さが
30Åの場合は、Gaの組成が0.57から0.35に
約40%減少すると、矢印Aで示すように、発光波長は
1.3μmから1.55μmに変化する。この組成の減
少量は、結晶面上でのInとGaの移動速度の違いか、
或いは違いを顕在化させる面のリッジ上の結晶成長面の
割合等を考慮すると妥当な変化量である。
【0062】一方、従来の技術で挙げたマスク選択成長
法では発光波長の変化は、図3中で矢印Bに示すよう
に、組成の変化よりも量子井戸層の膜厚の変化によるみ
ものである。
【0063】上記の場合、キャビティ方向に数種類の異
なった結晶を成長することによって同一出射面から広い
波長範囲で発光する素子を得ることができる。この場
合、半導体基板上に形成する溝の幅1μm以上、好まし
くは1〜10μmに対して、2個のこのような2つの溝
の間に形成されるリッジの幅は1μ以上、好ましくは1
〜5μm、高さは1〜5μm、好ましくは1〜3μmが
適当である。上述のリッジ内には光のガイド層を設ける
のが好ましい。
【0064】この成長方法では、溝の大きさ、リッジの
大きさにより組成を制御することができ、その結果、発
光波長を約300nm以上と大幅に制御することができ
る。
【0065】図4(A)はこのような製造方法による半
導体発光素子の構造の一例を示したものである。半導体
発光素子には発光ダイオード(LED)とレーザダイオ
ード(LD)とが含まれる。図4(A)中、符号1はn
−InP基板、6は発光層(例えばInGaAsP/I
nGaAsよりなる歪MQW層)、6aは溝部MQW
層、7はp−InPクラッド層、8はn−InP埋め込
み層、9はp−InP層、10はコンタクト層を各々図
示する。
【0066】しかしながら、このような製造方法による
半導体発光素子の特性をさらに向上させるには2つの問
題点を解決することが必要である。
【0067】具体的には、例えばリッジ幅1.5μm、
溝幅2μm、溝の高さ2μmの非平坦半導体基板1上
に、平坦部の発光波長特性が1.35μm帯の組成にな
るように結晶成長を行った場合、リッジ上発光部6の組
成は1.55μm帯となり、溝部MQW層6aの組成は
1.3μm帯となる。同様の形状で平坦部の発光波長特
性が1.45μm帯および1.55μm帯の組成に対し
ては、リッジ上発光部6の組成は1.55μm帯付近で
あまり変化しないが、溝部MQW層6aの組成は1.4
μm帯および1.5μm帯となる。
【0068】このようにリッジ上発光部の組成が1.5
5μm帯で一定であるのに対して、溝部の組成が変化す
ることになっている。
【0069】このような半導体発光素子の発光特性を計
算機シミュレーションで分析すると次のような結果とな
る。すなわち溝部MQW層6aの組成が発光部組成に近
いほど両部分の垂直方向のポテンシャル差が小さくなる
ことによって溝部への電流の漏れが大きくなり、しきい
値電流値が増大することである。
【0070】図4(B)はリッジ幅が1.5μm、溝幅
2μm、溝の深さが2μmの場合で、溝部の多重量子井
戸層の組成を1.3μm、1.4μm、1.5μmと各
々設定した場合の簡単なモデルによるシミュレーション
結果の一例であり、図4(A)の構造における溝部MQ
W層の組成を変化させたときの注入電流に対する光出力
の発光特性を示したものである。図4(B)中で実線は
結晶が欠陥の無い理想的な場合であり、破線は結晶性が
不十分な場合であり、1cm3 あたり1012個の欠陥が
ある場合を示した。
【0071】図4(B)に示すように、第一の問題点は
溝部のMQW層の組成により発光素子の注入電流しきい
値が大幅に変化することである。第二の問題点は、発光
特性が結晶性により変化し、現状の技術による発光特性
が点線に近いものと考えられる。このような発光特性を
向上するためには、注入電流しきい値の均一化と結晶性
を改善させる必要がある。
【0072】結晶性は結晶成長時の条件にもよるが、下
地となる非平坦半導体基板のパタン作製時に生じるダメ
ージにも大きく依存するものである。ドライプロセスで
作製した非平坦半導体基板上に直接発光部の結晶成長を
行うと結晶性が低下することにより、現状の発光特性と
なっているものである。現状の素子の特性をさらに向上
させるためには成長前の処理を含めた非平坦半導体基板
のダメージを低下させる必要がある。
【0073】本発明の半導体発光素子は、前記溝部に基
板と異なる導電型を有する半導体薄層膜が形成してなる
ことが好ましい。
【0074】また、前記発光層のリッジ形状は逆メサ構
造の非平坦半導体基板であることが好ましい。
【0075】さらに、非平坦半導体基板上に半導体薄膜
バッファ層が形成してなることが好ましい。
【0076】また、前記半導体発光素子の製造方法は、
平坦半導体基板上に基板と異なる組成の半導体保護薄膜
層を形成した後に、非平坦半導体基板を形成するもので
ある。
【0077】具体的には、所定の非平坦半導体基板上に
有機金属気相成長(MOVPE)法により歪多重量子井
戸(MQW)構造の半導体発光素子において、半導体電
流ブロック薄膜層の導入、半導体バッファ薄膜層の形成
ならびに逆メサリッジ構造を導入するものである。
【0078】半導体電流ブロック薄膜層の導入、半導体
バッファ薄膜層の形成、逆メサリッジ構造の導入による
非平坦半導体基板上への歪多重量子井戸薄膜の形成によ
り、結晶性が高く、注入効率の高い半導体発光素子の作
製が可能となり、パターン形状による組成の制御による
発光波長特性の制御とともに多用な波長シフト量の制御
ができるため、より高度な半導体発光素子を実現でき
る。
【0079】本発明の第2の実施態様に従う光集積回路
は、半導体発光素子(LD)、半導体光検出素子(P
D)、その検出波長より長い波長の光を検出する半導体
光検出素子、両光検出素子間に配置された波長フィルタ
を光導波路を介して結合して集積化したものであり、こ
れを1波長の送信素子、2波長の光検出素子として働か
せることができる。
【0080】本発明の光集積回路は、好ましくは、2本
の溝の間にできるリッジ上に半導体多層膜を形成する。
これにより、リッジ幅、溝幅、溝深さによって、多層膜
の実効的なバンドギャップが変化する。これを利用し
て、同一基板上に発光層ないし吸収層ないし光導波路層
を形成する。
【0081】まず、本発明において好適に使用されるリ
ッジの形成および、その上の結晶成長および成長した多
層膜のバンドギャップ変化について説明する。
【0082】図5(A)に示すように、平坦基板上1に
酸化膜あるいは窒化膜2をパタン形成した後、塩素等の
反応性ガスイオンによるドライエッチングあるいは、塩
酸系を用いたウエットエッチングにより、両側に溝4を
持つ図5(C)のようなリッジ(あるいは、メサ)3を
形成する。メサ方向は通常の半導体レーザの作製と同じ
で(100)基板上では<011>方向(いわゆる逆メ
サ方向)とする。リッジの形成方法としては、他に選択
成長を利用する方法もある。この場合、初めてのマスク
パターンは、エッチングの場合と異なり、溝4となる部
分が図5(B)に示したように絶縁膜2aとなる。この
選択成長の方法でも図5(C)のようなリッジが形成さ
れる。図5(C)において、リッジ幅dwと溝幅dgは
メサ上部の距離で決定し、メサの高さhは、メサ上部と
溝底部の平坦面の差とする。このようにして形成したリ
ッジをもつ非平坦基板上にMOVPE法により半導体多
層膜(多重量子井戸構造)を成長する。
【0083】上記の方法で成長した多重量子井戸構造で
は、リッジ幅、溝幅、リッジ高さに依存して量子井戸構
造の組成が変化しそのバンドギャップの波長が変化す
る。図6(A)は、高さが2μmで、1,2,3,4,
5μmの5種類の幅を持つリッジに対して溝幅を1〜1
0μmまで変化させた時のリッジ上の多重量子井戸構造
のバンドギャップ波長を、平坦な領域に同時に成長した
多重量子井戸構造のそれからのシフト量で表したグラフ
である。図6(B)ではリッジ幅を一定にし、高さを
1,2、1.6、2.0μmの3種類で溝幅を一連に変
化させたときのシフトの結果を示した。図6(A)およ
び(B)に示すように、非平坦基板上に多重量子井戸構
造を成長することにより、最大300nmまでの波長シ
フトが実現できる。バンドギャップ波長はリッジ幅が狭
いほど、溝幅が狭いほど、長波長側にシフトする。
【0084】多重量子井戸構造としては、InGaAs
/InGaAsP,InAsP/InGaAsP,In
GaAsP/InGaAsP,InGaAs/InP,
InGaAs/InAlAs,InGaAs/InGa
AlAs等のどの系を用いてもよい。
【0085】本発明の第3の実施態様に従うスポットサ
イズ交換形の光素子は、基板上に形成するリッジ状構造
の形状によって、その上に成長させるエピタキシャル膜
の組成、厚さを変化させ得ることを利用したものであ
る。エピタキシャル膜の組成、厚さが変化すると、バン
ドギャップ波長、屈折率が変化する。
【0086】なお、本発明では、リッジ状導波路は溝部
とリッジとから構成され、これら溝部およびリッジを有
すると解釈している。したがって、本発明でリッジ状導
波路の寸法と言う場合、リッジの幅、高さ寸法ばかりで
なく、溝部の幅寸法をも含む。
【0087】エピタキシャル層として、17ÅのInG
aAs層と波長1.1μm組成のInGaAsP層15
0Åとからなる量子井戸構造を成長させた場合につい
て、PL(フォトルミネッセンス)波長の変化を図7お
よび図8に示す。図7はリッジ高さhを2.0μmとし
たときの波長シフト量の溝幅dgへの依存性をリッジ幅
dwをパラメータとして示したものである。また、図8
は同じ依存性を溝幅dgを2.0μmに固定してリッジ
高さhをパラメータとして示したものである。リッジ構
造のない平坦な基板上でのPL発光波長は、約1.27
μmである。図7および図8は、リッジ構造寸法を光の
導波方向に変化させておけば、これを基板として成長し
たエピタキシャル層は、光の導波方向に沿ってバンドギ
ャップ波長が変化し、これとともに屈折率も変化するこ
とを示している。したがって、この層をコアとする導波
路を形成することにより、導波路の両端面においてコア
とクラッドの屈折率分布を変化させることができ、その
結果、スポットサイズの異なる導波路を有する光素子が
容易に実現できる。
【0088】
【実施例】以下、本発明について、図面に示す実施例を
参照して詳細に説明する。
【0089】(実施例1)発光素子 本実施例は、リッジ幅、リッジの間隔(溝幅)およびリ
ッジの高さを変化させた表面が非平坦であるInP基板
上に、MOVPE法で結晶成長を行い、発光波長領域と
して1.3μm〜1.65μm付近で発光する発光素子
(発光ダイオード、LED、およびレーザダイオード、
LD)に関するものである。
【0090】図9(A)〜図9(F)は、本実施例の発
光素子の製造工程を示したものである。
【0091】先ず、図9(A)に示すように、InP基
板1上に酸化膜若しくは窒化膜2による所定のリッジ寸
法を有するマスクパターンを形成する。
【0092】次に、図9(B)に示すように、塩素、臭
素等のハロゲン系やメタン、エタン等の単価水素等の反
応性ガスイオンによるドライエッチング、或いはAr等
の不活性ガスイオンによるミリング、或いは塩素系、硫
酸系、臭素系等を用いたウェットエッチングにより、リ
ッジ3を形成するための溝4を形成する。リッジ3の形
成方位は、InP(100)基板上では<011>方向
(いわゆる逆メサ方向)とする。後述するように、経験
的にはこの方向がシフト量も最も大きい。
【0093】なお、リッジ3の形成法としては選択成長
を利用する方法もあり、この場合はマスクパターンはエ
ッチングの場合と反転の関係になり、図9(B)に示す
ように、溝となる部分が絶縁膜となる。この方法でも、
図9(C)のようなリッジ3が形成される。なお、予め
半導体基板に後述するMOVPE法により、膜厚約10
00ÅのInGaAsPからなる光導波層を結晶成長さ
せた後、図9(C)に示すようなリッジ形状の非平坦基
板を形成しても良い。この場合は、光機能素子の設計の
自由度が増える。図9(C)において、リッジ幅dwと
溝幅dgはリッジ形状が垂直でない場合も考慮して、リ
ッジ上部の距離で測定し、リッジ3の高さhはリッジ上
部と溝底部の平坦面の差とした。
【0094】引続き、図9(D)に示すように、リッジ
3を形成した表面が非平坦なInP基板1上にMOVP
E法によりレーザ構造の半導体多層膜5,6,7を成長
させる。
【0095】半導体多層膜5,6,7の成長は、減圧縦
型MOVPE成長炉を用い、圧力が70Torr、成長
温度が630℃である。原料は、TMI(トリメチルイ
ンジュウム)、TEG(トリエチルガリウム)、AsH
3 (アルシン)、PH3 (フォスフィン)を使用した。
【0096】半導体多層膜は、n−InPバッファ層
5、4〜6周期の17ÅのInGaAs/150ÅのI
nGaAsP(λg=1.1μm)歪みMQW発光層お
よびInGaAsP光導波層6、p−InPクラッド層
7から構成される。
【0097】さらに、リッジ上部をマスクし、図9
(E)に示すように、n−InP埋め込み層8を成長
後、マスクを除去して全面にp−InPの埋め込み部9
およびp−InGaAsPコンタクト部10を成長し
た。成長温度やドーピング量等のような成長条件、或い
はリッジ幅dwを制御することにより、図9(D)と図
9(E)の成長を一貫して行うこともできる。
【0098】最後に、図9(F)に示すように、リッジ
上の最上層多層膜であるp−InGaAsPコンタクト
部10にp型電極11を、InP基板1にn型電極12
を形成し、アロイ化した後、劈開ないしは電極分離して
素子化する。電流注入により、矢印方向にレーザ発光が
得られる。
【0099】以上の製造工程でInP基板上に埋め込み
型の発光素子が実現できる。発光素子に電流を注入する
とリッジ3の端面からレーザ発光が観測される。
【0100】本発明によるリッジ形状上への発光素子の
発光特性と、従来技術により平板基板上への発光素子の
発光特性との差異を比較するために、図10(A)〜
(C)に本発明の特性を示した。
【0101】図10(A)〜(C)は、リッジ形状基板
に形成した引っ張り歪みが0.5%入った井戸層の厚さ
17ÅのIn1-x Gax As/InGaAsP(λg=
1.1μm)よりなる量子井戸層の発光波長のシフト量
を示したものである。尚、平坦な基板上に本発明と同様
に歪み量子井戸層を結晶成長した後、所定の活性層幅を
ドライエッチングで形成し、再度、半導体薄膜層で埋め
込んだ発光素子の発光波長は1.27μmである。
【0102】図10(A)は、リッジの高さhを2μm
と一定として、リッジ幅dwを1μmから6μmまで変
化させた時の発光波長の変化量との関係について、溝幅
dgをパラメータとした特性を示したものである。図1
0(A)からわかるように、溝幅dgが3μm以下では
リッジ幅dwに対して発光波長のシフト量が顕著に増加
している。リッジ幅dwが4μm以上では、発光波長の
シフト量はきわめて少ない。
【0103】図10(B)は、リッジの高さhを2μm
と一定として、溝幅dgを1μmから10μmまで変化
させた時の発光波長の変化量との関係について、リッジ
幅dwをパラメータとした特性を示したものである。図
からわかるように、リッジ幅dwが2μm以下では、溝
幅dgの変化に対して発光波長のシフト量が大幅に変化
し、とくに溝幅dgが6μm以下で顕著である。
【0104】図10(C)は、溝幅dgを1.5μmと
一定として、リッジの高さhを1.2μmから2.2μ
mまで変化させた時の発光波長の変化量との関係につい
て、リッジ幅dwをパラメータとした特性を示したもの
である。発光波長のシフト量はリッジの高さhに対して
も顕著であることがわかる。即ち、図10(A)〜
(C)の特性から、リッジ幅dw、高さh、溝幅dgを
10μm以下の微小な寸法では、発光波長の変化量がき
わめて大きく、しかも、リッジなどの加工技術により発
光波長が制御できることを示している。また、発光特性
はリッジ幅dwが狭いほど、また溝幅dgも狭いほど、
長波長側にシフトする。平板上の成長を利用した従来技
術による発光波長は1.27μmであり、本発明により
最大発光波長が1.6μmという300nmの最大シフ
ト量のものが実現できる。
【0105】本発明による発光波長のシフト量の変化の
主要因を確定するために、リッジ基板上にInGaAs
(λg=1.1μm)量子井戸層を成長させた場合の、
リッジ幅dw、溝幅dg、リッジの高さhと量子井戸層
の厚さとの関係について得られた結果を図11(A)〜
(C)に示す。図11(A)〜(C)の結果は、実施例
のそれぞれの寸法に対応できるように示してある。図1
1(A)は、量子井戸層の厚さのリッジ幅依存性で、リ
ッジ幅dwが1.5μm以下で膜厚が急激に増加する現
象は、結晶成長面でのとくにInの移動が反映されたも
のである。
【0106】図11(B)は溝幅dgと量子井戸層の厚
さの特性である。また、図11(C)はリッジの高さh
と量子井戸層の厚さの特性である。両者とも量子井戸層
の膜厚の変動は少ないことがわかる。図11(A)〜
(C)の特性から、リッジ幅dw、高さh、溝幅dgを
10μm以下の本発明の範囲では、量子井戸層の厚さは
僅かに増加するものの、発光波長の変化量を大きく変え
る主要因は形状効果による量子井戸層の組成の変化によ
るものと判断できる。
【0107】以上の例は歪みMQW層をInGaAs/
InGaAsPとした実施例であるが、この他に例えば
InGaAsP/InGaAsP、InGaAs/In
P、InAsP/InGaAsP,InGaAs/In
AlAs,InGaAs/InGaAlAs等、InP
基板上で成長可能なIII −V族のMQWの材料系でも適
用できる。また、基板としてGaAsを用い、GaAs
/AlGaAs、InGaAs/AlGaAs等のMQ
W構造を成長することによっても短波系(0.8μmか
ら1.1μm付近)で上述のような発光特性の制御とい
う効果を実現できる。
【0108】(実施例2)DFB型レーザ 本実施例は、実施例1で述べた発光素子の発振波長の制
御性を改善し、かつ単一スペクトルで発振させるために
DFBレーザを製作する方法に関する。
【0109】図12(A)〜(C)は本実施例によるD
FBレーザに関して、リッジ形状基板への回折格子の形
成を示したものである。
【0110】図12(A)は、平坦な基板上のリッジを
形成する領域に、電子ビームリソグラフィ技術あるいは
レーザ干渉露光技術等を利用して、所定の周期の回折格
子13を形成した後、基板にリッジ3の作製を行なった
ものである。このあとの半導体多重量子井戸の形成や発
光素子作製のプロセスは実施例1と同様である。
【0111】図12(B)は、基板上に半導体光導波層
14をMOVPE法で形成した後、リッジの形成する領
域に電子ビームリソグラフィ技術等を利用して所定の周
期の回折格子13を形成した後、基板にリッジ3の作製
を行なったものである。このあとの半導体多重量子井戸
の形成や発光素子作製のプロセスは実施例1で実現でき
るが、光導波層の形成が不要となる。
【0112】図12(C)は、リッジ3の側面に回折格
子15を形成した例である。リッジ形成用マスクに電子
ビームリソグラフィ技術等を利用して所定の周期の回折
格子を形成し、リッジ3の作製と共にその側面に回折格
子15を形成したものである。このあとの半導体多重量
子井戸の形成や発光素子作製のプロセスは実施例1と同
様である。
【0113】本実施例では、電流を注入し発光させ、レ
ーザ動作させた時のスペクトルが単一となる。
【0114】(実施例3)溝幅変調型レーザアレイ 本実施例は、リッジ幅dwと高さhは一定にして、溝4
の溝幅dgを4通りに変えた半導体レーザアレイを作製
する方法に関する。図13(A)〜(E)に、本実施例
に係る半導体レーザアレイを作製する手順を示す。
【0115】先ず、図13(A)に示したようにn型I
nP(100)基板1上に酸化膜若しくは窒化膜2より
なるストライプパターンをフォトリソグラフィにより形
成する。次いで、図13(B)に示すように、塩素ガス
を用いたドライエッチングにより、リッジ3および溝4
を有する溝幅変調型の非平坦基板を形成する。ここで
は、リッジ幅dwが1.5μmのリッジ3が<011>
方向(いわゆる逆メサ方向)に形成され、リッジの高さ
hは2μmで、溝幅dgが右から順次1.5μm、3.
0μm,3.5μm,4.0μmと変化している。
【0116】引続き、図13(C)のように、n型In
P基板1上InPバッファ層5、InGaAsPの導波
路層と5周期の20ÅのInGaP井戸/150ÅのI
nGaAsPバリアよりなる歪み量子井戸構造の発光層
および光導波路層6およびp−InPクラッド層7を形
成する。これらの半導体多層膜5,6,7の成長は、ト
リメチルインジウム、トリメチルガリウム、アルシン、
フォスフィンを半導体用の原料ガスとしてまたセレン化
水素とジエチルジンクをドーピング用ガスとして、63
0℃、0.1気圧で有機金属気相成長法より行った。
【0117】さらに、図13(D)に示すように、有機
金属気相成長法により、電流ブロックのためにn−In
P層8およびp−InP層9を成長した後、p−InG
aAsPコンタクト層10を形成する。図13(C)と
(D)の結晶成長は条件により一回で可能であるが、埋
め込み層の厚さやドーピング制御等を性格に行うとき
は、2ないし3回に分けて成長を行う。
【0118】引続き、図13(E)のように上下にp電
極11とn電極12を形成し、横方向を電気的に分離す
るために分離溝16を設ける。このようにして作製され
た素子をヒートシンク17上にマウントし、さらにリー
ド線18をボンデイングした後に、リード線18から電
流I1 ,I2 ,I3 ,I4 を注入すると、各リッジ3の
端面から図13(E)に矢印で示す方向にレーザ発光A
1 ,A2 ,A3 ,A4が観測される。
【0119】発振波長はフォトルミネスセンス測定結果
とよく一致しており、組成変化に対応した指向性の良い
発光が得られている。フォトルミネスセンス法により観
測した平坦基板上での発光のスペクトルは1.3μmに
ピークを持つのに対して、隣接した溝幅dgが1.5μ
m,3.0μm,3.5μm,4.0μmとなっている
リッジ端面からのレーザ発光A1 ,A2 ,A3 ,A4
ピークは、図14に示すように、それぞれ1.55μ
m,1.5μm,1.45μm,1.4μmとなる。
【0120】(実施例4)回折格子付き溝幅変調型レー
ザアレイ 本実施例は、実施例3において、発振波長の制御性を改
善し、かつ単一スペクトルで発振させるために回折格子
を導入するものである。図15(A)〜(F)に、本実
施例に係る溝幅変調型レーザアレイの作成手順を示す。
【0121】先ず、図15(B)に示すように、InP
基板1に電子ビームリソグラフィ技術を用い、回折格子
13を形成する。回折格子13は、幅5μmで、右から
周期がそれぞれ2400Å,2300Å,2200Å,
2100Åと変化する。InP基板1に回折格子13を
形成する前に光導波路層、例えばInGaAsP層を結
晶成長により予め形成しておく場合もあるが、その場合
には以後の結晶成長において相当する導波路層の成長過
程が省略される。
【0122】次に、図15(A)のように、実施例3と
同様にして酸化膜若しくは窒化膜2よりなるストライプ
パターンを形成した後、図15(B)に示すようにドラ
イエッチングで、リッジ3および溝4を有する非平坦基
板を作製し、さらに、その上に図15(C),(D)に
従って、半導体多層膜5,6,7と埋め込み層8,9,
10の結晶を成長させる。次に、図15(E)に示すよ
うに、電極11、12を埋め込み層10および半導体裏
面上にそれぞれ形成し、ヒートシンク17上にマウント
し、電極11にリード線を取り付ける。リード線18か
ら電流I1 ,I2 ,I3 ,I4 を注入すると、各リッジ
3の端面から図15(F)に矢印で示す方向にレーザ発
光A1 ,A2 ,A3 ,A4 が観測される。レーザ発光A
1 ,A2,A3 ,A4 は、図16に示したような4波の
単一モードでの発振が得られる。
【0123】(実施例5)リッジ幅変調型レーザアレイ 本実施例は、リッジ3の高さhと溝幅dgは一定にして
リッジ3の幅dwを4通りに変えた半導体レーザアレイ
に関するものである。本実施例に係るリッジ幅変調型レ
ーザアレイを作製する手順を図17(A)〜(E)に示
す。
【0124】先ず、図17(A)に示したようにn型I
nP(100)基板1上に酸化膜若しくは窒化膜2より
なるストライプパターンをフォトリソグラフィにより形
成する。
【0125】次に、図17(B)に示すように、塩素ガ
スを用いたドライエッチングにより、リッジ3および溝
4を有する溝幅変調型の非平坦基板を形成する。ここで
はリッジの高さhを2μm、溝幅dgを1.5μmに固
定し、リッジ(メサ)幅dwが右から1.5μm,2.
0μm,2.5μm,3.0μmと変化している。
【0126】引続き、図17(C)に示すように、実施
例3と同様に5周期の20ÅのInGaP井戸/150
ÅのInGaAsPバリアよりなる歪量子井戸構造の発
光層6を持つ結晶を形成する。
【0127】さらに図17(D),(E)に従って埋め
込み成長と電極形成を行い、図16と同様な発振特性を
得ることができる。即ち、フォトルミネスセンス法によ
り観測した平坦基板上での発光のスペクトルは1.3μ
mのピークを持つのに対して、リッジ幅が1.5μm,
2.0μm,2.5μm,3.0μmとなるに従ってリ
ッジ上からの発光ピークはそれぞれ1.55μm,1.
5μm,1.45μm,1.4μmと変化する。
【0128】(実施例6)受光素子 本実施例は、実施例1において、発光層に変えて受光層
を形成したものであり、作製プロセスは実施例1に同じ
である。本実施例の受光素子は、発光素子と同様に、リ
ッジ上に形成された受光層の組成に応じた光に応答す
る。従って、図9(F)の矢印と逆方向に光を入射する
ことによって、光応答を電極11において電流の発生で
検出される。例えば1.3μmの組成をもつ素子では
1.55μmの光を端面からの入射しても応答しない
が、1.3μmと1.55μmの光を同時に注入すると
1.3μmの光のみを応答する素子となる。
【0129】(実施例7)光集積素子 実施例1の図9(A)〜(F)で示した方法に準じて、
その他、種々の光素子が実現できる。例えば、組成に応
じて種々の光学特性をもつ光導波路、特定の波長領域で
動作する光変調器や光スイッチ、広帯域な半導体増幅器
等である。これらを一つの基板上で同時に作製すること
によって、素子間結合効率の大きな光集積素子が実現で
きる。
【0130】具体的には、コヒーレント通信方式におけ
る受信用のモノリシック光集積回路がある。この集積回
路には、図18に示すように、局部発振光源としての波
長可変多電極DFBレーザ30、方向性結合器型3dB
カプラ31、導波型PIN光検出器32、バットジョイ
ント部33および光信号伝搬用の光導波路により構成さ
れている。4から5回の結晶成長ならびに高度なプロセ
ス技術の組み合わせにより、すでに基本動作の素子が実
現されている(竹内他、電子情報通信学会論文誌C−
1,Vol. J73−J−1,No.5,pp360−
367 1990年5月)。
【0131】しかし、多数回のプロセスの繰り返しのた
め、光結合効率をはじめとする特性は不十分であり、素
子の歩留りは極端に低いものである。本発明を用いるこ
とにより、前記光集積回路がはじめに基板上にマスクパ
ターンを形成するだけで、1回の成長により実現でき、
結合効率はじめ優れた特性のものが得られる。これは結
晶成長とプロセスの簡略化により、製造コストを大幅に
削減をもたらすものである。
【0132】以上、実施例1〜7に基づいて具体的に説
明したように、本発明により、半導体基板上に光学的特
性が僅かに異なる複数の光機能素子や高密度に集積化し
た光機能素子が比較的容易に実現できるので、光通信シ
ステムの飛躍的な発展が実現できる。
【0133】(実施例8)溝幅変調型スーパールミネス
セントフォトダイオード(SLD) 本実施例にかかる溝幅変調型スーパールミネスセントフ
ォトダイオード(SLD)を図19(A)〜(E)に示
す。本実施例は、リッジの幅と溝の深さを一定にし、溝
間隔を5通り変えたものである。
【0134】先ず、図19(A)に示したようにn型I
nP(100)基板1上に酸化膜若しくは窒化膜2より
なるパタンをフォトリソグラフィにより形成する。この
パタンは、リッジになるストライプ部分とそれを挾むよ
うな一部に段階を有する台地状のマスクである。n型I
nP基板1に、パタン形成前に光導波路層、例えばIn
GaAsP層を結晶成長すると、以後の結晶成長におい
て相当する導波路層の成長過程が省略される。
【0135】次に、図19(B)に示すように、塩素ガ
スを用いたドライエッチングにより、溝4およびリッジ
3を有する溝幅変調型の非平坦基板を形成する。ここ
で、リッジ3は、<011>方向(いわゆる逆メサ方
向)に形成され、リッジ幅dwは1.5μm,リッジ高
さhは2μmである。溝幅dgは300μmごとに1.
5μm,3.0μm,3.5μm,4.0μm,10.
0μmになっている。
【0136】引続き、リッジ3および溝4を有する基板
1上に図19(C)に示すように、InPバッファ層
5、InGaAsPの導波路層と5周期の20ÅのIn
GaP井戸/150ÅのInGaAsPバリアよりなる
歪量子井戸構造の発光層6、およびp−InPクラッド
層7を形成する。これらの成長は、トリメチルインジウ
ム、トリメチルガリウム、アルシン、フォスフィンを半
導体用の原料ガスとしてまたセレン化水素とジエチルジ
ンクをドーピング用ガスとして、630℃、0.1気圧
で有機金属気相成長法により行う。
【0137】フォトルミネスセンス法により観測した平
坦基板上での発光のスペクトルは1.3μmにピークを
持つのに対して、隣接した溝幅1.5μm,3.0μ
m,3.5μm,4.0μm,10.0μmとなってい
るリッジ上からの発光のピークはそれぞれ1.55μ
m,1.5μm,1.45μm,1.4μm,1.35
μmになる。
【0138】さらに、図19(D)にしたがって有機金
属気相成長法によりp−InPクラッド層7′を積み増
した後、電流ブロックのためにn−InP層8およびp
−InP層9を成長した後、p−InGaAsPコンタ
クト層10を形成する。図19(C)と(D)の結晶成
長は条件により一回で可能であるが、埋め込み層の厚さ
やトーピング制御等を正確に行うときは、2ないし3回
に分けて成長を行う。
【0139】その後、図19(E)に示すように上下に
p電極11とn電極12を形成し、リッジ上の組成の変
化するそれぞれの部分を分離するために分離溝16aを
設ける。
【0140】このようにして作製された素子をヒートシ
ンク17上にマウントし、さらにワイヤー18を電極1
1にボンデイングした後、各電極へI1 からI5 の電流
注入を行うと、図19(E)に矢印Aで示す方向に、そ
れぞれの電流注入に応じた図20に細実線A1 からA5
で示したようなフォトルミネスセンス測定結果と一致し
た組成に対応した指向性の良い発光が観測される。
【0141】すべての電極へ電流を同時に流すことによ
って図20に太実線Aで示すような1.3〜1.6μm
の間で広範囲に発光する素子が得られる。その時、図1
9(E)に矢印Aと反対方向へ矢印Bで示す方向へ、図
20に太破線Bで発光が観察される。これは前面で発光
した波長の短い光は反対側の領域で吸収されるためであ
る。
【0142】(実施例9)リッジ幅変調型SLD 本実施例に係るリッジ幅変調型SLDを図21(A)〜
(E)に示す。本実施例は、溝の幅と深さを一定にし、
リッジ幅を5通り変えたものである。
【0143】先ず、図21(A)に示すように、n型I
nP(100)基板1上に酸化膜もしくは窒化膜2より
なるパタンをフォトリソグラフィにより形成する。この
パタンは、リッジになる多角形ストライプ部分とそれを
挾むような一部に段階を有する台地状のマスクである。
【0144】次に、実施例8と同様にして、図21
(B)のようなリッジ3および溝4を形成する。ここ
で、リッジ3は、<011>方向(いわゆる逆メサ方
向)に形成され、300μmごとにリッジ幅が段階的に
変化する1μm,2μm、3μm,4μm,10μmの
5種類のリッジ幅dwを持ち、リッジ高さhと幅dgは
それぞれ2μmと2.5μmになっている。
【0145】引続き、実施例8と同様にして、図21
(C)に示すように、InPバッファ層5、InGaA
sPの導波路層と5周期の20ÅのInGaP井戸/1
50ÅのInGaAsPバリアよりなる歪量子井戸構造
の発光層6、およびp−InPクラッド層7を形成す
る。
【0146】リッジ幅1μm,2μm、3μm,4μ
m,10μmのリッジ上に形成された結晶のフォトルミ
ネスセンス測定により得られる発光スペクトルのピーク
波長はそれぞれ1.55μm,1.5μm,1.45μ
m,1.4μm,1.35μmになる。
【0147】その後、埋め込み構造にするために、図2
1(D)のように酸化膜もしくは窒化膜2′によるマス
クを形成した後に、図21(E)のようにドライエッチ
ングを行う。埋め込み成長と電極形成は実施例8の場合
と同様であり、図19(D)と図19(E)と同様な形
状となる。発光特性も図20のようになる。
【0148】(実施例10)リッジ高さ変調型SLD 本実施例に係るリッジ高さ変調型SLDを図22(A)
〜(E)に示す。本実施例は、リッジ幅と溝の幅を一定
にし、リッジの高さ(溝の深さ)を5通り変えたもので
ある。
【0149】先ず、図22(A)に示したようにn型I
nP(100)基板1上に酸化膜もしくは窒化膜2より
なるパタンをフォトリソグラフィにより形成する。この
パタンは、リッジになる部分を挾むような一部に段階を
有する台地状マスクである。
【0150】次に、有機金属気相成長法もしくは有機金
属分子線エピタキシ法によりマスクの間にn−InPを
選択成長する。この際、マスクの幅に応じて成長速度が
変化することによって、図22(B)に示すようにリッ
ジの高さhに段差が生じる。
【0151】ここで、リッジ3は、<011>方向(い
わゆる逆メサ方向)に形成され、300nmごとに段階
的にリッジ高さが変化する1.2μm,1.4μm、
1.6μm,1.8μm,2.0μmの5種類のリッジ
高さhを持ち、リッジ幅dwは1.5μmになってい
る。
【0152】引続き、溝幅を一定にするために図22
(C)のような酸化膜もしくは窒化膜2によるマスクを
形成し、図22(D)に示すように、ドライエッチング
によりリッジの高さのみ変化する非平坦基板図を得る。
ここでは、溝幅は2.5μmとなっている。
【0153】その後、実施例8と同様にして、InPバ
ッファ層5、InGaAsPの導波路層と5周期の20
ÅのInGaP井戸/150ÅのInGaAsPバリア
よりなる歪量子井戸構造の発光層6、およびp−InP
クラッド層7を形成する。
【0154】リッジ高さ1.2μm,1.4μm、1.
6μm,1.8μm,2.0μmのリッジ3上に形成さ
れた結晶のフォトルミネスセンス測定により得られる発
光スペクトルのピーク波長はそれぞれ1.35μm,
1.4μm,1.45μm,1.5μm,1.55μm
になる。
【0155】さらに、埋め込み成長と電極形成は実施例
8の場合と同様となり、形状は図19(D)と(E)と
同様となる。発光特性も図20のようになる。
【0156】図23(A)〜(C)にはリッジの高さを
変調させる変形例を示す。
【0157】図23(A)に示すように、図22(A)
に示すマスクを左右入れ換えたものであり、選択成長の
結果、図23(B)に示すように、リッジの幅と高さの
変化する非平坦基板が形成される。リッジ幅を一定にす
るために図23(C)のような酸化膜もしくは窒化膜
2′によるマスクを形成し、ドライエッチングによりリ
ッジの高さのみ変化する非平坦基板を得る。形状は図2
2(D)と同様の非平坦基板となる。以下、同様であ
る。
【0158】以上、実施例8〜10に基づいて具体的に
説明したように、本発明により高密度に集積化したスー
パールミネスセントフォトダイオードが実現され、波長
の高帯域性を活かした測定あるいは評価法の飛躍的な発
展が期待される。
【0159】(実施例11)電流ブロック層の導入型の
半導体発光素子の実施例 非平坦半導体基板の溝部に電流ブロック層を導入した半
導体発光素子の製造プロセスを図24(A)〜(E)に
示す。
【0160】まず、n−InP基板1上に酸化膜2,2
b(同じものでよい)を形成した後非平坦半導体基板を
形成するための所定のエッチング用酸化膜パターンを形
成する(図24(A)参照)。
【0161】次に、例えば塩素ガスによる反応性イオン
エッチング(RIE)によりドライエッチングを行い、
n−InP基板1に溝4を形成する。
【0162】その後、リッジ部3上部以外の酸化膜2を
除去し、非平坦半導体基板を形成する(図24(B)参
照)。
【0163】有機金属気相成長(MOVPE)法によ
り、圧力70Torr、基板温度約600〜700℃、
トリメチルインジウム(TMI)とホスフィン(PH
3 )にp型ドーパントのジエチルジング(Zn(C2
52 )を供給して、p−InP層19を0.2〜0.
3μm程度成長する(図24(C)参照)。
【0164】この非平坦半導体基板と導電型の異なる薄
膜成長層を以後「電流ブロック層」と称する。
【0165】次に、リッジ部3上部の酸化膜2bを除去
したのち、トリエチルガリウム(TECa)、アルシン
(AsH3 )、トリメチルインジウム(TMI)、ホス
フィン(PH3 )を所定の流量供給して、波長1.1μ
mの組成を有する膜厚150ÅのInGaAsP薄膜と
膜厚20ÅのInGaAs薄膜を4〜6周期ほど多層積
層して多重量子井戸構造を形成することによりInGa
AsP/InGaAsよりなるMQW発光層6および溝
部MQW層6aが形成される。引き続き、p−InPク
ラッド層7、n−InP埋込層8、p−InP層9、p
−InGaAsPコンタクト層10を順次成長する(図
24(D)参照)。
【0166】本プロセスにより半導体基板の形状因子で
あるリッジ幅dw、溝幅dg、溝の高さhの値に応じ
て、発光波長を1.3μmから1.6μm程度まで制御
することができる。本プロセスでははじめにp−InP
電流ブロック層19を形成するためにあらかじめ溝の深
さhの減少分を半導体基板の溝の深さに形成しておけば
よい。リッジ上部のコンタクト層の一部および半導体基
板側にそれぞれp電極11、n電極12を形成し、発光
素子のチップが得られる(図24E参照)。
【0167】図25は本発明による半導体発光素子の発
光特性を実線で示したものである。比較のために電流ブ
ロック層を設けない場合の発光特性を破線で示した。図
25に示すように、本発明により電流ブロック層を設け
ると注入電流のしきい値が低下し、直線性が高く、発光
効率の向上と高出力化が実現でき、p−InP電流ブロ
ック層19の導入により特性の著しい改善が図られるこ
とを確認した。
【0168】(実施例12)バッファ層の導入型の半導
体発光素子の実施例 非平坦半導体基板の形成時に生じるダメージ層による発
光特性を改善するために、非平坦半導体基板上にバッフ
ァ層としてn−InP薄膜を結晶成長により形成する製
造プロセスを図26(A)〜(E)に示す。なお、バッ
ファ層とリッジ形状の影響を調べるために、従来の順メ
サ形状とともに逆メサ形状にバッファ層を形成した場合
も示している。
【0169】まずn−InP基板1上に酸化膜2を形成
したのち非平坦半導体基板を形成するための所定のエッ
チング用酸化膜パターンを形成する(図26(A)参
照)。
【0170】次に、例えば塩素ガスによる反応性イオン
エッチング(RIE)によりドライエッチングを行な
い、n−InP基板1にリッジ部3の形状が順メサで、
溝4を形成し、順メサ型の非平坦半導体基板を作製す
る。また、n−InP基板1を臭素系、例えば3HBr
とH2 O溶液によるウエットエッチングによりリッジ部
3の形状が逆メサ形状の逆メサ型の非平坦半導体基板を
作製する(図26(B)参照)。その後、酸化膜2を除
去する。
【0171】有機金属気相成長(MOVPE)法によ
り、圧力70Torr、基板温度約600℃〜700
℃、トリメチルインジウム(TMI)とホスフィン(P
3 )にn型ドーパントの硫化セレン(H2 Se)を供
給して、n−InPのバッファ層5を0.1〜1.0μ
m程度成長する。引き続き、トリエチルガリウム(TE
Ca)、アルシン(AsH3 )、トリメチルインジウム
(TMI)、ホスフィン(PH3 )を所定の流量供給し
て、波長1.1μmの組成を有する膜厚が150ÅのI
nGaAsP薄膜と膜厚20ÅのInGaAs薄膜を4
〜6周期ほど多層積層して多重量子井戸構造を形成する
ことによりInGaAsP/InGaAsよりなるMQ
W発光層6および溝部MQW層6aが形成される。引き
続き、p−InPクラッド層7、n−InP埋込層8、
p−InP層9、p−InGaAsPコンタクト層10
を順次成長する(図26(C)参照)。最後に、半導体
基板側、リッジ上部のコンタクト層10の一部にそれぞ
れp電極11、n電極12を形成し、発光素子のチップ
が得られれる(図26(D)参照)。
【0172】本プロセスにより半導体基板の形状因子で
あるリッジ幅(dw)、溝幅(dg)、溝の高さ(h)
の値に応じて、発光波長を1.3μmから1.6μm程
度まで制御することができる。
【0173】図27は作製した半導体発光素子の特性例
である。バッファ層の膜厚の発光効率ηおよび波長シフ
ト量との関係を示すものである。発光効率ηはメサ形状
には依存せず、順メサでも逆メサ形状でもバッファ層の
膜厚に大きく変化し、バッファ層を設けることにより従
来の特性に比べて5倍程度の向上が図れることがわか
る。これは、バッファ層が厚いほど結晶性が改善された
ことによるものである。
【0174】また、発光波長の制御可能な波長領域を波
長シフト量とすると、波長シフト量はバッファ層の膜厚
が増すにつれて順メサ構造では急激に減少するのに対し
て、逆メサ構造は比較的緩やかな減少となる。この減少
傾向はバッファ層を成長する際に実効的な溝の深さhが
小さくなるためで、逆メサ型では順メサ型に比べて溝の
容量が大きいために減少傾向が緩和されている。図27
の特性から、発光効率と波長シフト量の向上のために
は、バッファ層の形成と逆メサ形状のリッジ構造が有効
であることがわかる。
【0175】(実施例13)ダメージ吸収層の導入型の
半導体発光素子の実施例 非平坦半導体基板の形成時において、特に酸化膜の形成
時およびドライエッチング(例えば塩素RIE)時に半
導体基板にダメージが入ることによってその上の結晶の
品質が劣下し、発光素子の特性劣下の要因となる。この
劣下を防ぐために半導体基板にダメージ吸収層を設ける
こととした。
【0176】図28(A)〜(D)はダメージ吸収層を
設けた半導体発光素子の製造プロセスを示すものであ
る。平坦半導体基板1上に0.1〜0.5μmの膜厚で
成長し、その後に酸化膜2のパターンの形成を行う(図
28(A)参照)。ドライエッチングによりダメージ吸
収層20と半導体基板を加工処理したのち、酸化膜2を
除去する(図28(B)参照)。その後、ダメージ吸収
層20を硫酸系溶液を用いた選択エッチングにより取り
除き、この後の半導体多層薄膜の形成は、実施例1,2
と同様の工程により結晶成長と電極形成を行い、半導体
発光素子を形成した(図28(C),(D)参照)。こ
こで、溝の形状、特に高さ(h)は半導体基板のみとな
るうよにパターンの形成並びにエッチングを行う。
【0177】ダメージ吸収層を設けることにより、結晶
性の向上による半導体発光素子の発光効率の向上や光出
力の増加を確認した。
【0178】実施例11〜13に示すように、本発明に
より、発光波長を容易に制御できる高効率な発光素子が
実現でき、高密度に集積化した広波長帯域性を活かした
光機能素子により光通信や光測定等への飛躍的な発展が
実現できる。
【0179】(実施例14)図29は本発明の実施例に
従う光集積回路を示す上面図である。本実施例では、第
一の波長として1.3μm、第二の波長として1.5μ
mの場合であり、光通信システムとして、1.3μm帯
波長の光によるピンポン双方向通信、1.5μm帯波長
の光によるCATV等の放送を例に挙げて説明する。以
下の説明において、1.3μmPD,1.5μmPDは
1.3μm光用PD,1.5μm光用PDを意味し、
1.3μmLDは同様に1.3μm光用LDを意味す
る。
【0180】図29において、41はY分岐導波路、4
1a,41b,41cは導波路部分、42は1.3μm
帯分布帰還型(DFB)半導体レーザ(LD)、43は
モニタ用PD、44は1.3μmPD、45は1.3μ
m残留光吸収領域(層)、46は1.5μmPD、47
は半導体基板、48はLD分岐部分、49はPD分岐部
分である。
【0181】動作概要を説明すると、1.3μm帯ピン
ポン双方向光通信では、送受信を時分割して行い、送受
信を同時には行わない、1.5μm帯では、放送型であ
るので、受信のみを行う。1.3μm光の送信について
は、DFBレーザ(1.3μmLD)42で発生したレ
ーザ光がY分岐導波路41を導波して本集積回路から出
射される。この時、出力光のパワーは、モニタ用PD4
3によりモニタされる。1.3および1.5μm光の受
信に関して述べると、本集積回路に入射した1.3μm
の光は、Y分岐導波路41の直線部分を導波してY分岐
部分で2つの導波路に分岐して進む。LD分岐部分48
への光は、LD42に入射するが、1,3μm光受信時
には、LD42は動作していないため、送信に影響を与
えない。PD分岐部分49への光は、1.3μmPD4
4で吸収され光電流に変換される。吸収されなかった残
留光は、残留光吸収領域45により吸収され、1.5μ
mPD46には、1.3μmの光は入射しない。すなわ
ち、この1.3μm残留光吸収領域45は、1.3μm
光を遮断し、1.5μm光を透過させる波長フィルタと
して用いられている。1.5μm光が入射した場合、Y
分岐導波路41の直線部分を導波してY分岐部分で2つ
の導波路に分岐して進む。LD分岐部分48への光は、
1.3μmLD42に入射するが、1.5μm帯の光は
1.3μmLD42の活性層では吸収されないので、こ
のLDに影響を与えることはない。PD分岐部分49へ
の光は、1.3μm組成の吸収層45では吸収されない
ので、1.3μmPD,1.3μm残留光吸収領域45
を透過し、1.5μmPD46へと到達し吸収された光
電流へと変換される。
【0182】次に、本光集積回路の製作法について説明
する。
【0183】まず、最初に基本となる結晶成長について
以下に述べる(図30〜図36参照)。
【0184】(1−1) n−InP基板10上に1.
1μm組成InGaAsPの導波路層14を0.3μ
m、InP層5を20nm結晶成長して図30の構造を
得る。
【0185】(1−2) 1.3μmLD(図29の4
2)となる領域にピッチ200nmの回折格子13を形
成する(図31)。
【0186】(1−3) 上述したリッジ形成の方法に
より、平坦面21上の1.5μmPD(図29の46)
となる領域に溝幅dg1 =2μmのリッジ溝4a、リッ
ジ幅dw=2μm、リッジ高さh=2μmのリッジ3a
を形成し、1.3μmLDおよびモニタPD、1.3μ
mPDとなるそれぞれの領域(図29の42,43,4
4)には、溝幅dg2 =10μmのリッジ溝4b、リッ
ジ幅dw=2μm、リッジ高さh=2μmのリッジ3b
を形成して図42の構造を得る。
【0187】(1−4) 平坦面21上で実効的に1.
25μmのバンドギャップとなるような多重量子井戸構
造17を結晶成長する。このとき、リッジ3a,3b上
では、上述したように長波長側に波長がシフトし、溝幅
dg1 =2μmのリッジ3a上では、1.5μmのバン
ドギャップの多重量子井戸構造6、溝幅dg2 =10μ
mのリッジ3b上では、1.3μmのバンドギャップの
多重量子井戸構造6bとなる(図33)。
【0188】(1−5) 1.5μmPD,1.3μm
LD,1.3μmPD部の埋め込み成長を行う。この埋
め込みは、本出願人による特開平5−102607号
(1993)(特願平3−285470号)号記載の方
法により好適に実施することができる。すなわち、図3
4に示すように、MOVPE法を用いてZnドープp−
InP電流ブロック層7、Seドープn−InP電流閉
じ込め層8を順次成長する。p−InP層7,n−In
P層8は電流狭窄および光閉じ込め層として働く。この
とき、n−InP層8のSeドープ量を5×1018cm
-3以上にするとメサ構造上部(リッジ)のn−InP埋
め込み層(電流閉じ込め層)8は成長が抑制され、リッ
ジ6aまたは6b上はp−InP電流閉じ込め層のみが
成長した層構造となる。その後連続して、p−InPオ
ーバークラッド層9,p−InGaAsP層10をMO
VPE法により成長する。
【0189】(1−6) 埋め込み時に堆積された、Y
分岐導波路41a,41b,41c上にあるドーピング
されたInPおよび1.3μm組成のInGaAsPを
p−InGaAsP層とともにそれぞれ図35に示すよ
うに除去して対応する除去部22a,22b,22cを
それぞれ形成する。
【0190】(1−7) 次に、図36に示すように、
(1−6)で形成した除去部22a,22b,22cの
それぞれにアンドープInP層23(1.000Å),
InGaAsP選択エッチング用エッチストップ層24
(200Å)、アンドーブInP層25を順次成長す
る。
【0191】以上で結晶成長は完了である。
【0192】次に、電極プロセスを行う。
【0193】(2−1) 1.3μmLD42、1.3
μmPD43,44,45および1.5μmPD46上
にAuZnNi/Auを用いてp型電極を形成する。
【0194】(2−2) 導波路部分41を選択エッチ
ング液を用いてエッチストップ層まで、ストライプ上に
ウェットエッチし、リッジ導波路を形成する。
【0195】(2−3) 絶縁膜を電極部分を除いて堆
積させる。
【0196】(2−4) ワイヤをつけるための電極パ
ッドを形成する。
【0197】(2−5) 基板研磨を行い、基板側にA
uGeNi/Auでu電極を形成する以上により素子が
製作される。
【0198】次に、この素子の特性について説明する。
図37に、1.3μm用のLDを発振させたときの電流
−光出力特性を示す。しきい値15mAであり、電流3
0mAで、出力4mWが得られている。また、サイドモ
ード抑圧比は、28dBであった。
【0199】次にPDの特性について説明する。1.3
μmPD44、および1.5μmPD46に逆バイアス
1Vを印加し、1.3μm光残留光吸収領域35を残留
光によって生じる光電流が他のPD電源に流れないよう
にアースに落とした状態で、素子の導波路左側から1.
3μmPD44の側から1.3μmおよび1.5μmの
光を入射させた。このとき、1.3μmPD44、およ
び1.5μmPD46では、それぞれ1.3μm光、
1.5μm光を吸収し光電流が流れる。1.3μmPD
44で吸収されなかった1.3μm光は、1.3μm光
残留光吸収領域45で吸収されて、光電流へと変換さ
れ、アースに流れる。結果として1.5μmPD46に
1.3μm光はほとんど入射されていない。各PDの光
電流およびクロストークの波長依存性を図38(A),
(B)に示す。図38(A)は1.3μm光用PD、図
38(B)は1.5μmPDのクロストークの波長依存
性を示す。本測定でのクロストークcの定義は、以下の
通りである。
【0200】
【数1】C1.3 =10×log(1.3μmPDの光電流
/1.5μmPDの光電流)…1.3μm帯 C1.5 =10×log(1.5μmPDの光電流/1.3μ
mPDの光電流)…1.5μm帯 図38(A),(B)からわかるように両波長帯におい
て−24dBという良好なクロストーク特性を示してい
る。
【0201】また、1.3μm光、1.5μm光を入射
させたときには、LD分岐部の方にも光は導波される
が、1.3μm受信時には、LDを動作させる必要がな
いため影響は無視できる。また、前述したように1.5
μm光は、LDに対して影響を及ぼさないため、1.5
μm光受信時にもLDの特性は変化しない。
【0202】本実施例では、DFBレーザを用いたが、
回折格子が活性層の両側に配置されている分布反射型
(DBR)レーザを用いてもよい。
【0203】また、本実施例では、導波路部分は、1.
1μm組成のものを最初に基板上に成長し、共通導波路
として用いたが、多重量子井戸の構造を最適化すること
により、リッジ上の成長を用いて、1.1μm組成から
1.5μm組成まで変化させることができるため、導波
路部分41(41a,41b,41c)を1.3μmP
D44,45および1.5μmPD46と一括して成長
してもよい。すなわち、図39(A),(B)に示すよ
うに、1.5μmPD46に対応する幅のリッジ溝15
a、1.3μmPD44と1.3μm残留光吸収領域4
5に対応する幅のリッジ溝4b、1.1μ導波路部分4
1a,41b,41cに対応する幅のリッジ幅4cを形
成したリッジ上で多重量子井戸構造を成長できる。LD
分岐部についても同様にY分岐導波路41を、1.3μ
mLD42、モニタPD43と一括して成長してもよ
い。
【0204】(実施例15)次に、図40を参照しなが
ら、本発明の実施例に従う光集積回路について説明す
る。図39(A),(B)に示す構成において、構成素
子は、第1の実施例とほぼ同じであるが、その配置が異
なる。図40において、51は1.3μmの実効的バン
ドギャップを有するLD用活性層、52はDBRレーザ
を形成するための回折格子、53はDBRレーザ部分、
54は曲がり導波路、55は1.3μm残留光吸収領
域、56は1.5μmPD部分、57は散乱光遮断用
溝、58は半導体基板である。
【0205】本実施例の動作について説明する。1.3
μmの送信はDBRレーザ53を用いる。このレーザの
共振器は、半導体基板のへき開面と回折格子52で形成
されている。回折格子の反射率は高いため、レーザ光は
素子左側から出射されるのがほとんどで、PD側に出射
することはない。
【0206】レーザ53を発振させた場合、レーザ光以
外に自然放出光が発生する。この光は、導波光ではない
ため、曲がり導波路54を導入することにより、1.5
μmPD部分56への入射を避けることができる(図4
0参照)。また、光が導波路を進行する際に散乱光が生
じる。これらの散乱光は、散乱光遮断用溝57により
1.5μmPD部56への入射を避けられる。これらの
構造により1.3μm光送信時の1.5μmPD部分5
6へのクロストークを低減できる。
【0207】一方、1.3μm光受信時は、このレーザ
53が光検出器となる。本素子が用いられるシステム
は、先に述べたようにピンポン双方向通信であるので、
このような使用方法が可能である。このレーザ兼光検出
器で共振されなかった1.3μm光は、曲がり導波路を
経由して1.3μm残留光吸収領域55において吸収さ
れ1.5μmPD部分56には、入射しない。1.5μ
m受信時には、DBRレーザ(LD)部分53,曲がり
導波路54,1.3μm残留光吸収領域55を経由して
1.5μmPD部分56で吸収され光電流へ変換され
る。
【0208】本素子の製作方法は、実施例14とほぼ同
じである。また、1.3μmLDおよび1.3μmPD
の特性、1.5μmPDの特性は、実施例14と同様で
あった。
【0209】以上、実施例14〜15に基づいて具体的
に説明したように、本発明によれば、半導体発光素子、
半導体光検出素子、その検出波長より長い波長の光を検
出する半導体光検出素子、両光検出素子間に配置された
波長フィルタを光導波路を介して結合して集積化するこ
とにより、これを1波長の送信素子、2波長の光検出素
子として働かせることができる。
【0210】(実施例16)本発明の実施例を図41な
いし図43に示す。InP基板1上に波長1.5μm組
成で厚さ2μmのInGaAsP層61を形成し、この
InGaAsP層61の一部を塩素ガスを用いた反応性
イオンエッチングにより、二つのテーパ状の溝部4dと
リッジ3dが形成されるように、除去して、図4に示す
ような構造を製作する。基板1の前端面では、リッジ3
dの幅は5μm、溝部4dの幅は10μm、基板1の後
端面では、リッジ3dの幅は1.5μm、溝部4dの幅
は3μmである。リッジ3dの高さは、基板全面で一様
で、2μmである。基板1の後端面近傍にリッジ3dと
溝部4dが平行な部分が形成されているが、この平行部
分を形成しなくてもよい。また、逆に基板1の前端面近
傍に同様な平行部分を設けてもよい。
【0211】次に、前記基板1とその上に形成されたリ
ッジ3dを有する前記構造体をエピタキシャル成長用基
板として、その上に有機金属成長法により、波長1.1
μm組成で厚さ150ÅのInGaAsP層を形成して
バリア層6dを得る。このバリア層6dに17ÅのIn
GaAs層を井戸層6eとする全体の厚さが約0.3μ
mの量子井戸構造6を成長させ、さらに続けて波長1.
35μm組成のInGaAsP層62を2μm成長さ
せ、最後にInP層63を2μm成長させる。成長後の
素子前端面および後端面断面形状を、量子井戸構造部の
拡大模式図とともに、図42および図43に示す。
【0212】素子後端面におけるリッジ3dの幅は、前
記したように、1.5μmであり、溝部4dの幅は3μ
mであるので、前記図7のリッジ構造寸法〜PL波長相
関図から明らかなように、量子井戸構造6のバンドギャ
ップは、素子後端面では1.0μmである。また、図4
3に示すように、リッジ3dの側面での量子井戸層6
は、リッジ3dの上面より薄いので、導波光は、リッジ
3dの上面の厚さ約0.3μm、幅約1.5μmの量子
井戸層64をコアとして、閉じ込められる。そのスポッ
トサイズは1.5〜2μm程度であり、半導体光素子の
スポットサイズに一致する。
【0213】同様に、素子前端面におけるリッジ3dの
幅は、前記したように、5μmであり、溝部4dの幅は
10μmであるので、前記図7のリッジ構造寸法〜PL
波長相関図から明らかなように、量子井戸構造6のバン
ドギャップは、素子前端面では1.35μmである。そ
の結果、屈折率は、リッジ3dを形成した層61とほぼ
等しいか小さくなる。従って、素子前端面では、層6
1,6,62をコア層とし、層1および層63を上下の
クラッド層とする。厚さ約4.5μm、幅約5μmの埋
込リッジ構造が形成される。この場合のコア層の中心は
層6にあるので、導波光は軸ずれすることなく、素子後
端面における前記量子井戸層64への閉じ込め状態か
ら、素子前端面における層61,6,62への閉じ込め
状態へと移る。その結果、素子前端面では、ファイバと
同程度の4〜5μmに拡大されたスポットサイズを有す
る導波路が形成される。
【0214】この素子の前端面にフラットエンドファイ
バを結合して結合損を測定したところ、0.5dB以下
であり、その接続許容誤差は、1dB許容で±2.4μ
mであった。
【0215】本実施例では、素子前端面でのリッジ幅を
5μmに拡大したが、リッジ幅一定のままでも、前記図
7で確認したように、溝幅を変化させておくことによ
り、スポットサイズ拡大効果はある。これは、素子前端
面での基板面に水平な方向のコアとクラッドの屈折率差
は小さいので、コア寸法が小さくとも導波光はクラッド
領域までしみだしており、実効的スポットサイズが拡大
されているからである。
【0216】(実施例17)図44ないし図46は、本
発明の第2の実施例を示すものである。量子井戸層を成
長させるための基板として、実施例16と同様な構造体
を用いるが、図44に示すように、本実施例では、リッ
ジ3d上面の一部に回折格子13を形成しておく。層
1、層61には、n型伝導を示すように、不純物をドー
プしておく。実施例1と同じく量子井戸層6を成長した
後、近藤らにより提案された方法(特開平5−1026
07号)によりp型InGaAsP層65を成長させ
る。
【0217】すなわち、量子井戸層6を成長させた後、
リッジ3d上に位置する量子井戸層64上にのみ不図示
のストライプマスクを形成する。そして、リアクティブ
イオンエッチング(RIE)装置を使用して、前記層6
4周辺の量子井戸層6をエッチングして除去し、層64
をメサ構造にする。その後、前記マスクを除去する。
【0218】続いて、この上に、n型InPもしくはI
nGaAsP層66を成長させ、最後にp型InGaA
sP層62およびInP層63を成長させ、さらに、最
上面の一部に電極層67を形成する。
【0219】その結果、素子後端面では、図46のよう
な構造が形成される。これはn型InP層1,63を電
流ブロック層とするレーザ構造であり、上下面に電極を
形成することによりDFBレーザとして機能する。
【0220】一方、素子前端面では、屈折率構造は実施
例16とほぼ同様な構造となるので、スポットサイズが
拡大された導波路構造となっている。
【0221】したがって、本実施例では、スポットサイ
ズ拡大導波路とDFBレーザのモノリシック集積が1回
のエピタキシャル成長で得られる。
【0222】本実施例において、層61を4μmとし、
このうち2μmだけを加工してリッジを製作した構造体
を基板として用い、層62および65をp−InP層と
し、層66をn−InP層としてもよい。この場合は、
素子の前後端面での導波光スポットの中心は、お互いに
軸ずれするが、p型クラッド層の構造が簡単になり、p
npn構造による電流閉じ込めが有効に行われるという
利点がある。
【0223】本実施例において、回折格子13を製作し
ない場合は、そのまま受光ダイオードとして用いること
ができるので、ファイバとの結合効率の高い導波型フォ
トダイオードが実現できる。
【0224】(実施例18)本発明の実施例を図47な
いし図49に示す。本実施例の構造は、前記図44ない
し図46の構造に類似しているが、本実施例では、素子
後端面にも、リッジ幅と溝幅が変化する構造を前端面近
傍の場合とは逆の向きに形成して置く、前記実施例と同
様に行なったエピタキシャル成長後の前後端面の断面構
造を、図48に示し、リッジ幅、溝幅の領域が狭い中央
部の断面構造を、図49に示す。図中、前記実施例と同
一構成には同一符号を付して説明を簡略化する。
【0225】上記構成の素子の両端面に無反射コーティ
ングを施し、中央部に形成した電極に電流を注入するこ
とにより、ファイバとの結合効率を高めた半導体光増幅
器が実現できる。
【0226】さらに、本実施例において、印加電圧の極
性を反転することにより、電子閉じ込めシュタルク効果
を用いた光変調器を実現することができる。
【0227】なお、実施例では1.5μm光の導波につ
いてInGaAsP系材料で説明したが、他の材料系、
例えばInAlGaAs系を用いても、また両方を用い
ても、実現できる。さらに、1.3μm等の他の波長帯
でも材料系および組成を選ぶことにより、同様な効果が
実現できる。
【0228】実施例16〜18で述べたように、本発明
によれば、簡単な製作プロセスで光素子の導波路のスポ
ットサイズを拡大することができるので、半導体光素子
の高性能かつ高信頼な集積化が経済的に実現できる。
【0229】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により高密
度に集積化したスーパールミネスセントフォトダイオー
ドが実現され、波長の高帯域性を活かした測定あるいは
評価法の飛躍的な発展が期待される。
【0230】本発明によれば、半導体発光素子、半導体
光検出素子、その検出波長より長い波長の光を検出する
半導体光検出素子、両光検出素子間に配置された波長フ
ィルタを光導波路を介して結合して集積化することによ
り、これを1波長の送信素子、2波長の光検出素子とし
て働かせることができる。
【0231】本発明によれば、簡単な製作プロセスで光
素子の導波路のスポットサイズを拡大することができる
ので、半導体光素子の高性能かつ高信頼な集積化が経済
的に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B)は、マスク選択成長法による歪
み量子井戸構造の作成手順を示す工程図、(C)は、マ
スク幅に対する発光波長の特性を示すグラフである。
【図2】従来のスポットサイズ交換器の構成を示す斜視
図である。
【図3】歪み量子井戸構造の組成と発光波長の特性を示
すグラフである。
【図4】(A)は非平坦基板上に形成された1.55μ
m帯発光素子の構造の一例であり、(B)は図1の構造
の発光特性のシミュレーション結果、実線と点線は結晶
性の違いを表わす図である。
【図5】基板の斜視図である。(A)はエッチング用マ
スクを形成した状態、(B)は選択成長用マスクを形成
した状態、(C)は溝が形成された状態を示す。
【図6】リッジ上の多重量子井戸構造のバンドギャップ
波長のシフトを示すグラフである。(A)はリッジ幅の
影響、(B)はリッジ高さの影響を示す。
【図7】リッジ基板上に成長させた量子井戸構造のフォ
トルミネッセンス波長のリッジおよび溝部の幅への依存
性を示すグラフである。
【図8】リッジ基板上に成長した量子井戸層構造のフォ
トルミネッセンス波長のリッジの高さへの依存性を示す
グラフである。
【図9】本発明の実施例1に係る光機能素子の製造プロ
セスに関し、(A)はマスク形成(エッチング用)、
(B)はマスク形成(選択成長用)、(C)は非平坦基
板、(D)は結晶成長(一回成長)、(E)は結晶成長
(埋め込み成長)、(F)は電極形成の各手順を示す工
程図である。
【図10】本発明の実施例1に係る発光素子の発光波長
の変化特性に関し、(A)はリッジ幅dwと発光波長の
変化特性、(B)は溝幅dgと発光波長の変化特性、
(C)はリッジ高さと発光波長の変化特性をそれぞれ示
すグラフである。
【図11】InGaAs量子井戸層の厚さ特性に関し、
(A)はリッジ幅dwとInGaAs量子井戸層の厚さ
特性、(B)は溝幅dgとInGaAs量子井戸層の厚
さ特性、(C)はリッジ高さとInGaAs量子井戸層
の厚さ特性をそれぞれ示すグラフである。
【図12】本発明の実施例2に係る回折格子付きリッジ
形成基板の説明図であり、(A)はリッジ上回折格子、
(B)は光導波層付き回折格子、(C)は側面回折格子
を設けたものである。
【図13】本発明の実施例3に係る4波集積レーザアレ
イの作製法(溝幅変調型)に関し、(A)はマスク形成
(エッチング用)、(B)は非平坦基板(溝幅変調
型)、(C)は結晶成長(発光層の成形)、(D)は結
晶成長(埋め込み成長)、(E)は電極形成の各手順を
示す工程図である。
【図14】本発明の実施例3に係る4波集積レーザアレ
イの発振特性を示すグラフである。
【図15】本発明の実施例4に係る4波集積DFBレー
ザアレイの作製法(溝幅変調型)に関し、(A)は回折
格子形成、(B)はマスク形成(エッチング用)、
(C)は非平坦基板(溝幅変調型)、(D)は結晶成長
(発光層の成形)、(E)は結晶成長(埋め込み成
長)、(F)は電極形成の各手順を示す工程図である。
【図16】本発明の実施例4に係る4波集積DFBレー
ザアレイの発振特性を示すグラフである。
【図17】本発明の実施例5に係る4波集積レーザアレ
イの作製法(リッジ幅変調型)に関し、(A)はマスク
形成(エッチング用)、(B)は非平坦基板(溝幅変調
型)、(C)は結晶成長(発光層の成形)、(D)は結
晶成長(埋め込み成長)、(E)は電極形成の各手順を
示す工程図である。
【図18】本発明の実施例7に係る モノシリックヘテ
ロダイン受信器の模式図である。
【図19】本発明の実施例8に係るスーパールミネッス
セントダイオード(溝幅変調方式)、(A)はマスク形
成(エッチング用)、(B)は非平坦基板(溝幅変調
型)、(C)は結晶成長(発光層の形成)、(D)は結
晶成長(埋め込み成長)、(E)は電極形成の各手順を
示す工程図である。
【図20】本発明実施例8に係るのスーパールミネッス
セントダイオードの発光スペクトル特性を示すグラフで
ある。
【図21】本発明の実施例9に係るスーパールミネッス
セントダイオード(リッジ幅変調方式)に関し、(A)
はマスク形成(エッチング用)、(B)は非平坦基板
(リッジ幅変調型)、(C)は結晶成長(発光層の形
成)、(D)はマスク形成(エッチング用)、(E)は
埋め込み前の非平坦基板形成の各手順を示す工程図であ
る。
【図22】本発明の実施例10に係るスーパールミネッ
スセントダイオード(リッジ高さ変調方式1)に関し、
(A)はマスク形成(選択成長用)、(B)は非平坦基
板(マスク除去後)、(C)はマスク形成(エッチング
用)、D)は非平坦基板(リッジ高さ変調型)、(E)
は結晶成長(発光層の形成)各手順を示す工程図であ
る。
【図23】本発明の実施例10の変形例に係るスーパー
ルミネッスセントダイオード(リッジ高さ変調方式2)
に関し、(A)はマスク形成(選択成長用)、(B)は
非平坦基板(マスク除去後)、(C)はマスク形成(エ
ッチング用)の各手順を示す工程図である。
【図24】本発明の実施例11に係る光素子作製プロセ
ス(p−InPブロック層導入型)図である。
【図25】本発明の実施例11に係る光素子の特性(p
−InPブロック層導入型)図である。
【図26】本発明の実施例12に係る光素子作製プロセ
ス(バッファ層導入型)図である。
【図27】本発明の実施例12に係る光素子の特性(バ
ッファ層導入型)図である。
【図28】本発明の実施例13に係る光素子作製プロセ
ス(ダメージ吸収層導入型)図である。
【図29】本発明の実施例14に従う光集積回路を示す
模式的上面図である。
【図30】本発明の製造方法を説明する図であり、基板
に共通導波路およびn−InP層を設けた状態を示す模
式的断面図である。
【図31】本発明の製造方法を説明する図であり、図3
0のn−InP層の一部に回折格子を設けた状態を示す
模式的断面図である。
【図32】本発明の製造方法を説明する図であり、リッ
ジを形成した状態を示す模式的上面図である。
【図33】本発明の製造方法を説明する図であり、多重
量子井戸構造を設けた状態を示す模式的断面図である。
【図34】埋め込み状態を示す模式的断面図である。
【図35】本発明の製造方法を説明する図であり、ドー
ピングされたInP層および1.3μmのバンドギャッ
プを有する多重量子井戸構造を除去した状態を示す模式
的断面図である。
【図36】本発明の製造方法を説明する図であり、除去
部を埋め込んだ状態を示す模式的断面図である。
【図37】1.3μmLDの電流−光出力依存性を示す
グラフである。
【図38】光電流の波長依存性およびクロストークを示
すグラフである。(A)は1.3μmPDの場合、
(B)は1.5μmPDの場合を示す。
【図39】(A)は光集積回路のリッジ溝の幅を示す模
式的部分拡大上面図であり、(B)は(A)に対応する
部分の量子井戸構造の組成変化を示す模式的断面図であ
る。
【図40】本発明の実施例15に係る光集積回路を示す
模式的上面図である。
【図41】本発明の実施例16に係るスポットサイズ変
換素子を示す図であり、エピタキシャル成長前のリッジ
加工した基板の斜視図である。
【図42】本発明の実施例16に係るスポットサイズ変
換素子を示す図であり、素子の前端面の断面構成および
その量子井戸層を拡大して示した素子の断面構成図であ
る。
【図43】本発明の実施例16に係るスポットサイズ変
換素子を示す図であり、素子の後端面の断面構成および
その量子井戸層を拡大して示した素子の断面構成図であ
る。
【図44】本発明の実施例17に係るスポットサイズ変
換素子を示す図であり、エピタキシャル成長前のリッジ
加工した基板の斜視図である。
【図45】本発明の実施例17に係るスポットサイズ変
換素子を示す図であり、素子の前端面の断面構成を示す
素子の断面構成図である。
【図46】本発明の実施例17に係るスポットサイズ変
換素子を示す図であり、素子の後端面の断面構成を示す
素子の断面構成図である。
【図47】本発明の実施例18に係るスポットサイズ変
換素子を示す図であり、エピタキシャル成長前のリッジ
加工した基板の斜視図である。
【図48】本発明の実施例18に係るスポットサイズ変
換素子を示す図であり、素子の前端面構成および後端面
構成を示す素子の断面構成図である。
【図49】本発明の実施例18に係るスポットサイズ変
換素子を示す図であり、素子の中央部の断面構成を示す
素子の断面構成図である。
【符号の説明】
1 基板 2 マスク 2a マスク(ストライプ) 2b 酸化膜 3 リッジ 3d リッジ 4 溝(部) 4d 溝部 5 バッファ層 6 活性層あるいは導波路層(リッジ上発光部) 6a 溝部MQW層 6b 多重量子井戸構造 6d バリア層 6e 井戸層 6U 上層の導波路層 6L 下層の導波路層 7 クラッド層 7′ p−InPクラッド層 7a InP層 8 埋め込層(電流閉じ込め層) 9 p−InP層 10 コンタクト層 11 p電極 12 n電極 13 回折格子 14 半導体光導波層 15 回折格子 16 分離溝 16a 分離溝 17 ヒートシンク 18 リード線 19 p−InP電流ブロック層 20 ダメージ吸収層 21 平坦面 22a,22b,22c 除去部 23 アンドープInP層 24 エッチストップ層 25 アンドープInP層 41 Y分岐導波路 41a,41b,41c 導波路部分 42 1.3μmDFB半導体レーザ 43 モニタ用PD 44 1.3μmPD 45 1.3μm残留光吸収領域(層) 46 1.5μmPD 47 半導体基板 48 LD分岐部分 49 PD分岐部分 51 LD用活性層 52 回折格子 53 DBRレーザ部分 54 曲がり導波路 55 1.3μm残留光吸収領域(層) 56 1.5μmPD 57 散乱光遮断用溝 58 半導体基板 61 InGaAsP層 62 InGaAsP層 63 InP層 64 量子井戸層 65 InGaAsP層 66 n−InPまたはInGaAsP層 67 電極層 dw リッジ幅 dg 溝幅 h リッジ高さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−67032 (32)優先日 平5(1993)3月25日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−327019 (32)優先日 平5(1993)12月24日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 永沼 充 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 鈴木 安弘 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 湯田 正宏 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 三冨 修 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 笠谷 和生 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 中野 純一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 横山 清行 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、該半導体基板上に形成さ
    れた光機能層であって発光層、吸収層および光導波層か
    ら選ばれる光機能層とを具備する光機能素子において、 前記光機能層は多重量子井戸層を有し、 前記半導体基板1μmから10μmのリッジ幅で、1μ
    mから5μmのリッジ高さで、かつ1μmから10μm
    の溝幅のリッジ形状を有する非平坦半導体基板であるこ
    とを特徴とする光機能素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光機能素子において、前
    記リッジの上面ないし側面に回折格子を有することを特
    徴とする光機能素子。
  3. 【請求項3】 リッジ形状を有する半導体基板と、該半
    導体上に形成された光機能層であって発光層、吸収層お
    よび光導波層から選ばれる光機能層とを具備し、 前記光機能層の活性層は多重量子井戸構造を有し、 前記活性層の前記リッジ上の部分の組成が前記リッジ以
    外の活性層の部分の組成と異なり、 前記リッジの上面ないし側面に回折格子を有することを
    特徴とする光機能素子。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光機能素子において、前
    記リッジ幅は1μmから5μmまでであり、かつキャビ
    ティ方向に数種類の異なった組成の結晶を成長してな
    り、前記キャビティ方向に一連に変化した発光ないし受
    光特性を有することを特徴とする光機能素子。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の光機能素子において、前
    記リッジの上部に組成に応じた回折格子を有し、単一の
    出射面から複数の単一光を発光するないしは決められた
    波長より短波長側の光を受光することを特徴とする光機
    能素子。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の光機能素子において、前
    記リッジ内に光のガイド層を有することを特徴する光機
    能素子。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の光機能素子において、前
    記リッジ幅は1μmから5μmまでであり、かつ前記リ
    ッジ形状は、リッジ幅、リッジ高さ、ないしは溝幅を横
    方向に一連に変化させてなり、該前記横方向に一連に変
    化した発光ないし受光特性を有することを特徴とする光
    機能素子。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の光機能素子において、前
    記リッジの上部に組成に応じた回折格子を有し、並列方
    向に単一光を発光するないしは決められた波長より短波
    長側の光を受光することを特徴とする光機能素子。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の光機能素子において、前
    記光機能層が半導体発光層であり、かつ前記半導体基板
    の溝部に前記基板と異なる導電型を有する半導体薄層膜
    を形成してなることを特徴とする光機能素子。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の光機能素子において、
    前記光機能層は半導体発光層であり、かつ前記非平坦半
    導体基板は前記発光層のリッジ形状が逆メサ構造の非平
    坦半導体基板であることを特徴とする光機能素子。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の光機能素子において、
    前記光機能層は半導体発光層であり、かつ前記非平坦半
    導体基板は該基板上に半導体薄膜バッファ層を形成して
    なるものであることを特徴とする光機能素子。
  12. 【請求項12】 リッジ形状を有する非平坦半導体基板
    と、該半導体基板上に配置された発光素子または受光素
    子から選ばれた複数個の光機能素子とを具備し、それぞ
    れの光機能素子の特性を機能的に組み合わせた光集積素
    子において、 前記光機能素子はモノリシックに形成された歪み多重量
    子井戸層の一部分をそれぞれ有してなり、かつ前記複数
    個の光機能素子の少なくとも一部の個数の光機能素子は
    前記多重量子井戸層の組成が異なっていることを特徴と
    する光集積素子。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の光集積素子におい
    て、前記非平坦半導体基板は1μmから10μmのリッ
    ジ幅で、1μmから5μmのリッジ高さで、かつ1μm
    から10μmの溝幅のリッジ形状を有するものであるこ
    とを特徴とする光集積素子。
  14. 【請求項14】 請求項12記載の光集積素子におい
    て、前記非平坦半導体基板の前記リッジ上の上面ないし
    側面に回折格子を有することを特徴とする光集積素子。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の光集積素子におい
    て、前記回折格子はその位置に応じて変化した周期を有
    することを特徴とする光集積素子。
  16. 【請求項16】 リッジ形状を有する非平坦半導体基板
    と、該半導体基板上に並列に配設された発光部および受
    光部と、該発光部と受光部を光学的に結合する、同一の
    入出力部を有する半導体導波路とを具備し、それぞれの
    光機能素子の特性を機能的に組み合わせた光集積素子に
    おいて、 前記発光部は、第一の波長の光を発光する発光素子と前
    記発光素子の出力を検出する受光素子とを有し、 前記受光部は、第一の波長の光を検出する受光素子と第
    一の波長の光を吸収する波長フィルタと第二の波長の光
    を検出する受光素子とを有し、 前記同一の入出力部において伝搬される波長の異なる二
    つの光を、発光および受光する機能を有することを特徴
    とする光集積素子。
  17. 【請求項17】 リッジ形状を有する非平坦半導体基板
    と、該半導体基板上に並列に配設された発光機能と受光
    機能を有する発光部と、受光機能を有する受光部と、前
    記発光部と受光部を光学的に結合する半導体光導波路と
    を具備し、 前記発光部は、第一の波長の光を発光する発光素子と回
    折格子を有する反射器を備えて発光機能を有するととも
    に第一の波長の光を受光する機能を有し、 前記受光部は、第一の波長の光を吸収する波長フィルタ
    と第二の波長を有する光を検出する受光素子を備えて受
    光機能を有し、 前記発光部の一部において伝搬する波長の異なる二つの
    光を、発光および受光する機能を有することを特徴とす
    る光集積素子。
  18. 【請求項18】 リッジ形状を有する非平坦半導体基板
    と、該半導体基板上に配置された光導波路と、該光導波
    路上に形成された多重量子井戸構造を有する量子井戸層
    と、該量子井戸層を埋め込む上層を具備し、 前記リッジ状光導波路の寸法がその一端側から他端側に
    かけて変化され、それにより、前記リッジ状光導波路の
    いったん側から他端側にかけて前記量子井戸層の組成ま
    たは厚みが変化し、前記リッジ状導波路を伝搬する光波
    のスポットサイズが変換されていることを特徴とする光
    デバイス。
  19. 【請求項19】 下記の工程を具備したことを特徴とす
    る発光層、吸収層あるいは光導波層を有する光機能素子
    の製造方法:リッジ形状半導体基板であって、リッジ幅
    が1μmから10μm、リッジ高さが1μmから5μ
    m、かつ溝幅が1μmから10μmである非平坦半導体
    基板を用意し、かつ有機金属気相成長法により前記非平
    坦半導体基板上に歪み多重量子井戸層を形成する光機能
    素子の製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の光機能素子の製造方
    法において、前記非平坦半導体基板は、平坦半導体基板
    を該基板と異なる組成の半導体保護膜薄層を形成した後
    に非平坦化することにより得られたものであることを特
    徴とする光機能素子の製造方法。
  21. 【請求項21】 半導体基板と、該半導体基板上に形成
    された光機能層であって発光層、吸収層および非導波層
    から選ばれた光機能層とを具備する光機能素子の光学的
    特性制御方法において、 前記半導体基板として1μmから10μmのリッジ幅、
    1μmから5μmのリッジ高さ、および1μmから10
    μmの溝幅の範囲内で選択されるリッジ形状を有する非
    平坦半導体基板を使用し、有機金属気相成長法により前
    記非平坦半導体基板上に多重量子井戸構造形成して前記
    光機能層を形成し、それにより前記リッジ上に形成され
    る多重量子井戸構造の組成を変えることにより光学的特
    性を変えることを特徴とする光機能素子の光学的特性制
    御方法。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の光機能素子の光学的
    特性制御方法において、 前記光学的特性が前記量子井戸構造のバンドギャップな
    いし屈折率であり、前記リッジ幅、リッジ高さおよび溝
    幅の少なくとも一つを前記リッジ上導波路の一端側から
    他端側にかけて変化させたことを特徴とする光学的特性
    制御方法。
  23. 【請求項23】 請求項21記載の光機能素子の光学的
    特性制御方法において、 前記光学的特性が前記光機能素子の発光ないし受光特性
    であり、前記リッジ幅、リッジ高サイズおよび溝幅の少
    なくとも一つを縦方向に一連に変化させ、それによりキ
    ャビティ方向で前記発光ないし受光特性を変化させるこ
    とを特徴とする光学的特性制御方法。
  24. 【請求項24】 請求項21記載の光機能素子の光学的
    特性制御方法において、 前記光学的特性が前記光機能素子の発光ないし受光特性
    であり、前記リッジ幅、リッジ高さおよび溝幅の少なく
    とも一つを横方向に一連に変化させてアレイ状光機能素
    子を形成し、それにより横方向に前記発光ないし受光特
    性を変化させることを特徴とする光学的特性制御方法。
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