JP5206976B2 - 半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、分布帰還型(Distributed Feedback, DFB)レーザ及びその製造方法に関する。
光ファイバ通信を大容量化、長距離化するためには、単一の縦モードでレーザ発振する光源が必要である。この要求を満たす光源として、DFBレーザが実用化されている。
DFBレーザは、活性層を含む帯状の光導波路内に、回折格子が形成された半導体レーザである。この回折格子によって、活性層で増幅された光が帰還されてレーザ発振が起きる。
他の半導体レーザと同様、DFBレーザでも、注入された電流は、リッジ導波路型等の種々の電流狭窄構造によって電流密度が高められた後、幅数μmの帯状の活性層に注入される。このため、活性層のキャリア濃度が著しく高くなり、レーザ発振に必要な大きな光利得が達成される。
リッジ導波路型DFBレーザとしては、平面状の活性層の上に同じく平面状の回折格子層が形成され、その上にリッジ状の上部クラッド層が形成されたDFBレーザが報告されている(非特許文献1)。
このようなDFBレーザでは、リッジ状の上部クラッド層の両脇に露出した回折格子層の表面及びこの上部クラッド層の側面が、絶縁膜で覆われる。従って、注入された電流は、上部クラッド層の直下の領域に集中的に注入される。このため、上部クラッド層の直下で、活性層のキャリア濃度が高くなり、レーザ発振に至る。
ここで、上記DFBレーザの活性層は、InGaAlAs系の多重量子井戸構造によって形成されている。尚、基板は、InPである。
InGaAlAs系の多重量子井戸構造は伝導帯でのバンドオフセットが大きいため、高温でもレーザ特性が劣化しにくいという利点を有している。このため、InGaAlAs系の多重量子井戸構造を活性層とする上記DFBレーザは、温度制御装置の不要な安価な光モジュール用の光源として期待されている。
K. Nakahara, T. Tsuchiya, T. Kitatani, K. Shinoda, T. Taniguchi, T. Kikawa, M. Aoki, and M. Mukaikubo, IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS, VOL.19, pp.1436-1438, 2007.
DFBレーザから出射されたレーザ光は結合レンズによって収束された後、光ファイバに入射する。この光ファイバへ入射するレーザ光の割合(結合効率)を高くするためには、レーザ光の横モードを基本モード(以下、横基本モードと呼ぶ)にすることが重要である。
しかし、リッジ構造脇に回折格子が露出する従来のリッジ型DFBレーザの場合、リッジ脇への光の染み出しの大きい横高次モードが受ける結合係数が大きくなり、特に水平方向の横高次モードが発振しやすい。この場合、遠視野像が双峰化しファイバへの結合係数が悪化し、さらに電流-光出力特性にキンクが生じる。
そこで、本発明の目的は、横基本モードでレーザ発振し易い、リッジ導波路型DFB及びその製造方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、本半導体レーザは、半導体基板と、前記半導体基板の上側に形成された活性層と、前記活性層の上側に形成された回折格子層と、前記回折格子層の上側に形成された、リッジ状の上部クラッド層を有している。
そして、本半導体レーザでは、前記上部クラッド層の両脇に於ける前記回折格子層の山と谷の高低差が、前記上部クラッド層の下側に於ける前記回折格子層の山と谷の高低差より小さくなっている。
本実施の形態によれば、リッジ導波路型DFBレーザが、横基本モードでレーザ発振し易くなる。
本発明者が以前に製造していたリッジ導波路型DFBレーザの製造工程を説明する斜視図である(その1)。 本発明者が以前に製造していたリッジ導波路型DFBレーザの製造工程を説明する斜視図である(その2)。 回折格子層に形成された回折格子の構成を説明する図である。 実施例1のリッジ導波路型DFBレーザの製造工程を説明する斜視図である(その1)。 実施例1のリッジ導波路型DFBレーザの製造工程を説明する斜視図である(その2)。 実施例1のリッジ導波路型DFBレーザの製造工程を説明する斜視図である(その3)。 実施例1のリッジ導波路型DFBレーザの製造工程を説明する斜視図である(その4)。 実施例1のリッジ導波路型DFBレーザの製造工程を説明する斜視図である(その5)。 実施例1のリッジ導波路型DFBレーザの断面を説明する図である。 InAs量子ドット構造の構成を説明する図である。 実施例2のリッジ導波路型DFBレーザの製造工程を説明する斜視図である(その1)。 実施例2のリッジ導波路型DFBレーザの製造工程を説明する斜視図である(その2)。 実施例2のリッジ導波路型DFBレーザの製造工程を説明する斜視図である(その3)。 実施例2のリッジ導波路型DFBレーザの製造工程を説明する斜視図である(その4)。 実施例2のリッジ導波路型DFBレーザの製造工程を説明する斜視図である(その5)。 実施例1又は2のリッジ導波路型DFBを搭載した光トランシーバの構成を説明する図である。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
InP基板上においてInGaAsP系やInGaAlAs系の多重量子井戸構造を活性層とするリッジ導波路型レーザは、光ファイバ通信用の光源として適用が進められている。
また、InP基板よりも安価で大口径なGaAs基板を用いた半導体レーザの開発も進められている。特に、GaAs基板上のInAs量子ドット構造を活性層に適用した量子ドットレーザは特性温度が極めて高い。従って、このような量子ドットレーザによれば、温度によって駆動動作条件を調整する必要のない温度無依存動作を実現できる。
このGaAs基板上の量子ドットレーザも、伝送距離の長距離化のため、単一モード動作化させることが望ましい。この場合、活性層がエッチングされないため高い信頼性が得られやすいリッジ導波路型の電流狭窄構造によって、DFBレーザを形成することが好ましい。
このような量子ドットDFBレーザを例として、リッジ状の上部クラッド層の両脇にに回折格子が露出しているリッジ導波路型DFBレーザが、横高次モードでレーザ発振しやすい理由を説明する。
図1及び2は、本発明者が以前に製造していた、InAs量子ドットを活性層とするリッジ導波路型DFBレーザの製造工程を説明する斜視図である。尚、図面が異なっても対応する部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
まず、n型GaAs基板2の上に、下部クラッド層となるn型AlGaAs4を成長する。次に、このn型AlGaAs4の上に、活性層となるInAs量子ドット構造6を成長する。更に、InAs量子ドット構造6の上に、p型GaAs8を成長する。次に、p型GaAs8をエッチングして、凹凸が共振器方向(光の伝搬方向)に周期的に繰り返される回折格子を形成する(図1(a)参照)。このように回折格子が形成された半導体層を、以下、回折格子層と呼ぶ。
次に、回折格子の形成されたp型GaAs8(回折格子層18)の上に、上部クラッド層となるp型InGaP10を形成する。更に、p型InGaP10の上に、コンタクト層となるp型GaAs12を成長する(図1(b)参照)。
次に、コンタクト層となるp−GaAs12の上に、帯状のSiO膜14を形成する(図1(c)参照)。このSiO膜14をエッチングマスクとして、p型GaAs12及びp型InGaP10をウェットエッチングして、リッジ16を形成する(図2(a)参照)。このウェットエッチングにより、回折格子層18が、リッジ16の両脇に露出する。
次に、リッジ16の形成に使用したSiOマスク14を除去する。その後、リッジ16及び回折格子層18を覆うように、保護膜となるSiO膜20を成膜する(図2(b)参照)。
次に、リッジ16の頂上を覆うSiO膜を除去して、コンタクト層22(p型GaAs12)を露出させる。その後、n型GaAs基板2の表面側及び裏面側に、夫々、上部電極24及び下部電極26を形成して、リッジ導波路型DFBレーザ28を完成する。(図2(c)参照)。
以上の説明から明らかなように、回折格子層18は、リッジ16の下側だけでなく、リッジ16の両脇を含む基板表面全体に形成される。
活性層30で発生した自然放出光はリッジ16の下側に形成された光の閉じ込め領域を伝播する。この伝播光は活性層30により増幅され、同時に回折格子層18によって反射(帰還)されレーザ発振に至る。
この時、レーザ光は、裾野が回折格子層18に滲み出した状態で、活性層30を伝搬する。このレーザ光の滲み出しは、リッジ16の下側だけでなく、リッジ両脇の回折格子層18にも及ぶ。
このため、レーザ光は、リッジ16の両脇に形成された回折格子層18(リッジ16の両脇に位置する部分)からも摂動を受けて反射される。従って、リッジ導波路型DFBレーザ28の発振特性は、リッジ16の両側に形成された回折格子層18の影響を受ける。
図3は、回折格子層18に形成された回折格子32の構成を説明する図である。図3の横方向は、リッジ16の延在する方向である。図3の縦方向は、GaAs基板2の表面に垂直な方向である。
DFBレーザの発振特性は、回折格子の結合係数κに大きく依存する。1次の回折モードに対する結合係数κは、次のように表すことができる。
Figure 0005206976
ここで、nは、回折格子層18を形成する半導体の屈折率である。nは、回折格子層18を覆う埋め込み層36の屈折率である。kは、レーザ光の波数である。βは、活性層30を伝搬する導波光モードの伝搬定数である。
Γは、この導波光モードの回折格子層18における光閉じ込め係数である。具体的には、回折格子32の谷38の底と山40の頂上との間42に滲み出した導波光モードの割合である。
Λは、回折格子層18に形成された回折格子32の周期である。Λは、回折格子32の山40の幅である。式(1)から明らかなように、山40と谷38における屈折率差(n―n)が大きいほど、結合係数κは大きくなる。また、回折格子層18における光の閉じ込め係数Γが大きいほど、結合係数κは大きくなる。
DFBレーザの発振しきい値利得は、κが大きくなるほど小さくなる。
ところで、リッジ導波路型DFBレーザ28では、リッジ16の両脇の回折格子層18は、SiO膜20によって覆われている(図2(c)参照)。
ここで、半導体で形成される回折格子層18の屈折率は、3.0を超える。一方、SiOの比誘電率は、略1.5である。従って、リッジ16の両脇における屈折率差(n―n)は、非常に大きくなる。
一方、リッジ16の下側では、回折格子層18及び埋め込み層36とも半導体なので、両層の屈折率差(n―n)の値は小さい。
このようにリッジ16の両脇に、屈折率差(n―n)の大きな回折格子層18が形成されると、横高次モードの結合係数κが大きくなる。これは、滲み出しが大きい横高次モードでは、回折格子層18への光閉じ込め係数Γが大きいためである。
このため、リッジ導波路型DFBレーザ28は、高次の横モード(特に、1次の横モード)でレーザ発振しやすい。
横高次モードでレーザ発振している半導体レーザでは、遠視野像(Far Field Pattern, FFP)が多峰化している。FFPが多峰化すると、結合レンズから食み出すレーザ光の割合が増加する。その結果、DFBレーザと光ファイバの結合効率が低下する。
このように、リッジ導波路型DFBレーザには、生成したレーザ光を効率よく光ファイバに結合することができないという問題がある。
この問題を解決するための方法は、幾つか考えられる。
まず、リッジ16の幅を狭くして、横高次モードが形成されないようにすることが考えられる。しかし、リッジ16の幅を狭くすると、コンタクト層22の幅も狭くなる。このため、素子抵抗が高くなる。その結果、発熱量が大きくなり、レーザ発振特性が悪化する問題が生じる。
次に、リッジ16の両脇に形成された回折格子層18を、エッチングによって除去することも考えられる。しかし、活性層をエッチングしないように活性層直上でエッチングを止めるための制御性が難しいという問題が生じる。
そこで、本実施の形態では、上部クラッド層(リッジ16)の両脇に於ける回折格子層18の山40と谷38の高低差43を、上部クラッド層(リッジ16)の下側に於ける回折格子層18の山40と谷38の高低差より小さくして、リッジ両脇における回折格子32の閉じ込め係数Γを小さくする(図3参照)。
式(1)に示すように結合係数κは、閉じ込め係数Γに比例する。従って、リッジ16の両脇で回折格子32の山(凸部)と谷(凹部)の高低差を小さくすれば、横高次モードの結合係数κが小さくなる。
一方、横基本モードもリッジ16の両脇に滲み出すが、滲みだす割合は横高次モードより小さい。このため、横高次モードの結合係数が、相対的に小さくなる。
従って、リッジ16の両脇で回折格子32の山(凸部)と谷(凹部)の高低差を小さくすれば、横高次モードでのレーザ発振が起こり難くなる。
このように、回折格子32の山(凸部)と谷(凹部)の高低差を小さくすることは、マストランスポートを利用すれば、実現可能である。
故に、本実施の形態によれば、横高次モード発振が起こり難いリッジ導波路型DFBレーザを形成することができる。
尚、マストランスポートとは、加熱された半導体表面における、構成原子の移動現象のことである。
リッジの両脇で回折格子の高低差を小さくしたリッジ導波路型DFBレーザを、製造工程に従って詳しく説明する。
(1)製造方法
図4乃至8は、本実施例のリッジ導波路型DFBレーザ44の製造工程を説明する斜視図である。図8(b)には、完成したリッジ導波路型DFBレーザ44の斜視図が示されている。
図9は、本DFBレーザ44の断面を説明する図である。図9(a)は、図8(b)の9A−9Aに沿った断面図である。図9(b)は、図8(b)の9B−9Bに沿った断面図である。
(i)下部クラッド層形成工程、活性層形成工程
まず、n型GaAs基板2上に、分子線エピタキシー法(Molecular Beam Epitaxy, MBE)又は有機金属気相成長法(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy, MOVPE)によって、下部クラッド層45となるn型Al0.3Ga0.7As層46を1.5μm成長する。GaAs基板2の面方位は、(001)である(図4(a)参照)。尚、特に断らない限り、半導体層は、MBE又はMOVPEによって成長する。
次に、このn型Al0.3Ga0.7As層46の上に、活性層となるInAs量子ドット構造48を成長する。更に、InAs量子ドット構造48の上に、厚さ40nmのアンドープGaAs層50及び厚さ20nmのp型GaAs層52を、順次成長する。(図4(a)参照)。
図10は、InAs量子ドット構造48の構成を説明する図である。InAs量子ドット構造48は、以下の手順に従って形成される。
まず、アンドープGaAs層(以後、i−GaAs層と呼ぶ)54を成長する。このi−GaAs層の上に、アンドープInAs層(以後、i−InAs層と呼ぶ)を数原子層成長する。すると、濡れ層56及び量子ドット58が、自然に形成される。
次に、濡れ層56及び量子ドット58の上に、i−InGaAs製の歪緩和層60を成長する。
次に、この歪緩和層60の上に、i−GaAs層62、p型GaAs層64、及びi−GaAs層66を順次成長する。
以上のようなi−InAs層(濡れ層56及び量子ドット58)乃至i−GaAs層66の成長が10回繰り返され、InAs量子ドット構造48が形成される。
ところで、i−GaAs層62とi−GaAs層66の間には、p型のGaAs層64が挿入されている。このような構造は、変調pドープ構造と呼ばれている。
変調pドープ構造を形成すると、量子ドット58に供給されるホールが増加する。その結果、量子ドットレーザの微分利得や温度安定動作性(特性温度)が向上し、レーザ発振特性が改善される。
本工程により、半導体基板(n型GaAs基板2)の上側に活性層30(InAs量子ドット構造48)が形成される。
(ii)回折格子層形成工程
次に、p型GaAs層52の上に、厚さ30nmのSiO膜を形成する。このSiO膜の上に、レジストを塗布する。このレジストを、電子ビーム露光法又は干渉露光法によって、形成予定の回折格子に対応するパターンに加工する。
次に、このレジストパターンをエッチングマスクとして、上記SiO膜をエッチングして、SiO膜に回折格子パターンを転写する。
更に、このSiO膜をエッチングマスクとして、p型GaAs層52をエッチングして、回折格子層69を形成する(図4(b)参照)。
p型GaAs層52のエッチングは、例えば、アンモニア水、過酸化水素水、及び水の混合溶液をエッチング液とするウェットエッチングによって行う。
ここで、回折格子の深さ(回折格子の谷38と山40の高低差43)は、例えば、20nmである。また、回折格子の周期は、例えば、198nmである。この周期は、約1310nmのレーザ発振波長に相当する。
本工程により、活性層30の上側に、半導体層(p型GaAs層52)が光の導波方向に周期的に除去された回折格子層69が形成される(図4(b)参照)。
(iii)リッジ形成工程
次に、回折格子の形成に用いたSiO膜を除去する。
次に、上部クラッド層68となる厚さ1.5μmのp型InGaP層70を、回折格子層69の上に成長する。更に、コンタクト層22となる厚さ300nmのp型GaAs74を成長する(図5(a)参照)。
次に、p型GaAs74の上に、形成予定のリッジ16に対応する、幅約4μmの帯状のSiO膜76を形成する(図5(b)参照)。
次に、上記SiO膜76をエッチングマスクとして、アンモニア水、過酸化水素水、及び水の混合溶液によって、コンタクト層22となるp型GaAs74をエッチングする。この際、上部クラッド層68となるInGaP層70は、ほとんどエッチングされない。
次に、塩酸により、上部クラッド層68となるInGaP層70をエッチングする。この時、コンタクト層22となるp型GaAs層74は、塩酸によってはエッチングされない。また、GaAs製の回折格子層69及びアンドープGaAs層50も、塩酸によってはエッチングされない。従って、回折格子層69の上に、幅2μmのリッジ16が形成される(図6(a)参照)。このようにして形成される回折格子の結合係数は、約50cm−1になる。
以上のように、本工程では、回折格子層69の上側に、リッジ状の上部クラッド層68が形成される。
(iv)回折格子層の平坦化工程
次に、GaAs製のコンタクト層22の上にSiO膜76を残したまま、リッジ16が形成されたGaAs基板2(以下、基板2と呼ぶ)を、MOVPE装置に搬入する。
次に、このMOVPE装置によって、リッジ16の側面、回折格子層69、及び回折格子層69の間に露出したアンドープGaAs層50の上に、厚さ1〜5nmのGaAs薄膜78を成膜する(図6(b)参照)。成膜温度は、300〜400℃である。このような低温では、PやAsなどのV族元素抜けによる表面荒れは起こらない。
次に、上記MOVPE装置内で、上記基板2を、AsH雰囲気中で、例えば、580℃〜640℃の温度で、30分〜1時間アニール処理(熱処理)する。この熱処理によって、リッジ16の両脇に露出した回折格子層69の山40から谷38へ、GaAsが移動(マストランスポート)する。その結果、リッジ16の両脇に露出した回折格子層69が平坦化される(図7(a)、図9(a)、及び図9(b)参照)。
本実施例では、上部クラッド層68がInGaPで形成されている。しかし、上部クラッド層68の側面は、GaAs薄膜78によって覆われている(図7(a)参照)。
このため、580℃〜640℃のAsH3雰囲気中においても、上部クラッド層68の側面においてPとAsの置換による表面荒れを防ぐことができる。故に、マストランスポートのための熱処理によって、導波路損失が増加する等の弊害はない。また、580℃〜640℃の温度範囲では活性層の量子ドットが劣化して発光強度が弱まることはない。
このように、本工程では、上部クラッド層68の側面をGaAsで覆った後に、上部クラッド層68の両脇に露出した回折格子層69を加熱して平坦化する。
(v)電極形成工程
次に、コンタクト層22に形成されたSiO層76を、緩衝フッ酸溶液によって取り除く(図7(b)参照)。
次に、露出している半導体層全体を覆うように、SiO膜80を再度成膜する(図8(a)参照)。
次に、コンタクト層22上部表面を覆うSiO膜80のみを、エッチングして除去する。
次に、露出したコンタクト層22及び残されたSiO膜80の上に、Au/Zn/Auを蒸着して、上部電極82を形成する(図8(b)、図9(a)、及び図9(b)参照)。
次に、GaAs基板2の裏面を研磨して、GaAs基板2を約100μmの厚さにする。その後、GaAs基板2の裏面にAuGe/Auを蒸着して、下部電極84を形成する(図8(b)、図9(a)、及び図9(b)参照)。
次に、素子長が例えば300μmになるように、GaAs基板2をへき開する。その後、へき開によって形成された端面に、コーティング膜(図示せず)を形成する。
例えば、前側端面には、反射率1%以下の無反射コーティング膜を形成し、後側端面には、反射率90%以上の高反射コーティング膜を形成する。
以上の工程により、リッジ16の両脇の回折格子層69が平坦化された、リッジ導波路型DFBレーザ44が完成する。
(2)構 成
上記製造方法から明らかなように、本リッジ導波路型DFBレーザ44は、半導体基板(n型GaAs基板2)と、上記半導体基板の上側に形成された活性層30を具備している(図8(b)及び図9(a)参照)。
また、本リッジ導波路型DFBレーザ44は、活性層30の上側に形成された回折格子層69を具備している。ここで回折格子層69は、半導体層(p型GaAs層52)が光の導波方向に周期的に除去されて形成されている。
また、本リッジ導波路型DFBレーザ44は、回折格子層の上側に直接形成された、リッジ状の上部クラッド層68を具備している。尚、「リッジ状」とは、急傾斜した側壁を備えた帯状の隆起構造(リッジ)が有する形状のことである。
そして、本リッジ導波路型DFBレーザ44では、上部クラッド層68の両脇に於ける回折格子層69の山と谷の高低差43が、上部クラッド層68の下側に於ける回折格子層69の山と谷の高低差より小さくなっている。
(3)動 作
次に、図8(b)を参照して、本リッジ導波路DFBレーザ44の動作を説明する。
上部電極82及び下部電極84から活性層30に電流を注入すると、活性層30で光が発生する。
この光は、活性層30によって増幅され、同時に、回折格子層69によって反射(帰還)される。この正帰還によって、レーザ光が生成される。
この時、活性層30を導波する光は、リッジ16の両脇に滲み出して、リッジ16の両脇に形成された回折格子層69によっても反射される。
ところで、リッジ16の両脇に形成された回折格子層69では、回折格子の山と谷の高低差が小さくなり、回折格子が平坦化されている。このため、リッジ16の両脇では、回折格子層69の結合係数κが小さくなっている。
導波光のリッジ両脇への滲み出しは、横基本モードより横高次モードの方が大きい。従って、回折格子の平坦化による結合係数の縮小幅は、横基本モードより横高次モードで大きい。
このため、横高次モードの結合係数は、横基本モードの結合係数より小さくなる。従って、本リッジ導波路型DFBレーザ44では、横高次モードの発振が抑制され、横基本モードが形成する単峰性の良好な遠視野像が得られやすくなる。
また、本リッジ導波路型DFBレーザ44では、回折格子層69と活性層30の間には、厚さ40nmのアンドープGaAs層50しか存在しない。このため、活性層30を導波する光の、回折格子層69における光閉じ込め係数Γが大きくなる。従って、InGaP上部クラッド層の再成長において平坦化が容易な浅い深さの回折格子でも実用上十分な結合係数が得られ、低いしきい値電流を実現することができる。
本実施例では、エッチングストップ層を設けることによって、回折格子層の深さを正確に制御する。まず、本実施例のリッジ導波路型DFBレーザの構成を、製造工程に従って詳しく説明する。
(1)製造方法
図11乃至15は、本リッジ導波路型DFBレーザ86の製造工程を説明する斜視図である。
(i)下部クラッド層形成工程、活性層形成工程
まず、n型GaAs基板2上に、分子線エピタキシー法(Molecular Beam Epitaxy, MBE)又は有機金属気相成長法(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy, MOVPE)によって、下部クラッド層45となるn型Al0.3Ga0.7As層46を1.5μm成長する(図11(a)参照)。GaAs基板2の面方位は、(001)である。尚、特に断らないが、半導体層は、MBE又はMOVPEによって成長する。
次に、このn型Al0.3Ga0.7As層46の上に、活性層30となるInAs量子ドット構造48を成長する。更に、InAs量子ドット構造48の上に、厚さ40nmのアンドープGaAs層50、厚さ5nmのp型InGaP層88、及び厚さ20nmのp型GaAs層52を、順次成長する。(図11(a)参照)。ここで、InGaP層88は、p型GaAs層52をエッチングして回折格子を作製する際に、エッチングストップ層として機能する。
InAs量子ドット構造48の構成及び製造方法は、実施例1で説明したInAs量子ドット構造48と同じである。
上記各半導体層は、MBE又はMOVPEで成長する。但し、n型Al0.3Ga0.7As層46〜アンドープGaAs層50までを、個体ソースMBEで成長し、その後、MOCVD装置で、InGaP層88及びp型GaAs層52を成長してもよい。
(ii)回折格子層形成工程
次に、p型GaAs層52の上に、厚さ30nmのSiO膜を形成する。その後、このSiO膜の上にレジストを塗布する。電子ビーム露光法又は干渉露光法によって、このレジストを、形成予定の回折格子に対応するパターンに加工する。
次に、このパターンをエッチングマスクとして、上記SiO膜をエッチングして、SiO膜に回折格子パターンを転写する。
更に、このSiO膜をエッチングマスクとして、p型GaAs層52をエッチングして、回折格子層90を形成する(図11(b)参照)。
p型GaAs層52のエッチングは、例えば、アンモニア水、過酸化水素水、及び水の混合溶液をエッチング液とするウェットエッチングによって行われる。このウェットエッチングは、InGaP製のエッチストップ層88で停止する。
従って、回折格子の深さ(回折格子の谷と山の高低差)のバラツキは、MBE又はMOVPEによる成長膜厚の制御精度によって決まる。一方、実施例1の回折格子の深さのばらつきは、上記混合液によるp型GaAs層52及びアンドープGaAs層50のエッチング精度によって決まる。
ところで、MBE又はMOVPEの膜厚制御精度は、エッチングの精度に比べ格段に高い。従って、本実施例によれば、回折格子の深さのばらつきが小さくなり、回折格子の結合係数κの精度が向上する。
尚、回折格子層90の回折格子の周期は、例えば、198nmである。この場合、レーザ発振波長は、約1310nmになる。
以上のように、本工程では、InGaP層88の上に形成したGaAs層52を選択的にエッチングして、活性層30の上側に回折格子層90を形成する。
(iii)リッジ形成工程
次に、回折格子層90の形成に用いたSiO膜を除去する。
次に、上部クラッド層68となる厚さ1.5μmのInGaP層70を、回折格子層90の上に成長する。更に、コンタクト層22となる厚さ300nmのp型GaAs74を成長する(図12(a)参照)。
次に、p型GaAs74の上に、形成予定のリッジ16に対応する帯状のSiO膜76を形成する。
次に、幅約4μmの上記SiO膜76をエッチングマスクとして、アンモニア水、過酸化水素水、及び水の混合溶液によって、p型GaAs74をエッチングする。この際、上部クラッド層68となるInGaP層70は、ほとんどエッチングされない。
次に、塩酸により、上部クラッド層68となるInGaP層70をエッチングする。この時、コンタクト層22となるp型GaAs層74は、塩酸によってはエッチングされない。また、GaAs製の回折格子層90及びアンドープGaAs層50も、塩酸によってはエッチングされない。
従って、回折格子層90の上に、幅2μmのリッジ16が形成される(図12(b)参照)。同時に、回折格子層90の谷で、InGaP層88(エッチングストップ層)が除去され、アンドープGaAs層50が露出する。このようにして形成される回折格子の結合係数は、約50cm−1になる。
以上のように、本工程では、回折格子層88の上側に、リッジ状の上部クラッド層68が形成される。
(iv)回折格子層の平坦化工程
次に、GaAs製のコンタクト層22の上にSiO膜76を残したまま、リッジ16が形成されたGaAs基板2(以下、基板2と呼ぶ)を、MOVPE装置に搬入する。
次に、このMOVPE装置によって、リッジ16の側面、回折格子層90、InGaP層88(エッチングストップ層)の側面、及び回折格子層90の間に露出したアンドープGaAs層50の上に、厚さ1〜5nmのGaAs薄膜78を成膜する(図13(a)参照)。成膜温度は、300〜400℃である。このような低温では、PやAsなどのV族元素抜けによる表面荒れは起こらない。
次に、上記MOVPE装置内で、上記基板2を、AsH雰囲気中で、例えば、580℃〜640℃の温度で、30分〜1時間アニール処理(熱処理)する。この熱処理によって、リッジ16の両脇に露出した回折格子層90の山40から谷38へ、GaAsが移動(マストランスポート)する。その結果、リッジ16の両脇に露出した回折格子層90が平坦化される(図13(b)参照)。
本実施例では、上部クラッド層68及びエッチングストップ層(InGaP層88)がInGaPで形成されている。しかし、上部クラッド層68及びエッチングストップ層88の側面は、GaAs薄膜78によって覆われている(図13(a)参照)。
このため、580℃〜640℃のAsH3雰囲気中においても、上部クラッド層16の側面においてPとAsの置換による表面荒れを防ぐことができる。故に、マストランスポートのための熱処理によって、導波路損失が増加する等の弊害はない。また、580℃〜640℃の温度範囲では活性層の量子ドットが劣化して発光強度が弱まることはない。
このように、本工程では、上部クラッド層68及びエッチングストップ層88の側面をGaAsで覆った後に、上部クラッド層68の両脇に露出した回折格子層90を加熱して平坦化する。
(v)電極形成工程
次に、コンタクト層22の上に形成されたSiO層76を、緩衝フッ酸溶液によって取り除く(図14(a)参照)。
次に、露出している半導体層全体を覆うように、SiO膜80を再度成膜する(図14(b)参照)。
次に、コンタクト層22の上のSiO膜80のみを、エッチングして除去する。
次に、露出したコンタクト層22及びSiO膜80に、Au/Zn/Auを蒸着して、上部電極82を形成する(図15参照)。
次に、GaAs基板2の裏面を研磨して、GaAs基板2を約100μmの厚さにする。その後、GaAs基板2の裏面にAuGe/Auを蒸着して、下部電極84を形成する。
次に、素子長が例えば300μmになるように、GaAs基板2をへき開する。その後、へき開によって形成された端面に、コーティング膜(図示せず)を形成する。
例えば、前側端面には、反射率1%以下の無反射コーティング膜を形成し、後側端面には、反射率90%以上の高反コーティング膜を形成する。
以上の工程により、リッジ16の両脇の回折格子層90が平坦化された、リッジ導波路型DFBレーザ86が完成する。
(2)構 成
上記製造方法から明らかなように、本リッジ導波路型DFBレーザ86の構成は、実施例1のリッジ導波路型DFBレーザ44と略同じである。但し、本実施例では、回折格子層90が、活性層の上側に形成されたInGaP層88(エッチングストップ層)の上に配置されたGaAs層52によって形成されている。そして、上部クラッド68の両脇では、GaAs層52が、マストランスポートによって連結している。ここで、InGaP層88は、レーザ発振波長に対応する周期で、光の導波方向に周期的に配置されている。
図16は、実施例1又は2のリッジ導波路型DFBレーザ44,86を搭載した光トランシーバ92の構成を説明する図である。本光トランシーバ92は、加入者用の光通信装置に搭載される光送受信器ユニットである。本光トランシーバ92の伝送距離は、例えば、10kmである。
本光トランシーバ92は、実施例1又は2のリッジ導波路型DFBと、半導体レーザの出力光強度をモニタする光検出と、レーザ光を光ファイバ94に結合する結合レンズとが搭載されたTOSA96(Transmitter Optical Sub Assembly)を有している。リッジ導波路型DFB44,86が出射するレーザ光98の波長λ1は、1310nmである。
また、本光トランシーバ92は、TOSA96を駆動するレーザダイオード・ドライバユニット100を具備している。
また、本光トランシーバ92は、光検出器と、受信した光信号108をこの光検出器に結合するレンズと、光検出器とレンズの間に配置されバンドパスフィルタが搭載されたROSA102(Receiver Optical Sub Assembly)を具備している。ここで、バンドパスフィルタは、上記レーザ光98を遮断する。
また、本光トランシーバ92は、ROSA102が光電変換した信号を増幅する増幅器104を具備している。
更に、本光トランシーバ92は、光ファイバ線路106を伝搬してきた光信号108をROSA102に分岐し、TOSA96が生成した光信号を光ファイバ線路106に結合するWDM(Wavelength Division Multiplexing)フィルタ107を具備している。
ここで、光ファイバ線路106を伝搬して来る光信号108の波長λ2は、1490nmである。一方、TOSA96が生成する光信号(レーザ光98)の波長λ1は、1310nmである。
ところで、TOSA96に搭載されているリッジ導波路型DFBレーザは、量子ドットレーザである。従って、素子温度が上昇しても光出力は殆ど変わらない。従って、本光トランシーバ92は、半導体レーザの温度を一定に制御する温度制御装置を必要としない。このため、本光トランシーバ92は小型且つ安価である。
このように、本光トランシーバ92は、TOSA96(光信号生成ユニット)と、ROSA102(光検出器ユニット)と、WDMフィルタ107(光路制御ユニット)を具備している。
このような構成に基づき、本本光トランシーバ92は以下のように動作する。
本光トランシーバ92は、入力信号110(電気信号)に基づいて、レーザドライバユニット100がTOSA96を駆動して、光信号を生成する。変調周波数は、例えば1.25GHzから10GHzである。また、変調方式は、直接変調方式である。
生成された光信号(レーザ光98)は、WDMフィルタ107を介して、光ファイバ線路106に送出される。この時、TOSA96に搭載されたリッジ導波路型DFB44,86は、横基本モードでレーザ発振する。このため、リッジ導波路型DFB44,86と光ファイバ94の結合効率は高く、TOSA96十分に強い光信号(レーザ光98)を出力する。
一方、光ファイバ線路106を伝搬してきた光信号108は、WDMフィルタ107によってROSA102に分岐される。ROSA102は、受信した光信号108を光電変換して、増幅器104に出力する。増幅器104は、入力された電気信号を増幅して出力する。この時、増幅される信号が、本光トランシーバ92の出力信号112(電気信号)になる。
従って、本実施例によれば、温度制御が不要で且つ出力光強度が強い、光トランシーバを形成することができる。
(変形例)
以上の例では、上部クラッド68を、InGaPによって形成している。しかし、上部クラッド68は、他の半導体材料、例えばAlGaAsで形成してもよい。この場合、リッジ脇の回折格子を熱処理によって平坦化する際、同じAs系材料であるため上部クラッド68の側面をGaAs薄膜で覆う必要はない。
また、以上の例ではn型GaAs基板を用いているが、p型のGaAs基板を用いてもよい。この場合には、上部クラッドをn型InGaPで形成する。
また、以上の例では、活性層を量子ドット層構造によって形成したが、活性層を量子井戸(例えば、GaInNAs/GaAs量子井戸)によって形成してもよい。
2・・・n型GaAs基板 4・・・n型AlGaAs
6・・・InAs量子ドット構造 8・・・p型GaAs
10・・・p型InGaP 12・・・p型GaAs
14・・・SiO膜 16・・・リッジ
18・・・回折格子層(実施の形態) 20・・・SiO
22・・・コンタクト層 24・・・上部電極
26・・・下部電極 28・・・リッジ導波路型DFBレーザ(関連技術)
30・・・活性層 32・・・回折格子
34・・・埋め込み層 36・・・埋め込み層
38・・・回折格子の谷 40・・・回折格子の山
42・・・回折格子の谷と山の間 43・・・高低差
44・・・リッジ導波路型DFBレーザ(実施例1)
45・・・下部クラッド層 46・・・n型Al0.3Ga0.7As
48・・・InAs量子ドット構造
50・・・アンドープGaAs層 52・・・p型GaAs層
54・・・i−GaAs層 56・・・濡れ層
58・・・量子ドット 60・・・歪緩和層
62・・・i−GaAs層 64・・・p型GaAs層
66・・・i−GaAs層 68・・・上部クラッド層
69・・・回折格子層(実施例1) 70・・・p型InGaP層
74・・・p型GaAs 76・・・SiO
78・・・GaAs薄膜 80・・・SiO
82・・・上部電極 84・・・下部電極
86・・・リッジ導波路型DFBレーザ(実施例2)
88・・・InGaP層(エッチングストップ層)
90・・・回折格子層(実施例2) 92・・・光トランシーバ
94・・・光ファイバ 96・・・TOSA
98・・・レーザ光 100・・・レーザダイオード・ドライバユニット
102・・・ROSA 104・・・増幅器
106・・・光ファイバ線路 107・・・WDMフィルタ
108・・・光信号 110・・・入力信号
112・・・出力信号

Claims (4)

  1. GaAs半導体基板と、
    記GaAs半導体基板の上側に形成された活性層と、
    前記活性層の上側に形成され単一の周期と単一の位相とを有しGaAsで形成された回折格子層と、
    前記回折格子層の上側にInGaPで形成された、リッジ状の上部クラッド層と、
    前記上部クラッド層の側面を覆うGaAs膜とを有し、
    記上部クラッド層の両脇に於ける前記回折格子層の山と谷の高低差が、前記上部クラッド層の下側に於ける前記回折格子層の山と谷の高低差より小さい、
    分布帰還型半導体レーザ。
  2. 請求項1に記載の半導体レーザにおいて、
    前記回折格子層が、前記活性層の上側に配置されたInGaP層の上に設けられたGaAs層によって形成され、
    前記上部クラッド層の両脇では、前記GaAs層が連結していること、
    を特徴とする分布帰還型半導体レーザ。
  3. GaAs半導体基板の上側に活性層を形成する第1の工程と、
    前記活性層の上側に、単一の周期を有しGaAsで形成された回折格子層を形成する第2の工程と、
    前記回折格子層の上側に、リッジ状の上部クラッド層をInGaPで形成する第3の工程と、
    形成された上記上部クラッド層の側面を、GaAs膜で覆う第4の工程と
    前記第4工程の後に、前記上部クラッド層の両脇の前記回折格子層を加熱して平坦化する第5の工程と、
    を具備する分布帰還型半導体レーザの製造方法。
  4. 請求項3に記載の半導体レーザの製造方法において、
    前記第2の工程が、InGaP層の上に形成したGaAs層を、選択的にエッチングして前記回折格子を形成する工程であることを、
    特徴とする分布帰還型半導体レーザの製造方法。
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