JP4724852B2 - チップストップ機構,チップストップ機構を備えたポンプ式製品および、チップストップ機構を備えたエアゾール式製品 - Google Patents

チップストップ機構,チップストップ機構を備えたポンプ式製品および、チップストップ機構を備えたエアゾール式製品 Download PDF

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Description

本発明は、容器本体の内容物の放出操作終了時に放出口を閉塞して、その近くの通路域に残留する内容物が当該放出口から外部空間の方に漏出しないようにした、すなわちポンプ式容器におけるたれ(固化)やエアゾール式容器におけるアウタードローなどを防止するチップストップ機構や、このチップストップ機構を持つポンプ式製品およびエアゾール式製品に関する。
本明細書においては容器内容物の放出口の側を「前」とし、それの反対側を「後」と記す。すなわち図1の左側方向が「前」で、右側方向が「後」となる。
また、本明細書で用いる「ポンプ式」とは、利用者が、操作部や、容器の一部(周面部分など)などを例えば押圧することにより内容物収納空間の容積が小さくなって、その中の内容物が外部空間に放出される方式を示しており、いわゆる押出式,チューブ式なども含む概念である。
適用対象の内容物には、例えば液状またはクリーム状の石けん,シャンプー,リンス,化粧品,乳液や、発泡性のシェービングフォーム,ヘアスタイリングフォームをはじめとして、後述のように各種のものがある。
内容物のたれ防止やアウタードロー対策を積極的に図ったチップストップ機構としては、例えば下記の特許文献で開示のものがある。
このチップストップ機構は、概略、
・操作ボタン(カバー)
・容器本体側のステムと一体化された内容物通過用のスパウト
・当該スパウトに取り付けられた横方向(≒操作ボタンの移動方向と直交する方向)仕様のノズル
・当該ノズルの内部空間に配設された弁部材(2ピース)
・当該弁部材を、ノズル先端側の放出口が閉塞される方向に付勢する弾性体
などの構成要素からなっている。
ここで、操作ボタン内部には弁部材に対する作用片部が形成され、スパウト内部には弾性体の一方端部の受け部が形成されている。
操作ボタン(カバー)は、弁部材後端側を塞ぐ形になっており、当該操作ボタンの操作により静止モードから作動モードに移行した段階では、当該操作中に前記作用片部を介して後退する弁部材後端側を受けて、これを保持している。なお、静止モードおよび、それから作動モードへ移行する途中では、弁部材の後端側が操作ボタン(カバー)の受け部分から離れている。
そして、内容物の放出操作にともない弁部材が弾性体の付勢力に抗しながら後方向に移動することにより、内容物放出口が開放状態(作動モード)に設定される。
また、内容物の放出操作を終了すると、弁部材は弾性体の付勢力によって初期状態、すなわち内容物放出口を塞いだ状態(=静止モード)に復帰する。
特開平2001−171764号公報
このように、従来のチップストップ機構は、内容物の放出開始・放出終了に際しての応答性の点で使い勝手のよい機構になっている。
ただ、鞘形状の操作ボタン(カバー)と、ノズル,弁部材およびスパウトなどとを一体化してチップストップ機構に組み立てる際には、例えば当該カバーを、横方向(上記前後方向)に延びた形のノズル,弁部材などの上側から縦方向(下方向)にいわば被せていくといった多少煩雑な作業が必要となる。なお、この一体化作業におけるカバーとノズル,弁部材などとの間の移動態様は、勿論、相対的なものである。
そのため、カバーとノズル,弁部材などとの一体化作業をより効率的なものにできないか、また、当該一体化の際に、ノズルの前側突出部分がカバーを通過できるようにカバー前面に形成されている上下方向スリットを省略する(形成しない)ようにできないか、などの点で改善の余地を残したものになっている。
本発明では、スパウトの上面部分および後側周壁部分のそれぞれを開口させた開放域を形成するとともに、当該スパウトの下流筒状部(=外部空間への放出口にいたる下流側通路)における弁部材の後側部分を露出させて、この露出部分が、周壁開口部のカバー体(周壁カバー体)によって、前方への弾性力を受けた状態でその後方から保持されるものとし、また、スパウトの上面開放域に配される回動タイプや上下動タイプの操作部材を用いている。なお、ここでいう「スパウト」は上記ノズルを含む態様のものである。
すなわち、後側周壁開口部にカバー体を取り付けない状態で、スパウトの下流筒状部にその背面側から弁部材を組み込めることができ、さらには作動モード設定用の上記各タイプの操作部材もそれぞれスパウト上面の開放域(凹状部)に取り付ければ良いようにして、チップストップ機構の組み立て作業の効率化・簡単化を図ることを目的とする。
また、弁部材を前方に付勢する弾性体を周壁カバー体に板バネの態様で一体成形し、さらにはスパウトと回動タイプの操作部材とを一体成形するなどにより、チップストップ機構全体の部品点数を減らして、その組み立て作業の一層の効率化や製品のコストダウン化を図ることを目的とする。
また、スパウト上面の開放域に取り付けられる上下動タイプの操作部材には、当該開放域を構成する周壁の内周面部分の例えば凹状部に案内される脚部や、スパウトの下流筒状部にその上方から当接する板バネを設けて、当該操作部材の押圧操作時および押圧操作解除時における当該操作部材自体の上下動のスムーズ化を図ることを目的とする。
本発明はこれらの課題を次のようにして解決する。
(1)前側に設けられた放出口(例えば後述の放出孔1h,11h,21h,31h)が、弾性力の作用で閉状態に初期設定されるとともに、利用者の内容物放出操作に基づいてそれまでの閉状態から開状態へと移行するチップストップ機構において、
前記放出口にいたる直線状の下流側通路(例えば後述の前後方向通路1f,11f,21f,31f)を構成する下流筒状部、容器本体側の出力部(例えば後述のステム5)につながる上流側通路(例えば後述の上下方向通路1e,31e)を構成する上流筒状部、当該下流側通路の後方延長部分が開口している周壁部および、当該周壁部の内側に設定される上面開放域(例えば後述の開放域1a,11a,21a,31a)を備えたスパウト(例えば後述のスパウト1,11,21,31)と、
前記下流側通路に移動可能な形で設けられて前記放出口に対する開閉動作を行う弁部材(例えば後述のニードル弁2,12,22)と、
前記スパウトの前記周壁部の開口部分に取り付けられて前記弁部材の後方露出部分側を支える周壁カバー体(例えば後述の周壁後部カバー3,13,23)と、
前記周壁カバー体側に設けられて、前記弁部材を、前記放出口が閉状態となる前方向に付勢する弾性部材(例えば後述の板バネ3b,23bやコイルスプリング15)と、
前記スパウトの上面開放域に配されて、かつ、作動モードの設定操作にともないその一部が前記弁部材の後方露出部分に作用して当該弁部材を後方向に移動させる態様の操作部材(例えば後述の操作レバー4,14,24,操作ボタン34)と、
を備える。
(2)上記(1)において、
前記弾性部材として、前記周壁カバー体(例えば後述の周壁後部カバー3,23)に形成された第1の板バネ(例えば後述の板バネ3b,U字状の板バネ23b)を用いる。
(3)上記(2)において、
前記第1の板バネとして、前記弁部材(例えば後述のニードル弁22)および前記周壁カバー体(例えば後述の周壁後部カバー23)と一体成形されたもの(例えば後述のU字状の板バネ23b)を用いる。
(4)上記(1)において、
前記弾性部材として、前記周壁カバー体(例えば後述の周壁後部カバー13)とは別体のコイルスプリング(例えば後述のコイルスプリング15)を用いる。
(5)上記(1)〜(4)において、
前記操作部材として、回動タイプのもの(例えば後述の操作レバー4,14,24)を用いる。
(6)上記(5)において、
前記回動タイプの操作部材として、その回動基部(例えば後述のヒンジ状部24a)が前記上面開放域(例えば後述の開放域21a)の前側部分において前記スパウト(例えば後述のスパウト21)と連結した態様で一体成形されたもの(例えば後述の操作レバー24)を用いる。
(7)上記(1)〜(4)において、
前記操作部材として、上下動タイプのもの(例えば後述の操作ボタン34)を用いる。
(8)上記(7)において、
前記上下動タイプの操作部材として、前記周壁部の内周面部分に形成された案内部(例えば後述の )にしたがって上下動する脚部(例えば後述の )および、前記下流筒状部の外周面(例えば後述の上側外周面31g)にその上方から当接して作動モードの設定操作にともなう当該操作部材の下動時には自らの弾性力に抗する形で変位する第2の板バネ(例えば後述の板バネ )を備えたものを用いる。
本発明は、このような構成からなるチップストップ機構,当該チップストップ機構を備えたポンプ式製品および、当該チップストップ機構を備えたエアゾール式製品を対象としている。
本発明では、周壁開口部にカバー体を取り付けない状態で、スパウトの下流筒状部にその背面側から弁部材を組み込めることができ、さらには作動モード設定用の操作部材もその回動軸のみをスパウトの上面開口部に取り付ければ良いようにしているので、チップストップ機構の組み立て作業の効率化・簡単化を図ることができる。
また、作動モード設定用操作部材をスパウトの周壁部の内側に設定される上面開口域に配しているので、従来の操作部材の場合にはいわば必然的な構成要素ともいえる、上述の上下方向スリットが不要となる。
また、弁部材を前方に付勢する弾性体を周壁カバー体に板バネの態様で一体成形し、さらにはスパウトと回動タイプの操作部材とを一体成形のものにしているので、チップストップ機構全体の部品点数を減らして、その組み立て作業の一層の効率化や製品のコストダウン化を図ることができる。
また、上下動タイプの操作部材には、スパウトの上面開放域を構成する周壁部の内周面部分に案内される脚部や、スパウトの下流筒状部にその上方から当接する板バネを設けているので、当該操作部材の押圧操作時および押圧操作解除時における当該操作部材自体の上下動のスムーズ化を図ることができる。
図1は、回動タイプの操作部材(その1)を用いたチップストップ機構の静止モードおよび作動モードにおける各断面状態を示す説明図であり、(a)は静止モードを示し、(b)は作動モードを示している。(実施例1) 図2は、図1のチップストップ機構の各構成要素(4個)の関連を示した説明図である。(実施例1) 図3は、回動タイプの操作部材(その2)を用いたチップストップ機構の各構成要素(5個)の関連を示した説明図である。(実施例2) 図4は、回動タイプの操作部材(その3)を用いたチップストップ機構の各構成要素(2個)の関連を示した説明図である。(実施例3) 図5は、上下動タイプの操作部材を用いたチップストップ機構の静止モードおよび作動モードにおける各断面状態を示す説明図であり、(a)は静止モードを示し、(b)は作動モードを示している。(実施例4) 図6は、図5のチップストップ機構の各構成要素(4個)の関連を示した説明図である。(実施例4)
符号の説明
以下のアルファベット付き参照番号の構成要素(例えば上下方向通路1a)は、それぞれアルファベットなし参照番号の構成要素(例えばスパウト1)の一部であることを示している。
また、1桁の参照番号(1〜5)は図1および図2で用い、
10番台の参照番号(11〜15)は図3で用い、
20番台の参照番号(21〜24)は図4で用い、
30番台の参照番号(31と34)は図5および図6で用いている。
ただし、参照番号2,3は図5および図6でも用いる。
下記の1,11,21,31およびそれぞれのアルファベット付き参照番号はいずれもスパウトに関するものである。
1,11,21,31 後述の容器本体側のステム5に取り付けられた(嵌合した)スパウト
1a,11a,21a,31a 当該スパウトの上面から後側周面にかけての凹状の開放域
1b,11b 開放域1a,11aの前側周面に形成されて後述の操作レバー4、14の回動軸を支持する一対の凹状部分
1c,11c,21c,31c 開放域1a,11a,21a,31aの後側段部の起立面部分に形成されて後述の周壁後部カバー3,13,23を係合保持する一対の窪み部分
1d,21d,31d 開放域1a,21a,31aの後側段部前後方向の面部分に形成されて後述のニードル弁2,22(下方凸状部2d,22d)を案内する単一溝部分
11d 開放域11aの後側段部前後方向の面部分に形成されて後述のニードル弁12(下方凸状部12d)を案内する一対の溝部分
1e,31e スパウト1,31の内容物通過用空間域の上流側を構成する筒状の上下方向通路
1f,11f,21f,31f 上下方向通路に続く下流側を構成する筒状の前後方向通路(ノズル相当部分)
1g,11g,21g 前後方向通路1f,11f,21fを構成する筒状部の上側外周面(平面部分)
31g 前後方向通路31fを構成する筒状部の上側外周面(曲面部分)
1h,11h,21h,31h 前後方向通路1f,11f,21fの前端部分に形成された放出孔
21j,21k 組立後の後述の操作レバー24をその静止モードと作動モードとの位置間で回動可能に保持するためのそれぞれ一対の案内凹状部
31j,31k 操作ボタン34をその静止モードと作動モードとの位置間で上下動可能に保持するためのそれぞれ一対の案内凹状部
下記の2,12,22およびそれぞれのアルファベット付き参照番号はいずれもニードル弁に関するものである。
2,12,22 スパウト1,11,21,31の前後方向通路1f,11f,21f,31fに入り込む形で配されたニードル弁(針状の弁)
2a,12a,22a 当該ニードル弁の先端に形成されて放出孔1h,11h,21h,31hの弁として作用する円錐状部分
2b,12b,22b 前後方向通路1f,11f,21f,31fの内周面に密接して当該通路の内容物が後方側に漏れるのを防止する環状シール部
2c 前後方向通路1f,31fから露出するニードル弁後側部分(当該環状シール部よりも後側の部分)に形成されて後述の板バネ3bと当接する一対のテーパ面
12cは前後方向通路11fから露出するニードル弁後側部分に形成されて後述のコイルスプリング15の前端側を収容する鞘状部
2d,22d 前後方向通路1f,21f,31fから露出するニードル弁後側部分に形成されてスパウト1,21,31の溝部分1d,21d,31dに倣いながら移動する単一の下方凸状部
12d 前後方向通路11fから露出するニードル弁後側部分に形成されてスパウト11の溝部分11dに倣いながら移動する一対の下方凸状部
2e,22e 下方凸状部2d,22dの上面部分に形成されて後述の操作レバー4,24,操作ボタン34の一部(単一の片部4b,24b,34b)を受けることにより当該レバーや当該ボタンの動き(回動,下動)をニードル弁2,22の前方向への直線移動に変換するテーパ面状の単一の受け部
12e 一対の下方凸状部12dの各上面部分に形成されて後述の操作レバー14の一部(一対の片部14b)を受けることにより当該レバーの動き(回動)をニードル弁12の前方向への直線移動に変換するテーパ面状の一対の受け部
下記の3,13,23およびそれぞれのアルファベット付き参照番号はいずれも周壁後部カバーに関するものである。
3,13,23 周壁後部カバー
3a,13a,23a 組立後にスパウト1,11,21,31の窪み部分1c,11c,21c,31cに係合保持される一対の脚部(テーパ面+係合用段部)
3b 同じく組立後にニードル弁2のテーパ面2cに当接して当該弁を前方向に付勢する一対の平面状の板ばね
23b ニードル弁22bおよび周壁後部カバー23と一体成形されて当該弁を前方向に付勢する一対のU字状の板バネ
下記の4,14,24およびそれぞれのアルファベット付き参照番号はいずれも図1〜図4の操作レバーに関するものである。
4,14,24 回動タイプの操作レバー
4a,14a 組立後にスパウト1,11の凹状部分1b,11bに没入保持される一対の回動軸
24a スパウト21と操作レバー24との接続部分であって当該レバー操作時の回動基部となるヒンジ状部
4b,24b 同じく組立後にニードル弁2,22の受け部2e,22eと当接して操作レバー4,24の回動操作時(作動モードの設定操作時)には当該弁を後方向に移動させることによりそれまでの放出孔1h,21hと円錐状部分2a,22aとの閉塞状態(静止モード)を解除するニードル弁駆動用の単一の片部
14b 同じようにして操作レバー14の回動操作時にニードル弁12を後方向に駆動する一対の片部
24c,24d 操作レバー24の外周面の図示部分に形成されて、当該レバーを図示時計方向に回動させて組み立てた時に、スパウト21の案内凹状部21j,21kに回動操作可能な形で保持されるそれぞれ一対の片部(テーパ面+係合用段部)
下記の34およびそれぞれのアルファベット付き参照番号はいずれも図5および図6の操作ボタンに関するものである。
34 上下動タイプの操作ボタン
34a 先端側部分がスパウト31の上側外周面(曲面部分)31gに当接して、操作ボタン34の作動モード設定(下動)にともない当該曲面部分に案内されて自らの弾性力に抗する形でそれぞれ外側に変位する一対の垂下状の板バネ
34b 組立後にニードル弁2の受け部2eと当接して操作ボタン34の押下げ操作時(作動モードの設定操作時)には当該弁を後方向に移動させることによりそれまでの放出孔31hと円錐状部分2aとの閉塞状態(静止モード)を解除するニードル弁駆動用の単一の片部
34c,34d 操作ボタン34の外周面の図示部分に形成されて、当該ボタンをスパウト31の開放域31aにその上方から押し入れて組み込んだ時に、当該スパウトの案内凹状部31j,31kに押下げ操作可能な形で保持されるそれぞれ一対の片部(テーパ面+係合用段部)
その他の構成要素の参照番号として5,15を用いる。
5 スパウト1,11,21,31に嵌合して容器本体側に対する周知の弁機構要素(例えばポンプ式製品の場合は吐出弁、エアゾール式製品の場合は静止モードにおいて環状ラバーにより閉塞される内容物通過用孔部)を備えたステム
15 ニードル弁12の鞘状部12cと周壁後部カバー13の内周面との間に配されて当該弁を前方向に付勢するコイルスプリング
ここで、スパウト1,11,21,31ニードル弁2,12,22,周壁後部カバー3,13,23,操作レバー4,14,24,操作ボタン34およびステム5などは例えばポリプロピレン,ポリエチレン,ポリアセタール,ナイロン,ポリブチレンテレフタレートなどからなるプラスチック製のものであり、コイルスプリング15は金属製またはプラスチック製のものである。
図示の各チップストップ機構(実施例1〜4)の基本的特徴は、概略、
(11)容器本体側のステム5に嵌合するいわばスパウト本体部分と、ニードル弁2,12,22を収納するノズル相当部分とを、一体成形物からなるスパウト1,11,21の態様で構成し、
(12)ニードル弁2,12,22や周壁後部カバー3,13,23をスパウト1,11,21に取り付けるに際して、当該スパウトの前後方向通路(ノズル相当部分)1f,11f,21fにその後方から当該ニードル弁を装填した上で、当該周壁後部カバー(図3の場合はコイルスプリング15の前端側をニードル弁12の鞘状部12cに入れてから)を、同じく当該ニードル弁の後方から装着すればよい構造とし、
(13)操作レバー4,14,24はスパウト1,11,21の開放域1a,11a,21aの部分に回動可能な態様で、また操作ボタン34はスパウト31の開放域31aの部分に上下動可能な態様で設けられており、静止モードではそれぞれの片部4,14,24,34がニードル弁2,12,22のテーパ面状の受け部2e,12e,22eに当接した状態になっている、
ことなどである。
ここで、
(21)図1および図2のチップストップ機構の構成要素はスパウト1,ニードル弁2,[周壁後部カバー3+板バネ3b],操作レバー4の「4個」であり、
(22)図3のチップストップ機構の構成要素はスパウト11,ニードル弁12,周壁後部カバー13,操作レバー14,コイルスプリング15の「5個」であり,
(23)図4のチップストップ機構の構成要素は[スパウト21+操作レバー24],[ニードル弁22+周壁後部カバー23+板バネ23]の「2個」であり、
(24)図5および図6のチップストップ機構の構成要素はスパウト31,ニードル弁2,[周壁後部カバー3+板バネ3b],操作ボタン34の「4個」である。
なお、
図1および図2のスパウト1,ニードル弁2,[周壁後部カバー3+板バネ3b],操作レバー4,
図3のスパウト11,ニードル弁12,周壁後部カバー13,操作レバー14,
図4の[スパウト21+操作レバー24]および[ニードル弁22+周壁後部カバー23+板バネ23],
図5および図6のスパウト31,ニードル弁2,[周壁後部カバー3+板バネ3b],操作ボタン34,
の計12個の各構成要素は、何れも一体成形品である。
図1,図2のチップストップ機構の組立て手順は例えば次のようになる。
(31)ニードル弁2を、スパウト1の前後方向通路1fに後方から装填する。
(32)このニードル弁装填後、周壁後部カバー3の一対の脚部3aを、スパウト1の一対の窪み部分1cに後方から入れて係合させる。
(33)操作レバー4の一対の回動軸4aを、スパウト1の前方側の一対の凹状部分1bに没入させる。
(34)スパウト1をステム5に嵌合させる。
なお、周壁後部カバー3の一対の脚部3aをスパウト1の窪み部分1cに入れる際、当該脚部はそれぞれ、先ず、そのテーパ面が当該窪み部分の後方のスパウト内周面に当接して自らの弾性力に抗する形で内側に少し変位しながら前方向に進む。そして、当該テーパ面の後端部(=係合用段部への移行部)が窪み部分1cまで移動するとそれまでの内側への変位部分が弾性復帰して、脚部3aの係合用段部が当該窪み部分1cに係止される。
また、操作レバー4の一対の回動軸4aをスパウト1の前方側の凹状部分1bに没入させる際にも、当該回動軸はそれぞれ、先ずスパウト周面に当接して自らの弾性力に抗する形で少し圧縮された状態となり、凹状部分1bまで進むとそれまでの圧縮部分が弾性復帰して当該凹状部分に保持される。
上記(31)〜(34)の各作業の順番は、ニードル弁2の装填作業(31)が終ってから周壁後部カバー3の取付け作業(32)または操作レバー4の取付け作業(33)を行うという制約の下で、任意である。
図1,図2の組立後のチップストップ機構(静止モード)の場合、
(41)ニードル弁2の下方凸状部2dがスパウト1の単一の溝部分1dに案内され、
(42)周壁後部カバー3の脚部3a(の係合用段部)がスパウト1の窪み部分1cに係合保持され、
(43)ニードル弁2は、そのテーパ面2cが周壁後部カバー3の板バネ3bの先端内面部分に当接して、当該板バネの弾性力により前方向に付勢され、
(44)この付勢作用により、スパウト1の放出孔1hはニードル弁2の円錐状部分2aで閉塞され、
(45)操作レバー4は、その回動軸4aがスパウトの凹状部分1bに支持されて、その片部4bの先端後側曲面部分をニードル弁2の受け部2eに当接させた、
状態になっている。
このときの操作レバー4は、図1(a)に示されるようにスパウト1の上側外周面1gから離れて、その片部4bもニードル弁2の受け部2eにいわば乗っかっているだけにすぎない。
そして、利用者が操作レバー4の上面を下方に押すと、先ず当該操作レバーはその回動軸4aを中心にして図示の時計方向に回動し、当該操作レバーの一部である片部4bも同じ方向に回動する。
この片部4bの回動にともない、ニードル弁2のテーパ面状の受け部2eに後方向への力が作用して、当該ニードル弁はそのテーパ面2cで一対の板バネ3bをそれぞれの付勢力に抗する形で外側に広げながら後方へ移動する。ニードル弁2の後退によりその円錐状部分2aがスパウト1の放出孔1hから離間して、当該放出孔はそれまでの閉塞状態から開放状態へと移行する。
この操作レバー4(片部4b)の回動状態は、当該操作レバーの下面部分がスパウト1の上側外周面1gに当接するまで続く。
そして、操作レバー4がスパウト1(上側外周面1g)に当接すると、両者は一体となり、ステム5とともに、周知のステム付勢用のコイルスプリング(図示省略)の上方向への弾性力に抗しながら下動して、作動モードに移行する。すなわち、ステム5の下動により当該ステムの周知の弁作用部が開状態となって、容器に収納された内容物が「開状態の弁作用部−ステム5−スパウト1の上下方向通路1e−前後方向通路1f−放出孔1h」を経て外部空間に流出する。
なお、片部4bの回動にともなってニードル弁2のテーパ面状の受け部2eには下方向の力も作用するが、ニードル弁2(テーパ面2c)に対する板バネ3bの付勢力はステム5に対するコイルスプリング(図示省略)の上方向への付勢力ほど強く設定されていないので、ニードル弁2が後退しないままスパウト1およびステム5が先に下方に移動することはない。
作動モードの設定手段としては周知の機構、例えばポンプ式製品の場合は上流側の下方弁(吸込弁)を閉じて下流側の上方弁(吐出弁)を開く機構、またエアゾール式製品の場合はステムガスケットに対するステム孔部の位置をずらして当該孔部を連通状態にする機構を用いればよい。また、ステム付勢用の上述のコイルスプリングも周知である。
利用者が操作レバー4の押圧をやめると、ステム5,スパウト1および(当該スパウトの上側外周面1gに当接したままの)当該操作レバーの全体が、ステム付勢用のコイルスプリング(図示省略)の作用により所定位置まで上動して当該ステムの弁作用部は閉状態となる。すなわち容器内容物の放出動作が終了する。
この所定位置は、ステム5の静止モード位置であって、可動のステム側と固定の容器側との関連構造により一意に決まる。
また、このステム5の静止モード位置への復帰動作とともに、周壁後部カバー3の板バネ3bの内側への復元作用により、ニードル弁2はそのテーパ面2cを介して前方向の力を受けて同方向に移動する。その結果、外部空間への放出孔1hが当該ニードル弁の円錐状部分2aで閉塞されて、図1(a)の静止モードに復帰する。
図3のチップストップ機構における各構成要素と図1,図2のそれとの主な相違点は次のとおりある。
(51)図1,図2の板バネ3bに代えてコイルスプリング15を用いる。
(53)スパウト11の後側平面部分に、ニードル弁12の下方凸状部12dをそれぞれ案内するための一対の溝部分11dを形成している。
(52)ニードル弁12の後端中央部分に、コイルスプリング15を収容するための鞘状部12cを形成している。
(54)ニードル弁12の当該鞘状部の両側に、スパウト11の溝部分11dに案内される一対の下方凸状部12dおよび操作レバー応動用の一対の受け部12eを形成している。
(55)操作レバー14に、ニードル弁12の受け部12eに当接する一対の片部14bを形成している。
また、チップストップ機構の組立手順における制約は、ニードル弁12をスパウト11の前後方向通路11fに装填し、かつコイルスプリング15をニードル弁12の鞘状部12cに入れてから、周壁後部カバー13の脚部13aをそれぞれスパウト11の窪み部11cに取り付けることである。
これら以外の、例えばスパウト11,ニードル弁12,周壁後部カバー13,操作レバー14およびステム(図示省略)などの各構成要素間の関連構造や、静止モードと作動モードとの切換え操作にともなうスパウト11,ニードル弁12および操作レバー14の移動態様や、板バネ3bに代わるコイルスプリング15の強さとステムの上方向付勢用コイルスプリング(図示省略)の強さとの関係などは、それぞれ図1および図2のチップストップ機構の場合と同様である。
図4のチップストップ機構における各構成要素と図1,図2のそれとの主な相違点は次のとおりある。
(61)スパウト21と操作レバー24とが一体成形され、両部材は、操作レバー24の回動基部となるヒンジ状部24aにより繋がっている。
(62)ニードル弁22と周壁後部カバー23とが一対のU字状板バネ23bを介して一体成形されている。ニードル弁22は、操作レバー24の回動操作(作動モードの設定操作)に応じて、U字状板バネ23bの後方への付勢力に抗する形で前方向に移動できる。
(63)操作レバー24にはそれぞれ一対の突状片部24c,24d(テーパ面+係合用段部)を形成し、スパウト21には当該突状片部に対応したそれぞれ一対の案内凹状部21j,21kを形成している。チップストップ機構の組立後の状態では、突状片部24c,24dがそれぞれ案内凹状部21j,21kに保持されている。なお、この組立後の保持状態において、突状片部24c,24dは案内凹状部21j,21kの中において移動(回動)可能であり、例えば静止モードのときには当該突状片部の係合用段部が当該案内凹状部の内面部分に係止される。
また、チップストップ機構の組立手順における制約は、ニードル弁22をスパウト21の前後方向通路21fに装填しながら周壁後部カバー23の脚部23aをそれぞれスパウト21の窪み部21cに取り付けてから、図示の状態の操作レバー24を時計方向に回動して、その突状片部24c,24dがスパウト21の案内凹状部21j,21kに入り込んだ形にする、ことである。
なお、操作レバー24の突状片部24c,24dをスパウト21の案内凹状部21j,21kに入れる過程では、周壁後部カバーの一対の脚部3a(13a,23a)をスパウトに取り付ける場合と同じように、突状片部24c,24dのテーパ面がいったん変形してから元の状態に復帰する。
すなわち、突状片部24c,24dのテーパ面は、先ず案内凹状部21j,21kが形成されていないスパウト内周面部分に当接してそれぞれ内側に変形する。そして、当該テーパ面は、その全体が案内凹状部21j,21kに入り込むことにより元の形状に弾性復帰する。
これら以外の、例えばスパウト21,ニードル弁22,周壁後部カバー23,操作レバー24およびステム(図示省略)などの各構成要素間の関連構造や、静止モードと作動モードとの切換え操作にともなうスパウト21,ニードル弁22および操作レバー24の移動態様や、U字状板バネ23bの強さとステムの上方向付勢用コイルスプリング(図示省略)の強さとの関係などは、それぞれ図1および図2のチップストップ機構の場合と同様である。
図5,図6のチップストップ機構における各構成要素と図1,図2のそれとの主な相違点は次のとおりある。
(71)作動モード設定用の操作部材として、一対の垂下状の板バネ34aや一対の被案内用の片部(テーパ面+係合用段部)34c,34dを設けた上下動タイプの操作ボタン34を用いている。
(72)スパウト31の上側外周面31gを曲面形状とし、操作ボタン34の押下げ操作時に一対の板バネ34が当該曲面にならって自らの弾性力に抗する形で外側に変位するようにし、また、操作ボタン43の上下動時にその片部(テーパ面+係合用段部)34c,34dをそれぞれ個々にガイドするための案内凹状部31j,31kを形成している。
(73)操作ボタン34をスパウト31の開放域31aにその上方から押し入れていくことにより両者を一対化している。
この押入れ動作のとき、操作ボタン34の片部(テーパ面+係合用段部)34c,34dは、それぞれ内側にいったん変形してからスパウト31の案内凹状部31j,31kに入り込むことにより元の状態に復帰する。
すなわち、スパウト31の案内凹状部31j,31kの直上の周面部分から押し入れられていく片部34c,34dは、先ずそれぞれのテーパ面が当該周面部分に当接することで(合成樹脂製のいくらかの自弾性力に抗しながら)全体として内側に変形し、続いて当該案内凹状部に入りこむことにより元の状態に弾性復帰する。この復帰状態では片部34c,34dが案内凹状部31j,31kに係止される。
最終的に組み立てられた操作ボタン34は、一対の板バネ34aが外側に少し変位するようにスパウト31の上側外周面31gと当接し、かつニードル弁駆動用の単一の片部34bがニードル弁2の受け部2eと当接した状態になる。なお、一対の板バネ34aは操作ボタン34の天井面の片部34bを通る中心線に対して対称の位置に形成されている。
このように操作ボタン34は、静止モードにおいてその一対の板バネ34aおよび単一の片部34bの部分でスパウト31にバランスよく支持され、かつ、その片部34c,34dの部分でスパウト31の周方向に対していわば位置決めされている。また、予め一対の板バネ34aを外側に少し変位した状態にしているので、操作ボタン3はその板バネ34aの弾性力で上方に付勢され無駄ながたつきを生じない。
ここで操作ボタン34は押圧されると、その片部34c,34dがスパウト31の案内凹状部31j,31kにガイドされながら下方に移動する。
この操作ボタンの下方への移動にともない、図1〜図4の各操作レバーの場合と同じように、
(81)先ず操作ボタン34の天井面がスパウト31の上側外周面31gに当接する(このとき一対の板バネ34aは当該上側外周面に倣って外側に変形していく)までは、当該操作ボタンの単一の片部34bがニードル弁2の受け部2eに作用することにより、当該ニードル弁を板バネ3bの自弾性力に抗する形で後方に駆動して円錐状部分2aによるそれまでの放出孔31hの閉塞状態を解除し、
(82)この天井面が上側外周面31gに当接した後(図5(b)参照)は、操作ボタン34といわば一体化したスパウト31が下方に移動して周知のステム弁機構(図示省略)を開状態とし、
(83)その結果、容器に収納されている内容物が図5(b)に示すように「ステム5−スパウト31の上下方向通路31g−スパウト31の前後方向通路31f−放出孔31h」を経て外部空間に放出される。すなわち作動モードに設定される。
なお、操作ボタン34の押下げ操作時にスパウト31の上側外周面31gに倣って外側に変形する一対の板バネ34aの弾性力は、ニードル弁付勢用の板バネ3bと同じように、ステム付勢用の周知のコイルスプリング(図示省略)のそれよりも十分小さな値に設定されている。
そして利用者が操作ボタン34の押圧(作動モード)を解除すると、
(91)先ず上記コイルスプリングの作用によりスパウト31が静止モード位置に復帰し(このとき操作ボタン34は当該スパウトの上側外周面31gに略当接したまま、すなわちニードル弁2は後退して放出孔31hが開いたままである)、
(92)続いてニードル弁2は一対の板バネ3bのテーパ面2cに対する弾性力により前方向に復帰する。これにともなって操作ボタン34は、一対の板バネ34aの弾性力と、ニードル弁2の受け部2eが片部34bに作用する力との、二箇所に作用する力により上方向垂直に復帰して、静止モードに移行する。
図5および図6のチップストップ機構の組立手順における制約は、ニードル弁22をスパウト31の前後方向通路31fに装填してから、操作ボタン34および周壁後部カバー3を当該スパウトに取り付けることである。
これ以外の、例えばスパウト31,ニードル弁2,周壁後部カバー3およびステム(図示省略)などの各構成要素間の関連構造や、静止モードと作動モードとの切換え操作にともなうスパウト31およびニードル弁2の移動態様などは、それぞれ図1および図2のチップストップ機構の場合と同様である。
図4のスパウト21および操作レバー24を図1,図2のスパウト1および操作レバー4に置き換えた態様のチップストップ機構や、図4のニードル弁22および周壁後部カバー23を図1,図2のニードル弁2および周壁後部カバー3に置き換えた態様のチップストップ機構を用いるようにしてもよい。
また、図1,図2のチップストップ機構におけるスパウト1と操作レバー4との一体化や、図3のチップストップ機構におけるスパウト11と操作レバー14との一体化の手段として、図4のスパウト21および操作レバー24の一体成形手法を用いるようにしてもよい。
また、図5および図6のチップストップ機構の(ニードル弁駆動用の)片部34b,ニードル弁2,周壁後部カバー3に代えて、図3や図4の対応する各構成要素を適宜用いる、さらには組み合わせて用いるようにしてもよい。
本発明が適用されるポンプ式製品やエアゾール式製品としては、洗浄剤,清掃剤,制汗剤,冷却剤,筋肉消炎剤,ヘアスタイリング剤,ヘアトリートメント剤,染毛剤,育毛剤,化粧品,シェービングフォーム,食品,液滴状のもの(ビタミンなど),医薬品,医薬部外品,塗料,園芸用剤,忌避剤(殺虫剤),クリーナー,消臭剤,洗濯のり,ウレタンフォーム,消火器,接着剤,潤滑剤などの各種用途のものがある。
容器本体に収納する内容物は、例えば油成分,アルコール類,界面活性剤,高分子化合物,粉状物,各用途に応じた有効成分などである。
粉状物としては、金属塩類粉末,無機物粉末や樹脂粉末などを用いる。例えば、タルク,カオリン,アルミニウムヒドロキシクロライド(アルミ塩),アルギン酸カルシウム,金粉,銀粉,雲母,炭酸塩,硫酸バリウム,セルロース,これらの混合物などを用いる。
油成分としては、シリコーン油,パーム油,ユーカリ油,ツバキ油,オリーブ油,ホホバ油,パラフィン油,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,リノール酸,リノレン酸などを用いる。
アルコール類としては、エタノールなどの1価の低級アルコール,ラウリルアルコールなどの1価の高級アルコール,エチレングリコールなどの多価アルコールなどを用いる。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどの非イオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの両性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤などを用いる。
高分子化合物としては、メチルセルロース,ゼラチン,デンプン,カゼインなどを用いる。
各用途に応じた有効成分としては、サリチル酸メチル,インドメタシンなどの消炎鎮痛剤、安息香酸ナトリウム,クレゾールなどの除菌剤、ヒレスロイド,ジエチルトルアミドなどの害虫忌避剤、酸化亜鉛などの制汗剤、カンフル,メントールなどの清涼剤、エフェドリン,アドレナリンなどの抗喘息薬、スクラロース,アスパルテームなどの甘味料、エポキシ樹脂,ウレタンなどの接着剤や塗料、パラフェニレンジアミン,アミノフェノールなどの染料,リン酸二水素アンモニウム,炭酸水素ナトリウム・カリウムなどの消火剤などを用いる。
さらに、上記内容物以外の、懸濁剤,紫外線吸収剤,乳化剤,保湿剤,酸化防止剤、金属イオン封鎖剤なども用いることができる。
エアゾール式製品における内容物放出用ガスとしては、炭酸ガス,窒素ガス,圧縮空気,酸素ガス,希ガス,これらの混合ガスなどの圧縮ガスや、液化石油ガス,ジメチルエーテル,フロロカーボンなどの液化ガスを用いる。

Claims (10)

  1. 前側に設けられた放出口が、弾性力の作用で閉状態に初期設定されるとともに、利用者の内容物放出操作に基づいてそれまでの閉状態から開状態へと移行するチップストップ機構において、
    前記放出口にいたる直線状の下流側通路を構成する下流筒状部、容器本体側の出力部につながる上流側通路を構成する上流筒状部、当該下流側通路の後方延長部分が開口している周壁部および、上面開放域を備えたスパウトと、
    前記下流側通路に移動可能な形で設けられて前記放出口に対する開閉動作を行う弁部材と、
    前記スパウトの前記周壁部の開口部分に取り付けられて前記弁部材の後方露出部分側を支える周壁カバー体と、
    前記周壁カバー体側に設けられて、前記弁部材を、前記放出口が閉状態となる前方向に付勢する弾性部材と、
    前記スパウトの上面開放域に配されて、かつ、作動モードの設定操作にともないその一部が前記弁部材の後方露出部分に作用して当該弁部材を後方向に移動させる態様の操作部材と、
    からなることを特徴とするチップストップ機構。
  2. 前記弾性部材として、前記周壁カバー体に形成された第1の板バネを用いる、
    ことを特徴とする請求項1記載のチップストップ機構。
  3. 前記第1の板バネは、前記弁部材および前記周壁カバー体と一体成形されたものである、
    ことを特徴とする請求項2記載のチップストップ機構。
  4. 前記弾性部材として、前記周壁カバー体とは別体のコイルスプリングを用いる、
    ことを特徴とする請求項1記載のチップストップ機構。
  5. 前記操作部材として、回動タイプのものを用いる、
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のチップストップ機構。
  6. 前記回動タイプの操作部材は、その回動基部が前記上面開放域の前側部分において前記スパウトと連結した態様で一体成形されている、
    ことを特徴とする請求項5記載のチップストップ機構。
  7. 前記操作部材として、上下動タイプのものを用いる、
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のチップストップ機構。
  8. 前記上下動タイプの操作部材は、前記周壁部の内周面部分に形成された案内部にしたがって上下動する脚部および、前記下流筒状部の外周面にその上方から当接して作動モードの設定操作にともなう当該操作部材の下動時には自らの弾性力に抗する形で変位する第2の板バネを備えている、
    ことを特徴とする請求項7記載のチップストップ機構。
  9. 請求項1乃至8の何れかに記載のチップストップ機構を備え、かつ、容器本体内部に内容物を収容した、
    ことを特徴とするポンプ式製品。
  10. 請求項1乃至8の何れかに記載のチップストップ機構を備え、かつ、容器本体内部に放出用ガスおよび内容物を収容した、
    ことを特徴とするエアゾール式製品。
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JP2004136212A (ja) * 2002-10-17 2004-05-13 Mitani Valve Co Ltd 流量調整機能を持つ操作釦およびこの操作釦を備えたエアゾール式製品

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