JP4724716B2 - 安全タイヤ用空気のうおよび安全タイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、タイヤに収納され、該タイヤの所定の内圧との関係で設定された内圧で空気が充填され、タイヤの内圧が正常な状態では少なくともタイヤ内面との間に空間部を形成し、タイヤの内圧の低下に伴って拡張変形して、荷重の支持をタイヤから肩代わりする中空円管状の安全タイヤ用空気のう及びかかる空気のうを有する安全タイヤに関し、特にかかる空気のう及び安全タイヤの耐久性の向上を図る。
パンク等によってタイヤ内圧が急激に低下したランフラット状態においてもある程度の距離の走行が可能である安全タイヤとしては、補強チューブ、補強ゴム、補強ベルト等の補強部材、又は発泡体、弾性体、中子等にタイヤ負荷を肩代わり支持させるタイヤや、シーラント剤を塗布又は充填してタイヤに生じた孔等の損傷部を塞いで内圧低下を防止したタイヤ等が知られている。しかし、これら従来の安全タイヤは、製造方法が複雑なため、不良率が高くなったり、製造効率が低下したりする場合が多かった。
かかる問題を解消するため、例えば国際公開第02/43975号パンフレットには、安全タイヤの内部に収納されて、タイヤの内圧が低下するランフラット状態では、タイヤ内圧の低下に伴って拡張変形して荷重支持をタイヤから肩代わりする中空円管状の空気のうが記載されている。また、国際公開第02/96678号パンフレットには、かかる中空円管状の空気のうのクラウン部に補強層を設けることが記載されている。
中空円管状の空気のうにおいては、タイヤ内圧正常時にはタイヤと空気のうとの間の空間を維持する必要があり、一方、タイヤ内圧低下時には均一に拡張変形して、荷重の支持をタイヤから肩代わりする必要がある。しかし、特許文献1及び2に記載された空気のうでは、タイヤ内圧正常時の空気のうの形状を維持するためにクラウン部の剛性を上げると、これに伴ってサイド部の伸長性が低下する結果、内圧低下時の均一な拡張変形が損なわれ、偏拡張を引き起こしやすい。かかる偏拡張した状態でランフラット走行を続けると、拡張の大きな部分の強度が低いことから、所期したランフラット耐久性を得ることができない。また、タイヤ内圧低下時の均一な拡張変形を得るためにはサイド部の伸長性を高めることが必要であるが、これに伴ってクラウン部の剛性も下がる結果、タイヤの転動に伴う遠心力や空気のう内に充填した空気の圧力の作用により、空気のうがクリープ変形して径成長し、ついにはタイヤの内面にまで到達する場合があり、このため空気のうがタイヤ内面に擦れて破損するおそれがある。このように、従来の空気のうでは、クラウン部の高剛性化とサイド部の伸長性の確保を両立することは極めて困難であった。
したがって、この発明の目的は、空気のうのクラウン部とサイド部の剛性の適正化を図ることにより、内圧正常時のクリープ変形を抑制すると同時に、ランフラット走行時の偏拡張を防止して、総合的な耐久性を向上させた安全タイヤ用空気のう及びかかる空気のうを有する安全タイヤを提供することにある。
前記の目的を達成するため、この発明の安全タイヤ用空気のうは、タイヤに収納され、該タイヤの所定の内圧との関係で設定された内圧で空気が充填され、タイヤの内圧が正常な状態では少なくともタイヤ内面との間に空間部を形成し、タイヤの内圧の低下に伴って拡張変形して、荷重の支持をタイヤから肩代わりする中空円管状の安全タイヤ用空気のうにおいて、該空気のうを、タイヤに収納しリム組みした姿勢にてタイヤのトレッド部内面に対向するクラウン部と、リムに対向するベース部と、クラウン部とベース部の間に延びるサイド部に区分して、前記空気のうは、空気不透過性のチューブと、不織布とゴムの複合体からなり該チューブの少なくともクラウン部及びサイド部を覆う補強層とを具え、補強層を構成するゴムのクラウン部における200%モジュラスをM、破断伸びをE、サイド部における200%モジュラスをM、破断伸びをEとして、M/Mが1より大きく、かつE/Eが1より小さいことを特徴とする。これによれば、クラウン部の剛性を確保しタイヤ内圧正常時のクリープ変形を抑制しつつ、サイド部の伸長性を高めタイヤ内圧低下時の偏拡張を防止することができる。
ここで「タイヤの所定の内圧」とは、空気のうを収納する安全タイヤに対して、JATMA、TRA、ETRTO等の、タイヤが製造、販売、又は使用される地域において有効な工業基準、規格等に規定され、負荷能力に応じて特定される内圧をいうものとする。また、「所定の内圧との関係で設定された内圧」とは、タイヤに所定の内圧を適用した気体充填状態では、空気のうの外面とタイヤの内面との間に空間を形成することができ、一方、タイヤの内圧が低下したランフラット状態では、タイヤ内圧の低下に伴って空気のうが拡張変形して荷重支持をタイヤから肩代わりすることができる内圧をいい、好適にはタイヤの所定の内圧+0〜20%の範囲とする。
また、M/Mの好適な範囲は1.5以上4.0以下であり、E/Eの好適な範囲は0.3以上0.8以下である。
さらに、Mが7.0MPa以上15.0MPa以下であり、かつEが200%以上900%以下であること、及び/又はMが2.5MPa以上12MPa以下であり、かつEが300%以上980%以下であることが好ましい。
さらにまた、補強層のクラウン部及びサイド部に同一の不織布、好ましくはアラミド不織布を用いてもよく、また、これらに異なる不織布、好ましくはクラウン部にアラミド不織布、サイド部にポリエチレンテレフタレート(PET)不織布を用いてもよい。あるいは、PET不織布を用いた第一部材をチューブに密着して配置し、この第一部材の外周上にアラミド不織布を用いた第二部材を配置し、これによって空気のうのクラウン部外面を構成してもよい。なお、アラミド不織布としては、目付量が10g/m以上80g/m以下のものが好ましく、PET不織布としては、目付量が50g/m以上200g/m以下ものが好ましい。
そして、この発明の安全タイヤは、前記のいずれかの空気のうを有するものである。
この発明によれば、空気のうのクラウン部の剛性を確保しタイヤ内圧正常時のクリープ変形を抑制しつつ、サイド部の伸長性を高めタイヤ内圧低下時の偏拡張を防止して、総合的な耐久性を向上させた安全タイヤ用空気のう及びかかる空気のうを有する安全タイヤを提供することが可能となる。
この発明に従う代表的な安全タイヤ用空気のうを収納した安全タイヤをリムに装着し、所定の内圧を充填した状態で示す幅方向断面図である。 この発明に従う他の安全タイヤ用空気のうを収納した安全タイヤをリムに装着し、所定の内圧を充填した状態で示す幅方向断面図である。 この発明に従う更に他の安全タイヤ用空気のうを収納した安全タイヤをリムに装着し、所定の内圧を充填した状態で示す幅方向断面図である。 この発明に従う更にまた他の安全タイヤ用空気のうを収納した安全タイヤをリムに装着し、所定の内圧を充填した状態で示す幅方向断面図である。
符号の説明
1 空気のう
2 タイヤ
3 クラウン部
4 ベース部
5 サイド部
6 チューブ
7 補強層
8 第一部材
9 第二部材
次に、図面を参照しつつこの発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明に従う代表的な安全タイヤ用空気のう(以下「空気のう」という。)を収納した安全タイヤをリムに装着し、所定の内圧を充填した状態で示す幅方向断面図である。
図1に示す空気のう1は、中空円管状をなしており、タイヤ2に収納されて安全タイヤを形成している。この安全タイヤをリムRに装着してタイヤ組立体を形成する。そして、タイヤ2には空気充填バルブ(図示せず)を介して所定の空気圧を充填し、空気のう1には他の空気充填バルブ(図示せず)を介してタイヤ2の所定の空気圧との関係で設定された内圧で空気を充填し、その結果、図1に示すように、タイヤ2内には空間Sが、空気のう1内には空間Sがそれぞれ形成される。一方、パンク等によりタイヤ2の空間Sの内圧が急激に低下すると、空間Sと空間Sとの内圧差が大きくなる結果、空気のう1が拡張変形して最終的にはタイヤ2の内面に達し、荷重の支持をタイヤ2から肩代わりする。また、図示のようにタイヤ内に収納されリム組みした姿勢にて、空気のう1は、タイヤ2のトレッド部内面に対向するクラウン部3と、リムRに対向するベース部4と、クラウン部3とベース部4の間に延びるサイド部5に区分される。
そして、この発明の構成上の主な特徴は、空気のう1は、空気不透過性のチューブ6と、不織布とゴムの複合体からなり、チューブ6の少なくともクラウン部3及びサイド部4を覆う補強層7とを具えること、補強層7を構成するゴムのクラウン部3における200%モジュラスをM、破断伸びをE、補強層7を構成するゴムのサイド部5における200%モジュラスをM、破断伸びをEとして、M/Mが1より大きく、かつE/Eが1より小さいことにある。
従来の空気のうでは、拡張変形後にも十分な荷重支持を行うために、タイヤ内圧正常時において空気のうの内圧をタイヤの内圧よりも0〜20%高くすることが行われており、この内圧差により空気のうが拡張変形するのを防ぐために補強層を配設して張力を負担させている。この補強層は、一般にいずれの部位においても同一の材料から構成されるが、各部に要求される物性は全く異なり、クラウン部には、タイヤ内圧正常時のクリープ変形を抑制する観点から高い剛性が必要であり、一方、サイド部には、タイヤ内圧低下時に均一に拡張変形して偏拡張を防止する観点から高い伸長性が必要である。このため、従来の空気のうでは、両部に要求される物性の中間的な特性を有するゴムを用いて補強層を構成していた。しかし、空気のうに要求される耐久性はますます高まっており、各部毎に剛性と伸長性を適正化する必要に迫られている。
そこで、発明者は、補強層のクラウン部及びサイド部のそれぞれを構成するゴムに適当な物性について鋭意研究を重ね、次のような知見を得た。まず、サイド部は、パンク等によりタイヤ内圧が低下した際に、急速に拡張できるような高い伸長性が必要とされる。かかる伸長性には、補強層を構成するゴムの破断伸びが大きく寄与するので、サイド部には破断伸びの大きなゴムを使う必要がある。一般に、破断伸びの大きなゴムは、200%モジュラスが小さく比較的小さな力でも大きく変形するが、サイド部の張力負担はクラウン部に対して低いので、このように200%モジュラスの低いゴムをサイド部に使用しても、クラウン部のそれが高ければ、タイヤと空気のうの間に空間を維持することは可能である。そこで発明者は、サイド部には破断伸びEが大きく200%モジュラスMの小さいゴムを使用し、クラウン部には破断伸びEが小さく200%モジュラスMの大きいゴムを使用すること、より具体的にはM/M>1、かつE/E<1という関係とすれば、タイヤ内圧正常時のクリープ変形を抑制しつつ、タイヤ内圧低下時のサイド部の伸長性を確保できることを見出し、この発明を完成させるに至ったのである。
チューブとしては、空気不透過性であり、かつタイヤ内圧低下時に拡張変形可能なものであれば特に限定されず、例えばポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリ塩化ビリニデン樹脂等の空気透過性樹脂により構成される樹脂フィルムで形成したチューブ、従来のチューブ入りタイヤ用ゴムチューブ又は従来の空気のうを構成するチューブを用いることができる。
クラウン部とサイド部を異なるゴムで構成した補強層を形成するには、例えば、チューブの外面に不織布を貼り付け、この不織布上の所定位置に2種類の物性の異なる未加硫ゴムを載置し、これを加硫することで不織布中にゴムを浸透させて形成することができる。あるいは、特許文献2に記載されているように、ゴムと不織布の複合体からなる狭幅ストリップをチューブ上で周方向にらせん巻回して補強層を形成する場合には、クラウン部とサイド部とを異なる物性を有する2種類の狭幅ストリップにより形成すればよい。
また、M/Mは1.5以上4.0以下とすることが好ましい。この比が1.5未満の場合には、クラウン部のクリープ変形が増大するため、長期にわたって空気のう1の断面形状を偏平に保持し、タイヤと空気のうの間の空間Sを維持することが困難となり、空気のう1がタイヤ内面と擦れて故障に至るおそれがあるからである。また、この比が4.0を超える場合には、サイド部に比べてクラウン部の剛性が高すぎ、タイヤ内圧低下時にサイド部から拡張変形を始める結果、偏拡張を引き起こしやすく、かかる偏拡張はランフラット走行時の空気のうの耐久性を損なうからである。
さらに、E/Eは0.3以上0.8以下であることが好ましい。この比が0.3未満の場合には、クラウン部の破断伸びが小さくなりすぎ、クラウン部の劣化寿命を縮めるおそれがあるからであり、0.8を超える場合には、サイド部の劣化寿命を縮めるおそれがあるからである。
クラウン部3を構成するゴムの物性に関し、Mが7.0MPa以上15.0MPa以下であり、かつEが200%以上900%以下であることが好ましい。前記の通り、空気のう1の内圧はタイヤの内圧に対して高く設定されており、主としてクラウン部3がこの差圧により生ずる張力を負担することによって、タイヤ内圧正常時に空気のう1が拡張変形するのを防止している。Mが小さすぎると、この張力を十分に負担することが困難となり、タイヤ内圧正常時に空気のう1が拡張変形するおそれがあることから、Mは少なくとも7.0MPaとすることが好ましいが、Mは15MPaあれば十分であり、これを超えることは、コストが急激に上昇することから好ましくない。また、タイヤ内圧低下時に均一な拡張変形をするためには、クラウン部3もある程度伸長をする必要がある。この観点からは、Eは少なくとも200%であることが好ましいが、Eは900%あれば十分であり、これを超えることは、コストが急激に上昇することから好ましくない。
サイド部5を構成するゴムの物性に関し、Mが2.5MPa以上12MPa以下であり、かつEが300%以上980%以下であることが好ましい。クラウン部3に比べると割合が少ないものの、サイド部5も張力を負担するので、Mが小さすぎるとやはり空気のう1の形状を保持することが困難となる場合があることから、Mは少なくとも2.5MPaとすることが好ましいが、Mは12MPaあれば十分であり、これを超えることは、コストが急激に上昇することから好ましくない。また、前記の通り、サイド部5はタイヤ内圧が低下した場合に、急速に拡張変形することが望ましく、この観点からは、Eが少なくとも300%であることが好ましいが、Eは980%あれば十分であり、これを超えることは、コストが急激に上昇することから好ましくない。
補強層7を構成する不織布としては、例えばアラミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の樹脂から構成することができる。特に、高い剛性補強効果が望まれるクラウン部3には、強力の高いアラミド不織布を用いることが好ましい。サイド部5には、クラウン部3と同じ素材の不織布を用いてもよいが、前記のように狭幅ストリップを用いて補強層7を形成する場合のように、クラウン部3とサイド部5のそれぞれを構成する不織布を容易に異ならせることができる場合には、図2に示すように、サイド部5にはPET不織布を用いた第一部材8を配置し、クラウン部3にはアラミド不織布を用いた第二部材9を配置することが好ましい。PET不織布は、ある程度の弾性変形が可能であり、幅方向断面の径差があるサイド部5への貼り付けが容易だからである。
また、図3に示すように、PET不織布とゴム複合体からなる第一部材8をチューブ6に密着して配置し、この第一部材8の外周上に、アラミド不織布とゴムの複合体からなる第二部材9を配置し、この第二部材9が空気のう1のクラウン部3の外面となるように構成してもよい。このように補強層7をモジュラス及び破断伸びの異なる二層構造とすることで、比較的単純な製造工程で、クラウン部3とサイド部5の夫々に所望のモジュラス及び破断伸びを付与した補強層7を得ることができる。
不織布の目付量は、小さすぎるとタイヤ内圧正常時の剛性の確保が困難となる場合があり、大きすぎると不織布内部の空隙にゴムが浸透しにくくなり、補強層7の均質性が損なわれ易くなる。したがって、アラミド不織布を用いる場合は、目付量を10g/m以上80g/mとすることが好ましく、PET不織布を用いる場合には、目付量を50g/m以上200g/mとすることが好ましい。
補強層7は、図1に示すようなクラウン部3及びサイド部5のみならず、図2〜4に示すようにベース部4にも配置することができ、この場合には、補強層7がチューブ6の全体を包囲する。
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一部を示したにすぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を相互に組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることができる。
次に、この発明に従う安全タイヤを試作し性能評価を行ったので、以下に説明する。
実施例1〜4の安全タイヤは、タイヤサイズが495/45R22.5のタイヤ内に空気のうを収納してなる。この空気のうは、図1に示す構造を有し、目付量が70g/mのアラミド不織布を補強層のクラウン部に5層及びサイド部に1層用いており、表1に示す諸元を有する。
比較のため、図1に示す構造を有し、目付量が70g/mのアラミド不織布を補強層のクラウン部に5層及びサイド部に1層用いているものの、補強層を構成するゴムの物性がこの発明の範囲外であり、表1に示す諸元を有する空気のうを、タイヤサイズが実施例1〜4のタイヤと同じでタイヤに収納した安全タイヤ(比較例1〜3)についても併せて試作した。
前記各安全タイヤを、リムサイズが17.00×22.5のリムに装着してタイヤ車輪とし、空気のうを含むタイヤ(空間S)の内圧を900kPa(相対圧)とし、空気のう(空間S)の内圧を970kPa(相対圧)とし、タイヤ負荷荷重:56.88kN、走行速度:60km/hの条件下でドラム試験機上を種々の走行距離にわたり走行させて、空気のうを劣化させた。走行試験を終えた空気のうをテスト車両に取り付け、60km/hの速度で75Rのコーナーを旋回中にバットレス部を爆破した。この条件下では、0.3秒でタイヤ内圧が抜けランフラット走行状態となる。そして、ランフラット走行状態となったタイヤを解体し、取り出した空気のうのを目視確認し、均一に拡張することのできる限界の走行距離を調べ、これにより耐偏拡張性を評価した。その評価結果を表1に示す。
また、前記各安全タイヤを、リムサイズが17.00×22.5のリムに装着してタイヤ車輪とし、空気のうを含むタイヤ(空間S)の内圧を900kPa(相対圧)とし、空気のう(空間S)の内圧を970kPa(相対圧)とし、タイヤ負荷荷重:56.88kN、走行速度:60km/hの条件下でドラム試験機上を30000km走行させた。そして、ドラム走行前後の空気のうの容積変化を調べ、これにより耐クリープ変形性を評価した。その評価結果を表1に示す。
Figure 0004724716
なお、表1に示す評価結果は、いずれも比較例1のタイヤの評価結果を100としたときの指数比で示しており、数値が大きいほど性能は優れている。
表1に示す結果において、補強層のクラウン部を構成するゴムを同一とした比較例1のタイヤと実施例1及び2のタイヤを比べると、実施例1及び2のタイヤは、耐クリープ変形性を比較例1のタイヤと同レベルに維持しながら、耐偏拡張性が大幅に向上しており、総合的な耐久性に優れていることが分かる。また、耐偏拡張性を大きくするために補強層のサイド部を構成するゴムの破断伸びを大きくした比較例2のタイヤと実施例4のタイヤを比べると、実施例4のタイヤは、耐偏拡張性が比較例2のタイヤよりも若干向上した上に、耐クリープ変形性が大幅に向上しており、総合的な耐久性に優れていることが分かる。さらに、耐クリープ変形性を大きくするために補強層のクラウン部を構成するゴムの200%モジュラスを大きくした比較例3のタイヤと実施例3のタイヤを比べると、実施例3のタイヤは、耐クリープ変形性及び耐偏拡張性が大幅に向上しており、総合的な耐久性に優れていることが分かる。
以上の説明から明らかなように、この発明によって、内圧正常時のクリープ変形を抑制すると同時に、ランフラット走行時の偏拡張を防止して、総合的な耐久性を向上させた安全タイヤ用空気のう及びかかる空気のうを有する安全タイヤを提供することが可能となった。

Claims (11)

  1. タイヤに収納され、該タイヤの所定の内圧との関係で設定された内圧で空気が充填され、タイヤの内圧が正常な状態では少なくともタイヤ内面との間に空間部を形成し、タイヤの内圧の低下に伴って拡張変形して、荷重の支持をタイヤから肩代わりする中空円管状の安全タイヤ用空気のうにおいて、
    該空気のうを、タイヤに収納しリム組みした姿勢にてタイヤのトレッド部内面に対向するクラウン部と、リムに対向するベース部と、クラウン部とベース部の間に延びるサイド部に区分して、
    前記空気のうは、空気不透過性のチューブと、不織布とゴムの複合体からなり該チューブの少なくともクラウン部及びサイド部を覆う補強層とを具え、
    補強層を構成するゴムのクラウン部における200%モジュラスをM、破断伸びをE、サイド部における200%モジュラスをM、破断伸びをEとして、M/Mが1より大きく、かつE/Eが1より小さいことを特徴とする安全タイヤ用空気のう。
  2. /Mが1.5以上4.0以下である、請求項1に記載の安全タイヤ用空気のう。
  3. /Eが0.3以上0.8以下である、請求項1又は2に記載の安全タイヤ用空気のう。
  4. が7.0MPa以上15.0MPa以下であり、かつEが200%以上900%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の安全タイヤ用空気のう。
  5. が2.5MPa以上12MPa以下であり、かつEが300%以上980%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の安全タイヤ用空気のう。
  6. 前記補強層のクラウン部及びサイド部を構成する不織布はアラミド不織布である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の安全タイヤ用空気のう。
  7. 前記補強層のクラウン部を構成する不織布はアラミド不織布であり、サイド部を構成する不織布はポリエチレンテレフタレート(PET)不織布である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の安全タイヤ用空気のう。
  8. 前記補強層は、PET不織布とゴムの複合体からなり、前記チューブに密着して配置された第一部材と、アラミド不織布とゴムの複合体からなり、前記第一部材の外周上に配置され、空気のうのクラウン部外面を構成する第二部材とを具える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の安全タイヤ用空気のう。
  9. PET不織布の目付量が50g/m以上200g/m以下である、請求項7又は8に記載の安全タイヤ用空気のう。
  10. アラミド不織布の目付量が10g/m以上80g/m以下である、請求項6〜9のいずれか一項に記載の安全タイヤ用空気のう。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の安全タイヤ用空気のうを有する安全タイヤ。
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