JP4723739B2 - 牛採食量計測装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、牛の採食量を計測する牛採食量計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
牛等の草食家畜の採食時間を検出する方法として、特開平10−262498号に示されるような方法があった。この方法は、例えば牛に装着する頭絡に装着した上下動センサにより採食時の下顎の上下動を検知してその上下動センサの出力を経時的に記録し、その記録データにより牛の採食時間を検出するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例は、牛の採食時間を検出することを目的とするものであり、喫食回数は測定できず、牛の採食強度は判断できなかった。また採食量を計測する場合には記録データを分析して採食量を求めなければならず、個々の牛の採食量をリアルタイムに計測することができなかった。
【0004】
しかも従来例は、牛に取り付け状態で外部にデータを簡単に出力する手段が備わっていなかったため、記録データを分析するためには牛から採食時間を記録する装置自体を牛から外す必要があった。
【0005】
更に従来の上下動センサを含めた装置の取り付けには、頭絡を用いていたため、牛への装置の取り付け、取り外し作業が難しく、測定対象の牛への負担も大きいという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みて為されたもので、請求項1の発明の目的とするところは、牛の採食強度から採食量をリアルタイムで計測でき、計測した採食量データを簡単に収集することができる牛採食量計測装置を提供することにある。
【0007】
また、上記目的に加えて牛に負担をかけることなく容易に牛に取り付けることができ、しかもセンサの電力消費が少なく電池電源を用いた場合の電池の交換頻度を少なくすることが可能な牛採食量計測装置を提供することにある。
【0008】
更に請求項2の発明の目的は、請求項1の発明の目的に加えて、牛の採食運動を遠方より確認することができる牛採食量計測装置を提供することにある。
【0009】
また更に請求項3の発明の目的は、請求項1又2の発明の目的に加えて、放牧状態において計測した採食量データを無線電波で送信することができるため、データ収集が容易に行える牛採食量計測装置を提供することにある。
【0010】
また請求項4の発明の目的は、請求項3の発明の目的に加えて、採食量データの送信のための電力消費を抑制して電池電源使用時の長寿命化を図れ、しかも管理用コンピュータ装置から必要に応じて採食量データを管理用コンピュータ装置へ受け渡すことができる牛採食量計測装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明では、計測対象の牛の頚部に装着し、前記計測対象の牛の採食によって生じる頭部全体の動きに応動して運動検知信号を発生する運動検知手段と、該運動検知手段からの運動検知信号に基づいて、前記計測対象の牛の採食量を演算する演算手段と、予め設定された時間情報と前記演算手段によって演算された前記計測対象の牛の採食量を一定の時間単位で記録する記録手段と、該記録手段に記録された採食量データを外部に出力する手段とを少なくとも備え、前記運動検知手段は、前記計測対象の牛の頚部に架けるベルトに採食時の頭部の動きによって前記計測対象の牛の顎に当たるように装着され、前記計測対象の牛の顎に当たったときに揺動する振り子体と、該振り子体の運動軌跡近辺に配置され、前記振り子体に設けた永久磁石の近接・離反に応じて接点を開閉するリードスイッチとにより構成されるセンサを備え、前記演算手段は、前記一定の時間単位において、前記運動検知手段から所定回数以上の運動検知信号が入力されなければ採食量の演算を行わず、前記演算手段は、前記一定の時間単位において、前記運動検知手段から所定回数以上の運動検知信号が入力されると、複数の牛について採食量及び前記運動検知信号のカウント値を予め実測して得た牛の顎運動1回あたりの採食量と、前記計測対象の牛における前記運動検知信号のカウント値に基づいて前記計測対象の牛の採食量を演算することを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記運動検知信号の発生に応じて光又は音で外部に報知する報知手段を備えていることを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、前記外部に出力する手段として、無線電波で採食量データを送信する無線送信手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明では、請求項3の発明において、放牧場に設けられた中継無線手段から該放牧場の所定範囲のみを受信可能範囲とする無線電波により送信される送信要求トリガ信号を受信する受信手段を備え、この受信手段で前記送信要求トリガ信号が受信されると、前記無線送信手段より採食量データを無線電波で前記中継無線手段に対して送信して該中継無線手段に採食量データを受信格納させ、前記中継無線手段に受信格納された採食量データは、各牛採食量計測装置からの採食データを収集管理する管理用コンピュータ装置側から前記無線電波によるデータ送信要求があったときに、前記中継無線手段から管理用コンピュータ装置側へ無線電波により送信されることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施形態により説明する。
【0017】
図1は本発明の牛採食量計測装置1を用いた放牧管理システムのシステム構成を示しており、放牧している各牛CWの頸部に架けたベルト19により下顎下方に吊り下げられた牛採食量計測装置1と、管理センターXに設置される管理用コンピュータ装置2と、牛採食量計測装置1から無線電波で送信されてくる採食量データ等のデータを受信して一時格納し、管理用コンピュータ装置2側からのデータ要求があると一時格納しているデータを無線電波で送信する無線中継ユニット3と、管理用コンピュータ装置2からのデータ要求コマンドを無線電波で無線中継ユニット3に送信するとともに、無線中継ユニット3から送信されるデータを受信して管理用コンピュータ装置2へ受け渡す無線基地局ユニット4等で構成される。
【0018】
更に各構成要素について詳説する。
【0019】
まず無線中継ユニット3は、放牧されている牛CWを収容する柵Yに取り付けたループアンテナ31を通じて低周波の微弱な無線電波によりデータ送信要求トリガ信号を送信し、この無線電波の受信可能範囲に牛CWが入り、当該牛CWの頸部に吊り下げられている牛採食量計測装置1がデータ送信要求トリガ信号の受信に応じて、それまで計測し記録している採食量データ等のデータを高周波の無線電波で送信すると、該無線電波をホイップアンテナ30を通じて受信し、データ記憶部34に一時的に記憶させるとともにデータ受信完了時にACK信号を低周波の無線電波でループアンテナ31を通じて牛採食量計測装置1側へ送信する送受信部33と、無線基地局ユニット4から管理用コンピュータ装置2のデータ送信要求のコマンドが無線電波で送信され、それをアンテナ32を通じて受信すると、データ記憶部34に記憶しているデータを無線電波で無線基地局ユニット4へ送信する送受信部35とを備えている。ここでデータ送信要求トリガ信号には後述する牛採食量計測装置1の個体識別番号に対応して識別信号を含んでいる。
【0020】
牛採食量計測装置1は、図2に示すように装置全体の信号処理を行うとともに制御処理を行うマイクロコンピュータ(以下マイコンと略す)10と、牛CWの採食行動を検知する運動検知手段たる運動検知センサ11と、運動検知手段からの検知信号に基づいてマイコン10により演算されマイコン10に内蔵されたRAM等からなる記録部10aに記録蓄積された牛CWの採食量データを含むデータを無線電波で送信する無線データ送信器12と、無線中継ユニット3から送信されるデータ送信要求トリガ信号及びデータ受信完了のACK信号を受信するための受信器13と、上記記記録部10aに記録している採食量データ等のデータをドッキングステーション(図示せず)を通じて外部のコンピュータに出力するための通信部14と、発光ダイオードから構成され、マイコン10からの制御信号により点灯が制御される運動状態報知用表示器15と、動作モード等を設定する設定スイッチ部16と、マイコン10の動作をリセットするリセットスイッチ部17と、装置全体の電源となる電池電源18とで構成される。
【0021】
これらのうち、マイコン10,運動検知センサ11,電池電源18,無線データ送信器12,受信器13の各構成要素、設定スイッチ部13,通信部14,設定スイッチ部16,リセットスイッチ部17は図3(a)(b)に示す基板6に直接或いは回路基板7を介して実装され、運動状態報知用表示器15は装置本体5外部から目視可能なように装置本体5に露設され、通信部14の接続コネクタ(図示せず))は装置本体5外部からドッキングステーション(図示せず)が接続できるように装置本体5に設けられている。
【0022】
ここで運動検知センサ11は図4に示すように一端が基板6に軸8により揺動自在に枢支された振り子体11aと、この振り子体11aの先部に取り付けられた永久磁石11bと、この振り子体11aの上記軸8を中心とした揺動時に移動する永久磁石11bの移動軌跡近傍に配置され、永久磁石11bの近接時に永久磁石11bの磁力で接点部が閉じ、また永久磁石11bが離反することにより接点部が開離する一対の磁性リード片からなるリードスイッチ11cとで構成され、振り子体11aの揺動に伴い、リードスイッチ11cのオン時のみマイコン10の入力ポートに電圧信号を入力させるようにすることで運動検知センサ11での電力消費を少なくしている。尚図3(a)中9は振り子体11aの動きを規制するためのストッパである。
【0023】
設定スイッチ部16は取り付ける牛CWの個体識別番号の設定及びマイコン10に備わっている時計機能の時刻(日・時)設定、及び運動状態報知用表示器15の表示動作の有効・無効の設定を行うためのものである。
【0024】
またリセットスイッチ部17は長期間使用しなかった場合や、取り付ける牛CWを変える場合、或いは電池交換時に用い、このリセットスイッチ部17の操作があると、マイコン10は記録部10aの記録データの初期化と設定スイッチ部16の個体識別番号の設定読み込みを行う。尚電池交換時には交換後に時計機能の時刻設定を行い、その後リセット操作を行う。時刻設定を伴わないリセット時には、時計機能の計時内容は変更されない。
【0025】
このリセットスイッチ部17は装置本体5から基板6を取り出して行う内部操作と、外部から磁石などを用いて外部から操作する外部操作の何れかの方法或いはそれらの併用によって操作できるものとする。
【0026】
而して本実施形態の牛採食量計測装置1を使用する場合には、まず電池電源18を基板6に装着し、設定スイッチ部16で時刻設定と、運動状態報知用表示器15の表示動作の有効・無効の設定と、個体識別番号の設定とを行い、更にリセットスイッチ部17でマイコン10の初期化を行った後基板6を装置本体5内に収納する。この収納後に装置本体5の上部の両側面に貫通させたベルト挿通部20に吊り下げ用ベルト19を図4に示すように通し、吊り下げ用ベルト19の一端に設けた止め金具19aに他端を通して、牛CWの顔部から頸部に容易に通すことができ且つ装置本体5が下顎下方で揺動できるような大きな環状にする。しかる後にこの環状の吊り下げ用ベルト19を牛CWの頸部に図5(a)(b)に示すように架けることにより装置本体5は牛CWの下顎下方に揺動可能に吊り下げられることになる。
【0027】
下顎下方に吊り下げ用ベルト19によって吊り下げられた装置本体5は、図5(a)に示すように牧草を食む動作、つまり採食運動(顎運動)によって前後方向に揺れ、牛CWの下顎に当たることになる。このときの衝撃によって装置本体5内部の運動検知センサ11の振り子体11aが揺動し、この振り子体11aの揺動に伴う永久磁石11bの移動によりリードスイッチ11cがオン・オフ動作する。このときのリードスイッチ11cのオン信号を運動検知信号としてマイコン10は取り込み、計数機能10bによりカウントしてカウント値を記録部10aに単位時間(例えば10分間)毎に記録する。更に演算/制御機能10cにより単位時間(例えば10分間)当たりのカウント値から採食量を求める。この採食量の演算は、予め複数の牛CWの採食量と運動検知センサ11の運動検知信号のカウント値とを実測して得た実測データを基準に演算するようになっている。運動検知センサ11の振り子体11aは顎運動1回当たり1回往復するため、顎運動1回当たり、運動検知信号が2回出力されることになり、カウント値は実際の顎運動回数の2倍の値となる。ここで本発明者らは実測によって顎運動1回当たりの食草量は約7gという値を得ているため、本実施形態では採食量を(7g×運動検知信号のカウント値/2)により求めている。勿論上記食草量の値は、牛の種類や放牧環境等の諸条件によって異なるため、夫々の条件に応じた実測データに基づいてこの値を変更すればよい。
【0028】
一方牛は反芻する際には、図5(b)に示すように頭部を前後に動かさないため、下顎下方に吊り下げられている装置本体5は下顎に衝突せず、運動検知センサ11から運動検知信号は発生しない。また移動時等によって不用意に運動検知センサ11に衝撃が加わっても、連続して且つ長時間に亘って運動検知信号の発生が起きないため、マイコン10の演算/制御機能10cは運動検知信号のカウント値が単位時間(10分)において所定回数以上なければ採食量演算は行わない。そしてマイコン10の演算/制御機能10cは採食量の演算結果及びカウント値結果を、測定日時を付して単位時間毎に記録部10aに記録しており、この記録量は記録部10aの容量によって決まるが、例えば1ヶ月分を蓄積し、計測開始から最初の1ヶ月分を越えると、順次新たなカウント値、採食量の各データを単位時間毎に更新記録するようにしておき、常に最新の1ヶ月分のデータを記録部10aに記録保管するようになっている。
【0029】
またマイコン10の演算/制御機能10cは運動状態報知用表示器15の表示動作が有効と設定されている場合、運動検知センサ11から運動検知信号が入力する度に、運動状態報知用表示器15を点灯させる。これにより管理者は牛CWが採食中であることを遠方からでも目視により確認することができることになる。尚この運動状態報知用表示器15は、発光ダイオードを用いて光による報知を行う報知手段を構成しているが、音によって報知を行う報知手段を用いてもよい。
【0030】
さて牛CWが無線中継ユニット3のループアンテナ30を設けている柵Y内に、或いは近辺に移動すると、無線中継ユニット3の送受信部33が送信するデータ送信要求トリガ信号の受信範囲内となる。無線中継ユニット3はデータ送信要求対象を指定するために、牛採食量計測装置1の個体識別番号に対応した識別信号をデータ送信要求トリガ信号とともに送信しており、受信範囲内に入った牛CWの牛採食量計測装置1の受信器13がこれら信号を受信すると、牛採食量計測器1のマイコン10は設定されている固定識別番号と識別信号とを照合して一致していると、記録部10aに記録してある採食量データや運動検知信号のカウント値データを読み出し、当該牛採食量計測装置1の個体識別番号のデータとともに無線データ送信器12から無線中継ユニット3に対して高周波の無線電波により送信する。
【0031】
この送信された採食量データ、カウント値データ及び個体識別番号データはホイップアンテナ30を通じて無線中継ユニット3の送受信部33により受信され、これら採食量データ及びカウント値データはデータ記憶部34に個体識別番号に対応して格納される。そして送受信部33は、これらデータの受信が完了すると、受信完了を示すACK信号を識別番号とともに送信する。当該識別番号に対応する個体識別番号が設定されている牛採食量計測装置1のマイコン10では受信器13がこのACK信号を受信すると、データの送信を停止する。一方無線中継ユニット3では、当該牛採食量計測装置1の個体識別番号に対するデータ送信要求トリガ信号の送信を、データ記憶部34に格納した当該牛採食量計測装置1の採食量データ等のデータが管理用コンピュータ装置2側へ送信されるまで停止する。従って当該牛採食量計測装置1を吊り下げた牛CWが引き続いて柵Y内にいても、当該牛採食量計測装置1に対するデータ送信要求トリガ信号の受信があるまで、データ送信は行わない。このように各牛採食量計測装置1からのデータ送信は、牛CWが柵Y内に入ったり、近辺に移動したきた時のみ行われ、しかもデータ送信完了後は送信を停止するため、電力消費を抑制して限られた容量の電池電源18の長寿命化が図れる。
【0032】
無線中継ユニット3のデータ記憶部34で格納した各牛採食量計測装置1に対応する採食量データ及びカウント値データは、管理用コンピュータ装置2からの送信要求があるまで保管される。
【0033】
つまり管理センターX側ではデータを収集したいときにデータ送信要求を管理用コンピュータ装置2から操作入力すると、管理用コンピュータ装置2からデータ送信要求コマンドが無線基地局ユニット4へ送出され、無線基地局ユニット4はこのデータ送信要求コマンドを無線電波により無線中継ユニット3に対して送信する。
【0034】
無線中継ユニット3の送受信部35はこのデータ送信要求コマンドを受信すると、データ記憶部34に格納されている採食量データ及びカウント値データとこれらデータに対応する個体識別番号データを読み出して無線基地局ユニット4に対して送信する。この場合管理用コンピュータ装置2からデータ記憶部34に格納されている全牛採食量計測装置1に対応する全データの送信を要求することも、或いは特定の牛採食量計測装置1のデータの個別送信を要求することも指定できるようになっている。
【0035】
このようにして管理用コンピュータ装置2に収集された各牛採食量計測装置1の採食量データやカウント値データは、データ収集と連携する集計用ソフトウェアにより、各個体識別番号毎、つまり各牛CW毎にまとめられて、各牛CWの採食量の把握管理や、行動の異常/正常の監視等に利用される。
【0036】
尚無線中継ユニット3や無線基地局ユニット4が設置できない場合には、例えば1ヶ月単位で牛CWから牛採食量計測装置1を取り外して通信部14にドッキングステーション(図示せず)を接続し、マイコン10の記録部10aに記録されている採食量データ及びカウント値データを管理用コンピュータ装置2に取り込むこともできる。
【0037】
またマイコン10は内蔵のA/D変換器を用いて電池電源18の残容量チェックを行っており、電池電源18の残容量が少なくなって交換時期に達したことを検知すると、運動状態報知用表示器15を点滅させて電池交換を促す表示を行うようになっている。
【0038】
【発明の効果】
請求項1の発明は、計測対象の牛の頚部に装着し、前記計測対象の牛の採食によって生じる頭部全体の動きに応動して運動検知信号を発生する運動検知手段と、該運動検知手段からの運動検知信号に基づいて、前記計測対象の牛の採食量を演算する演算手段と、予め設定された時間情報と前記演算手段によって演算された前記計測対象の牛の採食量を一定の時間単位で記録する記録手段と、該記録手段に記録された採食量データを外部に出力する手段とを少なくとも備え、前記運動検知手段は、前記計測対象の牛の頚部に架けるベルトに採食時の頭部の動きによって前記計測対象の牛の顎に当たるように装着され、前記計測対象の牛の顎に当たったときに揺動する振り子体と、該振り子体の運動軌跡近辺に配置され、前記振り子体に設けた永久磁石の近接・離反に応じて接点を開閉するリードスイッチとにより構成されるセンサを備え、前記演算手段は、前記一定の時間単位において、前記運動検知手段から所定回数以上の運動検知信号が入力されなければ採食量の演算を行わず、前記演算手段は、前記一定の時間単位において、前記運動検知手段から所定回数以上の運動検知信号が入力されると、複数の牛について採食量及び前記運動検知信号のカウント値を予め実測して得た牛の顎運動1回あたりの採食量と、前記計測対象の牛における前記運動検知信号のカウント値に基づいて前記計測対象の牛の採食量を演算するので、牛の採食強度から採食量をリアルタイムで計測でき、計測したデータを簡単に収集することができるという効果がある。
【0039】
また、前記運動検知手段は、牛の頚部に架けるベルトに採食時の頭部の動きによって牛の顎に当たるように装着され、牛の顎に当たったときに揺動する振り子体と、該振り子体の運動軌跡近辺に配置され、前記振り子体に設けた永久磁石の近接・離反に応じて接点を開閉するリードスイッチとにより構成されるセンサを用いたので、牛の採食運動を検知するセンサを含めて装置自体を牛に負担をかけることなく容易に牛に取り付けることができ、しかもリードスイッチを用いることにより運動検知時以外の消費電力を抑えることができ、結果電池電源を用いた場合、電池電源の交換頻度を少なくすることができるという効果がある。
【0040】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記運動検知信号の発生に応じて光や音で外部に報知する報知手段を備えているので、牛の採食運動を遠方より確認することができ、放牧している牛の状態管理が容易に行えるという効果ある。
【0041】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記外部に出力する手段として、無線電波で採食量データを送信する無線送信手段を備えたので、放牧状態において計測した各牛の採食量データを装置自体を牛から取り外すこと無く収集することが可能となり、データ収集が容易に行えるという効果がある。
【0042】
請求項4の発明では、請求項3の発明において、放牧場に設けられた中継無線手段から該放牧場の所定範囲のみを受信可能範囲とする無線電波により送信される送信要求トリガ信号を受信する受信手段を備え、この受信手段で前記送信要求トリガ信号が受信されると、前記無線送信手段より採食量データを無線電波で前記中継無線手段に対して送信して該中継無線手段に採食量データを受信格納させ、前記中継無線手段に受信格納された採食量データは、各牛採食量計測装置からの採食データを収集管理する管理用コンピュータ装置側から前記無線電波によるデータ送信要求があったときに、前記中継無線手段から管理用コンピュータ装置側へ無線電波により送信されるので、計測して得られた採食量データを無線電波で送信するタイミングが、所定の範囲のみに牛が移動したときに行われるため、無駄な電力を消費することなく、自動的に採食量データを送信することができ、しかも送信した採食量データは収集管理する管理用コンピュータ装置側がデータ送信要求するときのみ、管理用コンピュータ装置側に受け渡されるため、データ収集を管理者の都合の良いときに行え、しかも中継無線手段と、管理用コンピュータ装置側との間が離れていてもデータの受け渡しを無線電波で行えるため放牧場から離れた場所での牛の管理が容易となり、牛の管理も少人数で行うことが可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の牛採食量計測装置を用いた放牧管理システムの構成図である。
【図2】同上の牛採食量計測装置の構成図である。
【図3】同上の牛採食量計測装置の内部構造図である。
【図4】同上の装置本体の外観斜視図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【符号の説明】
X 管理センター
Y 柵
CW 牛
1 牛採食量計測装置
2 管理用コンピュータ装置
3 無線中継ユニット
4 無線基地局ユニット
19 ベルト
30 ホイップアンテナ
31 ループアンテナ
32 アンテナ
33 送受信部
34 データ記憶部
35 送受信部
Claims (4)
- 計測対象の牛の頚部に装着し、前記計測対象の牛の採食によって生じる頭部全体の動きに応動して運動検知信号を発生する運動検知手段と、該運動検知手段からの運動検知信号に基づいて、前記計測対象の牛の採食量を演算する演算手段と、予め設定された時間情報と前記演算手段によって演算された前記計測対象の牛の採食量を一定の時間単位で記録する記録手段と、該記録手段に記録された採食量データを外部に出力する手段とを少なくとも備え、
前記運動検知手段は、前記計測対象の牛の頚部に架けるベルトに採食時の頭部の動きによって前記計測対象の牛の顎に当たるように装着され、前記計測対象の牛の顎に当たったときに揺動する振り子体と、該振り子体の運動軌跡近辺に配置され、前記振り子体に設けた永久磁石の近接・離反に応じて接点を開閉するリードスイッチとにより構成されるセンサを備え、
前記演算手段は、前記一定の時間単位において、前記運動検知手段から所定回数以上の運動検知信号が入力されなければ採食量の演算を行わず、
前記演算手段は、前記一定の時間単位において、前記運動検知手段から所定回数以上の運動検知信号が入力されると、複数の牛について採食量及び前記運動検知信号のカウント値を予め実測して得た牛の顎運動1回あたりの採食量と、前記計測対象の牛における前記運動検知信号のカウント値に基づいて前記計測対象の牛の採食量を演算することを特徴とする牛採食量計測装置。 - 前記運動検知信号の発生に応じて光又は音で外部に報知する報知手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の牛採食量計測装置。
- 前記外部に出力する手段として、無線電波で採食量データを送信する無線送信手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の牛採食量計測装置。
- 放牧場に設けられた中継無線手段から該放牧場の所定範囲のみを受信可能範囲とする無線電波により送信される送信要求トリガ信号を受信する受信手段を備え、この受信手段で前記送信要求トリガ信号が受信されると、前記無線送信手段より採食量データを無線電波で前記中継無線手段に対して送信して該中継無線手段に採食量データを受信格納させ、前記中継無線手段に受信格納された採食量データは、各牛採食量計測装置からの採食データを収集管理する管理用コンピュータ装置側から前記無線電波によるデータ送信要求があったときに、前記中継無線手段から管理用コンピュータ装置側へ無線電波により送信されることを特徴とする請求項3記載の牛採食量計測装置。
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