JP2896505B2 - 草食家畜の採食行動検出方法 - Google Patents

草食家畜の採食行動検出方法

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JP2896505B2
JP2896505B2 JP9071378A JP7137897A JP2896505B2 JP 2896505 B2 JP2896505 B2 JP 2896505B2 JP 9071378 A JP9071378 A JP 9071378A JP 7137897 A JP7137897 A JP 7137897A JP 2896505 B2 JP2896505 B2 JP 2896505B2
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grazing
behavior
livestock
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一彦 落合
哲也 池田
賢司 須藤
毅郎 本間
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NORINSUISANSHO HOTSUKAIDO NOGYO SHIKENJOCHO
Original Assignee
NORINSUISANSHO HOTSUKAIDO NOGYO SHIKENJOCHO
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自由に行動する放
牧家畜、あるいはフリーストール、フリーバーン飼養牛
の採食時間、採食時間帯、採食量などの採食に関する情
報を自動的に収集する草食家畜の採食行動検出方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】自由に行動する放牧家畜、あるいはフリ
ーストール、フリーバーン飼養牛の採食時間、採食時間
帯、採食量などの採食に関する情報の収集は、従来、主
として人間による行動観察によって行われてきたが、非
常に多労であった。また、機器による自動計測について
は、動物の口に口輪および感圧センサーを取付け、口の
開閉回数をカウントすることによって、採食に関する情
報を得る試みがなされてきた。しかし、この方法では反
芻動物に特有に見られる反芻行動を識別することが困難
であった。しかも、口輪の締め具合によって感圧センサ
ーの反応が過敏すぎたり、逆に鈍すぎたりするなど、計
測に不安定性があった。それゆえ、採食行動のみを安定
的に検出、記録できる方式の開発が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、放牧家畜な
どの採食行動に関する情報の自動計測における上記問題
点の解決を目的とし、放牧家畜の採食行動の自動検出と
識別を安定的に行う方法を提供しようとするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、草食家畜の下顎部に該草食家畜が喫食す
ることによって生じる上下動を感知し、その回数をカウ
ントする度数計を取付け、その度数計からの信号を経時
的に記録し、草食家畜の採食時間、採食時間帯、採食量
などの採食行動を検出できるようにしたことを特徴とし
ている。
【0005】
【作用】上記の手段により本発明の草食家畜の採食行動
検出方法は、従来の感圧センサーを用いて口の開閉を検
知する方式では、口輪の締め具合によってセンサーが作
動したりしなかったりして不安定であり、また、反芻と
採食の識別が難しいことから、本発明では採食時の顎の
上下動を確実に検出するセンサーを用いることとし、反
芻時にも顎の上下動は発生するが、放牧家畜は採食時に
頭部を下に下げ、反芻時には頭部を水平方向に保つ習性
から、上下動センサーの角度による感度の差(垂直に近
い角度で上下動を検出するが、水平方向では検出しな
い)を利用して、センサーの取付け角度を設定すること
により、採食時の上下動のみを検出し、記録する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を、図面
を参照して具体的に説明する。
【0007】.採食行動検出記録装置の概要 図1に示すように採食行動検出記録装置1(以下、GM
と略称)は、上下動センサー(市販の万歩計の振動子を
利用)2、パルスカウンター及びメモリー3、電池4等
を小形のケース5に収納したものであり、重量が約90
gと軽量のものである。
【0008】.GMの牛への装着法ならびに採食行動
検出の原理 図3に示すように牛Cに対し、図2に示す頭絡6を装着
して、この頭絡6の下顎部べルト7の下側にケース8を
設け、このケース8内にGMを収容する。
【0009】そして、図3(a)に示すように、牛Cが
採食しているときは頭部を下げるので、上下動センサ一
2の向きはほぼ垂直状態となる。この状態で上下動セン
サー2は牛の顎の上下動を検知して信号を発し、その信
号をパルスカウンター及びメモリー3に送り、パルスカ
ウンターでカウントされ、メモリーに記録される。一
方、牛Cが反芻動作をするときは、図3(b)に示すよ
うに、頭部を水平に近い角度に保つので、上下動センサ
ー2はほぼ横状態となり、反芻による顎の上下動を検知
しない。よって、牛Cの採食時のみ顎の上下動の回数が
パルスカウンター及びメモリー3によりカウントされ、
記録される。
【0010】.放牧牛の採食行動の、GMによるデー
タと人間の観察によるデータとの比較 試験例1) GMによる放牧牛の顎の上下動のカウント
数と、人間の観察による草の噛みちぎり回数との比較 牛Cに図3に示すようにGMを取付けて、草地に放牧
し、GMが検出する牛Cの顎の上下動の回数と、人間の
観察による牛Cが草を噛みちぎる回数を比較した。GM
による牛Cの顎の上下動の計数は人間の観察による噛み
ちぎり回数よりも多い傾向にあったが、牛Cが草を採食
していないときはGMのカウント数はほぼゼロであった
(図4参照)。GMの1分あたりカウント数が15以上
の時を採食とみなすと、誤りの少ない判定ができると判
断された。
【0011】試験例2) GMによる採食行動判定と人
間による採食行動観察の比較 搾乳時間を除く24時間、放牧牛CにGMを取付け、同
時に人間が牛Cの行動を観察して、GMによる採食行動
判定と人間による採食行動観察の比較を行った。GMの
1分あたりカウント数が15以上の時をGMによる採食
行動の判定として、観察による採食行動時間と比較した
(図5参照)。両者による採食行動の判定は良く一致
し、24時間中、GMによる採食行動時間は449分、
観察による採食行動時間は478分であった。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明の草食家畜の
採食行動検出方法によれば、草食家畜の下顎部に該草食
家畜が喫食することによって生じる上下動を感知し、そ
の回数をカウントする度数計を取付け、その度数計から
の信号を経時的に記録し、草食家畜の採食時間、採食時
間帯、採食量などの採食行動を検出するので、これまで
放牧家畜の研究に必要な採食行動の調査は、人間による
多労な行動観察か、安定性に欠け、高価な感圧センサー
を利用した機器計測によって行われてきたものを、本発
明の方法(装置)においては、牛の採食行動のみを簡易
に、安定して検知し、解析できるものであり、放牧家畜
の採食行動に関する研究の大幅な促進が期待される。
【0013】また、本発明で用いられる装置は構造が簡
単で安価なものであり、酪農家等が放牧搾乳牛に適用し
て、より精密な捕助飼料給与、栄養管理を可能にするも
のである。
【0014】さらに、フリーストールなどで繋養されて
いる乳牛にも適用でき、これまで十分ではなかったフリ
ーストール飼養牛の個体管理を可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】採食行動検出記録装置(GM)の斜視図であ
る。
【図2】GMを取付ける頭絡の斜視図である。
【図3】放牧牛にGMを装着し、(a)は喫食行動のと
きの説明図、(b)は反芻行動のときの説明図である。
【図4】GMと観察カウント数の比較グラフである。
【図5】GMと観察の比較グラフである。
【符号の説明】
1 採食行動検出記録装置(GM) 2 上下動センサー(万歩計の振動子を利用) 3 パルスカウンター及びメモリー 4 電池 5 ケース 6 頭絡 7 下顎部ベルト 8 GMを入れる小形のケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本間 毅郎 札幌市豊平区羊ケ丘1番地 農試宿舎1 号棟306 (56)参考文献 特開 昭60−160826(JP,A) 特開 平6−237668(JP,A) 特開 平4−252127(JP,A) 実開 平7−44567(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01K 1/00 - 11/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 草食家畜の下顎部に該草食家畜が喫食す
    ることによって生じる上下動を感知し、その回数をカウ
    ントする度数計を取付け、その度数計からの信号を経時
    的に記録し、草食家畜の採食時間、採食時間帯、採食量
    などの採食行動を検出できるようにしたことを特徴とす
    る草食家畜の採食行動検出方法。
JP9071378A 1997-03-25 1997-03-25 草食家畜の採食行動検出方法 Expired - Lifetime JP2896505B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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