JP4723277B2 - サーマルプリンタおよびサーマルプリンタの印字率ダンプ出力方法 - Google Patents
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Description
前記バッテリー駆動の小型の印刷装置(プリンタ)にあっては、サーマルヘッドに流すことができる電流に限界があるため、バッテリーの電圧、サーマルヘッド抵抗、オンドット数等の値から、サーマルヘッドの1ライン分を印刷するときに、オンドットを分割する分割数を計算によって算出し、分割したオンドットに対応するサーマルヘッドの発熱体に流す電流を細かく制御するようなことが行われている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記の印字装置にあっては、ラベルの発行時に1ライン分の印刷データを分割する分割数を演算によって求め、サーマルヘッドに供給する電流を制御するため、ソフトウエアが複雑であり、かつ、発行に時間が掛かるという問題がある。
そこで、発行時ではなく、予め印字率、すなわち、サーマル印字ヘッドの一ドットラインにおけるドット印字素子の総本数に対する電圧の印加が必要なオンドット印字素子の本数である印字率、を印字して確認できる、いわゆる、印字率ダンプ機能の開発が望まれた。
また、本発明に係るサーマルプリンタの印字率ダンプ出力方法は、記録媒体の幅方向に複数本の連続するドット印字素子を複数列単位の所定のグループに分割したサーマル印字ヘッドと、このサーマル印字ヘッドとの間に前記記録媒体を挟持して搬送するプラテンローラと、を備えた印字部と、バッテリーと、を備え、前記印字部により所定の印字フォーマットを含む印字データを一ドットラインごとに印字するサーマルプリンタであって、前記印字データを前記印字フォーマットに従い第1の描画領域にイメージ展開する第1のイメージ展開ステップと、前記第1の描画領域にイメージ展開された前記印字フォーマットおよび印字データの一ドットラインにおけるオンドットの数である印字率を、前記グループごとに算出する印字率算出ステップと、前記グループごとに算出された前記印字率を、バッテリーの許容電圧より予め設定してある設定値と比較するとともに、印字率が設定値を超えた場合、警告識別IDを発する印字率比較ステップと、前記印字率算出ステップにて算出された前記印字率および警告識別IDを一ドットラインごと、かつ、前記グループごとに編集し、前記第2の描画領域に展開する第2のイメージ展開ステップと、前記第2の描画領域に展開された前記印字率および警告識別IDを前記サーマル印字ヘッドを介して出力する印字出力ステップと、前記第1のイメージ展開ステップから印字出力ステップまでの動作を起動する印字率ダンプステップと、前記全ドットラインの総平均印字率を算出する総平均印字率算定ステップと、を備えることを特徴とする。
また、全ドットラインの総平均印字率を算出するようにすれば、該当の印字フォーマットにおける印字の負荷を知ることができる。
さらに、本発明のサーマルプリンタの印字率ダンプ出力方法は、印字データを印字フォーマットに従い第1の描画領域にイメージ展開する第1のイメージ展開ステップ、グループごとに印字率を算出する印字率算出ステップ、グループごとの印字率と設定値とを比較する印字率比較ステップ、印字率を展開する第2のイメージ展開ステップ、および印字率を出力する印字出力ステップ、の一連のステップを起動する印字率ダンプステップを設けたので、目視で印字率を確認することができるという効果がある。
図1に示すように、サーマルプリンタ1は、帯状の記録媒体2を装着する媒体供給部3と、位置検出手段としての反射センサ4と、印字手段としての印字部5と、固定刃6と、制御部7と、を備える。
記録媒体2は、表面に感熱発色層を備え、裏面に粘着剤層を備えた図示省略のラベルが台紙に複数仮着された「ラベル連続体」、あるいは、粘着剤が露呈した連続の、いわゆる、「台紙なし連続体」の採用が可能である。
反射センサ4は、所定の光を出射する発光部4aと、その光を受光する受光部4bとから構成され、発光部4aおよび受光部4bは、記録媒体2の裏面側を検出するよう、媒体供給部3と印字部5との間に配置されている。
印字部5は、印字ヘッドとしてのサーマル印字ヘッド(以下、適宜、単に印字ヘッドと称す)8およびプラテンローラ(以下、適宜、単にプラテンと称す)9を備えており、プラテン9は、ステッピングモータ(以下、適宜、単にモータと称す)10との間にベルト11を介して接続されている。また、印字ヘッド8は、所望の印字データ(後述する)を記録媒体2に印字できるようになっている。
固定刃6は、前記印字ヘッド8により所望の印字データが印字された前記記録媒体2の発行口12の筐体(図示省略)に固定されており、発行された記録媒体2を引き千切れるようになっている。
また、制御部7は、前記各部と接続されており、各部の動作が制御できるようになっている。
なお、媒体供給部3に装着した記録媒体2は印字部5側へ引き出し、反射センサ4を経て印字ヘッド8およびプラテン9の間に挟持し、発行口12に引出す。そして、印字ヘッド8により押圧してモータ10を回転させると、ベルト11を介してモータ10の回転がプラテン9に伝わり、挟持された記録媒体2は、搬送されつつ印字ヘッド8の熱により所望の情報が印字されるようになっている。
また、前記外部インタフェース27を介して、外部に接続された図示しないパーソナルコンピュータ等の各種機器との間で各種データやコマンドの送受信を行うことができるようになっている。
さらに、RAM22には、後述する第1の描画領域29および第2の描画領域30が設けられている。
同図に示すように、印字ヘッド8は、発熱体である複数のドット印字素子31が幅方向(列方向)に連続して設けられており、所定のドット印字素子31に電圧が印加されると電流が供給され、そのドット印字素子31を介して記録媒体2に黒のドットが印字されるようになっている。電流が供給されたドット印字素子31を「オンドット」と称する。
印字ヘッド8は、バッテリー26の消耗、すなわち、電圧のドロップに配慮して複数列単位のドット印字素子31をグループ化した所定のグループ数に分割してあり、図示の例では、図3における左側の第1のグループ8aと、第2のグループ8bとに2分割してある。
図4は、前記第1の描画領域29を示すもので、後述する「印字率ダンプ出力モード」が設定されたときに、サーマルプリンタ1で記録媒体2に印字する印字フォーマットおよび印字データがイメージ展開されるようになっており、図示の例では、オーバレイ部32と印字データ33(図示の例では、「123」)が展開されている。
前記制御部7では、前記第1の描画領域29に展開されたイメージを一ドットラインごとに呼び出して、実データが展開されている「オンドット」の数である「印字率」を計算するようになっている。
ここで、制御部7の処理概要を説明する。
(1)初期設定処理
(ア)ヘッドの分割数の設定
印字ヘッド8の分割数を記憶する。印字ヘッド8の分割数は、機種により予め設定されているものとする。
(イ)印字率の上限値(設定印字率)の設定
印字率の上限値を記憶する。印字率の上限値は、バッテリー26の容量により、例えば、30%以内に抑えるよう予め決められているものとする。
(ウ)印字率ダンプ出力モードの設定
「印字率ダンプ出力モード」か否かを判定する。同モードは、図示省略の入力手段またはディップスイッチなどにより設定されているものとする。
(2)「印字率ダンプ出力」の実行
図示省略の設定手段により、「印字率ダンプ出力モード」が設定されていることを認識した場合、「印字率」を算定して印字出力する、以下の一連の処理を実行する。
(3)印字データのイメージ展開
所定の印字フォーマットにしたがい、印字データを第1の描画領域にイメージ展開する(第1のイメージ展開ステップ)。
(4)印字率の算出
第1の描画領域29の一ドットラインのオンドット数より、予め設定された所定のグループ8a、8bごとに印字率を算出する(印字率算出ステップ)。
(5)印字率の比較
前記設定されている印字率の上限値と、グループ8a、8bごとに算出した印字率を比較するとともに、印字率が設定値(上限値)を超えた場合、警告識別IDを発する(印字率比較ステップ)。
(6)印字率のイメージ展開
前記算出された印字率、および印字率が設定値(上限値)を超えた場合の警告識別IDを一ドットラインごと、かつ、分割されたグループ8a、8bごとに編集し、目視可能に後述の第2の描画領域30にイメージ展開する(第2のイメージ展開ステップ)。
(7)印字率の出力
前記第2の描画領域30に展開された印字率および警告識別IDを印字ヘッド8を介して記録媒体2に印字する(印字出力ステップ)。
図5は、前記第2の描画領域30を示すもので、前記第1の描画領域29に展開された印字フォーマットおよび印字データの1枚分の「印字率」が、前記第1の描画領域29の一ドットラインごと、かつ、印字ヘッド8の第1および第2のグループ8a、8bごとに展開された状態を示しており、一ドットラインごとに付与されたライン番号40、一ドットライン全体の印字率41、分割された印字ヘッド8の第1のグループ8aに対応する印字率42、第2のグループ8bに対応する印字率43および警告識別ID欄44より構成されている。前記警告識別ID欄44は、ライン番号40と一ドットライン全体の印字率41の間、印字率41と第1のグループ8aの印字率42の間、および印字率42と第2のグループ8bの印字率43の間、に各々設けられている。
なお、45は、第2の描画領域30に展開された印字フォーマットおよび印字データの1枚分の総平均印字率である。
ステップS01にて、「印字率ダンプ出力モード」が設定されたか否か判定する。すなわち、図示省略の入力手段より同モードの起動が入力されたか、または、サーマルプリンタ1の図示省略の電源投入時にディップスイッチが同モード設定になっているか否かを判定し、「印字率ダンプ出力モード」が設定されている場合は、次ステップ(ステップS02)に行き、設定されていなかった場合は処理を終了する。
ステップS02にて、初期設定処理を実行する。すなわち、ROM21に記憶されていたり、あるいは、ディップスイッチなどにより予め設定されている印字ヘッド8の分割数(グループ数)、および印字率の設定値(上限値)をRAM22に記憶する。
ステップS03にて、所定の印字フォーマットにしたがい、印字データのイメージ展開を図る(図4参照)。
ステップS04にて、印字率を算出する。すなわち、第1の印字領域29に展開されたイメージの一ドットラインに対し、印字ヘッド8の第1のグループ8a、ならびに第2のグループ8bに対応するグループごとに、実データがセットされている「オンドット」を抽出してこれを計数(カウント)し、
各グループの印字率=オンドット数/グループのドット数・・・(I)式
を算出する。また、
一ドットラインの印字率=(第1のグループ8aのオンドット数+第2のグループ8bのオンドット数)/一ドットラインの総ドット数・・・(II)式
を算出する。さらに、
総平均印字率=(0001ライン目の印字率+・・・+nライン目の印字率)/総ライン数n・・・(III)式
を算出する。すなわち、(II)式の一ドットラインの印字率を1枚分(第1の描画領域29に描画した分)の総ライン数n分加算し、総ライン数で除算して総平均値を算出するものである。
次いで、ステップS05にて、印字率を比較する。すなわち、予め設定されている印字率と、各グループ8a、8bごとに算出した前記各グループの印字率((I)式)とを比較するとともに、設定値(上限値)を超えていた場合は、ステップS06にて警告識別IDを付加し、一方、ステップS05にて、印字率が設定値を超えていないと判定された場合は、ステップS07へ行く。
ステップS07では、印字率のイメージ展開を行う。すなわち、前記グループごと、かつ、1ドットラインごとに算出し、かつ、設定値と比較した印字率を第2の描画領域30に転送するものであり、警告識別IDが発せられた印字率には、接頭部の警告識別ID欄44に*(アスタリスク)を付加する(図5参照)。
ステップS08では、第2の描画領域30にイメージ展開された印字率を印字ヘッド8を介して記録媒体2に印字・出力する。
2 記録媒体
3 媒体供給部
4 反射センサ(位置検出手段)
5 印字部(印字手段)
6 固定刃
7 制御部
8 サーマル印字ヘッド(印字ヘッド)
9 プラテンローラ(プラテン)
10 ステッピングモータ(モータ)
11 ベルト
12 発行口
20 CPU
21 ROM
22 RAM
23 印字ヘッド制御部
24 センサ制御部
25 モータ制御部
26 バッテリー
27 外部インタフェース
28 バス
29 第1の描画領域
30 第2の描画領域
31 ドット印字素子
32 オーバレイ部
33 印字データ
40 ライン番号
41 一ドットラインの印字率
42 第1のグループの印字率
43 第2のグループの印字率
44 警告識別ID欄
45 総平均印字率
Claims (2)
- 記録媒体の幅方向に複数本のドット印字素子を有する印字ヘッドと、
この印字ヘッドとの間に前記記録媒体を挟持して搬送するプラテンローラと、を備えた印字部により、所定の印字フォーマットを含む印字データを一ドットラインごとに印字するバッテリー駆動のサーマルプリンタにおいて、
前記印字データを前記印字フォーマットに従いイメージ展開する第1の描画領域と、
前記印字ヘッドの連続する前記ドット印字素子を複数列単位の所定のグループに分割したサーマル印字ヘッドと、
前記第1の描画領域にイメージ展開された前記印字フォーマットおよび印字データの一ドットラインにおけるオンドットの数である印字率を、前記グループごとに算出する印字率算出手段と、
前記グループごとに算出された前記印字率を、バッテリーの許容電圧より予め設定してある設定値と比較するとともに、印字率が設定値を超えた場合、警告識別IDを発する印字率比較手段と、
前記印字率算出手段にて算出された前記印字率および警告識別IDを一ドットラインごと、かつ、前記グループごとに編集し、前記第1の描画領域に展開されたイメージ分展開する第2の描画領域と、
前記第2の描画領域に展開された前記印字率および警告識別IDを前記サーマル印字ヘッドを介して出力する印字出力手段と、
前記第1の描画領域へのイメージ展開から印字出力手段までの動作を起動する印字率ダンプモードと、
前記全ドットラインの総平均印字率を算出する総平均印字率算定手段と、を備え、
前記印字率ダンプモードが起動されると、前記印字フォーマットにより印字データの印字率および警告識別IDを記録媒体に印字することを特徴とするサーマルプリンタ。 - 記録媒体の幅方向に複数本の連続するドット印字素子を複数列単位の所定のグループに分割したサーマル印字ヘッドと、このサーマル印字ヘッドとの間に前記記録媒体を挟持して搬送するプラテンローラと、を備えた印字部と、バッテリーと、を備え、前記印字部により所定の印字フォーマットを含む印字データを一ドットラインごとに印字するサーマルプリンタであって、
前記印字データを前記印字フォーマットに従い第1の描画領域にイメージ展開する第1のイメージ展開ステップと、
前記第1の描画領域にイメージ展開された前記印字フォーマットおよび印字データの一ドットラインにおけるオンドットの数である印字率を、前記グループごとに算出する印字率算出ステップと、
前記グループごとに算出された前記印字率を、バッテリーの許容電圧より予め設定してある設定値と比較するとともに、印字率が設定値を超えた場合、警告識別IDを発する印字率比較ステップと、
前記印字率算出ステップにて算出された前記印字率および警告識別IDを一ドットラインごと、かつ、前記グループごとに編集し、前記第2の描画領域に展開する第2のイメージ展開ステップと、
前記第2の描画領域に展開された前記印字率および警告識別IDを前記サーマル印字ヘッドを介して出力する印字出力ステップと、
前記第1のイメージ展開ステップから印字出力ステップまでの動作を起動する印字率ダンプステップと、
前記全ドットラインの総平均印字率を算出する総平均印字率算定ステップと、
を備えることを特徴とするサーマルプリンタの印字率ダンプ出力方法。
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JPS6399965A (ja) * | 1986-10-17 | 1988-05-02 | Ricoh Co Ltd | 感熱記録装置の制御方式 |
JPH06183048A (ja) * | 1992-12-15 | 1994-07-05 | Fujitsu Ltd | サーマルプリンタ |
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JP2003103886A (ja) * | 2001-10-01 | 2003-04-09 | Sato Corp | データチェック方法及びそれを用いたプリンタ |
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- 2005-04-19 JP JP2005120967A patent/JP4723277B2/ja active Active
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