JP4722251B2 - ウエハ移送ロボットの自動較正装置及び自動較正方法 - Google Patents

ウエハ移送ロボットの自動較正装置及び自動較正方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はウエハ処理ロボットを制御する装置、また特に、ウエハを移送するロボットを予め選択された複数個の位置に位置決めするよう、ウエハ移送ロボットを「教示」し、自動的に較正し、即ち、ロボットが一定の限界内で動作するように制御装置の設定値を決定するウエハ移送ロボットの自動較正装置、及び自動較正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体の製作に当たり、シリコンウエハをカセット内に保持し、次にロボット処理システムによって、種々の予めプログラミングされたプロセス位置にこれ等シリコンウエハを動かす。このロボット処理システムは真空保持板、又は端縁把持板を有するロボットアームを具え、半径方向(R)、角度方向(θ)、及び垂直方向(Z)の自由度を持つ機構を有している。このロボットは保管カセットからウエハをつまみ上げ、次にウエハを指定ステーション、又は複数個のステーションに移送し、このステーションで加熱、又は配列のような若干の任意の処理を受けさせる。これ等の作用を遂行するため、ロボットは全てのカセット位置、及びステーション位置におけるウエハのR位置、θ位置、及びZ位置の正確な知識を有していることが必要である。ロボット制御システムは各ロボット機能に関し、ロボットアーム、従って把持されたウエハをカセット、又はプロセスステーション内に正確に位置決めするため、上述の知識を提供する必要がある。
【0003】
最初に始動する時、又は構成要素を交換した後の再始動の時、又はプロセス位置を変更した時、ロボットシステムを適正に作動させるためには、各作動位相に対し、希望する機能を発揮するため、適正な位置にロボットアームを正確に位置させるように、ロボットをプログラミングし、即ちロボットを「教示」することが必要である。これまでは、この最初の、及び/又は次のプログラミング工程、即ち「教示」工程はロボットの機構、及び制御装置の視覚的に概算した試行錯誤による調整を使用して、訓練を受けた職員によって行われていた。
【0004】
例えば、通常の制御装置を使用し、ロボットを周辺に動かすことにより、また各プロセスステーションでは教示の表記によりウエハ設置位置を記録することにより、ロボットを設置し、「教示」していた。多くの時間を要することの他に、この手動による操作は主観によって行われるから、誤差を発生する可能性がかなり高い。これは同一位置を2人の技術者が設定できないためである。このため、多数のサイクルのそれぞれについて、正確な所定位置にロボットを設定する再現性の問題が生じていた。ウエハカセットを仕様の範囲内に完全に位置決めできなかった時、又は機械構成部分が摩耗し、又は誤作動を起こし、交換が必要になった時は、ロボットはそのような変化に適合できないから、再び「教示」を行う必要がある。ロボットが厳密な公差内に、適正に再「教示」されないと、高価なウエハが重大な損傷を受け、即ちウエハの損失になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の一般的な目的は多数のサイクルについて、厳密な公差内で、再現性あるように高い信頼性で、ロボットが作動し、カセットホルダから種々のプロセスステーションまで、ウエハを損傷することなく、ウエハを操作できるよう、ロボットの制御システムと共にウエハ処理ロボットを自動的に較正し、即ちロボットに自動的に教示を行う方法と装置とを得るにある。
本発明の他の目的は、例えば、ロボット構成部分を除去し、取り替えた後、比較的短時間に、ウエハ処理ロボットを自動的に較正し、調整するウエハ処理自動較正装置を得るにある。
【0006】
本発明の他の目的は正確なウエハ接触位置までのロボットの運動を制御するようロボット、及びプロセスステーションからのセンサの入力と共に、予めわかっている寸法データを利用するようにプログラミングされた機械制御器を利用するウエハ処理ロボットのための自動較正装置を得るにある。
本発明の更に他の目的は正確なウエハ接触位置へのロボットの運動を制御するため、ウエハ保持板、及び包囲体の予めわかっている寸法データと、ロボット、及びプロセスステーションからのセンサ入力とを利用して、半導体ウエハを包囲体に設置し、又は包囲体から除去する位置でのウエハ保持板の位置の再現性を改良したロボットウエハ処理装置を得るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
半径方向(R)、角度方向(θ)、及び垂直方向(Z)に3方向の自由度を有するロボットを具えるロボットウエハ処理装置のための自動較正装置によって、上述の目的は達成される。メモリ部、及び論理回路を有する機械制御器に接続されたロボットは半導体ウエハを収容するカセット、及び1個、又は複数個のプロセスステーションのような予め選択された位置に達するよう突出することができる移動可能なロボットアームを有する。本願の明細書を通して使用する、「プロセスステーション」の語はウエハ保持容器、又はウエハカセット、又は若干の処理の目的のためウエハ、又はディスクを保持するようにした器具の任意の包囲体を包含する。
【0008】
ロボットアームの外端にはウエハ保持板を設け、このウエハ保持板は端縁把持装置、又は真空ポートのようなウエハ掛合保持手段を有する。この保持手段はウエハをつまみ上げ、設置し、カセットからプロセスステーションに、またカセットにウエハを運ぶ。プロセスステーションでは加熱、配列のような任意の若干の処理をウエハに加える。これ等作用を行うため、このロボットはウエハを両方の位置でつまみ上げ、設置するためのR位置、θ位置、及びZ位置の正確な知識を有することが必要である。本発明は操作者の介在を必要とせず、種々の必要なロボットの位置を自動的に決定し、又は較正することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
制御器はメモリ部を有し、システムのプロセスステーション、及びカセットにおいてウエハをつまみ上げ、ウエハを置くR、θ、Zの称呼位置を含む初期データをメモリ部は供給される。また、制御器のメモリ部はロボットからウエハの供給、除去を受けるプロセスステーション、及びカセット、及びロボットの必要な寸法特性を与えられる。制御器は入出力システムに接続されており、この入出力システムはロボットアーム、プロセスステーション、カセット、及びロボットのモータからセンサ信号を受信する。
【0010】
このロボットは市販の型式のものでよく、3個のモータ(R、θ、及びZの方向のモータ)、真空ソレノイド弁、真空供給センサ、又は端縁把持手段、R軸線ホームスイッチ、及び好適にはレーザセンサを有する。ロボットのZ軸線モータが作動すると、ロボットアームの全体はZ軸線(図1参照)に沿って並進運動をする。θ軸線のモータはアーム全体を点Aの周りに角度θの方向に回転させる。R軸線モータはR軸線に沿ってアームを半径方向に突出させ、しかもウエハ保持板は依然として点Aを通るロボットの中心線に沿っていて、点Aに一層遠くなっているか、又は一層近くなっているようにする。
【0011】
機械制御器は各モータを指令された位置に動かして、入出力データを処理するようにプログラミングされている。モータに関しては、エンコーダがフィードバック信号を制御器に送り、モータの現位置を表示する。このエンコーダのデータは規則的な時間間隔で、制御器のメモリに記憶される。実際のモータフィードバック位置、及び制御器内のソフトウエアによって決定されている希望するモータ位置(即ち指令されたモータ位置)に基づいて、制御器内のフィードバックループはモータを希望する位置に動かすのに必要な電圧出力を発生する。これ等の電圧出力は増幅器を介してモータに送られる。モータはモータへの電流を変化させることによって実際に回転するから、制御器内の増幅器は電圧出力を適切な電流出力に変換する。
【0012】
モータの運動に加えて、制御器は入出力システムから入出力データを集める。規則的な時間間隔で、制御器は入出力システムからのディジタル入力点状態(即ちオンオフ信号)をメモリに記憶し、そのメモリからディジタル出力状態(信号)を入出力システムに送る。入出力システムが入力装置(例えば、真空供給センサ)のおのおのの入力点状態(信号)を集め、出力点状態(信号)を適切な出力装置(例えば真空ソレノイド弁)に送る。入出力システムは信号路を調整し、装置状態(信号)を制御器内の正しいメモリ位置に送る。
【0013】
本発明による自動較正装置においては、3種類のセンサを使用する。最初のセンサはロボットのアームのウエハ保持板の後部に取り付けられたツインビームレーザセンサであり、発光されたレーザを物体から反射し、受光素子で感知されると、このセンサはディジタル出力を発生する。従って、センサにレーザを反射する物体がセンサの前方にある時のみセンサはそれを感知するものであり、最適の走査距離を有していて、作動の若干の制限範囲がある。
【0014】
第2の種類のセンサはプロセスステーションで使用する透過ビーム型センサである。ロボット上のレーザセンサと同様、このセンサはプロセスステーションに垂直に一線に配置された対をなす発光素子と、受光素子とを有し、受光素子は発光素子からの赤外線ダイオードを感知すれば、ディジタル出力を発生する。従って、このセンサはロボットのウエハ保持板のような物体が発光素子と、受光素子との間に水平に移動する時を検出する。
【0015】
第3の型式のセンサは反射発光ダイオードセンサであり、上記の透過ビーム型センサに類似するが、相違するのは発光素子と、受光素子とが同一のユニット内に収容されていることである(図11参照)。このセンサは物体がセンサの前方に置かれた時、反射光信号を検出することによって、その存在を決定する。このようなセンサはカセットに設けられ、カセット内のウエハに接触するためのロボットの最終R値を決定する。
【0016】
本発明によるプロセスステーションのための代表的な自動較正手順は次のように広範囲に達成される。
全てのステーション、及びカセットの称呼のR位置、θ位置、及びZ位置の指示を含み適正に制御器がプログラミングされた場合、操作者は単に「スタート」ボタンを押せばよい。プロセスステーションで垂直基準面の近似のZ方向の走査をロボットのセンサのレーザが遂行し得る位置にロボットを動かすように、まず制御器はロボットに指令する。従って、ロボットは称呼のRnom 、θnom 、及びZnom 位置に基づいて、初期の、即ち称呼較正位置に移動する。ウエハ保持板は反対方向にθ位置にまず回転し、そのセンサは目標のプロセスステーションに向き合う。レーザがオンとなり、近似のZ位置を確定するまで、ウエハ保持板を有するロボットはマイナス方向のZ位置に動く。
【0017】
次に、制御器はロボットに指令し、プロセスステーション、又はカセットにある垂直に指向するセンサを使用してθの較正を成し遂げる。ロボットはR nom 、θnom 、及びZ rough に基づく初期較正位置に移動する。センサがオンになり、θ位置を記録するまで、ロボットはプラスθ方向に動く。次に、ロボットは他のセンサがオンとなり、第2のθ2 位置を示すまで、マイナスθ方向に動く。このθ1 、及びθ2 位置はウエハ保持板の両側端縁を表している。ここで較正されたθcal 位置はθ1 とθ2 とを2で割ることによって計算される。
【0018】
ここで制御器はロボットに指令して、R nom 、θcal 、及びZ rough に基づく初期較正位置にロボットを動かすことによって、Rの較正を進行させる。プロセスステーションのセンサが作動して、測定されたR位置を確定するまで、ロボットのアームはR方向に移動する。ここで、R cal 、θcal 、及びZ rough に基づき制御器がロボットを初期較正位置に動かすと、最終的なZ方向の較正が達成される。この場合、再びロボットをマイナスZ方向に動かして、ウエハ保持板を逆向きにし、そのセンサをその最適走査距離で、プロセスステーションの垂直平面、又はカセットの開口に向かわせる。この開口の端に遭遇すれば、ウエハ保持板のセンサがトリガし、測定されたZ位置を確定する。
【0019】
制御器は接続されたロボットの到達範囲内にある非常に多くのカセット、又はプロセスステーションに適合できるようにプログラミングされる。各ステーション、又はカセットについて、ロボットのアームの正確な運動を制御することができ、高い信頼性と最高の効率で、目標とする半導体ウエハに接触し、それを支持し、移送することができる。
【0020】
上述の手順において、ロボットの回転可能なウエハ支持板上のレーザセンサをカセットのマッピングのために使用し、カセット内にウエハが存在することを表示する。このマッピング機能が必要でないウエハ処理システムにおいては、本発明の変形において、ウエハ保持板のセンサがないロボットを使用してもよい。この場合、各プロセスステーションの開口内に付加的な水平ビームセンサを設け、ロボットのZ位置を較正し得るようにする。
添付図面を参照する実施例の次の詳細な説明により、本発明のその他の目的、利点、及び要旨は一層明らかになるであろう。
【0021】
【実施例】
図面を参照し、図1は本発明の原理を具体化した自動較正装置を利用するロボット22を含む半導体ウエハ処理装置20を線図的に示す。このロボットは機械制御器24、モータ増幅器26、及び入出力構成要素、即ち入出力システム28に電気的に接続されている。本発明によれば、ロボットを自動的に制御し、正確な位置にロボットを設置し、動かし、容器、又はカセットスタンド30のような1個、又はそれ以上の保管装置からウエハを除去し、又は置き換えて、1個、又はそれ以上のプロセスステーション32にウエハを動かし、またプロセスステーションからステーションに動かす。図面に示すように、カセットから、及びプロセスステーションからの電気的接続によって、センサ信号を入出力構成要素28に供給する。上記に説明した半導体ウエハであって、図面に符号25によって示す半導体ウエハは均一な厚さと直径とを有するいかなる形状の半導体ウエハであってもよい。
【0022】
ロボット22は半径方向(R)、角度方向(θ)、及び垂直方向(Z)の3種類の移動が可能である。一般に、ロボット22はベース支持体34を有し、このベース支持体から関節ロボットアーム36を片持梁のように突出する(図2参照)。この関節ロボットアーム36は第1ロボットアーム38を有し、このアームの端部に第2外側アーム40を枢着している。この外側アーム40に保持板42を枢着し、この保持板の外端をほぼY字状の形状にして、離間した指片43を形成する。この保持板に真空ポート(図示せず)を設け、これによりウエハを保持し、カセットからウエハをつまみ上げ、プロセスステーションに移送し、この逆にプロセスステーションからカセットに運び得るようにする。ロボットのベース支持体内に3個のモータ(図示せず)を設け、このモータにより保持板42の3軸方向(R、θ、Z)の運動を制御する。
【0023】
これ等のモータの駆動のための接続の詳細は図示しない。それは当業者に既知であるためである。ロボット22は市販のもので、真空ソレノイド弁、真空供給センサ、及びR軸線ホームスイッチを有する形式のものである。ロボットのZ軸線モータが作動すると、全ロボットアーム36はZ軸線に沿って垂直に並進運動をする。θ軸線モータはアーム36をZ軸線の周りに、角度運動させ、R軸線モータはロボットの中心線にある点Aから半径方向に延びるR軸線に沿って、保持板42を動かす。
【0024】
ロボット22とその保持板42との詳細を図2に示す。ロボットのZ軸線上にある点Aと、第2アーム40、及び保持板42の枢着軸線上にある点BとによってR軸線を確立する。保持器45によって、保持板の後端にレーザセンサ44を取り付ける。このレーザセンサ44はツインビーム反射型であるのが好適である。図示の実施例(図11参照)は離間した2個のレーザ発光素子46と、2個のレーザセンサ受光素子48とを有し、受光素子48が反射レーザを検知すると、ディジタル出力を発生する。従って、このセンサを反射し得る物体がこのセンサの前にある時のみ、このレーザセンサ44は出力信号を発生する。このレーザセンサは限定された作動範囲の最適操作距離d11(図11参照)を有する。
【0025】
図3(A)に示すように、点Bは保持板の縦中心線50上にある。また、この中心線上にセンサ44の外端縁上に点Cがあり、保持板の指片43の間に、保持板端縁上に点Dがあり、ウエハをピックアップする、即ちウエハをつまみ上げる最適な位置の中心である点Eも保持板の指片の間にある。図面に示すように、点Cと点Eとの間の距離はこの自動較正の手順における重要な寸法であり、制御器24のメモリ内に記憶されている。また、保持板42の両側端縁に点F、Gがあり、この点F、Gは角度位置測定に利用される。
【0026】
図3(B)に示すように、制御器のメモリに記憶されている他の重要な寸法はレーザと、保持板とのオフセット距離(LWOFF ) 、即ちd13である。これは保持板の頂部ウエハ接触平面52と、センサ44のレーザ発光素子の平面54との間の距離である。ウエハ接触平面52はレーザ発光素子からのビームの上端縁と同一平面である。
【0027】
図4において、外側アーム40の端部に枢着され、反転180°の位置にある保持板42を示す。この位置では、以下に説明する走査手順を開始する際に、センサ44がプロセスステーション32に向き合うことができる。図面に示すように、プロセスステーションは種々の半導体の処理工程のために使用される種々の形式、及び形状に表示することができ、一般に、前部開口58を形成しているフレーム56を有し、このフレームの外面60は垂直基準面61内にある。フレーム56は前部開口58の頂外端縁62と、頂内端縁64と、底内端縁66とを有する。端縁62、64の間の距離d5 と、端縁64、66の間の距離d6 とは制御器のメモリに記憶されている。ベース部材59には等しい高さの離間した3個のウエハ支持ピン65を取り付け、ウエハを処理している間、ベース部材59の表面63の上方にウエハを保持するように支持ピン65は位置している。水平平坦上面63を有する水平ベース部材59にフレーム56は固着されている。
【0028】
この実施例では、開口58を包囲しているフレーム56に取り付けられたレーザセンサ68をプロセスステーション32に設ける。このセンサは図12に示す形式の透過ビーム型センサであり、フレームの上部に発光素子70を有し、この発光素子70に対し垂直に一線に、フレームの下部に配置された受光素子72に向け、発光素子70はレーザビームを伝送する。これ等2個の素子の間のビームが阻止された時、センサ信号が発生する。図5(A)に示すプロセスステーション32の中心点74はこのプロセスステーション内に設置されたウエハの望ましい中心を示している。中心点74からセンサ素子70、72までの距離はd9 で示されている。一層短い距離d10はセンサ68からプロセスステーション32の外面、即ち基準面61まで延在している。この値、d9 、d10も制御器のメモリに記憶されている。
【0029】
図5(B)に示すように、水平線76によって示されているウエハの望ましいピックアップ高さ、即ちつまみ上げ高さは、プロセスステーションのベース部材59の水平平面の上方にピン65によって定まる距離d7 である。このd7 の値も制御器のメモリに記憶されており、保持板42のためのZ方向の最終位置を決定するのに後に使用される。
【0030】
代表的なウエハ保持カセット30を図9(A)に示し、このカセットは基本的にハウジング78を具え、このハウジングは前方が開いており、一連の湾曲した内部溝80を有しており、内部溝80は円形のウエハを保持するため、内部溝の間に溝孔を形成している。このハウジングを前部材84によってベース82に取り付ける。この前部材84はその中心点にセンサ86を支持している。センサ86は図13に示すような反射発光ダイオード型であるのが好適である。このセンサは透過ビーム型センサと同じように作動するが、相違するのは、発光素子88と受光素子90とが同一ユニット内に収容されていることと、使用に当たり、物体がこれ等の素子の前部に置かれた時、これ等素子は反射光信号を検出することによって物体を決定することである。
【0031】
他のセンサの場合と同様に、センサ86は制御器24に接続されている入出力ユニット28に信号を供給する。このセンサは前部材84の上面85と同一平面にあって、垂直方向に上方に指向している。図9(A)に示すように、距離d4は前部材84の上面85と、センサ86との上方に、点線92によって示すウエハの平面まで延びる。このウエハはカセット30の最も下の溝孔80内に置かれたウエハである。距離d4 、及びセンサの上方の溝孔の間隔は制御器のメモリに記憶されている。図9(B)に線図的に示すように、前部材84にあるセンサ86は前部材84の外端縁から内方に距離d12だけ離間している。また、センサ86から、カセット30内に保管すべきウエハの称呼中心線94までの距離はd8である。前に述べた他の寸法と同様、これ等の距離d8 、d12も制御器のメモリに記憶されている。
【0032】
自動較正の手順
このシステムを最初にパワーアップするに当たり、操作者はホーミング手順を開始する。即ち、ロボットの各モータを限界点に動かして、モータの零位置を確定する。この手順は制御器内のソフトウェアによって予め定められている。Z軸線は機械的ハード限界位置に達するまで、マイナスの方向に移動するよう制御器によって指令を受ける。この限界位置が検出される位置(即ち、モータがマイナスの方向に、も早、作動しなくなる位置)はZ軸線モータの零位置として、制御器によって確定される。R軸線ホームスイッチを使用して、R軸線上のその限界位置を確定する。このホームスイッチはロボット内に機械的に設置されており、R軸線モータが特定の機械的位置を通過する時、R軸線ホームスイッチの状態は「オン」から「オフ」に変化する(この信号は入出力システム28を通じて制御器24に送られる。)。ホームスイッチ状態の変化が検出されるまで、制御器はR軸線に沿ってRモータを作動させる。状態が変化した時、制御器はその位置を捕捉し、零位置に対してオフセットした或る明確にしたオフセット値として、この位置を確定する。R軸線上の零位置はAからBまでの距離が零になる位置として定義される(図2参照)。θ軸線の零位置はZ軸線の場合と同様、機械的ハード限界値に対して確定される。
【0033】
上記のようなパワーアップの手順が完了すると、操作者は自動較正の手順を開始することができる。ここでも、この手順を行うためのソフトウェアは制御器24内に既に収容されている。操作者は単に「スタート」ボタンを押すだけでよい。
【0034】
カセット30と、プロセスステーション32とにおけるウエハのR位置、θ位置、及びZ位置を較正する手順は類似するが、相違するのは使用するセンサが相違することである。物体がセンサの前に置かれた時に、検出することができされすれば、センサの型式は厳密でない。自動較正の手順を開始する前に、プロセスステーション、及びカセットにおいて、ウエハをつまみ上げ、置くための称呼の、即ち近似のR、θ、Z値を知る必要がある。これ等の値は制御器のメモリ内に既に記憶されている。これ等の近似の値については、比較的ゆるやかな公差(例えばプラス、マイナス 12.7 mm、即ち 0.5インチ)が許される。プロセスステーション32での自動較正の手順をまず説明する。
【0035】
既にわかっている称呼のステーション位置に基づいて、このプログラミングされた制御器24は最初にロボット34を或る位置に動かすように指令する。この位置では、ロボットのレーザセンサ44はこのステーションでの垂直基準面61の大体のZ方向の走査を行うことができる(図4参照)。この最初の走査は作動のレーザ範囲内にあるが、必ずしも最適な走査距離にないため、この走査はこのステーションの近似のZ方向の較正としてのみ使用される。レーザセンサ44は保持板40の背後にあるので、ロボットアームはレーザを使用するためにはステーション内に戻る必要がある。従って、制御器24によって指令されたθ位置(θinit) は称呼θ位置(θnom ) から最初は180°オフセットしており、図面に示すように、保持板42はこの位置にθinit=θnom +180°だけ回動する。
【0036】
近似的なZ方向の走査を行っている間の保持板の最初のR位置(R init)はステーション32の既にわかっている幾何学形状、ロボットの保持板の寸法、及び称呼のR位置(R nom ) に基づいて、制御器24によって計算される。最初のR位置(R init) は図2B、及び図3Bに示す寸法を使用して、次の式によって、称呼のR位置(R nom ) に関して求められる。
Rinit=−(Rnom +d2+d 3 −d9−d 10) −(d1 +d11)
【0037】
ここに、R nom は保持板の点E(図3(A)参照)がステーション32におけるウエハの中心位置74(図5(A)参照)(称呼のθ位置を使用しているものと仮定する)に合致する近似の位置である。従って、R nom +d2+d 3 は点Bが同一位置、即ち、ウエハの中心位置74にある位置である。次に、R nom +d2+d3−d9− d10は点Bが基準面の端縁の上にある位置である。もしもこの項が無い時は、上に述べたように、角度θが称呼θ値に対し180°オフセットしている時で、点Bはここでも基準面の端縁上にある。ここでd1+d11( d11は最適な走査距離、図11参照)を減算することは、称呼位置で誤差を生じ易い点Cを基準面61からほぼ最適な走査距離において、レーザに置くことである。
【0038】
最初に指令を受けたZ位置(Z init) は基準平面におけるフレーム56の上端縁、又は頂端縁から離れるのに十分に安全な距離だけ、称呼Z値(Z nom ) からオフセットしている。即ち
Z init=Z nom +d6+d5+( 誤差項)
称呼Z値はプロセスステーション32内のウエハをつまみ上げる近似の位置であり、これに若干の僅かな誤差項と共に距離d6 とd5 (図4参照)を加えることによって、このプロセスステーションのフレーム56の上方に安全にロボットを設置する。
【0039】
初期走査位置に一旦達すると、制御器24はロボット34に指令を発し、レーザの入力状態が「オン」になったことを制御器が検出するまで、このロボット34により保持板を下方にZ方向に動かす。このことは、フレーム56の上端縁がレーザによって検出されたことを示している。このようになった時、制御器はこのZ位置(Z meas) を直ちに記録する。次に近似のZ(Zrough ) 値の較正値は次のように制御器によって計算される。
Zrough =Z meas−d5−d6/2
この近似のZの較正はZ位置を安全に確定する。このZ位置は、以下に説明するR、及びθの較正のため、保持板42を開口58内に配置する位置である。
【0040】
R、及びθの較正を行うため、制御器はロボット34に指令して、近似のZ値の較正位置へ、及び称呼のR位置、及びθ位置へロボットを動かし、保持板がプロセスステーションの開口58内に位置する(図6参照)。垂直な透過ビーム型センサ68はステーション内に設置すべきウエハの希望する中心位置74から既にわかっている半径方向距離(d9)にあり、またこのセンサ68はウエハの希望する中心と同一のθ位置にある。保持板42が開口58内に設置された時、垂直センサ68のビームが最初に阻止され、制御器はセンサが「オフ」であることを最初に読み取る。
【0041】
次に、センサの状態が「オン」に変わっていること、及び保持板がセンサ68から離れていることを制御器24が読み取るまで、制御器24はロボットの保持板42に指令して保持板をプラスθの方向に動かす。制御器は図3(A)の点Fの位置として、このθ位置(θ1 ) を直ちに記録し、制御器はロボットを停止させる。次に、保持板42がセンサビーム内にあることを意味するセンサ68の最初の「オフ」状態への変化と、次に保持板の反対側の点Gで保持板42がセンサビームから離れていることを意味するセンサ68の「オン」状態への変化とを制御器24が読み取るまで、ロボットは指令を受けて、マイナスθ方向に移動する。制御器はセンサの「オン」位置における新たなθ位置(θ2)を点G(図3(A)参照)の位置として再び記憶する。次に、制御器は2個の位置(θ1 、θ2 )を平均し、較正されたθ位置であるθcal =(θ1 +θ 2)/2 を確定する。この位置ではセンサは保持板の中心にあり、従って、ステーションにおけるウエハの較正されたθ位置(θcal )にある。
【0042】
θの較正が完了すると、ここでR位置を較正する。保持板42はなお溝孔内にあり、制御器24はロボット34に指令して、保持板42をθcal 位置に動かし、垂直センサ68のビームを再び阻止して、垂直センサを保持板の中心線に沿って設置する。センサ68が「オン」に変化し、保持板が再びセンサから離れるまで、制御器はロボットをR軸線に沿って後退させる。センサの状態が変化した時、制御器はロボットの軸線方向の移動を停止させ、R位置(R meas) を点Dの位置(図3(A)参照)として捕捉する。次に較正されたRの位置(R cal ) は次の式によって与えられる。
R cal =R meas+d9−d3
ここで、測定された位置にd9 (図5(A)参照)を加えることによって、ウエハの希望する中心位置74に点Dを設置し、d3 を減算することによって,ウエハの中心を設置すべき保持板上の点である点Eをウエハの希望する中心位置に配置することになる。
【0043】
プロセスステーションにおける最後の測定にはロボットレーザを使用して、最後のZ位置の較正を行う。近似のZ位置の較正を行うことの説明で述べたように、制御器24は指令してロボット34を動かし、図4に示すように、レーザセンサ44を再び垂直基準面に向けさせるが、ここでは、R、θのための較正された位置をこの計算に使用する。Z軸線については、近似の較正位置を使用して、レーザセンサ44を開口58内に向ける。この場合、R位置は既に較正されているから、プロセスステーション32の表面で、基準面61から最適の走査距離に正確に位置するよう、センサの面を制御器によって位置決めする。開口58の下端縁66が保持板のセンサによって検出されるまで、制御器はロボットをZ方向に下方に動かす。レーザが下端縁66を検出するZ位置(Z meas) は制御器によって捕捉される。ここで較正されたZ位置は次の通りである。
Zcal =Z meas+d7+d13(レーザと保持板とのオフセット)
【0044】
ここに、ウエハと、プロセスステーションの表面63との間の距離であるd7(図5(B)参照)を加えることによって、レーザをウエハの希望するピックアップ高さ、即ち、つまみ上げ高さに設置し、レーザと保持板との間のオフセットであるd13( 図3(B)参照)を加えることによって、図8に示すように、プロセスステーション内にあるウエハのための正確なピックアップ高さ、即ち、つまみ上げ高さ、又は設置高さに保持板を設置する。
【0045】
図9(A)、及び図9(B)に示すように、カセット30におけるウエハの位置を測定する手順はプロセスステーション32のために使用された手順に非常に類似しているが、相違するのは透過ビーム型センサ68の代わりに、反射発光ダイオードセンサ86を使用することと、計算に使用される定数が若干相違することである。以前に述べたように、カセット内にあるウエハの称呼のR、θ、Z方向のつまみ上げ位置、及び設置位置は予めわかっており、制御器のメモリに記憶されている。
【0046】
適切なカセット台に取り付けられたカセット30(図9(A)参照)のためのロボットを較正するに当たり、前部材84の外面によって形成された垂直基準面を使用する。Z方向でのセンサ44の最初の走査はこの基準面の上端縁85のZ位置を近似的に測定する。この走査の出発位置(R init、θinit、Z init) は幾何学的パラメータ、最も下のウエハの称呼のR、θ及びZ位置(R nom 、θnom、Z nom ) 、及び若干の安全誤差項に基づいており、これによりセンサ44を最初に位置決めし、基準面85の上方にセンサを確実に始動させる。
θinit=θnom +180
R init=−(Rnom +d2+d3−d8−d12)−(d1 +d11)
Z init=Z nom ,1 +( 誤差の項)
【0047】
最初のZ位置の測定値(Z meas) に基づいて、保持板42を反射型センサ86の僅か上方に、位置Z rough に設置することによって、R、及びθの較正を行う。
Z rough =Z meas+( 僅かなオフセット)
【0048】
保持板42を反射センサ86の上方に動かす際、上述の透過ビーム型センサ68の場合と同様に、センサが「オン」、「オフ」になる位置を使用する。較正の式は次の通りである。
θcal =( θ1 +θ2)/2
R cal =R meas+d8−d3
【0049】
R、θの較正が完了すると、最適走査距離に、基準端縁85の僅かに上方の位置 Z roughで、レーザセンサ44によってZ位置の較正が再び行われる。測定された端縁位置と、その他のパラメータは図9(A)に示すように、最も下の較正位置を決定する。
Z cal =Z meas+d4+レーザと保持板とのオフセット(d13)
カセット内の全てのウエハについて、R位置とθ位置とはそれぞれ同一であり、Z位置は最も下のウエハからのウエハの間隔の倍数である。従って、図10に示すように、カセットの溝孔80の若干、又は全部からウエハを除去し、又は設置するように、ロボットを容易にプログラミングすることができる。
【0050】
図14、及び図15に本発明自動較正装置の上述の順次の工程のフローチャートを示す。この手順を使用すれば、上述の工程を行うため、機械制御器24を容易にプログラミングすることができる。制御器自身は米国特許第4639884 号、及び5062064 号に示されている任意適切な型式のものでよい。
【0051】
図1〜図4に示すように、ロボット34の保持板42にセンサ44を設け、上述したように、各プロセスステーション32におけるZ位置を決定する手段を設ける。ロボットのためのマッピング機能は必要でなく、ロボット34と類似するが、保持板上にセンサ44を有していない変更した安価なロボットを利用することができる。
【0052】
図7には、第2の実施例のロボット34Aを示し、このロボットはプロセスステーション32Aと組み合わせて利用することができ、プロセスステーションの開口58Aを包囲しているフレーム56Aに取り付けた水平な透過ビーム型レーザセンサ69を有している。このセンサ69は発光素子94を具え、この発光素子94に一線に配列した受光素子96に向け、発光素子94は開口58Aを横切って、ビームを水平に伝送する。これ等2個の素子の間のビームが阻止された時、センサ信号を発生し、この信号を制御器24に供給する。代表的に図7に示すようなプロセスステーション32Aにおいて、水平な透過ビーム型センサ69は長方形の開口58Aの対向端にある発光素子、及び受光素子を具える。
【0053】
この場合、この代案の方法により、水平センサ69はロボット34Aが次のように正確なZ位置を決定することができる。この場合、近似のZ位置の較正は必要でない。それは、制御器のメモリに記憶された称呼Z位置はθとRとの較正を行うのに十分正確なためである。従って、垂直な位置にあるロボットの保持板42Aによって、上述のように透過ビーム型のθ、及びRの較正を行うことができる。ここでは、最終的なZ位置の較正のため、水平センサ69を使用する。R、及びθ位置の較正を行った後、ロボットの保持板がまだプロセスステーションの開口内にある間に、制御器はロボット34Aに指令し、プロセスステーションの開口を横切る水平なセンサビームが接触するまで、垂直方向にロボットを動かす。
【0054】
このようになった時の保持板の位置に、センサビームと、希望するZ較正位置との間の予めわかっている垂直オフセット値を組み合わせる。この場合、保持板の上面は水平ビームに衝突するので直接測定することができ、レーザと保持板とのオフセットの概念は必要でない。要約すれば、この代案の方法の順次の操作は、垂直透過ビーム型センサ69を使用してθの較正を行い、次の工程で、同一の垂直透過ビーム型センサ68を使用してRの較正を行い、水平透過ビーム型センサ69を使用して最終のZの較正を行う。
【0055】
上述の較正工程を行った後、正確な位置決めデータを制御器のメモリに記憶し、ロボットの保持板42Aはプログラミングされているように、プロセスステーション内のウエハの除去、又は設置を継続する。
【0056】
当業者であれば、本発明は本発明の範囲内において、種々の変更を加えることができ、広く異なる実施例に変更を加えることができる。ここに開示し、記載したものは単なる例示であって、本発明を限定するものでない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理による自動較正を行うウエハ処理ロボットシステムの線図的図面である。
【図2】 図1のシステムのロボットを説明するためのロボットの斜視図である。
【図3】 図2のロボットのウエハ保持板を示し、(A)はウエハ保持板の平面図であり、(B)はウエハ保持板の側面図である。
【図4】 図1のシステムのためのロボットと、プロセスステーションとの関係において、ロボットの保持板がプロセスステーションに入る前の状態を示す図である。
【図5】 代表的なプロセスステーションを示し、(A)はプロセスステーションの平面図、(B)はプロセスステーションの側面図である。
【図6】 図5のプロセスステーションにロボットの保持板を部分的に入れた状態の斜視図である。
【図7】 センサの配置を変更した図6と同様の図面である。
【図8】 ロボットの保持板を完全にプロセスステーション内に入れ、ウエハに接触した状態の図6と同様の図である。
【図9】 半導体のための代表的なカセットホルダを示し、(A)はその斜視図であり、(B)は平面図である。
【図10】 図9のカセットホルダ内のウエハに接触している保持板を示す斜視図である。
【図11】 ロボットの保持板に取り付けたセンサの拡大斜視図である。
【図12】 プロセスステーションで使用する透過ビーム型センサの発光素子と,受光素子との拡大斜視図である。
【図13】 図9に示すカセットに使用するセンサの拡大斜視図である。
【図14】 本発明による図1のロボットの自動較正を達成する工程のフローチャートの前半を示す図である。
【図15】 本発明による図1のロボットの自動較正を達成する工程のフローチャートの後半を示す図である。
【符号の説明】
20 半導体ウエハ処理装置
22 ロボット
24 機械制御器
25 半導体ウエハ
26 モータ増幅器
28 入出力構成要素、入出力システム
30 カセットスタンド、カセット
32 プロセスステーション
34 ベース支持体
36 関節ロボットアーム
38 第1ロボットアーム
40 第2外側アーム
42 保持板
44、68 レーザセンサ
45 保持器
46 レーザ発光素子、発光素子
48 レーザセンサ受光素子、受光素子
52 頂部ウエハ接触平面
56 フレーム
58 前部開口
59 ベース部材
60 外面
61 垂直基準面
65 ウエハ支持ピン
70、88 発光素子
72、90 受光素子
78 ハウジング
80 内部溝
86 センサ

Claims (18)

  1. 外端にウエハ保持板を有するアームと、このアームをZ軸線に沿って垂直に動かし、このZ軸線の周りに角度θにわたり前記アームを回転させ、更に前記ウエハ保持板をR軸線に沿って半径方向に突出させるモータ手段とを有するロボットを自動的に制御する自動較正装置であって、この自動較正装置により前記ロボットに近い固定包囲体の開口内に、前記ウエハ保持板を正確に位置決めし、繰り返して半導体ウエハを前記包囲体内に設置し、又は半導体ウエハを前記包囲体から除去するウエハ移送ロボットの自動較正装置において、
    メモリと、論理回路とを有し、前記ロボットに接続されており、前記ウエハ保持板と前記包囲体との寸法の特性を記憶している機械制御器と、
    この機械制御器に接続された入出力構成要素およびモータ増幅器と、
    前記包囲体の開口に対し、前記ロボットのウエハ保持板を前記垂直なZ軸線方向に較正するための信号を前記機械制御器発生する第1センサ手段と、
    前記包囲体内に設けた第2センサ手段であって、前記固定包囲体内の正確な位置で前記ウエハ保持板がウエハをつまみ上げ、又は置くことができるよう、前記包囲体の開口に対して前記ロボットのウエハ保持板をθ方向、及びR方向に較正する信号を前記機械制御器発生する、第2センサ手段と
    を具えることを特徴とするウエハ移送ロボットの自動較正装置。
  2. 前記包囲体に対する近似位置まで前記ウエハ保持板を動かすための第1プログラム信号に応動し、前記機械制御器内に位置する手段と、
    一連の走査のための操作を通じて前記ロボットのモータ手段により前記ウエハ保持手段を自動的に動かし、最終的に前記包囲体内の希望する位置に達せしめるため、前記機械制御器のメモリ内に記憶された前記ウエハ保持手段、及び前記包囲体の前記寸法の特性に結合していて、前記第1センサ手段、及び第2センサ手段からの信号に応動する手段とを具え、
    これにより、前記ウエハ保持板の前記最終的な希望位置を前記包囲体内の所定位置に対して関連せしめる請求項1に記載の自動較正装置。
  3. 前記固定包囲体は細長い水平開口を形成する前フレーム部材を有する半導体プロセスステーションを具え、平坦な上面を有するベース部材に前記前フレーム部材を取り付けた請求項1に記載の自動較正装置。
  4. 前記包囲体内にウエハを支持するため、前記ベース部材に取り付けられ、このベース部材の上面の上方に突出している等しい高さの複数個の離間する支持ピンを有する請求項3に記載の自動較正装置。
  5. 前記第1センサ手段は、前記ロボットのアームの端部に回転自在に取り付けた前記ウエハ保持板上のレーザセンサにより構成した請求項1に記載の自動較正装置。
  6. 前記第1センサ手段が前記ロボットの回転自在の前記ウエハ保持板の後端に取り付けられており、このウエハ保持板はその反対端にウエハ保持手段を有している請求項5に記載の自動較正装置。
  7. 前記第2センサ手段は前記包囲体の開口を横切る垂直ビームを発生するようフレームに取り付けられた発光素子と、受光素子とを有する透過ビーム型センサ装置から成る請求項5に記載の自動較正装置。
  8. 前記包囲体の開口の水平中心点に貫通する線と、前記包囲体内に適正に位置するウエハの希望する中心軸線とに前記発光素子、及び前記受光素子間のビームが交差するように、前記フレーム内に前記第2センサ手段の前記発光素子、及び前記受光素子を設置した請求項7に記載の自動較正装置。
  9. 前記包囲体の開口を横切って水平に延びるビームを発生するよう前記フレームの両端部に水平に一線に取り付けられた発光素子と、受光素子とを有する水平な透過ビーム型センサから前記第1センサ手段が成る請求項4に記載の自動較正装置。
  10. 前記ウエハ支持ピンの上端によって形成された水平平面の上方の水平平面内に、前記水平な透過ビーム型センサによって生ずるビームが存在するよう構成した請求項9に記載の自動較正装置。
  11. 複数個のウエハ保持溝孔を有するウエハカセットと、このカセットを支持するベース部材と、前記カセットの最も下の溝孔の下方に位置する水平端縁を有し前記ベース部材に固着された前部材とを前記固着包囲体が具える請求項1に記載の自動較正装置。
  12. 前記ロボットのウエハ保持板が前記前部材の水平中心点の上方に移動した時、前記ウエハ保持板の存在を感知するため、前記前部材の水平中心点に取り付けられた反射ビーム型センサ装置から前記第2センサ手段が成る請求項11に記載の自動較正装置。
  13. 前記カセットの実際上の中心軸線に対し、前記ウエハ保持板が前記カセットの任意の選択された溝孔内にウエハを置き、又は選択された溝孔からウエハを除去し得るような前記ウエハ保持板のθ位置、及びR位置を決定するように前記ロボットをプログラミングするため、前記制御器に設けた手段を有する請求項12に記載の自動較正装置。
  14. プログラミングするため前記制御器に設けた前記手段は前記第1センサ、及び第2センサからの信号、及び前記ウエハ保持板、及び前記カセットの寸法の特性を有している請求項13に記載の自動較正装置。
  15. メモリと論理回路とを有する制御器に接続され、垂直のZ軸方向(Z)、角度方向(θ)、及び半径方向(R)に移動可能である関節アームを有するロボットのこの関節アームの端部で回転自在のウエハ保持板の一端に第1センサを設け、プロセスステーションを形成しており、第1水平端縁および第2水平端縁を有する細長い開口を設けた包囲体内に第2センサを設け、前記包囲体内の希望する位置にウエハ処理ロボットのウエハ保持板の位置を自動的に較正する方法において、
    1.前記ウエハ保持板、及び前記プロセスステーションの寸法特性を前記制御器のメモリに設け、
    2.前記ロボットに一連の順次の移動を行わせるよう前記制御器をプログラミングし、
    3.前記第1センサが前記プロセスステーションの前記開口に向くように、前記角度方向に前記ウエハ保持板を回転させ、
    4.前記ウエハ保持板を第1較正位置(R initial , θ initial , およびZ initial )に移動し、
    .前記ウエハ保持板Z軸方向(Z)に動かし、前記第1センサを使用して前記プロセスステーションの開口の前記第1水平端縁および第1のZ軸方向位置(Z measured を決定し、
    6.前記第1のZ軸方向位置(Z measured )および前記寸法特性に基づいて近似較正Z値(Zrough )を確定し、
    .前記ウエハ保持板を前記角度方向に予め設定された正規位置に回転させ、
    .前記第2センサを使用して、前記開口内の第2較正位置( nominal , θ nominal , およびZ rough に前記ウエハ保持板を動かし、
    .前記包囲体内で第1角度方向に前記ウエハ保持板を動かし、次に反対方向の第2角度方向に前記ウエハ保持板を動かし、前記第2センサを使用して前記ウエハ保持板の較正θ位置(θcal )を決定し、
    10.R値(Rnominal ) 、較正θ値(θcal )、及び近似較正Z値Zrough ) に基づいて、第3較正位置に前記ウエハ保持板を動かし、
    11.マイナスR方向に前記ウエハ保持板を動かし、前記第2センサを使用して測定R位置(R measured )を確定し、
    12測定R位置(R measured )および前記寸法特性に基づいて較正R値(Rcal)を確定し、
    14. Rcal 、θcal 、及びZrough に基づいて第4較正位置に前記ウエハ保持板を動かし、
    15.前記ロボットのウエハ保持板を前記方向に動かし、前記第1センサを使用して前記ステーションの開口の前記第1または第2の水平端縁および第2位置(Z measured 決定し、
    16前記第2(Z measured )および前記寸法特性に基づいて較正Z位置(Z cal を確定する
    ことを特徴とするウエハ移送ロボットの自動較正方法。
  16. 前記第1センサが前記制御器に接続されたレーザ反射型センサである請求項15に記載の方法。
  17. 前記第2センサが前記包囲体の開口の水平中心点においてこの開口を横切って垂直なビームを供給する透過ビーム型センサである請求項15に記載の方法。
  18. メモリと論理回路とを有する制御器に接続され、垂直なZ軸方向(Z)、角度方向(θ)、及び半径方向(R)に移動可能である関節アームをウエハ処理ロボットが有し、プロセスステーションを形成している包囲体はその細長い開口の中心を横切る水平ビームを発生する第1センサと、前記開口をその中心点で横切る垂直ビームを発生する第2センサとを有し、プロセスステーションを形成している前記包囲体内の希望する位置に前記ウエハ処理ロボットのウエハ保持板の位置を自動的に較正する方法において、
    1.前記開口を通して延びる前記ウエハ保持板と共に、前記ロボットのアームを手動で近似のZ位置、及びR位置に動かし、
    2.前記ウエハ保持板を角度方向に第1位置まで動かし、次に前記第2センサに対し反対方向に動かし、θ1 位置、及びθ2 位置を記録し、前記ウエハ保持板のための希望する較正θ位置(θcal )を決定し、
    3.前記ウエハ保持板をマイナスR方向に動かし、前記第2センサを作動させ、
    4.感知されたR位置に前記包囲体の寸法を組み合わせることによって、較正R位置(Rcal )の距離を確定し、
    5.前記第1センサの水平ビームに掛合するようマイナスZ方向に前記ウエハ保持板を動かし、前記制御器への信号を発生し、
    6.前記第1センサからの信号と、前記ウエハ保持板、及び前記包囲体の記憶された寸法値とを使用し、前記ウエハ保持板のための較正Z位置(Z cal )を決定し、
    7.Zcal 、θcal 、及びRcal によって画成される位置まで、前記包囲体の前記開口内に前記ウエハ保持板を動かす
    ことを特徴とするウエハ移送ロボットの自動較正方法。
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