JP4721148B2 - ミシンのクラッチ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンのクラッチ装置、とくに糸巻き作業時に糸巻き腕の廻動に応じてプーリとミシン上軸との伝導を遮断するクラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボビンの糸巻き作業にあたって、ミシン上軸とプーリとの伝導を遮断し、プーリに空ボビンを装着した糸巻き装置の摩擦車を接触させ糸巻きを行うことは、従来より実施されており、また、実公昭56−25670号公報、実公平6−30152号公報に記載されているように、ミシン上軸とプーリとの伝導を遮断するためのクラッチ装置は、従来より知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来のクラッチ装置は、クラッチ操作部材を操作することによってプーリと上軸との伝導を遮断するようにしているが、クラッチ操作と糸巻き操作とは関連していなかった。
糸巻き作業にあたっては、前記クラッチ操作部材の操作に続いて、糸巻き装置の糸巻き腕を廻動させ、糸巻き腕に装着された摩擦車をプーリに接触させるようにしていた。
したがって、糸巻き作業には、プーリと上軸との伝導遮断操作と糸巻き腕の廻動操作という二つの操作をしなければならないという問題点があった。
【0004】
本発明は、上記の問題点を解決することを課題として、糸巻き作業時に糸巻き装置の糸巻き腕を廻動操作することによって、プーリと上軸との伝導を遮断し、糸巻き作業を行うようにしたミシンのクラッチ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するため、クラッチ装置として、機枠に回動可能に装着された糸巻き腕と、上軸に回転可能に枢着され、外周面に伝導輪を具えたプーリと、上軸に回転不能かつ軸方向に摺動可能に枢着され、プーリの伝導輪より大径のクラッチ板を具えたクラッチとを具備し、糸巻き腕には、摩擦車を装着した糸巻き軸が回転可能に支持されるとともに、糸巻き腕に対して直角方向に延びるクラッチ作動片が糸巻き腕に取着されており、プーリは、一側にクラッチ係合部を、他側に内側面を備え、糸巻き腕がプーリから離れる方向に廻動すると、クラッチ係合部とクラッチとが係合した状態となり、糸巻き腕がプーリに近づく方向に廻動すると、内側面と摩擦車とが接触した状態となるように選択的に切り替わり、糸巻き腕がプーリに近づく方向に廻動すると、クラッチ作動片がクラッチ板を押圧し、クラッチ板に対して傾斜した状態で、プーリとクラッチとの結合を離脱させて、プーリと上軸との伝導を遮断するとともにプーリの内側面と摩擦車が接触することを特徴とする構成を採用する。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1において、1はミシンの機枠aに軸支された上軸、2は上軸に取着されたプーリ、3はクラッチ、4はハンドホィール、5は糸巻き装置である。
【0008】
図1,2に示すように、プーリ2は、上軸1に枢着されたボス6と円板7、該円板7の外周に形成された伝導輪8とからなっており、円板7の中央部には複数本のリブが設けられた薄肉の凹部9が形成され、周辺部には等間隔をおいてクラッチ爪10を突設したクラッチ係合部11が形成されている。
【0009】
伝導輪8の内端縁には、薄肉のフランジ12が設けられ、外周面には、歯13が刻設されており、プーリ2は駆動モータから歯付きベルト(図示しない)を介して駆動され、上軸1とプーリ2は、クラッチ3の操作に応じて係合、離脱するようにされている。
【0010】
図1,3に示すように、クラッチ3は、上軸1に摺動自在に遊嵌されたボス14とクラッチ板15とクラッチリング16とからなっている。
ボス14とクラッチ板15とを通じて割溝17が刻設され、該割溝17には、上軸1に固着されたピン18が摺動自在に嵌挿され、クラッチ3は、上軸1と一体に回転されるようになっている。
クラッチ板15の所定の円周上には、プーリ2のクラッチ係合部11に対向するようクラッチリング16が立設されており、その端面には、クラッチ爪19が刻設されている。
【0011】
図1に示すように、上軸1の端部には、スリーブ20が嵌挿され、該スリーブ20には、ハンドホイール4の保持部材21が嵌合され、両者は止めねじ22によって、上軸1に締着されている。
保持部材21の外周内端には、複数個の凹部23が形成されている。
【0012】
ハンドホィール4には、保持部材21に嵌合する係合リング24が設けられ、係合リング24の内端には、内方に突出する複数個の係合爪25が設けられている。
係合爪25は、ハンドホィール4を押込んだときに、保持部材21の凹部23に係合して、ハンドホィール4を保持部材21に締着するとともに、上軸1と一体に回転されるようにしている。
【0013】
スリーブ20とクラッチ3のボス14の側端面との間には、上軸1を捲回して圧縮ばね26が弾装され、クラッチ3を軸方向内方に付勢してプーリ2に係合させるようにしている。
【0014】
図1,3に示すように、糸巻き装置5は、機枠aに設けられた廻動軸sに廻動自在に支持された糸巻き腕30と、該糸巻き腕30に軸支された糸巻き軸31と、糸巻き腕30に取着されたクラッチ作動片32とを具えている。
糸巻き腕30の中間部には、糸巻き軸31の軸受け部33が形成されており、該軸受け部33には、上方に延びる筒体34が立設されている。
軸受け部33の側方には、クラッチ作動片32の支持杆35が糸巻き腕30に対してT字状に延びるよう連設されており、支持杆35の定位置には、ねじ36が螺設されている。
【0015】
糸巻き軸31は、スリーブ37を介して上下に位置決めされて、軸受け部33に軸支されている。
糸巻き軸31の下端には、摩擦車38が嵌着されており、糸巻き時にプーリ2の内側面に接触して、糸巻き軸31を回転させるようにしている。
【0016】
クラッチ作動片32は、枠部39と取付部40、該取付部40から下方に屈曲されたL字状の作動杆41とを具えている。
枠部39の内周は、軸受け部33の筒体34外周に摺接しており、取付部40には、スリット42が刻設され、止めねじ43によって支持杆35に位置調節可能として取着されている。
【0017】
糸巻き腕30の自由端には、ばね取付板44が連設されており、機枠aに取着された支軸に捲回されたばね45によって、糸巻き腕30を時計方向または反時計方向に廻動するよう付勢されている。
【0018】
次に、本発明の糸巻き装置とクラッチ装置の作用効果について説明する。
糸巻き作業にあたって、ボビンを糸巻き軸31に装着し、糸巻き腕30を反時計方向に廻動させると、図4,5に示すように、クラッチ作動片32がクラッチ板15に係合してこれを右方に移動させ、クラッチリング16のクラッチ爪19とプーリ2のクラッチ爪10との係合が離脱される。
そのため、プーリ2と上軸1との伝導が遮断され、プーリ2のみが回転する。
【0019】
糸巻き腕30の廻動に従って、その摩擦車38はプーリ2に接触して回転され、ボビンに糸の供給源から糸が巻きとられ、糸巻き作業が行われる。
その際、クラッチ作動片32は、クラッチ板15に傾斜して係合するとともに、さらに、ばね45で付勢されているので、時計方向に廻動することが阻止され、クラッチの離脱状態が維持される。
【0020】
ミシンを停止した状態で上軸1のみを廻動させ、針位置の上昇などを行う場合には、糸巻き腕30を廻動させることによって、プーリ2と上軸1との伝導を遮断し、ハンドホィール4を手廻しして上軸1のみを廻動させることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成されているから、次の効果を奏する。
糸巻き腕の廻動に応じて、クラッチを操作し、プーリと上軸との伝導を遮断するとともに糸巻き装置に装着した摩擦車をプーリに係合させるようにしたから、糸巻き作業を糸巻き腕の廻動操作だけで行うことができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の糸巻き装置とクラッチ装置を示す断面正面図である。
【図2】プーリの右側面図である。
【図3】糸巻き装置とクラッチの関係を説明する上面図である。
【図4】糸巻き時の糸巻き装置とクラッチ装置を示す断面正面図である。
【図5】 糸巻き時の糸巻き装置とクラッチの関係を説明する上面図である。
【符号の説明】
a 機枠
1 上軸
2 プーリ
3 クラッチ
4 ハンドホィール
5 糸巻き装置
8 伝導輪
10、19 クラッチ爪
11 クラッチ係合部
15 クラッチ板
16 クラッチリング
30 糸巻き腕
31 糸巻き軸
32 クラッチ作動片
33 軸受け部
35 支持杆
38 摩擦車
41 作動杆
Claims (1)
- 機枠に回動可能に装着された糸巻き腕と、
上軸に回転可能に枢着され、外周面に伝導輪を具えたプーリと、
上軸に回転不能かつ軸方向に摺動可能に枢着され、プーリの伝導輪より大径のクラッチ板を具えたクラッチとを具備し、
糸巻き腕には、摩擦車を装着した糸巻き軸が回転可能に支持されるとともに、糸巻き腕に対して直角方向に延びるクラッチ作動片が糸巻き腕に取着されており、
プーリは、一側にクラッチ係合部を、他側に内側面を備え、糸巻き腕がプーリから離れる方向に廻動すると、クラッチ係合部とクラッチとが係合した状態となり、糸巻き腕がプーリに近づく方向に廻動すると、内側面と摩擦車とが接触した状態となるように選択的に切り替わり、
糸巻き腕がプーリに近づく方向に廻動すると、クラッチ作動片がクラッチ板を押圧し、クラッチ板に対して傾斜した状態で、プーリとクラッチとの結合を離脱させて、プーリと上軸との伝導を遮断するとともにプーリの内側面と摩擦車が接触することを特徴とするミシンのクラッチ装置。
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JP35811099A Expired - Fee Related JP4721148B2 (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | ミシンのクラッチ装置 |
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JP (1) | JP4721148B2 (ja) |
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1999
- 1999-12-16 JP JP35811099A patent/JP4721148B2/ja not_active Expired - Fee Related
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