JP4720573B2 - 自動水栓装置 - Google Patents

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Description

本発明は、止水栓に一体の配管との接続部と、吐水の制御を行う制御部とを覆うカバーを備えた自動水栓装置に関する。
従来より、2つの配管の接続を行なうのに、簡単に着脱可能なクリップが用いられている。しかし、クリップが正しい状態で配管に装着されていないと、配管の接続が緩み、漏水が発生することがある。そこで、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕に記載されているように、クリップとともに、クリップを覆いクリップが配管から離脱することを防止するカバーを備えた配管の固定構造が提案されている。
一方、例えば自動水栓装置においては、電磁弁等の弁を制御する制御部をケースで覆う場合がある。
そのような場合において、弁が配管の固定構造近傍に位置する場合には、制御部とともに配管の固定構造をもケースで覆うことが好ましいと考えられる。
特開2006−22887号公報 特開2002−195486号公報
しかし、配管にクリップを取付け、このクリップをカバーで覆ったうえで、さらに、ケースを取付けると、ケースが大型化してしまう。配管は一般的に洗面台等の下側の空間に配設されるため、かかる空間の大きさには限りがあり、また、意匠性の面からも、ケースの大型化は抑制することが望ましい。
また、かかる空間は一般に暗くて狭いことが多く、そのような空間内でクリップを装着する場合には、作業性が悪いため、クリップの装着不良が生じる場合があるうえに、装着不良に気づかず、装着が良好に行なわれたと錯覚して、装着作業を終了してしまう場合がある。クリップの装着不良が生じると上述のように漏水が生じる場合があり、問題である。
本発明は、ケースの大型化を抑制しつつ、クリップの装着不良を抑制する自動水栓装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、互いに接続される2つの配管のうちの一方の配管に備えられ、前記一方の配管内の導水状態の切り換えを行なう弁と、物体の近接、離隔を検知する検知手段による検知に基づいて、前記弁による前記切り換えを制御する制御部と、前記2つの配管を経た水の吐水を行なうスパウトと、前記2つの配管の接続部と、前記接続部において前記2つの配管同士の固定を行なうため前記2つの配管にまたがるように取付けられる固定部材と、前記弁と、前記制御部とを覆うケースとを有し、前記固定部材は、前記2つの配管に取付けるときに前記2つの配管を受け入れる切り欠きを有する環状体であって、その周方向に凹凸を有し、前記ケースは、前記固定部材に係合することで、前記固定部材を、前記固定を正常に行なう正規状態に位置決め可能な、前記固定部材の前記凹凸に沿う形状をなす係合部を一体に有することを特徴とする自動水栓装置にある。
この構成によれば、固定部材が配管から離脱することを防止するカバーが不要であり、弁と制御部の保護を行ないつつ、ケースの大型化が抑制される。また、ケースに備えられた係合部によって固定部材を正規位置に位置決め可能であることに加え、固定部材が正規状態でない状態で取付けられていることが把握され得ることにより、固定部材の正規位置への取付けを促すことができ、漏水を未然に防止できる。また、比較的簡易な作業で自動水栓装置が止水栓に確実に接続できる。さらに、例えば固定部材が正規状態に対して回転した状態で取付けられていることが把握され得ることにより、固定部材の装着不良が抑制され、漏水が抑制される。
請求項2記載の発明は、前記固定部材は、前記接続部における前記2つの配管の配設方向に所定の幅を有し、前記係合部は、前記幅に対応して前記配設方向に並設された複数のリブを有することを特徴とする。
この構成によれば、ケースに備えられた、固定部材の幅に対応した複数の係合部によって固定部材を正規位置に位置決め可能であることに加え、例えば固定部材が正規状態に対して傾斜した状態で取付けられていることが把握され得ることにより、漏水が防止される。
請求項記載の発明は、前記ケースを取付けて支持する支持体を有し、前記ケースは、前記係合部が前記固定部材に係合し前記固定部材が前記正規状態となったとき、前記支持体に対して取付け可能となることを特徴とする。
この構成によれば、固定部材が正規状態でない状態で取付けられていることが、支持体に対してケースが取り付け不能であることによって把握され得ることで漏水が防止される。
請求項記載の発明は、前記ケースは、前記固定部材が前記正規状態以外の状態にあるときに前記固定部材に当接して前記支持体に対する取り付けを禁止するための干渉部を有することを特徴とする。
この構成によれば、固定部材が正規状態でない状態で取付けられていることが、干渉部が固定部材に当接しケースが支持体に対して取り付け不能であることによって把握され得ることで漏水が防止される。
請求項記載の発明は、前記制御部は、前記ケースを前記支持体に取付ける方向において、前記弁の背面側に位置することを特徴とする。
この構成によれば、制御部を、通常デッドスペースとなっている部分に配設することで省スペース化を図ることができる。
本発明によれば、固定部材が配管から離脱することを防止するカバーが不要であり、弁と制御部の保護を行ないつつ、ケースの大型化を抑制することができるとともに、比較的簡易な作業で、ケースに備えられた係合部によって固定部材を正規位置に位置決め可能であること、また例えば固定部材が正規状態でない状態で取付けられていることが把握され得ることで固定部材の正規位置への取付けを促すことができ、漏水を未然に防止でき、信頼性が向上した水栓装置を提供することができる。
以下に、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1、図2に本発明を適用した自動水栓装置の概略を示す。
自動水栓装置としての水栓装置100は、洗面化粧台1の一部をなすカウンターF上に取付けられるスパウト10と、スパウト10の内部及び部材Fの下方に位置しスパウト10から吐出する水を供給する第1の配管としての給水管20とを有している。
図2に示すように、鉛直面をなす壁面Wには止水栓2が突設されている。給水管20は、止水栓2の中途部分から上方に伸びるように配設された第2の配管としての導水管3に接続されている。導水管3は、止水栓2の開閉に応じて、給水管20に水を供給するようになっている。
水栓装置100は、互いに接続される給水管20と導水管3との接続部4においてこれら給水管20、導水管3同士の固定を行なうため、これら給水管20、導水管3にまたがるように取付ける固定部材としてのクイックファスナーと呼ばれるクリップ30と、クリップ30、接続部及び接続部4から上方の部分を覆うケース40とを有している。
給水管20は、接続部4の上側の部分に、スパウト10からの吐水状態を制御する弁としてのダイヤフラム式の電磁弁21を有している。
スパウト10は、その先端側の内部に、人の手等の物体の近接、離隔を検知する検知手段としての反射型のセンサ11を有している。
水栓装置100は、センサ11からの信号を受信するとともに受信した信号に基づいて電磁弁21の開閉を制御する制御部5と、センサ11と制御部5との間を電気的に接続する配線6と、制御部5に接続され制御部5と電磁弁21とに電力を供給するコード7と、制御部5を覆うカバー8とを有している。
制御部5は給水管20に一体化されており、コード7及びカバー8は制御部5を介して給水管20に一体化されている。制御部5及びカバー8は、給水管20よりも壁面W側となる背部側において、給水管20と壁面Wとの間に位置するように配設されている。これにより、給水管20の背面側のデッドスペースを有効活用している。制御部5は、電磁弁21により、給水管20内の導水状態の切り換えを行なう。
カバー8は、その底面から突出しコード7をカバー8の下方に垂下させる凸部8aを有している。凸部8aは、給水管20の背面近傍に位置しており、コード7を、給水管20の背面に沿って垂下させるようになっている。
電磁弁21の下部とカバー8の底面とは、上下方向においてほぼ同位置を占めている。電磁弁21の下部とカバー8の底面とは、接続部4の上方近傍に位置しているとともに、上下方向において、接続部4に正常に取付けられたクリップ30の上端位置とほぼ同位置を占めている。凸部8a及びコード7は、上下方向において、接続部4に正常に取付けられたクリップ30に重複するように配設されている。
ここで、クリップ30が正常に取付けられる、とは、接続部4において、導水管3と給水管20との固定が正常に行われることをいう。クリップ30が正常に取付けられ、導水管3と給水管20との固定が正常に行なわれると、接続部4において漏水が生じることがない状態となる。以下、正常に取付けられたクリップ30の状態を正規状態という。これに対し、クリップ30が正常に取付けられず、接続部4において漏水が生じる状態又は漏水が生じ得る状態を、非正規状態という。
図2、図3に示すように、ケース40は、クリップ30、接続部4のみならず、電磁弁21、カバー8も覆うように構成されている。クリップ30が正規状態となっているときに、ケース40を、クリップ30、接続部4、電磁弁21及びカバー8を覆うように正常に取付けた状態を、取付け状態という。取付け状態において、カバー8は、ケース40を支持する支持体として機能する。
なお、ケース40は樹脂製であり、クリップ30はステンレス製である。クリップ30は、正規状態において接続部4での漏水を防止し続ける剛性、耐久性を有し、かつ、後述するように接続部4に取付ける際に必要とされる弾性を有するものであれば、SUS以外の金属で構成しても良いし、樹脂によって構成しても良い。
図4に示すように、接続部4において、導水管3、給水管20はそれぞれ、その端部に、互いに向き合う態様で当接する同形のフランジ部3a、フランジ部20aを有している。一点鎖線は、正規状態を占めるクリップ30の輪郭を示している。
クリップ30は、接続部4における導水管3、給水管20の配設方向である上下方向において、所定の幅を有している。
矢印Aは、接続部4へのクリップ30の取付け方向であって、取付けられたクリップ30が正規状態となる方向を示している。
図5に示すように、クリップ30は、接続部4に取付け、導水管3と給水管20とを互いに固定するときに、導水管3及び給水管20を受け入れる、切り欠きとしての開口31を有する環状体である。クリップ30は、その周面に設けられた凸部32、凸部33と、開口31の両側において拡開するように設けられた導入部34とを備え、これにより周方向に凹凸を有する形状となっている。
クリップ30は、凸部32から凸部33にかけて、また凸部33から導入部34にかけて、それぞれ、周方向に沿った長孔36、長孔37を有している。長孔36及び長孔37は、正規状態におけるクリップ30の上下方向の中央位置に配設されており、同方向における幅が、フランジ部3aの厚さとフランジ部20aの厚さの和とほぼ同じ幅とされている。
図6に示すように、クリップ30を方向Aに沿って接続部4に装着すると、図6又は図3に示すように、長孔36及び長孔37にそれぞれフランジ部3a及びフランジ部20aが嵌入し、正規状態となる。
図6に示すように、クリップ30は、方向Aにおいて対称な形状をなし、方向Aにおける上流側から、凸部32、凸部33、導入部34がこの順で位置している。凸部32は1つのみ備えられており、凸部33及び導入部34はそれぞれ方向Aに対称となるように対をなす態様で形成されている。
クリップ30を接続部4に装着する際には、クリップ30の弾性を利用する。
開口31を接続部4に向けた姿勢で、クリップ30を方向Aに移動させ、接続部に近づける。導入部34、34が、フランジ部3a及びフランジ部20aに当接するが、クリップ30をさらに方向Aに移動させる。
このとき、クリップ30の弾性力に反してクリップ30を方向Aに押し込む。すると、導入部34、34が互いに離間して開口31が広がる。フランジ部3a及びフランジ部20aが、長孔37、長孔36の順でこれらに嵌合すると、クリップ30はその弾性により弾発的に図5に示した元の形状に復帰するとともに、内周面が導水管3、給水管20の周面に沿うようにして当接し、正規状態となる。
図7又は図3に示すように、ケース40は、曲面状の正面部41と、正面部41の両側部に位置する平板状の側板部42と、正面部41及び側板部42の上部、下部にそれぞれに位置する天板43、底板44と、背面側に位置する開口45とを有する箱状の部材である。
ケース40は、開口45を接続部4側に向けて方向Aに平行に移動させることで取付け状態となるものである。そのため、ケース40は、開口45側から天板43、底板44のそれぞれに設けられ方向Aへの移動時に給水管20、導水管3の進入を許容するスリット46、スリット47と、天板43と底板44との間に設けられクリップ30の形状に対応しクリップ30に係合可能な係合部としての2枚のリブ48とを有している。
ケース40は、他に、剛性を向上するために天板43と底板44との間において上下方向に延設され天板43と底板44とを連結するとともにリブ48、48と一体化された一対の補強板50と、取付け状態でカバー8への固定を行なうための一対のねじ孔51、51とを有している。
スリット46とスリット47とはそれぞれ、天板43、底板44の、開口45側から、正面部41に向けた中途部まで形成されている。スリット47は、導水管3の進入を許容するとともに、コード7を垂下するためのガイドとしても機能する。
リブ48、48は、正面部41の裏面側下部に配設されている。リブ48、48は互いに平行であるとともに、天板43及び底板44に平行な平板状の部材である。リブ48、48は、取付け状態において接続部4における導水管3、給水管20の配設方向に並設される態様で形成されている。リブ48、48は、互いに同形状をなし、凸部32および凸部33の形状に沿った形状の凹部49を備えている。
リブ48、48の間隔は、クリップ30の上述の幅よりも小さい。リブ48、48は、クリップ30が正規状態を占め、ケース40が取付け状態を占める状態において、それぞれの凹部49がクリップ30の周面及び凸部32、凸部33に当接した態様で対向するようになっている。
補強板50は、天板43及び底板44の裏面と正面部の裏面に一体化されている。ねじ孔51、51はそれぞれ、側板部42、42に形成されており、クリップ30が正規に取り付けられた後に、ケース40が取付けられると、カバー8に形成された図示しないねじ孔に連通し、図3に示すねじ52により、カバー8に固定されるようになっている。
ケース40は、これを下方から見た斜視図である図8に示すように、リブ48、48がクリップ30に係合し、クリップ30が正規状態となっているときに、ねじ孔51、51がそれぞれカバー8のねじ孔に連通することで、カバー8に対して取り付け可能となるようになっている。なお、図8においては、取付け状態のケース40を、底板44の図示を省略しているとともに、導水管3、給水管20、接続部4および止水栓2の図示を省略している。
以上の構成により、図2に示すように、導水管3、給水管20の接続部4において導水管3、給水管20同士の固定を行なうため、導水管3、給水管20にまたがるように取付けるクリップ30を覆うケース40を有し、ケース40が、クリップ30に係合し、クリップ30を正規状態に位置決め可能なリブ48、48を一体に有する配管の固定構造60が形成されている。水栓装置100は、この配管の固定構造60によって給水管20と一体の止水栓2に取付けられており、導水管3及び給水管20を経た水の吐水を行なうようになっている。
このような水栓装置100においては、配管の固定構造60により、クリップ30を誤装着したままの状態、言い換えると非正規状態で放置することが防止される。誤装着は、洗面化粧台1下の、狭く暗い空間内で主に手探りで装着作業を行なうこと等に起因して生じることがあるものである。配管の固定構造60は、洗面化粧台1のほか、キッチン等の下方に設置することも可能であるが、いずれにせよ、一般的には暗く狭い空間内に配設されるものであるため、装着作業は通常手探りで行なわれ、これに起因して誤装着が生じることがある。
クリップ30の誤装着の態様の例を図9に沿って説明する。
図9(a)は、方向Aに対し、斜め上方又は斜め下方にクリップ30を移動させながら装着した場合に生じる誤装着を示したものである。この態様の誤装着が放置されると、水栓装置100の使用開始と同時にクリップ30が抜けて導水管3と給水管20とが分離し漏水を生じることはないが、例えば1週間後など、ある程度時間がたったときなどにクリップ30の抜けが生じ、導水管3と給水管20とが分離して漏水を生じることがある。
図9(b)は、方向Aにクリップ30を移動させながら装着したが、装着位置が接続部4よりも下方である場合に生じる誤装着を示したものである。この態様の誤装着が放置されると、通常、水栓装置100の使用開始と同時にクリップ30が抜けて導水管3と給水管20とが分離し漏水を生じる。
図9(c)は、方向Aにクリップ30を移動させながら接続部4に装着したが、装着が浅く不完全であった場合に生じる誤装着を示したものである。この態様の誤装着が放置されると、図9(a)に示した場合と同様の漏水を生じることがある。
図9(d)は、方向Aに対し、斜め側方にクリップ30を移動させながら装着した場合に生じる誤装着を示したものである。この態様では、クリップ30が正規状態に比して回転した状態となる。この態様の誤装着が放置されると、図9(a)に示した場合と同様の漏水を生じる可能性がある。
これらの誤装着において、図9(b)に示した誤装着の場合には、施工後の水栓装置100の動作試験の際に漏水が生じるため、通常は施工者がその場で不具合に気づいて漏水を直ぐに止めることができるが、他の誤装着の場合には、施工完了後に、一般の使用者が水栓装置100を使用する際、あるいは無人の状態において突然漏水が生じるため、直ぐには漏水に対応できないケースが多く、特に問題である。
しかしながら、水栓装置100では、配管の固定構造60により、これらの誤装着が生じたまま放置されることが防止され、クリップ30の、接続部4からの意図しない離脱に起因する漏水を未然に防止することができる。以下具体的に説明する。
図9(a)に示す場合には、クリップ30の傾斜が僅かであれば、ケース40を取付け状態にしようとする際に、リブ48、48の少なくとも一方がクリップ30に当接することで傾斜が解消され、クリップ30が非正規状態から正規状態となる。ケース40を取付け状態として、ねじ52によりねじ止めすることで、ケース40を取付け状態で固定し、ケース40の取付け状態及びクリップの正規状態が維持されることとなる。これによって経時的にも漏水が生じることが防止される。
一方、クリップ30の傾斜が比較的大きい場合には、ケース40を取付け状態にしようとする際に、リブ48、48の少なくとも一方または底板44がクリップ30に当接し、ケース40を取付け状態とすることができない。そのため、クリップ30の状態が正規状態でないことに気づき、クリップ30を装着し直すべきことが理解される。これにより、クリップ30を非正規状態のまま放置することが防止され、漏水が生じることが防止される。この場合、リブ48又は底板44は、正規状態以外の状態にあるクリップ30に当接してカバー8に対するケース40の取り付けを禁止する干渉部として機能する。
図9(b)に示す場合には、ケース40を取付け状態にしようとする際に、底板44がクリップ30に当接し、ケース40を取付け状態とすることができない。そのため、クリップ30の状態が正規状態でないことに気づき、クリップ30を装着し直すべきことが理解される。これにより、クリップ30を非正規状態のまま放置することが防止され、漏水が生じることが防止される。この場合、底板44は、正規状態以外の状態にあるクリップ30に当接してカバー8に対するケース40の取り付けを禁止する干渉部として機能する。
なお、図9(b)に示す場合と似た誤装着のケースとして、接続部4の上方にクリップ30を装着することが考えられるが、本形態においては、この態様の誤装着が生じることはない。接続部4の上方近傍に電磁弁21、カバー8が配設されているためである。よって、電磁弁21、カバー8は、クリップ30の誤装着防止手段として機能するものである。
図9(c)に示す場合には、ケース40を取付け状態にしようとする際に、リブ48、48がクリップ30に当接することでクリップ30が押し込まれ、クリップ30が非正規状態から正規状態となる。ケース40を取付け状態として、ねじ52によりねじ止めすることで、ケース40を取付け状態で固定し、ケース40の取付け状態及びクリップの正規状態が維持されることとなる。これによって経時的にも漏水が生じることが防止される。
図9(d)に示す場合には、正規状態に対するクリップ30の回転が僅かであれば、ケース40を取付け状態にしようとする際に、リブ48、48がクリップ30の凸部32及び凸部33、33の何れか一方に当接することで回転が解消され、クリップ30が非正規状態から正規状態となる。ケース40を取付け状態として、ねじ52によりねじ止めすることで、ケース40を取付け状態で固定し、ケース40の取付け状態及びクリップの正規状態が維持されることとなる。これによって経時的にも漏水が生じることが防止される。
一方、クリップ30の回転が比較的大きい場合には、ケース40を取付け状態にしようとする際に、リブ48、48がクリップ30に当接し、ケース40を取付け状態とすることができない。そのため、クリップ30の状態が正規状態でないことに気づき、クリップ30を装着し直すべきことが理解される。これにより、クリップ30を非正規状態のまま放置することが防止され、漏水が生じることが防止される。この場合、リブ48は、正規状態以外の状態にあるクリップ30に当接してカバー8に対するケース40の取り付けを禁止する干渉部として機能する。
なお、図9(d)に示す場合に含まれる誤装着のケースとして、接続部4の背面側からクリップ30を装着することが考えられるが、本形態においては、この態様の誤装着が生じることはない。接続部4の背面近傍にはカバー8の凸部8a及びこれから垂下されるコード7が位置しておりこれがクリップ30の装着を邪魔するためである。よって、カバー8、コード7は、クリップ30の誤装着防止手段として機能するものである。
かりに、このような誤装着防止手段が備えられておらず、接続部4の背面側からクリップ30を装着することが可能であって、クリップ30がそのような誤装着をされたとしても、ケース40を取付け状態にしようとする際に、リブ48、48がクリップ30の導入部34に当接し、ケース40を取付け状態とすることができないか、クリップ30を当接部から離脱させクリップ30が落下し、落下は施工者によって気づかれる。そのため、クリップ30を非正規状態のまま放置することが防止され、漏水が生じることが防止される。
この場合、ケース40を取付け状態とすることができないときには、リブ48は、正規状態以外の状態にあるクリップ30に当接してカバー8に対するケース40の取り付けを禁止する干渉部として機能する。
なお、クリップ30が接続部4から離脱して落下すれば、通常は施工者がこれに気づくが、気づかない場合もありうるため、上述のカバー8、コード7のように、クリップ30の誤装着手段を設けるほうが好ましい。
このように、何れの場合も、ケース40を取付け状態としようとすることで、クリップ30の装着状態言い換えると姿勢が矯正されて正規状態となるか、クリップ30の装着状態が異常であることが容易に理解されることで、漏水が発生することが防止される。
クリップ30の非正規状態が図9(a)ないし図9(d)の組み合わせによって生じた場合にも、上記の場合と同様に、ケース40を取付け状態としようとすることで、クリップ30が正規状態となるか、クリップ30の装着状態が異常であると理解されることで、漏水が防止される。
その他の態様で非正規状態が生じたとしても、ケース40がリブ48、48及び底板44を備えているとともに、リブ48、48がクリップ30の凹凸形状に沿った形状の凹部49を備えていることで、クリップ30が正規状態となるか、クリップ30の装着状態が異常であると理解されることで、漏水が防止される。
ケース40を取付け状態とした後のねじ止め作業は、側板部42に形成されたねじ孔51にねじ52を止めることによって行なわれるため、ねじ止めを行なうためのドライバーは、ケース40の側方からアクセスすることとなる。これは施工者にとって好都合である。通常、配管の固定構造は、洗面化粧台等の下方の奥側に配設されるため、手を伸ばしてねじ止め作業をする必要があるが、手を伸ばしてねじ止めをする場合には、ドライバーを横に向けていた方が、作業が容易であるためである。
ただし、配管の固定構造60の配置位置の関係で、ねじ止めが困難である場合には、必ずしもねじ止めを行う必要はない。上述のようにケース40を取付け状態にしようとすること自体により、クリップ30が非正規状態で放置されることが防止されるためである。ただし、ケース40が実際に取付け状態となったか否かを確認するため、ねじ孔51と、カバー8側のねじ孔とが連通したか否かを、ねじ52か、これらねじ孔に挿通することができる針金等の道具を用いて確認することが好ましい。
本形態において、リブ48、48は、薄板状をなしている。これにより、ケース40を樹脂成形しても、正面部41及び側板部42の表面にひけが出ることがなく、外観上優れている。ケース40を樹脂成形することで、ケース40が軽量となり、運搬上及び施工上の利点がある。
リブ48は、2枚でなく、3枚以上であっても良いが、1枚とすることも可能である。ただし、リブ48を1枚にすると、図9(a)に示した誤装着に対応できない可能性があるので、リブ48を厚板状としてかかる誤装着が放置されることを防止することが望ましい。ただし、リブ48を厚板状とすると、ひけが生じる可能性がある。そうすると、リブ48は、薄板状とし、複数枚を併設することが望ましい。
リブ48は、凹部49を形成する形状であれば、平板状でなくとも、図10に示すように、櫛歯状とすることができる。さらには、図示しないが、櫛歯のそれぞれを完全に分割して正面部41の裏面から直接突設した構成としても良い。すなわち、ボス状の部材を正面部41の裏面側に複数並べた態様で突設し、その部材の先端位置の配置によって凹部49を形成するようにしても良い。
本形態においては、上述のように、制御部5及びこれを覆うカバー8は、給水管20の背部側において、給水管20と壁面Wとの間に位置するように配設されているため、給水管20の背面側のデッドスペースを有効活用している。制御部5及びこれを覆うカバー8を給水管20の背部側に配設したことは、他にも、制御部5を必ずしもケース40で覆うことを要せず、ケース40を小型化可能であるという点においても利点がある。
本形態においては、クリップ30が正規状態となり、ケース40が取付け状態となった場合において、凹部49がクリップ30の周面及び凸部32、凸部33に当接した態様で対向するようになっているが、凹部49はクリップ30の周面及び凸部32、凸部33から離間していてもよい。
この離間の態様には、凹部49の全体がクリップ30の周面及び凸部32、凸部33から離間している場合と、凹部49の一部がクリップ30の周面及び凸部32、凸部33から離間している場合がある。
クリップ30は、上述のように、その弾性を持って接続部4に装着されるため、例えば図9(c)に示した誤装着の状態から、ケース40を取付け状態とすることにより正規状態とする場合には、クリップ30は弾発的に移動するため、ケース40が完全に取付け状態となるまで凹部49の全体がクリップ30に当接している必要はない。クリップ30が正規状態となり、ケース40が取付け状態となった場合において、凹部49の一部がクリップ30の周面及び凸部32、凸部33から離間していてもよい。
また、図9(d)に示した誤装着の態様から、ケース40を取付け状態とすることにより正規状態とする場合には、凹部49の少なくとも一部がクリップ30に当接していれば、クリップ30は正規状態となる。よってクリップ30が正規状態となり、ケース40が取付け状態となった場合において、凹部49の一部がクリップ30の周面及び凸部32、凸部33から離間していてもよい。
このように、クリップ30が正規状態となり、ケース40が取付け状態となった場合において、凹部49は全部又は一部がクリップ30の周面及び凸部32、凸部33に係合していなくとも、配管の固定構造60はその作用効果を発揮しうるものである。よって、本願において、係合部すなわちリブ48が、固定部材すなわちクリップ30に係合して、固定部材を正規状態に位置決めするという場合には、係合部は、常に、または、全体が、固定部材に当接しているということを意味するものではない。係合部は、取付け状態において固定部材から離間してもよい。係合部は、固定部材が非正規状態にあるときのみ固定部材に係合するものであって良い。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
補強板50は必要に応じて設けられるものであり、リブ48等の機能が確保されるのであれば、軽量化の観点から省略しても良い。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
本発明を適用した自動水栓装置の構成の概略図である。 図1に示した自動水栓装置の側断面図である。 図1に示したケースの取付け態様及び同ケース内の構造を示す透視図である。 2つの配管の接続部の形状、及び、同接続部と正規位置を占める固定部材との位置関係を示す概略側面図である。 固定部材の斜視図である。 2つの配管の接続部と正規位置を占める固定部材との位置関係を示す概略平断面図である。 ケースの斜視図である。 支持体に取付けられたケースと正規位置を占める固定部材との位置関係を示す一部省略斜視図である。 固定部材の正規状態以外の状態の種々の態様を示す概略側面図である。 係合部の別の形態例を示す斜視図である。
符号の説明
2 止水栓
3 他方の配管
3、20 2つの配管
4 接続部
5 制御部
8 支持体
11 検知手段
20 一方の配管
21 弁
30 固定部材、環状体
31 切り欠き
32、33 環状体の凸部
40 ケース
44 干渉部
48 係合部、リブ、干渉部
49 環状体の凹凸に沿う形状
100 水栓装置

Claims (5)

  1. 互いに接続される2つの配管のうちの一方の配管に備えられ、前記一方の配管内の導水状態の切り換えを行なう弁と、
    物体の近接、離隔を検知する検知手段による検知に基づいて、前記弁による前記切り換えを制御する制御部と、
    前記2つの配管を経た水の吐水を行なうスパウトと、
    前記2つの配管の接続部と、前記接続部において前記2つの配管同士の固定を行なうため前記2つの配管にまたがるように取付けられる固定部材と、前記弁と、前記制御部とを覆うケースとを有し、
    前記固定部材は、前記2つの配管に取付けるときに前記2つの配管を受け入れる切り欠きを有する環状体であって、その周方向に凹凸を有し、
    前記ケースは、前記固定部材に係合することで、前記固定部材を、前記固定を正常に行なう正規状態に位置決め可能な、前記固定部材の前記凹凸に沿う形状をなす係合部を一体に有することを特徴とする自動水栓装置。
  2. 前記固定部材は、前記接続部における前記2つの配管の配設方向に所定の幅を有し、
    前記係合部は、前記幅に対応して前記配設方向に並設された複数のリブを有することを特徴とする請求項1記載の配管の自動水栓装置。
  3. 前記ケースを取付けて支持する支持体を有し、
    前記ケースは、前記係合部が前記固定部材に係合し前記固定部材が前記正規状態となったとき、前記支持体に対して取付け可能となることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動水栓装置。
  4. 前記ケースは、前記固定部材が前記正規状態以外の状態にあるときに前記固定部材に当接して前記支持体に対する取り付けを禁止するための干渉部を有することを特徴とする請求項3記載の自動水栓装置。
  5. 前記制御部は、前記ケースを前記支持体に取付ける方向において、前記弁の背面側に位置することを特徴とする請求項3又は4記載の自動水栓装置。
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