JP4719441B2 - 身体貼付用シート製剤 - Google Patents

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本発明は、液体又はゲルが液体含浸性基材中に均一に含浸された身体貼付用シート製剤の製造法及び身体貼付用シート製剤に関する。
身体貼付用シートにおいて、水分などの蒸散を抑制し、使用時により保湿感を向上させ、かつシートに腰を持たせ広げやすくするために、不織布とフィルムを積層させたフェイスマスクが知られている(特許文献1)。不織布とフィルムよりなるシートに液体を含浸させる場合、通常包装容器内で、不織布を内側にして折り畳んだ状態で液体を含浸させる手段が採られている。この場合、不織布に含浸させる液体の粘度が低ければ問題はない。しかし、液粘度の高い美容液などの2000mPa・s以上の液を含浸させる場合、ピロー包装容器内で含浸を行なうとすると、フィルムが液の浸透を抑制するため、均一に不織布に液体を含浸させることは難しい。例えば、不織布の素材をレーヨンやコットンの組成比の高い親水性のシート構成にしても完全に均一な液回りを行う為には、中心部など液がとどきにくい部分に新たにスリットなど液が通過する孔をあけるなどの対応や、長時間ピロー内で保持するなどの対応が必要となる。しかも、これらの対処を行っても確実に均一に含浸を行うことは難しかった。また、シートに事前に含浸液を塗布すれば、均一塗布は可能であり、既に高粘度の液を機械的にスタンプで広げるようにして製造する方法などが開示されているが(特許文献2)、菌的な管理などが装置面での対応がさらに必要となり、製造コストや菌管理の面で非常にコストアップとなる。さらに、反応性の2つの液を分けた包装にしてからあとで混合して使用する方法が示されているが(特許文献3)、包装形態が複雑であり非常にコストアップとなる。
この問題を解決する方法として、フィルムを合成繊維不織布に変えて、親水性のセルロース系不織布と合成繊維不織布を積層し、フィルムの液の浸透抑制を解決し液の含浸を容易にする方法(特許文献4)が報告されている。しかし、この方法では、シートの腰を保ち広げやすくする、手で押したときに不織布の保水性を上げて液が滴り落ちるのを防ぐなどの効果はあるが、水分の蒸散をフィルムで積層したときのように抑制することはできず、長時間使用時の保水効果や潤い感を達成できなかった。
また、水分などの液体の蒸散を抑制するだけでなく、液体に溶存した二酸化炭素などを保持する場合はフィルムを積層し、さらに含浸液の粘度の高いものを利用することが必要であった。
これらの問題を解決する製造方法として、液体含浸性基材面を外側にして二つに折り込み、包装ピロー内での含浸を容易にする方法でも、この問題を解決できるが、使用時に皮膚に貼付する面を外側にすることで衛生面やピローから容易に取り出し難いなどの問題が新たに発生する。また、二つ折り以上に折った場合には同様に液の浸透が抑制される。
特開2003−135146号公報 特開2002−292328号公報 特開2004−183136号公報 特開2004−2253号公報
従って、本発明の目的は、衛生面や使用性が良好で、かつ液体又はゲルを液体含浸性基材中に均一に含浸させることのできる液体含浸性基材とフィルムからなる身体貼付用シート製剤及びその製造法を提供することにある。
そこで本発明者は、液体含浸性基材とフィルムよりなるシートに高粘度の液体又はゲルを均一に含浸させる手段について種々検討した結果、含浸させる時には粘度が低く、含浸した後に高粘度になるように含浸液の粘度をコントロールすれば、液体含浸性基材を内側に折り畳んだ状態で含浸させても均一に液体が液体含浸性基材中に含浸し、かつ使用時には使用性が良好であるとともに衛生面でも優れた身体貼付用シート製剤が得られることを見出した。また、この手段を採用すれば、高粘度の液体又はゲル中に高濃度の二酸化炭素を溶存させた身体貼付用シート製剤が容易に得られることを見出した。
すなわち、本発明は、液体含浸性基材とフィルムよりなるシートを、液体含浸性基材を内側に折り畳んだ状態とし、包装容器内で、当該液体含浸性基材に粘度1000mPa・s以下の液体を含浸させ、当該液体の粘度を液体含浸性基材内で2000mPa・s以上に変化させる、粘度2000mPa・s以上の液体又はゲルが含浸してなる液体含浸性基材とフィルムよりなる身体貼付用シート製剤の製造法を提供するものである。
また、本発明は、上記の工程において、さらに、包装容器内及び/又は含浸液に二酸化炭素を導入する、60〜3000ppmの二酸化炭素を含有し、粘度2000mPa・s以上の液体又はゲルが含浸してなる液体含浸性基材とフィルムよりなる身体貼付用シート製剤の製造法を提供するものである。
さらに本発明は、上記の如くして得られる身体貼付用シート製剤を提供するものである。
本発明によれば、液体含浸性基材が内側に折り畳まれた状態であることから、包装容器から取り出すとき、フィルムが外側にあり、使用時の衛生面及び使用性が良好な身体貼付用シート製剤が得られる。また、2000mPa・sの高粘度であるにもかかわらず、液体含浸性基材中に美容液などが均一に含浸していることから、貼付面を均一に保湿、血行促進等とすることができる。さらに、本発明の方法は、特殊な装置などを必要とせず簡便であり、製造時の衛生面でも優れている。
本発明の液体含浸性基材には不織布、織物または編物が使用できるが、コストやフィルムとの接着性の面から不織布が好ましい。含浸させるべき液体が浸透しやすい液体含浸性基材として、保水力の高い、親水性の液体含浸性基材が好ましい。フィルムとの積層のしやすさを考慮すれば、熱融着性も有する液体含浸性基材が好ましい。従って、親水性材料と熱融着性材料とを含む液体含浸性基材がより好ましい。
親水性材料としては、コットン、レーヨン、パルプ等が挙げられる。これらの親水性材料は、液体含浸性基材中に20〜95質量%、さらに50〜95質量%、特に80〜95質量%含むのが好ましい。一方、熱融着性材料としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。これらの熱融着性材料は、液体含浸性基材中に5〜80質量%、さらに5〜50質量%、特に5〜20質量%含むのが好ましい。不織布の場合はその製法により、全体としての熱融着性材料は10%程度でもシール面側にPEやPP素材を局在させ、皮膚への貼付面に親水性素材料を局在させた不織布などを利用することもできる。その目付は、20g/m2〜120g/m2程度が好ましい。
フィルムとしては、熱融着性があり、炭酸ガスが透過し難い素材であれば、各種のフィルム(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)や積層型フィルムなどが利用できるが、アルミなどの金属やシリカ蒸着フィルムなども使用できる。その厚みは5〜200μm程度のものを使用できるが、柔らかで装着性の良さから5〜50μm程度が好ましい。
液体含浸性基材とフィルムとは、部分的に接合固定された状態、及び全面的に結合した積層状態、もしくは嵌め合わせるなどの何れの状態であってもよいが、柔らかさの面からは、部分的に熱融着する方法や、蜘蛛の巣状に接着剤を使用するなど部分的な接合が好ましい。
本発明においては、衛生面及び容器からの取り出し性等の面から、好ましくはフィルムを外側、液体含浸性基材を内側にして折り畳んだ状態で液体を含浸させる。この折り畳み手段としては2つ折り、3つ折り、4つ折り等を挙げることができ、シートの使用形態にもよるが、均一な液体含浸性及び使用性の点で2つ折りが好ましい。フィルムを内側にして2つ折り以上に折りこむ場合も本発明が適用できる。
本発明において液体含浸性基材に含浸させる液体は、含浸時に1000mPa・s以下の粘度を有し、使用時には2000mPa・s以上の粘度に変化するものである。なお、本発明における使用時の粘度とは、液体のみを、液体含浸性基材への含浸時と同様の環境下(温度、圧等)で保持した後に測定される値を示す。このような液体を用いることにより、シートが液体含浸性基材を内側にして折り畳まれた状態であるにもかかわらず、液体が液体含浸性基材内に均一に含浸し、かつ使用時には高粘度になっているので、身体への貼付性が良好となる。このような粘度が変化する液体としては、温度感受性のある増粘剤を含有する液体、経時的に増粘又はゲル化する増粘剤を含有する液体が挙げられる。
温度感受性のある増粘剤としては、高温で粘度が低く、低温(使用時の温度通常30℃以下)で増粘又はゲル化する増粘剤、及び低温で粘度が低く、加温により増粘又はゲル化する増粘剤が挙げられる。低温で増粘又はゲル化する増粘剤を用いれば、60〜100℃における粘度が10〜1000mPa・sであり、25℃における粘度が2000〜10000mPa・sになる液体を調製することができる。すなわち、60〜100℃で液体含浸性基材に液体を含浸させ、数時間〜数日間保存して25℃程度にすればよい。このような低温で増粘又はゲル化する増粘剤としては、カラギーナン、ファーセラン、ペクチン、澱粉、マンナン、デキストラン、ローカストビーンガムなどの天然高分子や、ヒドロキシメチルセルロースやヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、加工澱粉、アルギン酸誘導体などの合成(半合成)高分子などが利用できる。また、場合よってキサンタンガムなど温度感受性の低い増粘剤を粘度調整の上から添加することもできるし、キサンタンガムとローカストビーンガムや、カラギーナンとローカストビーンガムのように併用することで、熱可逆性をもつゲル化(増粘)作用を持つなどの高分子も利用できる。
一方、加温により増粘又はゲル化する増粘剤を用いれば、含浸させる温度、例えば5〜30℃で10〜1000mPa・sの粘度であり、加温により2000〜10000mPa・sの粘度になる液体を調製することができる。すなわち、5〜30℃で液体含浸性基材に液体を含浸させ、加温(例えば60〜100℃)により増粘又はゲル化させればよい。このような増粘剤としては、カードラン、ジェランガム、キサンタンガムとローカストビーンガムの併用などが利用できる。
また経時的に増粘又はゲル化する増粘剤を用いれば、含浸させる時の粘度が10〜1000mPa・sであり、24時間以上保持することにより2000〜10000mPa・sの粘度になる液体を調製することができる。生産性を考慮すると24時間は低粘度に保つことで、連続またはバッチ処理により液体含浸性基材内に含浸液が浸透する時間を取りやすく、それよりも短い時間で急激に粘度増加が起きると安定的に製造を行なうことが難しい。また、増粘し最終的な高粘度の状態に達するまでの期間としては2週間、好ましくは1週間以内であることにより生産時の保管滞留期間を低減できる。すなわち、製造方法的としては含浸液を調製して液体含浸性基材に含浸させ、24時間以上保存すればよい。このような増粘剤としては、トラガンドガムやスローセット性をもつ低エステル化度のペクチン、カラギーナンなどが利用できる。
これらの増粘剤の液体への添加量は0.05〜10質量%、0.1〜2質量%が好ましい。
液体含浸性基材に含浸させる液体又はゲルには、各種植物エキス、抗生物質、抗真菌剤、抗炎症剤、血行促進剤、ビタミン類、保湿剤、美白剤等を配合することができる。植物エキスとしては、例えば甘草エキス、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、脂溶性グリチルレチン酸類、アズレン、グアイアズレン、オウゴンエキス、カミツレエキス、クマザサエキス、シラカバエキス、ゼニアオイエキス、桃葉エキス、セイヨウノコギリソウエキス、キキョウエキス、ビワ葉エキス、ボダイジュエキス、ユーカリエキスなどの抗炎症作用をもつもの;ショウキョウエキス、オランダカラシエキス、カンタリスチンキ、サンショウエキス、ハッカ油、ワサビ大根エキスなどの局所刺激作用をもつもの;ルチン誘導体や、ヒバマタエキス、セージ抽出物など、はりやむくみに効果のあるものなどが挙げられる。
また、これら有効成分の分散、また肌への付着性を改良する為に、各種乳化剤を配合できる。例えば、グリセリンモノ脂肪酸エステル、ポリグリセリンモノ脂肪酸エステル、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの非イオン性界面活性剤;炭素数12〜18の直鎖又は分岐脂肪酸塩、炭素数12〜18のアルキルリン酸エステル塩、N−アシルアミノ酸塩などのアニオン性界面活性剤;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤を挙げることができる。
感触の向上や保湿性能の向上の為にも、各種ポリオールや油剤が添加できる。例えば、ポリオールとしては、グリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、ソルビトール、キシリトール、トレハロースなどが挙げられる。これらのポリオールは1種又は2種以上用いることができる。これらのポリオールは、含浸液又はゲル中に3〜50質量%、さらに3〜20質量%、特に5〜10質量%含有するのが好ましい。また、付着性や保湿性を調節する目的で、これらポリオール以外に、ヒマシ油やワセリン、デキストリンなども使用できる。
皮膚に貼付するものであることから、使用する含浸液又はゲルのpHは3.5〜8.0、さらに4.5〜6.5の範囲が好ましい。また、炭酸ガスを含有する場合には、3.5〜6.0、さらに4.0〜6.0の範囲が好ましい。
包装容器としては、空気非透過性、特に二酸化炭素非透過性の容器が好ましく、各種プラスティックにアルミ等の金属のラミネート包装容器やアルミやシリカなどの蒸着した包装容器、また金属やガラスなどを利用した容器が使用できる。ここでいう二酸化炭素非透過性とは、二酸化炭素透過度が50cc/m2・day・atm(ASTD−1434)以下であるものをいう。このような素材を使用した容器をシールするなど密閉することで、炭酸ガスが漏れないように密封を行ない使用する。
より具体的な製造法としては、フィルムを外側、液体含浸性基材を内側に折り畳んだ状態のシートを包装容器内に入れ、次いで粘度1000mPa・s以下の液体を入れ、温度変化、24時間以上保持などの処理をすればよい。包装容器の密封は、粘度変化させる前でもよいし、後でもよい。
また、本発明のシート製剤の含浸液又はゲル中には、二酸化炭素を溶存させることもできる。血行促進効果を得る点から、二酸化炭素溶存量は、60〜3000ppm、さらに150〜3000ppm、さらに300〜2000ppm、特に500〜2000ppmが好ましい。
二酸化炭素の導入は、前記の液体含浸性基材への液体の含浸から増粘又はゲル化の任意の工程で行うことができる。好ましくは、包装容器に前記の如く折り畳んだシートを入れた後に、含浸液を入れ、その後二酸化炭素を封入して密封し、所定の時間(液の粘度や保存温度により1日から10日程度)を保管又は温度変化させれば、二酸化炭素は含浸液又は、高粘度化又はゲル化した含浸液に溶存する。この二酸化炭素への置換をより短時間に行いたい場合には、予め含浸液を充填する前に二酸化炭素を充填し、液体含浸性基材の繊維に保持された空気を二酸化炭素に置換するとか、充填する含浸液に予め二酸化炭素を溶存させるなどの方法を利用することもできる。
実施例1
表1に示す各成分を混合溶解させて含浸液を調製した。含浸液の粘度は25℃で2670mPa・s、80℃で710mPa・sであった。なお粘度測定はBM型粘度計を用いロータNo.3、12rpmで行った。
低密度ポリエチレン(LDPE)からなるフィルム(40μ)と、不織布(レーヨン:PP/PE:アクリル:PET/PE=30:15:15:40;坪量65g/m2平均厚み1.0mm)とを、融着温度が約160℃になるようにした、1cm幅ドットパターンと平面のプレートヒーターを用いて、1秒間で全面シールを行った。なお、1つのドットの大きさは2mm角のパターンを使用した。
得られたシート製剤を図1のマスク型に打抜き、マスク上面下面それぞれを不織布面が内側となるように2つ折りにしてアルミピロー(内寸11.5cm×15.5cm)に入れた。上記含浸液35gを追加し、アルミピローを熱シールして閉じてから、横置きにして80℃恒温槽中で2日間保持した。
室温に冷やしてシート製剤を取り出し、広げると含浸液が不織布面全体に100%含浸しており、またこのときのマスクへの含浸液量は29.2gとなった。
なお含浸の程度は、液全体が含浸している場合には100%とし、含浸が不十分である場合には別途、表1の組成に色素(緑1号)0.001%を添加したもので上記含浸試験を行い、マスク画像をスキャナにて取り込んでから画像解析によりマスク全体に対する含浸部分の割合を求めた。
Figure 0004719441
比較例1
熱シールして閉じてから横置きにする温度を25℃にした以外は実施例1と同様に行った。
2日間保持後、シート製剤を取り出し、広げると含浸液が不織布面の71%含浸していた。そのときの含浸液量は21.0gであった。
実施例1及び比較例1のマスクを顔面に貼付し、10分保持したのちにマスクをはがし、うるおい感について評価を行った(表2)。
5名の評価パネルを用いて、「十分うるおい感を感じる」を5、「全くうるおい感を感じない」を1として5段階評価し、5名の平均値をうるおい感とした。その結果を表2に示す。
Figure 0004719441
実施例2
表3に示す各成分を室温で混合し、ホモミキサーで分散溶解させた。
得られた含浸液の粘度は25℃で990mPa・sであった。含浸液の一部を85℃で30分加熱した後、室温に戻すとゲルを形成した。このゲルをBM型粘度計(ローターNo.3、12rpm)で測定すると、見かけの粘度として4240mPa・sが得られた。
低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン(LDPE/HDPE)からなるフィルム(23μ)と、不織布(レーヨン:PET/PE:アクリル=50:25:25;坪量70g/m2平均厚み0.92mm)とを、融着温度が約160℃になるようにした、1cm幅ドットパターンと平面のプレートヒーターを用いて、1秒間で全面シールを行った。なお、1つのドットの大きさは2mm角のパターンを使用した。
得られたシート製剤を図1のマスク型に打抜き、マスク上面下面それぞれを不織布面が内側となるように2つ折りにしてアルミピロー(内寸11.5cm×15.5cm)に入れた。上記加熱前の含浸液21.1gを追加し、アルミピローを熱シールして閉じてから、横置きにして室温で1日間保持した。さらにアルミピローごと85℃恒温槽に入れ1時間保持した。
室温に冷やしてシート製剤を取り出し、広げると含浸液(ゲル)が不織布面全体に100%含浸していた。またそのときの含浸量は19.1gであった。
Figure 0004719441
実施例3
に示す各成分を室温で混合し、ホモミキサーで分散溶解させた。
溶解直後の含浸液の粘度は25℃で760mPa・sであった。この液を25℃で放置すると徐々に部分的なゲル化が認められ、1日後に粘度測定するとみかけの粘度2020mPa・sが得られた。
実施例2のシート製剤を図1のマスク型に打抜き、マスク上面下面それぞれを不織布面が内側となるように2つ折りにしてアルミピロー(内寸11.5cm×15.5cm)に入れた。上記溶解直後の含浸液21.1gを追加し、次いで二酸化炭素を充填しながら、アルミピローを熱シールして閉じてから、横置きにして室温で2日間保持した。
シート製剤を取り出し、広げると含浸液(ゲル)が不織布面全体に100%含浸していた。そのときの含浸量は19.3gであった。また、含浸液の二酸化炭素濃度を測定したところ、1520ppmであった(Thermo Orion社、二酸化炭素電極モデル9502BN使用)。
さらに、マスクを顔面に貼付し10分保持したのちにはがすと、貼付部分に血行促進由来の皮膚紅潮が認められた。
Figure 0004719441
本発明身体貼付用シート製剤の形状の1例を示す図である。

Claims (7)

  1. 液体含浸性基材とフィルムよりなるシートを、折り畳んだ状態とし、包装容器内で、
    (イ)当該液体含浸性基材に、60〜100℃における粘度が10〜1000mPa・sであり25℃における粘度が2000〜10000mPa・sになるものであって粘度10〜1000mPa・sの液体を60〜100℃で含浸させ、その後、これを室温まで冷却することで当該液体の粘度を液体含浸性基材内で2000〜10000mPa・sに変化させる、又は、
    (ロ)当該液体含浸性基材に、5〜30℃で10〜1000mPa・sの粘度であり60〜100℃で2000〜10000mPa・sの粘度になるものであって粘度10〜1000mPa・sの液体を5〜30℃で含浸させ、その後、これを60〜100℃に加温することで当該液体の粘度を液体含浸性基材内で2000〜10000mPa・sに変化させる、又は、
    (ハ)当該液体含浸性基材に、トラガンドガム、低エステル化度のペクチン及びカラギーナンから選択される経時的に増粘又はゲル化する増粘剤を室温で分散溶解させた溶解直後の粘度10〜1000mPa・sの液体を含浸させ、これを室温で24時間以上保持することにより、当該液体の粘度を液体含浸性基材内で2000〜10000mPa・sに変化させる、
    粘度2000mPa・s以上の液体又はゲルが含浸されてなる液体含浸性基材とフィルムよりなる身体貼付用シート製剤の製造法。
  2. さらに、包装容器内及び/又は含浸液に二酸化炭素を導入する、60〜3000ppmの二酸化炭素を含有し、粘度2000mPa・s以上の液体又はゲルが含浸してなる液体含浸性基材とフィルムよりなる請求項1記載の身体貼付用シート製剤の製造法。
  3. 液体含浸性基材が、親水性材料を20〜90質量%含む請求項1又は2記載の身体貼付用シート製剤の製造法。
  4. 液体含浸性基材が不織布である請求項1〜3いずれか1項記載の身体貼付用シート製剤の製造法。
  5. 前記折り畳んだ状態が、前記フィルムを外側、前記液体含浸性基材を内側にして折り畳んだ状態である請求項1〜4いずれか1項記載の身体貼付用シート製剤の製造法。
  6. 前記フィルムが、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、金属フィルム、シリカ蒸着フィルム又は積層型フィルムである、請求項1〜5いずれか1項記載の身体貼付用シート製剤の製造法。
  7. 請求項1〜のいずれか1項記載の方法により得られる密封容器入り身体貼付用シート製剤。
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