JP4716946B2 - 蓄電池共用システム及び蓄電池共用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電池を共同で使用するための蓄電池共用システムに関する。
集合住宅において、各戸が1つの蓄電池を共同で使用するための蓄電池共用システムがある。この蓄電池共用システムでは、各戸が使用可能な蓄電池の電力量を予め割り当てた上で、各戸に設置されたパワーコンディショナが各戸の充放電量を管理する。そして、パワーコンディショナと蓄電池との間で電力の授受を制御する監視盤(制御装置)が、各パワーコンディショナから各戸の充放電量を取得し、積み上げることによって、蓄電池全体の充放電量を管理する(特許文献1参照)。
各戸の居住者は、電力会社と通常(家庭用)の電気使用契約を締結した上で、さらに任意でパワーコンディショナを設置して、集合住宅内に設置された蓄電池に接続することによって、蓄電池共用システムを利用することができる。蓄電池の電力を使用することにより、系統電力の使用量を減らすことが可能になる。
特開2003−143763号公報
しかしながら、上記の蓄電池共用システムでは、各戸の居住者は、予め割り当てられた蓄電池の電力量しか使うことができない。一方、全戸の居住者が、割り当てられた電力量をすべて使用するとは限らない。例えば、日によっては使い切らなかったり、長期不在によりほとんど使用しなかったりする。従って、各戸の居住者には、割り当てられた電力量が足りない場合もあるし、余っている場合もあるが、その間で電力の融通ができないという問題がある。これは、集合住宅の蓄電池の能力が十分に発揮できていないということであり、蓄電池を有効に利用できていないということでもある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、蓄電池を共用するシステムにおいて、蓄電池の利用効率を向上させることを主たる目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、2以上の住戸で共用され、電力を蓄積する蓄電池と、前記住戸ごとに設置され、第1の時間帯において系統電力を前記蓄電池に充電し、第2の時間帯において前記充電した電力量を上限値として第1の記憶装置に記憶し、前記上限値以内の電力を前記蓄電池から取得し、前記上限値を超えた分の電力を前記系統電力から取得するパワーコンディショナと、前記蓄電池と、前記パワーコンディショナとの間における電力の授受を制御する制御装置とを含んで構成される蓄電池共用システムであって、前記制御装置が、前記第2の時間帯において前記上限値の電力を使い切らない住戸がある場合に、当該住戸の余剰電力量を特定して第2の記憶装置に記憶し、前記余剰電力量を他の住戸に配分し、配分した融通電力量を前記第2の記憶装置に記憶し、前記融通電力量を前記他の住戸に係るパワーコンディショナに通知する手段を備え、前記パワーコンディショナが、前記制御装置から前記融通電力量の通知を受けた場合に、前記第1の記憶装置に記憶された上限値に前記融通電力量を加算する手段を備えることを特徴とする。
この構成によれば、蓄電池の電力を満充電し、さらに満放電することによって、蓄電池の利用効率を上げることができる。換言すれば、蓄電池の能力を最大限に引き出すことができる。また、利用者にとっては、蓄電池の使用機会が増えることにより、系統電力の使用量を減らすことができるので、電気料金を節減することができる。
また、本発明は、蓄電池共用システムであって、前記パワーコンディショナが、前記蓄電池から取得した電力量が前記上限値に達した場合に、その旨の報告を前記制御装置にする手段をさらに備え、前記制御装置が、前記上限値の電力を使い切らない住戸がある場合に、1以上の前記パワーコンディショナから前記報告を受けたときには、当該パワーコンディショナに係る住戸に前記余剰電力量を配分し、配分した融通電力量を前記第2の記憶装置に記憶し、前記融通電力量を当該パワーコンディショナに通知する手段をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、余剰電力量を配分する場合に、既に自らの充電量に相当する上限値の電力を蓄電池から使ってしまったパワーコンディショナに融通するので、さらに蓄電池の利用効率を上げることができる。また、さらに系統電力の使用量を減らすことができるので、さらに電気料金を節減することができる。
また、本発明は、蓄電池共用システムであって、前記制御装置が、前記パワーコンディショナが所定期間に前記蓄電池から取得した電力量と、前記パワーコンディショナが前記所定期間に前記蓄電池に充電した電力量との差分に基づいて前記住戸ごとの電気料金を計算する手段をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、当初の上限値以内の電力だけでなく、その上限値を超えた電力を含めて、パワーコンディショナが蓄電池から取得した電力量について課金されるので、正に蓄電池の電力を使った分の電気料金を各住戸から徴収することができる。また、系統電力の充電量に係る電気料金が戻って来ることになるので、系統電力を使用しない時間帯を有効に利用することができるとともに、各住戸で、系統電力および蓄電池共用システムの電気料金を見直すことにより、両者を効率的に運用することができる。
また、本発明は、2以上の住戸で共用され、電力を蓄積する蓄電池と、前記住戸ごとに設置され、第1の時間帯において系統電力を前記蓄電池に充電し、第2の時間帯において前記充電した電力量を上限値として第1の記憶装置に記憶し、前記上限値以内の電力を前記蓄電池から取得し、前記上限値を超えた分の電力を前記系統電力から取得するパワーコンディショナと、前記蓄電池と、前記パワーコンディショナとの間における電力の授受を制御する制御装置とを含んで構成されるシステムにおける蓄電池共用方法であって、前記制御装置が、前記第2の時間帯において前記上限値の電力を使い切らない住戸がある場合に、当該住戸の余剰電力量を特定して第2の記憶装置に記憶し、前記余剰電力量を他の住戸に配分し、配分した融通電力量を前記第2の記憶装置に記憶し、前記融通電力量を前記他の住戸に係るパワーコンディショナに通知するステップと、前記パワーコンディショナが、前記制御装置から前記融通電力量の通知を受けた場合に、前記第1の記憶装置に記憶された上限値に前記融通電力量を加算するステップとを含むことを特徴とする。
この方法によれば、蓄電池の電力を満充電し、さらに満放電することによって、蓄電池の利用効率を上げることができる。換言すれば、蓄電池の能力を最大限に引き出すことができる。また、利用者にとっては、蓄電池の使用機会が増えることにより、系統電力の使用量を減らすことができるので、電気料金を節減することができる。
また、本発明は、蓄電池共用方法であって、前記パワーコンディショナが、前記蓄電池から取得した電力量が前記上限値に達した場合に、その旨の報告を前記制御装置にするステップと、前記制御装置が、前記上限値の電力を使い切らない住戸がある場合に、1以上の前記パワーコンディショナから前記報告を受けたときには、当該パワーコンディショナに係る住戸に前記余剰電力量を配分し、配分した融通電力量を前記第2の記憶装置に記憶し、前記融通電力量を当該パワーコンディショナに通知するステップとをさらに含むことを特徴とする。
この方法によれば、余剰電力量を配分する場合に、既に自らの充電量に相当する上限値の電力を蓄電池から使ってしまったパワーコンディショナに融通するので、さらに蓄電池の利用効率を上げることができる。また、さらに系統電力の使用量を減らすことができるので、さらに電気料金を節減することができる。
また、本発明は、蓄電池共用方法であって、前記制御装置が、前記パワーコンディショナが所定期間に前記蓄電池から取得した電力量と、前記パワーコンディショナが前記所定期間に前記蓄電池に充電した電力量との差分に基づいて前記住戸ごとの電気料金を計算するステップをさらに含むことを特徴とする。
この方法によれば、当初の上限値以内の電力だけでなく、その上限値を超えた電力を含めて、パワーコンディショナが蓄電池から取得した電力量について課金されるので、正に蓄電池の電力を使った分の電気料金を各住戸から徴収することができる。また、系統電力の充電量に係る電気料金が戻って来ることになるので、系統電力を使用しない時間帯を有効に利用することができるとともに、各住戸で、系統電力および蓄電池共用システムの電気料金を見直すことにより、両者を効率的に運用することができる。
その他、本願が開示する課題およびその解決方法は、発明を実施するための最良の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、蓄電池を共用するシステムにおいて、蓄電池の利用効率を向上させることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を説明する。本発明の実施の形態に係る蓄電池共用システムは、例えば、集合住宅に設けられるシステムであり、パワーコンディショナが、電力を使用しない時間帯において系統電力を蓄電池に充電し、電力を使用する時間帯において先に充電した電力を使用し、充電した電力を超える分は系統電力を使用するものであって、制御装置が各住戸のパワーコンディショナを通じて電力の使用状況を把握し、蓄電池の余剰電力量を各住戸に配分するものである。これによれば、各住戸において、蓄電池の活用機会が増えることにより、系統電力の使用量を減らすことができるので、電気料金を節減することができる。
≪システムの構成と概要≫
図1は、蓄電池共用システム1の構成を示す図である。蓄電池共用システム1は、各住戸のパワーコンディショナ2、制御装置3、蓄電池4、各住戸のメータ5及び系統電力6を含んで構成される。パワーコンディショナ2は、PCS(Power Conditioning Subsystem)とも呼ばれるものであり、各住戸に設置され、蓄電池4及び系統電力6からの電力の取得を制御する。パワーコンディショナ2は、処理装置及び記憶装置(第1の記憶装置)を備えており、処理装置が記憶装置に記憶されたデータを参照、更新しながら、電力の取得を制御する。制御装置3は、各住戸のパワーコンディショナ2と蓄電池4との間に接続され、それらの間における電力の授受を制御する。制御装置3は、処理装置及び記憶装置(第2の記憶装置)を備えており、処理装置が記憶装置に記憶されたデータを参照、更新しながら、電力の授受を制御する。蓄電池4は、各住戸で共用され、各住戸のパワーコンディショナ2からの電力を蓄積するとともに、蓄積した電力を放電する。メータ5は、系統電力6に接続され、系統電力6からの電力をパワーコンディショナ2に流す。メータ5により、系統電力の電気料金の基礎データ(電力使用量)が取得される。系統電力6は、電力会社から各住戸に供給される電力を示すものであり、例えば、各住戸が電柱からの引き込み線を通じて受ける電力である。
なお、図1に示すように、電力を使用する部分として、住戸だけでなく、エレベータやポンプなどの共有設備を含む蓄電池共用システム1の構成も考えられる。また、パワーコンディショナ2及び制御装置3の処理装置は、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。また、パワーコンディショナ2及び制御装置3の記憶装置は、ハードディスク装置やフラッシュメモリなどによって実現される。さらに、各パワーコンディショナ2と、制御装置3との間で行われる報告や通知は、それらの間におけるメッセージやデータの送受信によって実現される。
≪データの構成≫
図2は、制御装置3の記憶装置に記憶されるデータの構成を示す図である。図2(a)は、気象データ31の構成を示す図である。気象データ31は、集合住宅又は住戸のある地域における気象に関するデータであり、実績データ311及び予測データ312を含むレコードから構成される。実績データ311は、当該地域における気象の過去の実績を示すデータである。予測データ312は、当該地域における気象の予測内容を示すデータである。この気象データ31は、各住戸が使用する電力量を想定するために使用電力量シミュレーションを行う際に用いられる。例えば、実績データ311のうち、今後一週間の予測データ312と同様の気象の実績がある時期を特定し、その特定した時期の使用電力量を取得し、その取得した使用電力量を今後一週間に予測される使用電力量とする方法が考えられる。
図2(b)は、使用電力量データ32の構成を示す図である。使用電力量データ32は、住戸ごとの使用電力量に関するデータであり、住戸番号321、年月日322、放電量323及び使用予測データ324を含むレコードから構成される。住戸番号321は、集合住宅の住戸に固有の番号であり、当該レコードのキーデータである。年月日322は、放電量323が示す蓄電池4の電力を当該住戸が使用した日付を示すデータである。放電量323は、年月日322が示す日付に当該住戸が使用した蓄電池4の電力量を示すデータである。年月日322及び放電量323は、日ごとに逐次記憶される。使用予測データ324は、年月日322及び放電量323から予測される今後の使用電力量に関するデータである。例えば、昨年の同じ時期の年月日322に対応する放電量323を予測値とする方法や、最近(例えば、この一週間)の放電量323の平均値を予測値とする方法などが考えられる。
図2(c)は、充電電力量データ33の構成を示す図である。充電電力量データ33は、住戸ごとの充電電力量に関するデータであり、住戸番号331、年月日332及び充電量333を含むレコードから構成される。住戸番号331は、集合住宅の住戸に固有の番号であり、当該レコードのキーデータである。年月日332は、充電量333が示す電力を当該住戸のパワーコンディショナ2が蓄電池4に充電した日付を示すデータである。充電量333は、年月日332が示す日付に当該住戸のパワーコンディショナ2が充電した蓄電池4の電力量を示すデータである。年月日332及び充電量333は、日ごとに逐次記憶される。
図3(a)は、制御装置3の記憶装置に記憶される蓄電データ34の構成を示す図である。蓄電データ34は、蓄電池4に蓄電された電力量のうち、ある住戸の余剰電力量を他の住戸に融通するために管理されるデータであり、全蓄電量341、住戸番号342、余剰電力量343、住戸番号344及び融通電力量345を含んで構成される。全蓄電量341は、その時点で蓄電池4に蓄電されている電力量を示すデータであり、制御装置3が各住戸のパワーコンディショナ2から受ける充放電に関する報告に従って、随時更新される。住戸番号342は、集合住宅の住戸に固有の番号である。余剰電力量343は、住戸番号342が示す住戸が充電した電力量のうち、その日に使い切らない電力量を示すデータである。余剰電力量343は、使い切らない電力量そのものであってもよいし、所定のマージン(予備の電力)を差し引いた値であってもよい。後者の場合、使い切らない電力量が当該マージン以下であるときには、他に融通可能な余剰電力量はないことになる。住戸番号342及び余剰電力量343は、自らの充電量を使い切らない住戸がある場合に1組以上のデータとして設定される。そのような住戸の存在については、制御装置3が各住戸の使用電力量データ32などから推定してもよいし、当該住戸のパワーコンディショナ2から自らの充電量を使い切らない予定である旨の報告を受けてもよい。住戸番号344は、集合住宅の住戸に固有の番号である。融通電力量345は、住戸番号344が示す住戸に配分し、融通する電力量を示すデータである。住戸番号344及び融通電力量345は、余剰電力量343の合計値を配分する住戸に対応して1組以上のデータとして設定される。余剰電力量を配分する住戸については、自らの充電量を使い切らない住戸以外の住戸を対象としてもよいし、既に自らの充電量を使い切った旨の報告のあった住戸を対象としてもよい。
図3(b)は、制御装置3の記憶装置に記憶される電気料金データ35の構成を示す図である。電気料金データ35は、住戸ごと及び月(所定期間)ごとの電気料金に関するデータを示すものであり、住戸番号351、年月352、放電量合計353、充電量合計354及び電気料金355を含むレコードから構成される。住戸番号351は、集合住宅の住戸に固有の番号であり、当該レコードのキーデータである。年月352は、放電量合計353、充電量合計354及び電気料金355に係る月を示すデータである。放電量合計353は、年月352における放電量の合計値を示すデータであり、具体的には、年月352に該当する、使用電力量データ32の年月日322に対応する放電量323を合計したものである。充電量合計354は、年月352における充電量の合計値を示すデータであり、具体的には、年月352に該当する、充電電力量データ33の年月日332に対応する充電量333を合計したものである。電気料金355は、年月352において蓄電池4から電力を使用した電気料金を示すデータであり、放電量合計353及び充電量合計354に基づいて計算される。電気料金355の計算値としては、例えば、放電量合計353と充電量合計354との差分に電力量単価を掛けた値であってもよいし、さらに基本料金を加えた値であってもよい。年月352、放電量合計353、充電量合計354及び電気料金355は、1組のデータとして月ごとに逐次記憶される。
図3(c)は、パワーコンディショナ2の記憶装置に記憶される制御データ21の構成を示す図である。制御データ21は、充電積算値211、放電上限値(上限値)212及び放電積算値213を含んで構成される。充電積算値211は、電力を使用しない時間帯においてパワーコンディショナ2が蓄電池4に充電した電力量の積算値を示すデータであり、その値が制御装置3に逐次報告される。放電上限値212は、電力を使用する時間帯においてパワーコンディショナ2が蓄電池4から使用できる電力量の上限値を示すデータであり、電力を使用しない時間帯においてパワーコンディショナ2が系統電力6からの電力を蓄電池4に充電した電力量の値が設定される。なお、パワーコンディショナ2が制御装置3から余剰電力量の通知を受けた場合には、放電上限値212が当該余剰電力量によって更新される。放電積算値213は、電力を使用する時間帯においてパワーコンディショナ2が蓄電池4から放電した電力量の積算値を示すデータであり、その値が制御装置3に逐次報告される。
≪システムの処理概要≫
図4は、蓄電池共用システム1の処理概要を示すフローチャートである。図4を参照して、蓄電池共用システム1におけるパワーコンディショナ2及び制御装置3の処理の流れを概略的に説明する。なお、蓄電池共用システム1の処理の詳細については、図5及び図6を参照して別途説明する。
まず、電力を使用しない夜間(第1の時間帯)において、パワーコンディショナ2は、系統電力6から交流の電力を取得し、取得した電力を直流に変換して蓄電池4に充電する(S401)。そして、蓄電池4に充電した電力量(充電量)を積算して制御装置3に報告する(S402)。制御装置3は、各パワーコンディショナ2から受けた充電量を集計し、記憶装置の充電電力量データ33に記憶し、管理する(S411)。
次に、電力を使用する昼間(第2の時間帯)において、パワーコンディショナ2は、最初に、S402において積算した充電量を放電上限値212として、記憶装置の制御データ21に記憶する(S403)。そして、所定の時間ごとに蓄電池4から放電した電力量(放電量)が放電上限値212以上であるか否かをチェックする(S404)。蓄電池4からの放電量が放電上限値212未満である場合(S404のNO)、パワーコンディショナ2は、放電量を積算し、制御装置3に報告する(S405)。さらに、継続して、蓄電池4から受けた直流の電力を交流に変換し、使用する(S406)。一方、蓄電池4からの放電量が放電上限値212以上である場合(S404のYES)、パワーコンディショナ2は、自らによる蓄電池4からの放電が終了したことを制御装置3に報告する(S407)。そして、電力の供給元を蓄電池4から系統電力6に切り替えて、引き続き使用する(S408)。パワーコンディショナ2が制御装置3から融通電力量の通知を受けた場合には、制御データ21の放電上限値212に当該融通電力量を反映する(S409)。
これによれば、一旦S404で放電量が放電上限値212以上であると判定されたとしても、S409で放電上限値212に融通電力量が上乗せされれば、次のS404で放電量が放電上限値212未満であると判定されることが考えられる。従って、一旦S408で電力の供給元を蓄電池4から系統電力6に切り替えたとしても、再びS406で蓄電池4からの電力を使用することが可能である。
電力を使用する昼間(第2の時間帯)において、制御装置3は、パワーコンディショナ2からの報告を受けて、各パワーコンディショナ2の放電状況を監視する(S412)。ここでは、記憶装置の使用電力量データ32を逐次更新する。そして、各パワーコンディショナ2の放電状況などに基づいて、自らの充電量(放電上限値212)を使い切らない住戸があるか否かをチェックし、当該住戸があれば、その余剰電力量を特定する(S413)。ここでは、記憶装置の蓄電データ34のうち、住戸番号342及び余剰電力量343が追加される。続いて、当該住戸の余剰電力量を総計し、その総和を他の住戸に配分する(S414)。ここでは、記憶装置の蓄電データ34のうち、住戸番号344及び融通電力量345が追加される。さらに、他の住戸に配分した融通電力量を各住戸のパワーコンディショナ2に通知する(S415)。この通知を受けて、パワーコンディショナ2は、制御データ21の放電上限値212に当該融通電力量を反映する。
≪夜間におけるシステムの処理詳細≫
図5は、夜間における蓄電池共用システム1の処理詳細を示すフローチャートである。ここで、夜間とは、住戸においてほとんど電力を使用しない時間帯であり、例えば、当日23時から翌日8時までの時間帯である。まず、制御装置3は、使用電力量シミュレーションを実施することによって、各住戸の当日夜間(当日23時から翌日8時まで)及び翌日昼間(翌日8時から23時まで)の使用電力量を想定する(S501)。ここで、使用電力量シミュレーションとは、今後1日の使用電力量を予測する手法であるが、例えば、次のような手法が考えられる。すなわち、気象データ31の予測データ312から、当該住戸が含まれる地域における今後1日の予測データを取得し、気象データ31の実績データ311から、当該予測データと合致する実績データを検索し、その実績データの時期を特定する。そして、使用電力量データ32から、当該時期に該当する年月日322の放電量323を取得し、取得した放電量323を使用電力量の予測値とする。
次に、制御装置3は、使用電力量の想定に基づいて、各住戸の当日夜間の充電が必要であるか否かを判定する(S502)。例えば、昨日蓄電池4に充電した電力が使い切らずに残っており、使用電力量の予測値以上であれば、充電の必要はない。また、当該住戸の居住者が不在の予定であれば、昼間に電力を使用することがないので、充電の必要はない。なお、長期間留守又は未入居のためにブレーカがオフになっている住戸がある場合、当該住戸の系統電力6が有効になっているときには、系統電力6を蓄電池4に充電した電力量を他の住戸に配分するために「充電が必要である」としてもよい。夜間の充電が必要でない場合(S502のNO)、パワーコンディショナ2に対して無充電制御を行うが、夜間に住戸から電力使用要求があったときには、再度使用電力量シミュレーションを実施して、当該住戸の使用量を想定し(S501)、充電の要否を判定する(S502)。
夜間の充電が必要な場合(S502のYES)、制御装置3は、各住戸についての充電スケジュールを策定する(S503)。具体的には、蓄電池4の全体容量や、各住戸について想定した使用電力量などから、当日夜間の充電可能容量[kW]及び充電可能電力量[kWh]を特定する。そして、充電時間帯の開始時刻(23時)に、パワーコンディショナ2に対して、充電可能容量及び充電可能電力量を含む充電スケジュールを通知し、蓄電池4への充電を命令する(S504)。これにより、各住戸で使用する電力量に見合った充電を夜間に実施することになる。
パワーコンディショナ2は、制御装置3から充電スケジュールの通知及び充電命令を受けて、蓄電池4への充電を開始する(S505)。この場合、他の住戸や共有設備の需要電力量及び自らの充電量の合計が屋内線容量を超過しないように、充電量を調整する。そして、所定の時間ごとに、その時刻までに測定し、積算した実際の充電量を制御データ21の充電積算値211に反映するとともに、制御装置3に逐次報告する(S506)。この場合、充電積算値211だけでなく、測定した充電量のデータを逐次記憶してもよい。制御装置3は、各パワーコンディショナ2から実際の充電量を受けて、充電電力量データ33のうち、当該住戸番号331及び当該年月日332に対応する充電量333を更新し、蓄電データ34の全蓄電量341を更新するとともに、充電スケジュールを補正する(S507)。充電スケジュールの補正は、使用電力量シミュレーションの結果と実際の充電量との差分を吸収するものであり、例えば、当初特定した充電可能容量及び充電可能電力量と、夜間の時間(23時から翌8時までの場合、9時間)とから求められる、当該時刻における充電量の目標値より、実際の充電量が少ない場合には、今後の充電量を増加させる補正を行う。また、当該充電量の目標値より、実際の充電量が多い場合には、今後の充電量を減少させる補正を行う。そして、当該補正値をパワーコンディショナ2に通知する(S508)。
パワーコンディショナ2は、制御装置3から補正値の通知を受けて、充電スケジュールに補正値を反映する(S509)。例えば、当該補正値によって、蓄電池4への充電のペースを上げたり、下げたりする。なお、充電スケジュールの逐次補正を行わなければ、必ずしもS506ないしS509の処理を行う必要はない。さらに、所定時間ごとに、蓄電池4への充電が完了したか否かを判定する(S510)。具体的には、当初の充電スケジュールに含まれる充電可能容量及び充電可能電力量に、実際の充電量の積算値が達したか否かによって判定する。充電が完了していない場合(S510のNO)、S506ないしS509の処理が繰り返される。充電が完了した場合(S510のYES)、パワーコンディショナ2は、蓄電池4への充電量の積算値を制御データ21の充電積算値211に反映し、当該充電積算値211とともに、充電が完了したことを制御装置3に報告する(S511)。なお、パワーコンディショナ2からの制御装置3への充電完了の報告は、充電が完了した場合だけでなく、充電完了前に充電時間帯の終了時刻(翌日8時)になった場合にも行われる。制御装置3は、パワーコンディショナ2から充電完了の報告を受けて、各住戸の充電結果を集約する(S512)。具体的には、充電量の積算値(充電積算値211)によって、充電電力量データ33のうち、当該住戸番号331及び当該年月日332に対応する充電量333を設定し、蓄電データ34の全蓄電量341を更新する。
以上により、各住戸のパワーコンディショナ2により、系統電力6から蓄電池4への充電が当日23時から翌日8時まで行われることになる。ただし、実際の充電量が充電スケジュールの充電可能容量に達すれば、その時点で充電が停止される。そして、制御装置3は、各住戸の使用電力量に見合った充電結果を充電電力量データ33及び蓄電データ34に反映することになる。
≪昼間におけるシステムの処理詳細≫
図6は、昼間における蓄電池共用システム1の処理詳細を示すフローチャートである。ここで、昼間とは、住戸において電力を使用する時間帯であり、例えば、8時から23時までの時間帯である。まず、パワーコンディショナ2は、記憶装置の制御データ21において、充電積算値211を放電上限値212として設定する(S601)。これは、各住戸は、原則として、自らが充電した電力量を自らが放電するという考え方によるものである。そして、制御装置3に対して、蓄電池4の電力使用を要求する(S602)。
一方、制御装置3は、放電スケジュールを策定する(S603)。放電スケジュールの策定は、S501の使用電力量シミュレーション及びS512の充電結果に基づき、各住戸について行われる。例えば、充電結果が当初想定した使用電力量以上であれば、使用電力量シミュレーションの結果をそのまま放電スケジュールとしてよい。また、充電結果が当初想定した使用電力量未満であれば、使用電力量シミュレーションの結果を下方修正して、放電スケジュールとする必要がある。そして、パワーコンディショナ2から電力使用の要求があるか否かを判定する(S604)。当該要求がなければ(S604のNO)、本判定(S604)を繰り返す。当該要求があれば(S604のYES)、パワーコンディショナ2に対して、放電スケジュールを通知し、放電を命令する(S605)。
パワーコンディショナ2は、制御装置3から放電スケジュールの通知及び放電命令を受けて、蓄電池4からの放電を開始する(S606)。この場合、最大放電容量(インバータ容量)の範囲内で需要の大きさに合わせて放電する。需要が最大放電容量を超えるときには、系統電力6からの使用となる。そして、所定時間ごとに、制御データ21のうち、放電積算値213が放電上限値212以上であるか否かを判定する(S607)。放電積算値213が放電上限値212未満である場合には(S607のNO)、実際の放電量を測定し、放電積算値213に反映するとともに、制御装置3に逐次報告する(S608)。この場合、放電積算値213だけでなく、測定した放電量のデータを逐次記憶してもよい。
制御装置3は、パワーコンディショナ2から実際の放電量を受けて、蓄電データ34の全蓄電量341を更新し、使用電力量データ32のうち、当該住戸番号321及び当該年月日322に対応する放電量323を更新するとともに、放電スケジュールを補正する(S609)。放電スケジュールの補正は、S501の使用電力量シミュレーションと、実際の放電量との差分を吸収するように行われる。そして、当該補正値をパワーコンディショナ2に通知する(S610)。パワーコンディショナ2は、制御装置3から補正値の通知を受けて、放電スケジュールに当該補正値を反映する(S611)。継続して、蓄電池4からの放電を使用する(S612)。
放電スケジュールの具体例としては、放電スケジュールのベースをシミュレーション使用電力量の75%とするものがあるが、実際には、実使用電力量がシミュレーションの75%を上回っている間は、放電スケジュールをシミュレーションの75%に維持し、実使用電力量がシミュレーションの75%を下回ったときに、放電スケジュールを補正する。例えば、ある時間帯において実使用電力量が放電スケジュール(シミュレーションの75%)を下回ったときに、その差分を次の時間帯の放電スケジュールに加算する。また、放電スケジュールの補正は、蓄電池4の放電上限値212を超えない範囲で行われる。放電スケジュールを上方補正する必要がある場合に、その時点で放電上限値212を超えるときには、蓄電池4の充電によって放電上限値212が上がるのを待って補正が行われる。さらに、料金メニューによっては、時刻や時間帯で電気料金の単価が異なることがあるので、単価が有利な時刻や時間帯に放電量を多くするように放電スケジュールを調整することもできる。
S607において放電積算値213が放電上限値212以上である場合には(S607のYES)、パワーコンディショナ2は、蓄電池4からの放電が終了したことを制御装置3に報告する(S613)。そして、電力の供給元として、蓄電池4の代わりに系統電力6を使用する(S614)。ただし、パワーコンディショナ2が蓄電池4の放電終了を報告してから、制御装置3から配分された融通電力量の通知を受けるまでの時間が、住戸の電力使用に影響しないほど短いものであれば、系統電力6に切り替えなくてもよい。
一方、制御装置3は、S609で各パワーコンディショナ2から受けた実際の放電量に基づいて、各住戸の放電電力量シミュレーションを行う(S615)。これは、使用電力量データ32の放電量323の変化に基づいて、電力を使用する時間帯の終了時刻(23時)までの放電量を予測し、使用予測データ324に設定するものである。ここで、各住戸で使用されている設備の電力仕様や稼動状況などを含めて、放電量の予測に反映してもよい。そして、使用予測データ324が充電電力量データ32の充電量333に達する(満放電になる)か否かを判定する(S616)。ここで、各住戸が満放電になるか否かの判定は、放電電力量シミュレーション(S615)の結果によって行ってもよいし、各パワーコンディショナ2からの放電終了の報告(S613)の有無によって行ってもよい。満放電にならない場合には(S616のNO)、S609、S610及びS615の処理を繰り返す。
満放電になる場合(S616のYES)、制御装置3は、融通電力量シミュレーションを行う(S617)。これは、電力を使用する時間帯の終了時刻(23時)までに自らの充電量(放電上限値212)を使い切らないであろう住戸の余剰電力量を推定し、推定した余剰電力量の合計値を満放電になる住戸に配分し、融通するものである。具体的には、まず、余剰電力量の推定については、放電電力量シミュレーション(S615)の結果と、充電電力量データ32の充電量333とを比較することによって行ってもよいし、自らの当日における使用電力量が確定し、充電量を使い切らないことが分かったとき(23時より前。例えば、21時)に各パワーコンディショナ2から余剰電力量の報告を受けてもよい。次に、記憶装置の蓄電データ34のうち、当該住戸番号342の余剰電力量343に、推定した余剰電力量を設定する。また、住戸番号344に、余剰電力量を配分する対象となる住戸の番号を設定する。そして、余剰電力量343を合計し、その合計値を満放電になる住戸に配分し、配分した電力量を、当該住戸番号344の融通電力量345に設定する。ここで、余剰電力量343の合計値は、合計値そのものであってもよいし、合計値から所定のマージン(予備の電力)を差し引いた値であってもよい。また、余剰電力量の配分方法は、対象となる住戸に対して均等であってもよいし、その他の基準によるものであってもよい。
制御装置3は、各住戸に配分した融通電力量を各パワーコンディショナ2に通知する(S618)。ここで、余剰電力量を提供したパワーコンディショナ2には、他の住戸に配分した融通電力量を通知する。パワーコンディショナ2は、蓄電池4の放電終了を制御装置3に報告し(S613)、系統電力6を使用している(S614)場合に、制御装置3から融通電力量の通知を受けたときには、制御データ21の放電上限値212に当該融通電力量を加算する(S619)。これにより、S607において放電積算値213が放電上限値212未満であると判定されれば、再び蓄電池4の放電を使用することができ、電気料金を節減することができる。なお、放電上限値212に当該融通電力量が加算されてから、電力を使用する時間帯が終了する時刻までが、余剰電力量を他の住戸で使用できる時間ということになる。また、蓄電池4の放電を使用している(S612)場合に、制御装置3から融通電力量の通知を受けたときには、放電上限値212から当該融通電力量を減算する(S620)。これにより、他の住戸に配分した融通電力量を、元の住戸が使用することがなくなるので、蓄電池共用システム1全体としての辻褄が合うことになる。以上によれば、各住戸の余剰電力量を他の住戸にも配分できるようになるので、余剰電力量を有効に使用することができる。
その後、パワーコンディショナ2は、電力の使用が完了したか否かを判定する(S621)。この判定は、電力を使用する時間帯が終了する時刻(23時)になったか否か、又は、終了時刻の前であっても、当日はこれ以上電力を使用しないことが確定したか否かによって行われる。電力の使用が完了していない場合には(S621のNO)、S607に戻って電力使用に伴う処理を続行する。電力の使用が完了した場合には(S621のYES)、制御装置3に放電積算値213を含む放電結果を報告する(S622)。制御装置3は、各パワーコンディショナ2から放電結果の報告を受け、当該放電結果を集約する(S623)。ここでは、各住戸の放電結果に含まれる放電積算値を当日の最終値として、記憶装置の使用電力量データ32のうち、当該住戸番号321及び当該年月日322の放電量323に設定する。
以上により、各住戸のパワーコンディショナ2により、蓄電池4からの放電が8時から23時まで行われることになる。ただし、実際の放電量(放電積算値213)が自らの充電量(放電上限値212)に達すれば、その時点で電力の供給元が蓄電池4から系統電力6に切り替えられる。さらに、制御装置3から融通電力量の通知があり、放電上限値212に上乗せした場合に、実際の放電量が放電上限値212未満になったときには、再び蓄電池4からの放電を使用することになる。なお、制御装置3が他の住戸で使用した余剰電力量の残量を、放電スケジュールの策定にフィードバックしてもよいし、パワーコンディショナ2に送信して、当日の残量を確定させてもよい。
≪制御装置の電気料金の計算処理≫
制御装置3は、住戸ごと及び月ごとに、記憶装置の電気料金データ35のうち、当該住戸番号351及び当該年月352に対応するデータを計算し、設定する。当該データのうち、放電量合計353には、使用電力量データ32の該当する放電量323を合計した値を設定する。充電量合計354には、充電電力量データ33の該当する充電量333を合計した値を設定する。そして、電気料金355には、次の式1で求められる値を設定する。
電気料金355=基本料金Y+
(放電量合計353−充電量合計354)×料金単価Y …式1
ここで、基本料金Y及び料金単価Zは、予め住戸の居住者間で取り決められた料金体系によるものであり、制御装置3の記憶装置に記憶されている。そのうち、基本料金Yは、住戸で蓄電池共用システム1を利用した場合に無条件に徴収されるものであり、例えば、月ごとにかかった(又はかかるであろう)必要経費に所定のマージンを加えて、住戸数で割った値などが考えられる。また、必要経費に、蓄電池4の劣化に対する保守費用などとして、充電量合計354の全住戸の合計値に保守料金単価を掛けた値を計上してもよい。なお、経費がかからなかった月には、必ずしも徴収する必要はない。料金単価Yは、単位電力量あたりの料金を示すものであり、放電量合計353と充電量合計354との差分に掛けた値が従量料金になる。料金単価Yは、系統電力6の料金単価より安いことが望ましい。そうでなければ、蓄電池共用システム1を利用するメリットが乏しくなるからである。なお、放電量合計353には、制御装置3によって配分された融通電力量の使用分を含む。
以上説明した本発明の実施の形態によれば、蓄電池4の電力を満充電し、さらに満放電することによって、蓄電池4の利用効率を上げることができる。換言すれば、蓄電池4の能力を最大限に引き出すことができる。また、住戸にとっては、蓄電池4の使用機会が増えることにより、系統電力6の使用量を減らすことができるので、電気料金を節減することができる。そして、余剰電力量を配分する場合に、既に自らの充電量に相当する放電上限値212の電力を蓄電池4から使ってしまったパワーコンディショナ2に融通するので、さらに蓄電池4の利用効率を上げることができる。また、さらに系統電力6の使用量を減らすことができるので、さらに電気料金を節減することができる。さらに、当初の上限値以内の電力だけでなく、その上限値を超えた電力を含めて、パワーコンディショナ2が蓄電池4から取得した電力量について課金されるので、正に蓄電池4の電力を使った分の電気料金を各住戸から徴収することができる。また、系統電力6を蓄電池4に充電した電力量に係る電気料金が戻って来ることになるので、系統電力6を使用しない時間帯が無駄でなくなるとともに、各住戸で、系統電力6および蓄電池共用システム1の電気料金を見直すことにより、両者を効率的に運用することができる。
≪その他の実施の形態≫
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。例えば、前記実施の形態では、夜間において蓄電池4に充電し、昼間において蓄電池4から放電するように記載したが、夜間/昼間とは異なる時間帯に充電時間帯及び放電時間帯を設定してもよい。また、必ずしも日ごとに充電時間帯及び放電時間帯を設定する必要はなく、2日以上の期間ごとに設定してもよい。いずれにしても、生活パターン又は電力使用パターンに応じて充電時間帯及び放電時間帯を設定することが可能である。
蓄電池共用システム1の構成を示す図である。 制御装置3の記憶装置に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は気象データ31の構成を示し、(b)は使用電力量データ32の構成を示す。 制御装置3又はパワーコンディショナ2の記憶装置に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は制御装置3の記憶装置に記憶される蓄電データ34の構成を示し、(b)は制御装置3の記憶装置に記憶される電気料金データ35の構成を示し、(c)はパワーコンディショナ2の記憶装置に記憶される制御データ21の構成を示す。 蓄電池共用システム1の処理概要を示すフローチャートである。 夜間における蓄電池共用システム1の処理詳細を示すフローチャートである。 昼間における蓄電池共用システム1の処理詳細を示すフローチャートである。
符号の説明
1 蓄電池共用システム
2 パワーコンディショナ
3 制御装置
4 蓄電池
5 メータ
6 系統電力
212 放電上限値(上限値)
323 放電量
333 充電量
343 余剰電力量
345 融通電力量
353 放電量合計
354 充電量合計
355 電気料金

Claims (6)

  1. 2以上の住戸で共用され、電力を蓄積する蓄電池と、
    前記住戸ごとに設置され、第1の時間帯において系統電力を前記蓄電池に充電し、第2の時間帯において前記充電した電力量を上限値として第1の記憶装置に記憶し、前記上限値以内の電力を前記蓄電池から取得し、前記上限値を超えた分の電力を前記系統電力から取得するパワーコンディショナと、
    前記蓄電池と、前記パワーコンディショナとの間における電力の授受を制御する制御装置と、
    を含んで構成される蓄電池共用システムであって、
    前記制御装置は、前記第2の時間帯において前記上限値の電力を使い切らない住戸がある場合に、当該住戸の余剰電力量を特定して第2の記憶装置に記憶し、前記余剰電力量を他の住戸に配分し、配分した融通電力量を前記第2の記憶装置に記憶し、前記融通電力量を前記他の住戸に係るパワーコンディショナに通知する手段を備え、
    前記パワーコンディショナは、前記制御装置から前記融通電力量の通知を受けた場合に、前記第1の記憶装置に記憶された上限値に前記融通電力量を加算する手段を備える
    ことを特徴とする蓄電池共用システム。
  2. 前記パワーコンディショナは、前記蓄電池から取得した電力量が前記上限値に達した場合に、その旨の報告を前記制御装置にする手段をさらに備え、
    前記制御装置は、前記上限値の電力を使い切らない住戸がある場合に、1以上の前記パワーコンディショナから前記報告を受けたときには、当該パワーコンディショナに係る住戸に前記余剰電力量を配分し、配分した融通電力量を前記第2の記憶装置に記憶し、前記融通電力量を当該パワーコンディショナに通知する手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電池共用システム。
  3. 前記制御装置は、前記パワーコンディショナが所定期間に前記蓄電池から取得した電力量と、前記パワーコンディショナが前記所定期間に前記蓄電池に充電した電力量との差分に基づいて前記住戸ごとの電気料金を計算する手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の蓄電池共用システム。
  4. 2以上の住戸で共用され、電力を蓄積する蓄電池と、
    前記住戸ごとに設置され、第1の時間帯において系統電力を前記蓄電池に充電し、第2の時間帯において前記充電した電力量を上限値として第1の記憶装置に記憶し、前記上限値以内の電力を前記蓄電池から取得し、前記上限値を超えた分の電力を前記系統電力から取得するパワーコンディショナと、
    前記蓄電池と、前記パワーコンディショナとの間における電力の授受を制御する制御装置と、
    を含んで構成されるシステムにおける蓄電池共用方法であって、
    前記制御装置が、前記第2の時間帯において前記上限値の電力を使い切らない住戸がある場合に、当該住戸の余剰電力量を特定して第2の記憶装置に記憶し、前記余剰電力量を他の住戸に配分し、配分した融通電力量を前記第2の記憶装置に記憶し、前記融通電力量を前記他の住戸に係るパワーコンディショナに通知するステップと、
    前記パワーコンディショナが、前記制御装置から前記融通電力量の通知を受けた場合に、前記第1の記憶装置に記憶された上限値に前記融通電力量を加算するステップと、
    を含むことを特徴とする蓄電池共用方法。
  5. 前記パワーコンディショナが、前記蓄電池から取得した電力量が前記上限値に達した場合に、その旨の報告を前記制御装置にするステップと、
    前記制御装置が、前記上限値の電力を使い切らない住戸がある場合に、1以上の前記パワーコンディショナから前記報告を受けたときには、当該パワーコンディショナに係る住戸に前記余剰電力量を配分し、配分した融通電力量を前記第2の記憶装置に記憶し、前記融通電力量を当該パワーコンディショナに通知するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の蓄電池共用方法。
  6. 前記制御装置が、前記パワーコンディショナが所定期間に前記蓄電池から取得した電力量と、前記パワーコンディショナが前記所定期間に前記蓄電池に充電した電力量との差分に基づいて前記住戸ごとの電気料金を計算するステップ
    をさらに含むことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の蓄電池共用方法。

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