JP4716031B2 - ハンダ用耐熱水溶性フラックス組成物 - Google Patents
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Description
従来よりハンダ付け後のフラックス残渣を洗浄しない分野ではロジンを主成分とするフラックスが電気・電子分野で使用されている。しかしながら精密電子部品、自動車の電装機器のような重要保安部品のハンダ付けに用いた場合、フラックス残渣は洗浄除去されなければならない。そのためロジン系フラックスを用いる場合、ハンダ付け後の洗浄にはロジンをよく溶解させるフッ素系有機溶剤や塩素系有機溶剤が使われていた。しかしこれら有機溶剤は安全衛生面や地球環境面から有害な影響を与えるため厳しく規制されるようになり、出来るだけ使用しない事が望まれている。そのためハンダ付け後のフラックスの洗浄除去には水や温水に溶解するフラックス組成物が注目を浴びている。
式(1)において、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ炭化水素基又は水素原子を示す。炭化水素は脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素があげられる。脂肪族炭化水素としては、直鎖及び分岐を有する炭素数1〜炭素数8の炭化水素があげられ、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ペンチル基、オクチル基等があげられる。また、芳香族炭化水素としては、置換及び未置換の炭素数6〜炭素数15の芳香族炭化水素であり、例えばフェニル基、ベンジル基、トリル基、ナフチル基等があげられる。
式(1)の化合物ではA1、A2及びA3の部分が式(2)の有機基を有することができ、式(2)の有機基が式(1)の分子中に1個、2個、又は3個有する化合物として使用することができる。式(1)の分子中に1個、2個、又は3個の式(2)の有機基を有する化合物はそれぞれ単独で用いる事も、これらの混合物として用いることも可能である。
式(4)の化合物ではR1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ炭化水素基又は水素原子を示し、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は上記式(1)に記載の例示を用いることができる。そして、R8、R9、及びR10はそれぞれ水素原子、又は炭化水素基、芳香環基、複素環基、若しくはそれらの誘導体であり、
炭素数1から炭素数18の炭化水素基、炭素数1から炭素数18の芳香環基、及び炭素数1から炭素数18の複素環基が挙げられ、このR8、R9、及びR10は、式(1)の化合物とアミンを反応させて式(4)の化合物を合成する際の、アミンの水素原子又は上記有機基に対応するものである。
即ち、炭素数1〜炭素数12の2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基を例示することができる。2価の脂肪族炭化水素基として例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等があげられ、2価の脂肪族炭化水素基としては、フェニレン基、メチルフェニレン基、ナフチレン基等があげられる。
活性剤としては例えばセバシン酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、ソルビン酸などのカルボン酸やトリエタノールアミンなどのアミン類等が使用できる。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの合成(反応物A)。
オートクレーブ中にシアヌール酸38.7g(0.3モル)、エチレンオキシド39.6g(0.9モル)、2−メトキシエタノール150g、トリフェニルエチルホスフォニウムブロマイド0.53gを添加後に窒素置換を行い、攪拌しながら直ちに127℃に加熱したオイルバスに浸してオートクレーブ内温が120℃に達してから14時間反応を自主蒸気圧下で行った。反応完結後、温度計を付けたナスフラスコに反応物を移し、バキュウームエバポレーターにて溶媒を留去した。最終的には130℃/666.61Pa以下で30分間溶媒を留去して粉末状のトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート77.5gを得た。
トリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートの合成(反応物B)。
オートクレーブ中にシアヌール酸129g(1.0モル)、プロピレンオキシド177g(3.05モル)、2−メトキシエタノール129g、トリフェニルエチルホスフォニウムブロマイド1.29g、35%塩酸1.29gを添加後に窒素置換を行い、攪拌しながら直ちに127℃に加熱したオイルバスに浸してオートクレーブ内温が120℃に達してから20時間反応を自主蒸気圧下で行った。反応完結後、温度計を付けたナスフラスコに反応物を移し、バキュウームエバポレーターにて溶媒を留去した。最終的には110℃/666.61Pa以下で60分間溶媒を留去して粉末状のトリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレート302gを得た。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物(反応物C)の合成。
合成例1で合成されたトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート100g(0.383モル)と無水コハク酸113.7g(1.137モル)、トリエチルアミン2g、アセトニトリル400gを温度計、冷却器のついた1L丸底4つ口反応フラスコに仕込み、85℃オイルバスに浸漬させ攪拌した。(無水コハク酸)/(水酸基)のモル比は0.989であった。還流温度に達してから2時間反応させ、その後、バキュウームエバポレーターにてアセトニトリルを留去させた。得られた液状生成物は酢酸エチルで再結晶させることで融点108℃の結晶203gが得られた。得られた結晶の酸含量は5.33eq/kgであり、理論上の酸含量5.35eq/kgとほぼ一致し、HPLC分析によっても単一な3付加体のピークとして得られた。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物(反応物D)の合成。
合成例1で合成されたトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート100g(0.383モル)と無水コハク酸76.5g(0.765モル)、トリエチルアミン2g、アセトニトリル400gを温度計、冷却器のついた1L丸底4つ口反応フラスコに仕込み、85℃オイルバスに浸漬させ攪拌した。(無水コハク酸)/(水酸基)のモル比は0.666であった。還流温度に達してから2時間反応させ、その後、バキュウームエバポレーターにてアセトニトリルを留去させた。得られた生成物175gの酸含量は4.24eq/kgであり、理論上の酸含量4.32eq/kgとほぼ一致し、HPLC分析によって3付加体:2付加体:1付加体:0付加体の比率が34:45:17:4として得られた。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水マレイン酸付加物(反応物E)の合成。
合成例1で合成されたトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート100g(0.383モル)と無水マレイン酸112.7g(1.150モル)、トリエチルアミン2g、アセトニトリル400gを温度計、冷却器のついた1L丸底4つ口反応フラスコに仕込み、85℃オイルバスに浸漬させ攪拌した。(無水マレイン酸)/(水酸基)のモル比は1.00であった。還流温度に達してから2時間反応させ、その後、バキュウームエバポレーターにてアセトニトリルを留去させた。得られた液状生成物は酢酸エチルで再結晶させワックス状生成物が得られた。得られた生成物111gの酸含量は5.35eq/kgであり、理論上の酸含量5.41eq/kgとほぼ一致し、HPLC分析によっても単一な3付加体のピークとして得られた。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物とトリエタノールアミンとの反応によるアンモニウム塩(反応物F)の合成。
合成例3で合成されたトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物(反応物C)15g(カルボン酸当量は0.08eq)とメタノール70ccを温度計、冷却器のついた200cc4つ口丸底フラスコに仕込み70℃オイルバスに浸漬攪拌し、溶解させた。次にトリエタノールアミン4g(0.027eq)を滴下した。(トリエタノールアミン)/(カルボン酸基)のモル比は0.3375であった。
滴下終了後、直ちにバキュウームエバポレーターにてメタノールを留去し、液状の生成物19gを得た。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物とトリエタノールアミンとの反応によるアンモニウム塩(反応物G)の合成。
合成例4で合成されたトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物(反応物D)15g(カルボン酸当量は0.064eq)とメタノール70ccを温度計、冷却器のついた200cc4つ口丸底フラスコに仕込み70℃オイルバスに浸漬攪拌し、溶解させた。次にトリエタノールアミン3.2g(0.021eq)を滴下した。(トリエタノールアミン)/(カルボン酸基)のモル比は0.328であった。滴下終了後、直ちにバキュウームエバポレーターにてメタノールを留去し、液状の生成物18.2gを得た。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物とN,N−ジメチル−n−ドデシルアミンとの反応によるアンモニウム塩(反応物H)の合成。
合成例3で合成されたトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物(反応物C)15g(カルボン酸当量は0.08eq)とメタノール70ccを温度計、冷却器のついた200cc4つ口丸底フラスコに仕込み70℃オイルバスに浸漬攪拌し、溶解させた。次にN,N−ジメチル−n−ドデシルアミン5.77g(0.027eq)を滴下した。(N,N−ジメチル−n−ドデシルアミン)/(カルボン酸基)のモル比は0.3375であった。滴下終了後、直ちにバキュウームエバポレーターにてメタノールを留去し、液状の生成物20.7gを得た。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物とn−ブチルアミンとの反応によるアンモニウム塩(反応物I)の合成。
合成例3で合成されたトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物(反応物C)15g(カルボン酸当量は0.08eq)とメタノール70ccを温度計、冷却器のついた200cc4つ口丸底フラスコに仕込み70℃オイルバスに浸漬攪拌し、溶解させた。次にn−ブチルアミン2g(0.027eq)を滴下した。(n−ブチルアミン)/(カルボン酸基)のモル比は0.3375であった。
滴下終了後、直ちにバキュウームエバポレーターにてメタノールを留去し、液状の生成物17gを得た。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物とジシクロヘキシルアミンとの反応によるアンモニウム塩(反応物J)の合成。
合成例3で合成されたトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物(反応物C)15g(カルボン酸当量は0.08eq)とメタノール70ccを温度計、冷却器のついた200cc4つ口丸底フラスコに仕込み70℃オイルバスに浸漬攪拌し、溶解させた。次にジシクロヘキシルアミン4.9g(0.027eq)を滴下した。(ジシクロヘキシルアミン)/(カルボン酸基)のモル比は0.3375であった。
滴下終了後、直ちにバキュウームエバポレーターにてメタノールを留去し、液状の生成物17gを得た。
トリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物(反応物K)の合成。
合成例2で合成されたトリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレート100g(0.383モル)と無水コハク酸113.7g(1.137モル)、トリエチルアミン2g、アセトニトリル400gを温度計、冷却器のついた1L丸底4つ口反応フラスコに仕込み、85℃オイルバスに浸漬させ攪拌した。(無水コハク酸)/(水酸基)のモル比は0.989であった。還流温度に達してから2時間反応させ、その後、バキュウームエバポレーターにてアセトニトリルを留去させた。得られた液状生成物は酢酸エチルで再結晶させることで融点108℃の結晶203gが得られた。得られた結晶の酸含量は5.33eq/kgであり、理論上の酸含量5.35eq/kgとほぼ一致し、HPLC分析によっても単一な3付加体のピークとして得られた。
トリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物とトリエタノールアミンとの反応によるアンモニウム塩(反応物L)の合成。
合成例11で合成されたトリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物(反応物K)15g(カルボン酸当量は0.084eq)とメタノール70ccを温度計、冷却器のついた200cc4つ口丸底フラスコに仕込み70℃オイルバスに浸漬攪拌し、溶解させた。次にトリエタノールアミン4.2g(0.028eq)を滴下した。(トリエタノールアミン)/(カルボン酸基)のモル比は0.333であった。滴下終了後、直ちにバキュウームエバポレーターにてメタノールを留去し、液状の生成物19.1gを得た。
ペンタエリスリトールの無水コハク酸付加物(反応物M)の合成。
ペンタエリスリトール(試薬)60g(水酸基当量は1.76eq)と無水コハク酸176.0g(カルボン酸当量は1.76eq)、トリエチルアミン1.2g、アセトニトリル500gを温度計、冷却器のついた1L丸底4つ口反応フラスコに仕込み、85℃オイルバスに浸漬させ攪拌した。(無水コハク酸)/(水酸基)のモル比は1.00であった。還流温度に達してから2時間反応させ、その後、バキュウームエバポレーターにてアセトニトリルを留去させた。得られた液状生成物は酢酸エチルで再結晶させ、融点138℃の結晶235gが得られた。得られた結晶の酸含量は7.37eq/kgであり、理論上の酸含量7.45eq/kgとほぼ一致し、HPLC分析によっても単一なピークとして得られた。
ペンタエリスリトールの無水コハク酸付加物(反応物M)とN,N−ジメチル−n−ドデシルアミンとの反応によるアンモニウム塩(反応物N)の合成。
合成例13で合成されたペンタエリスリトールの無水コハク酸付加物(反応物M)15g(カルボン酸当量は0.11eq)とメタノール70ccを温度計、冷却器のついた200cc4つ口丸底フラスコに仕込み70℃オイルバスに浸漬攪拌し、溶解させた。次にN,N−ジメチル−n−ドデシルアミン5.77g(0.028eq)を滴下した。
(N,N−ジメチル−n−ドデシルアミン)/(カルボン酸基)のモル比は0.254であった。滴下終了後、直ちにバキュウームエバポレーターにてメタノールを留去し、液状の生成物20.5gを得た。
トリグリシジルイソシヌレートのコハク酸付加物(反応物O)の合成。
トリグリシジルイソシアヌレート100g(グリシジル基の当量は1.00eq)とコハク酸118g(カルボン酸当量は2.00eq)、トリフェニルホスフィン0.5g、トルエン100gを温度計、冷却器のついた1L丸底4つ口反応フラスコに仕込み、120℃オイルバスに浸漬させ攪拌した。溶解後、還流温度に達してから2時間反応させたが生成物はゲル状であった。
マレイン酸とN,N−ジメチル−n−ドデシルアミンとの反応によるアンモニウム塩(反応物P)の合成。
マレイン酸(試薬)15g(カルボン酸当量は0.258eq)とメタノール70ccを温度計、冷却器のついた200cc4つ口丸底フラスコに仕込み70℃オイルバスに浸漬攪拌し、溶解させた。次にN,N−ジメチル−n−ドデシルアミン27.6g(0.129eq)を滴下した。(N,N−ジメチル−n−ドデシルアミン)/(カルボン酸基)のモル比は0.500であった。滴下終了後、直ちにバキュウームエバポレーターにてメタノールを留去し、融点70℃を有する結晶42.5gを得た。
アジピン酸とN,N−ジメチル−n−ドデシルアミンとの反応によるアンモニウム塩(反応物Q)の合成。
アジピン酸(試薬)15g(カルボン酸当量は0.206eq)とメタノール70ccを温度計、冷却器のついた200cc4つ口丸底フラスコに仕込み70℃オイルバスに浸漬攪拌し、溶解させた。次にN,N−ジメチル−n−ドデシルアミン21.9g(0.103eq)を滴下した。(N,N−ジメチル−n−ドデシルアミン)/(カルボン酸基)のモル比は0.500であった。滴下終了後、直ちにバキュウームエバポレーターにてメタノールを留去し、液状生成物36.7gを得た。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物とピリジンとの反応によるピリジニウム塩(反応物R)の合成。
合成例3で合成されたトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物(反応物C)15g(カルボン酸当量は0.08eq)とメタノール70ccを温度計、冷却器のついた200cc4つ口丸底フラスコに仕込み70℃オイルバスに浸漬攪拌し、溶解させた。次にピリジン2.1g(0.027eq)を滴下した。(ピリジン)/(カルボン酸基)のモル比は0.3375であった。
滴下終了後、直ちにバキュウームエバポレーターにてメタノールを留去し、液状の生成物17gを得た。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物と2−メチルイミダゾールとの反応によるイミダゾリニウム塩(反応物S)の合成。
合成例3で合成されたトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの無水コハク酸付加物(反応物C)15g(カルボン酸当量は0.08eq)とメタノール70ccを温度計、冷却器のついた200cc4つ口丸底フラスコに仕込み70℃オイルバスに浸漬攪拌し、溶解させた。次に2−メチルイミダゾール2.2g(0.027eq)を滴下した。(2−メチルイミダゾール)/(カルボン酸基)のモル比は0.3375であった。
滴下終了後、直ちにバキュウームエバポレーターにてメタノールを留去し、液状の生成物17.2gを得た。
生成物(主剤)C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、R及びSを溶媒(1,2−ブタンジオール)と混合し本願発明の実施例のフラックス組成物として試験を行った。
また、生成物(主剤)M、N、O、P、Q、を溶媒と混合しフラックス組成物として本願発明の比較例として試験を行った。
70重量%の反応生成物Cと30重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は25℃で8000mPa・sであった。
70重量%の反応生成物Dと30重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は25℃で6500mPa・sであった。
70重量%の反応生成物Eと30重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は25℃で7500mPa・sであった。
80重量%の反応生成物Fと20重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は25℃で3000mPa・sであった。
80重量%の反応生成物Gと20重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は25℃で2500mPa・sであった。
80重量%の反応生成物Hと20重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は25℃で2500mPa・sであった。
80重量%の反応生成物Iと20重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は25℃で30000mPa・sであった。
80重量%の反応生成物Jと20重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は25℃で30000mPa・sであった。
70重量%の反応生成物Kと30重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は25℃で3000mPa・sであった。
80重量%の反応生成物Lと20重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は25℃で9000mPa・sであった。
70重量%の反応生成物Rと30重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は30℃で2100mPa・sであった。
70重量%の反応生成物Sと30重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は30℃で2700mPa・sであった。
70重量%の反応生成物Mと30重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は25℃で8500mPa・sであった。
80重量%の反応生成物Nと20重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は25℃で4000mPa・sであった。
80重量%の反応生成物Oと20重量%の1,2−ブタンジオールとを混合しフラックス組成物を得ようとしたが、生成物Oがゲル状であり溶解しなかった。
80重量%の反応生成物Pと20重量%の1,2−ブタンジオールとを70℃で溶解させてフラックス組成物を得たが室温放置1時間で結晶析出した。E型粘度計での粘度は25℃で70mPa・sであり、フラックスベース樹脂としては低粘度であった。
80重量%の反応生成物Qと20重量%の1,2−ブタンジオールとを溶解させてフラックス組成物を得た。E型粘度計での粘度は25℃で200mPa・sであり、フラックスベース樹脂としては低粘度であった。
フラックス組成物を密封容器に入れ室温で1ヶ月保存し、1ヶ月後の粘度をE型粘度計で測定した(保存安定性試験)。
更に、銅箔上にハンダ(HAKKO製HEXSOL No.67)0.3g、フラックス組成物0.1gを置き、260℃に加熱してある熱板上に置く。ハンダが溶融してから1分後に取り出し、加熱前との色の違いを目視する(黄変性試験)。
次に50℃温水中に銅箔ごと浸漬静置させ、3分後取り出し、銅箔上にフラックス残渣がないか目視した(水洗浄性試験)。
1)保存安定性試験
フラックス組成物を密封容器に入れ室温で1ヶ月保存し、1ヶ月後の粘度をE型粘度計で測定した。
◎:保存前と変化なし。○:僅かに増粘した。△:増粘した。×:主剤が結晶析出した。
銅箔上にハンダ(HAKKO製HEXSOL No.67)0.3g、フラックス組成物0.1gを置き、260℃に加熱してある熱板上に置く。ハンダが溶融してから1分後に取り出し、加熱前との色の違いを目視した。
◎:全く変化なし(無色透明)。○:薄黄色透明。△:黄変。×:茶色。
260℃で1分間加熱後、50℃温水中に銅箔ごと浸漬静置させ、3分後取り出し、銅箔上にフラックス残渣がないか目視した。
◎:残渣が全くない。○:僅かにべとつきが残る。△:べとつきが残る。×:水不溶物が残る。
比較例1においてペンタエリスリトールの無水コハク酸付加物を含有するフラックス組成物は保存安定性が十分でなく、そのフラックス組成物による黄変性試験結果も水洗浄性試験結果も十分なものではなかった。
比較例2において、ペンタエリスリトールの無水コハク酸付加物とN,N−ジメチル−n−ドデシルアミンとの反応によるアンモニウム塩は保存安定性は良好であるが、そのフラックス組成物による黄変性試験結果も水洗浄性試験結果も十分なものではなかった。
比較例3において、トリグリシジルイソシアヌレートにコハク酸を反応させるものは、生成物がゲル状となったので、フラックス組成物を得ることができなかった。
比較例4において、マレイン酸とN,N−ジメチル−n−ドデシルアミンとの反応によるアンモニウム塩によるフラックス組成物は、室温で結晶析出した。また、この組成物を260℃に加熱すると分解、気化し、炭化物が残り、50℃温水に不溶だった。
比較例5において、アジピン酸とN,N−ジメチル−n−ドデシルアミンとの反応によるアンモニウム塩によるフラックス組成物は、保存安定性は十分であるが、この組成物を260℃に加熱すると分解、気化し、炭化物が残り、50℃温水に不溶だった。
本発明のポリエステルポリカルボン酸化合物を用いるフラックス組成物は260℃の高温でも変化が無く耐熱性に優れ、しかも温水に容易に溶解する。また、この化合物をアミンと反応させ、アンモニウム塩とすることでさらに効果が高くなることがわかった。
Claims (7)
- 式(4)が、式(1)の化合物とアミンを、(アミン)/(カルボン酸基)のモル比で0.01〜1.00の割合で反応させて得られるものである請求項3に記載のハンダ用フラックス組成物。
- 式(4)が、式(1)の化合物とアミンを、(アミン)/(カルボン酸基)のモル比で0.2〜0.5の割合で反応させて得られるものである請求項3に記載のハンダ用フラックス組成物。
- R7、及びR11が、炭素数2〜6の直鎖又は分岐を有する炭化水素基である請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のハンダ用フラックス組成物。
- R1からR6が水素原子であり、且つR7及びR11が炭素数2の炭化水素基である請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のハンダ用フラックス組成物。
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