JPH071184A - はんだ付け用フラックス - Google Patents
はんだ付け用フラックスInfo
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- JPH071184A JPH071184A JP6627994A JP6627994A JPH071184A JP H071184 A JPH071184 A JP H071184A JP 6627994 A JP6627994 A JP 6627994A JP 6627994 A JP6627994 A JP 6627994A JP H071184 A JPH071184 A JP H071184A
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Abstract
く、基材の腐食や電気特性の劣化を招くことのないフロ
ン規制に対応しうる無洗浄はんだ付け用フラックスの提
供。 【構成】ビス(2−オキサゾリン)化合物,ジチオール
化合物,有機カルボン酸化合物及び活性剤を含有してな
るはんだ付け用フラックス。更に、有機溶剤,熱可塑性
樹脂またはエポキシ基含有化合物を含む該はんだ付け用
フラックス。
Description
スに関する。
ロジンやロジン変性樹脂に有機酸,ハロゲン化水素塩か
らなる活性剤を添加したものである。しかし、これらは
はんだ付け作業終了後残渣として基板上に残り冷熱のく
り返しで亀裂を生じたり、プリント基板の回路に針を突
きあてて行うインサーキット試験において接触針が刺ら
ず、不良と判定されることがあった。また残渣は吸湿や
温度上昇により変化し基材の腐食や電気特性の劣化を与
えることが多かった。そのため、はんだ付け作業終了後
は、フラックスの残留物の除去を目的としてフロン等に
よる洗浄を行っている。しかも、現在はその洗浄剤であ
るフロンにも環境問題に関して厳しく規制がなされてお
り、フロンによる洗浄が実施困難になってきている。
点、すなわち、はんだ付け後洗浄除去を行わずして、冷
熱のくり返しやインサーキット試験に耐え、かつ温湿度
上昇による基材の腐食や温度上昇による電気特性の劣化
の少ない、さらには無洗浄化によるフロン規制に対応し
うるはんだ付け用フラックスの提供を目的とする。
キサゾリン)化合物,ジチオール化合物,有機カルボン
酸化合物及び活性剤を含有してなるはんだ付け用フラッ
クスである。本発明に用いるビス(2−オキサゾリン)
化合物は、一般式
R1,R2,R3及びR4はそれぞれ水素,アルキル基又は
アリール基を示す。)で表わされ、Rが炭化水素基のと
き、アルキレン基,シクロアルキレン基又はアリーレン
基等が挙げられる。Rが炭素間結合のとき、2,2′−
ビス(2−オキサゾリン),2,2′−ビス(4−メチ
ル−2−オキサゾリン),2,2′−ビス(5−メチル
−2−オキサゾリン),2,2′−ビス(5,5′−ジ
メチル−2−オキサゾリン),2,2′−ビス(4,
4,4′,4′−テトラメチル−2−オキサゾリン)等
があげられる。Rが炭化水素基のとき、該アルキレン基
を有するものとして、1,2−ビス(2−オキサゾリン
−2−イル)エタン,1,4−ビス(2−オキサゾリン
−2−イル)ブタン,1,6−ビス(2−オキサゾリン
−2−イル)ヘキサン,1,8−ビス(2−オキサゾリ
ン−2−イル)オクタン等があげられ、該シクロアルキ
レン基を有するものとして、1,4−ビス(2−オキサ
ゾリン−2−イル)シクロヘキサン等があげられ、該ア
リーレン基を有するものとして、1,2−ビス(2−オ
キサゾリン−2−イル)ベンゼン,1,3−ビス(2−
オキサゾリン−2−イル)ベンゼン(以下1,3−PB
Oと略す。),1,4−ビス(2−オキサゾリン−2−
イル)ベンゼン,1,2−ビス(5−メチル−2−オキ
サゾリン−2−イル)ベンゼン,1,3−ビス(5−メ
チル−2−オキサゾリン−2−イル)ベンゼン,1,4
−ビス(5−メチル−2−オキサゾリン−2−イル)ベ
ンゼン,1,4−ビス(4,4′−ジメチル−2−オキ
サゾリン−2−イル)ベンゼン等があげられる。好まし
くは1,3−PBOが用いられる。これらは単独又は併
用して用いてもよい。
族ジチオール化合物,芳香族ジチオール化合物等があげ
られる。該脂肪族ジチオール化合物としては、エチレン
グリコールビスチオグリコレート,ブチレングリコール
ビスチオグリコレート等があげられる。該芳香族ジチオ
ール化合物としては、芳香族炭化水素ジチオール化合
物,芳香族複素環ジチオール化合物等があげられる。該
芳香族炭化水素ジチオール化合物としては、4,4′−
チオビスベンゼンチオール,ビス(4−メルカプトフェ
ニル)エーテル(以下MPSと略す。),3,4−ジメ
ルカプトトルエン等があげられる。該芳香族複素環ジチ
オール化合物としては、6−ジブチルアミノ−1,3,
5−トリアジン−2,4−ジチオール,6−アミノフェ
ニル−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール,
2,5−ジメルカプト−1,2,4−チアジアゾール等
があげられる。好ましくは、MPS,6−ジブチルアミ
ノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールが用
いられる。ジチオール化合物の代わりに芳香族メルカプ
トカルボン酸、例えばチオサリチル酸を用いることがで
きる。これらは単独又は併用して用いてもよい。
ては、例えば有機モノカルボン酸、ジカルボン酸、ポリ
カルボン酸が挙げられる。これらは又活性剤としても作
用する。有機カルボン酸化合物はカルボキシル基以外
に、水酸基、二重結合を併せ持ってもよい。有機モノカ
ルボン酸としては、カプロン酸,エナント酸,カプリン
酸,ペラルゴン酸,カプリン酸,ラウリル酸,ミリスチ
ン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,アラキン酸,ベヘ
ニン酸等の炭素数が6〜21の脂肪族モノカルボン酸と
安息香酸,サリチル酸,アニス酸,アントラニル酸,p
−トルエンスルホン酸,5−スルホサリチル酸,4−ス
ルホフタル酸,スルファニル酸,ナフタレンカルボン酸
などの炭素数が7〜11の芳香族モノカルボン酸があげ
られる。該脂肪族ジカルボン酸としてはシュウ酸,マロ
ン酸,コハク酸,グルタル酸,アジピン酸,ピメリン
酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバシン酸,ドデカン
二酸,エイコサン二酸等の炭素数が0〜34の脂肪族ジ
カルボン酸があげられる。該芳香族ジカルボン酸として
は、フタル酸,イソフタル酸,ナフタレンジカルボン
酸,ジフェニルスルホンジカルボン酸,ジフェニルメタ
ンジカルボン酸等の炭素数が6〜13のものがあげられ
る。これらは単独又は併用して用いてもよい。該ポリカ
ルボン酸としては炭素数が4〜8のトリメリット酸,ト
リメシン酸,ピロメリット酸,ブタン−1,2,3,4
−テトラカルボン酸があげられる。また水酸基を併せも
つ有機カルボン酸としては乳酸、クエン酸、酒石酸、レ
ブリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の炭素数が
3〜18のヒドロキシカルボン酸があげられ、2重結合
を併せもつ有機カルボン酸としては、アクリル酸、メタ
クリル酸、フマル酸、マレイン酸、オレイン酸、リノー
ル酸、リノレン酸、ダイマー酸等の炭素数が2〜36の
ものがあげられる。これらは単独又は併用してもよい。
有機カルボン酸化合物の中でジカルボン酸化合物は強靱
な残渣膜を与えるので有利に用いられる。
て各種アミン化合物のハロゲン化水素塩が挙げられる。
アミン化合物としては、脂肪族一級モノアミン、脂肪族
二級モノアミン、脂肪族三級モノアミン、脂肪族ジアミ
ン、トリアミン、ポリアミン、脂環式アミン、芳香族ア
ミン、複素環式アミン、アミノアルコール、ヒドラジ
ン、アミノ化合物等があげられる。脂肪族一級モノアミ
ンとしては炭素数1〜8の例えば、メチルアミン、エチ
ルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、イ
ソブチルアミン、sec−ブチルアミン、t−ブチルアミ
ン、n−アミルアミン、sec−アミルアミン、2−エチ
ルブチルアミン、n−ヘプチルアミン、2−エチルヘキ
シルアミン、n−オクチルアミン、t−オクチルアミン
等が挙げられる。脂肪族二級モノアミンとしては炭素数
2〜16のジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−
プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピル
アミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、
ジアミルアミン、ジオクチルアミン等が挙げられる。脂
肪族三級モノアミンとしては炭素数3〜24の例えばト
リメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピ
ルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルア
ミン、トリ−n−アミルアミン、トリ−n−オクチルア
ミン等が挙げられる。脂肪族ジアミン、トリアミン及び
ポリアミンとしては炭素数2〜8の例えばエチレンジア
ミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−ジアミノ
プロパン、ジエチレントリアミン、メチルアミノプロピ
ルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、トリエチレ
ンテトラミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、3−
ジエチルアミノプロピルアミン、N−2−ヒドロキシエ
チレンジアミン、テトラエチレンペンタミン等が挙げら
れる。脂環式アミンとしては、炭素数6〜12のシクロ
ヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等が挙げられ
る。芳香族アミンとしては炭素数6〜14のアニリン,
メチルアニリン,ジメチルアニリン,ジエチルアニリ
ン,ブチルアニリン,N,N−ジブチルアニリン,アミ
ルアニリン,t−アミルアニリン,N,N−ジアミルア
ニリン,N,N−ジ−t−アミルアニリン,o−トルイ
ジン,ジエチルベンジルアミン,ベンジルアミン,o−
クロロアニリン等が挙げられる。
リジン,β−ピコリン,2,6−ルチジン,イソキノリ
ン,キノリン,ピラゾール,α−ピコリン,γ−ピコリ
ン,2,4−ルチジン等が挙げられる。アミノアルコー
ルとしては炭素数2〜6の例えばモノエタノールアミ
ン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン,モノ
エチルエタノールアミン,モノ−n−ブチルエタノール
アミン,ジメチルエタノールアミン,ジエチルエタノー
ルアミン,エチルジエタノールアミン,n−ブチルジエ
タノールアミン,ジ−n−ブチルエタノールアミン,ト
リイソプロパノールアミン等が挙げられる。ヒドラジン
系アミノ化合物としては、炭素数0〜7の例えばヒドラ
ジン,フェニルヒドラジン,β−アセチルフェニルヒド
ラジン,2−ヒドロキシエチルヒドラジン,1,1−ジ
メチルヒドラジン等が挙げられる。ハロゲン化水素塩と
して用いられる塩は、フッ化水素塩、塩酸塩、臭化水素
塩等があげられる。好ましくはジエチルアミン,エチル
アミン,2−エチルヘキシルアミンの塩酸塩および臭化
水素塩が用いられる。本発明において各成分の使用量比
はビス(2−オキサゾリン)化合物に対する、ジチオー
ル化合物と有機カルボン酸化合物との合計量のモル比が
0.5〜1.5の範囲で、好ましくは0.95〜1.0
5の範囲で用いられる。また、有機カルボン酸化合物の
量は、ジチオール化合物に対し、5〜95モル%の範
囲、好ましくは10〜50モル%で用いられる。活性剤
の量は、フラックス固形分に対し0.05〜50重量%
の範囲で、好ましくは5〜30重量%で用いられる。ま
た、活性剤中用いられるハロゲン化水素塩はフラックス
固形分に対し、10重量%以下の範囲、好ましくは0.
5〜5重量%の範囲で用いられる。フラックスを液状で
使用する場合は、有機溶剤を加えてもよい。該溶剤とし
ては、アセトン,メチルエチルケトン等のケトン系溶
剤,メタノール,エタノール,イソプロパノール,メチ
ルセロソルブ,エチルセロソルブ,ブチルセロソルブ,
1−メトキシ−2−プロパノール等のアルコール系溶
剤,トルエン,キシレン等の芳香族系溶剤等があげられ
る。これらは単独又は併用して用いてもよい。有機溶剤
は通常20〜99.5重量%の範囲で用いられる。溶剤
が20重量%未満であるときは、フラックスの粘度が高
くなりすぎて塗布性が悪くなることがあり、99.5重
量%をこえるときは、フラックスの有効成分が少なく、
非酸素雰囲気中においても、はんだ付け性が悪くなるこ
とがある。
を含んでもよい。本発明に用いる熱可塑性樹脂として
は、ロジン,ロジン変性樹脂,合成樹脂等があげられ
る。該ロジン及びロジン変性樹脂としては、ウッドロジ
ン,ガムロジン,トールロジン,不均化ロジン,水添ロ
ジン,重合ロジン,変性ロジン等があげられる。該合成
樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチ
レンマレイン樹脂等のカルボキシル基を含有する樹脂、
或はエポキシ樹脂やレゾール系,ノボラック系のフェノ
ール樹脂等が用いられる。これらは単独又は併用して用
いてもよい。本発明において熱可塑性樹脂の使用量は、
フラックス固形分に対して5〜95重量%の範囲で、好
ましくは10〜50重量%の範囲で用いられる。本発明
のフラックスは更に、エポキシ基含有化合物を含んでも
よい。本発明に用いるエポキシ基含有化合物は、フェノ
ールグリシジル型化合物,エステルグリシジル型化合物
等があげられる。該フェノールグリシジル型化合物とし
ては、ビスフェノールAグリシジルエーテル,ビスフェ
ノールFグリシジルエーテル,テトラブロモビスフェノ
ールAグリシジルエーテル等があげられる。該グリシジ
ルエステル型化合物としては、フタル酸グリシジルエス
テル,テトラヒドロフタル酸グリシジルエステル,ダイ
マー酸グリシジルエステル,8,11−ジメチル−7,1
1−オクタデカジエン−1,18−ジグリシジルエステ
ル,n−エチルオクタデカンジグリシジルエステル等が
あげられる。これらは単独又は併用して用いてもよい。
本発明において有機カルボン酸化合物と、エポキシ基化
合物の反応を加速する為、触媒を用いてもよい。かかる
触媒として例えば、トリエチルベンジルアンモニウムク
ロリド、トリメチルベンジルアンモニウムクロリド、テ
トラメチルアンモニウムクロリド等の第四級アンモニウ
ム塩や、ベンジルジメチルアミン、トリブチルアミン、
トリス(ジメチルアミノ)メチルフェノール等の三級ア
ミンや、2−メチル−4−エチルイミダゾール、2−メ
チルイミダゾール等のイミダゾール化合物が挙げられ
る。これらはフラックス固形分に対して0.2−2重量
%用いることができる。
化合物とエポキシ基含有化合物とを合したものと、ジチ
オール化合物と有機カルボン酸化合物とを合したものの
量比は、モル比で前者は後者の0.8〜1.2倍モルの
範囲で、好ましくは0.95〜1.05倍モルの範囲で
用いられる。ビス(2−オキサゾリン)化合物とエポキ
シ基含有化合物及びジチオール化合物とジカルボン酸の
量比はそれぞれ5〜95モル%である。はんだ付け後の
検査工程において、作業者の眼のつかれを防ぐことやま
た光学式の検査装置での誤判定が生ずるのを防ぐことか
ら、はんだの光沢をにぶくしたいわゆる艶消し型のフラ
ックスが望まれている。本フラックスにおいて、この効
果を得るためには熱可塑樹脂としてロジンやロジン変性
樹脂を一部及び全部用い、併せて高級モノ飽和、不飽和
脂肪酸を用いることで達成される。ロジンとロジン変性
樹脂及びモノ脂肪酸の使用割合はフラックス固形分に対
し夫々5−95重量%、2−30重量%の範囲である。
艶消しに用いられる高級の飽和、不飽和モノカルボン酸
としては、炭素数8〜21の例えばカプリル酸、ラウリ
ル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ア
ラキン酸、ベヘニン酸やオレイン酸、リノール酸、リノ
レン酸などが挙げられる。また、活性剤として用いるハ
ロゲン化水素塩は、オキサゾリン化合物やエポキシ化合
物との反応でその一部は安定な共有結合化合物を与える
が、より多くのハロゲン化水素を反応によって固定化す
る為に2重結合を有するカルボキシル化合物を添加して
もよい。これら2重結合を有する化合物としてオレイン
酸やリノール酸やリノレン酸等の高級不飽和モノカルボ
ン酸やヒドロキシエチルアクリレートやヒドロキシエチ
ルメタアクリレートと酸無水物、例えば無水コハク酸、
無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、テト
ラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無
水トリメリット酸との等モル反応物などが挙げられる。
その使用量はフラックス固形分に対し1−50重量%で
ある。
る化合物の混合物であり、はんだ付け時の加熱により反
応し、耐熱性,耐湿性,靱性に富んだ重合体となる。そ
の為、はんだ付け処理後のフラックス残渣重合膜は加
熱、冷却の温度衝撃に対し、亀裂を生ずることがなく、
更に本フラックス処理基板に針を立て行うインサーキッ
ト試験においても針が低圧力で容易に回路に接触する。
また腐食や絶縁劣化の原因となる有機カルボン酸は重合
体中に組み込まれ、また、加熱時にハロゲン化水素塩か
ら発生するハロゲン化水素は、ビス(2−オキサゾリ
ン)化合物と多くは反応し、また未反応の残部は重合体
中で固定される。ゆえに、フラックス残渣を洗浄除去し
なくても、腐食や電気特性の劣化を招くことなく、はん
だ付け部の信頼性を確保できるものである。本発明のフ
ラックスに熱可塑性樹脂を多く含有させると未反応時の
耐水性の改良と、はんだ付け加熱時の濡れ特性の改良
や、耐水性,靱性,耐熱性等を改良することができる。
本発明のフラックスにエポキシ基含有化合物を含有させ
ると未反応時の耐水性,有機溶剤添加時の貯蔵安定性を
大幅に向上させる。また、エポキシ基含有化合物は、加
熱時にハロゲン化水素塩より発生するハロゲン化水素と
反応し、ビス(2−オキサゾリン)化合物とともに、こ
れを捕捉する役割を有する。本発明に高級飽和、不飽和
モノカルボン酸を含有させると、はんだの光沢を鈍くし
た艶消しを行うことができる。本発明に2重結合を有す
るカルボン酸化合物を含有させるとより確実に活性剤と
して用いたハロゲン化水素化合物をはんだ付の加熱で安
定な化合物に代えることができる。
スの効果を実施例および比較例により具体的に説明す
る。尚、実施例及び比較例において用いる略語は以下の
ものを意味する。 1,3−ビス(2−オキサゾリン−2−イル)ベンゼン 1,3−PBO 6−ジブチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4− DB ジチオール(三協化成製ジスネット(商品名)DB) アジピン酸 AA コハク酸 SA ビスフェノールAグリシジルエーテル型エポキシ化合物 EP−828 (油化シェルエポキシ製,エピコート(商品名)828) グリシジルエステル型エポキシ化合物 SB−20G (岡村製油製,OS−レジンSB−20G) ジエチルアミン塩酸塩 DEA・HCl 1−メトキシ−2−プロパノール MIPA イソプロパノール IPA アクリル樹脂A:高酸価アクリル樹脂 酸価110,
分子量9000Tg 50℃ アクリル樹脂B:高酸価アクリル樹脂 酸価140,
分子量10000Tg 80℃ 特殊ロジン:酸価165−175,軟化点80−87
℃,無色透明 TMBAC:トリメチルベンジルアンモニウムクロリド アクリルカルボン酸:ヒドロキシエチルアクリレートと
無水ヒドロフタル酸の等モル反応物
SA 0.110g及びDEA−HCl 0.046g
をはかりとり、次いでMIPA 9.22gを加えよく
撹拌し均一なフラックス溶液を調整した。調整したフラ
ックスについて、後述の各種試験を行った。 実施例2〜7 実施例1と同様に〔表4〕,〔表5〕,〔表6〕に示す
組成においてフラックスを調整し、各種の試験を行っ
た。結果を〔表4〕,〔表5〕,〔表6〕に示す。 比較例1,2 実施例1と同様に〔表6〕に示す組成においてフラック
スを調整し、各種の試験を行った。結果を〔表6〕に示
す。
0.4g,DB 2.4g,1,3−PBO 1.7
8g,SB−20G 1.57g,DEA・HCl
0.5g,TMBAC 0.05gを秤り取り、次いで
MIPA 90gを加え撹拌し均一なフラックス液を調
整した。調整したフラックスについて各種の試験を行っ
た。
ント板に塗布後、乾燥(100℃×35秒)し、ハンダ
付け(3秒)を行った。本フラックスは低粘度で流動性
がよいので薄く均一に塗布され乾燥性がよく、またハン
ダ付け時、ブリッヂ、ツララ、ハンダボールの発生がほ
とんど認められなかった。また本フラックス及び市販ロ
ジン系フラックスを180℃×30分熱処理して得られ
た残渣を50℃×95%RHの条件下に1週間放置しそ
の後に重量の増加を調べた。吸水量はロジン系フラック
スを100とすると当フラックスは76と良好な低吸湿
性を示した。
A 0.19g,DB1.47g,1,3−PBO
2.45g,SB−20G 0.96g,DEA・HC
l 0.35g,TMBAC 0.05g,ステアリン
酸0.5g,リトル酸0.5gを秤りとり、次いでMI
PA 90gを加え均一なフラックス液を調整した。こ
のフラックスをガラスエポキシ製プリント基板に塗布、
乾燥後245℃のハンダ浴で3秒、ハンダ付けを行っ
た。ハンダの濡れ性は良好であり、ハンダフィレットは
にぶい光沢の艶消し外観を示した。 実施例10 1,3−PBO 3.77g,SB−20G 4.29
g,DB 4.42g,AA 1.27g,DEA・H
Cl 0.51g,アクリル樹脂A 0.46g,アク
リル樹脂B 0.46g,TMBAC 0.05gを秤
り取り、次いでMIPA 84.73gを加え均一なフ
ラックス液を調整した。調整したフラックスについて各
種の試験を行った。
ガラスエポキシ基板に塗布し、ハンダ付けを行ない残渣
を残したまま、−40℃30分と80℃30分の冷熱衝
撃を200回ずつ与えたが、どちらも基板の残渣にも亀
裂やひび割れが入ったり、基板からの剥離も全くなかっ
た。ハンダ付け処理したプリント基板の回路に針をつき
たてて接触させ行うインサーキット試験で接触圧力15
0g以下の力で針は容易に残渣膜を貫通し、インサーキ
ット試験での検査不良は全く起こらなかった。従って無
洗浄のままでも、残渣を洗浄除去した基板と同様な取り
扱いが可能である。
gを加え撹拌し、均一なフラックス液を調整した。本フ
ラックスのハンダヌレ性はaフラックス4.06秒、bフラ
ックス2.08秒であった。10cm×15cmのガラスエポキ
シプリント基板にこのフラックスを塗布し、100℃1
分間加熱し、溶媒を蒸発させた後、240−245℃の
ハンダ槽で3秒間ハンダ付けした。ハンダ付け処理プリ
ント基板をアセトンに浸漬1日放置し、残渣膜を溶解さ
せた。浸漬液を減圧、加熱下で乾燥したところ、固形分
はaフラックス 0.244g、bフラックス 0.191gであっ
た。これに50mlの水を加え3時間還流下に煮沸した。
煮沸液を冷却後、ろ別した。このろ液につきイオンクロ
マトグラフ法で塩素イオン含量を測定し、この値より初
期フラックスに含まれるクロルイオンに対する残存量を
求めた。aフラックスは59%、bフラックスは58%
であった。。このように、吸湿により基材の腐食や電気
特性の劣化につながる塩素イオンは大幅に減少してい
る。
のホットプレート上で5秒間加熱、冷却後のベトつきを
指触する。 ・広がり率 JIS−Z−3197 6.10によ
る。 ・絶縁抵抗 JIS−Z−3197 6.8による。
2形くし形電極使用。 ・腐食性 JIS−Z−3197 6.6.1によ
る。 ・はんだヌレ 150℃1時間酸化させた試験銅板(寸
法7mm巾×0.3mm厚)をフラックスに浸漬塗布し、24
5±2℃に温調したはんだ槽(はんだH63A)につけ
た時、はんだの面が再び水平になるまでの時間(メニス
コグラフ法) ・剥離性 試験片を曲げた時のフラックス残渣の剥離性
加熱により付加重合反応が起り耐熱性、低吸湿性、柔軟
性に富む残渣膜を与える。その為、加熱冷却のくり返し
や外部からの応力により亀裂を生ずることがなく、また
チェックピンを用いたインサーキット試験においても容
易に膜を貫通するので接触不良が起ることがない。更に
加熱による重合反応で腐食や電気特性の低下につながる
有機カルボン酸やハロゲン化水素塩が安定な化合物とな
ったり、外的雰囲気に対して安定な状態に固定されるの
ではんだ付け後、洗浄工程を要しない。該工程省略によ
るコストの削減につながるばかりでなく、フロン規制に
も対応できる。本発明のフラックスは、ロジンと高級脂
肪酸を併用することで、にぶい光沢の艶消し状態とな
る。このことは検査工程の作業者の眼の疲れを防ぎ、光
学式検査装置の誤判定が生ずるのを防ぐ。さらに本発明
においては、ビス(2−オキサゾリン)化合物とジチオ
ール化合物及びビス(2−オキサゾリン)化合物とジカ
ルボン酸の反応性において前者は後者に較べて大きく、
またエポキシ基含有化合物とジチオール化合物の反応性
とエポキシ基含有化合物とジカルボン酸の反応性に於い
ても前者が後者に較べて大きい為、この4種の量比をか
えることにより反応性をコントロールすることが可能で
ある。例えば液状フラックスにしてはんだ槽で行うプリ
ント基板のディップはんだ付けのように数秒単位で反応
することが要求される場合、或は、はんだ粉末と混ぜて
リフロー炉で行う面実装基板のリフローはんだ付けのよ
うに数分単位で反応することが要求される場合等の使い
分けができるため幅広い用途に利用できるものである。
Claims (9)
- 【請求項1】ビス(2−オキサゾリン)化合物,ジチオ
ール化合物,有機カルボン酸化合物及び活性剤を含有し
てなるはんだ付け用フラックス。 - 【請求項2】更に、有機溶剤を含む請求項1記載のはん
だ付け用フラックス。 - 【請求項3】更に、熱可塑性樹脂を含む請求項1記載の
はんだ付け用フラックス。 - 【請求項4】更に、エポキシ基含有化合物を含む請求項
1記載のはんだ付け用フラックス。 - 【請求項5】ジチオール化合物が芳香族ジチオール化合
物である請求項1記載のはんだ付け用フラックス。 - 【請求項6】有機カルボン酸化合物が脂肪族モノカルボ
ン酸、ジカルボン酸又はポリカルボン酸である請求項1
記載のはんだ付け用フラックス。 - 【請求項7】ビス(2−オキサゾリン)化合物に対する
ジチオール化合物とジカルボン酸との合計量のモル比が
0.5〜1.5であり、ジチオール化合物に対するジカ
ルボン酸の割合が5〜95モル%である請求項1記載の
はんだ付け用フラックス。 - 【請求項8】活性剤を0.05〜50重量%含む請求項
1記載のはんだ付け用フラックス。 - 【請求項9】ビス(2−オキサゾリン)化合物に対す
る、エポキシ基含有化合物の割合が5〜95モル%であ
る請求項4記載のはんだ付け用フラックス。
Priority Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012166226A (ja) * | 2011-02-14 | 2012-09-06 | Jsr Corp | フラックスおよび電気的接続構造の形成方法 |
JP2017507026A (ja) * | 2013-12-17 | 2017-03-16 | ヘレウス ドイチェラント ゲーエムベーハー ウント カンパニー カーゲー | アジピン酸、シュウ酸およびアミン成分を有するはんだペースト |
WO2020262631A1 (ja) * | 2019-06-27 | 2020-12-30 | 株式会社弘輝 | フラックス及びソルダペースト |
WO2024019149A1 (ja) * | 2022-07-22 | 2024-01-25 | 千住金属工業株式会社 | フラックス及びソルダペースト |
-
1994
- 1994-04-04 JP JP06627994A patent/JP3449778B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2012166226A (ja) * | 2011-02-14 | 2012-09-06 | Jsr Corp | フラックスおよび電気的接続構造の形成方法 |
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