JP4712934B2 - 情報信号再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、各種の光ディスクなどの記録媒体に記録された音声データなどの情報信号を再生する情報信号再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
音楽などの音声データを提供する記録媒体として、CD−DA(Compact Disc Digital Audio)と呼ばれる音楽用の光ディスクが広く用いられている。このCD−DAには、比較的に忠実に原音を再生することが可能な、例えば、LPCM(Linear Pulse Code Modulation)方式で符号化された音声データが記録されてエンドユーザに提供されている。また、近年においては、DTS(Digital Theater Systems)方式と呼ばれるデータ格納形式により音声データが記録されたCD−DAも提供されるようになってきている。
【0003】
このDTS方式は、例えば、左右に1つづつのフロントスピーカと、センタースピーカと、左右に1つずつのリアスピーカとからなる5つのサテライトスピーカと、1つのサブウーハーとの5.1チャンネルと呼ばれる6つのスピーカを用いて、臨場感のある再生音場を形成するように音声の再生を行うための方式である。そして、このDTS方式で記録された音声データの再生が可能なCDプレーヤやスピーカからなるDTS方式に対応したホームオーディオシステムも提供されるようになってきている。なお、DTSは、米国Digital Theater Systems社の登録商標である。
【0004】
また、音楽などの音声データともに、比較的に長時間にわたる映像データをも含む、例えば、映画などのデジタルコンテンツを提供する記録媒体として、DVD(Digital Video Disc/Digital Versatile Disc)と呼ばれる光ディスクが用いられるようになってきている。
【0005】
このDVDに音楽情報を記録して提供することも可能であり、前述したCDの場合と同様に、比較的に忠実に原音を再生することが可能な例えばLPCM方式で符号化された音楽などの音声データが記録されたDVDをDVD−Audioと呼び、音声データとともに、映画などの比較的に長時間分の映像データを記録したDVDをDVD−Videoと呼んでいる。
【0006】
そして、DVD−Videoの場合には、映像データは、例えば、MPEG(Motion Picture Expert Group)方式でデータ圧縮して記録する。また、音楽、効果音、会話などの音声データは、記憶エリアの有効利用、あるいは、臨場感のある再生音場の形成を目的として、AC−3(Audio Code number 3)方式でデータ圧縮して記録したり、前述したDTS方式で記録するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、例えば、DTS方式に対応したホームオーディオシステムを用いて、CD−DAに記録されたLPCM方式で符号化された2チャンネルステレオの音声データ(2チャンネルステレオソース)を再生する場合などにおいて、不都合が発生する場合がある。
【0008】
例えば、DTS方式に対応したホームオーディオシステムを用いて、2チャンネルステレオソースの音声データを再生する上述の例の場合であって、2チャネルステレオソースの音声データを前述の5.1チャネルと呼ばれる5つのサテライトスピーカと1つのサブウーハーに振り分けて再生するようにした場合には、再生音声の低音が強調され過ぎて違和感のあるものになってしまう場合がある。この場合には、使用者(ユーザ)は、ホームオーディオシステムのイコライザを調整することになるが、良好な再生音声を得るために手間がかかってしまう。
【0009】
また、DTS方式に対応したホームオーディオシステムを用いて、2チャンネルステレオソースの音声データを再生する上述の例の場合であって、2チャネルステレオソースの音声データを、前述の5.1チャネルと呼ばれる5つのサテライトスピーカと1つのサブウーハーのうち、左右に1つづつのフロントスピーカのみを用いて再生するようにした場合には、音声データが供給されないセンタースピーカ、左右に1つづつのリアスピーカ、サブウーハーから若干のノイズが放音される場合があり、良好な再生音場を提供できない場合があると考えられる。この場合には、使用されないスピーカのボリュームを絞るなどの調整が必要であり、使用者に取っては面倒である。
【0010】
このことは、DTS方式に対応したDVDプレーヤを備えるホームAV(オーディオ・ビジュアル)システムにおいても起こり得る。つまり、DTS方式以外の方式で音声データが記録されたDVDの場合には、DTS方式に対応したホームAVシステムにおいては、良好な再生音場を形成できない場合がある。
【0011】
また、CDとDVDとは、ともに光ディスクであり、プレーヤの再生機構や再生信号の伝達経路は共通に使用できる。このため、CDに記録されている情報信号の再生も可能であり、かつ、DVDに記録されている情報信号の再生も可能ないわゆるマルチコンバーチブルプレーヤを形成することも可能である。
【0012】
しかしながら、CD−DAに記録される音楽情報と、DVD−Videoに記録される音声データとでは、制作意図などが異なる。このため、マルチコンバーチブルプレーヤを用いて、CD−DAやDVD−Videoから音声データを再生する場合には、CD−DAに記録されている音声データを再生する場合と、DVD−Videoに記録されている音声データを再生する場合とでは、音量レベルなどの調整が必要になる。
【0013】
つまり、CD−DAには、主に聴取用(観賞用)の音楽情報が記録されるが、CD−DAに記録された音楽情報を良好に再生されるために、音声データの平均レベルを比較的に高くしてCD−DAに記録していることが多い。これに対して、DVD−Videoには、映画などの音声データと映像データとからなるコンテンツが記録されることが多い。この場合の音声データは、映像データにともなう音声データであり、いわゆる効果音として作成されている場合が多く、その平均レベルは、比較的に低くされていることが多い。
【0014】
このため、マルチコンバーチブルプレーヤを用いて、CD−DAに記録されている音声データを再生して聴取した後に、DVD−Videoに記録されている映画の音声データと映像データとを再生して視聴するようにした場合には、音量レベルが小さすぎて、使用者が音量レベルを上げるようにする操作をしなければならない。
【0015】
この逆に、マルチコンバーチブルプレーヤを用いて、DVD−Videoに記録されている映画の音声データと映像データとを再生して視聴した後に、CD−DAに記録されている音声データを再生して聴取するようにした場合には、音量レベルが大きすぎて、使用者が音量レベルを下げるようにする操作をしなければならない。
【0016】
このように、CDプレーヤ、DVDプレーヤ、あるいは、CDに記録されている情報と、DVDに記録されている情報との再生が可能な、マルチコンバーチブルプレーヤを利用する場合には、音声データの信号形式や、再生する音声データが記録されている記録媒体の種類に応じて、使用者自身が自己の最も好む再生音場を形成するように、イコライザや音量ボリュームなどの調整操作を行わなければならない。
【0017】
このため、常に自分の好みに応じた再生音場を形成しようとすれば、再生音声についての各種の調整が必要になり、非常に時間がかかることになる。また、調整が旨くいかずに、結果的に自己の好みに合った最適な環境ができなくなる可能性がある。
【0018】
以上のことにかんがみ、この発明は、再生しようとする音声データなどの信号形式や記録媒体などの違いに左右されることなく、かつ、使用者の手を煩わせることなく良好な再生環境を形成することができ、かつ、使いやすい再生システムを構築することができる情報信号再生装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の情報信号再生装置は、
再生信号から、前記再生信号に含まれる音声データの再生チャンネル数を含む当該音声データの信号形式を示す第1の情報を検出する情報検出手段と、
前記情報検出手段により検出された前記第1の情報に基づいて、前記再生チャンネル数のそれぞれに応じたスピーカアンプの電源制御を行うとともに、前記第1の情報に対応する信号形式に応じて前記再生信号に対応する音声の低音域を強調または減衰する制御を行う電源制御手段と
を備える。
【0041】
この請求項1に記載の発明の情報信号出力装置によれば、再生しようとする音声データの再生チャンネル数を含む当該音声データの信号形式を示す第1の情報が情報検出手段により検出され、この第1の情報の再生チャンネル数に応じて、使用されるスピーカに対応するスピーカアンプにしか電源を供給しないようにされる。
【0042】
これにより、音声データが供給されないスピーカからノイズなどを放音させてしまうことを防止し、再生音場のS/Nを悪化させることなく、音声データの良好な再生環境を整えることができる。
【0045】
これにより、映像データの有無に応じて、映像表示装置の電源のオン/オフを自動的に制御できるので、使用者の手を煩わせることなく音声データや映像データの最適な再生環境を整えることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながら、この発明による情報信号再生装置の一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態においては、この発明による情報信号出力装置を、光ディスクの再生装置であって、音楽用CD(CD−DA)と、映像用DVD(DVD−Video)と、音声用DVD(DVD−Audio)との再生が可能ないわゆるマルチコンバーチブルプレーヤに適用した場合を例にして説明する。
【0047】
図1は、この発明による情報信号再生装置が適用された光ディスクの再生装置(映像音声再生装置)10を説明するためのブロック図であり、図2は、この実施の形態の再生装置10を用いて構成されるホームシアターシステムの構成例を説明するための図である。
【0048】
この実施の形態の再生装置10は、DTS方式で作成された音声データの再生も、その方式に応じて行うことができるものであり、図1、図2に示すように、左フロントスピーカ20L、右フロントスピーカ20R、センタースピーカ20C、左リアスピーカ20LS、右リアスピーカ20RS、サブウーハースピーカ20LFEからなる5つのサテライトスピーカ、1つのサブウーハー(低音専用スピーカ)からなるいわゆる5.1チャネルマルチサラウンドシステムに対応したものである。
【0049】
そして、この6つのスピーカを図2に示すように、視聴者の視聴位置を示す椅子の位置を囲むように配置する。この図2の場合には、フロントスピーカ20L、20Rはテレビ受像機やモニタ受像機などの映像出力装置30を挟んで設置され、センタースピーカ20Cは、映像出力装置30の上に設置され、サブウーハー20LFEは、映像出力装置30の左横に設置されている。
【0050】
また、左右のリアスピーカは、視聴者の視聴位置を示す椅子のやや後方であって、視聴者の位置を挟むように、左右の壁面に設置されている。このように各スピーカを配置し、この実施の形態の再生装置10により、DVD−Videoに記録された映画のコンテンツであって、音声データが前述したDTS方式で形成されたものを再生すると、劇場において映画を視聴しているときと同様に、低音が強調された、臨場感のある再生音場(音声の聴取環境)を形成することができるようにされている。
【0051】
次に、この実施の形態の再生装置10について詳細に説明する。図1において、ディスク100は、上述のように、CD−DA、DVD−Video、DVD−Audioといった光ディスクである。CD−DAは、LPCM方式で符号化された音楽などの音声データ、落語、朗読、会話などの音声データ、あるいは、DTS方式で形成された音楽などの音声データが記録されたものである。
【0052】
また、DVD−Audioは、種々の符号化方式で符号化された主に音楽の音声データが記録されたものであり、また、DVD−Videoは、MPEG方式でデータ圧縮された映像データと、これに付随する音声データであって、AC−3方式、MPEG−Audio方式でデータ圧縮された音声データやDTS方式で形成された音声データが記録されたものである。
【0053】
そして、図1に示すように、この実施の形態の再生装置10は、光ディスク100を回転駆動させるスピンドルモータ101と、光ディスク100にレーザビームを照射し、光ディスク100からの反射光を受光することにより、光ディスク100に記録されているデータを読み出す光ピックアップ部102と、光ピックアップ部102を光ディスク100の半径方向に移動させるためのスレッドモータ103とを備えている。
【0054】
光ピックアップ部102は、レーザ光源、対物レンズ、例えば4分割フォトディテクタなどの光学系の他、光ディスクに直交する方向および光ディスクの半径方向に光ピックアップ部2の位置を調整する2軸アクチュエータなどの機構をも備えたものである。
【0055】
そして、スピンドルモータ101により回転駆動される光ディスク100に対して、光ピックアップ部102は、レーザビームを照射し、光ディスク100に形成されたピットに応じて変化する光ディスク100からの反射光をフォトディテクタにより受光して、電子信号に変換し、これをRFEQ(RFイコライザ)アンプ105に供給する。
【0056】
RFEQアンプ105は、これに供給された電気信号に対してイコライジング処理を行い、イコライジング処理後の電気信号をRF信号処理回路106に供給する。RF信号処理回路106は、RFEQアンプ105からの電気信号に基づいて、再生RF信号(2値のデジタル信号)や、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号などのサーボエラー信号を形成する。
【0057】
また、RF信号処理回路106は、例えば、複製制御情報や媒体種別や再生RF信号の信号形式などの情報が、例えば、電子透かし情報(電子ウォターマーク)などとして映像データや音声データに重畳されている場合には、形成した再生RF信号からそれらの情報を抽出する。
【0058】
そして、RF処理回路106は、形成した再生RF信号を映像・音声デコード部107に供給するとともに、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号などのサーボエラー信号をサーボ回路115に供給する。また、RF処理回路106は、再生RF信号に例えば電子透かし情報として重畳されている制御情報などを抽出したときには、その抽出した情報をシステムコントロール部114に供給する。
【0059】
サーボ回路115は、RF信号処理回路106からの各種サーボエラー信号、および、システムコントロール部114からの制御信号の供給を受けて、フォーカスサーボ信号やトラッキングエラー信号を形成し、これを光ピックアップ部102に供給する。これにより、フォーカスサーボ、トラッキングサーボが掛けられる。
【0060】
また、サーボ回路115は、これに供給されたサーボエラー信号やシステムコントロール部114からの制御信号に基づいて、回転サーボ信号を形成し、これをモータドライバ104に供給する。
【0061】
モータドライバ104は、サーボ回路115からのスピンドルモータ101についての回転サーボ信号に基づいて、スピンドルモータ101に供給するドライブ信号を形成し、これをスピンドルモータ101に供給する。また、モータドライバ104は、サーボ回路115からのスレッドモータ103についての回転サーボ信号に基づいて、スレッドモータ103に供給するドライブ信号を形成し、これをスレッドモータ103に供給する。これにより、スピンドルモータ101、スレッドモータ103の回転サーボが掛けられる。
【0062】
このようにして、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、回転サーボが掛けられて、光ディスク100が適正な速度で回転するようにされるとともに、光ピックアップ部102から出射されたレーザビームが適正な大きさのスポットで、目的トラックを正確に走査し、光ディスク100に記録されているデータが正しく読み出される。
【0063】
一方、映像・音声デコード部107は、RF信号処理回路106からの2値のデジタル信号である再生RF信号をデコードする。この映像・音声デコード部107には、図1に示すように、例えばデコード時の作業領域として用いられるD−RAM(Dynamic Random Access Memory)108が接続されている。そして、後述もするように、映像・音声デコード部107は、デコード処理した音声データを、音声信号は音声信号処理部109に供給し、デコード処理した映像データを、映像用D/A変換回路113に供給する。
【0064】
また、映像・音声デコード部107は、媒体種別や、音声信号の符号化方式、再生チャンネル数、サンプリング周波数などの音声信号の信号形式が記録されている光ディスク100の所定のエリアからの再生RF信号をデコードした情報(以下、デコード情報という。)をシステムコントロール部114に供給する。
【0065】
媒体種別や信号形式などが記録された光ディスクの所定のエリアは、光ディスクのリードインエリア、光ディスクの所定の位置に設けられているTOC(Table Of Contents)やディレクトリのエリア、あるいは、データフィールドの前後などに設けられるシンクワード(同期用情報)のエリアなどである。
【0066】
システムコントロール部114は、CPU、ROM、RAM、EEPROMなどを備えたマイクロコンピュータであり、RF信号処理回路106により抽出された情報、および、映像・音声デコード部107からのデコード情報に基づいて、この再生装置10に装填された光ディスク100の媒体種別を判別するとともに、光ディスク100は、音声データだけが記録されたものか、映像データと音声データが記録されたものか、さらには、光ディスク100に記録されている音声データの符号化形式、再生チャネル数、サンプリング周波数を判別する。
【0067】
媒体種別は、この実施の形態の再生装置10に装填された光ディスク100が、CDかDVDかを示すものである。また、符号化形式は、この実施の形態においては、光ディスク100に記録されている音声データが、LPCM方式、AC−3方式、MPEGオーディオ方式、DTS方式のいずれの方式により符号化され記録されたものかを示すものである。
【0068】
また、再生チャネル数は、モノラルか、2チャネルスレテオか、5.1チャネルマルチサラウンドかなどをしめすものである。また、サンプリング周波数は、LPCM方式でデータ圧縮された音声データの場合にそのサンプリング周波数を示すものである。
【0069】
また、この実施の形態に再生装置100においては、前述したように、音声データだけが記録されたものか、映像データと音声データが記録されたものかをも判別することができるようにされている。また、この実施の形態においては、DTS方式で作成された音声データの場合には、再生チャネル数は、5.1チャネルマルチサラウンドである。
【0070】
なお、光ディスク100に記録されている映像データや音声データに制御情報などが例えば電子透かし情報などとして重畳されていない場合には、媒体種別、音声データの符号化形式、再生チャネル数、サンプリング周波数などの判別は、映像・音声デコード部107からのデコード情報のみによって判別される。
【0071】
そして、システムコントロール部114は、上述のような解析結果に応じて、主情報である映像データや音声データのデコード処理を制御する制御信号を形成し、これを映像・音声デコード部107に供給する。この制御信号は、映像データと音声データ、あるいは、音声データのみを、どのような方式でデコードするかを制御する情報である。
【0072】
また、システムコントロール部114は、上述のような解析結果をインターフェースコントロール部116にも通知する。この実施の形態において、インターフェースコントロール部116は、CPU、ROM、RAM、EEPROMなどを備えたマイクロコンピュータであり、後述する操作キー部117や動作表示部118やメモリスロット119を制御すると共に、システムコントロール部114からの解析結果に基づいて、音声信号処理部、音声用D/A変換部110、音声ボリューム(図1においては、音声VOLと記載。)、スピーカアンプ(パワーアンプ)112からなる音声系を制御する。
【0073】
すなわち、この実施の形態の再生装置10においては、インターフェースコントロール部116が、音声系を制御し、システムコントロール部114が、音声系以外の各部を制御することによって、制御の負荷を分散し、迅速かつ正確なデータ処理を実現している。
【0074】
また、インターフェースコントロール部116は、システムコントロール部114からの解析結果のうち、媒体種別などのユーザに通知する必要がある情報の表示情報を形成し、これをLCD(液晶ディスプレイ)などにより構成される動作表示部118に供給することによって、この実施の形態の再生装置10に装填された光ディスクの媒体種別などを動作表示部118に表示し、ユーザに通知するようにしている。
【0075】
そして、映像・音声デコード部107は、システムコントロール部114からの制御信号に応じて、前述したように、RF信号処理回路116から再生RF信号(2値のデジタル信号)として供給される映像データと音声データ、あるいは、音声データのみを、その符号化方式に応じてデコードする。
【0076】
例えば、再生RF信号が、映像データと音声データとを混在させて同じ方式でデータ圧縮したものである場合には、映像・音声デコード部107は、このデータ圧縮された映像データと音声データとが混在する再生RF信号をデコードして伸長し、映像データと音声データとを分離する。そして、伸長した音声データを音声信号処理部119に供給するとともに、伸長した映像データを映像用D/A変換回路113に供給する。
【0077】
また、再生RF信号が、映像データと音声データを含み、そのそれぞれが異なる符号化方式で符号化されている場合には、映像・音声デコード部107は、映像データと音声データとを分離する。そして、音声データを圧縮された状態のまま音声信号処理部109に供給するとともに、映像データについては、デコードして伸長し、伸長した映像データを映像用D/A変換回路113に供給する。
【0078】
また、再生RF信号が、CD−DAやDVD−Audioからのものものであり、映像データを含まない音声データのみの場合には、映像・音声デコード部107は、音声データに対し必要なデコード処理を行って、音声信号処理部109に供給する。
【0079】
そして、音声信号処理部109は、供給された音声データがデータ圧縮されているなど符号化されたままのものである場合には、インターフェースコントロール部116からの制御に応じて、音声データをデコードし、音声データを元の音声データに復元する。
【0080】
また、音声データが、例えばDTS方式で光ディスク100に記録されていたものである場合など、複数の再生チャネルを有するものである場合には、音声信号処理部109は、各再生チャネルごとの音声データに分離する。また、出力する音声データに対して、フィルタリング処理や遅延処理などをデジタル的に演算し、音声データの周波数特性やレベルなどを調整して、音声データに目的とする効果を付加することができるものである。
【0081】
このようにして、音声信号処理部109においてデコードされ、複数の再生チャネルを有する音声データの場合には、各再生チャネルに分離された各再生チャネルごとの音声データが、音声用D/A回路110に供給される。音声用D/A回路110は、これに供給された音声データをデジタル信号からアナログ信号に変換し、このアナログ音声信号を対応する再生チャネルのスピーカアンプ112L、112C、112R、112LS、112RS、112LEFに供給する。
【0082】
各スピーカアンプは、これに供給されたアナログ音声信号を増幅し、対応するスピーカ20L、20C、20R、20LS、20RS、20LEFに供給し、これらの各スピーカを駆動する。これにより、光ディスク100に記録されていた音声データに応じた音声が各スピーカから放音される。
【0083】
また、前述したように、映像・音声デコード部107においてデコードされ、映像用D/A変換回路113に供給された映像データは、ここでデジタル信号からアナログ信号に供給され、テレビ受像機などの映像出力装置30に供給される。これにより、光ディスク100に記録された映像データに応じた再生映像が、映像出力装置30の表示画面に表示される。
【0084】
なお、この実施の形態の再生装置10は、光ディスクだけでなく、メモリスティックなどと呼ばれる外部半導体メモリ120の装填口であるメモリスロット119を備えている。そして、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラにより映像データや音声データが記録された外部半導体メモリ120や、録音機器により音声データが記録された外部半導体メモリ120を、メモリスロットに装填(装着)することにより、外部半導体メモリ120に記録された映像データや音声データを再生することができるように構成されている。
【0085】
メモリスロット119に装填された外部半導体メモリ120に記録されている映像データや音声データは、インターフェースコントロール部116がメモリスロット119を通じて読み出す。そして、この実施の形態においては、音声データは、インターフェースコントロール部116から音声信号処理部109に供給されて、再生するようにされ、映像データは、インターフェースコントロール部116から映像・音声デコード部104、映像用A/D変換部113を通じて再生するようにされる。
【0086】
また、この実施の形態の再生装置10は、操作キー部117を通じて、この再生装置10の使用者(ユーザ)からの指示入力を受け付けて、その指示入力に応じた処理を行ったり、指示入力に応じたパラメータをインターフェースコントロール部116、あるいは、システムコントロール部114の不揮発性のメモリであるEEPROMに設定するなどのことができるようにされている。
【0087】
このように、この実施の形態の再生装置10は、CD−DAやDVD−Video、DVD−Audio、あるいは、外部半導体メモリなどの異なる記録媒体に、種々の信号形式で記録された音声データや映像データを再生することができるものである。
【0088】
そして、どのような記録媒体からの音声データであっても、また、どのような信号形式の音声データであっても再生装置10を最大音声レベルが等しくなるように調整していても、前述もしたように、CD−DAに平均音声レベルが比較的に高く記録された音楽などの音声データと、DVD−Videoに記録された映画の音声などの比較的に平均音声レベルが低く記録された音声データとを交互に再生するような場合には、その都度、音量レベルの手動調整を行うことが必要になることがある。
【0089】
すなわち、記録媒体に記録された音声データの制作意図や作成環境などの違いにより、今まで再生していた音声データと、異なる記録媒体に記録されている音声データを再生するようにしたり、異なる信号形式の音声データを再生するようにした場合には、再生音声を良好に聴取するために再生音声について調整を使用者が一々手動で行わなければならない場合が発生する。
【0090】
そこで、この実施の形態の再生装置10においては、媒体種別や音声データの信号形式から、その音声データの種類を推測し、その種類に応じて音声データの出力制御などを行うことにより、使用者による再生音声についての手動調整を行わなくても、再生音声を良好に聴取することができるようにしている。
【0091】
[音声データの種類の推測、および、音声データの出力制御について]
以下、この実施の形態の再生装置10において行われる音声データの種類の推測、および、推測結果に基づく音声データの出力制御について説明する。図3は、この実施の形態の再生装置において行われる音声データの種類の推測、および、推測結果に基づく音声データの出力制御について説明するためのフローチャートである。
【0092】
この図3に示す処理は、この実施の形態においては、光ディスクや外部半導体メモリをこの実施の形態の再生装置10に装填した場合にシステムコントロール部114、インターフェースコントロール部116により行われる。すなわち、この再生装置10に光ディスク100が装填されると、再生装置10は、装填された光ディスクを回転駆動し、光ピックアップ部102からレーザビームを照射することによって、光ディスク100に記録されている必要なデータを読み出す前処理を行う。
【0093】
すなわち、再生装置10は、光ディスク100が装填されると、前述もしたように、その光ディスク100のTOC、ディレクトリ、リードインエリア、データフィールドの前後などに設けられるシンクワードなど、予め決められた位置に記録されている媒体種別や信号形式を示すデータの読み出しを行う。
【0094】
読み出されたデータ(電気信号)は、前述したように、RFEQアンプ105を通じて、RF信号処理回路106に供給され、ここで再生RF信号に変換されて、映像・音声デコード部107に供給される。このとき、RF信号処理回路105において、再生RF信号に重畳されている情報が抽出され、この抽出された情報は、システムコントロール部114に供給される。また、映像・音声デコード部107は、光ディスクのTOCやディテクトリなどの所定エリアからの再生RF信号をデコードし、このデコードした情報(デコード情報)をシステムコントロール部114に供給する。
【0095】
そして、システムコントロール部114は、上述のように、RF信号処理回路106において抽出された情報や、映像・音声デコード部107からのデコード情報に基づいて、再生しようとしている音声データや画像データの供給元の記録媒体である光ディスク100は、CDか、DVDかを判別する(ステップS101)。
【0096】
また、この実施の形態の再生装置10においては、外部半導体メモリ120が、メモリスロット119に装填され、外部半導体メモリ120からのデータの再生がキー操作部117を通じて指示されたときには、インターフェースコントロール部116が、再生しようとしている音声データや画像データの供給元の記録媒体は、外部半導体メモリ120であると判別し、これをシステムコントロール部114に通知する(ステップS101)。
【0097】
そして、システムコントロール部114は、ステップS101の判別結果に基づいて、再生する音声データや画像データの供給源である記録媒体は、DVDか否かを判断する(ステップS102)。ステップS102の判断処理において、記録媒体はDVDであると判断した場合には、システムコントロール部114は、DVDの場合の音声データの出力制御ルーチンを実行し(ステップS103)、この図3に示す処理を終了する。
【0098】
また、ステップS102の判断処理において、記録媒体がDVDではないと判断したときには、システムコントロール部114は、記録媒体はCDか否かを判断する(ステップS104)。ステップS104の判断処理において、記録媒体はCDであると判断した場合には、システムコントロール部114は、CDの場合の音声データの出力制御ルーチンを実行し(ステップS105)、この図3に示す処理を終了する。
【0099】
また、ステップS104の判断処理において、記録媒体がCDではないと判断したときには、システムコントロール部114は、その他の場合の制御ルーチンを実行し(ステップS106)、この図3に示すよりを終了する。すなわち、この実施の形態においては、ステップS106においては、外部半導体メモリの場合の音声データの出力制御ルーチンが実行されることになる。
【0100】
[DVDの場合の出力制御処理について]
図4は、図3に示したフローチャートにおいて、ステップS103において実行される処理である。すなわち、システムコントロール部114は、再生しようとしている音声データが記録されている記録媒体がDVDであると判別した場合に、この図4に示す処理を実行する。
【0101】
そして、まず、システムコントロール部114は、前述したように、RF信号処理回路106からの情報、および、映像・音声デコード部107からのデコード情報に基づいて、再生しようとしている音声データの信号形式を判別する(ステップS201)。このステップS201の処理においては、再生しようとしている音声データの符号化方式を判別する。
【0102】
そして、システムコントロール部114は、ステップS201の判断処理に基づいて、再生しようとしている音声データの符号化形式が、AC−3方式か、あるいは、DTS方式かを判断する(ステップS202)。ステップS202の判断処理において、再生しようとしている音声データの符号化形式が、AC−3方式またはDTS方式であると判別した場合には、再生しようとしている音声データは、映画音声であると推測する(ステップS203)。
【0103】
すなわち、DVDにより提供されるデジタルコンテンツのうち、音声データの符号化方式が、AC−3方式またはDTS方式である場合には、そのデジタルコンテンツは、映画のデジタルコンテンツであることが圧倒的に多い。この経験的な事実に基づいて、記録媒体がDVDであり、そのDVDに記録されている音声データの符号化方式が、AC−3方式またはDTS方式である場合には、この実施の形態の再生装置10は、そのDVDに記録されている音声データは、映画音声であると推測する。
【0104】
そして、システムコントロール部114は、RF信号処理回路106からの情報、および、映像・音声デコード部107からのデコード情報に基づいて、再生しようとしている音声データの再生チャンネル数を判別する(ステップS204)。
【0105】
この後、システムコントロール部114からの媒体種別や信号形式の判別結果に応じた指示情報の供給を受けるインターフェースコントロール部116の制御により、再生チャンネル数に応じた各スピーカに対応するスピーカアンプ制御(ステップS205)、音声信号処理回路109による低音域強調処理(ステップS206)、音声ボリューム111による音量レベルアップ処理(ステップS207)が行われる。
【0106】
以下に、ステップS205からステップS207の各処理について説明する。まず、ステップS205において行われる再生チャンネルに応じたスピーカアンプ制御について説明する。図5は、この実施の形態の再生装置10のスピーカアンプ部112を説明するための図である。図5に示すように、各スピーカに対応してスピーカアンプ112L、112C、112R、112LS、112RS、112LEFが設けられている。
【0107】
また、図5に示すように、各スピーカアンプに対応して、電源の供給を制御するための電源スイッチS1L、S1C、S1R、S1LS、S1RS、S1LFEが設けられているとともに、音声信号のミュートを行うためのミュートスイッチS2L、S2C、S2R、S2LS、S2RS、S2LFEが設けられている。
【0108】
そして、再生チャンネル数が2チャンネルステレオの場合には、インターフェースコントロール部116からの制御により、電源スイッチS1L、S1Rのみをオン状態にし、他の電源スイッチをオフにする。この場合には、各ミュートスイッチは、オフ状態(ミュートしない状態)のままでよい。あるいは、ミュートスイッチS2L、S2Rのみをオフ状態(ミュートしない状態)にし、他のミュートスイッチをオン状態(ミュートする状態)にする。この場合には、各電源スイッチは、オン状態のままでよい。
【0109】
もちろん、動作させるスピーカアンプの電源スイッチをオン状態にするとともに、この動作させるスピーカアンプのミュートスイッチをオフ状態にし、また、動作させないスピーカアンプの電源スイッチをオフ状態にするとともに、この動作させないスピーカアンプのミュートスイッチをオン状態にするというように、対応する電源スイッチとミュートスイッチとの両方を制御するようにしてもよい。
【0110】
また、再生チャンネル数が5.1マルチサラウンドであったり、音声データの信号形式が、DTS方式である場合には、図5に示した各電源スイッチをオン状態にするとともに、各ミュートスイッチをオフ状態にする。このように、再生チャンネル数に応じて、使用する再生チャンネルに対応するスピーカのスピーカアンプのみを動作させるように制御したり、使用する再生チャンネルに対応するスピーカのスピーカアンプのみから音声信号を出力するようにすることによって、音声データが2チャンネルステレオの場合であっても、ノイズのない良好な再生音場(再生環境)を実現するようにしている。
【0111】
次に、ステップS206において、インターフェースコントロール部116により、音声信号処理部109を制御することにより実現される低音域強調処理について説明する。図6は、再生しようとする音声データが5.1チャンネルマルチサラウンドの場合に、音声信号処理部109において行う音声信号の低音域強調処理を説明するための図である。
【0112】
すなわち、再生しようとする音声データが5.1チャンネルマルチサラウンドの場合には、インターフェースコントロール部116は、音声信号処理部109を制御して、例えば、図6に示すように、5つのサテライトスピーカ20L、20C、20R、20LS、20RSに対応する再生チャンネルL、C、R、LS、RSごとに、ハイパスフィルタ(図6においては、HPFと記載)91、92、93、94、95を設けるようにするとともに、再生チャンネルL、C、R、LS、RSの音声データを加算する加算回路96と、この加算回路96からの出力音声データの供給を受けるローパスフィルタ(図6においては、LPFと記載)97、および、利得調整回路98を設けるようにする。
【0113】
HPF91、92、93、94、95においては、これに供給された音声データの低音成分を減衰させることによって、対応するサテライトスピーカ(サブウーハー以外のスピーカ)に供給する音声データを形成する。また、加算回路96により加算処理されて形成された音声データを、LPF97に供給することにより高域成分を減衰させる。この高域成分を減衰させた音声データを利得調整回路98に供給することによって、高域成分が減衰するようにされた音声データの信号レベルを大きくし、低音域を強調するサブウーハー20LFEに供給する音声データを形成する。
【0114】
このように、インターフェースコントロール部116により制御される音声信号処理部109の機能によって、低音域を強調した臨場感のある再生音声を再生する音声データの形成を可能にしている。なお、再生チャンネル数が2チャンネルステレオの場合には、例えば、左右のフロントスピーカに供給する音声データの高音成分をローパスフィルタによって減衰させることにより、低音域を強調することができる。すなわち、低音域成分の利得を大きくし、低音を強調する処理がこのステップS206の処理である。
【0115】
次に、ステップS207において、インターフェースコントロール部116により、音声ボリューム111を制御することにより実現される音声レベルアップについて説明する。前述もしたように、映画音声は、音楽音声に比べると、平均音声レベルが比較的に低く押さえられているので、ステップS207においては、音声データの信号レベルを大きくするように、音声ボリューム111の調整が行われる。
【0116】
これにより、再生する映画の音声データの信号レベルを予め決められたレベルにまで上げ、この再生装置10により再生される種々の音声データの信号レベルを常にほぼ一定となるようにする。なお、音声データの信号レベルの調整は、前述した音声信号処理部109において、デジタル信号処理として行うことも可能である。しかし、音声ボリューム111において行うようにすることにより、音声データのいわゆるビット落ちを防止し、再生音声の劣化を防止することができる。
【0117】
このように、再生しようとする音声データが映画音声であると推測された場合には、使用者の手を煩わせることなく、映画音声を最も良好に再生するように、スピーカアンプ部112、音声信号処理部109、音声ボリューム111の調整を行うようにしている。したがって、映画音声の音声データを再生する場合に、低音が強調されて、臨場感のある映画音声を再生させることができる状態に再生装置10を自動調整することができる。
【0118】
一方、図4に示すフローチャートのステップS202の判断処理において、再生しようとする音声データの符号化方式が、AC−3またはDTS方式ではないと判別したときには、この実施の形態の再生装置10のシステムコントロール部114は、再生使用としている音声データは、音楽音声であると推測する(ステップS208)。
【0119】
そして、システムコントロール部114は、前述したステップS204の処理と同様に、音声データの再生チャンネル数を判別する(ステップS209)。そして、前述したステップS205の処理と同様に、インターフェースコントロール部116により、スピーカアンプ部112の電源スイッチS1L、S1C、S1R、S1LS、S1RS、S1LFEと、ミュートスイッチS2L、S2C、S2R、S2LS、S2RS、S2LFEとの一方、あるいは、両方を制御することにより、再生チャンネル数に応じたスピーカアンプに対する制御を行う(ステップS210)。
【0120】
次に、インターフェースコントロール部116の制御により、映画音声の再生時の場合とは異なり、音楽音声の低音域が強調されないように、音声信号処理部109に対する調整を行う(ステップS211)。このステップS211において行われる調整処理は、図6を用いて前述したように、低音を強調する処理を行わないようにしたり、あるいは、図6を用いて前述した処理とは逆に、低音成分を減衰させ、高音成分を強調するように音声信号処理部109の機能を調整する処理である。
【0121】
このステップS211の処理の後、前述もしたように、音楽音声の場合には、平均信号レベルが比較的に高く作成されているので、音声信号の信号レベルを低くするように、音声ボリューム111を調整する(ステップS212)。
【0122】
このように、再生しようとする音声データが音楽音声であると推測された場合には、使用者の手を煩わせることなく、音楽音声を最も良好に再生するように、スピーカアンプ部112、音声信号処理部109、音声ボリューム111の調整を行うようにしている。したがって、音楽音声の音声データを再生する場合に、低音が強調され過ぎず、かつ、適度な音量レベルで音楽音声を再生させることができる状態に再生装置10を自動調整することができる。
【0123】
したがって、再生しようとしている音声データが記録された記録媒体が、DVDの場合、そのDVDに記録された音声データが、映画音声であっても、音楽音声であっても、使用者の手を煩わせることなく良好に音声データを再生できるように再生装置10を自動調整することができる。
【0124】
[CDの場合の出力制御処理について]
図7は、図3に示したフローチャートにおいて、ステップS105において実行される処理である。すなわち、システムコントロール部114は、再生しようとしている音声データが記録されている記録媒体がCDであると判別した場合に、この図7に示す処理を実行する。
【0125】
そして、まず、システムコントロール部114は、前述したように、RF信号処理回路106からの情報、および、映像・音声デコード部107からのデコード情報に基づいて、再生しようとしている音声データの信号形式を判別する(ステップS301)。このステップS301の処理においては、再生しようとしている音声データの符号化方式、サンプリング周波数を判別する。
【0126】
そして、システムコントロール部114は、ステップS301の判断処理に基づいて、再生しようとしている音声データの符号化形式が、DTS方式か否かを判断する(ステップS302)。ステップS302の判断処理において、再生しようとしている音声データの符号化形式が、DTS方式であると判別した場合には、システムコントロール部114は、再生しようとしている音声データは、音楽音声であると推測する(ステップS303)。
【0127】
すなわち、CDにより提供されるデジタルコンテンツのうち、音声データの符号化方式が、DTS方式である場合には、そのデジタルコンテンツは、会話や落語などといったいわゆる話音声であることはほとんどなく、例えば、コンサートをライブ録音して制作した音楽音声などであることが多い。
【0128】
この経験的な事実に基づいて、記録媒体がCDであり、そのCDに記録されている音声データの符号化方式が、DTS方式である場合には、この実施の形態の再生装置10は、そのCDに記録されている音声データは、音楽音声であると推測する。
【0129】
そして、音声データの符号化方式がDTS方式の場合には、この実施の形態においては、6つのスピーカのすべてを使用するこのため、システムコントロール部114からの指示情報の供給を受けたインターフェースコントロール部116が、図5に示したように、各スピーカに対して設けられたスピーカアンプ112L、112C、112R、112LS、112RS、112LFEの各電源スイッチをオン状態にして電源を供給するようにする。また、各ミュートスイッチをオフ状態にして音声をミュートしないようにする(ステップS304)。
【0130】
そして、インターフェースコントロール部116の制御により、映画音声再生時のように、低音域が強調され過ぎないように、音声信号処理部109に対する調整を行う(ステップS305)。この後、インターフェースコントロール部116は、平均音声レベルが比較的に高く作成されている音楽音声の信号レベルを調整し、音声データの信号レベルが予め決められたレベルとなるように、音声ボリューム111を調整する(ステップS306)。そして、この図7に示す処理を終了する。
【0131】
このように、再生しようとする音声データがDTS方式の音楽音声であると推測した場合には、使用者の手を煩わせることなく、DTS方式の音楽音声を最も良好に再生するように、スピーカアンプ部112、音声信号処理部109、音声ボリューム111の調整を行うようにしている。したがって、CDに記録されたDTS方式の音楽音声の音声データを再生する場合に、低音が強調され過ぎず、かつ、適度な音量レベルで音楽音声を再生させることができる状態に再生装置10を自動調整することができる。
【0132】
また、ステップS302の判断処理において、再生しようとしている音声データの符号化方式が、DTS方式でないと判断した場合には、システムコントロール部114は、再生しようとしている音声データは、LPCM方式で符号化されたものと判断し、ステップS301の判別結果に基づいて、符号化時のサンプリング周波数は、所定値以上か否かを判断する(ステップS307)。
【0133】
このステップS307の判断処理は、できるだけ原音に近い再生音声を得るために、比較的に高いサンプリング周波数でLPCM符号化された音楽情報か、比較的に低いサンプリング周波数であっても、再生音声の劣化の少ない会話などの話音声かを判別するための処理である。
【0134】
ステップS307の判断処理において、サンプリング周波数が所定値以上であると判断したときには、システムコントロール部114は、再生しようとしている音声データは、原音に忠実な再生が要求される音楽音声であると推測する(ステップS308)。
【0135】
そして、システムコントロール部114は、ステップS301の判別結果に基づいて、再生しようとしている音声データの再生チャンネル数を判別し(ステップS309)、前述した図4のステップS205、210の処理と同様に、再生チャンネル数に応じて、使用するスピーカに対応するスピーカアンプだけを動作状態にしたり、使用しないスピーカに対応したスピーカアンプからの音声信号をミュートするようにするなど、電源スイッチ、ミュートスイッチの切り換えを行う(ステップS310)。
【0136】
そして、前述したステップS305、ステップS306の処理と同様に、インターフェースコントロール部116の制御により、低音域が強調され過ぎないように、音声信号処理部109に対する調整を行う(ステップS311)。また、インターフェースコントロール部116は、平均音声レベルが比較的に高く作成されている音楽音声の信号レベルを調整し、音声データの信号レベルが予め決められたレベルとなるように、音声ボリューム111を調整する(ステップS312)。そして、この図7に示す処理を終了する。
【0137】
このように、再生しようとする音声データがDTS方式以外の音楽音声であると推測された場合であっても、使用者の手を煩わせることなく、音楽音声を最も良好に再生するように、スピーカアンプ部112、音声信号処理部109、音声ボリューム111の調整を行うようにしている。すなわち、低音が強調され過ぎず、かつ、適度な音量レベルで音楽音声を再生させることができる状態に再生装置10を自動調整することができる。
【0138】
また、ステップS307の判断処理において、サンプリング周波数が所定値より低い判断したときには、システムコントロール部114は、再生しようとしている音声データは、サンプリング周波数が比較的に低くても、再生音声の劣化が少ない話音声であると推測する(ステップS313)。
【0139】
そして、この場合には、システムコントロール部114からの話音声であるとの推測に応じて、インターフェースコントロール部116の制御により、会話の場合の音声帯域の信号レベルを上げるように、音声信号処理部109に対する調整を行う(ステップS314)。
【0140】
このように、再生しようとする音声データが話音声であると推測された場合であっても、使用者の手を煩わせることなく、話音声を最も良好に再生するように、スピーカアンプ部112、音声信号処理部109、音声ボリューム111の調整することができる。
【0141】
したがって、再生しようとしている音声データが記録された記録媒体が、CDの場合、そのCDに記録された音声データが、音楽音声であっても、また、話音声であっても、使用者の手を煩わせることなく良好に音声データを再生できるように再生装置10を自動調整することができる。
【0142】
[外部半導体メモリの場合の出力制御処理について]
また、図3に示したフローチャートにおいて、再生しようとしている音声データが記録されている記録媒体が、DVDでもCDでもないと判断した場合には、この実施の形態の再生装置10のシステムコントロール部114は、再生しようとしている音声データが記録されている記録媒体は、メモリスロット119に装填された外部半導体メモリであると判断する。
【0143】
そして、この実施の形態の再生装置10においては、外部半導体メモリに記録された音声データは、そのほとんどが会話などの話音声であると推測し、図3に示したステップS106においては、図7に示したステップS314と同様に、会話音声を良好に再生するための調整処理が行われる。
【0144】
そして、使用者が再生装置10に装填した光ディスク100や外部半導体メモリ120からの音声データや映像データの再生を指示したときには、前述したように、音声信号処理部109に対する調整、音声ボリューム111に対する調整、スピーカアンプ112に対する調整が行われて、再生する音声データに最も適した状態で再生処理が行われる。
【0145】
これにより、記録媒体や信号形式が異なる音声データを再生するようにしても、いつでも再生する音声データに応じた再生処理を行うことができるので、使用者は、再生音声についての手動調整を行うことなく、いつでも良好な再生音声を聴取することができる。
【0146】
また、この実施の形態の再生装置10を用いたて形成したホームシアターシステムのように、5つのサテライトスピーカ(サテライトチャネル)と、1つの低音専用スピーカ(低音専用チャネル)からなるシステムにおいて、2チャネルステレオの音声データを再生する場合には、音声データが供給されないチャネルをミュートしたり、そのチャネルの動作を停止させることにより、再生音場のS/Nを改善することができる。これは、通常、リアスピーカチャネルのS/Nを改善することになり、より聴取者に近いスピーカのノイズレベルを低減することができるので、実使用上でのノイズの低減効果が大きい。
【0147】
そして、前述したように、この実施の形態の再生装置10においては、RF信号処理部106、映像・音声デコード部117、システムコントロール部114が協働して、再生装置10に装填された光ディスクの媒体種別および音声データの信号形式を検出するようにしている。
【0148】
また、外部半導体メモリからのデータの再生も可能であり、この場合には、インターフェースコントロール部の機能により、再生しようとしている音声データの記録媒体、外部半導体メモリであることを検出し、システムコントロール部114に通知している。
【0149】
そして、検出したあるいは通知された媒体種別や音声データの信号形式に基づいて、システムコントロール部114が、再生しようとしている音声データの種類を推測し、この推測結果に基づいて、インターフェースコントロール部116が、音声信号処理部109、音声ボリューム111、スピーカアンプ112を制御することによって、再生する音声データに適した出力制御を行うようにしている。
【0150】
このように、RF信号処理部106、映像・音声デコード部117、システムコントロール部114、インターフェースコントロール部116が、媒体種別検出手段や信号形式検出手段としての機能を有している。また、システムコントロール部114は、再生しようとする音声データの種類を推測する推測手段としての機能を有している。また、システムコントロール部114と、インターフェースコントロール部116とが、再生しようとする音声データに応じた出力制御を行う出力制御手段としての機能を有している。
【0151】
したがって、再生装置10に、特に大規模名回路を搭載することなく、音声データの種類に応じた音声データの出力制御を行うことによって、音声データの信号処理方法を最適化し、最適な再生音場の形成が可能な再生装置を実現することができる。
【0152】
なお、音声信号処理部109において行われる音声データの高音域成分、低音域成分の減衰は、再生装置10の使用者の好みと、音声データの種類とに応じて、どのような音声データのときには、どのくらいの高音域、あるいは、低音域の成分を減衰させるかを予め設定しておくこともできる。
【0153】
同様に、音声ボリューム111において行われる音声データのレベルの調整についても、再生装置10の使用者の好みと、音声データの種類とに応じて、どの種類の音声データのときには、どのくらいレベルを上げるか、あるいは、下げるかを予め設定しておくこともできる。
【0154】
このような調整パラメータは、キー操作部117を通じて再生装置10が受け付け、例えば、インターフェースコントロール部116のEEPROMに記憶保持する。そして、図3、図4、図7を用いて説明したように、実際に調整を行う場合に、EEPROMに記憶保持されているパラメータに応じて行うようにすることができる。
【0155】
このように、この再生装置10は、使用者の指示および音声データの種類に応じて、音声データの出力制御を行ういわゆるカスタムモードを備えている。また、この実施の形態の再生装置10の使用者がカスタムモードを使用しない場合であっても、この実施の形態の再生装置10は、製造時などにおいて、予め設定されたパラメータを用いて、音声データの種類に応じた音声データの出力制御を行うことができるようにされている。
【0156】
[外部機器の電源制御]
また、この実施の形態の再生装置10は、前述したように、光ディスクや外部半導体メモリに記録されている情報に基づいて、それらに記録されているデータは、音声データのみか、映像データと音声データが記録されたものかを判別することができる。
【0157】
そこで、映像データを含むコンテンツの再生か否かを判別し、映像データの再生を伴う場合であって、映像出力装置30の電源が投入されていない場合には、この再生装置10から映像出力装置30に制御信号を送信し、電源を投入するように制御する。また、映像データの再生を伴わない場合であって、すでに映像出力装置30の電源が投入されている場合には、この再生装置10から映像出力装置30に制御信号を送信し、電源を落とすように制御する。
【0158】
このような制御は、再生装置10と映像出力装置30とをIEEE1394規格のデジタルインターフェースなどを用いて接続するようにする。そして、このデジタルインターフェースを通じて、再生装置10から映像出力装置30に、映像データだけでなく、電源のオン/オフを制御する制御情報をも送信するようにすればよい。
【0159】
したがって、再生装置10と映像出力装置30とに、デジタルインターフェースを設け、再生装置10の例えばインターフェースコントロール部116により形成する電源オン/オフを制御するための制御信号を送信するようにする。このため、再生装置10側に映像用D/A変換回路を設ける変わりに、映像出力装置30側に映像用D/A変換回路を設けるとともに、再生装置10からの制御信号に応じて、電源のオン/オフを制御するコントロール部を設けることになる。
【0160】
なお、この場合に、映像出力装置30が電源が投入された状態か、電源が投入されていない状態かの判別は、再生装置10と映像出力装置30との間で、デジタルインターフェースを通じて確認するようにすればよい。また、再生装置10が映像出力装置30の電源を投入下か否かを自己のメモリで管理するようにし、このメモリの情報に応じて、映像出力装置の電源のオン/オフの制御を行う事もできる。
【0161】
このように、記録媒体に記録されている情報を元に、再生しようとする音声信号の種類を判別し、最適な再生音場を自動的に形成することができるとともに、スピーカアンプや映像出力装置の電源のオン/オフ制御をも行うことができる。また、記録媒体から得られる情報に基づいて、音声データの出力制御(信号処理方法)を最適化し、また、電源制御を行うので、再生装置10に特別な回路を設ける必要もない。
【0162】
なお、前述の実施の形態において、記録媒体がDVDであると判別された場合には、再生しようとしている音声データが、映画音声か、音楽音声を判別するようにしたが、これに限るものではない。落語や講演などの話音声のみの音声データが記録されたDVD−Audioが比較的に多く提供されるようになった場合には、図7に示した記録媒体がCDであると判別された場合の処理と同様に、話音声と判別した場合の処理を追加することもできる。
【0163】
また、前述の実施の形態においては、再生装置10は、CD−DAと、DVD−Videoと、DVD−Audioの3種類の光ディスクの再生が可能なものであるものとして説明した。しかし、これに限るものではない。CDと呼ばれる記録媒体の中には、Video−CD、CD−Gなどの映像データが記録されたものも提供されているし、SA−CD(Super Audio CD)などの新たな音楽CDも提供されるようになってきている。また、光ディスクとしては、LD(レーザディスク)と呼ばれる大型の光ディスクも存在する。
【0164】
このように、CD−DA、DVD−Video、DVD−Audioばかりでなく、他の光ディスクの再生を可能にした再生装置を構成した場合であっても、それぞれの記録媒体の種別や、その記録媒体に記録された音声データや映像データの信号形式などの情報に基づいて、再生しようとする音声データの種類を特定し、その音声データに応じた出力制御を行うことができる。
【0165】
また、光ディスクの再生装置に衛生放送などのデジタルテレビ放送や、デジタル音声放送の受信機能などを搭載した場合には、デジタル信号の供給経路の違いや、受信したデータの信号形式に基づいて、最適な信号処理を行って、最適な再生音場を形成するようにすることができる。
【0166】
すなわち、音声データを提供する音声メディアとして、CD−DAやSA−CDなどの再生が可能であり、音声データと映像データとを提供するメディアとして、DVD−Video、Video−CD、CD−Gなどの各種の光ディスクの再生が可能な再生装置にもこの発明を適用することができる。
【0167】
また、前述の実施の形態においては、CDやDVDの再生が可能ないわゆるマルチコンバーチブルプレーヤに適用した場合を例にして説明したが、これに限るものではない。CDプレーヤやDVDプレーヤなど、単一の記録媒体の再生装置や記録再生装置にこの発明を適用することができる。すなわち、単一の記録媒体の再生装置や記録再生装置の場合には、再生しようとする音声データの種類に応じて、音声データの出力制御を行って、最適な信号処理を行い、最適な再生音場を形成することができる。
【0168】
また、前述の実施の形態においては、音楽音声、映画音声、話音声を推測する場合を例にして説明したが、これに限るものではない。例えば、記録媒体に記録されている情報に基づいて、例えば、音楽音声であっても、ポップス音楽なのか、クラシック音楽なのかを判別し、それに応じた出力制御を行うようにすることもできる。
【0169】
また、再生装置が使用される国においての記録媒体により提供されるデジタルコンテンツの提供状況に応じて、音声データの出力制御を行うようにすることもできる。すなわち、音声データの種類の推測結果に応じて音声データの出力制御を行うための各種のパラメータを再生装置に用意し、当該再生装置が利用される国などに応じて使用するパラメータを変えるようにすることもできる。
【0170】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、再生装置の使用者が信号形式のことなる音声データを再生する場合であっても、ことなる記録媒体に記録された音声データを再生する場合であっても、それらの音声データの特性の違いを意識することなく、自動的に最適な再生音場を形成することができる。したがって、再生音声についての調整作業を少なくし、煩わしさのない、非常に使いやすい再生装置を実現することができる。
【0171】
また、音楽音声や映画音声などのように、再生しようとする音声データの種類に応じて、その音声データにあった最適な音づくりができるために、より魅力のある音づくりができる。
【0172】
また、ホームシアターシステムのように、5つのサテライトスピーカ(サテライトチャネル)と、1つの低音専用スピーカ(低音専用チャネル)からなるシステムにおいて、2チャネルステレオの音声データを再生する場合には、音声データが供給されないチャネルをミュートしたり、そのチャネルの動作を停止させることにより、再生音場のS/Nを大きく改善することができる。
【0173】
また、スピーカアンプや映像出力装置の電源のオン/オフ制御を自動的に行うことができるので、使いやすいシステムを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による情報信号再生装置の一実施の形態が適用された映像音声再生装置を説明するためのブロック図である。
【図2】図1に示した映像音声再生装置を用いて形成されるホームシアターの構成例を説明するための図である。
【図3】図1に示した映像音声再生装置において行われる音声データの出力制御について説明するための図である。
【図4】図1に示した映像音声再生装置において、装填された記録媒体がDVDであると判別した場合に行われる音声データの出力制御について説明するためのフローチャートである。
【図5】図1に示した映像音声再生装置の音声信号処理部において行われる音声データの信号処理について説明するための図である。
【図6】図1に示した映像音声再生装置のスピーカアンプについての電源制御およびミュート制御について説明するための図である。
【図7】図1に示した映像音声再生装置において、装填された記録媒体がCDであると判別した場合に行われる音声データの出力制御について説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
100…光ディスク、101…スピンドルモータ、102…光ピックアップ部、103…スレッドモータ、104…モータドライバ、105…RFEQアンプ、106…RF信号処理回路、107…映像・音声デコード部、108…D−RAM、109…音声信号処理部、110…音声用D/A変換回路、111…音声ボリューム、112…スピーカアンプ、113…映像用D/A変換回路、114…システムコントロール部、115…サーボ回路、116…インターフェースコントロール部、117…操作キー部、118…動作表示部、119…メモリスロット、120…外部半導体メモリ、20…スピーカ、30…映像出力装置
Claims (3)
- 再生信号から、前記再生信号に含まれる音声データの再生チャンネル数を含む当該音声データの信号形式を示す第1の情報を検出する情報検出手段と、
前記情報検出手段により検出された前記第1の情報に基づいて、前記再生チャンネル数のそれぞれに応じたスピーカアンプの電源制御を行うとともに、前記第1の情報に対応する信号形式に応じて前記再生信号に対応する音声の低音域を強調または減衰する制御を行う電源制御手段と
を備える情報信号再生装置。 - 請求項1に記載の情報信号再生装置であって、
前記再生信号から、前記再生信号が記録されていた記録媒体の種別を示す第2の情報を検出する媒体種別検出手段を備え、
前記電源制御手段は、前記媒体種別検出手段からの検出出力をも考慮して、前記再生チャンネル数のそれぞれに応じたスピーカアンプの電源制御を行う情報信号再生装置。 - 請求項2に記載の情報信号再生装置であって、
前記電源制御手段は、使用されない前記再生チャンネルのスピーカアンプに対して電源を供給しないように制御する情報信号再生装置。
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