JP2004096238A - 情報再生システム、情報再生装置および情報再生方法 - Google Patents
情報再生システム、情報再生装置および情報再生方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ユーザが、DVDプレーヤに対して音声信号の出力チャンネル設定やスピーカ接続状態の設定を入力する手間を省き、マルチチャンネル再生を容易に実現できるようにする。
【解決手段】DVDプレーヤ40は、AVアンプ装置60から、音声信号の各出力線路61への出力を制御するための出力制御情報を受信し、この出力制御情報に基づいて、音声信号の出力チャンネルを決定する。そして、DVDに記録された音声データを復号して音声信号を生成するにあたり、出力制御情報に基づいて決定した出力チャンネルに基づき、必要に応じてダウンミックス処理を行う。
【選択図】 図2
【解決手段】DVDプレーヤ40は、AVアンプ装置60から、音声信号の各出力線路61への出力を制御するための出力制御情報を受信し、この出力制御情報に基づいて、音声信号の出力チャンネルを決定する。そして、DVDに記録された音声データを復号して音声信号を生成するにあたり、出力制御情報に基づいて決定した出力チャンネルに基づき、必要に応じてダウンミックス処理を行う。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチチャンネルの音声再生を行う情報再生システム、情報再生装置および情報再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マルチチャンネルの音声再生を行う情報再生システムは、例えばサラウンド再生やホームシアターを実現するために用いられる。かかる情報再生システムには、DVDプレーヤなどの情報再生装置と、マルチチャンネル対応のAVアンプ装置と、5〜8個程度のスピーカを備えているものが多い。例えば、5.1チャンネルサラウンド再生を行うDVD再生システムにおいては、DVDプレーヤと、マルチチャンネルAVアンプと、左側フロントスピーカ、右側フロントスピーカ、センタスピーカ、サブウーファー、左側リアスピーカ、右側リアスピーカといった6個のスピーカを備えている。なお、ホームシアターを実現する場合には、これにモニタ装置が加えられる。
【0003】
このような情報再生システムにおいてマルチチャンネル再生を実現するためには、AVアンプ装置にマルチチャンネル再生を実現するのに必要な数のスピーカを接続し、AVアンプ装置に対してスピーカ接続の有無やスピーカ位置などを設定し、さらに情報再生装置に対してもスピーカ接続の有無やスピーカ位置などを設定することが要求される。ユーザは、このような準備を整えたときに、マルチチャンネル再生によるサラウンド効果や臨場感ある音場を体感することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなマルチチャンネル型の情報再生システムにおいて、マルチチャンネル再生を実現するためには、ユーザは、情報再生装置の操作スイッチなどを操作して、情報再生装置に対してスピーカ接続の有無やスピーカ位置などを設定入力することが要求される。
【0005】
しかし、ユーザがかかる設定入力を行うには、スピーカの種類や特性などの専門知識が必要であるし、スピーカの大きさや設置位置などの詳細な情報が必要な場合もある。このため、オーディオ製品の知識のないユーザにとって、かかる設定入力は難しく、設定入力を誤りやすいという問題がある。設定入力を誤ると、マルチチャンネル再生が実現されず、サラウンド効果が生じず、臨場感のある音場が再現されない場合がある。さらに、映画を再生するときには、映画の台詞が出力されないといった事態が起こる場合がある。
【0006】
また、スピーカ接続の有無やスピーカ位置などの設定を、情報再生装置とAVアンプ装置の双方に設定入力することは、手間がかかり、ユーザの負担が大きい。その結果、マルチチャンネル再生を実現するのが容易でないという問題がある。
【0007】
さらに、例えばDVDソフトによっては、DVDに記録されたタイトルごとに音声出力のチャンネル設定が異なる場合があり得る。この場合には、ユーザは、タイトルが変わる度に、情報再生装置における音声出力のチャンネル設定を変更することが要求される。そのため、設定変更作業に手間がかかり、ユーザの負担が大きいというという問題がある。
【0008】
本発明は上記に例示したような問題点に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、ユーザが音声出力のチャンネル設定を入力する作業を廃止または軽減し、ユーザの負担を減らすことができ、マルチチャンネル再生を容易に実現することができる情報再生システム、情報再生装置または情報再生方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1に記載の情報再生システムは、音声情報から音声信号を生成し、当該音声信号を出力する情報再生装置と、前記情報再生装置から出力された音声信号を出力線路に出力する出力装置と、前記出力装置における前記音声信号の前記出力線路への出力を制御する出力制御装置とを備えた情報再生システムであって、前記出力制御装置は、前記出力装置における前記音声信号の前記出力線路への出力を制御するための出力制御情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段により記憶された前記出力制御情報に基づいて前記出力装置を制御する制御手段と、前記記憶手段により記憶された前記出力制御情報を外部に送信する送信手段とを備え、前記情報再生装置は、前記出力制御装置から送信された前記出力制御情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された出力制御情報に基づいて前記音声信号の出力チャンネルを決定する出力チャンネル決定手段と、前記音声情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段によって取得された音声情報から、前記出力チャンネル決定手段により決定された出力チャンネルに対応した音声信号を生成する信号生成手段と、前記信号生成手段により生成された音声信号を出力する信号出力手段とを備えたこと特徴とする。
【0010】
上記課題を解決するために請求項8に記載の情報再生装置は、音声情報から音声信号を生成し、当該音声信号を出力する情報再生装置であって、当該情報再生装置から出力される音声信号の出力線路への出力を制御するための出力制御情報を保持する他の装置から、前記出力制御情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された出力制御情報に基づいて前記音声信号の出力チャンネルを決定する出力チャンネル決定手段と、前記音声情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段によって取得された音声情報から、前記出力チャンネル決定手段により決定された出力チャンネルに対応した音声信号を生成する信号生成手段と、前記信号生成手段により生成された音声信号を出力する信号出力手段とを備えたこと特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するために請求項15に記載のコンピュータプログラムは、コンピュータを請求項8ないし請求項14のいずれかに記載の情報再生装置として機能させることを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するために請求項16に記載の情報再生方法は、音声情報から音声信号を生成し、当該音声信号を出力する情報再生装置と、前記情報再生装置から出力された音声信号を出力線路に出力する出力装置と、前記出力装置における前記音声信号の前記出力線路への出力を制御するための出力制御情報を記憶し、その出力制御情報に基づいて前記出力装置を制御する出力制御装置とを備えた情報再生システムにおける情報再生方法であって、前記出力制御装置が前記出力制御情報を送信し、前記情報再生装置が当該出力制御情報を受信する通信工程と、前記情報再生装置が、前記通信工程において受信した前記出力制御情報に基づいて前記音声信号の出力チャンネルを決定する出力チャンネル決定工程と、前記情報再生装置が前記音声情報を取得する情報取得工程と、前記情報再生装置が、前記情報取得工程において取得した音声情報から、前記出力チャンネル決定工程において決定した出力チャンネルに対応した音声信号を生成する信号生成工程と、前記情報再生装置が、前記信号生成工程において生成した音声信号を出力する信号出力工程とを備えたこと特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1に基づいて説明する。
【0014】
まず、本発明の実施形態にかかる情報再生システムの全体について説明する。図1は本発明の実施形態にかかる情報再生システムの構成を示している。図1に示すように、本発明の実施形態にかかる情報再生システム1は、音声情報から音声信号を生成し、当該音声信号を出力する情報再生装置10と、情報再生装置10から出力された音声信号を出力線路21に出力する出力装置20と、出力装置20における音声信号の出力線路21への出力を制御する出力制御装置30とを備えている。
【0015】
次に、出力装置20について説明する。出力装置20は、例えばマルチチャンネル対応型のアンプ装置の一部として構成してもよいし、単独の出力装置として構成してもよい。各出力線路21の出力端には、通常、スピーカが接続される。出力装置20は、情報再生装置10から複数チャンネルの音声信号を取得した場合には、その音声信号をチャンネルごとに各出力線路21に分配して出力する。これにより、各チャンネルの音声信号が各スピーカに供給され、マルチチャンネル再生が実現される。出力線路21の数は、マルチチャンネル再生の仕様によって異なる。例えば、5.1チャンネルサラウンド再生に対応した出力装置の場合には、通常6本の出力線路が設けられ、7.1チャンネルサラウンド再生に対応した出力装置の場合には、通常8本の出力線路が設けられるが、出力線路21の数はこれらに限定されない。また、情報再生装置10から出力装置20へ供給される音声信号は、デジタル信号でもアナログ信号でもよい。
【0016】
次に、出力制御装置30について説明する。出力制御装置30は、例えば、マルチチャンネル対応型のアンプ装置として、出力装置20と共に1個の筐体に一体的に収容する構成としてもよいし、単独の装置として構成してもよい。また、出力制御装置30を、情報再生システム1全体を統合する総合制御装置として構成してもよい。出力制御装置30は、出力装置20における音声信号の出力線路への出力を制御するための出力制御情報を記憶する記憶手段31と、記憶手段31により記憶された出力制御情報に基づいて出力装置20を制御する制御手段32と、記憶手段31により記憶された出力制御情報を外部に送信する送信手段33とを備えている。
【0017】
記憶手段31により記憶された出力制御情報としては、例えば、音声信号の出力を2チャンネルステレオ出力とするか、5.1チャンネルサラウンド出力とするかといった音声出力のチャンネル設定のほか、出力装置20における出力線路にスピーカが接続されているか否か(スピーカ接続の有無)、各出力線路に接続されているスピーカの大きさ、位置、出力音圧レベル、周波数特性などの情報が考えられる。記憶手段31はこれらの情報の一部または全部を出力制御情報として記憶し、制御手段32は、記憶手段31により記憶された出力制御情報に基づいて出力装置20を制御する。送信手段33は、記憶手段31により記憶された出力制御情報を外部に送信する。送信の方法は有線でも無線でもよい。
【0018】
次に、情報再生装置10について説明する。情報再生装置10は、マルチチャンネル再生機能を備えた再生装置であり、例えば、DVD、コンパクトディスク、光磁気ディスク、磁気メモリなどの記録媒体に記録された情報を再生する再生装置、またはテレビ放送やインターネットで受信できる情報を再生する再生装置である。情報再生装置10は、出力制御装置30から送信された出力制御情報を受信する受信手段11と、受信手段11により受信された出力制御情報に基づいて音声信号の出力チャンネルを決定する出力チャンネル決定手段12と、音声情報を取得する情報取得手段13と、情報取得手段13によって取得された音声情報から、出力チャンネル決定手段12により決定された出力チャンネルに対応した音声信号を生成する信号生成手段14と、信号生成手段14により生成された音声信号を出力する信号出力手段15とを備えている。
【0019】
受信手段11は、出力制御装置30から送信された出力制御情報を受信する。出力制御装置30から情報再生装置10への出力制御情報の送信は、例えば、出力制御装置30と情報再生装置10との間の接続が完了したときや、両装置の電源が投入されたときなどに、出力制御装置30が自動的に送信する構成としてもよいし、情報再生装置10が出力制御装置30に対して出力制御情報の送信を要求し、それに応じて出力制御装置30が出力制御情報を送信する構成としてもよい。また、ユーザが出力制御装置30を操作して出力制御情報を送信する構成としてもよい。また、受信の方法は有線でもよいし、無線でもよい。
【0020】
出力チャンネル決定手段12は、受信手段11により受信された出力制御情報に基づいて音声信号の出力チャンネルを決定する。例えば、出力制御情報に、出力装置20において音声信号の出力を2チャンネルステレオ出力とするか、5.1チャンネルサラウンド出力とするかといった音声信号の出力チャンネル設定の情報が含まれている場合には、出力チャンネル決定手段12は、この出力チャンネル設定の情報に基づいて、信号生成手段14で生成される音声信号の出力チャンネルを2チャンネルステレオとするか、5.1チャンネルサラウンドとするかを決定する構成としてもよい。また、出力制御情報に、例えば出力装置20における各出力線路21のスピーカ接続の有無、スピーカの大きさ、位置、出力音圧レベル、周波数特性などについての情報が含まれている場合には、出力チャンネル決定手段12は、これらの情報に基づいて、出力装置20における各出力線路21の状態を認識し、かかる状態に適合するように音声信号の出力チャンネルを決定する構成としてもよい。
【0021】
情報取得手段13は音声情報を取得する。例えば、音声情報がDVD、コンパクトディスク、光磁気ディスクなどの記録媒体に記録されている場合には、情報取得手段13は、光ピックアップまたは磁気ヘッド等の情報読取手段を備え、かかる情報読取手段を介して記録媒体から音声情報を読み取る。また、音声情報がテレビ放送やインターネットで受信できる場合には、情報取得手段13は、これらの通信回線に接続するインタフェースを備え、かかるインタフェースを介して音声情報を受信する。
【0022】
信号生成手段14は、音声情報から、出力チャンネル決定手段12により決定された出力チャンネルに対応した音声信号を生成する。信号出力手段15は、この音声信号を出力装置20に対して出力する。
【0023】
以上のような構成を有する情報再生システム1によれば、情報再生装置10が、出力制御装置30から、出力装置20における音声信号の各出力線路21への出力を制御するための出力制御情報を受信する構成としたから、情報再生装置10は、出力装置20における音声信号の出力チャンネル設定や、各出力線路21の状態などを自動的に認識することができる。これにより、ユーザが情報再生装置10の操作スイッチ等を操作して、情報再生装置10に対し、音声信号の出力チャンネル設定やスピーカの接続状態の設定などを入力する手間を省くことができる。したがって、ユーザの負担を軽減することができ、マルチチャンネル再生を容易に実現することができる。
【0024】
また、情報再生装置10において、出力制御装置30から送信された出力制御情報を受信して、音声信号の出力チャンネルを自動的に決定し、この出力チャンネルに対応した音声信号を生成する構成としたから、情報再生装置10において、現在の出力装置20における各出力線路21の状態に適合した音声信号を自動的に生成することができる。したがって、現在の出力装置20における各出力線路21の状態に応じて、音声情報を適切に再生することが可能となる。
【0025】
次に、本実施形態にかかる情報再生システム1の各種態様について説明する。
【0026】
出力装置20における出力線路21にスピーカが接続されているか否かを示すスピーカ接続情報を出力制御情報に含ませると共に、情報再生装置10における出力チャンネル決定手段12を、出力制御情報に含まれるスピーカ接続情報に基づいて出力線路21にスピーカが接続されているか否かを判定し、この判定結果に基づいて音声信号の出力チャンネルを決定する構成としてもよい。例えば、出力装置20における複数の出力経路21のうち2本の出力経路21に左側フロントスピーカと右側フロントスピーカのみが接続されており、残りの出力経路21にはスピーカが接続されていない場合には、出力チャンネル決定手段12は、その旨をスピーカ接続情報に基づいて認識し、音声信号の出力チャンネルをフロントL/フロントRの2チャンネルに決定する。
【0027】
これにより、情報再生装置10において、音声の出力が可能な出力線路21を認識させることができ、ユーザによるスピーカ接続状態の設定入力などの手間を省くことができると共に、情報再生装置10において現在の出力装置20における出力線路21の状態に適合した音声信号の生成および出力が可能となる。
【0028】
また、情報再生装置10に、出力制御装置30に対して出力制御情報の送信を要求する要求手段をさらに備える構成としてもよい。この場合、出力制御装置30は、情報再生装置10の要求手段による要求に応じて、出力制御情報を送信する。
【0029】
これにより、情報再生装置10と出力制御装置30との間の出力制御情報の送受信を確実に行うことができる。
【0030】
また、情報再生装置10と出力制御装置30とをバスによって相互に接続する構成としてもよい。この場合、出力制御装置30の送信手段33は出力制御情報をバスを通じて送信し、情報再生装置10の受信手段11は出力制御情報をバスを通じて受信する。
【0031】
これにより、システムを構成する各機器を接続する共用のバスを利用して、情報再生装置10と出力制御装置30との間の通信を容易に実現することができる。
【0032】
また、音声情報が、音声自体に係る情報である音声実体情報と、当該音声実体情報から生成される音声信号の出力チャンネルを指示する出力チャンネル指示情報とを含む構成である場合がある。出力チャンネル指示情報は、例えば、音声実体情報をマルチチャンネル再生するために、音声情報の製作者側が指定または推奨した出力チャンネルを示す情報である。出力チャンネル指示情報は、例えば第1チャンネルを左側フロントに出力し、第2チャンネルを右側フロントに出力するといった具体的な出力チャンネル設定を示す情報である場合もあれば、単にチャンネル数を示すのみの情報である場合もある。例えば、5.1チャンネルサラウンド対応のDVD映画ソフトの場合には、5.1チャンネルサラウンド再生対応の複数チャンネルの音声実体情報と、5.1チャンネルサラウンド再生を実現するための具体的な出力チャンネル設定が記録されている。
【0033】
音声情報がこのような構成を有する場合には、情報再生装置10における信号生成手段14を、情報取得手段13により取得された音声情報に含まれる出力チャンネル指示情報が指示する出力チャンネルと出力チャンネル決定手段12により決定された出力チャンネルとを比較し、両者が適合するか否かを判定する適合判定処理を行う判定手段と、この判定手段による判定結果により、出力チャンネル指示情報が指示する出力チャンネルと出力チャンネル決定手段により決定された出力チャンネルが適合しないときには、音声情報に含まれる音声実体情報から音声信号を生成するにあたり、当該音声信号の出力チャンネルを適合させるための信号合成処理を行う合成手段とを備える構成としてもよい。
【0034】
このような構成を有する信号生成手段14によれば、情報再生装置10において、出力装置20における各出力線路21の接続状態に適合した音声信号を生成することができる。これにより、現在の出力装置20における各出力線路21の状態に応じて音声情報を再生することができる。したがって、音声情報の一部が出力されないといった事態や、雑音が出力されるといった事態を防止することができる。
【0035】
また、音声情報が、音声情報単位に分割されていると共に、各音声情報単位につき出力チャンネルを指示する出力チャンネル指示情報を含む構成である場合がある。
【0036】
例えば、DVDオーディオ規格に基づくDVDの場合、例えば音楽を再生するのに必要な情報は、ATS(オーディオタイトルセット)というユニットに分けられて記録されている。DVDのオーディオゾーンには、1個以上(最大99個)のATSを記録することができる。各ATSには、音楽を構成する音声実体情報(プレゼンテーションデータ)と、音声実体情報の再生を制御するための種々の制御情報(ナビゲーションデータ)が含まれている。ナビゲーションデータの中には、PGCI(プログラムチェイン情報)が含まれ、このPGCIによって、例えば音楽1曲(1トラック)を構成する音声実体情報が関連付けられ、実質的な1個の音楽情報が構築される。そして、かかる実質的な1個の音楽情報をPG(プログラム)と呼ぶ。このPGが音声情報単位に当たると考えることができる。
【0037】
また、DVDオーディオ規格によれば、各ATSには、自己のATS内に含まれる音声実体情報の出力チャンネルを指示する制御情報がナビゲーションデータの1つとして記録されている。この制御情報が出力チャンネル指示情報に当たる。1のATSに含まれるPGCIによって1個のPGが構築されたとき、そのPGに係る音声実体情報の出力チャンネルは、当該1のATSに含まれる出力チャンネル指示情報によって設定されることが予定されている。
【0038】
音声情報がこのような構成を有する場合には、情報再生装置10における信号生成手段14を、各音声情報単位の再生をするごとに、当該音声情報単位に対応する出力チャンネル指示情報に基づいて適合判定処理および信号合成処理を行う構成としてもよい。例えば、個々の音声情報単位の再生を開始する時に、適合判定処理と信号合成処理を行う。
【0039】
これにより、現在の出力装置20における各出力経路21の状態に適合した出力チャンネルの音声信号を、個々の音声情報単位ごとに生成することができる。したがって、各音声情報単位に対応する出力チャンネル指示情報によって指示された出力チャンネルが、個々の音声情報単位ごとに異なっていても、個々の音声情報単位を適切に再生することができる。また、個々の音声情報単位ごとに適切な出力チャンネルが自動的に設定されるので、ユーザの設定入力の手間を省くことができる。
【0040】
また、音声情報には、信号合成処理の許否を示す合成処理許否情報が含まれている場合がある。この場合には、情報再生装置10の信号生成手段14を、情報取得手段13により取得された音声情報に含まれる合成処理許否情報に基づいて信号合成処理が許されるか否かを判定し、この判定結果により信号合成処理が許されるときに限り、信号合成処理を行う構成としてもよい。
【0041】
これにより、信号合成処理が許される音声情報についてのみ、信号合成処理を行うことができる。
【0042】
なお、以上のような実施形態は、専用のシステムまたは装置としてハードウェアと一体的に構成する形態で実現してもよいし、コンピュータにプログラムを読み込ませることによって実現してもよい。
【0043】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図2ないし図7に基づいて説明する。以下の実施例は、本発明の情報再生システムをDVDマルチチャンネル再生システムに適用し、本発明の情報再生装置をDVDプレーヤに適用した例である。
【0044】
まず、本発明の実施例にかかるDVDマルチチャンネル再生システムについて図2を参照して説明する。
【0045】
図2は実施例にかかるDVDマルチチャンネル再生システムの構成を示している。図2に示すように、実施例にかかるDVDマルチチャンネル再生システム100は、DVDプレーヤ40と、マルチチャンネル対応のAVアンプ装置60とを備えている。
【0046】
DVDプレーヤ40は、マルチチャンネル再生機能を備えており、DVDに記録された音声データを読み取り、この音声データから音声信号を生成し、この音声信号をAVアンプ装置60に出力する情報再生装置である。DVDプレーヤ40は、DVDオーディオ規格に基づくデータおよびDVDビデオ規格に基づくデータの双方を再生することができる。
【0047】
AVアンプ装置60は、DVDプレーヤ40から出力される音声信号を受け取り、この音声信号を6本の出力線路61、61、…に分配して出力する出力装置である。AVアンプ装置60の各出力線路61の出力端には6個のスピーカ71、71、…が接続されている。これらのスピーカは、具体的には、左側フロントスピーカ、右側フロントスピーカ、センタスピーカ、サブウーファー、左側リアスピーカおよび右側リアスピーカである。AVアンプ装置60の各出力線路61に出力された音声信号は、これらのスピーカ71に供給される。
【0048】
また、AVアンプ装置60には出力制御部62が設けられている。出力制御部62は、AVアンプ装置60における音声信号の各出力線路61への出力を制御するものである。
【0049】
DVDプレーヤ40(システムコントローラ51)とAVアンプ装置60(出力制御部62の出力コントローラ63)は、共用バス72を介して接続されている。DVDプレーヤ40とAVアンプ装置60は、共用バス72を介して相互に通信を行う。なお、共用バス72には、例えばチューナー、コンパクトディスクプレーヤ、パソコンなどの他の機器を接続することができる。これらの機器を共用バス72に接続したときには、これらの機器とDVDプレーヤ40およびAVアンプ装置60との間でも情報の通信を行うことができるようになる。
【0050】
次に、AVアンプ装置60における出力制御部62について図3を参照して説明する。
【0051】
図3はAVアンプ装置60に設けられた出力制御部62の構成を示している。図3に示すように、出力制御部62は、出力コントローラ63および操作部64を備えている。出力コントローラ63は、CPU(セントラルプロセッシングユニット)、ROM(リードオンリメモリ)などの演算回路および記憶回路を備えている。また、出力コントローラ63内には、RAM(ランダムアクセスメモリ)などの書換可能な記憶回路からなる記憶部63aが設けられている。また、出力コントローラ63は共用バス72に接続されている。操作部64は、ユーザによる出力制御部62に対する操作を可能にするユーザインタフェースであり、操作スイッチ等を備えている。
【0052】
このような構成を有する出力制御部62において、出力コントローラ63は、AVアンプ装置60における音声信号の各出力線路61への出力を制御するための出力制御情報を記憶する。出力制御情報には、各出力線路61にスピーカが接続されているか否か(スピーカ接続の有無)を示すスピーカ接続情報が含まれている。
【0053】
例えば、DVDマルチチャンネル再生システム100によってDVDを再生する準備の段階で、ユーザは、上述した6個のスピーカ71を室内に設置し、各スピーカ71をAVアンプ装置60の各出力線路61に接続する。そして、ユーザは、AVアンプ装置60における出力制御部62の操作部64を用いて、各出力線路61にスピーカ71を接続した旨を設定入力する。出力コントローラ63は、この設定入力の内容、すなわちスピーカ接続情報を出力制御情報の一部として記憶部63aに記憶する。
【0054】
なお、スピーカ接続情報だけでなく、音声信号の出力チャンネル設定(例えば2チャンネルステレオか5.1チャンネルサラウンドかの選択設定)や、スピーカの大きさ、位置、出力音圧レベル、周波数特性などの設定入力をユーザに要求し、これらの設定内容を出力制御情報の一部として記憶部63aに記憶する構成としてもよい。また、AVアンプ装置60に自動音場設定機能を持たせ、スピーカ接続の有無や位置などの設定を自動的に行い、その設定内容を出力制御情報として記憶部63aに記憶する構成としてもよい。
【0055】
出力コントローラ63は、記憶部63aに記憶された出力制御情報に基づいて、AVアンプ装置60における音声信号の各出力線路61への出力を制御する。
【0056】
また、出力コントローラ63は、DVDプレーヤ40からの要求に応じて、記憶部63aに記憶された出力制御情報を共用バス72に送信する。
【0057】
次に、DVDプレーヤ40の構成について図4を参照して説明する。
【0058】
図4は本実施例にかかるDVDプレーヤ40の構成を示している。図4に示すように、DVDプレーヤ40は、スピンドルモータ41、光ピックアップ42、サーボ制御部43、復調部44、ストリーム分離部45、オーディオデコーダ46、ビデオデコーダ47、サブピクチャデコーダ48、ビデオ信号処理部49、操作部50、およびシステムコントローラ51を備えている。
【0059】
スピンドルモータ41は、DVD80を回転させるモータである。光ピックアップ42は、DVD80の記録面に光ビームを照射し、DVD80に記録されたデータ信号を読み取るものである。サーボ制御部43は、スピンドルモータ41の回転および光ピックアップ42の照射位置を制御するための制御回路である。
【0060】
復調部44は光ピックアップ42により読み取られたデータ信号を復調する回路である。ストリーム分離部45は、復調部44から出力されたデータ信号から、音声データ(音声実体情報)、動画データ、字幕データを抽出し、音声データをオーディオデコーダ46に、動画データをビデオデコーダ47に、字幕データをサブピクチャデコーダ48にそれぞれ分離して出力する回路である。
【0061】
オーディオデコーダ46は、DVD80上において符号化して記録されている音声データを復号して音声信号を生成する回路である。DVD80に記録されたソフトが例えば5.1チャンネルサラウンド再生対応のソフトである場合には、DVD80には例えば6チャンネルの音声データが記録されている。このようなDVD80を再生するときには、オーディオデコーダ46は、これら6チャンネルの音声データを受け取り、6チャンネルの音声信号を生成する。さらに、オーディオデコーダ46は、このようにチャンネル数を変えずに音声データから音声信号を生成するだけでなく、音声データから音声信号を生成する過程において、信号合成処理を行い、音声信号のチャンネル数を減少させる機能を有する。かかる信号合成処理はダウンミックス処理と呼ばれる。
【0062】
ビデオデコーダ47は、動画データを復号する回路であり、サブピクチャデコーダ48は、字幕データを復号する回路である。ビデオ信号処理部49は、復号された動画出力と字幕出力とを合成する回路である。
【0063】
操作部50は、ユーザによるDVDプレーヤ40に対する操作を可能にするユーザインタフェースであり、操作スイッチ、リモコン等を備えている。
【0064】
システムコントローラ51は、CPU、ROM等の演算回路および記憶回路を有し、DVDプレーヤ40の総合的な制御を行うと共に、後述の出力制御情報受信処理および再生制御処理を行う。また、システムコントローラ51は、RAM等の書換可能な記憶回路からなる記憶部51aを備えている。また、システムコントローラ51は共用バス72に接続されている。
【0065】
このような構成を有するDVDプレーヤ40において、ユーザがDVDプレーヤ40にDVD80を装填すると、サーボ制御部43の制御の下、スピンドルモータ41によりDVD80が回転し、光ピックアップ42によりDVD80に記録されたデータ信号が読み取られる。光ピックアップ42によって読み取られたデータ信号は、復調部44により復調され、ストリーム分離部45に供給される。そして、ストリーム分離部45により、データ信号から音声データが抽出される。さらに、この音声データは、オーディオデコーダ46に供給され、オーディオデコーダ46によって復号され、デジタル信号の音声信号としてAVアンプ装置60に出力される。AVアンプ装置60において、音声信号はチャンネルごとにD/A(デジタル−アナログ)変換され、各出力線路61を通じて各スピーカ71に出力される。
【0066】
次に、DVD80に記録されたデータの構造について説明する。DVD80に記録された音声データ等は、DVDオーディオ規格またはDVDビデオ規格に基づく構造を有している。
【0067】
DVDオーディオ規格に基づくデータ構造と、DVDビデオ規格に基づくデータ構造とは、基本的な構造は類似しているが、細かい点が異なっている。そこで、以下、DVDオーディオ規格に基づくデータ構造と、DVDビデオ規格に基づくデータ構造とをそれぞれ説明する。
【0068】
まず、DVDオーディオ規格に基づくデータ構造について説明する。DVDオーディオ規格によれば、例えば音楽を再生するのに必要なデータは、ATS(オーディオタイトルセット)というユニットに分けられて記録されている。DVDのオーディオゾーンには、1個以上(最大99個)のATSを記録することができる。各ATSには、例えば音楽の実体を構成する音声データ(プレゼンテーションデータ)と、音声データの再生を制御するための種々の制御情報(ナビゲーションデータ)が含まれている。ナビゲーションデータの中には、PGCI(プログラムチェイン情報)が含まれ、このPGCIによって、例えば音楽1曲(1トラック)を構成する音声データが関連付けられ、実質的な1個の音楽情報が構築される。そして、かかる実質的な1個の音楽情報をPG(プログラム)と呼ぶ。
【0069】
また、DVDオーディオ規格によれば、各ATSには、自己のATS内に含まれる音声データの出力チャンネルを指示する出力チャンネル指示情報がナビゲーションデータの1つとして記録されている。1のATSに含まれるPGCIによって1個のPGが構築されたとき、そのPGに係る音声データの出力チャンネルは、当該1のATSに含まれる出力チャンネル指示情報によって設定されることが予定されている。
【0070】
出力チャンネル指示情報についてより具体的に説明すると、出力チャンネル指示情報は、当該PGに係る音声データにつき、コンテンツ製作者側が指定または推奨した出力チャンネルを示す情報である。例えば、当該PGに係る音声データが5.1チャンネルサラウンド対応の場合には、当該PGに係る音声データは6チャンネルを有する。この場合、6チャンネルのうち、第1チャンネルは左側フロントに、第2チャンネルは右側フロントに、第3チャンネルはセンタに、第4チャンネルは左側リアに、第5チャンネルは右側リアに、第6チャンネルはサブウーファーにそれぞれ出力されるように、出力チャンネルを設定すべき旨を指示する情報が出力チャンネル指示情報に含まれている。
【0071】
出力チャンネル指示情報は、ATSごとに存在する。DVDに複数のATSが記録されている場合には、各ATSにつき、異なる出力チャンネルを指示した出力チャンネル指示情報を記録することができる。この場合には、1のATSを基礎として構築されるPGに係る音声データに設定すべき出力チャンネルと、他のATSを基礎として構築されるPGに係る音声データに設定すべき出力チャンネルは、相互に異なることになる。
【0072】
また、DVDオーディオ規格によれば、各PGに係る音声データにつき、オーディオデコーダ46によるダウンミックス処理の許否を示す合成処理許否情報が付加されている。合成処理許否情報は、PGごとに存在する。したがって、合成処理許否情報に基づき、1のPGに係る音声データについてはダウンミックス処理を許可し、他のPGに係る音声データについてはダウンミックス処理を禁止することが可能である。
【0073】
なお、DVDオーディオ規格によれば、出力チャンネル指示情報は、AMG(オーディオマネージャー)内に存在するAMGI(オーディオマネージャー情報)に含まれる管理テーブル(AMGI_MAT)、および、ATS内に存在するATSI(オーディオタイトルセット情報)に含まれる管理テーブル(ATSI_MAT)の中に記録されている。また、合成処理許否情報は、ATSIに含まれるATSI_PGCI(プログラムチェイン情報)に記録されている。
【0074】
次に、DVDビデオ規格に基づくデータ構造について説明する。DVDビデオ規格によれば、例えば映画を再生するのに必要なデータは、VTS(ビデオタイトルセット)というユニットに分けられて記録されている。DVDのビデオゾーンには、1個以上(最大99個)のVTSを記録することができる。各VTSには、映画を構成する音声データ、動画データおよび字幕データ(プレゼンテーションデータ)と、これらのデータの再生を制御するための種々の制御情報(ナビゲーションデータ)が含まれている。ナビゲーションデータの中には、PGCI(プログラムチェイン情報)が含まれ、このPGCIによって、例えば映画の1タイトルを構成する音声データ、動画データおよび字幕データが関連付けられ、実質的な1個の映画情報が構築される。そして、かかる実質的な1個の映画情報をPGC(プログラムチェイン)と呼ぶ。なお、1タイトルを複数のPGCで構成することも可能である。
【0075】
また、DVDビデオ規格によれば、各VTSには、自己のVTS内に含まれる音声データの出力チャンネルを指示する出力チャンネル指示情報がナビゲーションデータの1つとして記録されている。1のVTSに含まれるPGCIによって1個のPGCが構築されたとき、そのPGCに係る音声データの出力チャンネルは、当該1のVTSに含まれる出力チャンネル指示情報によって設定されることが予定されている。なお、DVDビデオ規格に基づく出力チャンネル指示情報は、DVDオーディオ規格に基づく出力チャンネル指示情報と異なり、単に音声データに設定されたチャンネル数が記述されているのみである。
【0076】
出力チャンネル指示情報は、VTSごとに存在する。したがって、DVDに複数のVTSが記録されている場合には、各VTSにつき、異なる出力チャンネルを指示した出力チャンネル指示情報を記録することができる。この場合には、1のVTSを基礎として構築されるPGCに係る音声データに設定された出力チャンネルと、他のVTSを基礎として構築されるPGCに係る音声データに設定された出力チャンネルは、相互に異なることになる。
【0077】
また、DVDビデオ規格によれば、1つのPGCに、選択的に再生されることが予定された複数種類の音声データを含ませることができる。例えば、PGCが映画である場合には、そのPGCに、英語の音声データと日本語の音声データを含ませることができる。これにより、ユーザは、映画の台詞として、英語および日本語のいずれかを選んで再生することができる。PGCがこのような構成を有する場合には、複数種類の音声データのそれぞれに対応する出力チャンネル指示情報が存在する。そして、各出力チャンネル指示情報の指示する出力チャンネル(チャンネル数)を異ならせることできる。例えば、映画の英語の台詞を5.1サラウンド再生(6チャンネル)とし、日本語の台詞をフロントL/フロントRステレオ再生(2チャンネル)とすることが可能である。
【0078】
なお、DVDビデオ規格によれば、出力チャンネル指示情報は、VMG(ビデオマネージャー)内に存在するVMGI(ビデオマネージャー情報)に含まれる管理テーブル(VMGI_MAT)、および、VTS内に存在するVTSI(ビデオタイトルセット情報)に含まれる管理テーブル(VTSI_MAT)の中に記録されている。
【0079】
また、DVDビデオ規格に基づくデータにおいては、合成処理許否情報は存在しない。
【0080】
次に、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51によって実行される出力制御情報受信処理について図5を参照して説明する。
【0081】
図5は出力制御情報受信処理を示している。図5に示すように、DVDプレーヤ40の電源が投入されると、システムコントローラ51は、共用バス72への接続処理を行う(ステップS1)。
【0082】
接続処理が完了すると(ステップS2:YES)、次に、システムコントローラ51は、共用バス72に接続された機器に対し、出力制御情報の送信を要求する(ステップS3)。
【0083】
共用バス72には、AVアンプ装置60に設けられた出力制御部62の出力コントローラ63が接続されており、出力コントローラ63の記憶部63aには出力制御情報が記憶されている。出力コントローラ63は、システムコントローラ51の要求に応じて、記憶部63aに記憶された出力制御情報を送信する。出力コントローラ63から送信された出力制御情報は、共用バス72を介してDVDプレーヤ40のシステムコントローラ51に供給される。
【0084】
システムコントローラ51が、出力コントローラ63から出力制御情報を受信すると(ステップS4:YES)、次に、システムコントローラ51は、その出力制御情報を記憶部51aに記憶する。以上より、出力制御情報受信処理は終了する。
【0085】
次に、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51によって実行される再生制御処理について図6および図7を参照して説明する。
【0086】
図6および図7は再生制御処理を示している。図6に示すように、DVDプレーヤ40にDVD80が装填されると、システムコントローラ51は再生制御処理を開始する。
【0087】
DVD80に記録されたデータがDVDオーディオ規格に基づくデータである場合には、システムコントローラ51は、まず、DVD80から、AMGIを読み取る。一方、DVD80に記録されたデータがDVDビデオ規格に基づくデータである場合には、システムコントローラ51は、DVD80から、VMGIを読み取る(ステップS11)。
【0088】
次に、ユーザが、操作部50を用いて、DVDプレーヤ40に対して再生すべきトラックまたはタイトルを選択し、再生開始の指示を入力すると、システムコントローラ51は、これを認識し(ステップS12:YES)、選択されたトラックまたはタイトルに対応するPGCを再生の対象として特定する。
【0089】
次に、システムコントローラ51は、再生の対象として特定されたPGCの基礎となるATSまたはVTSに含まれるATSIまたはVTSIを、DVD80から読み取る。そして、ATSIまたはVTSIに含まれる出力チャンネル指示情報を抽出し、これを記憶部51aに記憶する(ステップS13)。
【0090】
なお、DVD80に記録されたデータがDVDビデオ規格に基づくデータである場合には、1つのPGCに、選択的に再生されることが予定された複数種類の音声データ(例えば日本語の音声データと英語の音声データ)が含まれている場合がある。この場合には、上述したように、これら複数種類の音声データのそれぞれについて出力チャンネル指示情報が存在する。ユーザが再生の対象として選択したPGCが、このような複数種類の音声データを含むPGCであった場合には、システムコントローラ51は、複数種類の音声データのそれぞれに対応する出力チャンネル指示情報をVTSIから抽出し、記憶部51aに記憶する。
【0091】
次に、システムコントローラ51は、PGCI(プログラムチェイン情報)をDVD80から読み取る。ここで、DVD80に記録されたデータがDVDオーディオ規格に基づくデータである場合には、PGCIに合成処理許否情報が含まれている。この場合には、システムコントローラ51は、合成処理許否情報をPGCIから抽出し、これを記憶部51aに記憶する(ステップS14)。
【0092】
次に、システムコントローラ51は、出力制御情報受信処理(図5参照)において記憶部51aに記憶された出力制御情報を参照し、これに基づいて音声信号の出力チャンネルを決定する(ステップS15)。すなわち、出力制御情報には、AVアンプ装置60における各出力線路61にスピーカが接続されているか否かを示すスピーカ接続情報が含まれている。システムコントローラ51は、このスピーカ接続情報を参照して、AVアンプ装置60における各出力線路61の状態を推測し、各出力線路61の状態に適合するように、音声信号の出力チャンネルを決定する。より具体的には、システムコントローラ51は、スピーカ接続情報を参照し、各出力線路61のうち音声信号を正常に出力可能な出力線路61を推測する。そして、音声信号の各チャンネルが出力可能な各出力線路61に適切に出力されるように、音声信号の出力チャンネルを決定する。例えば、AVアンプ装置60における複数の出力経路61のうち2本の出力経路61に左側フロントスピーカと右側フロントスピーカのみが接続されており、残りの出力経路61にはスピーカが接続されていない場合には、システムコントローラ51は、その旨をスピーカ接続情報に基づいて認識し、音声信号の出力チャンネルをフロントL/フロントRの2チャンネルに決定する。
【0093】
次に、システムコントローラ51は、ステップS13で記憶部51aに記憶された出力チャンネル指示情報を参照し、出力チャンネル指示情報の示す出力チャンネルと、ステップS15でスピーカ接続情報に基づいて決定された出力チャンネルとを比較し(ステップS16)、両者が適合するか否かを判定する(ステップS17)。
【0094】
判定の結果、出力チャンネル指示情報の示す出力チャンネルとステップS15でスピーカ接続情報に基づいて決定された出力チャンネルとが適合したときには(ステップS17:YES)、システムコントローラ51は、処理を図7中のステップS20に進める。
【0095】
一方、ステップS17の判定の結果、ステップS15でスピーカ接続情報に基づいて決定された出力チャンネルが、出力チャンネル指示情報の示す出力チャンネルと適合しないときには、次に、システムコントローラ51は、ステップS14で記憶部51aに記憶された合成処理許否情報を参照する。そして、この情報に基づいて、現在再生の対象となっているPGに係る音声データについて、ダウンミックス処理を行うことが許されるか否かを判定する(ステップS18)。
【0096】
判定の結果、現在再生の対象となっているPGに係る音声データについて、ダウンミックス処理を行うことが許されるときには(ステップS18:YES)、ダウンミックス処理を行うための設定をする。具体的には、システムコントローラ51がオーディオデコーダ46を制御してダウンミックス処理の設定を行う(ステップS19)。
【0097】
一方、判定の結果、現在再生の対象となっているPGに係る音声データについて、ダウンミックス処理を行うことが禁止されているときには(ステップS18:NO)、ダウンミックス処理の設定は行わずに、処理を図7中のステップS20に進める。
【0098】
なお、DVD80に記録されたデータがDVDビデオ規格に基づくデータである場合には、そもそも合成処理許否情報は存在しないので、合成処理許否情報は記憶部51aに存在しない。この場合には、ステップS18において常に「YES」と判定され、ステップS19で、ダウンミックス処理の設定が行われる。
【0099】
次に、図7中のステップS20で、システムコントローラ51は、再生開始処理を行う。これにより、DVD80に記録された音声データはオーディオデコーダ46で復号され、音声信号に変換される。このとき、ステップS19でダウンミックス処理の設定がなされた場合には、ダウンミック処理が実行される。
【0100】
次に、システムコントローラ51は、再生中に出力チャンネルに変更があったか否かを判定する(ステップS21)。すなわち、DVD80に記録されたデータがDVDビデオ規格に基づくデータである場合であって、かつ、1つのPGCに複数種類の音声データ(例えば英語と日本語)が含まれている場合には、PGCの再生中に音声データを変更することが可能である。例えば、ユーザは、映画の再生中に、DVDプレーヤ40の操作部50を操作して、映画の台詞を英語から日本語に切り換えることができる。この場合、当該PGCに含まれる複数種類の音声データに予定された出力チャンネル(各音声データに対応する出力チャンネル指示情報の示す出力チャンネル)が相互に異なると、音声データの変更により、出力チャンネルの変更(すなわち再設定の必要)が生じることになる。システムコントローラ51は、ステップS21でこれを検知し、判定する。
【0101】
そして、再生中に出力チャンネルに変更があったときには(ステップS21:YES)、処理を図6中のステップS15に戻し、変更後の音声データに対応する出力チャンネル指示情報に基づいて、ステップS15以降の処理を行う。
【0102】
一方、再生中に出力チャンネルに変更がないときには(ステップS21:NO)、システムコントローラ51は、次に、PGCに遷移があったか否かを判定する(ステップS22およびS23)。例えば、1のPGCを再生中に、ユーザがDVDプレーヤ40の操作部50を操作して、再生すべきトラックまたはタイトルを変更すると、再生の対象となるPGCが他のPGCへ遷移する。
【0103】
ここで、複数のPGCが存在する場合、1のPGCと他のPGCとが共通のATS(VTS)を基礎とする場合と、相互に異なるATS(VTS)を基礎とする場合がある。1のPGCと他のPGCとが共通のATS(VTS)を基礎とする場合には、1のPGCから他のPGCへの遷移があると、再生の対象となるPGCが変更されるが、再生の基礎となるATS(VTS)は変更されないことになる。これは、1のPGCから他のPGCへの遷移により、合成処理許否情報の変更が生じるが(DVDオーディオ規格に基づくデータの場合のみ)、出力チャンネル指示情報の変更は生じないことを意味する。なぜなら、合成処理許否情報はPGCごとに存在するが、出力チャンネル指示情報はATS(VTS)ごとに存在するからである。一方、1のPGCと他のPGCとが異なるATS(VTS)を基礎とする場合には、1のPGCから他のPGCへの遷移があると、再生の対象となるPGCが変更されると共に、再生の基礎となるATS(VTS)も変更されることになる。これは、1のPGCから他のPGCへの遷移により、合成処理許否情報の変更と(DVDオーディオ規格に基づくデータの場合のみ)、出力チャンネル指示情報の変更が生じることを意味する。
【0104】
このことを考慮して、システムコントローラ51は、まず、PGCに遷移があったものの、両PGCの基礎となるATSまたはVTSが共通しており、その結果、再生の基礎となるATSまたはVTSに変更がないときには(ステップS22:YES)、処理を図6中のステップS14に戻し、PGCIの読取以降の処理を行う。
【0105】
一方、PGCの遷移により、再生の基礎となるATSまたはVTSが変更されたときには(ステップS22:NO、ステップS23:YES)、処理を図6中のステップS13に戻し、変更後のATSまたはVTSに含まれるATSIまたはVTSIの読取処理以降の処理を行う。
【0106】
次に、システムコントローラ51は、再生が終了したか否かを判定し(ステップS24)、再生がまだ終了しないときには(ステップS24:NO)、処理をステップS21に戻し、再生が終了するまでステップS21ないしステップS24の処理を繰り返す。
【0107】
一方、再生が終了したときには(ステップS24:YES)、再生終了処理を行い(ステップS25)、再生制御処理を終了させる。
【0108】
以上より、実施例にかかるDVDマルチチャンネル再生システム100によれば、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51が、AVアンプ装置60における出力制御部62の出力コントローラ63から、出力制御情報を受信し、それに基づいて音声信号の出力チャンネルを決定する構成としたから、DVDプレーヤ40において、AVアンプ装置60における音声信号の出力チャンネル設定やスピーカの接続状態などを自動的に認識または推測することができ、これらの設定・状態に適合した出力チャンネルを自動的に決定することができる。これにより、ユーザがDVDプレーヤ40の操作部50を操作して、DVDプレーヤ40に対し、音声信号の出力チャンネル設定やスピーカの接続状態の設定などを入力する手間を省くことができる。したがって、ユーザの負担を軽減することができると共に、マルチチャンネル再生を容易に実現することができる。
【0109】
また、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51において、出力制御情報に含まれるスピーカ接続情報に基づいて音声信号の出力チャンネルを決定する構成としたから、システムコントローラ51において、AVアンプ装置60における各出力線路61のスピーカ接続の有無を推測することができ、現在の各出力線路61の状態に適合した音声信号の出力チャンネルを決定することができる。これにより、現在の各出力線路61の状態に応じた音声信号を生成することができ、音声データを適切に再生することができる。例えば、AVアンプ装置60の各出力線路61のうち、2本の出力線路61に左側フロントスピーカと右側フロントスピーカがそれぞれ接続されているのみである場合に、DVDプレーヤ40で5.1チャンネルサラウンド対応のDVD映画ソフトを再生したとする。この場合、DVDプレーヤ40では、スピーカ接続情報に基づいて2チャンネルステレオ再生の出力チャンネルが設定され、オーディオデコーダ46においてダウンミックス処理がなされ、2チャンネルの音声信号が生成される。そして、この音声信号がAVアンプ装置60に出力される。したがって、映画の台詞が出力されないといった不具合が生じるのを防止することができる。
【0110】
また、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51において、出力チャンネル指示情報の示す出力チャンネルと出力制御情報に基づいて決定された出力チャンネルとを比較し、両者の適合判定処理を行い、両者が適合しない場合にダウンミック処理の設定を行う。そして、これらの判定・設定を、PGまたはPGC(PGCの基礎となるATSまたはVTS)ごとに行う。かかる構成としたから、個々のPGまたはPGCごとに、AVアンプ装置60の各出力線路61の状態に適合した音声信号を生成することができる。したがって、個々のPGまたはPGCごとに、音声データを適切に再生することができる。
【0111】
また、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51において、1つのPGCに複数種類の音声データが含まれている場合には、適合判定処理とダウンミックス処理の設定を、再生中に音声データが変更される度に行う構成としたから、複数種類の音声データのそれぞれについて、AVアンプ装置60の各出力線路61の状態に適合した音声信号を生成することができる。したがって、音声データが再生中に変更されても、音声データを適切に再生することができる。
【0112】
また、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51において、PGごとに、ダウンミックス処理が許されるか否かを判定する構成としたから、PGごとに、コンテンツ製作者の意図に反しない範囲で、現在の各出力線路61の状態に応じた音声データの再生を実現することができる。
【0113】
なお、上述した実施例では、情報再生装置としてのDVDプレーヤが出力制御装置と出力装置とが一体的に構成されたAVアンプ装置から、出力制御情報を受信する構成を例に挙げたが、情報再生装置が出力制御情報を受信する相手方となる装置、すなわち、情報再生装置に対して出力制御情報を送信する装置は特に限定されず、出力制御情報を保持する他の装置であれば、いかなる装置でもよい。
【0114】
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う情報再生システム、情報再生装置および情報再生方法並びにこれらの機能を実現するコンピュータプログラムもまた本発明の技術思想に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる情報再生システムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施例にかかるDVDマルチチャンネル再生システムの構成を示すブロック図である。
【図3】実施例にかかるAVアンプ装置における出力制御部の構成を示すブロック図である。
【図4】実施例にかかるDVDプレーヤの構成を示すブロック図である。
【図5】実施例における出力制御情報受信処理を示すフローチャートである。
【図6】実施例における再生制御処理を示すフローチャートである。
【図7】図6に続く再生制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,100…情報再生システム(DVDマルチチャンネル再生システム)
10,40…情報再生装置(DVDプレーヤ)
11…受信手段
12…出力チャンネル決定手段
13…情報取得手段
14…信号生成手段
15…信号出力手段
20,60…出力装置(AVアンプ装置)
21,61…出力線路
30,62…出力制御装置(出力制御部)
31,63a…記憶手段(記憶部)
32…制御手段
33…送信手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチチャンネルの音声再生を行う情報再生システム、情報再生装置および情報再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マルチチャンネルの音声再生を行う情報再生システムは、例えばサラウンド再生やホームシアターを実現するために用いられる。かかる情報再生システムには、DVDプレーヤなどの情報再生装置と、マルチチャンネル対応のAVアンプ装置と、5〜8個程度のスピーカを備えているものが多い。例えば、5.1チャンネルサラウンド再生を行うDVD再生システムにおいては、DVDプレーヤと、マルチチャンネルAVアンプと、左側フロントスピーカ、右側フロントスピーカ、センタスピーカ、サブウーファー、左側リアスピーカ、右側リアスピーカといった6個のスピーカを備えている。なお、ホームシアターを実現する場合には、これにモニタ装置が加えられる。
【0003】
このような情報再生システムにおいてマルチチャンネル再生を実現するためには、AVアンプ装置にマルチチャンネル再生を実現するのに必要な数のスピーカを接続し、AVアンプ装置に対してスピーカ接続の有無やスピーカ位置などを設定し、さらに情報再生装置に対してもスピーカ接続の有無やスピーカ位置などを設定することが要求される。ユーザは、このような準備を整えたときに、マルチチャンネル再生によるサラウンド効果や臨場感ある音場を体感することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなマルチチャンネル型の情報再生システムにおいて、マルチチャンネル再生を実現するためには、ユーザは、情報再生装置の操作スイッチなどを操作して、情報再生装置に対してスピーカ接続の有無やスピーカ位置などを設定入力することが要求される。
【0005】
しかし、ユーザがかかる設定入力を行うには、スピーカの種類や特性などの専門知識が必要であるし、スピーカの大きさや設置位置などの詳細な情報が必要な場合もある。このため、オーディオ製品の知識のないユーザにとって、かかる設定入力は難しく、設定入力を誤りやすいという問題がある。設定入力を誤ると、マルチチャンネル再生が実現されず、サラウンド効果が生じず、臨場感のある音場が再現されない場合がある。さらに、映画を再生するときには、映画の台詞が出力されないといった事態が起こる場合がある。
【0006】
また、スピーカ接続の有無やスピーカ位置などの設定を、情報再生装置とAVアンプ装置の双方に設定入力することは、手間がかかり、ユーザの負担が大きい。その結果、マルチチャンネル再生を実現するのが容易でないという問題がある。
【0007】
さらに、例えばDVDソフトによっては、DVDに記録されたタイトルごとに音声出力のチャンネル設定が異なる場合があり得る。この場合には、ユーザは、タイトルが変わる度に、情報再生装置における音声出力のチャンネル設定を変更することが要求される。そのため、設定変更作業に手間がかかり、ユーザの負担が大きいというという問題がある。
【0008】
本発明は上記に例示したような問題点に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、ユーザが音声出力のチャンネル設定を入力する作業を廃止または軽減し、ユーザの負担を減らすことができ、マルチチャンネル再生を容易に実現することができる情報再生システム、情報再生装置または情報再生方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1に記載の情報再生システムは、音声情報から音声信号を生成し、当該音声信号を出力する情報再生装置と、前記情報再生装置から出力された音声信号を出力線路に出力する出力装置と、前記出力装置における前記音声信号の前記出力線路への出力を制御する出力制御装置とを備えた情報再生システムであって、前記出力制御装置は、前記出力装置における前記音声信号の前記出力線路への出力を制御するための出力制御情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段により記憶された前記出力制御情報に基づいて前記出力装置を制御する制御手段と、前記記憶手段により記憶された前記出力制御情報を外部に送信する送信手段とを備え、前記情報再生装置は、前記出力制御装置から送信された前記出力制御情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された出力制御情報に基づいて前記音声信号の出力チャンネルを決定する出力チャンネル決定手段と、前記音声情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段によって取得された音声情報から、前記出力チャンネル決定手段により決定された出力チャンネルに対応した音声信号を生成する信号生成手段と、前記信号生成手段により生成された音声信号を出力する信号出力手段とを備えたこと特徴とする。
【0010】
上記課題を解決するために請求項8に記載の情報再生装置は、音声情報から音声信号を生成し、当該音声信号を出力する情報再生装置であって、当該情報再生装置から出力される音声信号の出力線路への出力を制御するための出力制御情報を保持する他の装置から、前記出力制御情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された出力制御情報に基づいて前記音声信号の出力チャンネルを決定する出力チャンネル決定手段と、前記音声情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段によって取得された音声情報から、前記出力チャンネル決定手段により決定された出力チャンネルに対応した音声信号を生成する信号生成手段と、前記信号生成手段により生成された音声信号を出力する信号出力手段とを備えたこと特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するために請求項15に記載のコンピュータプログラムは、コンピュータを請求項8ないし請求項14のいずれかに記載の情報再生装置として機能させることを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するために請求項16に記載の情報再生方法は、音声情報から音声信号を生成し、当該音声信号を出力する情報再生装置と、前記情報再生装置から出力された音声信号を出力線路に出力する出力装置と、前記出力装置における前記音声信号の前記出力線路への出力を制御するための出力制御情報を記憶し、その出力制御情報に基づいて前記出力装置を制御する出力制御装置とを備えた情報再生システムにおける情報再生方法であって、前記出力制御装置が前記出力制御情報を送信し、前記情報再生装置が当該出力制御情報を受信する通信工程と、前記情報再生装置が、前記通信工程において受信した前記出力制御情報に基づいて前記音声信号の出力チャンネルを決定する出力チャンネル決定工程と、前記情報再生装置が前記音声情報を取得する情報取得工程と、前記情報再生装置が、前記情報取得工程において取得した音声情報から、前記出力チャンネル決定工程において決定した出力チャンネルに対応した音声信号を生成する信号生成工程と、前記情報再生装置が、前記信号生成工程において生成した音声信号を出力する信号出力工程とを備えたこと特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1に基づいて説明する。
【0014】
まず、本発明の実施形態にかかる情報再生システムの全体について説明する。図1は本発明の実施形態にかかる情報再生システムの構成を示している。図1に示すように、本発明の実施形態にかかる情報再生システム1は、音声情報から音声信号を生成し、当該音声信号を出力する情報再生装置10と、情報再生装置10から出力された音声信号を出力線路21に出力する出力装置20と、出力装置20における音声信号の出力線路21への出力を制御する出力制御装置30とを備えている。
【0015】
次に、出力装置20について説明する。出力装置20は、例えばマルチチャンネル対応型のアンプ装置の一部として構成してもよいし、単独の出力装置として構成してもよい。各出力線路21の出力端には、通常、スピーカが接続される。出力装置20は、情報再生装置10から複数チャンネルの音声信号を取得した場合には、その音声信号をチャンネルごとに各出力線路21に分配して出力する。これにより、各チャンネルの音声信号が各スピーカに供給され、マルチチャンネル再生が実現される。出力線路21の数は、マルチチャンネル再生の仕様によって異なる。例えば、5.1チャンネルサラウンド再生に対応した出力装置の場合には、通常6本の出力線路が設けられ、7.1チャンネルサラウンド再生に対応した出力装置の場合には、通常8本の出力線路が設けられるが、出力線路21の数はこれらに限定されない。また、情報再生装置10から出力装置20へ供給される音声信号は、デジタル信号でもアナログ信号でもよい。
【0016】
次に、出力制御装置30について説明する。出力制御装置30は、例えば、マルチチャンネル対応型のアンプ装置として、出力装置20と共に1個の筐体に一体的に収容する構成としてもよいし、単独の装置として構成してもよい。また、出力制御装置30を、情報再生システム1全体を統合する総合制御装置として構成してもよい。出力制御装置30は、出力装置20における音声信号の出力線路への出力を制御するための出力制御情報を記憶する記憶手段31と、記憶手段31により記憶された出力制御情報に基づいて出力装置20を制御する制御手段32と、記憶手段31により記憶された出力制御情報を外部に送信する送信手段33とを備えている。
【0017】
記憶手段31により記憶された出力制御情報としては、例えば、音声信号の出力を2チャンネルステレオ出力とするか、5.1チャンネルサラウンド出力とするかといった音声出力のチャンネル設定のほか、出力装置20における出力線路にスピーカが接続されているか否か(スピーカ接続の有無)、各出力線路に接続されているスピーカの大きさ、位置、出力音圧レベル、周波数特性などの情報が考えられる。記憶手段31はこれらの情報の一部または全部を出力制御情報として記憶し、制御手段32は、記憶手段31により記憶された出力制御情報に基づいて出力装置20を制御する。送信手段33は、記憶手段31により記憶された出力制御情報を外部に送信する。送信の方法は有線でも無線でもよい。
【0018】
次に、情報再生装置10について説明する。情報再生装置10は、マルチチャンネル再生機能を備えた再生装置であり、例えば、DVD、コンパクトディスク、光磁気ディスク、磁気メモリなどの記録媒体に記録された情報を再生する再生装置、またはテレビ放送やインターネットで受信できる情報を再生する再生装置である。情報再生装置10は、出力制御装置30から送信された出力制御情報を受信する受信手段11と、受信手段11により受信された出力制御情報に基づいて音声信号の出力チャンネルを決定する出力チャンネル決定手段12と、音声情報を取得する情報取得手段13と、情報取得手段13によって取得された音声情報から、出力チャンネル決定手段12により決定された出力チャンネルに対応した音声信号を生成する信号生成手段14と、信号生成手段14により生成された音声信号を出力する信号出力手段15とを備えている。
【0019】
受信手段11は、出力制御装置30から送信された出力制御情報を受信する。出力制御装置30から情報再生装置10への出力制御情報の送信は、例えば、出力制御装置30と情報再生装置10との間の接続が完了したときや、両装置の電源が投入されたときなどに、出力制御装置30が自動的に送信する構成としてもよいし、情報再生装置10が出力制御装置30に対して出力制御情報の送信を要求し、それに応じて出力制御装置30が出力制御情報を送信する構成としてもよい。また、ユーザが出力制御装置30を操作して出力制御情報を送信する構成としてもよい。また、受信の方法は有線でもよいし、無線でもよい。
【0020】
出力チャンネル決定手段12は、受信手段11により受信された出力制御情報に基づいて音声信号の出力チャンネルを決定する。例えば、出力制御情報に、出力装置20において音声信号の出力を2チャンネルステレオ出力とするか、5.1チャンネルサラウンド出力とするかといった音声信号の出力チャンネル設定の情報が含まれている場合には、出力チャンネル決定手段12は、この出力チャンネル設定の情報に基づいて、信号生成手段14で生成される音声信号の出力チャンネルを2チャンネルステレオとするか、5.1チャンネルサラウンドとするかを決定する構成としてもよい。また、出力制御情報に、例えば出力装置20における各出力線路21のスピーカ接続の有無、スピーカの大きさ、位置、出力音圧レベル、周波数特性などについての情報が含まれている場合には、出力チャンネル決定手段12は、これらの情報に基づいて、出力装置20における各出力線路21の状態を認識し、かかる状態に適合するように音声信号の出力チャンネルを決定する構成としてもよい。
【0021】
情報取得手段13は音声情報を取得する。例えば、音声情報がDVD、コンパクトディスク、光磁気ディスクなどの記録媒体に記録されている場合には、情報取得手段13は、光ピックアップまたは磁気ヘッド等の情報読取手段を備え、かかる情報読取手段を介して記録媒体から音声情報を読み取る。また、音声情報がテレビ放送やインターネットで受信できる場合には、情報取得手段13は、これらの通信回線に接続するインタフェースを備え、かかるインタフェースを介して音声情報を受信する。
【0022】
信号生成手段14は、音声情報から、出力チャンネル決定手段12により決定された出力チャンネルに対応した音声信号を生成する。信号出力手段15は、この音声信号を出力装置20に対して出力する。
【0023】
以上のような構成を有する情報再生システム1によれば、情報再生装置10が、出力制御装置30から、出力装置20における音声信号の各出力線路21への出力を制御するための出力制御情報を受信する構成としたから、情報再生装置10は、出力装置20における音声信号の出力チャンネル設定や、各出力線路21の状態などを自動的に認識することができる。これにより、ユーザが情報再生装置10の操作スイッチ等を操作して、情報再生装置10に対し、音声信号の出力チャンネル設定やスピーカの接続状態の設定などを入力する手間を省くことができる。したがって、ユーザの負担を軽減することができ、マルチチャンネル再生を容易に実現することができる。
【0024】
また、情報再生装置10において、出力制御装置30から送信された出力制御情報を受信して、音声信号の出力チャンネルを自動的に決定し、この出力チャンネルに対応した音声信号を生成する構成としたから、情報再生装置10において、現在の出力装置20における各出力線路21の状態に適合した音声信号を自動的に生成することができる。したがって、現在の出力装置20における各出力線路21の状態に応じて、音声情報を適切に再生することが可能となる。
【0025】
次に、本実施形態にかかる情報再生システム1の各種態様について説明する。
【0026】
出力装置20における出力線路21にスピーカが接続されているか否かを示すスピーカ接続情報を出力制御情報に含ませると共に、情報再生装置10における出力チャンネル決定手段12を、出力制御情報に含まれるスピーカ接続情報に基づいて出力線路21にスピーカが接続されているか否かを判定し、この判定結果に基づいて音声信号の出力チャンネルを決定する構成としてもよい。例えば、出力装置20における複数の出力経路21のうち2本の出力経路21に左側フロントスピーカと右側フロントスピーカのみが接続されており、残りの出力経路21にはスピーカが接続されていない場合には、出力チャンネル決定手段12は、その旨をスピーカ接続情報に基づいて認識し、音声信号の出力チャンネルをフロントL/フロントRの2チャンネルに決定する。
【0027】
これにより、情報再生装置10において、音声の出力が可能な出力線路21を認識させることができ、ユーザによるスピーカ接続状態の設定入力などの手間を省くことができると共に、情報再生装置10において現在の出力装置20における出力線路21の状態に適合した音声信号の生成および出力が可能となる。
【0028】
また、情報再生装置10に、出力制御装置30に対して出力制御情報の送信を要求する要求手段をさらに備える構成としてもよい。この場合、出力制御装置30は、情報再生装置10の要求手段による要求に応じて、出力制御情報を送信する。
【0029】
これにより、情報再生装置10と出力制御装置30との間の出力制御情報の送受信を確実に行うことができる。
【0030】
また、情報再生装置10と出力制御装置30とをバスによって相互に接続する構成としてもよい。この場合、出力制御装置30の送信手段33は出力制御情報をバスを通じて送信し、情報再生装置10の受信手段11は出力制御情報をバスを通じて受信する。
【0031】
これにより、システムを構成する各機器を接続する共用のバスを利用して、情報再生装置10と出力制御装置30との間の通信を容易に実現することができる。
【0032】
また、音声情報が、音声自体に係る情報である音声実体情報と、当該音声実体情報から生成される音声信号の出力チャンネルを指示する出力チャンネル指示情報とを含む構成である場合がある。出力チャンネル指示情報は、例えば、音声実体情報をマルチチャンネル再生するために、音声情報の製作者側が指定または推奨した出力チャンネルを示す情報である。出力チャンネル指示情報は、例えば第1チャンネルを左側フロントに出力し、第2チャンネルを右側フロントに出力するといった具体的な出力チャンネル設定を示す情報である場合もあれば、単にチャンネル数を示すのみの情報である場合もある。例えば、5.1チャンネルサラウンド対応のDVD映画ソフトの場合には、5.1チャンネルサラウンド再生対応の複数チャンネルの音声実体情報と、5.1チャンネルサラウンド再生を実現するための具体的な出力チャンネル設定が記録されている。
【0033】
音声情報がこのような構成を有する場合には、情報再生装置10における信号生成手段14を、情報取得手段13により取得された音声情報に含まれる出力チャンネル指示情報が指示する出力チャンネルと出力チャンネル決定手段12により決定された出力チャンネルとを比較し、両者が適合するか否かを判定する適合判定処理を行う判定手段と、この判定手段による判定結果により、出力チャンネル指示情報が指示する出力チャンネルと出力チャンネル決定手段により決定された出力チャンネルが適合しないときには、音声情報に含まれる音声実体情報から音声信号を生成するにあたり、当該音声信号の出力チャンネルを適合させるための信号合成処理を行う合成手段とを備える構成としてもよい。
【0034】
このような構成を有する信号生成手段14によれば、情報再生装置10において、出力装置20における各出力線路21の接続状態に適合した音声信号を生成することができる。これにより、現在の出力装置20における各出力線路21の状態に応じて音声情報を再生することができる。したがって、音声情報の一部が出力されないといった事態や、雑音が出力されるといった事態を防止することができる。
【0035】
また、音声情報が、音声情報単位に分割されていると共に、各音声情報単位につき出力チャンネルを指示する出力チャンネル指示情報を含む構成である場合がある。
【0036】
例えば、DVDオーディオ規格に基づくDVDの場合、例えば音楽を再生するのに必要な情報は、ATS(オーディオタイトルセット)というユニットに分けられて記録されている。DVDのオーディオゾーンには、1個以上(最大99個)のATSを記録することができる。各ATSには、音楽を構成する音声実体情報(プレゼンテーションデータ)と、音声実体情報の再生を制御するための種々の制御情報(ナビゲーションデータ)が含まれている。ナビゲーションデータの中には、PGCI(プログラムチェイン情報)が含まれ、このPGCIによって、例えば音楽1曲(1トラック)を構成する音声実体情報が関連付けられ、実質的な1個の音楽情報が構築される。そして、かかる実質的な1個の音楽情報をPG(プログラム)と呼ぶ。このPGが音声情報単位に当たると考えることができる。
【0037】
また、DVDオーディオ規格によれば、各ATSには、自己のATS内に含まれる音声実体情報の出力チャンネルを指示する制御情報がナビゲーションデータの1つとして記録されている。この制御情報が出力チャンネル指示情報に当たる。1のATSに含まれるPGCIによって1個のPGが構築されたとき、そのPGに係る音声実体情報の出力チャンネルは、当該1のATSに含まれる出力チャンネル指示情報によって設定されることが予定されている。
【0038】
音声情報がこのような構成を有する場合には、情報再生装置10における信号生成手段14を、各音声情報単位の再生をするごとに、当該音声情報単位に対応する出力チャンネル指示情報に基づいて適合判定処理および信号合成処理を行う構成としてもよい。例えば、個々の音声情報単位の再生を開始する時に、適合判定処理と信号合成処理を行う。
【0039】
これにより、現在の出力装置20における各出力経路21の状態に適合した出力チャンネルの音声信号を、個々の音声情報単位ごとに生成することができる。したがって、各音声情報単位に対応する出力チャンネル指示情報によって指示された出力チャンネルが、個々の音声情報単位ごとに異なっていても、個々の音声情報単位を適切に再生することができる。また、個々の音声情報単位ごとに適切な出力チャンネルが自動的に設定されるので、ユーザの設定入力の手間を省くことができる。
【0040】
また、音声情報には、信号合成処理の許否を示す合成処理許否情報が含まれている場合がある。この場合には、情報再生装置10の信号生成手段14を、情報取得手段13により取得された音声情報に含まれる合成処理許否情報に基づいて信号合成処理が許されるか否かを判定し、この判定結果により信号合成処理が許されるときに限り、信号合成処理を行う構成としてもよい。
【0041】
これにより、信号合成処理が許される音声情報についてのみ、信号合成処理を行うことができる。
【0042】
なお、以上のような実施形態は、専用のシステムまたは装置としてハードウェアと一体的に構成する形態で実現してもよいし、コンピュータにプログラムを読み込ませることによって実現してもよい。
【0043】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図2ないし図7に基づいて説明する。以下の実施例は、本発明の情報再生システムをDVDマルチチャンネル再生システムに適用し、本発明の情報再生装置をDVDプレーヤに適用した例である。
【0044】
まず、本発明の実施例にかかるDVDマルチチャンネル再生システムについて図2を参照して説明する。
【0045】
図2は実施例にかかるDVDマルチチャンネル再生システムの構成を示している。図2に示すように、実施例にかかるDVDマルチチャンネル再生システム100は、DVDプレーヤ40と、マルチチャンネル対応のAVアンプ装置60とを備えている。
【0046】
DVDプレーヤ40は、マルチチャンネル再生機能を備えており、DVDに記録された音声データを読み取り、この音声データから音声信号を生成し、この音声信号をAVアンプ装置60に出力する情報再生装置である。DVDプレーヤ40は、DVDオーディオ規格に基づくデータおよびDVDビデオ規格に基づくデータの双方を再生することができる。
【0047】
AVアンプ装置60は、DVDプレーヤ40から出力される音声信号を受け取り、この音声信号を6本の出力線路61、61、…に分配して出力する出力装置である。AVアンプ装置60の各出力線路61の出力端には6個のスピーカ71、71、…が接続されている。これらのスピーカは、具体的には、左側フロントスピーカ、右側フロントスピーカ、センタスピーカ、サブウーファー、左側リアスピーカおよび右側リアスピーカである。AVアンプ装置60の各出力線路61に出力された音声信号は、これらのスピーカ71に供給される。
【0048】
また、AVアンプ装置60には出力制御部62が設けられている。出力制御部62は、AVアンプ装置60における音声信号の各出力線路61への出力を制御するものである。
【0049】
DVDプレーヤ40(システムコントローラ51)とAVアンプ装置60(出力制御部62の出力コントローラ63)は、共用バス72を介して接続されている。DVDプレーヤ40とAVアンプ装置60は、共用バス72を介して相互に通信を行う。なお、共用バス72には、例えばチューナー、コンパクトディスクプレーヤ、パソコンなどの他の機器を接続することができる。これらの機器を共用バス72に接続したときには、これらの機器とDVDプレーヤ40およびAVアンプ装置60との間でも情報の通信を行うことができるようになる。
【0050】
次に、AVアンプ装置60における出力制御部62について図3を参照して説明する。
【0051】
図3はAVアンプ装置60に設けられた出力制御部62の構成を示している。図3に示すように、出力制御部62は、出力コントローラ63および操作部64を備えている。出力コントローラ63は、CPU(セントラルプロセッシングユニット)、ROM(リードオンリメモリ)などの演算回路および記憶回路を備えている。また、出力コントローラ63内には、RAM(ランダムアクセスメモリ)などの書換可能な記憶回路からなる記憶部63aが設けられている。また、出力コントローラ63は共用バス72に接続されている。操作部64は、ユーザによる出力制御部62に対する操作を可能にするユーザインタフェースであり、操作スイッチ等を備えている。
【0052】
このような構成を有する出力制御部62において、出力コントローラ63は、AVアンプ装置60における音声信号の各出力線路61への出力を制御するための出力制御情報を記憶する。出力制御情報には、各出力線路61にスピーカが接続されているか否か(スピーカ接続の有無)を示すスピーカ接続情報が含まれている。
【0053】
例えば、DVDマルチチャンネル再生システム100によってDVDを再生する準備の段階で、ユーザは、上述した6個のスピーカ71を室内に設置し、各スピーカ71をAVアンプ装置60の各出力線路61に接続する。そして、ユーザは、AVアンプ装置60における出力制御部62の操作部64を用いて、各出力線路61にスピーカ71を接続した旨を設定入力する。出力コントローラ63は、この設定入力の内容、すなわちスピーカ接続情報を出力制御情報の一部として記憶部63aに記憶する。
【0054】
なお、スピーカ接続情報だけでなく、音声信号の出力チャンネル設定(例えば2チャンネルステレオか5.1チャンネルサラウンドかの選択設定)や、スピーカの大きさ、位置、出力音圧レベル、周波数特性などの設定入力をユーザに要求し、これらの設定内容を出力制御情報の一部として記憶部63aに記憶する構成としてもよい。また、AVアンプ装置60に自動音場設定機能を持たせ、スピーカ接続の有無や位置などの設定を自動的に行い、その設定内容を出力制御情報として記憶部63aに記憶する構成としてもよい。
【0055】
出力コントローラ63は、記憶部63aに記憶された出力制御情報に基づいて、AVアンプ装置60における音声信号の各出力線路61への出力を制御する。
【0056】
また、出力コントローラ63は、DVDプレーヤ40からの要求に応じて、記憶部63aに記憶された出力制御情報を共用バス72に送信する。
【0057】
次に、DVDプレーヤ40の構成について図4を参照して説明する。
【0058】
図4は本実施例にかかるDVDプレーヤ40の構成を示している。図4に示すように、DVDプレーヤ40は、スピンドルモータ41、光ピックアップ42、サーボ制御部43、復調部44、ストリーム分離部45、オーディオデコーダ46、ビデオデコーダ47、サブピクチャデコーダ48、ビデオ信号処理部49、操作部50、およびシステムコントローラ51を備えている。
【0059】
スピンドルモータ41は、DVD80を回転させるモータである。光ピックアップ42は、DVD80の記録面に光ビームを照射し、DVD80に記録されたデータ信号を読み取るものである。サーボ制御部43は、スピンドルモータ41の回転および光ピックアップ42の照射位置を制御するための制御回路である。
【0060】
復調部44は光ピックアップ42により読み取られたデータ信号を復調する回路である。ストリーム分離部45は、復調部44から出力されたデータ信号から、音声データ(音声実体情報)、動画データ、字幕データを抽出し、音声データをオーディオデコーダ46に、動画データをビデオデコーダ47に、字幕データをサブピクチャデコーダ48にそれぞれ分離して出力する回路である。
【0061】
オーディオデコーダ46は、DVD80上において符号化して記録されている音声データを復号して音声信号を生成する回路である。DVD80に記録されたソフトが例えば5.1チャンネルサラウンド再生対応のソフトである場合には、DVD80には例えば6チャンネルの音声データが記録されている。このようなDVD80を再生するときには、オーディオデコーダ46は、これら6チャンネルの音声データを受け取り、6チャンネルの音声信号を生成する。さらに、オーディオデコーダ46は、このようにチャンネル数を変えずに音声データから音声信号を生成するだけでなく、音声データから音声信号を生成する過程において、信号合成処理を行い、音声信号のチャンネル数を減少させる機能を有する。かかる信号合成処理はダウンミックス処理と呼ばれる。
【0062】
ビデオデコーダ47は、動画データを復号する回路であり、サブピクチャデコーダ48は、字幕データを復号する回路である。ビデオ信号処理部49は、復号された動画出力と字幕出力とを合成する回路である。
【0063】
操作部50は、ユーザによるDVDプレーヤ40に対する操作を可能にするユーザインタフェースであり、操作スイッチ、リモコン等を備えている。
【0064】
システムコントローラ51は、CPU、ROM等の演算回路および記憶回路を有し、DVDプレーヤ40の総合的な制御を行うと共に、後述の出力制御情報受信処理および再生制御処理を行う。また、システムコントローラ51は、RAM等の書換可能な記憶回路からなる記憶部51aを備えている。また、システムコントローラ51は共用バス72に接続されている。
【0065】
このような構成を有するDVDプレーヤ40において、ユーザがDVDプレーヤ40にDVD80を装填すると、サーボ制御部43の制御の下、スピンドルモータ41によりDVD80が回転し、光ピックアップ42によりDVD80に記録されたデータ信号が読み取られる。光ピックアップ42によって読み取られたデータ信号は、復調部44により復調され、ストリーム分離部45に供給される。そして、ストリーム分離部45により、データ信号から音声データが抽出される。さらに、この音声データは、オーディオデコーダ46に供給され、オーディオデコーダ46によって復号され、デジタル信号の音声信号としてAVアンプ装置60に出力される。AVアンプ装置60において、音声信号はチャンネルごとにD/A(デジタル−アナログ)変換され、各出力線路61を通じて各スピーカ71に出力される。
【0066】
次に、DVD80に記録されたデータの構造について説明する。DVD80に記録された音声データ等は、DVDオーディオ規格またはDVDビデオ規格に基づく構造を有している。
【0067】
DVDオーディオ規格に基づくデータ構造と、DVDビデオ規格に基づくデータ構造とは、基本的な構造は類似しているが、細かい点が異なっている。そこで、以下、DVDオーディオ規格に基づくデータ構造と、DVDビデオ規格に基づくデータ構造とをそれぞれ説明する。
【0068】
まず、DVDオーディオ規格に基づくデータ構造について説明する。DVDオーディオ規格によれば、例えば音楽を再生するのに必要なデータは、ATS(オーディオタイトルセット)というユニットに分けられて記録されている。DVDのオーディオゾーンには、1個以上(最大99個)のATSを記録することができる。各ATSには、例えば音楽の実体を構成する音声データ(プレゼンテーションデータ)と、音声データの再生を制御するための種々の制御情報(ナビゲーションデータ)が含まれている。ナビゲーションデータの中には、PGCI(プログラムチェイン情報)が含まれ、このPGCIによって、例えば音楽1曲(1トラック)を構成する音声データが関連付けられ、実質的な1個の音楽情報が構築される。そして、かかる実質的な1個の音楽情報をPG(プログラム)と呼ぶ。
【0069】
また、DVDオーディオ規格によれば、各ATSには、自己のATS内に含まれる音声データの出力チャンネルを指示する出力チャンネル指示情報がナビゲーションデータの1つとして記録されている。1のATSに含まれるPGCIによって1個のPGが構築されたとき、そのPGに係る音声データの出力チャンネルは、当該1のATSに含まれる出力チャンネル指示情報によって設定されることが予定されている。
【0070】
出力チャンネル指示情報についてより具体的に説明すると、出力チャンネル指示情報は、当該PGに係る音声データにつき、コンテンツ製作者側が指定または推奨した出力チャンネルを示す情報である。例えば、当該PGに係る音声データが5.1チャンネルサラウンド対応の場合には、当該PGに係る音声データは6チャンネルを有する。この場合、6チャンネルのうち、第1チャンネルは左側フロントに、第2チャンネルは右側フロントに、第3チャンネルはセンタに、第4チャンネルは左側リアに、第5チャンネルは右側リアに、第6チャンネルはサブウーファーにそれぞれ出力されるように、出力チャンネルを設定すべき旨を指示する情報が出力チャンネル指示情報に含まれている。
【0071】
出力チャンネル指示情報は、ATSごとに存在する。DVDに複数のATSが記録されている場合には、各ATSにつき、異なる出力チャンネルを指示した出力チャンネル指示情報を記録することができる。この場合には、1のATSを基礎として構築されるPGに係る音声データに設定すべき出力チャンネルと、他のATSを基礎として構築されるPGに係る音声データに設定すべき出力チャンネルは、相互に異なることになる。
【0072】
また、DVDオーディオ規格によれば、各PGに係る音声データにつき、オーディオデコーダ46によるダウンミックス処理の許否を示す合成処理許否情報が付加されている。合成処理許否情報は、PGごとに存在する。したがって、合成処理許否情報に基づき、1のPGに係る音声データについてはダウンミックス処理を許可し、他のPGに係る音声データについてはダウンミックス処理を禁止することが可能である。
【0073】
なお、DVDオーディオ規格によれば、出力チャンネル指示情報は、AMG(オーディオマネージャー)内に存在するAMGI(オーディオマネージャー情報)に含まれる管理テーブル(AMGI_MAT)、および、ATS内に存在するATSI(オーディオタイトルセット情報)に含まれる管理テーブル(ATSI_MAT)の中に記録されている。また、合成処理許否情報は、ATSIに含まれるATSI_PGCI(プログラムチェイン情報)に記録されている。
【0074】
次に、DVDビデオ規格に基づくデータ構造について説明する。DVDビデオ規格によれば、例えば映画を再生するのに必要なデータは、VTS(ビデオタイトルセット)というユニットに分けられて記録されている。DVDのビデオゾーンには、1個以上(最大99個)のVTSを記録することができる。各VTSには、映画を構成する音声データ、動画データおよび字幕データ(プレゼンテーションデータ)と、これらのデータの再生を制御するための種々の制御情報(ナビゲーションデータ)が含まれている。ナビゲーションデータの中には、PGCI(プログラムチェイン情報)が含まれ、このPGCIによって、例えば映画の1タイトルを構成する音声データ、動画データおよび字幕データが関連付けられ、実質的な1個の映画情報が構築される。そして、かかる実質的な1個の映画情報をPGC(プログラムチェイン)と呼ぶ。なお、1タイトルを複数のPGCで構成することも可能である。
【0075】
また、DVDビデオ規格によれば、各VTSには、自己のVTS内に含まれる音声データの出力チャンネルを指示する出力チャンネル指示情報がナビゲーションデータの1つとして記録されている。1のVTSに含まれるPGCIによって1個のPGCが構築されたとき、そのPGCに係る音声データの出力チャンネルは、当該1のVTSに含まれる出力チャンネル指示情報によって設定されることが予定されている。なお、DVDビデオ規格に基づく出力チャンネル指示情報は、DVDオーディオ規格に基づく出力チャンネル指示情報と異なり、単に音声データに設定されたチャンネル数が記述されているのみである。
【0076】
出力チャンネル指示情報は、VTSごとに存在する。したがって、DVDに複数のVTSが記録されている場合には、各VTSにつき、異なる出力チャンネルを指示した出力チャンネル指示情報を記録することができる。この場合には、1のVTSを基礎として構築されるPGCに係る音声データに設定された出力チャンネルと、他のVTSを基礎として構築されるPGCに係る音声データに設定された出力チャンネルは、相互に異なることになる。
【0077】
また、DVDビデオ規格によれば、1つのPGCに、選択的に再生されることが予定された複数種類の音声データを含ませることができる。例えば、PGCが映画である場合には、そのPGCに、英語の音声データと日本語の音声データを含ませることができる。これにより、ユーザは、映画の台詞として、英語および日本語のいずれかを選んで再生することができる。PGCがこのような構成を有する場合には、複数種類の音声データのそれぞれに対応する出力チャンネル指示情報が存在する。そして、各出力チャンネル指示情報の指示する出力チャンネル(チャンネル数)を異ならせることできる。例えば、映画の英語の台詞を5.1サラウンド再生(6チャンネル)とし、日本語の台詞をフロントL/フロントRステレオ再生(2チャンネル)とすることが可能である。
【0078】
なお、DVDビデオ規格によれば、出力チャンネル指示情報は、VMG(ビデオマネージャー)内に存在するVMGI(ビデオマネージャー情報)に含まれる管理テーブル(VMGI_MAT)、および、VTS内に存在するVTSI(ビデオタイトルセット情報)に含まれる管理テーブル(VTSI_MAT)の中に記録されている。
【0079】
また、DVDビデオ規格に基づくデータにおいては、合成処理許否情報は存在しない。
【0080】
次に、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51によって実行される出力制御情報受信処理について図5を参照して説明する。
【0081】
図5は出力制御情報受信処理を示している。図5に示すように、DVDプレーヤ40の電源が投入されると、システムコントローラ51は、共用バス72への接続処理を行う(ステップS1)。
【0082】
接続処理が完了すると(ステップS2:YES)、次に、システムコントローラ51は、共用バス72に接続された機器に対し、出力制御情報の送信を要求する(ステップS3)。
【0083】
共用バス72には、AVアンプ装置60に設けられた出力制御部62の出力コントローラ63が接続されており、出力コントローラ63の記憶部63aには出力制御情報が記憶されている。出力コントローラ63は、システムコントローラ51の要求に応じて、記憶部63aに記憶された出力制御情報を送信する。出力コントローラ63から送信された出力制御情報は、共用バス72を介してDVDプレーヤ40のシステムコントローラ51に供給される。
【0084】
システムコントローラ51が、出力コントローラ63から出力制御情報を受信すると(ステップS4:YES)、次に、システムコントローラ51は、その出力制御情報を記憶部51aに記憶する。以上より、出力制御情報受信処理は終了する。
【0085】
次に、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51によって実行される再生制御処理について図6および図7を参照して説明する。
【0086】
図6および図7は再生制御処理を示している。図6に示すように、DVDプレーヤ40にDVD80が装填されると、システムコントローラ51は再生制御処理を開始する。
【0087】
DVD80に記録されたデータがDVDオーディオ規格に基づくデータである場合には、システムコントローラ51は、まず、DVD80から、AMGIを読み取る。一方、DVD80に記録されたデータがDVDビデオ規格に基づくデータである場合には、システムコントローラ51は、DVD80から、VMGIを読み取る(ステップS11)。
【0088】
次に、ユーザが、操作部50を用いて、DVDプレーヤ40に対して再生すべきトラックまたはタイトルを選択し、再生開始の指示を入力すると、システムコントローラ51は、これを認識し(ステップS12:YES)、選択されたトラックまたはタイトルに対応するPGCを再生の対象として特定する。
【0089】
次に、システムコントローラ51は、再生の対象として特定されたPGCの基礎となるATSまたはVTSに含まれるATSIまたはVTSIを、DVD80から読み取る。そして、ATSIまたはVTSIに含まれる出力チャンネル指示情報を抽出し、これを記憶部51aに記憶する(ステップS13)。
【0090】
なお、DVD80に記録されたデータがDVDビデオ規格に基づくデータである場合には、1つのPGCに、選択的に再生されることが予定された複数種類の音声データ(例えば日本語の音声データと英語の音声データ)が含まれている場合がある。この場合には、上述したように、これら複数種類の音声データのそれぞれについて出力チャンネル指示情報が存在する。ユーザが再生の対象として選択したPGCが、このような複数種類の音声データを含むPGCであった場合には、システムコントローラ51は、複数種類の音声データのそれぞれに対応する出力チャンネル指示情報をVTSIから抽出し、記憶部51aに記憶する。
【0091】
次に、システムコントローラ51は、PGCI(プログラムチェイン情報)をDVD80から読み取る。ここで、DVD80に記録されたデータがDVDオーディオ規格に基づくデータである場合には、PGCIに合成処理許否情報が含まれている。この場合には、システムコントローラ51は、合成処理許否情報をPGCIから抽出し、これを記憶部51aに記憶する(ステップS14)。
【0092】
次に、システムコントローラ51は、出力制御情報受信処理(図5参照)において記憶部51aに記憶された出力制御情報を参照し、これに基づいて音声信号の出力チャンネルを決定する(ステップS15)。すなわち、出力制御情報には、AVアンプ装置60における各出力線路61にスピーカが接続されているか否かを示すスピーカ接続情報が含まれている。システムコントローラ51は、このスピーカ接続情報を参照して、AVアンプ装置60における各出力線路61の状態を推測し、各出力線路61の状態に適合するように、音声信号の出力チャンネルを決定する。より具体的には、システムコントローラ51は、スピーカ接続情報を参照し、各出力線路61のうち音声信号を正常に出力可能な出力線路61を推測する。そして、音声信号の各チャンネルが出力可能な各出力線路61に適切に出力されるように、音声信号の出力チャンネルを決定する。例えば、AVアンプ装置60における複数の出力経路61のうち2本の出力経路61に左側フロントスピーカと右側フロントスピーカのみが接続されており、残りの出力経路61にはスピーカが接続されていない場合には、システムコントローラ51は、その旨をスピーカ接続情報に基づいて認識し、音声信号の出力チャンネルをフロントL/フロントRの2チャンネルに決定する。
【0093】
次に、システムコントローラ51は、ステップS13で記憶部51aに記憶された出力チャンネル指示情報を参照し、出力チャンネル指示情報の示す出力チャンネルと、ステップS15でスピーカ接続情報に基づいて決定された出力チャンネルとを比較し(ステップS16)、両者が適合するか否かを判定する(ステップS17)。
【0094】
判定の結果、出力チャンネル指示情報の示す出力チャンネルとステップS15でスピーカ接続情報に基づいて決定された出力チャンネルとが適合したときには(ステップS17:YES)、システムコントローラ51は、処理を図7中のステップS20に進める。
【0095】
一方、ステップS17の判定の結果、ステップS15でスピーカ接続情報に基づいて決定された出力チャンネルが、出力チャンネル指示情報の示す出力チャンネルと適合しないときには、次に、システムコントローラ51は、ステップS14で記憶部51aに記憶された合成処理許否情報を参照する。そして、この情報に基づいて、現在再生の対象となっているPGに係る音声データについて、ダウンミックス処理を行うことが許されるか否かを判定する(ステップS18)。
【0096】
判定の結果、現在再生の対象となっているPGに係る音声データについて、ダウンミックス処理を行うことが許されるときには(ステップS18:YES)、ダウンミックス処理を行うための設定をする。具体的には、システムコントローラ51がオーディオデコーダ46を制御してダウンミックス処理の設定を行う(ステップS19)。
【0097】
一方、判定の結果、現在再生の対象となっているPGに係る音声データについて、ダウンミックス処理を行うことが禁止されているときには(ステップS18:NO)、ダウンミックス処理の設定は行わずに、処理を図7中のステップS20に進める。
【0098】
なお、DVD80に記録されたデータがDVDビデオ規格に基づくデータである場合には、そもそも合成処理許否情報は存在しないので、合成処理許否情報は記憶部51aに存在しない。この場合には、ステップS18において常に「YES」と判定され、ステップS19で、ダウンミックス処理の設定が行われる。
【0099】
次に、図7中のステップS20で、システムコントローラ51は、再生開始処理を行う。これにより、DVD80に記録された音声データはオーディオデコーダ46で復号され、音声信号に変換される。このとき、ステップS19でダウンミックス処理の設定がなされた場合には、ダウンミック処理が実行される。
【0100】
次に、システムコントローラ51は、再生中に出力チャンネルに変更があったか否かを判定する(ステップS21)。すなわち、DVD80に記録されたデータがDVDビデオ規格に基づくデータである場合であって、かつ、1つのPGCに複数種類の音声データ(例えば英語と日本語)が含まれている場合には、PGCの再生中に音声データを変更することが可能である。例えば、ユーザは、映画の再生中に、DVDプレーヤ40の操作部50を操作して、映画の台詞を英語から日本語に切り換えることができる。この場合、当該PGCに含まれる複数種類の音声データに予定された出力チャンネル(各音声データに対応する出力チャンネル指示情報の示す出力チャンネル)が相互に異なると、音声データの変更により、出力チャンネルの変更(すなわち再設定の必要)が生じることになる。システムコントローラ51は、ステップS21でこれを検知し、判定する。
【0101】
そして、再生中に出力チャンネルに変更があったときには(ステップS21:YES)、処理を図6中のステップS15に戻し、変更後の音声データに対応する出力チャンネル指示情報に基づいて、ステップS15以降の処理を行う。
【0102】
一方、再生中に出力チャンネルに変更がないときには(ステップS21:NO)、システムコントローラ51は、次に、PGCに遷移があったか否かを判定する(ステップS22およびS23)。例えば、1のPGCを再生中に、ユーザがDVDプレーヤ40の操作部50を操作して、再生すべきトラックまたはタイトルを変更すると、再生の対象となるPGCが他のPGCへ遷移する。
【0103】
ここで、複数のPGCが存在する場合、1のPGCと他のPGCとが共通のATS(VTS)を基礎とする場合と、相互に異なるATS(VTS)を基礎とする場合がある。1のPGCと他のPGCとが共通のATS(VTS)を基礎とする場合には、1のPGCから他のPGCへの遷移があると、再生の対象となるPGCが変更されるが、再生の基礎となるATS(VTS)は変更されないことになる。これは、1のPGCから他のPGCへの遷移により、合成処理許否情報の変更が生じるが(DVDオーディオ規格に基づくデータの場合のみ)、出力チャンネル指示情報の変更は生じないことを意味する。なぜなら、合成処理許否情報はPGCごとに存在するが、出力チャンネル指示情報はATS(VTS)ごとに存在するからである。一方、1のPGCと他のPGCとが異なるATS(VTS)を基礎とする場合には、1のPGCから他のPGCへの遷移があると、再生の対象となるPGCが変更されると共に、再生の基礎となるATS(VTS)も変更されることになる。これは、1のPGCから他のPGCへの遷移により、合成処理許否情報の変更と(DVDオーディオ規格に基づくデータの場合のみ)、出力チャンネル指示情報の変更が生じることを意味する。
【0104】
このことを考慮して、システムコントローラ51は、まず、PGCに遷移があったものの、両PGCの基礎となるATSまたはVTSが共通しており、その結果、再生の基礎となるATSまたはVTSに変更がないときには(ステップS22:YES)、処理を図6中のステップS14に戻し、PGCIの読取以降の処理を行う。
【0105】
一方、PGCの遷移により、再生の基礎となるATSまたはVTSが変更されたときには(ステップS22:NO、ステップS23:YES)、処理を図6中のステップS13に戻し、変更後のATSまたはVTSに含まれるATSIまたはVTSIの読取処理以降の処理を行う。
【0106】
次に、システムコントローラ51は、再生が終了したか否かを判定し(ステップS24)、再生がまだ終了しないときには(ステップS24:NO)、処理をステップS21に戻し、再生が終了するまでステップS21ないしステップS24の処理を繰り返す。
【0107】
一方、再生が終了したときには(ステップS24:YES)、再生終了処理を行い(ステップS25)、再生制御処理を終了させる。
【0108】
以上より、実施例にかかるDVDマルチチャンネル再生システム100によれば、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51が、AVアンプ装置60における出力制御部62の出力コントローラ63から、出力制御情報を受信し、それに基づいて音声信号の出力チャンネルを決定する構成としたから、DVDプレーヤ40において、AVアンプ装置60における音声信号の出力チャンネル設定やスピーカの接続状態などを自動的に認識または推測することができ、これらの設定・状態に適合した出力チャンネルを自動的に決定することができる。これにより、ユーザがDVDプレーヤ40の操作部50を操作して、DVDプレーヤ40に対し、音声信号の出力チャンネル設定やスピーカの接続状態の設定などを入力する手間を省くことができる。したがって、ユーザの負担を軽減することができると共に、マルチチャンネル再生を容易に実現することができる。
【0109】
また、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51において、出力制御情報に含まれるスピーカ接続情報に基づいて音声信号の出力チャンネルを決定する構成としたから、システムコントローラ51において、AVアンプ装置60における各出力線路61のスピーカ接続の有無を推測することができ、現在の各出力線路61の状態に適合した音声信号の出力チャンネルを決定することができる。これにより、現在の各出力線路61の状態に応じた音声信号を生成することができ、音声データを適切に再生することができる。例えば、AVアンプ装置60の各出力線路61のうち、2本の出力線路61に左側フロントスピーカと右側フロントスピーカがそれぞれ接続されているのみである場合に、DVDプレーヤ40で5.1チャンネルサラウンド対応のDVD映画ソフトを再生したとする。この場合、DVDプレーヤ40では、スピーカ接続情報に基づいて2チャンネルステレオ再生の出力チャンネルが設定され、オーディオデコーダ46においてダウンミックス処理がなされ、2チャンネルの音声信号が生成される。そして、この音声信号がAVアンプ装置60に出力される。したがって、映画の台詞が出力されないといった不具合が生じるのを防止することができる。
【0110】
また、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51において、出力チャンネル指示情報の示す出力チャンネルと出力制御情報に基づいて決定された出力チャンネルとを比較し、両者の適合判定処理を行い、両者が適合しない場合にダウンミック処理の設定を行う。そして、これらの判定・設定を、PGまたはPGC(PGCの基礎となるATSまたはVTS)ごとに行う。かかる構成としたから、個々のPGまたはPGCごとに、AVアンプ装置60の各出力線路61の状態に適合した音声信号を生成することができる。したがって、個々のPGまたはPGCごとに、音声データを適切に再生することができる。
【0111】
また、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51において、1つのPGCに複数種類の音声データが含まれている場合には、適合判定処理とダウンミックス処理の設定を、再生中に音声データが変更される度に行う構成としたから、複数種類の音声データのそれぞれについて、AVアンプ装置60の各出力線路61の状態に適合した音声信号を生成することができる。したがって、音声データが再生中に変更されても、音声データを適切に再生することができる。
【0112】
また、DVDプレーヤ40のシステムコントローラ51において、PGごとに、ダウンミックス処理が許されるか否かを判定する構成としたから、PGごとに、コンテンツ製作者の意図に反しない範囲で、現在の各出力線路61の状態に応じた音声データの再生を実現することができる。
【0113】
なお、上述した実施例では、情報再生装置としてのDVDプレーヤが出力制御装置と出力装置とが一体的に構成されたAVアンプ装置から、出力制御情報を受信する構成を例に挙げたが、情報再生装置が出力制御情報を受信する相手方となる装置、すなわち、情報再生装置に対して出力制御情報を送信する装置は特に限定されず、出力制御情報を保持する他の装置であれば、いかなる装置でもよい。
【0114】
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う情報再生システム、情報再生装置および情報再生方法並びにこれらの機能を実現するコンピュータプログラムもまた本発明の技術思想に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる情報再生システムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施例にかかるDVDマルチチャンネル再生システムの構成を示すブロック図である。
【図3】実施例にかかるAVアンプ装置における出力制御部の構成を示すブロック図である。
【図4】実施例にかかるDVDプレーヤの構成を示すブロック図である。
【図5】実施例における出力制御情報受信処理を示すフローチャートである。
【図6】実施例における再生制御処理を示すフローチャートである。
【図7】図6に続く再生制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,100…情報再生システム(DVDマルチチャンネル再生システム)
10,40…情報再生装置(DVDプレーヤ)
11…受信手段
12…出力チャンネル決定手段
13…情報取得手段
14…信号生成手段
15…信号出力手段
20,60…出力装置(AVアンプ装置)
21,61…出力線路
30,62…出力制御装置(出力制御部)
31,63a…記憶手段(記憶部)
32…制御手段
33…送信手段
Claims (16)
- 音声情報から音声信号を生成し、当該音声信号を出力する情報再生装置と、
前記情報再生装置から出力された音声信号を出力線路に出力する出力装置と、
前記出力装置における前記音声信号の前記出力線路への出力を制御する出力制御装置と
を備えた情報再生システムであって、
前記出力制御装置は、
前記出力装置における前記音声信号の前記出力線路への出力を制御するための出力制御情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段により記憶された前記出力制御情報に基づいて前記出力装置を制御する制御手段と、
前記記憶手段により記憶された前記出力制御情報を外部に送信する送信手段とを備え、
前記情報再生装置は、
前記出力制御装置から送信された前記出力制御情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された出力制御情報に基づいて前記音声信号の出力チャンネルを決定する出力チャンネル決定手段と、
前記音声情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段によって取得された音声情報から、前記出力チャンネル決定手段により決定された出力チャンネルに対応した音声信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段により生成された音声信号を出力する信号出力手段と
を備えたこと特徴とする情報再生システム。 - 前記出力制御情報は、前記出力装置における前記出力線路にスピーカが接続されているか否かを示すスピーカ接続情報を含み、
前記情報再生装置において、前記出力チャンネル決定手段は、前記出力制御情報に含まれるスピーカ接続情報に基づいて前記出力線路にスピーカが接続されているか否かを判定し、この判定結果に基づいて前記音声信号の出力チャンネルを決定することを特徴とする請求項1に記載の情報再生システム。 - 前記情報再生装置は、前記出力制御装置に対して前記出力制御情報の送信を要求する要求手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の情報再生システム。
- 前記情報再生装置と前記出力制御装置とはバスを介して相互に接続されており、前記出力制御装置における前記送信手段は前記出力制御情報をバスを通じて送信し、前記情報再生装置における前記受信手段は前記出力制御情報をバスを通じて受信することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の情報再生システム。
- 前記音声情報は、音声自体に係る情報である音声実体情報と、当該音声実体情報から生成される音声信号の出力チャンネルを指示する出力チャンネル指示情報とを含み、
前記情報再生装置における前記信号生成手段は、
前記情報取得手段により取得された前記音声情報に含まれる前記出力チャンネル指示情報が指示する出力チャンネルと前記出力チャンネル決定手段により決定された出力チャンネルとを比較し、両者が適合するか否かを判定する適合判定処理を行う判定手段と、
前記判定手段による判定結果により、前記出力チャンネル指示情報が指示する出力チャンネルと前記出力チャンネル決定手段により決定された出力チャンネルが適合しないときには、前記音声情報に含まれる前記音声実体情報から前記音声信号を生成するにあたり、当該音声信号の出力チャンネルを適合させるための信号合成処理を行う合成手段と
を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の情報再生システム。 - 前記音声情報は、音声情報単位に分割されていると共に、各音声情報単位につき出力チャンネルを指示する出力チャンネル指示情報を含み、
前記情報再生装置における前記信号生成手段は、前記各音声情報単位の再生をするごとに、当該音声情報単位に対応する出力チャンネル指示情報に基づいて前記適合判定処理および前記信号合成処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の情報再生システム。 - 前記音声情報は、前記信号合成処理の許否を示す合成処理許否情報を含み、
前記情報再生装置における前記信号生成手段は、前記情報取得手段により取得された前記音声情報に含まれる合成処理許否情報に基づいて前記信号合成処理が許されるか否かを判定し、この判定結果により前記信号合成処理が許されるときに限り、前記信号合成処理を行うことを特徴とする請求項5または6に記載の情報再生システム。 - 音声情報から音声信号を生成し、当該音声信号を出力する情報再生装置であって、
当該情報再生装置から出力される音声信号の出力線路への出力を制御するための出力制御情報を保持する他の装置から、前記出力制御情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された出力制御情報に基づいて前記音声信号の出力チャンネルを決定する出力チャンネル決定手段と、
前記音声情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段によって取得された音声情報から、前記出力チャンネル決定手段により決定された出力チャンネルに対応した音声信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段により生成された音声信号を出力する信号出力手段と
を備えたこと特徴とする情報再生装置。 - 前記出力制御情報は、前記出力装置における前記出力線路にスピーカが接続されているか否かを示すスピーカ接続情報を含み、
前記出力チャンネル決定手段は、前記出力制御情報に含まれるスピーカ接続情報に基づいて前記出力線路にスピーカが接続されているか否かを判定し、この判定結果に基づいて前記音声信号の出力チャンネルを決定することを特徴とする請求項8に記載の情報再生装置。 - 前記出力制御装置に対して前記出力制御情報の送信を要求する要求手段を備えたことを特徴とする請求項8または9に記載の情報再生装置。
- 前記受信手段は前記出力制御情報をバスを通じて受信することを特徴とする請求項8ないし10のいずれかに記載の情報再生装置。
- 前記音声情報は、音声自体に係る情報である音声実体情報と、当該音声実体情報から生成される音声信号の出力チャンネルを指示する出力チャンネル指示情報とを含み、
前記信号生成手段は、
前記情報取得手段により取得された前記音声情報に含まれる前記出力チャンネル指示情報が指示する出力チャンネルと前記出力チャンネル決定手段により決定された出力チャンネルとを比較し、両者が適合するか否かを判定する適合判定処理を行う判定手段と、
前記判定手段による判定結果により、前記出力チャンネル指示情報が指示する出力チャンネルと前記出力チャンネル決定手段により決定された出力チャンネルが適合しないときには、前記音声情報に含まれる前記音声実体情報から前記音声信号を生成するにあたり、当該音声信号の出力チャンネルを適合させるための信号合成処理を行う合成手段と
を備えたことを特徴とする請求項8ないし11のいずれかに記載の情報再生装置。 - 前記音声情報は、音声情報単位に分割されていると共に、各音声情報単位につき出力チャンネルを指示する出力チャンネル指示情報を含み、
前記信号生成手段は、前記各音声情報単位の再生をするごとに、当該音声情報単位に対応する出力チャンネル指示情報に基づいて前記適合判定処理および前記信号合成処理を行うことを特徴とする請求項12に記載の情報再生装置。 - 前記音声情報は、前記信号合成処理の許否を示す合成処理許否情報を含み、
前記信号生成手段は、前記情報取得手段により取得された前記音声情報に含まれる合成処理許否情報に基づいて前記信号合成処理が許されるか否かを判定し、この判定結果により前記信号合成処理が許されるときに限り、前記信号合成処理を行うことを特徴とする請求項12または13に記載の情報再生装置。 - コンピュータを請求項8ないし請求項14のいずれかに記載の情報再生装置として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
- 音声情報から音声信号を生成し、当該音声信号を出力する情報再生装置と、前記情報再生装置から出力された音声信号を出力線路に出力する出力装置と、前記出力装置における前記音声信号の前記出力線路への出力を制御するための出力制御情報を記憶し、その出力制御情報に基づいて前記出力装置を制御する出力制御装置とを備えた情報再生システムにおける情報再生方法であって、
前記出力制御装置が前記出力制御情報を送信し、前記情報再生装置が当該出力制御情報を受信する通信工程と、
前記情報再生装置が、前記通信工程において受信した前記出力制御情報に基づいて前記音声信号の出力チャンネルを決定する出力チャンネル決定工程と、
前記情報再生装置が前記音声情報を取得する情報取得工程と、
前記情報再生装置が、前記情報取得工程において取得した音声情報から、前記出力チャンネル決定工程において決定した出力チャンネルに対応した音声信号を生成する信号生成工程と、
前記情報再生装置が、前記信号生成工程において生成した音声信号を出力する信号出力工程と
を備えたこと特徴とする情報再生方法。
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