JP4712173B2 - エレベーターの情報表示システム - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、マンション等に設置されたエレベーターのかご内部、乗場などに設けられた表示器を通じて、マンションの住人等に、マンションの近隣にあるスーパーの広告や、その他のニュース、地域の天気予報などの各種の情報を提供するエレベーターの情報表示システムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、エレベーター（かご）の中に設けられたスピーカーから音楽を流している場合もあるが、多くの乗客は、エレベーターの中では手持ちぶさたに過ごしている。
【０００３】
同様に、エレベーターの乗場でも、多くの乗客は、エレベーターの到着まで手持ちぶさたに過ごしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来のエレベーターでは、かごの中や、乗場に表示器が設けられていないため、多くの乗客は、手持ちぶさたに過ごしているという問題点があった。
【０００５】
この発明は、前述した問題点を解決するためになされたもので、乗客が手持ちぶさたに過ごす時間を解消することができるエレベーターの情報表示システムを得ることを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベーターの情報表示システムは、配信会社に設けられた配信制御装置と、前記配信制御装置に接続され、配信期間及び配信地域を含む配信情報と複数の広告画像とから構成されている配信広告が登録された第１のデータベースと、建物に設けられ、通信ネットワークを通じて前記配信制御装置に接続された表示制御装置と、前記表示制御装置に接続された第２のデータベースと、前記表示制御装置に接続され、エレベーターのかご内部に設けられ、表示装置と入力装置が組合された表示器兼操作盤と、前記表示制御装置に接続され、各階の乗場に設けられ、表示装置と入力装置が組合された表示器兼操作盤と、前記表示制御装置に接続され、エレベーターの運転を制御する制御盤とを備え、前記配信制御装置は、前記配信情報に基づいて、所定の配信日時になると所定の配信地域へ通信ネットワークを通じて、前記第１のデータベースから取得した配信広告を配信し、前記表示制御装置は、前記配信制御装置から通信ネットワークを通じて配信された配信広告を一旦、前記第２のデータベースへ格納し、前記第２のデータベースへ格納された配信広告に含まれる配信情報に基づき配信期間中、乗場の表示器兼操作盤に表示されている上りボタン又は下りボタンがタッチされ、かつかご内の表示器兼操作盤に表示されている行先階ボタンがタッチされた場合には、乗場の階数から出発階を、行先階ボタンから行先階を認識し、出発階と行先階の組合せに対応して予め計測した運転時間を登録した運転時間テーブルを参照して出発階と行先階の間のエレベーターの運転時間を算出し、前記出発階と行先階の間のエレベーターの運転時間に合うように前記配信広告を編集して広告表示時間を調整し、乗客がかごに乗っている間だけ、運転時間に合せて編集した配信広告を表示するようにかご内の表示器兼操作盤へ出力するものである。
【００１８】
【発明の実施の形態】
実施の形態１．
この発明の実施の形態１に係るエレベーターの情報表示システムについて図面を参照しながら説明する。図１は、この発明の実施の形態１に係るエレベーターの情報表示システムの構成を示す図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
【００１９】
図１において、１は配信会社に設けられた配信制御装置、２はインターネット等の通信ネットワーク、３はマンション等に設けられた表示制御装置、４はマンション等に設置されたエレベーターのかご、５はかご内部に設けられた液晶表示装置（ＬＣＤ）等の表示装置とタッチパネル等の入力装置が組合された表示器兼操作盤、６はマンション等の各階のエレベーターホール（乗場）、７は各階のエレベーターホールに設けられた、液晶表示装置（ＬＣＤ）等の表示装置とタッチパネル等の入力装置が組合された表示器兼操作盤、８はエレベーターの運転を制御する制御盤、９はインターネットに接続され、スーパー、自営業者（八百屋、魚屋等）などに設けられたパソコンである。
【００２０】
図１に示すように、かご４内の表示器兼操作盤５、及び乗場６の表示器兼操作盤７は、信号線を通じて表示制御装置３と接続されているが、別の信号線を通じて並列に制御盤８と接続してもよい。また、表示器と操作盤はそれぞれ別個に設けてもよく、各々が信号線を通じて表示制御装置３と接続する。
【００２１】
また、同図において、配信制御装置１は、ＣＰＵ１１と、ＲＯＭ１２と、ＲＡＭ１３と、Ｉ／Ｏインターフェース１４とを有する。なお、配信制御装置１は、Ｉ／Ｏインターフェース１４を通じて、ＣＤ−ＲＯＭ等に登録されている各種の広告、情報からなるデータベース（ＤＢ）１５に接続されている。
【００２２】
さらに、同図において、表示制御装置３は、ＣＰＵ３１と、ＲＯＭ３２と、ＲＡＭ３３と、Ｉ／Ｏインターフェース３４とを有する。なお、配信制御装置３は、Ｉ／Ｏインターフェース３４を通じて、ＣＤ−ＲＯＭ等に登録されている各種の広告、情報からなるデータベース（ＤＢ）３５に接続されている。
【００２３】
つぎに、この実施の形態１に係るエレベーターの情報表示システムの動作について図面を参照しながら説明する。図２は、この発明の実施の形態１に係るエレベーターの情報表示システムの動作を示すフローチャートである。
【００２４】
また、図３は、この発明の実施の形態１に係るエレベーターの情報表示システムの配信広告を示す図である。同図において、配信広告は、配信期間及び配信地域を含む配信情報と文字及び画像からなる広告画像から構成されている。この配信地域内で、例えば、一番高いマンションが１３階とすると、エレベーターの運転時間として最大で１２階分に相当する１２個の広告画像を用意すればよい。スーパーの広告例としては、特売情報について優先順位を付けて各広告画像を構成する。優先順位が１位の広告画像には本日の目玉商品を含み、優先順位が最下位の広告画像には特売情報全体を含む。単位（１階分）広告画像は、１フレームあるいは複数フレームから構成され、配信地域内で１階分のエレベーターの運転時間が最小のものと同じか短く、例えば、０．９秒程度である。
【００２５】
さらに、図４は、この発明の実施の形態１に係るエレベーターの情報表示システムの運転時間テーブルを示す図である。同図において、縦方向が出発階、横方向が行先階を表し、各々の階が交差する欄が各々の階の間の実測した運転時間（秒）を表す。
【００２６】
例えば、スーパーの経営者は、スーパーがある近隣のマンションに流してもらいたい、特売情報を含む画像広告を配信会社に持ち込む。また、経営者は、流してもらいたい日時（期間、時間帯等）、地域などを指定する。配信会社は、特売情報、配信日時、配信地域などに基づいて、図３に示すような、配信広告を編集作成してデータベース１５へ登録する。
【００２７】
配信制御装置１は、上記配信情報に基づいて、所定の配信日時になると所定の配信地域へインターネット２を通じて、データベース１５から取得した上記広告を配信する。
【００２８】
表示制御装置３は、配信制御装置１からインターネット２を通じて配信された上記広告を一旦、データベース３５へ格納する。
【００２９】
乗場６の表示器兼操作盤７は、通常、表示制御装置３、制御盤８の制御の下、普通の操作盤と同じような、上りボタン、下りボタンを表示している。また、かご４内の表示器兼操作盤５は、普通の操作盤と同じような、行先階のボタン、ドアの開閉ボタンを表示している。
【００３０】
まず、ステップ１００において、表示制御装置３は、かご４にマンションの住人（乗客）が乗ったかを監視する。すなわち、表示制御装置３は、データベース３５へ格納された配信広告に含まれる配信情報に基づき配信期間中、乗場６の表示器兼操作盤７に表示されている上りボタン、下りボタンがタッチされたかを監視する。
【００３１】
次に、ステップ１０１において、かご４にマンションの住人（乗客）が乗ったと判断すると、行先階が指示されたかを監視する。すなわち、表示制御装置３は、かご４内の表示器兼操作盤５に表示されている行先階ボタンがタッチされたかを監視する。
【００３２】
次に、ステップ１０２において、出発階と行先階を認識する。すなわち、表示制御装置３は、例えば、１０階の乗場の表示器兼操作盤７がタッチされたと判断すると、出発階は１０階であると認識する。また、かご４内の表示器兼操作盤５に表示された１階ボタンがタッチされたと判断すると、行先階は１階であると認識する。
【００３３】
次に、ステップ１０３において、出発階と行先階の間のエレベーターの運転時間を算出する。すなわち、表示制御装置３は、例えば、予め計測して登録してある運転時間テーブルを参照して該当運転時間を取得する。この運転時間テーブルは、出発階と行先階の組合せに対応して予め計測した運転時間を登録したもので、例えば、１０階から１階までの運転時間は、９．１秒である。
【００３４】
次に、ステップ１０４において、取得した運転時間に合せて上記広告表示時間を調整する。すなわち、表示制御装置３は、例えば、図３に示す配信広告のうち、優先順位が１位から９位までの９個の広告画像をデータベース３５から取得する。つづいて、取得した運転時間に合うように、広告画像間に例えば、前後の広告画像の最後あるいは最初のフレームと同じものを挿入する。または、全フレームあるいは特定のフレームのみ表示時間を延長し、運転時間に合うようにする。最終的には、上記タッチから実際の表示までのタイムラグを考慮して上記運転時間と略同じ長さの広告を作成する。
または、ステップ１０４において、例えば、図３に示す配信広告のうち、優先順位が１位から９位までの９個の広告画像をデータベース３５から取得する。図９に示すように、このうち特定の優先順位のものは当日の目玉として、運転時間の全ての間継続的に文字情報のみ、あるいは広告画像の縮小版あるいは広告画像の一部分を特定の場所１５０に表示しつづけ、他の優先順位のものは前記の如く場所１５０以外の場所１５１に表示され、スケジュールされた形で表示が切り替わる。
【００３５】
そして、ステップ１０５において、上記運転時間に合せて編集した上記広告を表示出力する。すなわち、表示制御装置３は、例えば、かご４内の表示器兼操作盤５へ上記広告を出力し、マンションの住人がかご４に乗っている間だけ近隣のスーパーの広告を流す。
【００３６】
また、表示制御装置３は、同様に、乗場６の表示器兼操作盤７に表示されている上りボタン、あるいは下りボタンがタッチされると、制御盤８から取得したかご４の停止階からタッチされた階までの運転時間を、上記運転時間テーブルを参照して取得する。そして、この運転時間に合せて編集した上記広告を、乗場６の表示器兼操作盤７に表示するように、制御する。マンションの住人は、乗場６で待っている間、表示器兼操作盤７で近隣のスーパーの広告を見ることができる。
【００３７】
この実施の形態１に係るエレベーターの情報表示システムによれば、乗客が乗場でエレベーター（かご４）がくるのを待っている間、エレベーターの中に乗っている間、タイムリーに広告等を流すので、乗客が手持ちぶさたに過ごす時間を解消することができる。
【００３８】
なお、配信会社は、インターネット２を通じて、ホームページで広告等を募集してもよい。例えば、スーパーの経営者は、パソコン９を使用してホームページに掲示されている所定のルールに従い、特売情報、配信日時、配信地域などを入力して配信広告を作成し、その配信広告を、配信会社の配信制御装置１は、データベース１５へ登録する。
【００３９】
また、上記ステップ１００において、かご４に乗客が乗ったかを検出するのに、表示制御装置３に接続されている各種センサ（かご４に取付けられている重量センサ、かご４内に取付けられている監視カメラ等）でもよい。
【００４０】
また、上記ステップ１０２までにおいて、出発階と行先階を認識するのに、制御盤８をアクセスして取得してもよい。
【００４１】
また、上記ステップ１０３及び１０４において、出発階と行先階の間のエレベーターの運転時間を算出するのに、１階分の運転時間が略同じと考えて、階数を求めて上記１階分の運転時間を掛けて算出してもよい（１階分の運転時間×階数）。さらに、運転時間に合せて上記広告を編集するのに、１階分の運転時間に相当する広告画像を用意しておき、階数分だけ繰り返して編集してもよい。音声情報も編集してデータベース１５、３５に格納し、この音声情報をかご４内等に設けられたスピーカに画像情報とともに出力してもよい。
【００４２】
また、上記ステップ１０３において、出発階と行先階の間のエレベーターの運転時間を算出しているが、この運転時間は広告を流している実際の配信時間に相当する。そこで、表示制御装置３は、この運転時間を配信期間中積算して配信期間終了時、実際の累積配信時間としてインターネット２を通じて配信制御装置１へ通知する。一方、配信制御装置１は、同じ配信広告について複数の表示制御装置３から通知されてきた累積配信時間を加算してトータルの配信時間を算出し、この配信時間に応じた広告料などの料金と、配信地域、情報（広告）の種類等に応じた定額の料金を広告主へ請求する。この決済は、インターネット２を通じた電子商取引でもよいし、通常の銀行口座の自動引き落としでもよい。実績に応じた課金なので、公正な料金となり、広告主も納得する。
【００４３】
実施の形態２．
この発明の実施の形態２に係るエレベーターの情報表示システムについて図面を参照しながら説明する。図５は、この発明の実施の形態２に係るエレベーターの情報表示システムの構成を示す図である。
【００４４】
図５において、３Ａはインターネット２に接続された表示制御装置、５Ａはかご４に設けられた液晶表示装置（ＬＣＤ）等の表示器、１０は表示部１０ａと操作ボタン１０ｂとを有する携帯電話、３６は無線発信機、３７はかご４の天井に設置された受信機である。他の構成は、図１に示す上記実施の形態１と同様である。なお、建物の各階の乗場（エレベーターホール）にも、表示器と受信機を設置してもよい。
【００４５】
なお、受信機３７は、携帯電話１０が発信しているＩＤ情報等を受信できれば、かご４の天井以外の例えば、エレベーターの昇降路などに設置してもよい。また、本明細書では『携帯情報端末』として携帯電話を使用した例について説明するが、この携帯電話の代わりに、例えばＰＨＳ、ＰＤＡ、ノート型パソコンや、電子手帳等の無線で信号を受発信できる携帯用の電子機器でも構わない。
【００４６】
つぎに、この実施の形態２に係るエレベーターの情報表示システムの動作について図面を参照しながら説明する。
【００４７】
図６は、この発明の実施の形態２に係るエレベーターの情報表示システムの動作を示すフローチャートである。また、図７は、この発明の実施の形態２に係るエレベーターの情報表示システムの属性テーブルを示す図である。同図において、属性テーブルは、「ＩＤ情報」欄と、「属性」欄とから構成されている。
【００４８】
携帯電話１０は、電源が投入されると受信待受モードとなり、基地局に自己の位置を認識させるために、常時、ＩＤ情報を発信している。
【００４９】
まず、ステップ２００において、表示制御装置３Ａは、携帯電話１０からＩＤ情報が発信されているかを監視する。
【００５０】
次に、ステップ２０１において、受信機３７によりＩＤ情報を受信すると、そのＩＤ情報に対応する属性を認識する。すなわち、携帯電話１０を携帯した乗客が、エレベーターホールからかご４に乗込むと、受信機３７がＩＤ情報を受信し、表示制御装置３Ａは、情報を提供すべき乗客がかご４にいることを認識する。つづいて、図７に示すような、属性テーブルを参照して、ＩＤ情報に対応する属性を検索する。例えば、当該携帯電話１０の持主である乗客が女性（主婦）であれば、ＲＡＭ３３上の属性テーブルの当該乗客のＩＤ情報欄に対応する属性欄に情報の種類として「ス−パーの広告」が予め登録されている。表示制御装置３Ａは、属性テーブルを検索して受信したＩＤ情報に対応する属性が「ス−パーの広告」であることを認識する。
【００５１】
なお、属性テーブルのＩＤ情報欄と属性欄は、予め入力装置（図示せず）により登録しておく。例えば、乗客（マンションの住人等）の性別、年齢、嗜好、趣味、あるいは見たい情報などを聞き取り調査して登録しておく。所定の個人情報に基き登録してもよい。不定期に、または定期的に属性内容を更新してもよい。
【００５２】
次に、ステップ２０２において、取得した属性に対応する提供情報を選択する。すなわち、表示制御装置３Ａは、例えば、スーパーの広告をデータベース３５から取得する。このデータベース３５には、属性に対応した情報が格納されている。配信会社が編集作成した、スーパーの広告、スポーツニュース、地域の天気予報などの各種の情報は、配信制御装置１からインターネット２を通じて表示制御装置３Ａへ配信されている。
【００５３】
次に、ステップ２０３において、上記の選択した情報を表示出力する。すなわち、表示制御装置３Ａは、例えば、かご４内の表示器５Ａへスーパーの広告を出力し、かご４に乗っている乗客へ近隣のスーパーの広告を流す。この情報（スーパーの広告）は、エレベーター（かご４）の１階分の運転時間に相当する長さ（時間）だけ表示出力する。
【００５４】
そして、ステップ２０４において、表示制御装置３Ａは、同じ携帯電話１０からＩＤ情報が発信されているかを監視し、かご４内の受信機３７により、同じＩＤ情報を受信していると、乗客がかご４にまだ乗っていることを認識する。従って、同じ情報の提供を継続すべくステップ２０３へ戻る。一方、同じＩＤ情報を受信しなくなると、乗客がかご４から降りたことを認識し、当該情報の表示出力を停止する。
【００５５】
また、表示制御装置３Ａは、同様に、乗場６の受信機が携帯電話１０のＩＤ情報を受信すると、乗場にいる乗客の属性を、上記属性テーブルを参照して取得する。そして、この属性に合せた情報を、乗場６の表示器に表示するように、制御する。携帯電話１０を持っている乗客（マンションの住人等）は、乗場６で待っている間、表示器で例えば近隣のスーパーの広告を見ることができる。
【００５６】
この実施の形態２に係るエレベーターの情報表示システムによれば、乗客が乗場でエレベーター（かご４）がくるのを待っている間、エレベーターの中に乗っている間、タイムリーに乗客の属性に合せた広告等を流すので、乗客が手持ちぶさたに過ごす時間を解消することができる。
【００５７】
なお、乗客の属性に合せた情報を、かご４内の表示器５Ａと同時に、あるいは表示器５Ａの代わりに、同じ情報、又は別々の情報を、乗客が持っている携帯電話１０の表示部１０ａに表示してもよい。すなわち、表示制御装置３Ａは、無線発信機３６により、乗客の属性に合せた情報を、携帯電話１０へ送信する。例えば、エレベーター（かご４）に携帯電話１０をそれぞれ持った乗客が二人乗り合せた場合、それぞれの属性に合せた情報を別々に２台の携帯電話１０に表示する。
【００５８】
また、携帯電話１０の操作ボタン１０ｂが押されたことをトリガーとして、表示器５Ａや携帯電話１０の表示部１０ａに乗客の属性に合せた情報を表示してもよい。表示の停止も同様である。さらに、携帯電話１０の操作ボタン１０ｂで、表示すべき情報を選択してもよい。
【００５９】
実施の形態３．
この発明の実施の形態３に係るエレベーターの情報表示システムについて図面を参照しながら説明する。図８は、この発明の実施の形態３に係るエレベーターの情報表示システムの構成を示す図である。
【００６０】
図８において、３８は表示制御装置３Ａ（Ｉ／Ｏインターフェース３４）に接続され、かご４内に設置されたＣＣＤカメラ等の展望カメラである。他の構成は、図５に示す上記実施の形態２と同様である。なお、かご４の壁面は、略全体あるいは一部がガラス等により透明に構成されている。
【００６１】
この実施の形態３は、観光地、テーマパーク等に設置された展望エレベーターの例について説明する。
【００６２】
乗客を乗せて展望エレベーター（かご４）を運転中には、表示制御装置３Ａは、展望カメラ３８で撮像したかご４の内部の画像を、表示器５Ａで表示する。このとき、観光地等のお土産や、イベント、ホテル等の宿泊情報の広告を、表示器５Ａで表示している画像の一部に併せて流す。また、日時や場所等も画像の一部として表示してもよい。
【００６３】
また、表示制御装置３Ａは、表示器５Ａで表示している、広告等を含む展望画像を、データベース３５へ格納する。この展望画像には、かご４内の乗客もいっしょに映っている。さらに、かご４の壁面が透明であるので、外の景色もいっしょに映っている。
【００６４】
ここで、携帯電話１０を持った乗客が、展望エレベーター（かご４）に乗ると、表示制御装置３Ａは、受信機３７により受信したＩＤ情報を、上記展望画像とともに、データベース３５へ格納する。ＩＤ情報を受信している間は、そのＩＤ情報を継続して記録し、また、複数のＩＤ情報を受信している間は、同時に複数のＩＤ情報を記録する。このＩＤ情報により、所望の展望画像を検索して入手できる。
【００６５】
展望エレベーター（かご４）に乗った乗客が、後で乗車記念として自分が映っている展望画像を入手したい場合、その時に持っていた携帯電話１０で、インターネット２を通じて当該展望エレベーターのサイト（表示制御装置３Ａ）に接続すればよい。なお、当該展望エレベーターのサイト側で、ホームページを開設し、展望画像を表示し、展望画像を提供する旨のＰＲ等を行ってもよい。
【００６６】
表示制御装置３Ａは、当該携帯電話１０でアクセスがあったときには、インターネット２を通じて送られてきたＩＤ情報に基いて、データベース３５を検索して該当展望画像をインターネット２を通じて当該携帯電話１０へ送る。当該乗客は、送られてきた該当展望画像から所望の枚数だけダウンロードしたり、プリントしたりする。
【００６７】
この展望画像の提供にかかる諸費用の全部あるいは一部を、広告主に負担させてもよい。もちろん、上記展望画像を欲しがる乗客が負担してもよい。
【００６８】
なお、携帯電話１０を持たないで展望エレベーターに乗った場合には、降車時に展望画像のどれかを特定するための日時等を記載した乗車番号票を配布し、後でそこに書いてあるサイトに携帯電話を接続して当該乗車番号を入力することにより、同様に、展望画像を入手できる。この場合、展望画像をデータベース３５に格納するときに、後で検索できるように、乗車番号、日時等をいっしょに記録する。
【００６９】
また、乗場に設置された展望カメラの場合も同様である。この場合、乗場にも、表示器と受信機が設置され、上記表示器に展望画像が映され、上記受信機が携帯電話のＩＤ情報を受信すると、上記展望画像とともに受信したＩＤ情報もデータベース３５に格納する。さらに、展望画像としては、動画、あるいは所定時間間隔の静止画でもよい。
【００７０】
この実施の形態３に係るエレベーターの情報表示システムによれば、上記各実施の形態の効果の他に、展望エレベーターの乗車記念の画像を提供することができる。
【００７１】
【発明の効果】
この発明に係るエレベーターの情報表示システムは、以上説明したとおり、配信会社に設けられた配信制御装置と、前記配信制御装置に接続され、配信期間及び配信地域を含む配信情報と複数の広告画像とから構成されている配信広告が登録された第１のデータベースと、建物に設けられ、通信ネットワークを通じて前記配信制御装置に接続された表示制御装置と、前記表示制御装置に接続された第２のデータベースと、前記表示制御装置に接続され、エレベーターのかご内部に設けられ、表示装置と入力装置が組合された表示器兼操作盤と、前記表示制御装置に接続され、各階の乗場に設けられ、表示装置と入力装置が組合された表示器兼操作盤と、前記表示制御装置に接続され、エレベーターの運転を制御する制御盤とを備え、前記配信制御装置は、前記配信情報に基づいて、所定の配信日時になると所定の配信地域へ通信ネットワークを通じて、前記第１のデータベースから取得した配信広告を配信し、前記表示制御装置は、前記配信制御装置から通信ネットワークを通じて配信された配信広告を一旦、前記第２のデータベースへ格納し、前記第２のデータベースへ格納された配信広告に含まれる配信情報に基づき配信期間中、乗場の表示器兼操作盤に表示されている上りボタン又は下りボタンがタッチされ、かつかご内の表示器兼操作盤に表示されている行先階ボタンがタッチされた場合には、乗場の階数から出発階を、行先階ボタンから行先階を認識し、出発階と行先階の組合せに対応して予め計測した運転時間を登録した運転時間テーブルを参照して出発階と行先階の間のエレベーターの運転時間を算出し、前記出発階と行先階の間のエレベーターの運転時間に合うように前記配信広告を編集して広告表示時間を調整し、乗客がかごに乗っている間だけ、運転時間に合せて編集した配信広告を表示するようにかご内の表示器兼操作盤へ出力するので、タイムリーに広告等を流すことができ、乗客が手持ちぶさたに過ごす時間を解消することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 この発明の実施の形態１に係るエレベーターの情報表示システムの構成を示す図である。
【図２】 この発明の実施の形態１に係るエレベーターの情報表示システムの動作を示すフローチャートである。
【図３】 この発明の実施の形態１に係るエレベーターの情報表示システムの配信広告を示す図である。
【図４】 この発明の実施の形態１に係るエレベーターの情報表示システムの運転時間テーブルを示す図である。
【図５】 この発明の実施の形態２に係るエレベーターの情報表示システムの構成を示す図である。
【図６】 この発明の実施の形態２に係るエレベーターの情報表示システムの動作を示すフローチャートである。
【図７】 この発明の実施の形態２に係るエレベーターの情報表示システムの属性テーブルを示す図である。
【図８】 この発明の実施の形態３に係るエレベーターの情報表示システムの構成を示す図である。
【図９】 この発明の実施の形態１に係るエレベーターの情報表示システムの表示画面例を示す図である。
【符号の説明】
１ 配信制御装置、２ インターネット、３、３Ａ 表示制御装置、４ かご、５ 表示器兼操作盤、５Ａ 表示器、６ 乗場、７ 表示器兼操作盤、８ 制御盤、９ パソコン、１０ 携帯電話、１５ データベース、３５ データベース、３６ 無線発信機、３７ 受信機、３８ 展望カメラ。

Claims (3)

1. 配信会社に設けられた配信制御装置と、
   前記配信制御装置に接続され、配信期間及び配信地域を含む配信情報と複数の広告画像とから構成されている配信広告が登録された第１のデータベースと、
   建物に設けられ、通信ネットワークを通じて前記配信制御装置に接続された表示制御装置と、
   前記表示制御装置に接続された第２のデータベースと、
   前記表示制御装置に接続され、エレベーターのかご内部に設けられ、表示装置と入力装置が組合された表示器兼操作盤と、
   前記表示制御装置に接続され、各階の乗場に設けられ、表示装置と入力装置が組合された表示器兼操作盤と、
   前記表示制御装置に接続され、エレベーターの運転を制御する制御盤とを備え、
   前記配信制御装置は、前記配信情報に基づいて、所定の配信日時になると所定の配信地域へ通信ネットワークを通じて、前記第１のデータベースから取得した配信広告を配信し、
   前記表示制御装置は、
   前記配信制御装置から通信ネットワークを通じて配信された配信広告を一旦、前記第２のデータベースへ格納し、
   前記第２のデータベースへ格納された配信広告に含まれる配信情報に基づき配信期間中、乗場の表示器兼操作盤に表示されている上りボタン又は下りボタンがタッチされ、かつかご内の表示器兼操作盤に表示されている行先階ボタンがタッチされた場合には、乗場の階数から出発階を、行先階ボタンから行先階を認識し、
   出発階と行先階の組合せに対応して予め計測した運転時間を登録した運転時間テーブルを参照して出発階と行先階の間のエレベーターの運転時間を算出し、
   前記出発階と行先階の間のエレベーターの運転時間に合うように前記配信広告を編集して広告表示時間を調整し、
   乗客がかごに乗っている間だけ、運転時間に合せて編集した配信広告を表示するようにかご内の表示器兼操作盤へ出力する
   ことを特徴とするエレベーターの情報表示システム。
2. 前記表示制御装置は、乗場の表示器兼操作盤に表示されている上りボタン又は下りボタンがタッチされると、前記制御盤から取得したかごの停止階からタッチされた階までの運転時間を、前記運転時間テーブルを参照して取得し、前記停止階からタッチされた階までの運転時間に合せて編集した配信広告を表示するように乗場の表示器兼操作盤へ出力する
   ことを特徴とする請求項１記載のエレベーターの情報表示システム。
3. 前記表示制御装置は、前記出発階と行先階の間のエレベーターの運転時間を所定の期間積算し、この積算した運転時間を情報提供時間と見なし、前記情報提供時間に応じて課金する
   ことを特徴とする請求項１記載のエレベーターの情報表示システム。

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