JP2004182464A - エレベータ及びこのエレベータを利用した建物利用代金徴収方法 - Google Patents

エレベータ及びこのエレベータを利用した建物利用代金徴収方法 Download PDF

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Kazuo Tokui
一雄 徳井
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Abstract

【課題】特定階を利用するに当たり、その特定階を利用する者のみに対してコマーシャル映像を放映することができ、宣伝効果を充分に期待し得て、しかも、汎用性を向上させることができるエレベータを提供する。
【解決手段】エレベータかご内に設置された1階呼び釦2により第1の特定階としての出入り口階である1階へのエレベータかごの運行が指定され、エレベータかご内に設置された展望階呼び釦3により第2の特定階としての展望階へのエレベータかごの運行が指定され、エレベータかご内に設置された表示装置8から放映されるコマーシャル映像が情報表示装置に格納されると共に、表示装置8によりコマーシャル映像の放映が完了するまでエレベータかごの運行が運行制御装置により制御される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータ、特に、エレベータかご内に表示装置を設けたエレベータ並びにこのエレベータを利用した建物利用代金徴収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、エレベータかご内やエレベータ乗り場付近に液晶モニタ等の表示装置を設け、エレベータかご内や建物玄関の状況をテレビカメラからの映像信号に基づいてリアルタイムで表示する監視システム等がある。
【0003】
一方、エレベータかご内で視認できる情報は、上述した表示装置によるテレビカメラからの映像信号による情報、或いは、緊急時や救助が必要な時の乗客への指令などもあるが、これら以外の情報、例えば、同一建物内における店舗情報や店舗位置(階を含む)などの情報や広告等はエレベータかご内の壁面に張り付けた貼り紙等であった。
【0004】
そこで、エレベータかご内等に設けられた表示装置の有効利用を図るため、この表示装置に広告等の表示を可能とすると共に、その表示装置に表示する内容や配信方法を含めたエレベータシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
尚、このような広告表示機能を有するエレベータに類する乗客搬送手段としては、鉄道車両のドア上方付近に複数の表示装置を設置してコマーシャル映像を不特定多数の乗客が見ることができるようにしたものが周知である。
【0006】
【特許文献1】
特表2002−509066号公報(段落番号0010−0087)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した特許文献1や鉄道車両に見られるように、表示装置に広告用の映像を配信し、エレベータ利用者に視聴することができるが、これらはコマーシャル映像を単に放映しているのみであった。
【0008】
一方、近年の建物の中には、例えば、超高層ビルの展望階への直行エレベータや一部の展望エレベータなどでは、建築費の回収や展望設備の維持管理費の捻出を目的として入場料(建物利用代金)を取っているものがある。
【0009】
このような場合、一般的には、展望階の入り口などに料金場を設け、この料金場にて入場料の徴収を行っているが、このような料金場を設けるには、人的徴収の場合にはカウンター等の広いスペースを必要とする上、受付人員を必要とするといった問題が生じる。
【0010】
また、機械的徴収の場合には、受付人員は不要となるものの、自動料金徴収機などの大型な機械を設置するためのスペースを必要とするといった問題は依然として残っている。
【0011】
これに対し、上述した特許文献1や鉄道車両等のように、単にコマーシャル映像を放映しただけでは、宣伝効果はある程度期待することができるものの、例えば、建物の1階等から展望階までの直行エレベータでは放映時間が短く、限られた時間(種類)の広告内容しか表示できないことから、広告主にとってのメリットが非常に薄く、建物オーナー等にとっても宣伝費用を低く設定しないと広告主を見つけることができないなどの問題が発生していた。また、展望階以外の階も停止可能としたエレベータの場合、展望階を利用しない人までも半ば強制的に広告を提示されることとなり、精神的な不快感を与えるなどのデメリットもあり、汎用性に劣るという問題が生じていた。
【0012】
本発明は、上記問題を解決するため、特定階を利用するに当たり、その特定階を利用する者のみに対してコマーシャル映像を放映することができ、宣伝効果を充分に期待し得て、しかも、汎用性を向上させることができるエレベータを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、本発明のエレベータは、第1の特定階へのエレベータかごの運行を指定するためにエレベータかご内に設置された第1呼び釦と、第2の特定階へのエレベータかごの運行を指定するために前記エレベータかご内に設置された第2呼び釦と、前記エレベータかご内に設置された表示装置と、該表示装置で表示するコマーシャル映像を格納した情報表示装置と、前記表示装置によりコマーシャル映像の放映が完了するまで前記エレベータかごの運行を制御する運行制御装置とを備えていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明のエレベータは、第1の特定階と第2の特定階の一方の特定階から他方の特定階へと直接向かうためにエレベータ乗り場付近に設置されたエレベータ呼び登録を行うための呼び釦と、前記エレベータ乗り場付近に設置された表示装置と、該表示装置で表示するコマーシャル映像を格納した情報表示装置と、前記表示装置によりコマーシャル映像の放映が完了するまでエレベータかごの運行を制御する運行制御装置とを備えていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明のエレベータは、第1の特定階へのエレベータかごの運行を指定するためにエレベータかご内に設置された第1呼び釦と、第2の特定階へのエレベータかごの運行を指定するために前記エレベータかご内に設置された第2呼び釦と、第1,第2特定階とは異なる階へのエレベータかごの運行を指定するためにエレベータかご内に設置されたひとつ以上の第3呼び釦と、前記エレベータかご内に設置された表示装置と、前記第3呼び釦が操作されていないことを条件として前記表示装置で表示するコマーシャル映像を格納した情報表示装置と、前記表示装置によりコマーシャル映像の放映が完了するまで前記エレベータかごの運行を制御する運行制御装置とを備えていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明のエレベータは、前記情報表示装置にはコマーシャル契約を施した契約者に関するサービス情報が格納されると共に、利用者が保有する携帯通信端末と1対1で対応して前記サービス情報を取得するために通信経路の確保を可能とする送受信器が設けられていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明のエレベータは、前記サービス情報には利用者が保有する携帯通信端末からインターネットを利用して前記サービス情報に関する詳細情報をインターネット上で取得するためのURLが含まれていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明のエレベータは、前記情報表示装置は前記サービス情報に関する選択を直接行うことができるタッチパネル方式のものが用いられ、且つ、その選択結果はコマーシャル契約を施した契約者保有の通信端末へと伝送されることを特徴とする。
【0019】
また、本発明のエレベータを利用した建物利用代金徴収方法は、第1の特定階と第2の特定階との間での直行運転を行うエレベータかご内に設置されて各特定階へのエレベータ呼び登録を行うための第1,第2呼び釦の何れかが操作された場合に、建物利用代金をエレベータ利用者から徴収する代わりにコマーシャル契約を施した契約者の指定するコマーシャル映像をエレベータかご内に設置の表示装置で放映すると共に、そのコマーシャル映像の放映が完了するまでエレベータかごの運行を制御して利用者にコマーシャル映像を視聴させることを特徴とする。
【0020】
また、本発明のエレベータを利用した建物利用代金徴収方法は、第1の特定階と第2の特定階との間での直行運転を行うエレベータ乗り場に設置されて一方の特定階から他方の特定階へと向かうためのエレベータ呼び登録釦が操作された場合に、建物利用代金をエレベータ利用者から徴収する代わりにコマーシャル契約を施した契約者の指定するコマーシャル映像をエレベータ乗り場付近に設置の表示装置で放映すると共に、そのコマーシャル映像の放映が完了するまでエレベータかごの運行を制御して利用者にコマーシャル映像を視聴させることを特徴とする。
【0021】
さらに、本発明のエレベータを利用した建物利用代金徴収方法は、第1の特定階と第2の特定階との間とそれ以外の階での運転を行うエレベータかご内に設置されて各特定階のうちの少なくとも一方の特定階へと向かうためのエレベータ呼び登録釦が操作された場合に、各特定階以外の階のエレベータ呼び登録釦が操作されていないことを条件として、建物利用代金をエレベータ利用者から徴収する代わりにコマーシャル契約を施した契約者の指定するコマーシャル映像をエレベータかご内に設置の表示装置で放映すると共に、そのコマーシャル映像の放映が完了するまでエレベータかごの運行を制御して利用者にコマーシャル映像を視聴させることを特徴とする。
【0022】
これにより、特定階に行くとされる乗客に対してのみコマーシャル映像を放映することができ、コマーシャル契約を施した契約者から入場料に換わる広告料を徴収することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のエレベータの実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
(実施の形態1)
図1乃至図5は、本発明の実施の形態1を示し、図1は本発明のエレベータの実施の形態1を示す展望階直行型のかご操作盤の正面図、図2は本発明のエレベータの表示装置の正面図、図3は本発明のエレベータの実施の形態1を示すエレベータのシステムブロック図、図4は本発明のエレベータの実施の形態1を示すコマーシャル映像放映とエレベータ駆動に関する動作ルーチンのフロー図、図5は携帯電話の画面の説明図である。
【0025】
先ず、図1及び図2に基づいて、本発明のエレベータに使用されるかご操作盤の説明をする。
【0026】
図1において、1はエレベータかご(図示せず)内に設置されたかご操作盤である。
【0027】
このかご操作盤1は、例えば、1階が建物(図示せず)の出入り口であった場合として、その出入り口階(第1の特定階)としての1階呼び釦2、建物最上階等に設置された展望階(第2の特定階)へ向かうための展望階呼び釦3、エレベータかごに設置のエレベータ扉の開閉を操作する開釦4及び閉釦5、緊急時に外部との連絡をとる際に操作される緊急釦6、マイク機能付のスピーカー装置7、液晶モニタ等の表示装置8を備えている。また、かご操作盤1は、1階呼び釦2や展望階呼び釦3が押圧操作されると所定条件に基づいて行き先階が登録される制御機能も備えている。
【0028】
スピーカー装置7は、緊急釦6が操作された際に外部との会話を可能とするとともに、表示装置8を使用したコマーシャル映像用の音声を出力することができる。
【0029】
表示装置8は、図2に示すように、コマーシャル映像を出力するコマーシャル映像表示部8aと、文字情報を出力する文字情報表示部8bとに分割出力可能となっている。また、緊急釦6が操作された際の緊急通報先からの映像や建物設置のテレビカメラ(図示せず)等で撮影された映像を表示することも可能となっている。
【0030】
次に、図3に基づいて、本発明のエレベータ仕様を説明する。
【0031】
図3において、本発明のエレベータは、かご操作盤1からの操作信号に基づいて各種制御を行うかご上ステーション11、エレベータかご内の乗客重量を検出する秤装置12、かご上ステーション11並びに秤装置12を含めてエレベータ全般の運行を制御するかご制御盤13、かご上ステーション11からの出力信号に基づいてエレベータかごの昇降駆動を考慮した表示機能に拘わる制御を行う情報表示装置14を備えている。
【0032】
かご上ステーション11は、1階呼び釦2や展望階呼び釦3の操作に基づく呼び入力並びに呼び登録に基づいて各呼び釦2,3の裏面に配置されたランプ等の表示器(図示せず)の点灯・消灯を制御する。また、エレベータかごの戸(エレベータ扉)の開閉を制御する。
【0033】
情報表示装置14は、表示装置8のほか、かご上ステーション11からの出力信号に基づいて表示装置8に表示する映像内容及びその表示時間等を制御する情報表示制御部15、利用者が保有する携帯電話20との無線通信を可能とするための送受信部16を備えている。
【0034】
送受信部16は、現在の携帯電話20に多く採用されている無線通信方式として、所謂、Blue Tooth(携帯電話等とその他デバイス間における短距離無線接続を実現する技術で、あらゆる種類のデバイスをワイヤレスで簡単に接続可能する「同期周波数ホッピング」機能を備えた無線トランシーバ)仕様のものが用いられているが、他の仕様による無線や赤外等の光を用いた各種通信方式を用いることができる。また、携帯電話20の他、電話機能を持たない携帯端末(所謂、モバイル端末等)でも良い。
【0035】
次に、このような構成における使用例を図4を参照しつつ説明する。
【0036】
(ステップ1)
ステップ1では、展望階に行きたい乗客がエレベータかごに乗り込み、展望階呼び釦3が操作されたか否かが判断され、展望階呼び釦3が操作された場合にはステップ2へと移行し、展望階呼び釦3が操作されなかった場合には展望階呼び釦3が操作されるまで待機される。
【0037】
尚、エレベータかごが展望階に停止している際に、1階呼び釦2が操作された場合には、通常のエレベータ駆動を実行する。
【0038】
(ステップ2)
ステップ2では、コマーシャル契約を結んだ会社等の通常のテレビコマーシャル映像或いは特別に作成されたコマーシャル映像が情報表示制御部15から出力され、所定時間(例えば、15秒、7.5秒)、表示装置8に表示されてステップ3へと移行する。この際、表示装置8は、全画面表示でも良いし、コマーシャル映像表示部8aにのみコマーシャル映像を表示しても良い。
【0039】
尚、上述した所定時間は、契約数(例えば、コマーシャル数×7.5秒)に応じて設定可能である。また、1階から展望階までの所要時間を考慮し、このエレベータ上昇中においてもコマーシャル映像を放映する場合には、所定時間をエレベータ出発前と出発後とで分割してもよい。
【0040】
この際、コマーシャル契約において、出発前の放映契約料と出発後の放映契約料を、放映時間を考慮した上で異ならせる等のサービス内容は任意である。
【0041】
これは、後述する他の実施の形態で述べるように、料金徴収をコマーシャル契約による間接的なものとしたことにより、展望台利用者が半強制的にコマーシャル映像を見る環境にあることに同意を得られなかった場合(エレベータ出発前に下りてしまう)や、悪戯、或いは直行型であることを知らずに誤ってエレベータかごに乗り込んで取りあえず展望階呼び釦3を操作した等のように、放映できない可能性のある出発後のコマーシャル契約料を割り引くということに起因する。
【0042】
また、エレベータかごが1階(本実施の形態のように出入り口が1階の場合)て停止しており、かご戸が全開した状態で乗客待機している間もコマーシャル映像の放映を行うことも可能である。
【0043】
この場合、展望階呼び釦3が操作された時点で、最初からコマーシャル映像の放映を行っても良いし、所定時間の計時のみを開始しても良い。
【0044】
(ステップ3)
ステップ3では、コマーシャル映像の放映が終了したか否かが所定時間終了により判断され、所定時間終了した場合にはステップ4へと移行し、所定時間終了前であれば引き続きコマーシャル映像の放映を継続する。
【0045】
尚、このコマーシャル映像の放映が終了するまで、かご戸は開放状態にあり、且つ、閉ボタン5の操作は無効となる。
【0046】
(ステップ4)
ステップ4では、コマーシャル映像の放映が終了したと共に、かご戸が閉まって出発する旨を乗客に認識してもらうため、スピーカ装置7から『出発します』等のメッセージ(表示装置8による表示に換えても併用しても良い)を出力してステップ5へと移行する。
【0047】
尚、このようなメッセージには、展望階呼び釦3が操作されたことを条件として、コマーシャル映像の放映を行う旨やその趣旨(料金徴収)の説明メッセージや、コマーシャル映像の放映が終了したことを条件として、乗客に協力頂いた事への御礼メッセージなどを含ませることができる。
【0048】
(ステップ5)
ステップ5では、展望階呼び釦3の操作を有効とするため、かご上ステーション11がかご呼び登録をしてステップ6へと移行する。
【0049】
これは、従来のエレベータのように、エレベータ呼び釦が操作されると同時にかご呼び登録をしてしまうと、上述したようにエレベータ出発前に乗客が降りてしまった場合に、空の状態で展望階まで上昇するといった無駄を防止するためのものである。
【0050】
(ステップ6)
ステップ6では、ステップ5でのかご呼び登録により、かご戸が閉まり、エレベータが出発(上昇開始)をする。
【0051】
尚、ステップ4以降、このステップ6でかご戸が全閉する間での間は開釦4及び閉釦5の操作は有効となる。
【0052】
次に、エレベータ上昇中に携帯電話20を利用してのサービスを、図5を参照しつつ説明する。
【0053】
尚、このサービスは、コマーシャル映像の放映後にサービスを利用するか否かの問い合わせを行い、利用しない旨の操作(例えば、閉釦3の操作や表示装置8によるタッチパネル操作等)がされた行われた場合には出発をし、利用する旨の操作(携帯電話20による操作や表示装置8によるタッチパネル等)が行われた場合にはこの操作が終了してから出発しても良い。また、宣伝効果が発揮されたことを意味するため、コマーシャル映像の放映中の割り込みも(この時点で出発を開始しても良い)許容することができる。
【0054】
先ず、図2に示すように、文字情報表示部8bに携帯電話20を利用してのサービス案内を行うことで、乗客が手持ちの携帯電話20で文字情報表示部8bに表示された電話番号にアクセスすると、この携帯電話20に操作手順がダウンロードされ、以降、携帯電話20と送受信部16との1対1の無線通信経路が確保される。
【0055】
情報表示制御部15には、コマーシャル契約した店舗等のサービス情報(例えば、サービス店名コードやサービス内容コード)が格納されており、送受信部16を介して携帯電話20にサービス情報が伝送される。
【0056】
携帯電話20には、このサービス情報が画面表示(音声出力可)されるため、その操作にしたがってサービス店毎の各種サービス(例えば、割引サービス券画像の取得、予約、会員登録、店舗情報等)を利用することができる。
【0057】
例えば、割引サービス券代わりの割引サービス券画像を取得した場合、その映像を一旦携帯電話20に保存することで展望階立ち寄り後などにおいてサービス店にて割引サービス券画像を見せることで割引サービスの利用が可能となる。
【0058】
尚、このような映像伝送の取得方法は、携帯電話20の機種や契約電話会社によって異なる場合があるが、何れも公知である。
【0059】
尚、携帯電話20からのインターネットアクセスに換えても良い(この場合、図2に示した電話番号がURLになる)。また、単にコマーシャル映像を放映するだけの場合や、コマーシャル映像に関係するサービス形態に応じて契約会社との放映料のランク付けも可能である。
【0060】
上述した契約会社が放映料のランク付け(オプション)として利用し得るサービス形態としては、携帯電話20と送受信部16との1対1の直接無線通信サービス、携帯電話20を使用したインターネットアクセスを促すURL表示追加サービス、表示装置8をタッチパネル方式として契約会社のコンピュータ(サーバー)等に伝送する間接通信サービス等が考えられ、当然、これらの複合も考えられる。
【0061】
これにより、携帯電話20が機種等の理由により直接無線通信サービスを受けることができない場合など、他のサービス携帯を利用して割引サービス等を受けることができるといった汎用性が向上される。
【0062】
また、これらのサービス形態は、本発明のエレベータを設置した個々に対して利用率(コマーシャル効果)を容易に認識することができる(インターネットアクセスサービスを促すURL表示サービスではエレベータ毎にURLを異ならせるなどの必要有り)。
【0063】
以下、携帯電話20と送受信部16との通信を利用した割引サービス券代わりの割引サービス券画像の取得例を図5を参照しつつ説明する。尚、携帯電話20の釦位置や機能は機種によって異なるため図示を省略する。
【0064】
携帯電話20と送受信部16との通信経路が確保されると、図5(A)に示すように、携帯電話20の表示画面21にアプリケーション選択画面(サービス内容選択画面)が表示される。
【0065】
尚、ここでは、各アプリケーションを割引サービス券(画像)の取得、予約、会員登録としているが、例えば、割引サービス券(画像)に当月中などの有効期限がある場合の来月の割引サービス券を取得したり、来月の割引サービス内容や特別情報、店舗情報(地図やフランチャイズ店等)の表示など、アプリケーション内容は特に限定されるものではない。
【0066】
このアプリケーション選択画面にて、携帯電話20のスクロール釦若しくはダイヤル釦を操作してカーソル22を『1.割引』に合わせた後、携帯電話20の決定釦を操作する。
【0067】
この決定釦を操作すると、図5(B)に示すように、表示画面21にサービス画面が表示される。
【0068】
ここで、携帯電話20のスクロール釦若しくはダイヤル釦を操作してカーソル22を『2.送信』に合わせた後、携帯電話20の決定釦を操作する。
【0069】
この決定釦を操作すると、送受信部16を介して情報表示制御部15から割引サービス券画像が携帯電話20に送信される。
【0070】
乗客は、ある程度の時間が経過して割引サービス券画像の伝送が完了したと判断したら(ここで、『伝送完了』等のメッセージを表示画面21に表示しても良い)、図5(C)に示すように、携帯電話20のスクロール釦若しくはダイヤル釦を操作してカーソル22を『1.表示』に合わせた後、携帯電話20の決定釦を操作し、図5(D)に示すように、割引サービス券画像を表示させる。
【0071】
この割引サービス券画像を実際の店舗等に行って見せるには、図5(E)に示すように、アプリケーション画面を表示させ、携帯電話20のスクロール釦若しくはダイヤル釦を操作してカーソル22を『1.割引』に合わせた後、携帯電話20の決定釦を操作する。
【0072】
この決定釦を操作すると、図5(F)に示すように、表示画面21にサービス画面が表示される。
【0073】
ここで、携帯電話20のスクロール釦若しくはダイヤル釦を操作してカーソル22を『1.表示』に合わせた後、携帯電話20の決定釦を操作し、図5(G)に示すように、割引サービス券画像を表示させる。
【0074】
(実施の形態1の変形例)
図6は、本発明のエレベータの実施の形態1の変形例を示すフロー図である。
【0075】
(ステップ11)
ステップ11では、展望階に行きたい乗客がエレベータかごに乗り込み、展望階呼び釦3が操作されたか否かが判断され、展望階呼び釦3が操作された場合にはステップ12へと移行し、展望階呼び釦3が操作されなかった場合には展望階呼び釦3が操作されるまで待機される。
【0076】
尚、エレベータかごが展望階に停止している際に、1階呼び釦2が操作された場合には、通常のエレベータ駆動を実行する。
【0077】
(ステップ12)
ステップ12では、コマーシャル契約を結んだ会社等の通常のテレビコマーシャル映像或いは特別に作成されたコマーシャル映像が情報表示制御部15から出力され、所定時間(例えば、15秒、7.5秒)、表示装置8に表示されてステップ13へと移行する。この際、表示装置8は、全画面表示でも良いし、コマーシャル映像表示部8aにのみコマーシャル映像を表示しても良い。
【0078】
尚、上述した所定時間は、契約数(例えば、コマーシャル数×7.5秒)に応じて設定可能である。また、1階から展望階までの所要時間を考慮し、このエレベータ上昇中においてもコマーシャル映像の放映を行う場合には、所定時間をエレベータ出発前と出発後とで分割してもよい。
【0079】
この際、コマーシャル契約において、出発前の放映契約料と出発後の放映契約料を、放映時間を考慮した上で異ならせる等のサービス内容は任意である。
【0080】
これは、後述する他の実施の形態で述べるように、料金徴収をコマーシャル契約による間接的なものとしたことにより、展望台利用者が半強制的にコマーシャル映像を見る環境にあることに同意を得られなかった場合(エレベータ出発前に下りてしまう)や、悪戯(押し逃げ)、或いは直行型であることを知らずに誤ってエレベータかごに乗り込んで取りあえず展望階呼び釦3を操作した等のように、放映できない可能性のある出発後のコマーシャル契約料を割り引くということに起因する。
【0081】
また、エレベータかごが1階(本実施の形態のように出入り口が1階の場合)て停止しており、かご戸が全開した状態で乗客待機している間もコマーシャル映像の放映を行っていることも可能である。
【0082】
この場合、展望階呼び釦3が操作された時点で、最初からコマーシャル映像の放映を行っても良いし、所定時間の計時のみを開始しても良い。
【0083】
(ステップ13)
ステップ13では、コマーシャル映像の放映が終了したか否かが所定時間終了により判断され、所定時間終了した場合にはステップ14へと移行し、所定時間終了前であれば引き続きコマーシャル映像の放映を継続する。
【0084】
尚、このコマーシャル映像の放映が終了するまで、かご戸は開放状態にあり、且つ、閉ボタン5の操作は無効となる。
【0085】
(ステップ14)
ステップ14では、秤装置12からの重量情報が所定重量(例えば、定員数で換算した積載重量の40%等)に達しているか否かが判断され、所定重量以上の場合にはステップ15へと移行し、所定重量以下の場合にはステップ18へと移行する。
【0086】
(ステップ15)
ステップ15では、コマーシャル映像の放映が終了したと共に、かご戸が閉まって出発する旨を乗客に認識してもらうため、スピーカ装置7から『出発します』等のメッセージ(表示装置8による表示に換えても併用しても良い)を出力してステップ16へと移行する。
【0087】
尚、このようなメッセージには、展望階呼び釦3が操作されたことを条件として、コマーシャル映像の放映を行う旨やその趣旨(料金徴収)の説明メッセージや、コマーシャル映像の放映が終了したことを条件として、乗客に協力頂いた事への御礼メッセージなどを含ませることができる。
【0088】
(ステップ16)
ステップ16では、展望階呼び釦3の操作を有効とするため、かご上ステーション11がかご呼び登録をしてステップ17へと移行する。
【0089】
これは、従来のエレベータのように、エレベータ呼び釦が操作されると同時にかご呼び登録をしてしまうと、上述したようにエレベータ出発前に乗客が降りてしまった場合に、空の状態で展望階まで上昇するといった無駄を防止するためのものである。
【0090】
(ステップ17)
ステップ17では、ステップ16でのかご呼び登録により、かご戸が閉まり、エレベータが出発(上昇開始)をする。
【0091】
尚、ステップ15以降、このステップ17でかご戸が全閉する間での間は開釦4及び閉釦5の操作は有効となる。
【0092】
(ステップ18)
一方、ステップ18では、ステップ14にて秤装置12からの重量情報が所定重量以下であったことから、ステップ12で放映したコマーシャル映像若しくはこれとは異なる他のコマーシャル映像の放映を開始してステップ19へと移行する。
【0093】
(ステップ19)
ステップ19では、ステップ13と同様に、コマーシャル映像の放映が終了したか否かがステップ13と同じ若しくはこれよりも短く設定された第2所定時間終了により判断され、第2所定時間終了した場合にはステップ15へと移行し、所定時間終了前であれば引き続きステップ18でコマーシャル映像の放映を継続する。
【0094】
尚、このコマーシャル映像の放映が終了するまで、かご戸は開放状態にあり、且つ、閉ボタン5の操作が無効となっている状態は継続されている。
【0095】
このような構成とすれば、エレベータかご内の乗客が1人乃至2人といった少数の場合、エレベータかごの運行を遅らせることで、特に、遅らせないとした場合の出発間際に新たな乗客が乗り混んできた場合、この新たな乗客はコマーシャル映像を全く見ないまま展望階を利用するといったことが防止され、より多くの乗客に対してコマーシャル放映を視聴させることができる。また、悪戯(押し逃げ)の防止効果を得ることができる。
【0096】
(実施の形態2)
図7乃至図9は、本発明の実施の形態2を示し、上記実施の形態1ではエレベータかご内でコマーシャル映像を放映するものを開示したが、この実施の形態2では、エレベータ乗り場でコマーシャル映像を放映するものである。
【0097】
図7は本発明のエレベータの実施の形態2を示す乗り場操作盤の正面図、図8は本発明のエレベータの実施の形態2を示すエレベータのシステムブロック図、図9は本発明のエレベータの実施の形態2を示すコマーシャル映像放映とエレベータ駆動に関する動作ルーチンのフロー図である。
【0098】
図7において、31は乗降口(図示せず)付近に設置された乗り場操作盤である。
【0099】
この乗り場操作盤31は、例えば、1階が建物(図示せず)の出入り口であった場合として、その出入り口階(第1の特定階)から展望階(第2の特定階)へと行くためにエレベータかご(図示せず)を呼び出すためのエレベータ呼び釦(上昇釦)32、マイク機能付のスピーカー装置33、液晶モニタ等の表示装置8(機能的に図2に示したものと同一)を備えている。
【0100】
スピーカー装置33は、エレベータかごの到着等を案内することができると共に表示装置8を使用したコマーシャル映像用の音声を出力することができる。
【0101】
次に、図8に基づいて、本発明のエレベータ仕様を説明する。
【0102】
図8において、本発明のエレベータは、エレベータ乗り場付近で乗客を検出する乗客検出装置34、エレベータ全般の運行を制御するかご制御盤35、乗り場操作盤31からの出力信号に基づいてエレベータかごの昇降駆動を考慮した表示機能に拘わる制御を行う情報表示装置36を備えている。
【0103】
情報表示装置36は、表示装置8のほか、乗り場操作盤31からの出力信号に基づいて表示装置8に表示する映像内容及びその表示時間等を制御する情報表示制御部37、利用者が保有する携帯電話20との無線通信を可能とするための送受信部38を備えている。
【0104】
送受信部38は、現在の携帯電話20に多く採用されている無線通信方式として、所謂、Blue Tooth仕様のものが用いられているが、他の仕様による無線や赤外等の光を用いた各種通信方式を用いることができる。また、携帯電話20の他、電話機能を持たない携帯端末(所謂、モバイル端末等)でも良い。
【0105】
次に、このような構成における使用例を図9を参照しつつ説明する。尚、ここでは、図7に沿って出入り口階等から展望階へと行く場合として説明するが、展望階から出入り口階等へと行く場合にも適用可能である。
【0106】
(ステップ21)
ステップ21では、展望階に行きたい乗客によりエレベータ呼び釦32が操作されたか否かが判断され、エレベータ呼び釦32が操作された場合にはステップ22へと移行し、エレベータ呼び釦32が操作されなかった場合にはエレベータ呼び釦32が操作されるまで待機される。
【0107】
尚、エレベータかごが展望階に停止している際に、この展望階でエレベータ呼び釦が操作された場合には、通常のエレベータ駆動を実行するとしても良いし、このステップ21以降のルーチンを展望階の表示装置により同様に実行してもよい。
【0108】
(ステップ22)
ステップ22では、乗客検出装置34によるエレベータ乗り場付近に乗客がいるか否かの検出結果が判断され、乗客有りの場合にはステップ23へと移行し、乗客無しの場合にはステップ21へとループして何の動作も行なわない(エレベータ呼びをキャンセル)。
【0109】
尚、このステップ22において乗客無しと判断した場合には、表示装置8からは契約したコマーシャル映像とは関係の無い映像、例えば、展望階への案内(勧誘)等が放映されていても良い。
【0110】
(ステップ23)
ステップ23では、コマーシャル契約を結んだ会社等の通常のテレビコマーシャル映像或いは特別に作成されたコマーシャル映像が情報表示制御部37から出力され、所定時間(例えば、15秒、7.5秒)、表示装置8に表示されてステップ24へと移行する。この際、表示装置8は、全画面表示でも良いし、コマーシャル映像表示部8aにのみコマーシャル映像を表示しても良い。
【0111】
また、ステップ22において、乗客の数を検出し、所定人数以下の場合と所定人数以上の場合とでコマーシャル映像の放映時間を変えることも可能である。
【0112】
(ステップ24)
ステップ24では、コマーシャル映像の放映が終了したか否かが所定時間終了により判断され、所定時間終了した場合にはステップ25へと移行し、所定時間終了前であれば引き続きコマーシャル映像の放映を継続する。
【0113】
尚、このコマーシャル映像の放映が終了するまで、かご戸は閉成状態にある。
【0114】
(ステップ25)
ステップ25では、乗客検出装置34によるエレベータ乗り場付近に乗客がいるか否かの検出結果が再び判断され、乗客有りの場合にはステップ26へと移行し、乗客無しの場合にはステップ21へとループして何の動作も行なわない(エレベータ呼びをキャンセル)。
【0115】
尚、この乗客検出は、ステップ24による所定時間の計時中も並行して行い、エレベータ乗り場付近に乗客がいなくなってしまった時点でコマーシャル映像の放映を中止(若しくは終了までは放映)しても良いし、契約したコマーシャル映像とは関係の無い映像に放映を切り替えても良い。
【0116】
(ステップ26)
ステップ26では、コマーシャル映像の放映が終了したと共に、かご戸が開いて出発する旨を乗客に認識してもらうため、スピーカ装置37から『お待たせ致しました。まもなくエレベータが参ります。』等のメッセージ(表示装置8による表示に換えても併用しても良い)を出力してステップ27へと移行する。
【0117】
尚、このようなメッセージには、エレベータ呼び釦32が操作されたことを条件として、コマーシャル映像の放映を行う旨やその趣旨(料金徴収)の説明メッセージや、コマーシャル映像の放映が終了したことを条件として、乗客に協力頂いた事への御礼メッセージなどを含ませることができる。
【0118】
(ステップ27)
ステップ27では、エレベータ呼び釦32の操作を有効とするため、かご制御盤35がかご呼び登録をしてステップ28へと移行する。
【0119】
これは、従来のエレベータのように、エレベータ呼び釦が操作されると同時にかご戸が開いたり(呼び階と停止階とが一致している場合)、エレベータかごが昇降を開始したり(呼び階と停止階とが異なる場合)といった通常のエレベータ運行を避けるためのものである。
【0120】
(ステップ28)
ステップ28では、ステップ27でのかご呼び登録により、エレベータかごが1階へと下降(もともと1階にある場合には単にかご戸が開く)した後にかご戸が開き、乗客のかご戸閉操作若しくは所定時間経過後の自動閉によりかご戸が閉じてエレベータが出発(上昇開始)をする。
【0121】
このように、エレベータ乗り場に表示装置8を設置することにより、大型の表示装置8を使用することができる、スピーカ装置7との併用により、より効果的なコマーシャル映像の提供を実現することも可能となる。
【0122】
尚、携帯電話20を利用してのサービス取得方法は上記実施の形態1と同様である。
【0123】
(実施の形態3)
図10乃至図12は、本発明の実施の形態3を示し、上記実施の形態1ではエレベータかごが1階と展望階との間で直行運転するものを開示したが、この実施の形態3では1階と展望階との間の途中階でのエレベータかごの停止を可能としたものである。
【0124】
図10は本発明のエレベータの実施の形態3を示す途中階停止型のかご操作盤の正面図、図11は本発明のエレベータの実施の形態3を示すエレベータのシステムブロック図、図12は本発明のエレベータの実施の形態3を示すコマーシャル映像放映とエレベータ駆動に関する動作ルーチンのフロー図である。尚、上記実施の形態1の図2で示した表示装置8の機能は同一である。
【0125】
図10において、41はエレベータかご(図示せず)内に設置されたかご操作盤である。
【0126】
かご操作盤41は、例えば、1階が建物(図示せず)の出入り口であった場合として、その出入り口階(第1の特定階)としての1階呼び釦42、建物の最上階等に設置された展望階(第2の特定階)へ向かうための展望階呼び釦43、出入り口階と展望階との間の階、例えば、食堂等が店舗として集中している45階〜47階までの選択された階(各階でも良い)へと向かうための途中階呼び釦44〜46、エレベータかごに設置のエレベータ扉の開閉を操作する開釦47及び閉釦48、緊急時に外部との連絡をとる際に操作される緊急釦6、マイク機能付のスピーカー装置7、液晶モニタ等の表示装置8を備えている。
【0127】
次に、図11に基づいて、本発明のエレベータ仕様を説明する。
【0128】
図11において、本発明のエレベータは、かご操作盤41からの操作信号に基づいて各種制御を行うかご上ステーション49、エレベータかご内の乗客重量を検出する秤装置12、かご上ステーション49並びに秤装置12を含めてエレベータ全般の運行を制御するかご制御盤50、かご上ステーション49からの出力信号に基づいてエレベータかごの昇降駆動を考慮した表示機能に拘わる制御を行う情報表示装置14を備えている。
【0129】
かご上ステーション49は、各呼び釦42〜46の操作に基づく呼び入力並びに呼び登録に基づいて各呼び釦42〜46の裏面に配置されたランプ等の表示器(図示せず)の点灯・消灯を制御する。また、エレベータかごの戸(エレベータ扉)の開閉を制御する。
【0130】
情報表示装置14は、表示装置8のほか、かご上ステーション49からの出力信号に基づいて表示装置8に表示する映像内容及びその表示時間等を制御する情報表示制御部15、利用者が保有する携帯電話20との無線通信を可能とするための送受信部16を備えている。
【0131】
次に、このような構成における使用例を図12を参照しつつ説明する。
【0132】
(ステップ31)
ステップ31では、展望階に行きたい乗客がエレベータかごに乗り込み、各呼び釦42〜46の何れかが操作されたか否かが判断され、各呼び釦42〜46の何れかが操作された場合にはステップ32へと移行し、各呼び釦42〜46の何れも操作されなかった場合には各呼び釦42〜46の何れかが操作されるまで待機される。
【0133】
(ステップ32)
ステップ32では、上記ステップ31での操作が、特定階としての展望階呼び釦43の操作であるか否かが判断され、展望階呼び釦43が操作された場合にはステップ33へと移行し、展望階呼び釦43が操作されなかった場合にはステップ34へと移行してエレベータの通常運転を実行する。
【0134】
尚、エレベータかごが展望階に停止している際に、1階呼び釦42が操作された場合にも、通常のエレベータ駆動を実行する。
【0135】
(ステップ33)
ステップ33では、展望階呼び釦43の操作を有効とするため、かご上ステーション49がかご呼び登録をしてステップ35へと移行する。
【0136】
(ステップ35)
ステップ35では、ステップ35でのかご呼び登録により、かご戸が閉まり、エレベータが出発(上昇開始)してステップ36へと移行する。
【0137】
(ステップ36)
ステップ36では、コマーシャル契約を結んだ会社等の通常のテレビコマーシャル映像或いは特別に作成されたコマーシャル映像が情報表示制御部15から出力され、所定時間(例えば、15秒、7.5秒)、表示装置8に表示されてステップ37へと移行する。この際、表示装置8は、全画面表示でも良いし、コマーシャル映像表示部8aにのみコマーシャル映像を表示しても良い。
【0138】
(ステップ37)
ステップ37では、コマーシャル映像の放映が終了したか否かが所定時間終了により判断され、所定時間終了した場合にはステップ38へと移行し、所定時間終了前であれば引き続きコマーシャル映像の放映を継続する。
【0139】
尚、このコマーシャル映像の放映が終了するまで、例え、エレベータかごが展望階に到着していたとしても、かご戸は閉成状態にある。この際、かご制御盤50から異常信号(例えば、ビル火災の発生等)があった場合には、強制的にかご戸は開放される。
【0140】
(ステップ38)
ステップ38では、コマーシャル映像の放映が終了したと共に、かご戸が開く旨を乗客に認識してもらうため、スピーカ装置7から『展望台に到着いたしました』等のメッセージ(表示装置8による表示に換えても併用しても良い)を出力してステップ39へと移行する。
【0141】
(ステップ39)
ステップ39では、実際にかご戸が開き、以下、エレベータの通常運転が再開される。
【0142】
ところで、この実施の形態3において、例えば、1階からの乗客が複数あり、途中階まで利用する乗客(途中階呼び釦44〜46が操作)と展望階まで利用する乗客(展望階呼び釦43が操作)とが混在する場合が考えられるが、このような場合には、途中階まで利用する乗客が降りた時点(途中階呼び釦44〜46の操作状態をかご上ステーション49が判断)から、その階でかご戸を開放状態としてコマーシャル映像が放映され、その終了時点でかご戸が閉じて展望階へと出発する。
【0143】
したがって、展望階を利用しないにもかかわらず、展望階利用者のためのコマーシャル映像が強制的に放映されるといったことが防止される。
【0144】
また、展望階からコマーシャル契約のあった店舗階へと同じエレベータかごを利用して行くことができる等の利用者の便宜性も向上される。
【0145】
【発明の効果】
本発明のエレベータにあっては、以上説明したように構成したことにより、特定階を利用するに当たり、その特定階を利用する者のみに対してコマーシャル映像を放映することができ、宣伝効果を充分に期待し得て、しかも、汎用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエレベータの実施の形態1を示す展望階直行型のかご操作盤の正面図である。
【図2】本発明のエレベータの表示装置の正面図である。
【図3】本発明のエレベータの実施の形態1を示すエレベータのシステムブロック図である。
【図4】本発明のエレベータの実施の形態1を示すコマーシャル映像放映とエレベータ駆動に関する動作ルーチンのフロー図である。
【図5】携帯電話の画面の説明図である。
【図6】本発明のエレベータの実施の形態1の変形例を示すフロー図である。
【図7】本発明のエレベータの実施の形態2を示す乗り場操作盤の正面図である。
【図8】本発明のエレベータの実施の形態2を示すエレベータのシステムブロック図である。
【図9】本発明のエレベータの実施の形態2を示すコマーシャル映像放映とエレベータ駆動に関する動作ルーチンのフロー図である。
【図10】本発明のエレベータの実施の形態3を示す途中階停止型のかご操作盤の正面図である。
【図11】本発明のエレベータの実施の形態3を示すエレベータのシステムブロック図である。
【図12】本発明のエレベータの実施の形態3を示すコマーシャル映像放映とエレベータ駆動に関する動作ルーチンのフロー図である。
【符号の説明】
1 かご操作盤、2 1階呼び釦(第1呼び釦)、3 展望階呼び釦(第2呼び釦)、8 表示装置、11 かご上ステーション(運行制御装置)、14 情報表示装置。

Claims (9)

  1. 第1の特定階へのエレベータかごの運行を指定するためにエレベータかご内に設置された第1呼び釦と、第2の特定階へのエレベータかごの運行を指定するために前記エレベータかご内に設置された第2呼び釦と、前記エレベータかご内に設置された表示装置と、該表示装置で表示するコマーシャル映像を格納した情報表示装置と、前記表示装置によりコマーシャル映像の放映が完了するまで前記エレベータかごの運行を制御する運行制御装置とを備えていることを特徴とするエレベータ。
  2. 第1の特定階と第2の特定階の一方の特定階から他方の特定階へと直接向かうためにエレベータ乗り場付近に設置されたエレベータ呼び登録を行うための呼び釦と、前記エレベータ乗り場付近に設置された表示装置と、該表示装置で表示するコマーシャル映像を格納した情報表示装置と、前記表示装置によりコマーシャル映像の放映が完了するまでエレベータかごの運行を制御する運行制御装置とを備えていることを特徴とするエレベータ。
  3. 第1の特定階へのエレベータかごの運行を指定するためにエレベータかご内に設置された第1呼び釦と、第2の特定階へのエレベータかごの運行を指定するために前記エレベータかご内に設置された第2呼び釦と、第1,第2特定階とは異なる階へのエレベータかごの運行を指定するためにエレベータかご内に設置されたひとつ以上の第3呼び釦と、前記エレベータかご内に設置された表示装置と、前記第3呼び釦が操作されていないことを条件として前記表示装置で表示するコマーシャル映像を格納した情報表示装置と、前記表示装置によりコマーシャル映像の放映が完了するまで前記エレベータかごの運行を制御する運行制御装置とを備えていることを特徴とするエレベータ。
  4. 前記情報表示装置にはコマーシャル契約を施した契約者に関するサービス情報が格納されると共に、利用者が保有する携帯通信端末と1対1で対応して前記サービス情報を取得するために通信経路の確保を可能とする送受信器が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかひとつに記載のエレベータ。
  5. 前記サービス情報には利用者が保有する携帯通信端末からインターネットを利用して前記サービス情報に関する詳細情報をインターネット上で取得するためのURLが含まれていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかひとつに記載のエレベータ。
  6. 前記情報表示装置は前記サービス情報に関する選択を直接行うことができるタッチパネル方式のものが用いられ、且つ、その選択結果はコマーシャル契約を施した契約者保有の通信端末へと伝送されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかひとつに記載のエレベータ。
  7. 第1の特定階と第2の特定階との間での直行運転を行うエレベータかご内に設置されて各特定階へのエレベータ呼び登録を行うための第1,第2呼び釦の何れかが操作された場合に、建物利用代金をエレベータ利用者から徴収する代わりにコマーシャル契約を施した契約者の指定するコマーシャル映像をエレベータかご内に設置の表示装置で放映すると共に、そのコマーシャル映像の放映が完了するまでエレベータかごの運行を制御して利用者にコマーシャル映像を視聴させることを特徴とするエレベータを利用した建物利用代金徴収方法。
  8. 第1の特定階と第2の特定階との間での直行運転を行うエレベータ乗り場に設置されて一方の特定階から他方の特定階へと向かうためのエレベータ呼び登録釦が操作された場合に、建物利用代金をエレベータ利用者から徴収する代わりにコマーシャル契約を施した契約者の指定するコマーシャル映像をエレベータ乗り場付近に設置の表示装置で放映すると共に、そのコマーシャル映像の放映が完了するまでエレベータかごの運行を制御して利用者にコマーシャル映像を視聴させることを特徴とするエレベータを利用した建物利用代金徴収方法。
  9. 第1の特定階と第2の特定階との間とそれ以外の階での運転を行うエレベータかご内に設置されて各特定階のうちの少なくとも一方の特定階へと向かうためのエレベータ呼び登録釦が操作された場合に、各特定階以外の階のエレベータ呼び登録釦が操作されていないことを条件として、建物利用代金をエレベータ利用者から徴収する代わりにコマーシャル契約を施した契約者の指定するコマーシャル映像をエレベータかご内に設置の表示装置で放映すると共に、そのコマーシャル映像の放映が完了するまでエレベータかごの運行を制御して利用者にコマーシャル映像を視聴させることを特徴とするエレベータを利用した建物利用代金徴収方法。
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