JP4708584B2 - コンパクト容器 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、押し釦を用いた蓋の係止解錠機構を有するコンパクト容器に関するものであり、詳しくは、コンパクト容器における蓋の係止解錠機構を構成する押し釦の組み付け作業の改善に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より、押し釦を用いた蓋の係止解錠機構を有するコンパクト容器として、例えば、図8に示す実開昭 60−132202号公報に提示されているように、本体53の先端部の凹所54内に、蓋体50の先端部から垂下したフック51と係止可能な押し釦52を前後方向スライド可能に金属バネ55で前方へ付勢状態に配置してなる蓋の係止解錠機構を有するものが周知である。
【0003】
この種のコンパクト容器は、押し釦52とフック51が係合している閉蓋時に、押し釦52をバネ圧に抗して内部後方へ押圧して押し込むと、押し釦52とフック51の係合が解除されて蓋体50が開放されるものであり、ワンタッチで開閉できて使い易いことから多用されている。この種のコンパクト容器の押し釦52を付勢する金属バネとしては、コイルスプリングや板バネ、線径バネ等が使用されている。
【0004】
また、従来のこの種のコンパクト容器における押し釦52と金属バネ55の組み付けは、本体53先端部の上面開放の凹所54へ押し釦52と金属バネ55を配置すると共に、配置された押し釦52と金属バネ55が本体53上方へ抜け出ないように、中枠56のフランジ部57における前方フランジ部57aで前記凹所54を覆って押し釦52を作動可能に押さえ込でフランジ部57の裏面と本体53の周壁上端面58を超音波溶着し、中枠56の溶着作業と共に行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこの種のコンパクト容器は、押し釦52と金属バネ55を本体53内にぞれぞれ配置した不安定な状態で中枠56の溶着作業を行うので、組立作業が煩雑になって作業性が悪いうえに、装着後の押し釦52の作動に不具合があっても、押し釦52や金属バネ55を本体53から取り外して交換することが出来ない構成のものが多く、押し釦52が装着された中枠56付き本体53を不良品として廃棄することとなり不経済であった。
【0006】
また、従来のこの種のコンパクト容器にあって、使用する金属バネがコイルスプリングの場合は、コンパクト容器の前後方向のデットスペースが大きくなる欠点がある。また、板バネを使用した場合は、板バネの高さ方向の幅が広いことから押し釦の厚みが大きくなって薄型のコンパクト容器には不向きであった。これらの金属バネに比較して、線径バネは、省スペース、価格、使用感触の観点から好ましい金属バネであるが、厚みがなく配置安定性が悪いため線径バネを用いた押し釦の組み付け作業はやりにくいという欠点があった。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、線径バネと押し釦を用いて組立易い蓋の係止解錠機構を構成することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、先端部に凹所を有する本体と、収納周壁の上端に外向きのフランジが部が形成され前記本体に装着されて本体収納部を構成する中枠と、内向きフックを有する係合片を先端部に垂設し前記本体の後端部で回動自在に蝶着された蓋体と、前記フックと係合する外向きフック部が形成された係合孔を有し前記本体の凹所に前後方向移動可能に装着された押し釦と、前記押し釦を前方付勢する線径バネと、を備えて成るコンパクト容器において、前記中枠のフランジ部における先方部フランジに前記押し釦の幅よりも狭い幅の切欠凹所を設けるとともに、前記収納周壁の下面を前記本体の底板部に超音波溶着して固定し前記先方部フランジに可撓性を保持させた。
【0009】
上記の構成としたことにより、本体と中枠を溶着した後、本体の凹所に押し釦を圧入し、先方部フランジが撓むことで後付け装着ができるとともに、装着された押し釦を先方部フランジが撓むことで抜き取り可能とした。
【0010】
また、前記線径バネを中央部に凹曲部を有する弓形に形成すると共に、前記押し釦の裏面に前記係合孔を囲むコの字形配置にそれぞれ独立した三つのリブを垂設して隙間を形成し、前記線径バネを前記隙間に挟んで保持させたことにより、線径バネが押し釦に確実に保持され、本体の凹所に線径バネ付きの押し釦をワンタッチで装着できるようにした。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のコンパクト容器の好適な実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1乃至図7は、本発明の実施の形態を示しており、先端部に凹所2を有する本体1と、収納周壁11の上端に外向きのフランジ部12が形成され前記本体1に装着されて本体収納部3を構成する中枠10と、内向きフック21を有する係合片22を先端部に垂設し前記本体1の後端部(図示省略)で回動自在に蝶着された蓋体20と、前記フック21と係合する外向きフック部31が形成された係合孔32を有し前記本体1の凹所2に前後移動可能に装着された押し釦30と、前記押し釦30を前方付勢する線径バネ40と、を備えて構成されている。
【0013】
本体1は、後端部に蝶番部(図示省略)を有する上面開放の方形の函状に形成されており、先端部における凹所2の低い前壁4の内側には本体1の中心線を挟んで一対の第1リブ5、5が立設され、その外側に受板6a、6aを有する第2リブ6、6が立設され、更にその外側に凹所2の両側壁を構成する第3リブ7、7が立設されている。前壁4裏面の第2リブ6、6と第3リブ7、7との間は垂直面8となっている。
【0014】
中枠10は、上記本体1の内側に装着されて化粧料を入れる本体収納部3を構成するものであり、その先方部フランジ13には、押し釦30の幅よりも狭い幅の切欠凹所14が設けられており、先方部フランジ13は本体1の凹所2の上方に及んで押し釦30の上方抜け出しを押さえ込むと共に、押し釦30の係合孔32を上方開放して蓋体20の係合片22の係合孔32への挿脱を可能としている。
【0015】
また、中枠10の収納周壁11におけるフランジ下の深さ寸法は、本体1の深さ寸法よりも少なくとも大きく設定されており、中枠10は収納周壁11の下端面に適宜間隔をおいて突設された超音波リブ15により収納周壁11の下端面において本体1の底板部9に超音波溶着されている。中枠10の超音波溶着作業でフランジ部12の下面と本体1の周壁4a上面とが溶着しないようになっている。
【0016】
上述のように、収納周壁11の下端面と本体1の底板部9とを超音波溶着して中枠10を固定したことから、溶着箇所から距離のある中枠10の先方部フランジ13には僅かに可撓性が保持されている。従って、本体1の凹所2に押し釦30を圧入すると先方部フランジ13が上方に撓むことから押し釦30の後付け装着ができるとともに、装着された押し釦30の抜き取りも可能としている。
【0017】
蓋体20は、本体1の上面を回動自在に覆合する浅い皿状に形成されており、裏面に形成された枠23内に化粧用鏡24が両面接着テープ25で貼着されている。
【0018】
押し釦30は、面板33と、面板33前方に垂下する前壁34と、下面に抜け止め突起36、36が突設された両側壁35、35を有して構成され、前壁34の中央部裏面に沿って面板33に穿孔された係合孔32には前壁34と対向する一側に外向きフック31が形成されている。
【0019】
また、押し釦30の裏面には係合孔32を囲むコの字形配置にそれぞれ独立した三つのリブ37a、37b、37cが垂設されており、前壁34とリブ37a、37bの先端面と、リブ37cの両端面とリブ37a、37bの側面との間には線径バネ40を挟持する為の隙間Kが形成されている。
【0020】
線径バネ40は、鋼製のバネ線材を用いて中央部に凹曲部41を有する弓形に形成されており、凹曲部41の両側の撓み部42、42の両端には、本体1における第2リブ6、6の受板6a、6aに当接する屈曲部43、43が形成されている。
【0021】
線径バネ40は、押し釦30裏面のリブ37a、37b、37cによる間隙Kに挟持され、押し釦30に確実に保持される。
【0022】
本実施の形態のコンパクト容器は上記の部材で構成されており、押し釦30及び線径バネ40を本体1に組み付ける場合は、中枠10を溶着して組み付け本体1の凹所2開口端から線径バネ40付き押し釦30を無理嵌め圧入する。この操作により先方部フランジ13が上方に撓み、押し釦30は凹所2内に装着される。線径バネ40が押し釦30に隙間Kで確実に保持されており、且つ先方部フランジ13が撓むことから、組み付け作業はワンタッチで容易に行える。
【0023】
押し釦30の組み付けにより、線径バネ40の屈曲部43、43が本体1における第2リブ6、6の受板6a、6aに当接して線径バネ40は僅かに撓み、押し釦30の抜け止め突起36、36が本体における前壁4の垂直面6、6に弾性的に当接して、押し釦30は前後方向移動可能に装着される。
【0024】
装着後の押し釦30の作動に不具合がある場合は、工具を使って先方部フランジ13を撓ませ、押し釦30を線径バネ40と共にこじり出すことが可能であり、本体1を廃棄することなく新しい押し釦30と交換することができる。
【0025】
尚、従来のコンパクト容器の組立のように、中枠10装着前の本体1に線径バネ40付き押し釦30を装填し、その後に中枠10を溶着をすることも可能である。この場合も、中枠10の収納周壁11の下面を本体1の底板部9に超音波溶着して先方部フランジ13に可撓性を保持させることにより、押し釦30の着脱を可能とすることができる。また、押し釦30の材質を本体1や中枠10の材質と同一の材質を使って形成しても押し釦30と本体1とが組立作業で溶着することなく、同一材質の使用が可能である。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0027】
中枠の収納周壁の下面と本体の底板部とを超音波溶着することにより、先方部フランジが撓むように中枠を本体へ固定したので、押し釦の後付け作業が可能となり、押し釦の装着作業を効率良くすることができる。また、装着後の押し釦の作動に不具合があっても押し釦を交換して中枠付き本体を使用することが可能となり、資材の無駄がなくなり経済的に有利である。
【0028】
また、線径バネを中央部に凹曲部を有する弓形に形成して押し釦の裏面に確実に保持させる構成としたので、線径バネを使用することで押し釦を薄形にしてデットスペースの小さなコンパクト容器とすることができるとともに、中枠付きの本体凹所に線径バネ付きの押し釦をワンタッチで装着することが可能となり、組み付け作業が簡便化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンパクト容器の実施の形態を示す要部の断面図。
【図2】図1のコンパクト容器の図3におけるA矢視方向を示す断面図。
【図3】図1のコンパクト容器の本体側を示す斜視図。
【図4】図3の分解斜視図。
【図5】本実施の形態における押し釦と線径バネの裏面を示す斜視図。
【図6】本実施の形態における押し釦に線径バネを装着した状態を示す裏面図。
【図7】本実施の形態における本体と線径バネとの位置関係を示す説明図。
【図8】従来例を示す断面図。
【符号の説明】
1 本体,2 凹所,3 本体収納部,9 底板部,10 中枠,11 収納周壁,12 フランジ部,13 先方部フランジ,14 切欠凹所,15 超音波リブ,20 蓋体,21 内向きフック,22 係合片,30 押し釦,31外向きフック,32 係合孔,37a、37b、37c 三つのリブ,40 線径バネ,41 凹曲部,K 隙間,
【発明の属する技術分野】
本発明は、押し釦を用いた蓋の係止解錠機構を有するコンパクト容器に関するものであり、詳しくは、コンパクト容器における蓋の係止解錠機構を構成する押し釦の組み付け作業の改善に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より、押し釦を用いた蓋の係止解錠機構を有するコンパクト容器として、例えば、図8に示す実開昭 60−132202号公報に提示されているように、本体53の先端部の凹所54内に、蓋体50の先端部から垂下したフック51と係止可能な押し釦52を前後方向スライド可能に金属バネ55で前方へ付勢状態に配置してなる蓋の係止解錠機構を有するものが周知である。
【0003】
この種のコンパクト容器は、押し釦52とフック51が係合している閉蓋時に、押し釦52をバネ圧に抗して内部後方へ押圧して押し込むと、押し釦52とフック51の係合が解除されて蓋体50が開放されるものであり、ワンタッチで開閉できて使い易いことから多用されている。この種のコンパクト容器の押し釦52を付勢する金属バネとしては、コイルスプリングや板バネ、線径バネ等が使用されている。
【0004】
また、従来のこの種のコンパクト容器における押し釦52と金属バネ55の組み付けは、本体53先端部の上面開放の凹所54へ押し釦52と金属バネ55を配置すると共に、配置された押し釦52と金属バネ55が本体53上方へ抜け出ないように、中枠56のフランジ部57における前方フランジ部57aで前記凹所54を覆って押し釦52を作動可能に押さえ込でフランジ部57の裏面と本体53の周壁上端面58を超音波溶着し、中枠56の溶着作業と共に行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこの種のコンパクト容器は、押し釦52と金属バネ55を本体53内にぞれぞれ配置した不安定な状態で中枠56の溶着作業を行うので、組立作業が煩雑になって作業性が悪いうえに、装着後の押し釦52の作動に不具合があっても、押し釦52や金属バネ55を本体53から取り外して交換することが出来ない構成のものが多く、押し釦52が装着された中枠56付き本体53を不良品として廃棄することとなり不経済であった。
【0006】
また、従来のこの種のコンパクト容器にあって、使用する金属バネがコイルスプリングの場合は、コンパクト容器の前後方向のデットスペースが大きくなる欠点がある。また、板バネを使用した場合は、板バネの高さ方向の幅が広いことから押し釦の厚みが大きくなって薄型のコンパクト容器には不向きであった。これらの金属バネに比較して、線径バネは、省スペース、価格、使用感触の観点から好ましい金属バネであるが、厚みがなく配置安定性が悪いため線径バネを用いた押し釦の組み付け作業はやりにくいという欠点があった。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、線径バネと押し釦を用いて組立易い蓋の係止解錠機構を構成することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、先端部に凹所を有する本体と、収納周壁の上端に外向きのフランジが部が形成され前記本体に装着されて本体収納部を構成する中枠と、内向きフックを有する係合片を先端部に垂設し前記本体の後端部で回動自在に蝶着された蓋体と、前記フックと係合する外向きフック部が形成された係合孔を有し前記本体の凹所に前後方向移動可能に装着された押し釦と、前記押し釦を前方付勢する線径バネと、を備えて成るコンパクト容器において、前記中枠のフランジ部における先方部フランジに前記押し釦の幅よりも狭い幅の切欠凹所を設けるとともに、前記収納周壁の下面を前記本体の底板部に超音波溶着して固定し前記先方部フランジに可撓性を保持させた。
【0009】
上記の構成としたことにより、本体と中枠を溶着した後、本体の凹所に押し釦を圧入し、先方部フランジが撓むことで後付け装着ができるとともに、装着された押し釦を先方部フランジが撓むことで抜き取り可能とした。
【0010】
また、前記線径バネを中央部に凹曲部を有する弓形に形成すると共に、前記押し釦の裏面に前記係合孔を囲むコの字形配置にそれぞれ独立した三つのリブを垂設して隙間を形成し、前記線径バネを前記隙間に挟んで保持させたことにより、線径バネが押し釦に確実に保持され、本体の凹所に線径バネ付きの押し釦をワンタッチで装着できるようにした。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のコンパクト容器の好適な実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1乃至図7は、本発明の実施の形態を示しており、先端部に凹所2を有する本体1と、収納周壁11の上端に外向きのフランジ部12が形成され前記本体1に装着されて本体収納部3を構成する中枠10と、内向きフック21を有する係合片22を先端部に垂設し前記本体1の後端部(図示省略)で回動自在に蝶着された蓋体20と、前記フック21と係合する外向きフック部31が形成された係合孔32を有し前記本体1の凹所2に前後移動可能に装着された押し釦30と、前記押し釦30を前方付勢する線径バネ40と、を備えて構成されている。
【0013】
本体1は、後端部に蝶番部(図示省略)を有する上面開放の方形の函状に形成されており、先端部における凹所2の低い前壁4の内側には本体1の中心線を挟んで一対の第1リブ5、5が立設され、その外側に受板6a、6aを有する第2リブ6、6が立設され、更にその外側に凹所2の両側壁を構成する第3リブ7、7が立設されている。前壁4裏面の第2リブ6、6と第3リブ7、7との間は垂直面8となっている。
【0014】
中枠10は、上記本体1の内側に装着されて化粧料を入れる本体収納部3を構成するものであり、その先方部フランジ13には、押し釦30の幅よりも狭い幅の切欠凹所14が設けられており、先方部フランジ13は本体1の凹所2の上方に及んで押し釦30の上方抜け出しを押さえ込むと共に、押し釦30の係合孔32を上方開放して蓋体20の係合片22の係合孔32への挿脱を可能としている。
【0015】
また、中枠10の収納周壁11におけるフランジ下の深さ寸法は、本体1の深さ寸法よりも少なくとも大きく設定されており、中枠10は収納周壁11の下端面に適宜間隔をおいて突設された超音波リブ15により収納周壁11の下端面において本体1の底板部9に超音波溶着されている。中枠10の超音波溶着作業でフランジ部12の下面と本体1の周壁4a上面とが溶着しないようになっている。
【0016】
上述のように、収納周壁11の下端面と本体1の底板部9とを超音波溶着して中枠10を固定したことから、溶着箇所から距離のある中枠10の先方部フランジ13には僅かに可撓性が保持されている。従って、本体1の凹所2に押し釦30を圧入すると先方部フランジ13が上方に撓むことから押し釦30の後付け装着ができるとともに、装着された押し釦30の抜き取りも可能としている。
【0017】
蓋体20は、本体1の上面を回動自在に覆合する浅い皿状に形成されており、裏面に形成された枠23内に化粧用鏡24が両面接着テープ25で貼着されている。
【0018】
押し釦30は、面板33と、面板33前方に垂下する前壁34と、下面に抜け止め突起36、36が突設された両側壁35、35を有して構成され、前壁34の中央部裏面に沿って面板33に穿孔された係合孔32には前壁34と対向する一側に外向きフック31が形成されている。
【0019】
また、押し釦30の裏面には係合孔32を囲むコの字形配置にそれぞれ独立した三つのリブ37a、37b、37cが垂設されており、前壁34とリブ37a、37bの先端面と、リブ37cの両端面とリブ37a、37bの側面との間には線径バネ40を挟持する為の隙間Kが形成されている。
【0020】
線径バネ40は、鋼製のバネ線材を用いて中央部に凹曲部41を有する弓形に形成されており、凹曲部41の両側の撓み部42、42の両端には、本体1における第2リブ6、6の受板6a、6aに当接する屈曲部43、43が形成されている。
【0021】
線径バネ40は、押し釦30裏面のリブ37a、37b、37cによる間隙Kに挟持され、押し釦30に確実に保持される。
【0022】
本実施の形態のコンパクト容器は上記の部材で構成されており、押し釦30及び線径バネ40を本体1に組み付ける場合は、中枠10を溶着して組み付け本体1の凹所2開口端から線径バネ40付き押し釦30を無理嵌め圧入する。この操作により先方部フランジ13が上方に撓み、押し釦30は凹所2内に装着される。線径バネ40が押し釦30に隙間Kで確実に保持されており、且つ先方部フランジ13が撓むことから、組み付け作業はワンタッチで容易に行える。
【0023】
押し釦30の組み付けにより、線径バネ40の屈曲部43、43が本体1における第2リブ6、6の受板6a、6aに当接して線径バネ40は僅かに撓み、押し釦30の抜け止め突起36、36が本体における前壁4の垂直面6、6に弾性的に当接して、押し釦30は前後方向移動可能に装着される。
【0024】
装着後の押し釦30の作動に不具合がある場合は、工具を使って先方部フランジ13を撓ませ、押し釦30を線径バネ40と共にこじり出すことが可能であり、本体1を廃棄することなく新しい押し釦30と交換することができる。
【0025】
尚、従来のコンパクト容器の組立のように、中枠10装着前の本体1に線径バネ40付き押し釦30を装填し、その後に中枠10を溶着をすることも可能である。この場合も、中枠10の収納周壁11の下面を本体1の底板部9に超音波溶着して先方部フランジ13に可撓性を保持させることにより、押し釦30の着脱を可能とすることができる。また、押し釦30の材質を本体1や中枠10の材質と同一の材質を使って形成しても押し釦30と本体1とが組立作業で溶着することなく、同一材質の使用が可能である。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0027】
中枠の収納周壁の下面と本体の底板部とを超音波溶着することにより、先方部フランジが撓むように中枠を本体へ固定したので、押し釦の後付け作業が可能となり、押し釦の装着作業を効率良くすることができる。また、装着後の押し釦の作動に不具合があっても押し釦を交換して中枠付き本体を使用することが可能となり、資材の無駄がなくなり経済的に有利である。
【0028】
また、線径バネを中央部に凹曲部を有する弓形に形成して押し釦の裏面に確実に保持させる構成としたので、線径バネを使用することで押し釦を薄形にしてデットスペースの小さなコンパクト容器とすることができるとともに、中枠付きの本体凹所に線径バネ付きの押し釦をワンタッチで装着することが可能となり、組み付け作業が簡便化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンパクト容器の実施の形態を示す要部の断面図。
【図2】図1のコンパクト容器の図3におけるA矢視方向を示す断面図。
【図3】図1のコンパクト容器の本体側を示す斜視図。
【図4】図3の分解斜視図。
【図5】本実施の形態における押し釦と線径バネの裏面を示す斜視図。
【図6】本実施の形態における押し釦に線径バネを装着した状態を示す裏面図。
【図7】本実施の形態における本体と線径バネとの位置関係を示す説明図。
【図8】従来例を示す断面図。
【符号の説明】
1 本体,2 凹所,3 本体収納部,9 底板部,10 中枠,11 収納周壁,12 フランジ部,13 先方部フランジ,14 切欠凹所,15 超音波リブ,20 蓋体,21 内向きフック,22 係合片,30 押し釦,31外向きフック,32 係合孔,37a、37b、37c 三つのリブ,40 線径バネ,41 凹曲部,K 隙間,
Claims (2)
- 先端部に凹所を有する本体と、収納周壁の上端に外向きのフランジ部が形成され前記本体に装着されて本体収納部を構成する中枠と、内向きフックを有する係合片を先端部に垂設し前記本体の後端部で回動自在に蝶着された蓋体と、前記フックと係合する外向きフック部が形成された係合孔を有し前記本体の凹所に前後方向移動可能に装着された押し釦と、前記押し釦を前方付勢する線径バネと、を備えて成るコンパクト容器において、前記中枠のフランジ部における先方部フランジに前記押し釦の幅よりも狭い幅の切欠凹所を設けるとともに、前記収納周壁の下面を前記本体の底板部に超音波溶着して固定し前記先方部フランジに可撓性を保持させたことを特徴とするコンパクト容器。
- 前記線径バネを中央部に凹曲部を有する弓形に形成すると共に、前記押し釦の裏面に前記係合孔を囲むコの字形配置にそれぞれ独立した三つのリブを垂設して隙間を形成し、前記線径バネを前記隙間に挟んで保持させたことを特徴とする請求項1記載のコンパクト容器。
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