JP4708305B2 - 光ディスク駆動制御回路 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスク媒体から光学的に信号(データ/情報)を再生(読み取り)、もしくは、記録及び再生する光ディスク装置及びそれに備える回路やそのIC(半導体集積回路装置)等の技術に関し、特に、フォーカス系やトラッキング系などのサーボ制御に係わる処理、及びディスク媒体の傷や欠陥に対処する処理に関する。
従来の光ディスク装置の技術において、傷や欠陥など(以下、単に「傷」とも略称する)に対する対処として、前置ホールド制御、即ちサーボ制御によりディスク上の傷通過後に傷通過直前の状態となるようにする制御を行うものがある。
特開2000−90467号公報(特許文献1)には、傷検出信号(DEFECT信号)の生成直前にサーボエラー信号に大きな変動成分が含まれると、そのサーボエラー信号の極性と逆極性の信号を傷検出信号生成直後に含むサーボホールド信号を生成し、傷検出信号生成中にはサーボ駆動信号に代えてサーボホールド信号に応じてピックアップの読取動作を制御するので、読取点が記録媒体上の傷の箇所を通過しても傷通過直前のサーボ状態を維持することができる、ということが記載されている。
特開2000−90467号公報
しかしながら、前記背景技術のような傷検出時の制御方式では、傷検出前の大きな変動成分を傷検出後にその逆極性の変動成分を含むホールド信号としてアクチュエータに供給して対物レンズが移動する場合、その変動成分の大きさ自体は相殺されるが、傷検出前の大きな変動成分によって生じる加速度と、傷検出後にその逆極性の変動成分によって生じる加速度とは全く同じとは限らないため、傷を通過中のホールド信号の制御では対物レンズが等速度運動を行ってしまい、対物レンズは、傷通過直前のサーボ状態つまり傷通過前の位置を維持することができないという問題があった。
本発明は以上のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光ディスク装置の技術において、上記のような問題を解決し、光ディスクの信号の再生/記録中において、傷や欠陥を光ビームスポットが通過する際に対物レンズを制御することにより、傷や欠陥を通過後に対物レンズが正常位置すなわち合焦点位置やオントラック位置からあまり逸脱することなく、換言すれば正常位置に早く復帰させて、再生/記録動作が再開できる技術を提供することを目的とする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。前記目的を達成するために、本発明の技術は、光学的にディスク媒体のデータ/情報の再生もしくは記録及び再生を行う光ディスク装置(ディスク駆動装置)及びそれに備える回路やそのICであって、以下に示す技術的手段を備えることを特徴とする。本ディスク装置は、セットされたディスク媒体からの信号の読み取り(再生)を行う、レンズや半導体レーザー部やアクチュエータ等を具備する光学ピックアップ乃至ヘッド、モータ、センサ等のハードウェア、それらを駆動して動作させる駆動回路、及び、駆動回路を制御する駆動制御回路などを有し、回路部分がICとして実装されるものである。
本発明の回路では、ディスク上の傷の部分を光ビームスポットが通過する時に、対物レンズに、変位を打ち消すように正逆の加速度を交互に与えて、ディスクに対するレンズの位置を静止させる。この制御により、傷通過直後にもなるべく正常位置又はその近くの位置(ディスク上から信号が正しく読み取りできる位置)にいるようにする。換言すれば、傷通過直後に、レンズの、正常位置すなわち合焦点位置やオントラック位置の状態への復帰を早くする。詳しくは例えば以下の構成である。
(1) 本回路は、ディスクの記録層にレーザー光線を集光するための対物レンズと、ディスクにレーザー光線の焦点を合わせディスクからの反射光を検出するための光学ピックアップとを具備した光ディスク装置に備える回路である。本回路は、対物レンズを駆動させる信号(FCやTrC、もしくはFDやTrD)を保持する第1の手段と、対物レンズが動く方向を検出する第2の手段と、対物レンズに加速度を与える信号を発生させる第3の手段とを有する。そして、本回路は、ディスク上に存在する傷や欠陥を対物レンズの光ビームスポットが通過する際に、第1及び第2の手段による対物レンズが動く方向の検出に基づき、第3の手段により対物レンズに正負方向(変位を打ち消す極性)に加速度を交互に与えて、対物レンズを傷や欠陥に突入時の位置つまりは、信号読み取りの正常位置(合焦点やオントラック位置)に静止させる。これにより、傷や欠陥を通過後(直後)も、対物レンズが、正常位置又はその近くの位置からあまり逸脱することなく、換言すれば速やかに正常位置へ復帰して、再生/記録動作が再開できる。
(2) 本回路は、前記第1と第2の手段は、ピックアップからの信号をもとにフォーカスエラー信号(FE)を検出して対物レンズに対するフォーカスアクチュエータを制御するための信号(FCもしくはFD)を出力する第1の駆動制御回路と、ピックアップからの信号をもとにトラッキングエラー信号(TE)を検出して対物レンズに対するトラッキングアクチュエータを制御するための信号(TrCもしくはTrD)を出力する第2の駆動制御回路と、傷や欠陥を検出してその通過中の期間を規定する信号(DEF)を出力する回路とを有する。そして、本回路は、信号(DEF)に従い、傷や欠陥を通過中に、前記第3の手段により対物レンズに正負方向に加速度を交互に与えて対物レンズを静止させ、傷や欠陥を通過直後に、対物レンズが正常位置又はその近くの位置にいるように、換言すれば速やかに正常位置へ復帰するように、制御する。
(3) 本回路は、前記第2の手段は、対物レンズをフォーカス方向やトラッキング方向に駆動させる信号(FCやTrC)を微分する微分回路を有し、前記第3の手段は、微分回路の出力を用いて対物レンズに正負方向に加速度を交互に与えて対物レンズを静止させる波形を発生させる回路(加速度発生回路)を有する。
(4) 本回路は、前記第1と第2の手段は、前記第1の駆動制御回路と、前記第2の駆動制御回路と、前記信号(DEF)を出力する回路と、前記信号(DEF)を延長する信号(DEFE)を出力する回路とを有する。そして、本回路は、信号(DEFE)に従い、傷や欠陥を通過中に、前記第3の手段により対物レンズに正負方向に加速度を交互に与えて対物レンズを静止させ、傷や欠陥を通過直後に、対物レンズを合焦点位置及びオントラック位置に復帰させ、それと共に前記対物レンズへの加速度の印加を停止させる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。本発明によれば、光ディスクの再生/記録中において傷や欠陥を光ビームスポットが通過している期間中にピックアップのアクチュエータを制御して対物レンズをフィードフォワード制御で対物レンズに正負方向に加速度を交互に与えて対物レンズを静止させることにより、傷や欠陥を通過後に、対物レンズが合焦点やトラッキング位置からあまり逸脱することなく、換言すれば正常位置へ速やかに復帰して、再生/記録動作が再開できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。図1〜図8は、本実施の形態を説明するためのものであり、図9は、従来技術を説明するためのものである。
本実施の形態は、概要としては、光ディスク装置のサーボ制御におけるフォーカス系とトラッキング系とにおいて、傷通過(検出)時に対物レンズを振動させる(実施の形態1)。もしくは、傷通過(検出)時に対物レンズに正負方向に加速度を交互に与えて対物レンズを静止させる(実施の形態2)。これにより正常位置を保持して傷通過直後の復帰を速やかにするものである。
<従来技術>
まず、本実施の形態との比較のために従来技術(前記背景技術)及び前記発明が解決しようとする課題で示した問題について図9を参照して説明する。図9において、(a)はエラー信号、(b)は駆動信号、(c)は対物レンズ位置、(d)はDEFECT信号を示す。(a)エラー信号は、サーボ制御でディスク及びピックアップ側からの読み取りにより得られる信号である。(b)駆動信号は、サーボ制御でディスク及びピックアップ側へ与える信号である。(d)DEFECT信号(DEF)は、換言すれば傷検出信号、すなわち傷や欠陥を通過する期間を示す信号である。
まず、a区間では、傷を検出する前、つまりは(d)DEFECT信号が“HIGH”になる前の(a)エラー信号は、傷の通過開始により大きな変動成分を持つ。これにより、その変動成分が(b)駆動信号となりアクチュエータに与えられて対物レンズが動作する。そのため、対物レンズはある加速度を持って移動を始める。この変動成分により、本来正しい位置(点線上)にいた(c)対物レンズ位置は、次第に正しい位置から変位し始める。
次にb区間で、(d)DEFECT信号が“HIGH”(即ち傷通過状態)になったときに、前記a区間の変動成分と逆極性の変動成分が(b)駆動信号となり、アクチュエータに与えられ対物レンズが移動する。これにより、b区間では、対物レンズがa区間で移動を始めた時とは逆の加速度が発生する。このとき傷(b,c区間)に突入し始めた際に発生したa区間の加速度と、(d)DEFECT信号が“HIGH”になった際に発生したb区間の加速度との大きさが異なった場合、最初に与えられた速度を相殺することができず、例えば図9に示すように(c)対物レンズ位置はc区間においても変位を続けてしまう。(d)DEFECT信号が“HIGH”になった際にb区間で逆極性の変動成分は常に与えられるのではなく、与えた後はc区間で(b)駆動信号の駆動電圧を同じ電圧値にしている。これはアクチュエータの駆動電圧を保持することになり、対物レンズに加速度を与えないので、電圧を保持する前の速度を保持することになる。つまり対物レンズは等速度運動をすることになる。このため(d)DEFECT信号が“HIGH”の期間(b,c区間)中は、対物レンズは位置を変位させてしまい、傷を通過後、(c)対物レンズ位置は、情報が読み出せる正常な位置(点線上)よりも離れた位置まで移動してしまっている。このため、傷通過後に正常な位置まで(c)対物レンズ位置が復帰するまで、d区間で時間を要し、正常な位置の状態に戻るのはe区間以降となる。前記正常な位置の状態とは、フォーカス系における合焦点位置や、トラッキング系におけるオントラック位置にいる状態をいう。
上記のように、従来技術の制御では、結果的に、傷の大きさ(即ち、正しい情報の読み取りがエラーとなるエラー範囲)に対応するb,c区間以上に、即ち特にd区間において、光ディスクからの情報を正しく読み出すことができないという問題があった。
(実施の形態1)
<装置構成>
図1は、本発明の実施の形態1における光ディスク装置の構成として、特にサーボ制御に係わる回路(駆動制御回路)部分について詳しく示す。本光ディスク装置は、ディスク1を駆動するためのハードウェア及びドライバ(駆動回路)部分として、クランパ2a、ターンテーブル2b、対物レンズ3、ピックアップ(光学ピックアップ)4、スレッドモータ5、スピンドルモータ6を有し、これらを駆動する各駆動回路(Dr)18a,18b,18c,18dを有する。また本光ディスク装置は、サーボ制御を中心とした駆動制御を行うための回路が実装されたIC(半導体集積回路装置)100部分を有する。ピックアップ4には、対物レンズ3が接続されていると共に、対物レンズ3を動作させるためのアクチュエータ(21,22)を具備している。
IC100は、信号処理回路7、フォーカス補償器8、トラッキング補償器9、スレッド補償器10、スピンドル補償器11、ローパスフィルタ(LPF)12a,12b、微分回路13a,13b、振動波形発生回路14a,14b、延長回路15a,15b、及び切り替えのためのスイッチ16a,16b,16c,16dを有する。なお、IC100としては、他の制御回路や、駆動回路部分を含めて一つに実装した形態なども可能である。
フォーカス系の駆動制御回路として、信号処理回路7、フォーカス補償器8、LPF12a、微分回路13a、振動波形発生回路14a、延長回路15a、スイッチ16a,16c、及び駆動回路18aを有する。同様の構成で、トラッキング系の駆動制御回路として、信号処理回路7、トラッキング補償器9、LPF12b、微分回路13b、振動波形発生回路14b、延長回路15b、スイッチ16b,16d、及び駆動回路18bを有する。制御は、フォーカス系(FE関連)とトラッキング系(TE関連)とで略同様であり、対応する回路も同様の構成としている。これらの系の制御は同時に行うことが望ましいので本実施の形態では双方を実装しているが、独立しても実行可能であり、いずれかの系の回路のみ実装した形態なども可能である。
本実施の形態では、対物レンズ3を駆動させる信号を保持する手段として、フォーカス系やトラッキング系の駆動制御回路及び駆動回路で実現している。また、対物レンズ3が動く方向を検出する手段として、信号処理回路7及び各補償器などの回路での演算により検出している。これは、回路による実現に限らず、例えばピックアップ4に対物レンズ3位置を検出するセンサ等を直接取り付ける等の構成としてもよい。また、対物レンズ3を振動させる信号を発生させる手段として、振動波形発生回路14a,14bを中心としたフィードフォワード制御系として実現している。
ターンテーブル2b上にセットされるディスク1は、クランパ2aでターンテーブル2bに固定される。スピンドルモータ6が回転することでディスク1が回転する。
図2は、ピックアップ4の半導体レーザー部及び光学系と、信号処理回路7のフォーカス誤差信号(フォーカスエラー信号:FE)検出のための回路との部分(データ読み取り部)の構成例を示す。本構成例において、ディスク1に対し、ピックアップ4において、対物レンズ3、ハーフプリズム61、半導体レーザー部62、集光レンズ63、光検出器64を有し、信号処理回路7において、誤差演算器65を有する。また、対物レンズ3を動作させるための図示しないフォーカスアクチュエータ21、トラッキングアクチュエータ22を有し、それぞれフォーカス方向(ディスク1の垂直方向)、トラッキング方向(ディスク1の水平方向)に動作させる。
半導体レーザー部62の発する光束は、ハーフプリズム61を通過して、対物レンズ3で焦点を絞られて、ディスク1上にビームスポットを結ぶ。ディスク1からのレーザー反射光は、再び対物レンズ3を通って、ハ−フプリズム61で反射され、集光レンズ63を通過して光検出器64にビームスポットを結ぶ。
ここで図2には光検出器64におけるフォーカスエラー信号(FE)の検出のための具体的構成例を示している。光検出器64は、4つのエリア{A,B,C,D}から成り、対角線上でペアを組んで電気的に接続されている。ディスク1と対物レンズ3が焦点位置(合焦点)にある時に光検出器64に入射するビームスポットの形状が円になるように、光検出器64を配置する。すると、光検出器64の対角線上のエリア{A,C}及び{B,D}の各加算出力を、誤差演算器65で入力して増幅した出力(FE)は、零となる。ここで対物レンズ3の焦点位置に対してディスク1の位置が上下にずれた場合、光検出器64に入射するビームスポットの形状が、縦長または横長になることを利用する。すると、誤差演算器65からは、焦点位置からのずれ量及びずれた方向に応じた、図3に示すような信号FEが検出される(いわゆる非点収差法)。
図3において、信号FEについて、横軸は対物レンズ3とディスク1との距離(ディスク変位)、縦軸は信号レベルである。対物レンズ3の焦点がディスク1記録面に合った地点(合焦点)で、信号FEのS字曲線がゼロクロスする特徴を有する。+(正)側は対物レンズ3がディスク1に近づく場合、−(負)側は対物レンズ3がディスク1から遠ざかる場合に対応している。なお、このS字曲線の極性は、誤差演算器65への入力の違いよって逆になる場合もあり得るが、そのようなシステムの場合には信号レベルとディスク変位の考え方を逆にすればよいことは言うまでもない。
図1において、誤差演算器65で生成された信号FEは、フォーカス補償器8に供給される。このフォーカス補償器8において遅れ補償器や進み補償器などを用いて、信号FEのS字曲線におけるゼロクロス地点付近でフィードバック制御を行い、対物レンズ3をフォーカス方向に動かすアクチュエータ(21)の制御のための制御信号(フォーカス制御信号:FC)を生成し出力する。この出力信号(FC)が、スイッチ16aに供給される。このスイッチ16aは、定常時には対物レンズ3をフォーカス方向に動作させる制御ループを閉じた状態(端子A側)になっており、駆動回路18aに信号(FC)を供給している。駆動回路18aでは、アクチュエータ(21)を動作させる電圧を生成してピックアップ4に供給する。この駆動回路18aからの電圧(フォーカス駆動信号:FD)によるアクチュエータ(21)の動作により、対物レンズ3がフォーカス方向に制御され、前記フィードバック制御ループのフォーカス制御を実現し、常に合焦点にいる状態を保つ。
一方、信号処理回路7で生成されるトラッキングエラー信号(TE)は、トラッキング補償器9に供給される。トラッキング補償器9において遅れ補償器や進み補償器などを用いて、フィードバック制御を行い、対物レンズ3をトラッキング方向に動かすアクチュエータ(22)のための制御信号(トラッキング制御信号:TrC)を生成する。この出力信号(TrC)が、スイッチ16bに供給される。このスイッチ16bは、定常時には対物レンズ3をトラッキング方向に動作させる制御ループを閉じた状態(端子C側)になっており、駆動回路18bに信号(TrC)を供給している。駆動回路18bでは、アクチュエータ(22)を動作させる電圧を生成してピックアップ4に供給する。この駆動回路18bからの電圧(駆動信号)によるアクチュエータ(22)の動作により、対物レンズ3がトラッキング方向に制御され、前記フィードバック制御ループのトラッキング制御を実現し、常にディスク1の記録面におけるピット上にいるオントラック状態を保つ。
また、このトラッキング補償器9から出力された制御信号(TrC)は、スイッチ16bを経由してスレッド補償器10にも供給される。スレッド補償器10で遅れ補償器や進み補償器などを用いてフィードバック制御を行い、対物レンズ3のトラッキング方向へのずれに応じてスレッドモータ5を制御する制御信号を生成し、これを駆動回路18dに供給している。駆動回路18dでは、スレッドモータ5を動作させる電圧(駆動信号)を生成してスレッドモータ5に供給し、これによりスレッドモータ5を動かしてピックアップ4自体を移動させる。
また、信号処理回路7では、ディスク1から読み取った回転周期情報を、スピンドル補償器11に供給する。スピンドル補償器11で遅れ補償器や進み補償器などを用いてフィードバック制御を行い、この回転周期情報に基づいて、スピンドルモータ6を制御する信号を生成して駆動回路18cに供給している。駆動回路18cでは、スピンドルモータ6を動作させる電圧(駆動信号)を生成してスピンドルモータ6に供給して動作させる。
以上が、光ディスク装置において、定常時において対物レンズ3が合焦点上でさらにオントラック位置にあって、フォーカス、トラッキング、スピンドルとスレッドが制御された、記録や再生の状態である。
ここで、ディスク1上における傷や欠陥などによりディスク1からの光の反射による情報が得られなくなる場合がある。この場合は、光の反射による情報が得られないために信号FEや信号TEが信号処理回路7において正しく生成できない。即ち、ディスク1上における「傷」の状態や領域とは、ディスク1からの反射光が読み取れないことに対応しており、このことがDEFECT信号として検出される。
このため、上記傷を光ビームスポットが通過する場合に、この傷の影響を回避するために、傷通過期間中には、フォーカス方向やトラッキング方向の対物レンズ3の制御(従来制御)を基本的に行わないようにする。本IC100においては、この傷通過時の制御として、制御ループを開くように、スイッチ16aを端子B側に、スイッチ16bを端子D側に、また、スイッチ16cを端子F側に、スイッチ16dを端子H側に、それぞれ切り替える。大別すると、スイッチ16aの端子A側やスイッチ16bの端子C側でフィードバック制御が行われ、スイッチ16aの端子B側やスイッチ16bの端子D側でフィードフォワード制御が行われるようにする。
<フォーカス制御>
上記傷の場合の制御として、まず、ディスク1に対して垂直方向に対物レンズ3を制御するフォーカス制御に関して説明する。まず、これまで定常的に合焦点位置へのフォーカス制御が行われている状態で、フォーカス補償器8からの出力(FC)が、スイッチ16cに供給される。スイッチ16cは、定常状態では端子E側に切り替わっており、スイッチ16cからは、フォーカス補償器8の出力(FC)がそのままLPF12aへ出力される。
このLPF12aでは、フォーカス系の対物レンズ3を制御する帯域より10分の1程度低い帯域を持つローパスフィルタを構成してある。このローパスフィルタでは、スピンドルモータ6の回転周波数程度の信号を通過させる特性を持つので、ノイズなどの高周波的な波形には反応しない。つまりLPF12aは、傷を通過する直前の制御電圧値を保持している。このLPF12aからの出力(LPF信号:Cv)が、振動波形発生回路14a及びスイッチ16cに供給される。
一方、フォーカス補償器8から出力されるフォーカス制御信号(FC)は、微分回路13aに供給される。微分回路13aは、入力信号(FC)を微分する。この微分回路13aに入力された信号(FC)を微分した信号(FC’:フォーカス微分信号)の符号情報(方向判定信号:Cd)を、振動波形発生回路14aに供給する。上記符号情報は、例えば信号(FC’)の最上位ビットを使用する。
この振動波形発生回路14aでは、微分回路13aから供給された符号情報(Cd)に基づき、対物レンズ3を振動させる方向(d)と、LPF12aから供給された信号(Cv)のレベルから振動させる波形(P)を生成する。この振動させる波形(P)には、情報として振動させる方向(d)も内包される。この振動させる波形(P)は、アクチュエータ(21)が充分応答する周波数にする必要がある。例えば光ディスクのアクチュエータでは、1kHz(キロヘルツ)程度以下の周波数で正弦波とする。この振動波形生成回路14aで生成した信号(P)を、スイッチ16aに供給する。傷を通過している期間は、スイッチ16aは端子B側に切り替わっており、振動波形生成回路14aで生成した信号(P)は、スイッチ16aを経由して駆動回路18aに供給される。この信号(P)により、駆動回路18aでは、アクチュエータ(21)を動作させる電圧(FD)を生成してピックアップ4内に供給する。この駆動回路18aからの電圧(FD)により対物レンズ3がフォーカス方向に振動をするように制御される(後述の図4の(e)及び(f)等も参照)。
ここで、上記傷を光ビームスポットが通過する場合は、信号処理回路7においてDEFECT信号(DEF)が生成される。このDEFECT信号(DEF)は、傷を通過している時に“HIGH”になる信号である。この信号処理回路7から出力される信号DEFは、延長回路15aと振動波形発生回路14aに供給される。また、振動波形発生回路14aからタイミング信号(T)が、延長回路15aに供給される。タイミング信号Tは、DEFECT延長時間、即ち図4における期間C−Dの時間が判るような信号である。
この延長回路15aでは、信号処理回路7から供給された信号DEFと振動波形発生回路14aから供給されたタイミング信号Tから、DEFECT信号(DEF)を延長する信号(DEFE:DEFECT延長信号)を生成する。この延長回路15aで生成した信号DEFEを、スイッチ16aとスイッチ16cに供給する。信号処理回路7で生成された信号DEFが“HIGH”になると、振動波形発生回路14aは、微分回路13aから入力された方向判定信号(Cd)とLPF12aから入力された信号(Cv)のレベルとから、振動波形(P)のレベルと振動を開始させる方向(d)を決めた、対物レンズ3を振動させる振動波形(P)を出力する。振動波形(P)は、信号DEFの“HIGH”期間と対応する期間に振動する波形(“HIGH”と“LOW”の間で変化する繰り返し波形)である。
また、この振動波形発生回路14aでは、信号DEFの“HIGH”期間の始まりに振動波形(P)の振動を開始させたのち、傷を通過して信号DEFが“LOW”になった場合に、即座に振動波形(P)の出力(振動)を停止するようにはしない。そうではなく、振動波形発生回路14aでは、傷通過後に対物レンズ3が合焦点の位置になるまで振動波形(P)の振動を継続させるために、信号DEFが“LOW”になってからタイミング信号Tを生成して延長回路15aに供給し、この延長回路15aでは、信号DEFが“LOW”になった後でもタイミング信号Tに基づきDEFECT延長信号(DEFE)を生成する。この延長回路15aで生成した信号DEFEにより、信号処理回路7で生成した信号DEFが“HIGH”から“LOW”になった直後も、信号DEFEはしばらく“HIGH”期間を継続する。そして、それに応じてスイッチ16aを端子B側に、スイッチ16cを端子F側に切り替わったままの状態となる。
スイッチ16aが端子B側、スイッチが端子F側に切り替わっている状態では、フォーカス制御の制御ループは開かれていて、前述したフィードバック制御は行われなくなる。即ち、振動波形発生回路14aからの信号(P)によりフィードフォワード制御の状態となる。この信号DEFEが“HIGH”の期間では、スイッチ16cが端子F側に切り替わっているので、LPF12aからの出力は再びLPF12aに供給され、そのためLPF12aの出力値(Cv)は一定の値となる。
<フォーカス制御−第1ケース>
さらに、図4を用いて上記フォーカス系の動作を説明する。図4において、(a)はフォーカス制御信号(FC)、(b)はLPF信号(Cv)、(c)はフォーカス微分信号(FC’)、(d)は方向判定信号(Cd)、(e)はフォーカス駆動信号(FD)、(f)は対物レンズ3位置、(g)はDEFECT信号(DEF)、(h)はタイミング信号(T)、(i)はDEFECT延長信号(DEFE)である。A〜Dは時点を表す。
ここで図4では、第1ケースとして、傷を通過し始める際に対物レンズ3がディスク1から離れる方向に移動してしまう場合(ディスク変位が−の場合)を説明する。まず、A点より前の期間では傷が検出されず定常状態であり、(g)DEFは“LOW”である。A点で、光ビームスポットが傷を通過し始める。この時、(g)DEFは、まだ“LOW”である。傷の通過により、信号FEが変動し始め、それに応じて(a)FCも変動する。この(a)FCは、そのまま(e)FDとなり、フォーカスアクチュエータ21は、この駆動信号(FD)に応じて動作を始め、対物レンズ3が移動する(期間A−B、下方向)。
B点に至る時間で、傷を通過し始めると、この段階で、(g)DEFが“LOW”から“HIGH”となる。A点からB点までの(a)FCの出力信号を位置情報とみなすと、これを微分した信号である(c)FC’により、A点からB点までの移動する速度と方向がわかる。図4では(c)FC’の極性でその方向を判別している。(c)FC’が中点(基準線)より下(負方向)に振れることにより、(d)Cdは“HIGH”になる。図4の場合、例えば(e)FDが中点より下(負方向)になるときは、フォーカスアクチュエータ21は、ディスク1から離れる方向に動作し対物レンズ3もディスク1から離れる方向に移動する。すると、上記(d)Cdの“HIGH”は、ディスク1から離れる方向を示すことになる。(f)対物レンズ3位置は、中点が合焦点位置を表し、中点より下(負方向)がディスク1から離れる方向で、中点より上(正方向)がディスク1に近づく方向を表す。
B点で、(g)DEFが“HIGH”になった時点で、(b)Cvは値を保持する。この保持した(b)Cvの値と(d)Cdから、(g)DEFが“HIGH”になった後に振動波形(P)で振動させるための方向と値が決まる。図4では、(d)Cdが“HIGH”つまり期間A−Bでは、対物レンズ3はディスク1から離れる方向に移動を始めているので、その移動方向を維持するように対物レンズ3を移動させるように、フォーカスアクチュエータ21に(e)FDを出力するようにする。B点から(g)DEFが“HIGH”期間を継続するが、この期間中(傷通過中)は、フォーカスアクチュエータ21には、対物レンズ3が振動(図4中の上下方向)するような(e)FDを与えて、対物レンズ3を常にフィードフォワード制御する。そのため(f)対物レンズ3位置も、(e)FDに応じてディスク1から離れたり近づいたりする。このとき、この振動させる(e)FDは、前述したようにアクチュエータ(21)が充分応答する周波数にする必要がある。例えば、光ディスクのアクチュエータでは1kHz程度以下の周波数で正弦波的に振動させる。
次に、C点で光ビームスポットが傷を通過する。このとき(g)DEFは“HIGH”から“LOW”になる。この段階で対物レンズ3を振動させている制御を停止させてしまうと、対物レンズ3が合焦点から離れた位置となる場合がある。従って、(f)対物レンズ3位置が合焦点(図4の場合、中点付近)になるD点まで、(e)FDを継続して出力する。この継続(延長)を(h)T及び(i)DEFEにより行う。D点では、既に(g)DEFは“LOW”になっていて、この(d)DEFそのものを制御に用いると対物レンズ3を振動させている(e)FDによるフィードフォワード制御から通常のフィードバックループ制御に切り替わってしまうので、(g)DEFが“LOW”になるC点から(f)対物レンズ3位置が合焦点になるD点まで、(h)Tを“HIGH”にする。この(h)Tと(g)DEFとの論理和(OR)からなる信号を(i)DEFEとして対物レンズ3の制御に用いる。これにより、(f)対物レンズ3位置が合焦点になるまで対物レンズ3を振動させる(e)FDを用いたフィードフォワード制御が行えるようになる。上記制御により、傷を通過直後、フィードバック制御における合焦点への引き込み(正常位置への復帰)が速やかに行われ、ディスク1からの情報を早く読み出すことができるようになる。
<フォーカス制御−第2ケース>
図5を参照して、第2ケースとして、傷を通過し始める際に対物レンズ3がディスク1に近づく方向に移動してしまう場合(ディスク変位が+の場合)を説明する。なお本第2ケースは前述した第1ケースと逆で、以下の説明の内容は略同様であり制御の方向や信号値などが異なるものである。この場合、まず、A点で傷を通過し始める。このときは、(g)DEFは“LOW”である。傷の通過によりFEが変動し始め、それに応じて(a)FCも変動する。この(a)FCは、そのまま(e)FDとなるので、フォーカスアクチュエータ21は、この駆動信号に応じて動作を始め、対物レンズ3が移動する。B点に至る時間で、傷を通過し始めると、この段階で(g)DEFが“HIGH”となる。A点からB点までの(a)FCの出力信号を位置情報とみなすと、これを微分した信号である(c)FC’によりA点からB点までの移動する速度と方向がわかる。図5では(c)FC’が中点より上(正方向)に振れることにより、(d)Cdは“LOW”になる。図5の場合、(e)FDが中点より上(正方向)になるときは、フォーカスアクチュエータ21は、ディスク1に近づく方向に動作し、対物レンズ3もディスク1に近づく方向に移動する。すると、上記(d)Cdの“LOW”は、ディスク1に近づく方向を示すことになる。(f)対物レンズ3位置は、中点が合焦点位置を表し、中点より下(負方向)はディスク1から離れる方向で、中点より上(正方向)はディスク1に近づく方向を表す。
B点で(g)DEFが“HIGH”になった時点で、(b)Cvは値を保持する。この保持した(b)Cvの値と(d)Cdから(g)DEFが“HIGH”になった後に振動させるための方向と値が決まる。図5では、(d)Cdが“LOW”つまり期間A−Bでは対物レンズ3はディスク1に近づく方向に移動を始めているので、その移動方向を維持するように対物レンズ3を移動させるように、フォーカスアクチュエータ21に(e)FDを出力するようにする。B点から(g)DEFが“HIGH”期間を継続するが、この期間中はフォーカスアクチュエータ21には対物レンズ3が振動するような(e)FDを与えて対物レンズ3を常にフィードフォワード制御する。そのため、(f)対物レンズ3位置も、(e)FDに応じてディスク1から離れたり近づいたりする。C点で傷を通過する。このとき(g)DEFは“LOW”になる。この段階で対物レンズ3を振動させている制御を停止させると、対物レンズ3が合焦点から離れた位置となる場合がある。従って、(f)対物レンズ3位置が合焦点になるD点まで(e)FDを継続して出力する。D点では、既に(g)DEFは“LOW”になっていて、この(d)DEFそのものを制御に用いると、(e)FDによるフィードフォワード制御から通常のフィードバックループ制御に切り替わってしまうので、(g)DEFが“LOW”になるC点から(f)対物レンズ3位置が合焦点になるD点まで、(h)Tを“HIGH”にする。この(h)Tと(g)DEFとの論理和(OR)からなる信号を(i)DEFEとして対物レンズ3の制御に用いることにより、(f)対物レンズ3位置が合焦点になるまで対物レンズ3を振動させる(e)FDを用いたフィードフォワード制御が行えるようになる。上記制御により、傷を通過直後、フィードバック制御における合焦点への引き込みが速やかに行われディスク1からの正しい情報を早く読み出すことができるようになる。
<トラッキング制御>
次に、上記傷の場合の制御として、ディスク1に対して水平方向に対物レンズ3を制御するトラッキング制御に関して説明する。本制御の考え方は、フォーカス制御の場合と基本的に同様であり、各波形も図4及び図5と類似となるので省略する。なお信号DEFE,Cv,Cd,P,T等の機能はフォーカス制御の場合と同様であるが信号値などが異なるものである。まず、これまで定常的にオントラック状態でトラッキング制御が行われている状態で、トラッキング補償器9からの出力(TrC)が、スイッチ16dに供給される。スイッチ16dは、定常状態では端子G側に切り替わっており、スイッチ16dからは、トラッキング補償器9の出力(TrC)がそのままLPF12bへ出力される。
このLPF12bでは、トラッキング系の対物レンズ3を制御する帯域より10分の1程度低い帯域を持つローパスフィルタを構成してある。このローパスフィルタでは、スピンドルモータ6の回転周波数程度の信号を通過させる特性を持つので、ノイズなどの高周波的な波形には反応しない。つまりは傷を通過する直前の制御電圧値を保持している。このLPF12bからの出力(Cv)は、振動波形発生回路14b及びスイッチ16dに供給される。
一方、トラッキング補償器9から出力されるトラッキング制御信号(TrC)は、微分回路13bに供給される。この微分回路13bに入力されたトラッキング制御信号(TrC)を微分した信号(TrC’)の符号情報(方向判定信号:Cd)を、振動波形発生回路14bに供給する。この振動波形発生回路14bでは、微分回路13bから供給された符号情報(Cd)に基づき、振動させる方向(d)と、LPF12bから供給された信号(Cv)のレベルから振動させる波形(P)を生成する。この振動させる波形(P)は、アクチュエータ(22)が充分応答する周波数にする必要がある。例えば、光ディスクのアクチュエータでは1kHz程度以下の周波数で正弦波とする。この振動波形生成回路14bで生成した信号(P)を、スイッチ16bに供給する。傷を通過している期間は、スイッチ16bは、端子C側に切り替わっており、振動波形生成回路14bで生成した信号(P)は、スイッチ16bを経由して駆動回路18bに供給される。駆動回路18bでは、アクチュエータ(22)を動作させる電圧(トラッキング駆動信号:TrD)を生成してピックアップ4に供給する。この駆動回路18bからの電圧によるアクチュエータ(22)の動作により、対物レンズ3はディスク1に水平なトラッキング方向に振動をするように制御される。
ここで、フォーカス制御の場合と同様に、傷を光ビームスポットが通過する場合は、信号処理回路7において信号DEFが生成される。信号DEFは延長回路15bと振動波形発生回路14bに供給される。また振動波形発生回路14bからタイミング信号Tが延長回路15bに供給される。この延長回路15bでは、信号処理回路7から供給された信号DEFと振動波形発生回路14bから供給されたタイミング信号TからDEFECT延長信号(DEFE)を生成する。この信号DEFEを、スイッチ16bとスイッチ16dに供給する。信号DEFが“HIGH”になると、振動波形発生回路14bは微分回路13bから入力された方向判定信号(Cd)とLPF12bから入力された信号(Cv)のレベルとから、振動波形(P)のレベルと振動を開始させる方向(d)を決めた、対物レンズ3を振動させる振動波形(P)を出力する。
また、フォーカス制御の場合と同様に、この振動波形発生回路14bでは、DEF信号が“HIGH”期間に振動を開始させたのち、傷を通過して信号DEFが“LOW”になった場合に、即座に振動波形(P)の出力を停止するようにはしない。そうではなく、傷通過後に対物レンズ3がピット上となるオントラッキング位置になるまで振動を継続させるために、信号DEFが“LOW”になってからタイミング信号Tを生成して延長回路15bに供給し、この延長回路15bでは、信号DEFが“LOW”になった後でもタイミング信号Tに基づき信号DEFを延長させるDEFECT延長信号(DEFE)を生成する。この信号DEFEにより信号処理回路7で生成した信号DEFが“HIGH”から“LOW”になった後も、信号DEFEはしばらく“HIGH”期間が継続され、それに応じてスイッチ16bは端子D側に、スイッチ16dは端子H側に切り替わったままの状態となる。
スイッチ16bが端子D側、スイッチ16dが端子H側に切り替わっていると、トラッキング制御の制御ループは開かれていて、フィードバックループ制御は行われなくなる。即ち振動波形発生回路14bからの信号(P)によりフィードフォワード制御となる。この信号DEFEが“HIGH”の期間は、スイッチ16dが端子H側に切り替わっているので、LPF12bからの出力(Cv)は再びLPF12bに供給され、LPF12bの出力値(Cv)は一定の値となる。
上記のように傷を通過中はトラッキング方向に対物レンズ3を振動させる制御を行うようにする。これにより、傷を通過直後は、フィードバック制御におけるトラッキング引き込みが速やかに行われ、ディスク1からの情報を早く読み出すことができるようになる。
以上説明したように、本実施の形態1の光ディスク装置によれば、光ディスク(1)の再生/記録中において、傷を光ビームスポットが通過している期間中に、アクチュエータ(21,22)を制御して対物レンズ3をフィードフォワード制御で振動させるようにする。これにより、傷を通過後に、対物レンズ3が合焦点やトラッキング位置からあまり逸脱することなく、換言すれば正常位置へ速やかに復帰させて、再生/記録動作が再開できる。従来技術と比較すれば、本実施の形態1では、図9に示した、情報を正しく読み出すことができない区間(d)を、図4や図5の期間C−Dのように、短くすることができる。
(実施の形態2)
次に、図6〜図8を用いて、本発明の実施の形態2における光ディスク装置について説明する。実施の形態2では、対物レンズを正常位置へ復帰させるための駆動制御及び波形が、実施の形態1と少し異なる。
<装置構成>
図6は、本発明の実施の形態2における光ディスク装置の構成として、特にサーボ制御に係わる回路(駆動制御回路)部分について詳しく示す。図6の構成において、図1の構成と異なる部分として、振動波形発生回路19a,19bではなく、加速度発生回路19a,19bを備える。以下、実施の形態1と異なる部分のみ説明する。
対物レンズ3に加速度を与える信号を発生させる手段として、加速度発生回路19a,19bを中心としたフィードフォワード制御系として実現している。
<フォーカス制御>
フォーカス制御に関して説明する。図7,図8は、図6の構成に対応したフォーカス制御の動作・波形を示している。LPF12aからの出力(LPF信号:Cv)が、加速度発生回路19a及びスイッチ16cに供給される。微分回路13aに入力された信号(FC)を微分した信号(FC’:フォーカス微分信号)の符号情報(方向判定信号:Cd)を、加速度発生回路19aに供給する。
この加速度発生回路19aでは、微分回路13aから供給された符号情報(Cd)に基づき、対物レンズ3に加速度を与える方向(d)と、LPF12aから供給された信号(Cv)のレベルから加速度波形(P)を生成する。この対物レンズに加速度を与える信号(P)には、情報として加速度を与える方向(d)も内包される。この加速度を与える波形(P)は、一定の時間の後最初に加速度を与えた方向(極性)とは逆の方向(極性)に加速度を与える。さらに一定時間の後最初に加速度を与えた方向(極性)に加速度を与える。これを交互に繰り返すものである。
この加速度の方向を正逆変化させて与える波形(P)は、結果的に例えば矩形波となる。この波形(P)は、アクチュエータ(21)が充分応答する周波数にする必要がある。例えば光ディスクのアクチュエータでは、1kHz(キロヘルツ)程度以下の周波数で矩形はとする。この加速度発生回路19aで生成した信号(P)を、スイッチ16aに供給する。傷を通過している期間は、スイッチ16aは端子B側に切り替わっており、加速度発生回路19aで生成した信号(P)は、スイッチ16aを経由して駆動回路18aに供給される。この信号(P)により、駆動回路18aでは、アクチュエータ(21)を動作させる電圧(FD)を生成してピックアップ4内に供給する。この駆動回路18aからの電圧(FD)により対物レンズ3にフォーカス方向へ加速度を与えられる。最初に与えた加速度の方向、次に逆の方向の加速度を交互に与えることにより、対物レンズを静止するように制御される(図7の(e)及び(f)等も参照)。
信号処理回路7から出力される信号DEFは、延長回路15aと加速度発生回路19aに供給される。また、加速度発生回路19aからタイミング信号(T)が、延長回路15aに供給される。
延長回路15aでは、信号処理回路7から供給された信号DEFと加速度発生回路19aから供給されたタイミング信号Tから、信号DEFEを生成する。信号処理回路7で生成された信号DEFが“HIGH”になると、加速度発生回路19aは、微分回路13aから入力された方向判定信号(Cd)とLPF12aから入力された信号(Cv)のレベルとから、加速度波形(P)のレベルと最初に加速度を与える方向(d)を決め、対物レンズ3を静止させるために、その後一定の時間で正負が反転する加速度波形(P)を出力する。加速度波形(P)は、信号DEFの“HIGH”期間と対応する期間に出力される波形(“HIGH”と“LOW”の間で変化する矩形波)である。
また、この加速度発生回路19aでは、信号DEFの“HIGH”期間の始まりに加速度波形(P)で加速度を印加させたのち、傷を通過して信号DEFが“LOW”になった場合に、即座に加速度波形(P)の出力(矩形波)を停止するようにはしない。そうではなく、加速度発生回路19aでは、傷通過後に加速度の与え方が均等になるように加速度波形(P)の矩形波を継続させるために、信号DEFが“LOW”になってからタイミング信号Tを生成して延長回路15aに供給し、この延長回路15aでは、信号DEFが“LOW”になった後でもタイミング信号Tに基づき信号DEFEを生成する。信号DEFEにより、信号DEFが“HIGH”から“LOW”になった直後も、信号DEFEはしばらく“HIGH”期間を継続する。そして、それに応じてスイッチ16aを端子B側に、スイッチ16cを端子F側に切り替わったままの状態となる。
スイッチ16aが端子B側、スイッチが端子F側に切り替わっている状態では、フォーカス制御の制御ループは開かれていて、前述したフィードバック制御は行われなくなる。即ち、加速度発生回路19aからの信号(P)によりフィードフォワード制御の状態となる。
<フォーカス制御−第1ケース>
さらに、図7を用いて上記フォーカス系の動作を説明する。図7において、(e)フォーカス駆動信号(FD)、(f)対物レンズ3位置の詳細が、図4(e),(f)とは異なる。また期間D−E部分が異なる。A〜Eは時点を表す。
図7では、第1ケースとして、傷を通過し始める際に対物レンズ3がディスク1から離れる方向に移動してしまう場合(ディスク変位が−(負)の場合)を説明する。
B点で、(g)DEFが“HIGH”になった時点で、(b)Cvは値を保持する。この保持した(b)Cvの値と(d)Cdから、(g)DEFが“HIGH”になった後に加速度波形(P)は最初に加速度を与える方向と値が決まる。図7では、(d)Cdが“HIGH”つまり期間A−Bでは、対物レンズ3はディスク1から離れる方向に移動を始めているので、その移動方向を維持するように対物レンズ3を移動させるように、フォーカスアクチュエータ21に(e)FDを出力するようにする。B点から(g)DEFが“HIGH”期間を継続するが、この期間中(傷通過中)は、フォーカスアクチュエータ21には、対物レンズ3が静止(図7(f)中の一定位置期間)するような(e)FDを与えて、対物レンズ3を常にフィードフォワード制御する。そのため(f)対物レンズ3位置は、(e)FDに応じてディスク1から離れたり近づいたりする加速度を交互に与えられることにより結果的に静止するようになる。このとき、この静止させるために印加する加速度波形である(e)FDは、前述したようにアクチュエータ(21)が充分応答する周波数にする必要がある。例えば、光ディスクのアクチュエータでは1kHz程度以下の周波数で矩形波的に加速度を交互に与えて静止させる。
次に、C点で光ビームスポットが傷を通過する。このとき(g)DEFは“HIGH”から“LOW”になる。この段階で対物レンズ3に加速度を与える信号を印加する制御を停止させてしまうと、対物レンズ3に与えられる加速度によって合焦点から離れた位置となる場合がある。従って、(f)対物レンズ3位置に与える加速度が正逆均一(図7の場合、正側と負側の加速度印加時間が均一になる)になるD点まで、(e)FDを継続して出力する。この継続(延長)を(h)T及び(i)DEFEにより行う。D点では、既に(g)DEFは“LOW”になっていて、この(d)DEFそのものを制御に用いると対物レンズ3に加速度を与えている(e)FDによるフィードフォワード制御から通常のフィードバックループ制御に切り替わってしまうので、(g)DEFが“LOW”になるC点から正側と負側の加速度印加時間が均一になるD点まで、(h)Tを“HIGH”にする。この(h)Tと(g)DEFとの論理和(OR)からなる信号を(i)DEFEとして対物レンズ3の制御に用いる。これにより、正側と負側の加速度印加時間が均一になるD点まで、対物レンズ3に加速度を印加する(e)FDを用いたフィードフォワード制御が行えるようになる。上記制御により、傷を通過直後、フィードバック制御における合焦点への引き込み(正常位置への復帰)が速やかに行われ(E点)、ディスク1からの情報を早く読み出すことができるようになる。
<フォーカス制御−第2ケース>
図8を参照して、第2ケースとして、傷を通過し始める際に対物レンズ3がディスク1に近づく方向に移動してしまう場合(ディスク変位が+(正)の場合)を説明する。なお本第2ケースは前述した第1ケースと逆で、以下の説明の内容は略同様であり制御の方向や信号値などが異なるものである。
B点で(g)DEFが“HIGH”になった時点で、(b)Cvは値を保持する。この保持した(b)Cvの値と(d)Cdから(g)DEFが“HIGH”になった後に加速度波形(P)は最初に加速度を与える方向と値が決まる。図8では、(d)Cdが“LOW”つまり期間A−Bでは対物レンズ3はディスク1に近づく方向に移動を始めているので、その移動方向を維持するように対物レンズ3を移動させるように、フォーカスアクチュエータ21に(e)FDを出力するようにする。B点から(g)DEFが“HIGH”期間を継続するが、この期間中はフォーカスアクチュエータ21には対物レンズ3が静止(図8(f)中の一定位置期間)するような(e)FDを与えて対物レンズ3を常にフィードフォワード制御する。そのため、(f)対物レンズ3位置は、(e)FDに応じてディスク1から離れたり近づいたりする加速度を交互に与えられることにより結果的に静止するようになる。C点で傷を通過する。このとき(g)DEFは“LOW”になる。この段階で対物レンズ3に加速度を与える信号を印加する制御を停止させると、対物レンズ3に与えられる加速度によって合焦点位置から離れた位置となる場合がある。従って、(f)対物レンズ3位置に与える加速度が正逆均一(正側と負側の加速度印加時間が均一になる)になるD点まで(e)FDを継続して出力する。D点では、既に(g)DEFは“LOW”になっていて、この(d)DEFそのものを制御に用いると、(e)FDによるフィードフォワード制御から通常のフィードバックループ制御に切り替わってしまうので、(g)DEFが“LOW”になるC点から正側と負側の加速度印加時間が均一になるD点まで、(h)Tを“HIGH”にする。この(h)Tと(g)DEFとの論理和(OR)からなる信号を(i)DEFEとして対物レンズ3の制御に用いる。これにより、正側と負側の加速度印加時間が均一になるD点まで対物レンズ3に加速度を印加する(e)FDを用いたフィードフォワード制御が行えるようになる。上記制御により、傷を通過直後、フィードバック制御における合焦点への引き込みが速やかに行われ(E点)ディスク1からの正しい情報を早く読み出すことができるようになる。
<トラッキング制御>
次に、トラッキング制御に関して説明する。本制御の考え方は、フォーカス制御の場合と基本的に同様であり、各波形も図7及び図8と類似となるので省略する。
LPF12bからの出力(Cv)は、加速度発生回路19b及びスイッチ16dに供給される。
一方、トラッキング補償器9から出力されるトラッキング制御信号(TrC)は、微分回路13bに供給される。この微分回路13bに入力されたトラッキング制御信号(TrC)を微分した信号(TrC’)の符号情報(方向判定信号:Cd)を、加速度発生回路19bに供給する。この加速度発生回路19bでは、微分回路13bから供給された符号情報(Cd)に基づき、対物レンズ3に加速度を与える方向(d)と、LPF12bから供給された信号(Cv)のレベルから加速度波形(P)を生成する。この対物レンズ3に加速度を与える信号(P)には、情報として加速度を与える方向(d)も内包される。この加速度を与える波形(P)は、一定の時間の後最初に加速度を与えた方向とは逆の方向に加速度を与える。さらに一定時間の後最初に加速度を与えた方向に加速度を与える。これを交互に繰り返すものである。
この加速度の方向を正逆変化させて与える波形(P)は、結果的に例えば矩形波となる。この波形(P)は、アクチュエータ(22)が充分応答する周波数にする必要がある。例えば、光ディスクのアクチュエータでは1kHz程度以下の周波数で矩形波とする。この加速度発生回路19bで生成した信号(P)を、スイッチ16bに供給する。傷を通過している期間は、スイッチ16bは、端子C側に切り替わっており、加速度発生回路19bで生成した信号(P)は、スイッチ16bを経由して駆動回路18bに供給される。駆動回路18bでは、アクチュエータ(22)を動作させる電圧(トラッキング駆動信号:TrD)を生成してピックアップ4に供給する。この駆動回路18bからの電圧により対物レンズ3にトラッキング方向へ加速度を与えられる。最初に与えた加速度の方向、次に逆の方向の加速度を交互に与えることにより対物レンズ3を静止するように制御される。
ここで、フォーカス制御の場合と同様に、傷を光ビームスポットが通過する場合は、信号処理回路7において信号DEFが生成される。信号DEFは延長回路15bと加速度発生回路19bに供給される。また加速度発生回路19bからタイミング信号Tが延長回路15bに供給される。この延長回路15bでは、信号処理回路7から供給された信号DEFと加速度発生回路19bから供給されたタイミング信号Tから信号DEFEを生成する。この信号DEFEを、スイッチ16bとスイッチ16dに供給する。信号DEFが“HIGH”になると、加速度発生回路19bは微分回路13bから入力された方向判定信号(Cd)とLPF12bから入力された信号(Cv)のレベルとから、加速度波形(P)のレベルと最初に加速度を与える方向(d)を決め、対物レンズ3を静止させるために、その後一定の時間で正負が反転する加速度波形(P)を出力する。
また、フォーカス制御の場合と同様に、この加速度発生回路19bでは、DEF信号が“HIGH”期間の始まりに加速度波形(P)で加速度を印加させたのち、傷を通過して信号DEFが“LOW”になった場合に、即座に加速度波形(P)の出力(矩形波)を停止するようにはしない。そうではなく、傷通過後に加速度の与え方が均等になるように加速度波形(P)の矩形波を継続させるために、信号DEFが“LOW”になってからタイミング信号Tを生成して延長回路15bに供給し、この延長回路15bでは、信号DEFが“LOW”になった後でもタイミング信号Tに基づき信号DEFを延長させる信号DEFEを生成する。この信号DEFEにより信号処理回路7で生成した信号DEFが“HIGH”から“LOW”になった後も、信号DEFEはしばらく“HIGH”期間が継続され、それに応じてスイッチ16bは端子D側に、スイッチ16dは端子H側に切り替わったままの状態となる。
スイッチ16bが端子D側、スイッチ16dが端子H側に切り替わっていると、トラッキング制御の制御ループは開かれていて、フィードバックループ制御は行われなくなる。即ち加速度発生回路19bからの信号(P)によりフィードフォワード制御となる。この信号DEFEが“HIGH”の期間は、スイッチ16dが端子H側に切り替わっているので、LPF12bからの出力(Cv)は再びLPF12bに供給され、LPF12bの出力値(Cv)は一定の値となる。
上記のように傷を通過中はトラッキング方向に正側と負側の加速度印加時間が均一になるD点まで対物レンズ3に加速度を印加する(e)FDを用いたフィードフォワード制御が行えるようになる。上記制御により、傷を通過直後、フィードバック制御におけるトラッキング引き込みが速やかに行われ(E点)、ディスク1からの情報を早く読み出すことができるようになる。
以上説明したように、本実施の形態2の光ディスク装置によれば、光ディスク(1)の再生/記録中において、傷を光ビームスポットが通過している期間中に、アクチュエータ(21,22)を制御して対物レンズ3をフィードフォワード制御で最初に与えた加速度の方向、次に逆の方向の加速度を交互に与えることにより対物レンズ3を静止するようにする。これにより、傷を通過後に、対物レンズ3が合焦点やトラッキング位置からあまり逸脱することなく、換言すれば正常位置へ速やかに復帰させて、再生/記録動作が再開できる。従来技術と比較すれば、本実施の形態2では、図9に示した、情報を正しく読み出すことができない区間(d)を、図7や図8の期間D−Eのように、短くすることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
光ディスクを対象媒体とした光学的なデータ読み取り部(対物レンズ、半導体レーザー部、光検出器、アクチュエータなど)の構成を持つ光ディスク装置以外にも、それに準ずる構成(媒体の傷を検出するための機構、及びデータ読み取り部を動作させる機構が異なる構成など)を持つディスク装置に対しても同様に適用することが可能である。
本発明は、ディスク媒体を駆動制御する回路やそのディスク装置(ディスク駆動装置)などに利用可能である。
本発明の実施の形態1である光ディスク装置の構成を示す図である。 本発明の一実施の形態である光ディスク装置における、ピックアップとフォーカスエラー信号検出のための信号処理回路との構成例を示す図である。 本発明の一実施の形態である光ディスク装置における、ディスク変位に対するフォーカスエラー信号を示す図である。 本発明の実施の形態1である光ディスク装置における、フォーカス制御の第1ケースの動作・波形を示す図である。 本発明の実施の形態1である光ディスク装置における、フォーカス制御の第2ケースの動作・波形を示す図である。 本発明の実施の形態2である光ディスク装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態2である光ディスク装置における、フォーカス制御の第1ケースの動作・波形を示す図である。 本発明の実施の形態2である光ディスク装置における、フォーカス制御の第2ケースの動作・波形を示す図である。 従来技術の光ディスク装置における動作・波形の例を示す図である。
符号の説明
1…ディスク、2a…クランパ、2b…ターンテーブル、3…対物レンズ、4…ピックアップ、5…スレッドモータ、6…スピンドルモータ、7…信号処理回路、8…フォーカス補償器、9…トラッキング補償器、10…スレッド補償器、11…スピンドル補償器、12a,12b…ローパスフィルタ、13a,13b…微分回路、14a,14b…振動波形発生回路、15a,15b…延長回路、16a,16b,16c,16d…スイッチ、18a,18b,18c,18d…駆動回路(Dr)、19a,19b…加速度発生回路、21…フォーカスアクチュエータ、22…トラッキングアクチュエータ、61…ハーフプリズム、62…半導体レーザー部、63…集光レンズ、64…光検出器、65…誤差演算器、100…IC。

Claims (2)

  1. ディスクの記録層にレーザー光線を集光するための対物レンズと、前記ディスクに前記レーザー光線の焦点を合わせ前記ディスクからの反射光を検出するためのピックアップとを具備した、光学的に前記ディスクの信号の再生もしくは記録及び再生を行う光ディスク装置に備える光ディスク駆動制御回路であって、
    前記対物レンズが動く方向として、正常位置に対する正負の極性に対応した第1、第2の方向を有し、
    前記ピックアップからの信号をもとにフォーカスエラー信号を検出して前記対物レンズに対するフォーカスを制御するためのフォーカス制御信号を出力する回路、及び前記ピックアップからの信号をもとにトラッキングエラー信号を検出して前記対物レンズに対するトラッキングを制御するためのトラッキング制御信号を出力する回路と、
    前記ピックアップからの信号をもとに前記ディスク上の傷や欠陥を検出してその通過中の期間を規定する信号DEFを出力する回路と、
    前記対物レンズを駆動させる信号を生成するための前記フォーカス制御信号を微分して前記対物レンズが動く方向の情報を含む信号を出力する微分回路、及び前記トラッキング制御信号を微分して前記対物レンズが動く方向の情報を含む信号を出力する微分回路と、
    前記対物レンズが動く方向の情報を含む信号と、前記傷や欠陥の通過直前の制御電圧レベルを出力する回路からの信号とを用いて、前記対物レンズを前記正常位置を中心とした正負の極性を含む範囲内で振動させるためのレベル及び方向を含んだ振動波形を出力する回路と、
    前記信号DEFに基づき、前記傷や欠陥の通過直後の期間を含む延長信号を出力する回路と、を有し、
    前記ディスク上に存在する傷や欠陥を前記対物レンズの光ビームスポットが通過する際に、前記微分回路を用いて前記対物レンズが動く方向を検出し、前記振動波形を出力する回路を用いて、前記信号DEFの期間で、前記対物レンズが動く第1または第2の方向に対応して同じ極性の開始の方向を持つ前記振動波形を出力することにより、前記対物レンズの位置を前記正常位置を中心とした正負の極性を含む範囲内で振動する形で収め、前記延長信号の期間で前記振動波形の出力を継続することにより、前記対物レンズの位置を前記範囲内から正常位置へ復帰させることを特徴とする、光ディスク駆動制御回路。
  2. ディスクの記録層にレーザー光線を集光するための対物レンズと、前記ディスクに前記レーザー光線の焦点を合わせ前記ディスクからの反射光を検出するためのピックアップとを具備した、光学的に前記ディスクの信号の再生もしくは記録及び再生を行う光ディスク装置に備える光ディスク駆動制御回路であって、
    前記対物レンズが動く方向として、正常位置に対する正負の極性に対応した第1、第2の方向を有し、
    前記ピックアップからの信号をもとにフォーカスエラー信号を検出して前記対物レンズに対するフォーカスを制御するためのフォーカス制御信号を出力する回路、及び前記ピックアップからの信号をもとにトラッキングエラー信号を検出して前記対物レンズに対するトラッキングを制御するためのトラッキング制御信号を出力する回路と、
    前記ピックアップからの信号をもとに前記ディスク上の傷や欠陥を検出してその通過中の期間を規定する信号DEFを出力する回路と、
    前記フォーカス制御信号を微分して前記対物レンズが動く方向の情報を含む信号を出力する微分回路、及び前記トラッキング制御信号を微分して前記対物レンズが動く方向の情報を含む信号を出力する微分回路と、
    前記対物レンズが動く方向の情報を含む信号と、前記傷や欠陥の通過直前の制御電圧レベルを出力する回路からの信号とを用いて、前記対物レンズを前記正常位置を中心とした正負の極性を含む範囲内で一定させるための加速度を当該対物レンズに与えるためのレベル及び方向を含んだ加速度波形を出力する回路と、
    前記信号DEFに基づき、前記傷や欠陥の通過直後の期間を含む延長信号を出力する回路と、を有し、
    前記ディスク上に存在する傷や欠陥を前記対物レンズの光ビームスポットが通過する際に、前記微分回路を用いて前記対物レンズが動く方向を検出し、前記加速度波形を生成して出力する回路は、前記信号DEFの期間で、前記対物レンズが動く第1または第2の方向に対応して逆極性の方向を持つ加速度を与える前記加速度波形を出力することにより、前記対物レンズの位置を前記正常位置を中心とした正負の極性を含む範囲内に一定させる形で収め、前記延長信号の期間で前記加速度波形の出力を継続することにより、前記対物レンズの位置を前記範囲内から正常位置へ復帰させることを特徴とする、光ディスク駆動制御回路。
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