JP4707868B2 - ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法 - Google Patents

ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法に関し、更に詳しくは、アミン転化時の加水分解時間の短縮化、転化率分布の均一化及び加水分解後の固液分離時間の短縮化が図られるビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造に関しては、通常、ビニルエステル系モノマーとN−ビニルカルボン酸アミドを共重合して、次いで該エステル単位をケン化した後、該酸アミド単位を加水分解してアミン転化する方法が知られている。
【0003】
例えば、特公平6−51741号公報には、ポリ(ビニルアルコール)−コ−ポリ(N−ビニルホルムアミド)の粒子をメタノール中に懸濁させ、この共重合体粒子を酸又は塩基条件下に加水分解させてビニルアミン共重合体粒子を得る方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者が上記の方法について詳細な検討を行ったところ、メタノール中でのポリ(ビニルアルコール)−コ−ポリ(N−ビニルホルムアミド)の粒子の大きさ(コード長)により、アミン転化時の加水分解の時間(アミン転化率)及びアミン転化率の分布(バラツキ)等に影響を及ぼすことが判明した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者はかかる現況に鑑みてかかる粒子について鋭意検討した結果、アルコール系溶媒中でビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子を懸濁させ、水の存在下で酸又は塩基にて加水分解してビニルアルコール−ビニルアミン共重合体を製造するにあたり、ビニルエステル−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体をアルコール溶液とし、水酸化ナトリウムをケン化触媒とし、ニーダーを用いてケン化して得られた、該溶媒の10重量%スラリー中で測定される平均コード長が50〜550μmであるビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子を用いることにより、アミン転化時の加水分解の時間の短縮(アミン転化率の向上)、アミン転化率分布の均一化及び加水分解後の固液分離時間の短縮化等が望め、更には、該溶媒の10重量%スラリー中で測定されるコード長の最大値が1000μm以下であるとき、更なる作用効果が望めることを見出して本発明を完成するに至った。
【0006】
尚、ビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子の平均コード長の測定に当たっては、下記の方法で測定することができる。
(株)ワイ・オー・システム製のインライン式流体液滴モニタリングシステム『LASENTEC M100 (FBRM用ソフトウエア Control Interface FBRM Ver5.4 Build 58B)』を用いて、下記条件にて測定したコードを基に平均コード長を算出。
【0007】
・使用溶媒:懸濁に用いるアルコール系溶媒
・該溶媒中でのスラリー(該共重合体粒子)濃度:10重量%
・Measurement Duration(1データの測定時間):24.75秒
・Averaging(平均するデータの採取数):20個
・平均コード長の算出:カウントされた粒子の各データにより、コード長(Mi)と粒子の個数(Yi)から、下記式により算出する。但し、コード長の測定範囲は0.8〜1000μm。
平均コード長=Σ(Mi×Yi)/ΣYi
【発明の実施の形態】
【0008】
以下、本発明について詳述する。
【0009】
本発明で用いられるビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体(粒子)とは、ビニルアルコール単位とN−ビニルカルボン酸アミド単位を有する共重合体で、かかるビニルアルコール単位とは具体的には下記(1)式で示されるもので、N−ビニルカルボン酸アミド単位とは具体的に下記(2)式で示されるものである。
【0010】
Figure 0004707868
(R、R’はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す)上記(2)式において、Rは水素原子又はメチル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。また、R’は水素原子が好ましい。
【0011】
上記のビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体を製造するに当たっては、ビニルエステル系モノマーとN−ビニルカルボン酸アミドを共重合した後に、かかる共重合体をケン化することによって得ることができる。
かかるビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられ、また、N−ビニルカルボン酸アミドとしては、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等を挙げることができる。
【0012】
尚、本発明においては、本発明の目的を阻害しない範囲において、更に他のモノマーも共重合に利用することができ、かかる他のモノマーとしては、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテルなどのポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等を挙げることができる。
【0013】
ビニルエステル系モノマーとN−ビニルカルボン酸アミドを共重合するに当たっては、特に制限はなく、例えば塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、又はエマルジョン重合等の公知の方法を採用することができるが、通常は溶液重合が行われ、かかる重合方法について説明する。
溶液重合を行うに当たっては、溶媒中で、重合開始剤の共存下でビニルエステル系モノマーとN−ビニルカルボン酸アミドを共重合すればよい。
【0014】
かかる溶剤としては、メタノール、エタノール、i−プロパノール、n−プロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類を挙げることができるが、好適にはメタノールが用いられる。溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すれば良い。例えば、溶剤がメタノールの時は、S(溶剤)/M(モノマー)=0.1〜1(重量比)程度の範囲から選択される。
【0015】
また、重合開始剤としては、例えば2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレイト、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレ−ト、t−ヘキシルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル類、ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシ−ジ−カーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシ−ジ−カーボネート、ジ−イソプロピルパーオキシ−ジ−カーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート等のパーオキシ−ジ−カーボネート類、ラウロイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、イソブチラルパーオキサイド等のジアシルパーオキシド類などを挙げることができ、好適にはアゾ化合物が用いられる。尚、必要に応じて、メルカプタン系化合物等の公知の連鎖移動剤を併用することも可能である。
【0016】
また、重合温度は、35〜75℃(更には60〜75℃)の範囲から選択することができる。
【0017】
次いで、上記で得られたビニルエステル−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体をケン化する方法について説明する。
本発明は、アルコール系溶媒中でビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子を懸濁させ、水の存在下で酸又は塩基にて加水分解してビニルアルコール−ビニルアミン共重合体を製造するにあたり、該溶媒の10重量%スラリー中で測定される平均コード長が50〜550μmであるビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子を用いることを特徴とするものであるが、かかる特定のコード長を有するビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子を得るための一方策として、特定の条件でケン化を行うことも好ましい。
【0018】
即ち、ケン化工程において、かかる共重合体のケン化時のペーストの樹脂分を20〜50重量%とすることが好ましく、また、ケン化時のケン化触媒の使用量が該ビニルエステル単位に対して2〜20ミリモル%であることが好ましく、かかる点を考慮しながら、具体的に説明する。
【0019】
上記で得られたビニルエステル−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体は、重合溶媒と共に溶液(ペースト)としてケン化工程に供されるのであるが、本発明においては、上述の如くかかるペースト中の樹脂分、即ち該共重合体の含有量を20〜50重量%(更には25〜50重量%、特には29〜48重量%)とすることが好ましく、かかる含有量が20重量%未満では50μm以下の微粒子が多くなって溶剤とケン化物の固液分離が困難となり、逆に50重量%を越えると得られるコード長が目的とする平均コード長を大幅に越えて好ましくない。
【0020】
樹脂分が調整されたペーストには、ケン化触媒が添加されてケン化されるのである。
かかるケン化触媒としては、水酸化ナトリウムが用いられる。
【0021】
本発明においては、上述の如くケン化触媒の使用量を該ビニルエステル単位に対して2〜20ミリモル%(更には2〜15ミリモル%、特には3〜8ミリモル%)にすることが好ましく、かかる使用量が2ミリモル%未満ではケン化速度が遅くてケン化度80モル%以上の高ケン化度品を得ることが困難となり、逆に20ミリモル%を越えると目標とする平均コード長のケン化物が得られなくなって好ましくない。また、ケン化触媒は、ケン化速度を制御して粒子サイズをコントロールする意味より、必要に応じて分割して仕込むことが好ましい。
【0022】
ケン化温度は特に制限はないが、通常は10〜70℃(更には30〜50℃、特には35〜45℃)の範囲から選ぶことが好ましい。ケン化反応は、通常0.5〜3時間にわたって行なわれ、好ましいケン化度は10〜100モル%で、特に好ましくは50〜100モル%、殊に好ましくは70〜100モル%の範囲から選択される。
上記の如きケン化を行うに当たっては、コード長の制御の意味からバッチ式が採用されかかるバッチ式のケン化度装置としては、ニーダーが用いられる。
【0023】
かくしてケン化時の溶媒を含有したビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体のスラリーが得られ、次いで、該共重合体は加水分解に供されるのであるが、この時にかかる溶媒を除去した後に加水分解に供しても良いが、工業的には、かかるスラリーを溶剤(ケン化時に使用した溶媒)で洗浄して残留酢酸エステルを溶剤と置換した後に加水分解に供することが好ましい。
【0024】
かくして得られたビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体は、加水分解されるのであるが、本発明においては上記の如くアルコール系溶媒中でビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子を懸濁させ、水の存在下で酸又は塩基にて加水分解してビニルアルコール−ビニルアミン共重合体を製造するにあたり、該溶媒の10重量%スラリー中で測定される平均コード長が50〜550μmであるビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子を用いることを最大の特徴とするもので、かかる平均コード長が50μm未満では加水分解後の液がミルク状となって溶媒や固液分離に時間を要し、逆に550μmを越えると加水分解速度が遅くなって本発明の目的を達成することが困難となる。
【0025】
かかる平均コード長の更に好ましい下限は100μmで特には120μmであり、更に好ましい上限は500μmで特には300μmである。
かかるコード長の調整に当たっては、上記の如きケン化を行うことによりコントロールすることが可能である。
【0026】
また、本発明においては、かかる平均コード長以外に、コード長の最大値(最大コード長)を1000μm以下にすることもアミン転化率分布の均一性の点で好ましく、更には800μm以下、特には600μm以下が好ましい。
かかる最大コード長をコントロールするに当たっては特に限定はなく、例えば、ケン化物を加水分解前に篩にかける等の方法によってコントロールすることも可能である。
尚、ビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子のコード長の測定に当たっては、上記の平均コード長の測定と同様に測定されるものである。
【0027】
ビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体の加水分解は、アルコール系溶媒中でビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子を懸濁させ、水の存在下で酸又は塩基にて行われるもので、以下に説明する。
加水分解に用いる溶媒としては、アルコール系の溶媒が用いられ、具体的にはメタノール、エタノール、i−プロパノール、n−プロパノール、炭素数2〜6のジオール、炭素数2〜6のアルキルエステル等が挙げられ、加水分解物の着色の点からメタノールが好適に用いられる。
【0028】
かかる溶媒の使用量としては、系内のビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子の含有量が10〜65重量%(更には10〜50重量%)となるようにすることが好ましく、かかる含有量が10重量%未満では、生産性が低下し、逆に65重量%を越えると加水分解を行う系内の攪拌負荷が大きくなり攪拌効率が低下する結果となって好ましくない。
【0029】
また、水の共存が必要で、かかる水の共存量は、アルコール系溶媒100重量部に対して、1〜30重量部(更には1〜20重量部、特には5〜20重量部)が好ましく、かかる共存量が1重量部未満では加水分解速度が遅くなり、アミン転化率も低くなり、逆に30重量部を越えるとケン化物粒子が膨潤して反応中にママコを形成する恐れがあり好ましくない。
【0030】
更に触媒として、酸又は塩基を用いることが必要で、酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、ハロゲン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸等が挙げられ、塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩を挙げることができ、好適には塩基が用いられる。
【0031】
かかる触媒の使用量は、ビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子中のアミド基に1当量に対して、0.8〜5当量(更には1.0〜2当量)の範囲で用いられる。
加水分解反応の系の温度は、通常50〜180℃(更には70〜150℃)が好ましく、該反応時間は、反応温度や溶媒等により一概に言えないが、通常は1〜24時間の範囲である。
【0032】
該反応は、終始固−液二相系で進行するので、反応終了後、得られた共重合体をそのまま濾別することにより、溶媒と目的物とに分離することができる。必要に応じて適当な溶媒で洗浄を行い、共重合体に残存する塩等の量を低減させることもでき、更に乾燥工程を経ることにより、溶媒の除去を行ってもよい。上記加水分解反応時の温度、反応時間、触媒量、攪拌条件等の条件を変更することにより、加水分解率をコントロールすることができ、その結果、アミド基をほぼ全量アミン基に変換することもでき、また一部アミド基を残した形で反応を終了させることもできる。
【0033】
かくして得られたビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミン共重合体の粘度換算分子量は、通常5000〜1000000であり、その代表的な組成は全体に対して、ビニルアルコール単位を50〜99モル%、ビニルアミン単位を50〜1モル%有するものである。
【0034】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
尚、実施例中「部」、「%」とあるのは、特に断わりのない限り、重量基準を意味する。
【0035】
実施例1
〔酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
3Lのジャケット付反応缶(パドル翼)に、酢酸ビニル(VAc)1000g、N−ビニルホルムアミド(NVF)12.9g及びメタノール150gを仕込んで、還流(内温60〜63℃)するまでジャケットを加熱した。
【0036】
別途、重合触媒として、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)3.81gをメタノール50gに溶解したものを用意して、上記の反応缶に仕込み(VAcに対して、AIBNは0.2モル%)、重合を開始したと同時に、NVF50%メタノール溶液の仕込みを開始した。
【0037】
尚、NVFは、VAcと均一に重合するように、HANNAの式[NVFの反応性比(r1)=9.543、VAcの反応性比(r1)=0.094]から求めた量を重合速度に合わせて仕込んだ。VAcの重合率が84%のとき、追加するNVF量は100.2g(50%メタノール溶液として200.4g)となる。
【0038】
VAc重合率が84%に到達したとき、禁止剤としてm−ジニトロベンゼン0.03gをメタノール500gに溶解したものを反応缶に仕込みジャケットを冷却し、内温を30℃以下にして、重合を停止して、酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体のペースト(樹脂分濃度51.2%)を得た。
【0039】
次いで、得られた酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体のペーストを蒸留塔の上部より300g/hrで仕込み、蒸留塔の下部よりメタノール蒸気120g/hrを仕込み、蒸留塔の頂部より未反応のVAcをメタノールと共沸させて、回収した。蒸留塔の底部からは、未反応のVAcの無い、酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体のペースト(樹脂分濃度51.0%)が得られた。
【0040】
〔ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
2Lのニーダー式ケン化装置に、上記で得られた酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体のペースト(樹脂分30%)400gを仕込み、ジャケット温調により、ペースト温度を35℃とした。
【0041】
次いで、ケン化触媒として、水酸化ナトリウムの4%メタノール溶液2.45g(VAc単位に対して2ミリモル)を仕込み、ケン化を開始した。ケン化触媒添加後30分で、ケン化物が析出し始めてペーストが増粘し、ケン化母液が発生し、スラリー状態となった。
【0042】
ペーストが増粘して1.5時間後、酢酸の10%メタノール溶液1.18gを添加し(ケン化触媒に対し、0.8倍モル)、スラリーを中和して、ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリー(樹脂分濃度17.0%)を得た。
【0043】
得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体を、1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により、共重合組成を測定したところ、N−ビニルホルムアミド単位が14.0モル%、残存酢酸基量が0.9モル%であった。また、該共重合体の重合度は1300であった。
【0044】
又、(株)ワイ・オー・システム社製『インライン式流体液滴モニタリングシステム LASENTEC M100(FBRM用ソフトウエア Control Interface FBRM Ver5.4 Build 58B)』を用いて、本文中に記載の方法で平均コード長を測定したところ、205μmであり、最大コード長は980μmであった。
【0045】
〔ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体の製造〕
上記で得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリーを遠心分離機にて固液分離して、得られた該共重合体のケーキをメタノールで洗浄して、ケーキ中の酢酸メチルをメタノールと置換した。
更に、遠心分離機にて固液分離して、ケーキ状とし、かかるケーキ87.9g(樹脂分68.3g)を、リフラックスコンデンサー及びジャケット付きの1Lの反応缶に仕込んだ。
【0046】
次いで、撹拌しながら、メタノール389.4g、イオン交換水31.0gを仕込み、ジャケットを加熱して、還流させた(内温は68℃)。還流開始30分後に、加水分解用の触媒として、水酸化カリウムの7.5%メタノール溶液179.8g(NVF単位に対して1.2倍モル)を仕込み、加水分解を開始した。触媒仕込み後の樹脂分濃度は10重量%で、溶媒中に含まれる水は5重量%となる。
【0047】
触媒添加7hr後にジャケットを冷却し、内温を30℃以下にして、加水分解を停止し、ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体のスラリー(樹脂分濃度9.2%)を得た。
【0048】
得られたビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体のスラリーを遠心分離機にて固液分離したところ、0.5hr未満で処理できた。固液分離で得られたビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体のケーキをメタノールで洗浄し、その後、N2乾燥機にて、60℃で24hr乾燥し、ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子(揮発分5%)を得た。
【0049】
得られたビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子を1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により測定したところ、アミン転化率(NH2基量/[NH2基量+NVF基量]×100)が90%、残存酢酸基量が0.1モル%であった。また、2点以上の粒子のアミン転化率を測定したところ、転化率の差は1%未満であった。
【0050】
実施例2
〔酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
実施例1において、初期のNVF及びメタノールの仕込量をそれぞれ8.4g及び100gとし、VAcの重合率84%の時のNVFの追加量を69.8g(50%メタノール溶液として139.6g)とした以外は同様に行って、未反応のVAcの無い、酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体のペースト(樹脂分濃度52.5%)を得た。
【0051】
〔ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
実施例1において、ニーダーへの仕込みペースト(400g)の樹脂分濃度を45%とし、かつケン化触媒として、水酸化ナトリウムの4%メタノール溶液2.20g(VAc単位に対して2ミリモル)を仕込んだ以外は同様に行って、ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリー(樹脂分濃度24.7%)を得た。
【0052】
得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体を、1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により、共重合組成を測定したところ、N−ビニルホルムアミド単位が10.0モル%、残存酢酸基量が0.5モル%であった。また、該共重合体の重合度は1700であった。
又、同様に平均コード長を測定したところ510μmであり、最大コード長は1000μm以であった。
【0053】
〔ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体の製造〕
上記で得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリーを実施例1と同様に加水分解を行い、ケン化触媒添加9.5hr後に加水分解を停止した。固液分離は0.5hr未満で行うことができた。その後実施例1と同様に乾燥を行って、ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子(揮発分5%)を得た。
【0054】
得られたビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子を1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により測定したところ、アミン転化率(NH2基量/[NH2基量+NVF基量]×100)が90%、残存酢酸基量が0.2モル%であった。また、2点以上の粒子のアミン転化率を測定したところ、転化率の差は1〜3%未満であった。
【0055】
実施例3
〔酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
実施例1において、初期のNVF及びメタノールの仕込量をそれぞれ16.9g及び650gとし、VAcの重合率84%の時のNVFの追加量を127.1g(50%メタノール溶液として254.2g)とした以外は同様に行って、未反応のVAcの無い、酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体のペースト(樹脂分濃度40.6%)を得た。
【0056】
〔ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
実施例1において、ケン化触媒として、水酸化ナトリウムの4%メタノール溶液1.37g(VAc単位に対して2ミリモル)を仕込んだ以外は同様に行って、ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリー(樹脂分濃度17.4%)を得た。
【0057】
得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体を、1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により、共重合組成を測定したところ、N−ビニルホルムアミド単位が17.0モル%、残存酢酸基量が1.1モル%であった。該共重合体の重合度は500であった。
又、同様に平均コード長を測定したところ125μmであり、最大コード長は420μmであった。
【0058】
〔ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体の製造〕
上記で得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリーを実施例1と同様に加水分解を行い、ケン化触媒添加6.0hr後に加水分解を停止した。固液分離は0.5hr未満で行うことができた。その後実施例1と同様に乾燥を行って、ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子(揮発分5%)を得た。
【0059】
得られたビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子を1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により測定したところ、アミン転化率(NH2基量/[NH2基量+NVF基量]×100)が90%、残存酢酸基量が0.3モル%であった。また、2点以上の粒子のアミン転化率を測定したところ、転化率の差は1%未満であった。
【0060】
実施例4
〔酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
実施例1と同様に行って、未反応のVAcの無い、酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体のペースト(樹脂分濃度51.2%)を得た。
【0061】
〔ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
実施例1において、ニーダーへの仕込みペースト(400g)の樹脂分濃度を20%とし、かつケン化触媒として、水酸化ナトリウムの4%メタノール溶液1.41g(VAc単位に対して3ミリモル)を仕込んだ以外は同様に行って、ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリー(樹脂分濃度11.4%)を得た。
【0062】
得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体を、1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により、共重合組成を測定したところ、N−ビニルホルムアミド単位が14.0モル%、残存酢酸基量が0.7モル%であった。また、該共重合体の重合度は1300であった。
又、同様に平均コード長を測定したところ94μmであり、最大コード長は300μmであった。
【0063】
〔ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体の製造〕
上記で得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリーを実施例1と同様に加水分解を行い、ケン化触媒添加5.5hr後に加水分解を停止した。固液分離は0.5hrで行うことができた。その後実施例1と同様に乾燥を行って、ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子(揮発分5%)を得た。
【0064】
得られたビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子を1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により測定したところ、アミン転化率(NH2基量/[NH2基量+NVF基量]×100)が90%、残存酢酸基量が0.1モル%であった。また、2点以上の粒子のアミン転化率を測定したところ、転化率の差は1%未満であった。
【0065】
実施例5
〔酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
実施例1と同様に行って、未反応のVAcの無い、酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体のペースト(樹脂分濃度51.2%)を得た。
【0066】
〔ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
実施例1において、ケン化触媒として、水酸化ナトリウムの4%メタノール溶液10.6g(VAc単位に対して15ミリモル)を仕込んだ以外は同様に行って、ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリー(樹脂分濃度16.6%)を得た。
【0067】
得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体を、1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により、共重合組成を測定したところ、N−ビニルホルムアミド単位が14モル%、残存酢酸基量が0.2モル%であった。該共重合体の重合度は1300であった。
又、同様に平均コード長を測定したところ410μmであり、最大コード長は1000μm以下であった。
【0068】
〔ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体の製造〕
上記で得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリーを実施例1と同様に加水分解を行い、ケン化触媒添加9.0hr後に加水分解を停止した。固液分離は0.5hr未満で行うことができた。その後実施例1と同様に乾燥を行って、ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子(揮発分5%)を得た。
【0069】
得られたビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子を1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により測定したところ、アミン転化率(NH2基量/[NH2基量+NVF基量]×100)が90%、残存酢酸基量が0.1モル%であった。また、2点以上の粒子のアミン転化率を測定したところ、転化率の差は1%未満であった。
【0070】
比較例1
〔酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
実施例1と同様に行って、未反応のVAcの無い、酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体のペースト(樹脂分濃度51.2%)を得た。
【0071】
〔ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
実施例1において、ニーダーへの仕込みペースト(400g)の樹脂分濃度を15%とした以外は同様に行って、ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリー(樹脂分濃度8.5%)を得た。
【0072】
得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体を、1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により、共重合組成を測定したところ、N−ビニルホルムアミド単位が10.0モル%、残存酢酸基量が0.1モル%であった。該共重合体の重合度は1300であった。
又、同様に平均コード長を測定したところ40μmであり、最大コード長は125μmであった。
【0073】
〔ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体の製造〕
上記で得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリーを実施例1と同様に加水分解を行い、ケン化触媒添加4.0hr後に加水分解を停止した。固液分離には3hr必要であった。その後実施例1と同様に乾燥を行って、ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子(揮発分5%)を得た。
【0074】
得られたビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子を1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により測定したところ、アミン転化率(NH2基量/[NH2基量+NVF基量]×100)が90%、残存酢酸基量が0.1モル%であった。また、2点以上の粒子のアミン転化率を測定したところ、転化率の差は1%未満であった。
【0075】
比較例2
〔酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
実施例1と同様に行って、未反応のVAcの無い、酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重合体のペースト(樹脂分濃度51.2%)を得た。
【0076】
〔ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体の製造〕
実施例1において、ニーダーへの仕込みペースト(400g)の樹脂分濃度を55%とした以外は同様に行って、ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリー(樹脂分濃度31.1%)を得た。
【0077】
得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体を、1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により、共重合組成を測定したところ、N−ビニルホルムアミド単位が10.0モル%、残存酢酸基量が0.1モル%であった。該共重合体の重合度は1300であった。
又、同様に平均コード長を測定したところ600μmであり、最大コード長は1000μm以上であった。
【0078】
〔ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体の製造〕
上記で得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリーを実施例1と同様に加水分解を行い、ケン化触媒添加10.5hr後に加水分解を停止した。固液分離は0.5h未満で処理できた。その後実施例1と同様に乾燥を行って、ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子(揮発分5%)を得た。
【0079】
得られたビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体粒子を1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により測定したところ、アミン転化率(NH2基量/[NH2基量+NVF基量]×100)が90%、残存酢酸基量が0.1モル%であった。また、2点以上の粒子のアミン転化率を測定したところ、転化率の差は3%以上あった。
【0080】
【発明の効果】
本発明では、特定の平均コード長を有するビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子を懸濁させ、水の存在下で酸又は塩基にて加水分解してビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体を製造しているため、アミン転化時の加水分解時間の短縮化、転化率分布の均一化及び加水分解後の固液分離時間の短縮化を図ることができる。

Claims (4)

  1. アルコール系溶媒中でビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子を懸濁させ、水の存在下で酸又は塩基にて加水分解してビニルアルコール−ビニルアミン共重合体を製造するにあたり、ビニルエステル−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体をアルコール溶液とし、水酸化ナトリウムをケン化触媒とし、ニーダーを用いてケン化して得られた、該溶媒の10重量%スラリー中で測定される平均コード長が50〜550μmであるビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子を用いることを特徴とするビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法。
  2. 該溶媒の10重量%スラリー中で測定されるコード長の最大値が1000μm以下であるビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子を用いることを特徴とする請求項1記載のビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法。
  3. ビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子が樹脂分20〜50重量%のビニルエステル−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体ペーストをケン化して得られたものであることを特徴とする請求項1または2記載のビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法。
  4. ビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子がビニルエステル−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体をケン化して得られたものであり、かつ該ケン化時のケン化触媒の使用量が該ビニルエステル単位に対して2〜20ミリモル%であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法。
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