JP2001329020A - アミン官能性共重合体の製造方法 - Google Patents

アミン官能性共重合体の製造方法

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JP2001329020A
JP2001329020A JP2000154115A JP2000154115A JP2001329020A JP 2001329020 A JP2001329020 A JP 2001329020A JP 2000154115 A JP2000154115 A JP 2000154115A JP 2000154115 A JP2000154115 A JP 2000154115A JP 2001329020 A JP2001329020 A JP 2001329020A
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Masato Aoyama
真人 青山
Takashi Chokai
傑 鳥海
Toshiyuki Tanaka
俊行 田中
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アミン官能性共重合体の前駆体を効率的に加
水分解し、アミン官能性共重合体を容易に且つ高収率で
製造する方法の提供。 【解決手段】 下記一般式(I)及び(II)で表される
繰り返し単位を含む共重合体をイソプロピルアルコール
及び沸点70℃以上で且つ溶解度パラメーターが25
(MPa)1/2以上の化合物を含む混合溶媒中に懸濁さ
せ、加水分解してアミン官能性共重合体を得ることを特
徴とするアミン官能性共重合体の製造方法。 【化1】 (式(II)において、R及びR′は、それぞれ独立し
て、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミン官能性共重
合体の製造方法に関する。詳しくは、ビニルアルコール
単位及びビニルアミン単位を含む共重合体の製造方法の
改良に関する。アミン官能性共重合体は、水中の分散物
の凝集剤、製紙の際の凝集、増強剤、化粧品基材、乳化
剤、コロイド保護剤、土壌改質剤、接着剤等種々の用途
に用いられている。
【0002】
【従来の技術】アミン官能性モノマーはラジカル重合の
際、連鎖移動を起こすので、高分子量のアミン官能性共
重合体を得るのは容易ではない。このため、アミン官能
性共重合体は、通常N−ビニルアセトアミド、N−ビニ
ルホルムアミドのようなN−ビニルカルボン酸アミドと
これらと共重合可能なモノマーとを共重合させた後、酸
アミド基を加水分解してアミンとすることにより製造さ
れている。
【0003】例えば、酢酸ビニルとN−ビニルホルムア
ミドをラジカル共重合させ、先ず酢酸ビニル由来のセグ
メントの加水分解を行い、ビニルアルコール−ビニルホ
ルムアミド共重合体を得、次いで、更にビニルホルムア
ミド由来のセグメントを加水分解することにより、ビニ
ルアミン−ビニルアルコール共重合体を得ることができ
る。
【0004】この二段目の加水分解は、ポリマーの溶解
する水の存在下で行うことができ、水溶液中での加水分
解方法については、これ迄にいろいろ提案がなされてい
る。一方、この二段目の加水分解を目的生成物であるビ
ニルアミン−ビニルアルコール共重合体が実質的に溶解
しないアルコール等の溶媒中で行うと、加水分解後の製
品を改めて析出させることなく、濾過のみで目的とする
固体のポリマーを得ることができる。そして、特公平6
−51741号公報には、二段目の加水分解をメタノー
ル中で行う方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法の場合、目的生成物は反応系内で析出し、反応は固−
液の二相系で起こるため、加水分解を効率的に行う条件
を選ばねばならない。そして、常圧下では反応温度をメ
タノールの沸点以上に上げることはできないので、加水
分解反応が必ずしも効率的に進行しているわけではな
い。また、共重合体によっては、メタノールへの溶解度
が高くなり、製品の回収率が低下するという問題もあ
る。
【0006】本発明は、アミン官能性共重合体の前駆体
を効率よく加水分解し、目的生成物の回収も容易で且つ
効率的に行うことができるアミン官能性共重合体の製造
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる事
情に鑑み鋭意検討した結果、アミン官能性共重合体の前
駆体の加水分解をイソプロピルアルコールと特定の溶媒
との混合溶媒中で行うことにより、メタノールに較べて
反応が早く、且つ収率もよくなることを見い出し、本発
明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明の要旨は、下記一般式(I)
及び(II)で表される繰り返し単位を含む共重合体をイ
ソプロピルアルコール及び沸点70℃以上で且つ溶解度
パラメーターが25(MPa)1/2以上の化合物を含む
混合溶媒中に懸濁させ、加水分解してアミン官能性共重
合体を得ることを特徴とするアミン官能性共重合体の製
造方法、にある。
【0009】
【化3】 (式(II)において、R及びR′は、それぞれ独立し
て、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す)
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、アミン官能性共重合体
の前駆体の加水分解をイソプロピルアルコールと特定の
溶媒との混合溶媒中で行うことを特徴とする。本発明で
原料として用いられるアミン官能性共重合体の前駆体
は、式(I)及び(II)の繰り返し単位を含む共重合体
である。
【0011】
【化4】 (式(II)において、R及びR′は、それぞれ独立し
て、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す) なお、式(II)において、Rは水素原子、メチル基が好
ましく、水素原子が特に好ましい。また、R′は水素原
子が好ましい。
【0012】(アミン官能性共重合体の前駆体の製造)
かかる前駆体については特に限定されるものではない
が、具体的には、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、トリフルオロ
酢酸ビニルのようなカルボン酸ビニルエステルとN−ビ
ニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドのようなN
−ビニルカルボン酸アミドとを共重合せしめ、次いでカ
ルボン酸ビニルエステル由来のセグメントをエステル交
換反応、或いは加水分解することにより得られる。
【0013】この際、必要に応じ、これらのモノマーと
共重合可能なモノマー、例えば、アクリル酸、若しくは
その誘導体、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリ
ル、アクリルアミド類、メチルビニルエーテル、エチル
ビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブ
チルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、t
−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル等
のアルキルビニルエーテル等を共重合させてもよい。
【0014】そして、これらの中、酢酸ビニルとN−ビ
ニルホルムアミドとを共重合させ、次いで酢酸ビニル由
来のセグメントを加水分解して得られるものが好まし
い。カルボン酸ビニルエステルとN−ビニルカルボン酸
アミドとの共重合は、常法により、好ましくは溶媒中
で、これらのモノマーをラジカル重合開始剤を用いて重
合させることにより行うことができる。
【0015】溶媒については用いなくともよいが、反応
熱の除去、後処理の簡便さ等を考慮して用いる方が好ま
しい。溶媒としては、通常メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類等が用いられる。なお、
油中水滴型のエマルジョンを形成し、エマルジョン重合
ないし懸濁重合を行ってもよい。
【0016】重合開始剤としては、2,2′−アゾビス
イソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)等のアゾ化合物、t−ブチルパ
ーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノ
エート、ジ(2−エチル−ヘキシル)パーオキシジカー
ボネート、等の過酸化物又はレドックス系触媒等から選
ばれる少なくとも一種の化合物が用いられる。その使用
量は、モノマーに対して通常0.01〜10重量%であ
る。
【0017】なお、必要に応じて、連鎖移動剤等を添加
してもよい。また、重合温度は、通常25〜150℃で
ある。かくして得られた共重合体を適当な溶媒に溶解
し、塩基性触媒の存在下でカルボン酸ビニルエステル由
来のセグメントを加水分解して、アミン官能性共重合体
の前駆体を得る。
【0018】溶媒については特に限定はされないが、そ
の具体例としては、例えば水、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等の環状エーテル類等が挙げられる。
これらの中、メタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコール、テトラヒドロフランが好ましい。
【0019】なお、この際、該共重合体が加水分解を受
けるに従い重合体が析出するような溶媒を選択すると、
反応後、加水分解生成物を析出、単離する操作を省くこ
とができ工程が簡略化される。また、塩基触媒として
は、トリメチルアミン、トリエチルアミン等のアミン
類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム
等のアルカリ金属の塩やアルカリ土類金属の塩等が用い
られる。この時、触媒の使用量は、加水分解しようとす
る共重合体のカルボン酸ビニルエステル基に対して0.
1〜3重量%の範囲で用いられる。この加水分解工程の
結果、上記一般式(I)、及び(II)の繰り返し単位を
含む共重合体が得られる。
【0020】また、加水分解温度は通常室温〜200℃
である。 (アミン官能性共重合体の前駆体の加水分解)本発明に
おいては、かくして得られたアミン官能性共重合体の前
駆体のカルボン酸アミド基由来のセグメントをイソプロ
ピルアルコール及び特定の溶媒を含む混合溶媒中で加水
分解してアミンとし、アミン官能性共重合体を得ること
を特徴とする。
【0021】以下、酢酸ビニルとN−ビニルホルムアミ
ドとの共重合体の酢酸ビニル由来のセグメントを加水分
解して得られるところの、式(I)の繰り返し単位及び
R及びR′が水素原子である式(II)の繰り返し単位を
有するアミン官能性共重合体の前駆体を例としてこの加
水分解反応を説明する。原料としては、固体として単離
されたアミン官能性共重合体の前駆体を好ましくは粉体
又は粒状とした後、好ましくは加水分解反応時に用いた
溶媒を十分に除いたものを用いる。この原料を反応器に
仕込み、イソプロピルアルコール及び沸点70℃以上で
且つ溶解度パラメーターが25(MPa)1/2以上の化
合物を含む混合溶媒中に分散させ、酸又は塩基の存在下
で、好ましくは撹拌下に、加水分解を行い、ホルムアミ
ド部分からホルミル基を脱離せしめて、式(I)及び
(III)の繰り返し単位を有する目的生成物を得る。
【0022】なお、反応に回分式でも連続式でもよい。
本発明に用いられる沸点70℃以上で且つ溶解度パラメ
ーターが25(MPa)1/2以上の化合物については、
かかる要件を満たす化合物であれば特に限定されるもの
ではないが、その具体例としては、例えばエチレンジア
ミン、ジメチルホスファイト、プロピレングリコール、
エチルアルコール、ジメチルスルホン、エチレングリコ
ール、エチレンカーボネート、グリセリン、水等が挙げ
られる。この中では、エチルアルコール、エチレングリ
コール、グリセリン、水等が好ましく用いられ、水が特
に好ましい。
【0023】ここで、溶解度パラメーターとは、ポリマ
ーハンドブック(A Wiley−Interscie
nce Publication刊、Polymer
Handbook 第4版)に記載されたものを指す。
これらの共溶媒の全溶媒に対する添加量は1〜99重量
%、好ましくは3〜50重量%、より好ましくは、5〜
20重量%の範囲で用いられる。
【0024】また、溶媒は原料100重量部に対して通
常10〜1000重量部用いられる。なお、この際イソ
プロピルアルコールと沸点70℃以上で溶解度パラメー
ターが25(MPa)1/2以上の化合物を含む混合溶媒
を用いることにより、常圧における反応温度を少なくと
も70℃以上に設定することが可能となる。また、沸点
70℃以上で溶解度パラメーターが25(MPa)1/2
以上の化合物を加えることにより、反応時の着色を抑え
ることや、用いる塩基又は酸の溶解度を増すこともでき
る。更に、このような溶媒系を用いることにより、製品
の溶媒に対する溶解性を制御することができ、製品重合
体の収率(回収率)を高めることもできる。これらの結
果、加水分解反応は総体的にメタノールを用いた場合に
比べ大幅に効率化し、且つ高収率で行える。
【0025】触媒としては酸又は塩基を用いるのが好ま
しい。この中、塩基がより好ましい。酸については、特
に限定はされないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン
酸、硝酸、ハロゲン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスル
ホン酸等が好ましく用いられる。また、塩基について
も、特に限定はされないが、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩が用いられ
る。
【0026】これらは加水分解する共重合体中のホルム
アミド基1当量に対して1〜5当量の範囲で用いられ
る。反応温度は、通常50〜180℃、好ましくは70
〜150℃の範囲である。反応時間については、反応温
度、溶媒にもよるが、通常1〜24時間の範囲である。
【0027】反応は終始固−液二相系で進行するので、
反応終了後、得られたアミン官能性共重合体はそのまま
濾別することにより、溶媒と目的物とに分離することが
できる。必要に応じ適当な溶媒で洗浄を行い、重合体中
に残存する塩等の量を低減させることもでき、更に乾燥
工程を経ることにより、溶媒の除去を行ってもよい。上
記加水分解反応の温度、反応時間、酸/塩基量等の条件
を制御することにより、加水分解反応率をコントロール
することができる。その結果、ホルムアミド基をほぼ全
量アミン官能基に変換することも可能であるし、また一
部ホルムアミドを残した形、即ち、共重合体中に一般式
(II)で表されるような単位を含む形で反応を終了させ
ることもできる。
【0028】かくして得られたアミン官能性共重合体の
粘度換算分子量は、通常5000〜1000000であ
り、その代表的な組成は全体に対して、ビニルアルコー
ル単位50〜99モル、ビニルアミン単位を50〜1モ
ル有するものである。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
りこれらの実施例に限定されるものではない。 参考例1 <ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体
の合成>還流冷却管、窒素導入口、滴下ロートを装備し
た四つ口フラスコ内を窒素置換した後、メタノール31
7g、酢酸ビニル(日本合成化学工業製)952gを仕
込み、さらに窒素置換を行った。系中に50mL/分の
流量で窒素を流しながら、撹拌を行い、加熱を開始し、
系の温度が58℃となったらメタノール50gに2,
2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル(和
光純薬製V−65))1.1gを溶解したものを加え
た。それに伴い、N−ビニルホルムアミド(三菱化学
製)128gとメタノール424gの混合物を4.5時
間かけて徐々に滴下した。その間メタノール280gと
V−65 5.7gの混合物を5回に分けて添加して総
計10時間重合を行った。得られた、重合体溶液を室温
に戻し1577gのメタノールを添加して、さらに1.
2gの水酸化カリウムを16gのメタノールに溶解した
ものを加え、再び加熱を行い系の還流温度まで昇温し
た。その後、さらに19gの水酸化カリウムを198g
のメタノールに溶解したものを徐々に加えて、1時間加
熱を続けたところ、加水分解が進行するに従いポリマー
が析出して系はスラリー状となった。室温に戻し、生成
したポリマーの濾過を行い得られた固体を1853gの
メタノールで1回洗浄し、さらに1523gの2−プロ
パノールで2回洗浄を行った。懸濁液の上澄みのガスク
ロマトグラフィー測定を行ったところ、メタノールは検
出されなかった。この後、得られた重合体を60℃で8
時間真空乾燥した。
【0030】実施例1 還流冷却管、窒素導入口を備えた四つ口フラスコに、参
考例1で得られた共重合体30gを、12.5gの水、
173.6gの2−プロパノールに7.38gの水酸化
カリウムを溶解した溶液に懸濁させ、窒素置換を行っ
た。その後、撹拌を加えながら、系が還流するまで加熱
を行い、4時間反応を行った。系は懸濁状態のままで反
応は進行し、反応終了後室温に戻した後、固形分を濾別
した。固形分はメタノールで充分に洗浄し、60℃に保
った真空乾燥機で8時間乾燥して目的のアミン含有共重
合体を得た。収率は86.8%であった。
【0031】得られた共重合体を重水に溶解させて 1
−NMRを測定し、ホルミル基由来のプロトンよりNV
Fセグメントの加水分解率を測定したところ、この時の
ホルムアミド部分の加水分解反応率は98.0%であっ
た。 実施例2 還流冷却管、窒素導入口を備えた四つ口フラスコに、参
考例1で得られた共重合体30gを、12.5gのエチ
レングリコールと173.6gの2−プロパノールに
7.38gの水酸化カリウムを溶解した溶液に懸濁さ
せ、窒素置換を行った。その後、撹拌を加えながら、系
が還流するまで加熱を行い、4時間反応を行った。系は
懸濁状態のままで反応は進行し、反応終了後室温に戻し
た後、固形分を濾別した。固形分はメタノールで充分に
洗浄し、60℃に保った真空乾燥機で8時間乾燥して目
的のアミン含有共重合体を得た。収率は87%であっ
た。この時のホルムアミド部分の加水分解反応率は9
4.5%であった。
【0032】比較例1 実施例1で用いた2−プロパノールをメタノールに変え
た以外は実施例1と同様に反応を行い、目的のアミン含
有共重合体を得た。この時のホルムアミド部分の加水分
解反応率は94%であり、また収率は65%であった。
実施例で得られた加水分解反応率、収率に比べ、共に低
い値となった。
【0033】比較例2 実施例1で用いた装置に参考例1で得られた共重合体3
0gを仕込み、185gのメタノールに7.38gの水
酸化カリウムを溶解した溶液に懸濁させ、窒素置換を行
った。実施例1と同様の条件で反応、処理を行い目的の
共重合体を得た。この時のホルムアミド部分の加水分解
反応率は90%で収率は73%であり、やはり実施例で
得られた反応率、収率に及ばなかった。
【0034】比較例3 実施例1で用いた装置に参考例1で得られた共重合体3
0gを仕込み、185gの2−プロパノールに7.38
gの水酸化カリウムを溶解した溶液に懸濁させ、窒素置
換を行った。実施例1と同様の条件で反応、処理を行い
重合体を得た。このときのホルムアミド部分の加水分解
率は90%であったが、重合体には褐色の着色が見られ
た。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、アミン官能性共重合体
の前駆体を効率的に加水分解し、目的とするアミン官能
性共重合体を容易に且つ高収率で得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳥海 傑 茨城県稲敷郡阿見町中央八丁目3番1号 三菱化学株式会社筑波研究所内 (72)発明者 田中 俊行 茨城県稲敷郡阿見町中央八丁目3番1号 三菱化学株式会社筑波研究所内 Fターム(参考) 4J100 AB07P AG02P AG03P AG04P AN04Q BA13Q BA14Q BA16P BA29H CA31 HA08 HA61 HB25 HB26 HB37 HB39 HB44 HB52 HB58 HC09 HC10 HC27 HC43 HC69 HC71 HC75 JA03 JA18 JA61

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)及び(II)で表される
    繰り返し単位を含む共重合体をイソプロピルアルコール
    及び沸点70℃以上で且つ溶解度パラメーターが25
    (MPa)1/2以上の化合物を含む混合溶媒中に懸濁さ
    せ、加水分解してアミン官能性共重合体を得ることを特
    徴とするアミン官能性共重合体の製造方法。 【化1】 (式(II)において、R及びR′は、それぞれ独立し
    て、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す)
  2. 【請求項2】 アミン官能性共重合体が式(I)及び下
    記一般式(III)で表される繰り返し単位を含むもので
    ある請求項1に記載の製造方法。 【化2】
  3. 【請求項3】 加水分解を酸又は塩基の存在下で行う請
    求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 沸点70℃以上で且つ溶解度パラメータ
    ーが25(MPa) 1/2以上の化合物が水である請求項
    1ないし3のいずれかに記載の製造方法。
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