JP4706766B2 - 画像形成システム - Google Patents

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Description

本発明は、現像剤の初期容量が異なる少なくとも2種類の現像剤収容器と、各現像剤収容器を同位置に着脱可能な画像形成装置とを備える画像形成システムに関する。
一般に、電子写真方式の画像形成装置には、トナー(現像剤)を収容したカートリッジ(現像剤収容器)を着脱可能に備え、カートリッジ内のトナーを感光体に供給して画像形成を行うものがある。このような画像形成装置では、カートリッジの側壁に対向する一対の光透過窓を設け、一方の光透過窓から入射した光を他方の光透過窓から検知することで得られる受光信号に基づいてカートリッジ内のトナーの量を推定する構成が用いられることがある(特許文献1参照)。
ところで、カートリッジ内のトナーは、繰り返し攪拌されることで徐々に劣化(帯電性能が低下)し、所定の印字枚数を超えると初期の帯電性能が得られなくなって、形成される画像の質が低下する。したがって、良好な画像を形成するためには、カートリッジ内のトナーをすべて使い切らずに、所定量残す必要がある。
特開2001−005276号公報
一方、カートリッジは、トナーの初期容量が異なる複数種類、例えば、大容量タイプと小容量タイプの2種類が設定され、販売されることが多い。しかし、従来の画像形成装置では、トナーの初期容量に拘わらず、トナーの量が一定量以下になったときにカートリッジの交換時期であると判定していた。
トナーの劣化の状態はおよそカートリッジの使用時間に応じるため、同じトナー残量であっても、大容量タイプに比較すると、小容量タイプの残トナーは画像の質を低下させるほど劣化が進行していない。そのため、トナーの初期容量に拘わらず、トナーの量が一定量以下になったときに交換時期であると判定すると、小容量タイプでは、残トナーが未だ使用に耐え得るにも拘わらず交換時期と判定してしまい、トナーを有効に使用できないという問題があった。
本発明は、以上のような背景に鑑みてなされたものであり、カートリッジ(現像剤収容器)の初期容量に応じて適切な劣化状態まで現像剤を使用できるようにする画像形成システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る画像形成システムは、現像剤が収容される第1現像剤収容器と、前記第1現像剤収容器よりも多くの現像剤が収容される第2現像剤収容器と、前記第1現像剤収容器または前記第2現像剤収容器が同位置に着脱可能な画像形成装置と、を備えた画像形成システムであって、前記第1現像剤収容器および前記第2現像剤収容器は、現像剤を収容する現像剤収容室と、前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部と、前記現像剤収容室の内部で回転可能に設けられ、前記現像剤収容室内の現像剤を攪拌する攪拌部材と、前記現像剤収容室の内部で回転可能に設けられ、前記一対の光透過部を清掃する一対の清掃部材と、を備え、前記画像形成装置は、光を出射する発光素子と、前記発光素子からの光を前記一対の光透過部を通して受光する受光素子と、一定時間の間に前記受光素子が所定値以上の強度の光を受光している受光時間の割合が判定閾値を超えた場合に、現像剤収容器の交換時期であると判定する判定手段と、を備え、前記第1現像剤収容器の清掃部材は、前記攪拌部材に対する位置が前記第2現像剤収容器の清掃部材の位置よりも回転方向上流側に配置されていることを特徴とする。
本発明に係る画像形成システムによれば、第1現像剤収容器の攪拌部材に対する清掃部材の位置を第2現像剤収容器よりも回転方向上流側にすることで、攪拌部材が光透過部を通過してから清掃部材で光透過部を拭くまでの時間を第2現像剤収容器よりも長くすることができる。詳しくは、所定量の現像剤が残っている第2現像剤収容器が画像形成装置に装着されているときよりも、前記所定量と同じ量の現像剤が残っている第1現像剤収容器が画像形成装置に装着されているときの方が、攪拌部材が光透過部を通過してから清掃部材で光透過部を拭くまでの時間を長くすることができる。
これにより、第2現像剤収容器では、例えば、一対の光透過部間の現像剤を攪拌部材でどかした直後に光透過部を拭くことで、高い出力の光を得ることができる。これに対し、第1現像剤収容器では、例えば、攪拌部材でどかした現像剤が一対の光透過部の間に戻ってきて、光透過部の一部が塞がれた後に光透過部を拭くことで、第2現像剤収容器よりも低い出力の光が得られる。
したがって、第1現像剤収容器の方が、第2現像剤収容器よりも、画像形成装置の受光素子で所定値以上の強度の光を受光している時間(受光時間)が短くなる。そのため、第2現像剤収容器内の現像剤が所定残量となったときに一定時間に対する受光時間の割合が判定閾値を超えるのに対し、第1現像剤収容器内の現像剤が前記所定残量となっても受光時間の割合が判定閾値を超えないといった状況を作り出すことができる。
その結果、画像形成装置において、大容量タイプの第2現像剤収容器については現像剤が所定残量となったときに交換時期と判定するのに対し、小容量タイプの第1現像剤収容器については前記所定残量よりも少ない残量となったときに交換時期と判定する。そのため、従来は有効に使用できなかった小容量タイプの第1現像剤収容器内の現像剤を適切な劣化状態まで使用することができる。
本発明によれば、小容量タイプの方が大容量タイプよりも攪拌部材が光透過部を通過してから清掃部材で光透過部を拭くまでの時間が長くなり、これにより受光時間を短くすることができるので、現像剤収容器の初期容量に応じて適切な劣化状態まで現像剤を使用することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例としてのレーザプリンタの断面図である。 大容量タイプの現像カートリッジを示す拡大断面図(a)と、小容量タイプの現像カートリッジを示す拡大断面図(b)である。 現像カートリッジ周辺の構成を示す図2のIII−III断面図である。 受光素子の受光信号を示すタイムチャートである。 (a)〜(d)は大容量タイプのアジテータの動作とトナーの動きを説明するための断面図である。 (a)〜(d)は小容量タイプのアジテータの動作とトナーの動きを説明するための断面図である。
<レーザプリンタの概略構成>
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、方向はレーザプリンタを使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における左側を「前」、右側を「後」とし、手前側を「右」、奥側を「左」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2内に、用紙Pを供給する給紙部3と、露光装置4と、用紙P上にトナー像を転写するプロセスユニット5と、用紙P上に転写されたトナー像を熱定着させる定着装置6とを主に備えている。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、用紙Pを収容する給紙トレイ31と、用紙Pの前側を持ち上げる用紙押圧板32およびリフトレバー33と、ピックアップローラ34と、給紙ローラ35と、給紙パッド36と、レジストローラ37とを主に備えている。給紙トレイ31内の用紙Pは、リフトレバー33と用紙押圧板32によってピックアップローラ34に寄せられ、ピックアップローラ34によって送り出される。送り出された用紙Pは、給紙ローラ35と給紙パッド36によって1枚ずつ分離され、レジストローラ37を通り、感光体ドラム51と転写ローラ53との間に向けて搬送される。
露光装置4は、本体筐体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部と、回転駆動するポリゴンミラー41と、レンズ42,43と、反射鏡44,45とを主に備えている。レーザ発光部から出射された画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)は、ポリゴンミラー41、レンズ42、反射鏡44、レンズ43、反射鏡45の順に反射または通過して、感光体ドラム51の表面上に高速走査にて照射される。
プロセスユニット5は、露光装置4の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスユニット5は、感光体ユニット5Aと、現像剤収容器の一例としての現像カートリッジ5Bとから構成されている。
感光体ユニット5Aは、感光体フレーム50A内に、感光体ドラム51と、帯電器52と、転写ローラ53とを主に備えている。また、現像カートリッジ5Bは、感光体ユニット5Aに対して着脱可能に装着される構成となっており、現像フレーム50B内に、現像ローラ54と、供給ローラ55と、層厚規制ブレード56とを主に備え、現像剤の一例としてのトナーを収容するトナー収容室58(現像剤収容室)を有する。
プロセスユニット5では、感光体ドラム51の表面が、帯電器52により一様に帯電された後、露光装置4からのレーザ光の高速走査によって露光されることで、感光体ドラム51上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容室58内のトナーは、供給ローラ55を介して現像ローラ54に供給され、現像ローラ54と層厚規制ブレード56との間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ54上に担持される。
現像ローラ54上に担持されたトナーは、現像ローラ54から感光体ドラム51上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム51上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム51と転写ローラ53との間を用紙Pが搬送されることで感光体ドラム51上のトナー像が用紙P上に転写される。
定着装置6は、プロセスユニット5の後方に設けられ、加熱ローラ61と、加熱ローラ61との間で用紙Pを挟持する加圧ローラ62とを主に備えている。用紙Pに転写されたトナー像は、加熱ローラ61と加圧ローラ62との間を用紙Pが搬送されることで熱定着される。トナー像が熱定着された用紙Pは、定着装置6から排出経路23に搬送され、排出経路23から排出ローラ24によって排紙トレイ22上に排出される。
<現像カートリッジの交換時期の判定>
次に、現像カートリッジ5Bの交換時期の判定について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず交換時期の判定に関係する現像カートリッジ5Bおよび本体筐体2の構成について説明した後、本実施形態の交換時期の判定について説明する。
(現像カートリッジの構成)
レーザプリンタ1に装着可能な現像カートリッジ5Bは、トナーの初期容量が異なる2種類のタイプが設定されるようになっている。具体的には、例えば、印字可能枚数が6000枚に設定された大容量タイプと、印字可能枚数が3000枚に設定され、大容量タイプよりもトナーの初期容量が少ない小容量タイプである。
ここで、図2(a)には、第2現像剤収容器の一例としての大容量の現像カートリッジ5Bを示し、図2(b)には、第1現像剤収容器の一例としての小容量の現像カートリッジ5Cを示している。そして、本実施形態においては、これら2種類の現像カートリッジ5B,5Cと、これら2種類の現像カートリッジ5B,5Cが同位置に着脱される前述したレーザプリンタ1とによって画像形成システムが構成されている。
各タイプの現像カートリッジ5B,5Cは、トナー収容室58内に収容されるトナーTの初期容量が異なるだけであるため基本的に構成は略同一であるが、本実施形態では後述するワイパー75(75C)の位置(位相)が大きく異なっている。以下に、各現像カートリッジ5B,5Cの構造を、共通部分も含めて詳細に説明する。
図2(a),(b)に示すように、各現像カートリッジ5B,5Cは、現像フレーム50Bによって、供給ローラ55などが配置される現像室57と、トナーTが収容されるトナー収容室58とに区画されている。現像室57とトナー収容室58とは、連通部59によって連通している。この連通部59は、供給ローラ55のローラ部分の軸方向における略全幅にわたって形成されており、トナーTは、連通部59を介して現像室57とトナー収容室58との間を相互に行き来できるようになっている。
トナー収容室58には、回転することでトナーTを攪拌するアジテータ70が配置されている。また、図3に示すように、トナー収容室58(現像フレーム50B)の互いに対向する側壁50L,50Rには、左右方向において対向する透明な一対の光透過部の一例としての光透過窓60が設けられている。
図2(a),(b)に示すように、アジテータ70は、回転支軸71と、シート取付部72と、攪拌部材の一例としてのシート部材73と、ワイパー取付部74(74C)と、清掃部材の一例としてのワイパー75(75C)とから主に構成されている。
回転支軸71は、現像ローラ54および供給ローラ55の軸方向(左右方向)に沿って延びる軸であり、その両端が現像フレーム50Bの側壁50L,50R(図2では一方のみ図示)に回転可能に支持されている。
シート取付部72は、回転支軸71から径方向外側に延びるように形成されており、その先端にシート部材73が貼着などによって固定されている。
シート部材73は、アジテータ70の回転によって、先端がトナー収容室58の底壁などに摺接しながらトナーTを攪拌し、さらに現像室57に向けて搬送する可撓性のシート状部材である。
ワイパー取付部74(74C)は、回転支軸71の軸方向両端付近にそれぞれ1箇所ずつ設けられている(図3参照)。そして、図2(a)に示す大容量タイプのワイパー取付部74は、側面から見て、シート取付部72の回転方向後方において、シート取付部72に対して略直角となる位置に、回転支軸71から径方向外側に延びるように形成されている。また、図2(b)に示す小容量タイプのワイパー取付部74Cは、側面から見て、シート取付部72に対して略180°となる位置に、回転支軸71から径方向外側に延びるように形成されている。
すなわち、小容量タイプのワイパー取付部74C(ワイパー75C)は、シート取付部72(シート部材73)に対する位置が大容量タイプのワイパー取付部74(ワイパー75)よりも回転方向上流側に配置されている。そして、ワイパー取付部74(74C)には、回転支軸71の軸方向外側の面にワイパー75(75C)が貼着などによって固定されている。
ワイパー75(75C)は、図3に示すように、光透過窓60に摺接して光透過窓60に付着したトナーTを定期的に拭き取る(清掃する)部材であり、ウレタンゴムなどの可撓性を有する材料から形成されている。なお、図3はワイパー75(75C)が光透過窓60と摺接するときの位置を示している。
なお、前述したような2種類のタイプの現像カートリッジ5B,5Cを製造するためには、小容量タイプを製造する際に、ワイパー取付部74C(ワイパー75C)を、シート取付部72(シート部材73)に対して大容量タイプのシート取付部72(シート部材73)に対するワイパー取付部74(ワイパー75)の位置よりも回転方向上流側に配置すればよい。具体的な製造方法としては、タイプに応じてシート取付部72に対するワイパー取付部74,74Cの位置を変えて回転支軸71に固着する方法や、2種類のタイプに対応する型によってシート取付部72、回転支軸71、ワイパー取付部74(74C)を一体に形成する方法などが挙げられる。
以上のように構成されるアジテータ70は、回転支軸71に対して、本体筐体2内に設けられたモータMから回転駆動力が付与されることで、トナー収容室58内を図2の反時計回り方向に回転し、シート部材73によってトナーTを攪拌・搬送する。
(本体筐体の構成)
図3に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2内に、発光素子81と、受光素子82と、現像カートリッジ5B,5Cの交換時期を判定する判定手段110と、ユーザにメッセージを報知する報知手段300とを備えている。
発光素子81と受光素子82とは、本体筐体2に装着された現像カートリッジ5B,5Cの一対の光透過窓60を挟むようにして対向して配置されている。このような発光素子81および受光素子82としては、公知の光センサを採用することができる。
図3に破線で示すように、発光素子81から出射された光は、一方の光透過窓60を通ってトナー収容室58内に入り、他方の光透過窓60を通って受光素子82で受光される。受光素子82は、受光した光の強度に応じて出力電圧値が変化する素子であり、光を受光することで図4に示すような受光信号を判定手段110に出力する。
ここで、受光信号について図4〜図6を参照しながら説明する。本実施形態では、受光した光の強度が最小のときに出力電圧値が最大となり、受光した光の強度が最大のときに出力電圧値が最小となる受光素子82を採用しているため、図4において、出力電圧値が大きいほど受光した光の強度が小さく、出力電圧値が小さいほど受光した光の強度が大きくなる。なお、「V0」は、受光素子82が光を受光していない状態における出力電圧値(受光した光の強度が最小のときの出力電圧値)である。また、図4の波形は、現像カートリッジ5B,5C内のトナー残量がある程度少なめになったときの波形を示している。
大容量タイプの現像カートリッジ5Bにおいては、図5(a)に示すように、アジテータ70の回転によってシート部材73がトナー収容室58の底壁に摺接しながらトナーTを掻き集め現像室57側に搬送する過程において、掻き集められたトナーTが光透過窓60を完全に覆うと、受光素子82はほぼ光を受光していない状態となるので、出力電圧値は最大値V0となる(図4の領域SA)。
図5(b)に示すように、アジテータ70の回転によってシート部材73が一対の光透過窓60の間を通過すると、シート部材73に搬送されることで一対の光透過窓60の間のトナーTの量が急激に減るので、受光素子82が受光する光の強度が強くなる。これにより、出力電圧値は小さくなる(領域SB)。
領域SBの時点では、光透過窓60にトナーTが付着しているが、図5(c)に示すように、ワイパー75によって光透過窓60に付着したトナーTが拭き取られることで、受光素子82が受光する光の強度が最大となるので、出力電圧値は最小となる(領域SC)。
図5(a)〜(c)の過程で、トナーTは現像室57内に溜まるが、図5(d)に示すように、その一部が崩れることで、トナーTは連通部59を通ってトナー収容室58内に流れ込んでくる。この流れ込んだトナーTが、光透過窓60の少なくとも一部を覆うことにより、受光素子82が受光する光の強度が小さくなるので、出力電圧値は大きくなる(領域SD)。
その後、図2(a)に示すように、シート部材73がトナー収容室58の上壁や前壁に摺接している間は、光透過窓60付近のトナーTの移動量が小さいので出力電圧値は略一定のレベルで推移する(領域SE)。そして、シート部材73がトナー収容室58の底壁に溜まったトナーTに入り込んで、トナー収容室58の底壁に摺接しながらトナーTを徐々に掻き集め現像室57側に搬送することで、トナーTによって光透過窓60が徐々に覆われるので出力電圧値は大きくなっていき(領域SF)、光透過窓60が完全に覆われることで出力電圧値は最大となる(領域SA)。
これに対し、小容量タイプの現像カートリッジ5Cでは、図6(a),(b)に示すようにシート部材73が光透過窓60を通過した後は、このシート部材73に対してワイパー75Cの位置が大容量タイプよりも回転方向上流側に位置するので、図6(c),(d)に示すように大容量タイプよりも遅れて光透過窓60がワイパー75Cで拭かれる。そのため、小容量タイプの受光信号の波形は、図4に示す領域SCのところで大容量タイプと違いが出てくる。
詳しくは、図5(c)に示すように大容量タイプではワイパー75で光透過窓60を拭き取ることで領域SCにおいて出力電圧値(実線)が最小となるが、このときと同じ時間的状況において、小容量タイプでは図6(c)に示すようにワイパー75Cが光透過窓60に未だ到達していない。これにより、光透過窓60にトナーTが付着した状態が維持されるので、小容量タイプでは、図4に破線で示すように、領域SCにおいて出力電圧値が最小値よりも高い値で維持される。
その後、図6(d)に示すように、ワイパー75Cで光透過窓60が拭かれたとしても、現像室57から戻ってくるトナーTによって、光透過窓60が徐々に塞がれていくことで、図4に示すように出力電圧値は少しは最小値に近付くが、その後徐々に上がっていく(領域SD)。
図3に示すように、判定手段110は、図示しないCPU、RAM、ROM、入出力回路などを備えて構成されている。この判定手段110は、ROMに記憶されたプログラムやデータ、受光素子82からの出力などに基づいて、現像カートリッジ5B,5Cの交換時期を判定する。
交換時期の判定の基本的な流れを簡単に説明すると、図4に示すように、判定手段110は、まず、1又は複数個の周期(1周期はアジテータ70が1回転する時間)が含まれる一定時間内において、出力電圧値が予め設定された受光基準値V1を超えた時間(図4では出力電圧値がV1を下回る時間)を算出する。ここで、受光基準値V1を超えた時間とは、所定値以上の強度の光を受光している時間を意味し、以下の説明では、便宜上「受光時間」ともいう。次に、判定手段110は、一定時間の間における受光時間の割合を算出する。そして、判定手段110は、予め設定された判定閾値と比較して、算出した割合が判定閾値を超えた場合に現像カートリッジ5B,5Cが交換時期であると判定する。
なお、出力電圧値が受光基準値V1を超えたか否かの判定方法は特に限定されない。例えば、一定時間内の受光信号を微小な時間に区切って単位時間ごとに出力電圧値が受光基準値V1を超えたか否か判定してもよいし、一定時間内の受光信号を連続的にモニタリングして出力電圧値が受光基準値V1を超えたか否か判定してもよい。また、一定時間内の受光信号から、所定時間ごとに出力電圧値をいわば点として取得(サンプリング)し、所定時間ごとの出力電圧値(各サンプリング点)が受光基準値を超えたか否かを判定してもよい。この場合は、全サンプリング点の数に占める、判定基準値を超えたサンプリング点の数の割合を算出し、この割合が判定閾値を超えたか否かで交換時期を判定することができる。
報知手段300は、レーザプリンタ1を使用するユーザに対してメッセージを報知するものである。本実施形態では、報知手段300は、判定手段110が「現像カートリッジ5B,5Cの交換時期である」と判定した場合に、その旨のメッセージをユーザに対して報知する。このような報知手段300としては、例えば、文字や絵などでメッセージを報知する液晶ディスプレイや、音でメッセージを報知するスピーカ、光の点滅でメッセージを報知するランプなどを採用することができる。また、液晶ディスプレイ、スピーカ、ランプなどを2つ以上組み合わせた報知手段を採用してもよい。
<現像カートリッジの交換時期の判定方法>
次に、現像カートリッジの交換時期の判定方法について説明する。
所定量のトナーTが残っている大容量タイプの現像カートリッジ5Bがレーザプリンタ1に装着されている場合には、図4に示すように、各領域において実線となる出力電圧値の波形が得られる。これに対し、前記所定量と同量のトナーTが残っている小容量タイプの現像カートリッジ5Cがレーザプリンタ1に装着されている場合には、図4に示すように、領域SCにおいては破線となる出力電圧値の波形が得られる。
したがって、大容量タイプにおいては、領域SCにおいて出力電圧値が受光基準値V1を超える時間がでてくるが、小容量タイプにおいては、領域SCにおいて出力電圧値が受光基準値V1を超えることはない。すなわち、所定量のトナーTが残っている大容量タイプの現像カートリッジ5Bがレーザプリンタ1に装着されているときよりも、前記所定量と同じ量のトナーTが残っている小容量タイプの現像カートリッジ5Cがレーザプリンタ1に装着されているときの方が、受光時間(受光基準値V1を超えた時間)が短くなる。
これにより、大容量タイプの現像カートリッジ5B内のトナーTが所定残量となったときに一定時間に対する受光時間の割合(例えば13/100)が判定閾値(例えば12%)を超えるのに対し、小容量タイプの現像カートリッジ5C内のトナーTが前記所定残量となっても受光時間の割合(例えば11/100)が判定閾値を超えないといった状況を作り出すことができる。
その結果、判定手段110は、大容量タイプの現像カートリッジ5BについてはトナーTが所定残量となったときに交換時期と判定するのに対し、小容量タイプの現像カートリッジ5Cについては前記所定残量よりも少ない残量となったときに交換時期と判定する。そのため、従来は有効に使用できなかった小容量タイプの現像カートリッジ5C内のトナーTを適切な劣化状態まで使用することができる。
また、本実施形態によれば、小容量タイプのトナーTを有効に利用することができるようになるので、小容量タイプの印字可能枚数を増やすことが可能となる。また、印字可能枚数を例えば3000枚のままにして、小容量タイプに収容するトナーTの量(トナーTの初期容量)を減らすことが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、レーザプリンタ1に装着可能な現像カートリッジの種類を2種類とした例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、3種類以上に設定してもよい。
前記実施形態では、受光した光の強度が最小のときに出力電圧値が最大となり、受光した光の強度が最大のときに出力電圧値が最小となる受光素子82を採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、受光した光の強度が最小のときに出力電圧値が最小となり、受光した光の強度が最大のときに出力電圧値が最大となる受光素子を採用してもよい。
前記実施形態では、現像剤収容器の一例として、現像ローラ54、供給ローラ55およびトナー収容室58を有する現像カートリッジ5Bを採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、主にトナー収容室を有するトナーカートリッジを採用してもよいし、前記実施形態の感光体ユニット5Aと現像カートリッジ5Bとが一体(着脱不能)に構成されたプロセスユニット(プロセスカートリッジ)を採用してもよい。
前記実施形態では、画像形成装置の一例としてレーザプリンタ1を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えば、複写機や複合機などを採用してもよい。
前記実施形態では、有色の現像フレーム50Bに透明な光透過窓60を光透過部として設ける構造を採用したが、本発明はこれに限定されず、透明の現像フレームのうち光が通る部分を光透過部としてもよい。
1 レーザプリンタ
5B,5C 現像カートリッジ
50B 現像フレーム
50L,50R 側壁
57 現像室
58 トナー収容室
59 連通部
60 光透過窓
70 アジテータ
71 回転支軸
72 シート取付部
73 シート部材
74,74C ワイパー取付部
75,75C ワイパー
81 発光素子
82 受光素子
110 判定手段
300 報知手段
T トナー

Claims (1)

  1. 現像剤が収容される第1現像剤収容器と、
    前記第1現像剤収容器よりも多くの現像剤が収容される第2現像剤収容器と、
    前記第1現像剤収容器または前記第2現像剤収容器が同位置に着脱可能な画像形成装置と、を備えた画像形成システムであって、
    前記第1現像剤収容器および前記第2現像剤収容器は、
    現像剤を収容する現像剤収容室と、
    前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部と、
    前記現像剤収容室の内部で回転可能に設けられ、前記現像剤収容室内の現像剤を攪拌する攪拌部材と、
    前記現像剤収容室の内部で回転可能に設けられ、前記一対の光透過部を清掃する一対の清掃部材と、を備え、
    前記画像形成装置は、
    光を出射する発光素子と、
    前記発光素子からの光を前記一対の光透過部を通して受光する受光素子と、
    一定時間の間に前記受光素子が所定値以上の強度の光を受光している受光時間の割合が判定閾値を超えた場合に、現像剤収容器の交換時期であると判定する判定手段と、を備え、
    前記第1現像剤収容器の清掃部材は、前記攪拌部材に対する位置が前記第2現像剤収容器の清掃部材の位置よりも回転方向上流側に配置されていることを特徴とする画像形成システム。
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