JP4705593B2 - α−ヒドロキシカルボン酸及びそれらのエステルの製造方法 - Google Patents

α−ヒドロキシカルボン酸及びそれらのエステルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シアノヒドリンから出発して、α−ヒドロキシカルボン酸及びそれらのエステル及びこれらから誘導された脱水生成物、特にメタクリル酸及びメタクリル酸エステルの選択的で経済的に製造する方法に関する。
メタクリル酸及びメタクリル酸エステルは、ポリマー及び他の重合性化合物とのコポリマーの製造においてそれらの主要使用分野を見出している。そのうえ、メタクリル酸エステル、例えばメタクリル酸メチルは、メタクリル酸をベースとする多様な特殊エステルのための重要な構成要素であり、これらのエステルは相応するアルコールとのエステル交換により製造される。
メタクリル酸メチル(MMA)及びメタクリル酸は今日、主に青酸及びアセトンから出発して中心中間体(Zentralintermediat)として生じるアセトンシアノヒドリン(ACH)を経て製造される。
ACH以外の原料ベースを使用する別の方法は関連特許文献に記載されており、かつ時の経つうちに生産規模で実現されている。これに関連して、今日C−4をベースとする原料、例えばイソブチレン又はt−ブタノールが出発物質として使用され、これらは複数の処理段階を経て所望のメタクリル酸誘導体へ変換される。
さらにまたベース原料としてのプロペンの使用が集中的に調査されており、その際に(イソ酪酸への)ヒドロカルボニル化及び脱水素酸化の段階を経て中程度の(moderaten)収率でメタクリル酸が得られる。
工業的プロセスにおいてエチレン及び一酸化炭素のようなC−1構成要素から出発して得ることができるプロパナール又はプロピオン酸をベース原料として使用することは公知である。これらのプロセスにおいて、ホルムアルデヒドとのアルドール化反応においてその場で生じるβ−ヒドロキシカルボニル化合物の脱水下に相応するα,β−不飽和化合物へ変換される。メタクリル酸及びそのエステルの通常の製造方法についての概観は、Weissermel, Arpe “Industrielle organische Chemie”, VCH, Weinheim 1994, 第4版, p. 305以降又はKirk Othmer “Encyclopedia of Chemical Technology”、第3版、第15巻、p. 357のような文献に見出される。
一般的に、ACHをベースとし、高濃度の硫酸(HSO 約100質量%)を用いる工業的方法が、反応の第一工程、いわゆるアミド化において、80℃〜約110℃の温度で実施されることは公知である。
そのようなプロセスの代表例は例えば米国特許(US)第4,529,816号明細書であり、ACHアミド化が約100℃の温度で約1:1.5〜1:1.8のACH:HSOのモル比で実施される。このプロセスのための方法に関連しているプロセス工程は次の通りである:a)アミド化;b)転化;及びc)エステル化。
アミド化において、反応の主生成物としてSIBA=スルホキシ−α−ヒドロキシイソ酪酸アミド−硫酸水素塩及びMASA×HSO=メタクリル酸アミド−硫酸水素塩が過剰の硫酸中の溶液として得られる。さらに、典型的なアミド化溶液中になおHIBA×HSO=α−ヒドロキシイソ酪酸アミド−硫酸水素塩がACHに対して<5%の収率で得られている。多少の完全なACH転化の場合にそれ自体としてかなり選択的なこのアミド化プロセスは約96〜97%の収率(=記載された中間体の総和)で進行する。
しかしそれゆえに既に、この工程における副生物として、一酸化炭素、アセトン、アセトンのスルホン化生成物及びアセトンと多様な中間体との縮合環化生成物が少なからぬ量で形成される。
前記転化の目標は、硫酸のβ−脱離下に(溶剤としての過剰の硫酸中で)進行する、SIBA及びHIBAからMASAへのできるだけ完全な反応である。
転化の処理工程において、目下、HIBA、SIBA及びMASA(その都度硫酸水素塩として存在する)からなる硫酸性の(水不含の)溶液は、いわゆる転化において140℃〜160℃の高い温度及び約10min又はそれ未満の短い滞留時間で反応される。
この手法の転化混合物は、高過剰量の硫酸及び(使用される硫酸過剰量に応じて)約30〜35質量%の溶液中濃度を有する主生成物MASA×HSOの存在により特性決定されている。
使用される硫酸中の含水量に応じて、アミド化混合物中のSIBAに加えてHIBAの割合も調整される。例えば97質量%硫酸(ACHに対してHSO 1.5当量)が使用される場合には、既にHIBA約25質量%が生じ、これらはもはや転化においてMASAへ選択的かつ完全に反応されることができない。90℃〜110℃の温度でのアミド化における相対的に高い水割合により、すなわち相対的に高い割合のHIBAが生じ、これは常用の転化により相対的に非選択的にのみ目標中間体MASA×HSOへ変換されることができる。
多少の完全なSIBA×HSO転化の場合に、転化工程は約94〜95%のMASA×HSO収率で進行する。前記の副反応によるアミド化における損失を含めて、それゆえ、引き続き生成物として望ましいメタクリル酸メチル(MMA)へのエステル化のためにはMASA 90〜92%(ACHに対して)のみが利用可能である。
この処理工程における副生物として、強烈な反応条件により制約されて中間体の縮合生成物及び付加生成物のかなりの量が互いに形成される。
エステル化の目標は、転化からのMASA×HSOからMMAへのできるだけ完全な反応である。エステル化はMASA−硫酸溶液への水及びメタノールからなる混合物の添加により進行し、かつ少なくとも部分的に中間体としてのメタクリル酸(MAS)を経て進行する。この反応は、加圧下に又は加圧せずに操作されることができる。
通常、この際に90℃〜140℃の温度で1時間又はそれ以上の時間の反応時間での転化溶液のけん化/エステル化によりMMA、MAS及び形成される硫酸水素アンモニウムの硫酸性溶液が得られる。
遊離硫酸の存在での反応条件により、この工程におけるメタノール選択率は約90%又はそれ未満に過ぎず、その際にジメチルエーテルはメタノールの縮合により副生物として形成される。
多少の完全なMASA×HSO転化の場合に、エステル化は、使用されるMASAに対して約98〜99%のMMA収率で進行する(MAS+MMAの概略の選択率)。それゆえ、前記の副反応によりアミド化及び転化における損失を含めて、全ての段階に亘る全プロセスにおいて、ACHに対して最大90%のMMA収率が最適な反応操作の場合に達成されることができる。
特に生産規模でかなりの量の廃棄物及び廃ガスの発生と結び付いている前記のプロセスの劣悪な全収率に加えて、このプロセスは、化学量論的にはるかに過剰な量の硫酸が使用されなければならないという欠点を有する。硫酸接触設備中で再生される硫酸水素アンモニウム及び硫酸含有のプロセス酸(Prozesssaeure)からは、そのうえ、タール状の固体縮合生成物が析出され、これらの生成物はプロセス酸の完璧な搬送を妨害し、かつかなりの費用を伴い除去されなければならない。
米国特許(US)第4,529,816号明細書からの前記の方法の場合の劇的な収率損失に基づいて、ACHを水の存在でアミド化し、かつ加水分解するという幾つかの提案があり、その際に分子構造中のヒドロキシ官能基は反応の少なくとも第一工程において維持されたままである。
水の存在での代替的なアミド化についてのこれらの提案は、メタノールの存在で又はメタノールなしで実施されるかに応じて、ヒドロキシイソ酪酸メチルエステル(=HIBSM)の発生又は2−ヒドロキシイソ酪酸(=HIBS)の発生のいずれかをもたらす。
ヒドロキシイソ酪酸は、多様なプラスチックの生産のためのモノマー構成要素としてのその使用に基づいて大きな工業的重要性を獲得しているメタクリル酸及びこれから誘導されたメタクリル酸エステル、特にメタクリル酸メチルの製造のための中心の中間体である。
ACHから出発して、α−ヒドロキシイソ酪酸のエステル、特にα−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステルを製造する別の代案は特開平4-193845号公報に記載されている。特開平4-193845号公報においては、水0.8当量未満の存在で60℃未満でまず最初にACHを硫酸0.8〜1.25当量でアミド化し、引き続いて55℃を上回る(>55℃)温度でアルコール、特にメタノール1.2当量超と、HIBSM又は相応するエステルへ反応させる。反応マトリックスに対して安定であり、粘度を低下させる媒体の存在についてはここで検討されていない。
この方法の欠点及び問題は、反応の終了時の極端な粘度形成による工業的変換である。
メタクリル酸メチルへの脱水によるHIBSM(=α−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステル)の利用及び変換についての幾つかの手がかりは、特許文献に記載されている。
例えば、欧州特許(EP)第0 429 800号明細書において、HIBSM又はHIBSMと相応するα−又はβ−アルコキシエステルとからなる混合物が気相中でコ−フィードとしてのメタノールの存在で結晶質アルミノケイ酸塩と一方ではアルカリ金属元素及び他方では貴金属からなる混合−ドープとからなっている不均一系触媒上で反応される。触媒の転化率及び選択率が少なくとも反応の開始時に極めて良好であるにもかかわらず、反応時間が増えると共に収率の減少を伴う触媒のかなり劇的な失活となる。
類似の手がかりを、欧州特許(EP)第0 941 984号明細書は追跡しており、前記明細書にはMMA合成の部分工程としてSiO上へのリン酸のアルカリ金属塩からなる不均一系触媒の存在でのHIBSMの気相−脱水素が記載されている。しかし全体としてこの多段階の方法は複雑であり、部分工程において高められた圧力、ひいてはより高価な装置を必要とし、かつ不満足な収率のみを提供する。
気相中での相応するα,β−不飽和メタクリル酸化合物へのHIBSM及び類縁のエステルの脱水についての上記の研究に加えて、液相中での反応の実施についての提案も、例えば米国特許(US)第3,487,101号明細書に存在する。
さらに、特開昭60-184047号公報には、高濃度の硫酸(90〜100質量%)の存在でのHIBSMの脱水が記載されている。この際に不利であるのは、硫酸の高い消費量及び反応の過程でHIBSMからの水遊離により形成される水性硫酸の多量の不可避の発生である。この方法は廃棄物酸量に基づいて経済的に重要ではない。
ヒドロキシイソ酪酸から出発するMASの製造は、例えば米国特許(US)第3,487,101号明細書に記載されており、その場合に液相中でのヒドロキシイソ酪酸から出発する多様なメタクリル酸誘導体、特にメタクリル酸及びメタクリル酸エステルの製造は、メタクリル酸へのHIBSの反応が、溶解された塩基性触媒の存在で180℃〜320℃の高い温度で高沸点エステル(例えばフタル酸ジメチルエステル)及び内部無水物(例えば無水フタル酸)の存在で実施されることにより特徴付けられている。前記特許によれば、>90%のHIBS転化率で約98%のMAS−選択率が達成される。液状触媒溶液の長時間安定性、特に使用される無水物を使い果たすことについての記載はなされていない。
独国特許出願公開(DE-OS)第1 191367号明細書は、メタクリル酸へのHIBSの反応が、重合防止剤(例えば銅粉末)の存在で、金属ハロゲン化物及びアルカリ金属ハロゲン化物からなる触媒混合物の存在で180〜220℃の高い温度で実施されることにより特徴付けられる液相中でのヒドロキシイソ酪酸から出発するメタクリル酸の製造に関する。前記特許によれば、>90%のHIBS転化率で>99%のMAS−選択率が達成される。最良の結果は、臭化亜鉛及び臭化リチウムからなる触媒混合物を用いて達成される。高温でのハロゲン化物含有触媒の使用が、使用すべき原料に厳しい要求を突きつけ、かつ留出物中に存在しているハロゲン化された連行される副生物に関してもこれらの問題が後続の装置部材中で生じることは一般的に公知である。
欧州特許(EP)第0 487 853号明細書には、第一工程において中程度の温度で不均質加水分解触媒の存在でACHを水と反応させ、かつ第二工程においてヒドロキシイソ酪酸アミドをギ酸メチル又はメタノール/一酸化炭素と反応させてホルムアミド及びヒドロキシイソ酪酸メチルエステルを生じさせ、かつ第三工程においてHIBSMを不均質イオン交換体の存在で水でヒドロキシイソ酪酸へけん化し、かつ第四工程においてHIBSを、液相中で高温で可溶性アルカリ金属塩の存在で反応させることによって脱水素することにより特徴付けられるアセトンシアノヒドリンから出発するメタクリル酸の製造が記載されている。HIBSからのメタクリル酸−製造は、約99%の高い転化率で多少の定量的な選択率と共に記載される。必要な反応工程の多数及び個々の中間体の中間単離の必要性、特に高められた圧力での個々のプロセス工程の実施も、この方法を複雑に、ひいては最終的に不経済的にする。
独国特許出願公開(DE-OS)第1 768 253号明細書には、液相中のHIBSが少なくとも160℃の温度でα−ヒドロキシイソ酪酸の金属塩からなる脱水触媒の存在で反応されることにより特徴付けられるα−ヒドロキシイソ酪酸の脱水によるメタクリル酸の製造方法が記載されている。この場合に、HIBS−融成物中で適している金属塩の反応によりその場で製造されるHIBSのアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩が特に適している。前記特許によれば、HIBSからの95%までのMAS収率が記載され、その際にこの連続的な手法のフィードは、HIBS及びHIBS−アルカリ金属塩約1.5質量%からなる。
ロシア国特許(RU)第89631号明細書は、液相中での水の分裂分解(Wasserabspaltung)によるヒドロキシイソ酪酸から出発するメタクリル酸の製造方法に関するものであり、この方法は、反応が触媒の不在でHIBSの水溶液(水中HIBS 62質量%まで)と加圧下に200℃〜240℃の高温で実施されることにより特徴付けられる。
そのうえ、アセトンシアノヒドリン(ACH)から出発してヒドロキシイソ酪酸を製造するためにニトリル官能基のけん化が鉱酸の存在で実施されることができることは公知である[米国特許(US)第222989号明細書;J. Brit. Chem. Soc. (1930);Chem. Ber. 72 (1939), 800参照]。
そのようなプロセスの代表例は、例えばACHが二段階のプロセスにおいてヒドロキシイソ酪酸にけん化される特開昭63-61932号公報である。この場合にACHはまず最初に水0.2〜1.0mol及び硫酸0.5〜2当量の存在で反応され、その際に相応するアミド塩が形成される。既にこの工程において、良好な収率、短い反応時間及び僅かな廃棄物−プロセス酸量の維持のために必要である少ない水濃度及び硫酸濃度を使用する場合に、特に反応時間の終了頃に反応バッチの高い粘度によりアミド化混合物の撹拌性に伴う大きな問題が生じる。
低い粘度を保証するためにモル水量を高める場合には、反応は劇的に遅くなり、かつ副反応、特に出発物質であるアセトン及び青酸へのACHのフラグメンテーションを生じさせ、これらは反応条件下に後続生成物へとさらに反応する。温度の増大の場合にも、特開昭63-61932号公報の所定量によれば反応混合物の粘度は確かに支配されることができ、かつ相応する反応バッチは低下している粘度により確かに撹拌可能になるが、しかしここでも既に中程度の温度で副反応は劇的に増大し、これは最終的に単にさほど大きくない収率の形で現れる(比較例参照)。
選択的な反応操作が保証される<50℃の低い温度で操作される場合には、反応時間の終了頃に反応条件下に難溶性のアミド塩の濃度の増大によりまず最初に困難に撹拌可能な懸濁液の形成及び最終的に反応バッチの完全な凝固となる。
特開昭63-61932号公報の第二工程において、水がアミド化溶液に添加され、かつアミド化温度よりも高い温度で加水分解され、その際にアミド化により形成されたアミド塩から、硫酸水素アンモニウムの遊離下にヒドロキシイソ酪酸が形成される。
工業的プロセスの経済性にとって本質的であるのは、この反応における目的生成物であるHIBSの選択的製造に加えて、反応マトリックスからの単離もしくは残留しているプロセス酸からのHIBSの分離でもある。
特開昭57-131736号公報の、α−オキシイソ酪酸(=HIBS)の単離方法において、この問題点は、加水分解的開裂によるアセトンシアノヒドリン、硫酸及び水の間の反応により得られたα−ヒドロキシイソ酪酸及び酸性硫酸水素アンモニウムを含有している反応溶液が抽出剤で処理され、その際にヒドロキシイソ酪酸が抽出剤中へ移行し、かつ酸性アンモニウム硫酸塩が水相中に取り残されることによって処理される。
この方法によれば、抽出の前に、反応媒体中になお遊離している硫酸は、有機抽出相中へのHIBSの抽出度を高めるためにアルカリ性媒体での処理により中和される。必要な中和は、アミン性又は鉱物性の塩基のかなりの多大な消費、ひいては生態学的に及び経済的に廃棄されることができない相応する塩のかなりの廃棄物量と結び付いている。
特開昭57-131736号公報の、メタクリル酸アミド−硫酸水素塩を経てMMAを製造する方法(反応シーケンス:アミド化−転化−加水分解によるエステル化)の欠点は、次のように要約されることができる:
a.)ACHに対する高モル量の硫酸過剰量の使用(工業的プロセスにおいてACH 1当量当たり硫酸約1.5〜2当量)
b.)アミド化工程(約3〜4%)及び転化工程(約5〜6%)における高い収率損失、このことは最終的に約91%の最大メタクリル酸アミド硫酸塩収率の形で現れる。
c.)硫酸水素アンモニウム及び有機副生物が溶解されている水性硫酸の形での大きな廃棄物流。後処理もしくは費用のかかる廃棄を必要にするこのプロセス−廃棄物酸からの不定タール残留物の析出。
特開昭57-131736号公報の、中心中間体としてのヒドロキシイソ酪酸を経てMMAを製造する方法(反応シーケンス:アミド化−加水分解;HIBS合成−MAS合成−加水分解によるエステル化)の欠点は次のように要約されることができる:
a.)ACHに対する確かに僅かなモル過剰量の硫酸の使用(ACH 1当量当たり硫酸約1.0当量のみ)、しかし反応バッチの完全な凝固までのアミド化媒体の粘度及び撹拌性に伴う大きな問題;アルコール(メタノール)又は多様なエステルでのアミド化の提案された希釈は、反応条件下に不完全なACH反応、副反応の劇的な増大又は希釈剤の化学分解をまねく;
b.)アミド化工程における高い収率損失(約5〜6%)及び、高いエネルギー消費下にHIBSを単離するために蒸留により後処理されなければならない水及びHIBSを含有している抽出剤相の発生下での有機溶剤での費用のかかる抽出。HIBS 1kg当たり、水約34質量%を硫酸水素アンモニウム66質量%に加えて含有するプロセス酸−廃棄物約2kgが発生する(特開昭57-131736号公報、例4参照)。硫酸−接触設備(=SK設備)中での高い含水量を有する廃棄物塩溶液の再生は、そのようなSK設備の最大容量を明らかに制限するかなりのエネルギー消費と結び付いている。
これら全ての方法は、硫酸水素アンモニウム含有の水性反応マトリックスからのHIBSの単離に極めて費用がかかることが共通している。HIBS含有抽出相中の高すぎる含水量は、もはや工業的規模で是認できる期間を超えて連続的に操作されることができない後続のMAS段階への硫酸水素アンモニウムの連行も引き起こす。そのうえ高濃度の水含有プロセス酸流並びに抽出流の再生の場合の高いエネルギー消費は、提案された手法を不経済的にし、かつ確かに非選択的な、しかし単純で少ない処理技術的な操作に基づいて目標に向けられている確立された手法に対して実際の代案を提供しない。
それゆえ、本発明の課題は、
a.)迅速で高選択的な生成物形成を同時に保証する場合に、適している不活性で容易に分離可能な溶剤の選択により、アミド化混合物中の工業的な実施に適している粘度が保証されており、
b.)ACHから出発してヒドロキシイソ酪酸及びMASの高い収率(>95%)が達成され、
c.)アミド硫酸塩−中間体の製造(=アミド化)について60min未満の反応時間及び加水分解(=アミド硫酸塩からのHIBS製造)について120min未満の反応時間が達成され、
d.)ACHと多少の化学量論的硫酸量との反応によりプロセス酸の廃棄物量の減少が達成され、かつ
e.)HIBS及びMASの反応段階の接続により必要な処理技術的な操作の減少及び単純化が達成される
ことによる、シアノヒドリンから出発するメタクリル酸及び相応するエステルの製造方法を見出すことであった。
さらに本発明の課題は、アセトンシアノヒドリンから出発して、ヒドロキシイソ酪酸(HIBS)及びメタクリル酸(MAS)を高い選択率及び収率で、アミド化段階において消費される硫酸の最小消費を伴い製造し、かつHIBS並びにMASを単離する単純な方法を、費用のかかる処理技術的な操作なしで別の助剤の添加せずに保証することであった。
本発明の一態様は、アセトンシアノヒドリン(ACH)から出発するメタクリル酸及びメタクリル酸エステルの選択的で経済的な製造方法であり、その場合に第一工程において水及び適している極性溶剤の存在でのACHと硫酸との反応により2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸(2−ヒドロキシイソ酪酸)を製造し、かつ単離し、引き続いて2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸から出発して水のβ−脱離によりメタクリル酸を製造する。第三の、任意の工程において、こうして得られたメタクリル酸はそれ自体として公知の方法により多様なアルコールと相応するメタクリル酸エステルへ反応されることができる。
さらに本発明の態様は特に、アセトンシアノヒドリンから出発してアミド化及び加水分解の反応シーケンスを経てヒドロキシイソ酪酸を高選択的に製造する方法に関するものであり、その際にアセトンシアノヒドリンから出発して、中間体として硫酸との塩の形の2−ヒドロキシイソ酪酸アミドを通り、これは単離せずに加水分解により所望の生成物である2−ヒドロキシイソ酪酸へけん化される。
2−ヒドロキシイソ酪酸から出発して、メタクリル酸は、適している金属触媒の存在での液相中での水の分裂分解(β−脱離)により高い収率及び高い純度で製造されることができる。
本発明は、反応に必要な硫酸量の劇的な減少と同時に>97%のACHに対するこれまで達成できなかった収率でのメタクリル酸の高選択的な製造を可能にする。
本発明は、メタクリル酸の製造方法であって、この方法は、
a)アセトンシアノヒドリンを80℃未満の温度で、水0.05〜1.0当量の存在で、反応条件下に不活性な極性溶剤の存在で最大1.5当量の硫酸と反応させて、不活性な極性溶剤中の相応するアミド硫酸塩の良好に撹拌可能な溶液を生じさせ、
b)水の添加後にこの溶液を、不活性な極性溶剤の存在で又は不活性な極性溶剤の予めの除去後に本質的に水、硫酸水素アンモニウム及びα−ヒドロキシイソ酪酸からなる溶液へ反応させ、
c)ヒドロキシイソ酪酸を、適している抽出剤での抽出により硫酸水素アンモニウム水溶液から分離し、
d)抽出剤の除去後に、高い濃度で取得されるα−ヒドロキシイソ酪酸をα−ヒドロキシイソ酪酸の金属塩の存在で160℃〜300℃の温度で液相中で反応させて、留出物として生じる本質的にメタクリル酸及び水からなる混合物に変換し、かつ
e)メタクリル酸を蒸留によりこの混合物から高純粋な形で取得するか、又はd)のもとで生じる生成物混合物(MAS−水)を、工程c)によるα−ヒドロキシイソ酪酸を単離するための抽出剤として使用し、引き続いて前記有用物質を蒸留により互いに分離する
ことにより特徴付けられる。
本発明の一態様において、前記の工程a)〜e)に加えて工程f)が実施されることができる:
f)メタクリル酸/水又は純粋なメタクリル酸自体からなり、工程c)のもとで得られた混合物をアルコールと反応させ、その際に生成物として所望のエステル(=メタクリル酸エステル)を公知方法により使用のために望ましい形で取得する。
本方法は、第一工程a)においてヒドロキシイソ酪酸アミドを製造するための水及び適している不活性溶剤の存在でのアセトンシアノヒドリンと硫酸との反応、及び第二工程b)において水との反応によるその場で形成されたアミドのけん化により特徴付けられる。
さらに、本発明による方法は、60min未満、好ましくは45min未満、好ましくは30min未満、特に好ましくは20min未満のアミド化についての反応時間で、及び120min未満、好ましくは100min未満、特に好ましくは75min未満の加水分解についての反応時間で、99%を上回る(>99%)完全転化が達成されることにより特徴付けられている。
工程a)において、本発明によれば、80℃未満、好ましくは20℃〜80℃、好ましくは70℃未満、特に好ましくは60℃未満の温度が使用される。
本発明によれば、硫酸は最大1.5当量(ACHに対して)、好ましくは0.5〜1.5当量、好ましくは0.8〜1.5当量及び特に好ましくは0.9〜1.1当量で使用される。
本発明によれば、工程a)において水はACHに対して0.05〜1.0当量、好ましくは0.1〜0.5当量の量で使用される。
けん化段階である処理工程b)において、本発明によれば、水はACHに対して0.5〜10当量、好ましくは1.0〜6.5当量、好ましくは1.0〜4当量の量で使用される。
本発明による方法のさらに本質的な特徴は、不活性溶剤の有利な返送もしくは循環である。本発明による方法は、さらに本方法の副生物発生を最小に減少させ、そのことから最終的に明らかな経済的な利点が導き出される高選択的な反応操作により特徴付けられる。
記載された反応工程の本発明による手順により、単純な方法でヒドロキシイソ酪酸(HIBS)を、出発物質として使用されるアセトンシアノヒドリンに対して高選択的に少なくとも95%、好ましくは95%を上回り、より好ましくは98%を上回り及び特に好ましくは99.5%までの収率で製造し、かつ同時に技術水準からの方法と比較して硫酸量をかなり減少することに成功する。
技術水準に説明されているこれまで実践された方法に比較して明らかな別の利点は、95%を上回る空時収率を保証する個々の処理段階の短い反応時間である。
公知の方法と比較して本質的により少ない硫酸量により、硫酸アンモニウム含有の水性廃棄物流が硫酸の再生のために処理される後接続された硫酸−接触設備は、明らかに負荷除去される。硫酸接触設備の与えられた最大容量で、このことは有用物質(メタクリル酸及びメタクリル酸誘導体、本質的にはメタクリル酸メチル)の明らかな大量生産の結果となる。
本発明による方法により生じるプロセス酸は単純な方法で硫酸接触ユニット中で再生されることができ、かつ前記プロセス中へ返送されることができる。
粘度調節剤として、その場で生じるヒドロキシカルボン酸アミド及びヒドロキシカルボン酸のために使用可能である不活性な極性溶剤の具体例は、不活性C〜C12カルボン酸、脂肪族スルホン酸及びそれらから誘導されるエステル又は不活性ニトロ化合物である。
本発明によるC〜C12カルボン酸は、酢酸、プロピオン酸、メチルプロパン酸、酪酸、イソ酪酸及び相応する同族でより長鎖の、脂肪族の分枝鎖状及び非分枝鎖状のカルボン酸の群から選択されるカルボン酸であり、その際に酢酸が特に好ましい。ここに記載されたカルボン酸に加えて、それらから誘導されるエステル、例えば相応するメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル又はC−4〜C−10炭素原子を有する高級エステルも使用されることができる。ここでは例示的に、ここで列挙されたカルボン酸のアセテートエステルを挙げることができる。
前記エステルの群からは、アミド化において使用されることができる好ましい溶剤又は粘度調節剤(Viskositaetsmoderatoren)はα−ヒドロキシイソ酪酸のエステルであり、その際にα−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステルがアミド化の溶剤として特に好ましくは使用される、それというのもこれはこのプロセスにおいて中間体としても生じ、故に部分的に第一段階(アミド化)中へ返送されることができるからである。
メタクリル酸自体又は相応する類似化合物及び同族化合物は、カルボン酸の群からの不活性な極性溶剤又は粘度調節剤としても使用されることができる。
本発明による脂肪族スルホン酸は、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸並びに場合により置換されていてよい又は分枝鎖状であってよいC−3〜C−12炭素原子を有する炭化水素基を有する相応する同族化合物である。本発明による置換されている脂肪族スルホン酸は、ハロゲノアルカンスルホン酸、例えばトリフルオロメタンスルホン酸及びその高級同族化合物の群から選択されることができる。ここに記載されたこれらのカルボン酸に加えて、それらから誘導されたエステル、例えば相応するメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル又はC−4〜C−10炭素原子を有する高級エステルも使用されることができる。ここでは例示的に、ここで列挙されたスルホン酸のメチルエステル、特にメタンスルホン酸メチルエステルを挙げることができる。
本発明による不活性ニトロ化合物は、ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン及び相応する構造異性化合物及びこれらのニトロ化合物の混合物である。
本発明による方法に適している抽出剤は、粘度調節剤/溶剤として列挙された原則的に全ての物質クラス、例えばニトロ化合物、スルホン酸及びこれらから誘導されたエステル、カルボン酸及びこれらから誘導されたエステル、ヒドロキシイソ酪酸メチルエステル、並びに水に難溶性のケトン、エーテル及び芳香族溶剤、特に分枝鎖状又は非分枝鎖状で存在していてよい一般式R−C=O−R′(ここでR=Me−及びR′=C−1〜C−12炭化水素)のメチルケトンである。メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンが特に好ましい。対称及び非対称なケトン、例えばジエチルケトンも本発明によれば溶剤として使用されることができる。本発明による芳香族抽出剤は、例えばベンゼン、トルエン及びキシレン類である。
HIBSからMASへの脱水の触媒として使用されることができる金属塩は、溶解状態で出発物質であるHIBSと相応する金属−ヒドロキシイソ酪酸塩を形成するアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩である。この際に、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物もしくは酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩が好ましい。リチウム、ナトリウム、カリウム及びマグネシウム、カルシウム及びバリウムの水酸化物、酸化物及び相応する炭酸塩及び炭酸水素塩が特に好ましい。
本発明によれば処理工程f)において使用されることができるアルコールの具体例は、C〜C12アルコール、特にメタノール、エタノール、プロパノール及びC12含有炭化水素までの相応する同族化合物及び類似化合物である。
全体として本発明による方法は次のプロセス段階を経て進行する:
a.)アミド化:
本質的にα−ヒドロキシイソ酪酸アミドの硫酸水素−塩、α−ヒドロキシイソ酪酸アミドのモノ硫酸エステルからなる溶液及び粘度調節剤/溶剤を、水及び粘度調節剤/溶剤の存在でのアセトンシアノヒドリンと硫酸との反応により製造する;
b.)けん化:
場合によりa.)のもとに記載された溶剤の存在での、a.)のもとで製造された酸アミドの溶液と水との反応によりα−ヒドロキシイソ酪酸及び硫酸水素アンモニウムの水溶液を製造する;
c.)溶剤の循環:けん化(工程b.)の前又は後でのa.)のもとで使用された不活性溶剤を分離し、かつプロセス段階a.)へ溶剤/粘度調節剤を返送する;
d.)HIBSの単離:
プロセス工程b.)及びc.)により得られた硫酸水素アンモニウム含有のHIBS−水溶液からの適している有機溶剤での抽出による、プロセス酸から生成物として望ましいHIBSを分離し、引き続き抽出剤の除去によるか又は結晶化によりHIBSを単離する;及び
e.)β−脱離:
液相中でのα−ヒドロキシイソ酪酸の金属塩の存在でのe.)のもとで得られたα−ヒドロキシイソ酪酸の、水の分裂分解(水のβ−脱離)下での反応によりメタクリル酸を製造する。
図1は、アミド化の例示的な溶剤としてのニトロメタンを用いる本発明による方法の本質的な化学反応を概観で略示的に示す。
本発明は以下に実施例に基づいてより詳細に説明される。
実施例
比較例A
特開平4-193845号公報からの幾つかの例を再現した。その際に、記載されたようにほぼ化学量論的硫酸量及び約0.1当量の含水量の使用の場合に(前記特許中の例1〜8参照)、粘度自体が最大反応温度で反応の終了頃にもはや支配されることができないことが確認され、全てのバッチは凝固し、かつ使用した機械撹拌機を破壊する結果となった。救済策として、反応の過程で又はACH計量供給の開始時に既に、メタノール又はヒドロキシイソ酪酸メチルエステルの存在で操作し、こうしてアミド化混合物の十分な粘度を保証した。
記載された限度内でのパラメーターの変化のうちで、これらの条件下に確かにアミド化混合物の粘度が十分に低い(すなわち反応バッチの撹拌性は保証されることができる)が、しかしACH反応はもはや完全でない(メタノールの使用の場合に)か、又はしかし溶剤として添加されたエステルは(溶剤としてのHIBSMの使用の場合に)反応条件下に分解することが確認された。
前記方法が達成可能なエステル収率に関して良好であるにもかかわらず、必要な反応時間(良好な収率を維持するために2時間のアミド化時間及び6時間のエステル化時間を用いる)は、前記方法を極端に不経済的にする。
例1
ニトロメタンの存在でのヒドロキシイソ酪酸の製造
91.6質量%HSO 58.9g(100質量%として53.95g又は550mmolの硫酸を含有する)を、撹拌しながら安定剤なしでニトロメタン(工業用)30gと混合する。それゆえ無色溶液は、水4.95g(=0.275mol)を含有する。この溶液を、250ml三つ口フラスコ中に40℃で装入する。HPLCポンプを用いて、この“水性”硫酸に、機械撹拌しながらACH 0.5mol(=42.6g)を2.3ml/minの搬送速度で添加し、その際に反応の間の明らかな発熱を水浴を用いて捕捉する(すなわち反応温度:40℃)。ACH添加の第一の部分の間に(ACH添加0〜15min)40℃で操作し;反応溶液はこの際に澄明であり、かつごく僅かに粘稠である。
ACH添加の第二の部分の間に(すなわちACH添加の15分から20分まで)45℃で操作し;反応溶液はこの際に澄明であり、かつ幾分より粘稠であるが、しかし極めて良好に撹拌可能である。ガス発生は他の全ての手法と比較して最小であり、全てのアミド化時間の間の撹拌性は極めて良好である。
全計量供給期間は正確に20minであり、その後55℃で10minの後反応時間が続く。それゆえモル比はACH/硫酸/水=1:1.1:0.55である。
秤量分131.3g(理論=131.5g)が得られ、このことは定量的な回収(Wiederfindung)に相当する。最小のガス発生のみが観察される。アミド化の終了後に、粘性のある反応溶液に冷却しながら(温度約50℃〜60℃)、水85.05gを迅速に添加する。これは1:1.1:10のHIBA/硫酸/水の化学量論に相当する。
この溶液を、ショットびん(Schottflasche)中で(中程度の圧力、約2.5bar絶対下に)油浴中で120℃に1h加温し、その際にHIBAは完全にHIBSへ変換される。反応終了時に213.9gの容易に撹拌されうる無色溶液が得られ(極めて低い粘度の水のように澄明な溶液)、これはHPLCによればヒドロキシイソ酪酸23.7質量%(50.7g=HIBS 0.487mol=ACHに対して理論の98.0%)を含有する。HPLCを用いて検出されうる別の副生物として、アセトンが見出される(0.16質量%、すなわちACHに対して理論の約1.0%)。
最も単純な場合に、それゆえACHを、軽度の過剰量の水性硫酸(アミド化の粘度調節剤としてのニトロメタンの存在で)と中程度の温度(40℃〜55℃)でまず最初にHIBA×HSO/HSO混合物へ反応させることができ、これを第二工程において水との反応により選択的にHIBSへけん化する。
ニトロメタンは加水分解後に水でのアゼオトロープの除去により除去され、かつアミド化へ返送されることができる。
例2
酢酸の存在でのヒドロキシイソ酪酸の製造
95.55質量%HSO 56.5g(100質量%として53.95g又は550mmolを含有する)を撹拌しながらヒドロキノン100mgと混合し、これはゆっくりと溶液になる。それゆえ無色溶液は水2.55g(=0.142mol)を含有する。この溶液を、250ml三つ口フラスコ中で40℃で装入する。HPLCポンプを用いて、この“水性”硫酸に機械撹拌しながらACH 0.5mol(=42.6g)を2.3ml/minの搬送速度で添加し、その際に反応の間の明らかな発熱を水浴を用いて捕捉する(すなわち反応温度:40℃〜45℃)。ACH添加(すなわちACH添加0〜10min)の最初の半分の間に反応溶液は澄明であり、かつハチミツ状のコンシステンシーであり、約10min後に、ついで最初の微細に分配された気泡が生じ、これらはCOへのACHフラグメンテーションを推定させる。
10分後に別個の滴下漏斗を経て酢酸30gを4〜8minの間、反応溶液に滴加する一方で、ACH計量供給をさらに続ける。
全計量供給期間は正確に20minであり、その後55℃で40minの後反応時間が続く。それゆえモル比はACH/硫酸/水=1:1.1:0.28である。
秤量分129.1g(理論=129.1g)が得られ、これは定量的な回収に相当する。最小のガス発生のみが観察される。アミド化の終了後に、粘性のある反応溶液に冷却しながら(温度約50℃〜60℃)水87.5gを迅速に添加する。これは1:1.1:10のHIBA/硫酸/水の化学量論に相当する。
この溶液をショットびん中で(中程度の圧力下に)油浴中で130℃に1h加温し、その際にHIBAは完全にHIBSへ変換される。反応の経過を追跡するために30min及び60min後にその都度試料を採取する。
反応終了時に214.7gの容易に撹拌されうる無色溶液が得られ(極めて低い粘度の水のように澄明な溶液)、これはHPLCによれば30min後に既にヒドロキシイソ酪酸23.95質量%(51.42g=HIBS 0.493mol=ACHに対して理論の98.8%)を含有する。1h後に、なおHIBS 23.90質量%が検出される。唯一の検出されうる副生物としてアセトンが見出される(0.15質量%、すなわちACHに対して理論の約1%)。
最も単純な場合に、それゆえACHを軽度の過剰量の水性硫酸(アミド化の粘度調節剤としての酢酸の存在で)と中程度の温度(40℃〜60℃)でまず最初にHIBA×HSO/HSO混合物へ反応させることができ、これを第二工程において水との反応により選択的にHIBSにけん化する。
例3
酢酸の存在でのヒドロキシイソ酪酸メチルエステルの製造
96.2質量%HSO 53.5g(100質量%として51.5g又は525mmolを含有する)をヒドロキノン不含で装入する。それゆえ無色溶液は水2.0g(=0.11mol又はACHに対して22mol%)を含有する。これに、撹拌しながら及び軽度の発熱を捕捉しながら酢酸30gを添加する(=0.5mol)。この溶液を250ml三つ口フラスコ中に40℃で装入する。滴下漏斗を用いて、この“水性”硫酸−AcOH溶液に添加しながらACH 0.5mol(=42.6g)を約2.3ml/minの搬送速度で添加し、その際に反応の間の明らかな発熱を水浴を用いて捕捉する(すなわち反応温度:45℃〜50℃)。ACH添加の最初の半分の間に(すなわちACH添加0〜10min)反応溶液は澄明であり、かつ容易に撹拌可能であり、約10min後についで、COへのACHフラグメンテーションを推論させる最初の微細に分配された気泡はあまり生じない。
全計量供給期間は正確に20minであり、その後55℃で40minの後反応時間が続く。それゆえモル比はACH/硫酸/水=1:1.05:0.22である。
秤量分126.2g(理論=126.1g)が得られ、これは定量的な回収に相当する。最小のガス発生のみが観察される。アミド化の終了後に、粘性のある反応溶液に冷却しながら(温度約50℃)水11.5g及びメタノール4当量(MeOH 64g)を迅速に添加する。これは1:1.05:1.5:4のHIBA/硫酸/水/MeOHの化学量論に相当する。
この溶液を、ショットびん中で(中程度の圧力下に)油浴中で115℃に1h加温し、その際にHIBAは完全にHIBS−HIBSMへ変換される。反応の経過を追跡するために60min後にその都度試料を採取する。
反応終了時に201.8gの容易に撹拌されうる無色の2相の溶液が得られ(極めて低い粘度の水のように澄明な溶液)、水で全部で400gに満たし、こうして1相の溶液が得られ、これはHPLCによれば60min後にヒドロキシイソ酪酸2.5質量%(10.0g=HIBS 0.0962mol=ACHに対して理論の19.2%)を含有し、さらに、なおHIBSM 12.0質量%(=48.0g=0.40mol=81.5%)が検出される。唯一の生成物として、HPLC法によれば酢酸メチルが検出される(7.4質量%、すなわち29.6g=MeAc 0.40mol、すなわち酢酸に対して80%)。
HIBS+HIBSMの全収率は、すなわちこの反応操作の場合にACHに対して100.7%である(すなわち定量である)。
最も単純な場合に、それゆえACHを軽度の過剰量の水性硫酸(アミド化の粘度調節剤としての酢酸の存在で)と中程度の温度(40℃〜60℃)でまず最初にHIBA×HSO/HSO混合物へ反応させることができ、これを第二工程において水/メタノールとの反応により選択的にHIBS及びHIBSMからなる混合物(比約1:4)にけん化する/エステル化する。
反応後に得られた溶液の2相性は酢酸メチルの存在によりもたらされ、これは塩溶液から完璧に分離し、かつ同時にHIBSMを抽出する。
例4
メタンスルホン酸の存在でのヒドロキシイソ酪酸の製造
95.55質量%HSO 56.5g(100質量%として53.95g又は550mmolを含有する)を撹拌しながらヒドロキノンなしで装入する。それゆえ無色溶液は水2.55g(=0.142mol)を含有する。この溶液を250ml三つ口フラスコ中に40℃で投入する。この溶液に粘度調節剤としてメタンスルホン酸30gを添加し、これは目につく発熱なしに滴下可能である。
HPLCポンプを用いて、この“水性”硫酸−メタンスルホン酸溶液に機械撹拌しながらACH 0.5mol(=42.6g)を2.3ml/minの搬送速度で添加し、その際に反応の間の明らかな発熱を水浴を用いて捕捉する(すなわち反応温度:40℃〜45℃)。ACH添加の最初の半分の間に(すなわちACH添加0〜10min)反応溶液は澄明であり、かつハチミツのようなコンシステンシーであり、約10min後についで最初の微細に分配された気泡を生じ、これらはCOへの極めて僅かなACHフラグメンテーションを推論させる。
全計量供給期間は正確に20minであり、その後55℃で40minの後反応時間が続く。それゆえモル比はACH/硫酸/水=1:1.1:0.28である。
秤量分129.1g(理論=129.1g)が得られ、これは定量的な回収に相当する。最小のガス発生のみが観察される。アミド化の終了後に粘性のある反応溶液に冷却しながら(温度約50℃〜60℃)水87.5gを迅速に添加する。これは1:1.1:10のHIBA/硫酸/水の化学量論に相当する。
この溶液をショットびん(中程度の圧力下に)中で油浴中で130℃に1h加温し、その際にHIBAは完全にHIBSへ変換される。反応の経過を追跡するために30min及び60min後にその都度試料を採取する。
反応終了時に215.2gの容易に撹拌されうる無色溶液(極めて低い粘度の水のように澄明な溶液)が得られ、HPLCによれば60min後に既にヒドロキシイソ酪酸24.0質量%(51.7g=HIBS 0.497mol=ACHに対して理論の99.3%)を含有する。唯一の検出されうる副生物としてアセトンが見出される(0.3質量%、すなわち0.65g又は1.1mmol又はACHに対して理論の0.3%)。
最も単純な場合に、それゆえACHを軽度の過剰量の水性硫酸(アミド化の粘度調節剤としてのメタンスルホン酸(MS)の存在で)と中程度の温度(40℃〜60℃)でまず最初にHIBA×HSO/HSO混合物へ反応させることができ、これを第二工程において水との反応により選択的にHIBSにけん化する。
例1及び2の結果は、第1表にまとめられている:
Figure 0004705593
例5〜10
異なる含水量及び加水分解パラメーターを用いるニトロメタンの存在でのACHからのヒドロキシイソ酪酸の製造
水性硫酸及びニトロメタンからなる標準バッチを混合し、かつ三つ口フラスコ中に約35℃で装入し、これに冷却しながらACH 0.5molを2.3ml/minでHPLCポンプ(他に示されていない場合)を用いて計量供給し、引き続いて表の記入に相応して後反応させた。引き続いて水を添加し、ショットびん中で撹拌せずに加水分解した。粗製溶液中のHIBS及びアセトンのHPLC−定量(外標準に対して)による水での加水分解後の収率決定。これらの例5〜10の結果は第2表に示されている。
Figure 0004705593
Figure 0004705593
例11〜18
多様な粘度調節剤の存在でのACHからのヒドロキシイソ酪酸の製造
水性硫酸及びニトロメタンからなる標準バッチを混合し、三つ口フラスコ中に約35℃で装入し、これに冷却しながらACH 0.5molを2.3ml/minでHPLCポンプ(他に示されていない場合)を用いて計量供給し、引き続いて表の記入に相応して後反応させた。引き続いて水を添加し、ショットびん中で撹拌せずに加水分解した;粗製溶液中のHIBS及びアセトンのHPLC−定量(外標準に対して)による水での加水分解後の収率決定。粘度調節剤は、ニトロアルカン、スルホン酸エステル、ヒドロキシイソ酪酸メチルエステル及びカルボン酸(例示的にイソ酪酸)の群から選択した。これらの例11〜18の結果は第3表にまとめられている:
Figure 0004705593
Figure 0004705593
アミド化の例示的な溶剤としてのニトロメタンを用いる本発明による方法の本質的な化学反応の略示図。

Claims (18)

  1. メタクリル酸の製造方法において、
    a)アセトンシアノヒドリンを80℃未満の温度で、水0.05〜1.0当量の存在で反応条件下に不活性な極性溶剤の存在で硫酸最大1.2当量と反応させて、不活性溶剤中の相応するアミド硫酸塩の良好に撹拌可能な溶液を生じさせ、
    b)水の添加後にこの溶液を、不活性溶剤の存在で又は不活性溶剤の予めの除去後に、本質的に水、硫酸水素アンモニウム及びα−ヒドロキシイソ酪酸からなる溶液へ反応させ、
    c)ヒドロキシイソ酪酸を、適している抽出剤での抽出により硫酸水素アンモニウム水溶液から分離し、
    d)抽出剤の除去後に高い濃度で取得されたα−ヒドロキシイソ酪酸を、α−ヒドロキシイソ酪酸の金属塩の存在で160〜300℃の温度で液相中で留出物として生じる本質的にメタクリル酸及び水からなる混合物へ反応させ、かつ
    e)メタクリル酸を蒸留によりこの混合物から高純度の形で取得するか、又はd)のもとで生じた生成物混合物(MAS−水)を工程c)によるα−ヒドロキシイソ酪酸を単離するための抽出剤として使用し、引き続いて前記有用物質を蒸留により互いに分離する
    ことを特徴とする、メタクリル酸の製造方法。
  2. 処理工程a)を70℃未満の温度で実施する、請求項1記載の方法。
  3. 溶剤として不活性C〜C12カルボン酸、不活性ニトロ化合物又は脂肪族スルホン酸を使用する、請求項1又は2記載の方法。
  4. 不活性C〜C12カルボン酸が、酢酸、プロピオン酸、メチルプロパン酸、酪酸、イソ酪酸及び相応する同族でより長鎖の、脂肪族の分枝鎖状及び非分枝鎖状のカルボン酸の群から選択されるカルボン酸である、請求項3記載の方法。
  5. 不活性C〜C12カルボン酸が酢酸である、請求項4記載の方法。
  6. 不活性ニトロ化合物がニトロメタンである、請求項3記載の方法。
  7. 脂肪族スルホン酸がメタンスルホン酸である、請求項3記載の方法。
  8. 工程c)においてヒドロキシイソ酪酸を抽出剤での抽出により硫酸水素アンモニウム水溶液から分離し、この水性硫酸水素アンモニウムを硫酸接触設備中で窒素の発生下に工程a)によりアミド化へ返送することができる硫酸へ変換する、請求項1記載の方法。
  9. 抽出剤としてニトロ化合物、スルホン酸及びそれらから誘導されるエステル、カルボン酸及びそれらから誘導されるエステル、ヒドロキシイソ酪酸メチルエステル、並びに一般式R−C=O−R′(ここでR=Me−及びR′=分枝鎖状又は非分枝鎖状であってよいC−1〜C−12炭化水素である)、水に難溶性のケトン、エーテル又は芳香族溶剤を使用する、請求項8記載の方法。
  10. 抽出剤としてメチルエチルケトン又はメチルイソブチルケトンを使用する、請求項8又は9記載の方法。
  11. 工程f)を次のように実施する:
    f)メタクリル酸/水又は純粋なメタクリル酸自体からなる工程c)のもとで得られた混合物をアルコールと反応させ、その際に使用に望ましい形で生成物として所望のエステル(=メタクリル酸エステル)を公知方法により取得する、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. アルコールがメタノール、エタノール、プロパノール及びC12含有炭化水素までの相応する同族化合物及び類似化合物である、請求項11記載の方法。
  13. 60min未満のアミド化についての反応時間の場合及び120min未満の加水分解についての反応時間の場合に、99%を上回る(>99%)完全転化を達成する、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 30min未満のアミド化についての反応時間の場合及び100min未満の加水分解についての反応時間の場合に、99%を上回る(>99%)完全転化を達成する、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  15. 20min未満のアミド化についての反応時間の場合及び75min未満の加水分解についての反応時間の場合に、99%を上回る(>99%)完全転化を達成する、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  16. メタクリル酸の収率が少なくとも95%である、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  17. メタクリル酸の収率が少なくとも98%である、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  18. メタクリル酸の収率が99.5%までである、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
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