JP2909198B2 - α―ヒドロキシイソ酪酸の製造法 - Google Patents

α―ヒドロキシイソ酪酸の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はアセトンシアンヒドリンからα−ヒドロキシ
イソ酪酸を製造する方法に関する。
(従来の技術) アセトンシアンヒドリンを鉱酸で加水分解してα−ヒ
ドロキシイソ酪酸を製造する方法は古くから知られてい
る(米国特許第2229897号公報、イギリス化学会誌1930
年2325頁、Chem,Ber,72巻800頁(1939年))。
特に硫酸加水分解による製法は、その後改良され特公
昭63−61932号公報に記載のように、アセトンシアンヒ
ドリン、硫酸及び水を、アセトンシアンヒドリンに対す
る水のモル比0.2〜1.0、アセトンシアンヒドリンに対す
る硫酸のモル比0.5〜2.0の条件下反応させた後、水を加
え加水分解する方法として知られている。しかし、この
方法は、反応開始時に共存させうる水の量がアセトンシ
アンヒドリンに対して0.2〜1.0と少量で狭い範囲に制限
されており、反応系が高粘度になる欠点を有し、さら
に、硫酸処理を一定時間行った後でないと、水を加えて
加水分解できないため反応を2段階に分けて行わなけれ
ばならないといった工程上の問題をも有していた。
(発明が解決しようとする課題) したがって、本発明は、かかる欠点を解消し、アセト
ンシアンヒドリンからα−ビドロキシイソ酪酸を効率的
に得る方法を提供することを目的とする。
(課題を解決するめたの手段) 本発明者等は、上記目的を達成すべく種々検討した結
果、塩酸加水分解法を改良することにより、α−ヒドロ
キシイソ酪酸が効率的に製造できることを見出し、本発
明を完成した。
即ち、本発明は、アセトンシアンヒドリンを塩酸で加
水分解するに際し、アセトンシアンヒドリン、塩化水素
及び水を、アセトンシアンヒドリンに対する塩化水素の
モル比0.1〜1.5、アセトンシアンヒドリンに対する水の
モル比3.6〜5.4の条件下で65〜95℃に加熱することを特
徴とするα−ヒドロキシイソ酪酸の製造法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、アセトンシアンヒドリンに対する塩
化水素のモル比は1.0〜1.5、好ましくは1.05〜1.4であ
り、またアセトンシアンヒドリンに対する水のモル比は
3.6〜5.4、好ましくは3.8〜5.0である。この塩化水素の
モル比と水のモル比を満足しうるように濃塩酸と水を利
用することができる。アセトンシアンヒドリンに対する
塩化水素のモル比が1.0未満の場合や1.5を超える場合、
およびアセトンシアンヒドリンに対する水のモル比が3.
6未満の場合や5.4を超える場合には、アセトンシアンヒ
ドリンの分解反応等の副反応の生起や加水分解反応の未
完結等により収率低下につながり好ましくない。また、
水のモル比が5.4を超える場合には生成物を単離する場
合の損失にもつながり好ましくない。
本発明の反応で用いられる温度は65〜95℃で、好まし
くは75〜90℃である。また反応時の圧力は特に制限はな
く、常圧下であっても加圧下であってもよく、1〜3時
間の反応時間で行うことができる。反応温度が65℃未満
の場合には、加水分解反応の未完結のためα−ヒドロキ
シイソ酪酸アミドが副生しやすく、反応温度が95℃を超
える場合には生成したα−ヒドロキシイソ酪酸が重合し
ポリエステルを副生しやすく好ましくない。
アセトンシアンヒドリン、塩化水素および水の混合方
法は特に制限することはなく、塩化水素と水、または濃
塩酸と水から調整した塩酸中へアセトンシアンヒドリン
を添加する方法であっても、アセトンシアンヒドリン中
へ塩化水素と水、または濃塩酸と水を添加する方法であ
ってもさしつかえない。
本発明の反応形式としては、特に制限はなく回分式合
成、連続式合成いずれの場合でも可能である。また反応
器としては外部ジャケット付の撹拌機を持つ槽型反応器
が好ましいが、ジャケット付ラインミキサー、スクリュ
ー式撹拌機の管型反応器であってもさしつかえない。本
発明の反応においては溶媒は特に必要ないが、反応に不
活性な溶媒を加えることはさしつかえない。
反応終了後生成物は、メタクリル酸、メタクリル酸エ
ステル、これらと炭化水素類との混合物、エーテル類、
ケトン類からなる群より選ばれた有機抽出溶剤を、反応
混合物の容量に対して2倍容量以上、より好ましくは4
〜10倍容量を用い、2〜4回反応液から抽出することに
より95%程度以上の好収率で単離できる。得られるα−
ヒドロキシイソ酪酸の純度および単離収率は、有機抽出
溶剤として好ましくはジアルキルエーテル、より好まし
くはイソプロピルエーテルを加え抽出する場合に向上
し、さらに着色のない生成物が得られる。このようにし
て得られたα−ヒドロキシイソ酪酸は、そのまま工業原
料としてメタクリル酸やメタクリル酸エステルの合成原
料や医農薬合成中間体として利用可能であるが、必要に
応じて再結晶等により精製することができる。
(実施例) 次に本発明を実施例により、さらに詳しく説明する。
実施例 1 200mlの4つ口フラスコに、36%塩酸23.0gを入れ、撹
拌しながらアセトンシアンヒドリン17.0gを滴下した。
2時間撹拌して反応を終了した。冷却後イソプロピルエ
ーテル100mlで4回反応混合物を抽出した。抽出相を減
圧下濃縮し、白色結晶のα−ヒドロキシイソ酪酸20.2g
(収率97%)を得た。
実施例 2 200mlの4つ口フラスコに、36%塩酸23.0gと水3.3gを
入れ、アセトンシアンヒドリン17.0gを滴下した。実施
例1と同様に処理し20.0g(収率96%)のα−ヒドロキ
シイソ酪酸を得た。
実施例 3 200mlの4つ口フラスコに、36%塩酸23.0gを入れ、撹
拌しながらアセトンシアンヒドリン17.0gを滴下した。
滴下終了後フラスコ内温を80〜90℃に昇温し、2時間撹
拌して反応を終了した。冷却後メチルイソブチルケトン
100mlで4回反応混合物を抽出した。抽出相を減圧下濃
縮し、黄土色結晶のα−ヒドロキシイソ酪酸19.8g(収
率95%)を得た。
比較例 1 200mlの4つ口フラスコに、36%塩酸23.0gと水15.0g
を入れ、撹拌しながらアセトンシアンヒドリン17.0gを
滴下した。実施例1と同様に処理したところ、得られた
α−ヒドロキシイソ酪酸は13.1g(収率63%)であっ
た。
比較例 2 200mlの4つ口フラスコに、36%塩酸23.0gを入れ、撹
拌しながらアセトンシアンヒドリン17.0gをフラスコ内
温55℃以下に保ち滴下した。さらに50〜55℃で5時間撹
拌を続けた後、イソプロピルエーテル100mlで4回反応
混合物を抽出した。抽出相を減圧下濃縮し、得られたα
−ヒドロキシイソ酪酸は16.2g(収率78%)であった。
比較例 3 200mlの4つ口フラスコに、36%塩酸44.6gを入れ、撹
拌しながらアセトンシアンヒドリン17.0gを滴下した。
実施例1と同様に処理したところ、得られたα−ヒドロ
キシイソ酪酸は14.2g(収率68%)であった。
(発明の効果) 以上述べてきたように、本発明は、特定割合のアセト
ンシアンヒドリン、塩化水素及び水を特定範囲の温度条
件で反応させる方法又は反応後有機抽出溶剤で抽出する
方法であるから、反応系が高粘度となることもなく、ま
た一段階の反応であるのでα−ヒドロキシイソ酪酸を効
率的に製造することができ有用である。特に有機抽出溶
剤がジアルキルエーテルである場合には、α−ヒドロキ
シイソ酪酸の純度および単離収率が向上するとともに着
色のないα−ヒドロキシイソ酪酸が得られるので、その
ままメタクリル酸エステル等の合成原料、医農薬合成中
間体として利用できα−ヒドロキシイソ酪酸を製造する
方法として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−131736(JP,A) 特公 昭63−61932(JP,B2) 米国特許2229897(US,A) 米国特許4351955(US,A) 西独国特許公開2718327(DE,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 59/01 C07C 51/08 CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アセトンシアンヒドリンを塩酸で加水分解
    するに際し、アセトンシアンヒドリン、塩化水素及び水
    を、アセトンシアンヒドリンに対する塩化水素のモル比
    1.0〜1.5、アセトンシアンヒドリンに対する水のモル比
    3.6〜5.4の条件下、65〜95℃に加熱することを特徴とす
    るα−ヒドロキシイソ酪酸の製造法。
  2. 【請求項2】アセトンシアンヒドリンを塩酸で加水分解
    するに際し、アセトンシアンヒドリン、塩化水素及び水
    を、アセトンシアンヒドリンに対する塩化水素のモル比
    1.0〜1.5、アセトンシアンヒドリンに対する水のモル比
    3.6〜5.4の条件下、65〜95℃に加熱した後、有機抽出溶
    剤を加え、α−ヒドロキシイソ酪酸を抽剤相に抽出する
    ことを特徴とするα−ヒドロキシイソ酪酸の製造法。
  3. 【請求項3】有機抽出溶剤が、ジアルキルエーテルであ
    る請求項2記載の製造法。
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DE102007050284A1 (de) 2007-10-18 2009-04-23 Evonik Röhm Gmbh Verfahren zur Amidierung von Nitrilen in Gegenwart von Schwefelsäure
DE102011081256A1 (de) 2011-08-19 2013-02-21 Evonik Röhm Gmbh Verfahren zur Herstellung von Alpha-Hydroxycarbonsäureestern
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