JP4700436B2 - 刃物着脱用工具 - Google Patents

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本発明は、ツールホルダにおける刃物着脱用工具に関する。
図9及び図10に示すように、旋盤のターレットに装着されるツールホルダは、そのハウジング1内にスピンドル2を有し、スピンドル2の先端に刃物締付用ナット3を有する。図示しない刃物のシャンクをスピンドル2の先端から挿入し、刃物締付用ナット3を締付方向に回すと、リテーナ4を介してコレット5が縮径し、刃物を固定する。逆に刃物締付用ナット3を緩み方向に回すと、リテーナ4を介してコレット5が拡径し、刃物を解放する。このように、刃物締付用ナット3を右回り又は左回りに回すことで、刃物がスピンドル2に固定され又はスピンドル2から解放される。
また、ハウジング1内にはスピンドル2にかさ歯車6,7を介して動力を伝達する伝動軸8が設けられ、この伝動軸8の始端に平行キー8aが形成される。旋盤のターレット内には環状にレール9が配置され、このレール9の溝9aに平行キー8aが嵌り込む。ターレットが旋回すると、ツールホルダが他のツールホルダと共に移動し、各ツールホルダの平行キー8aがレール9の溝9a内を滑る。レール9は駆動ポジションにおいて途切れており、所望のツールホルダの平行キー8aがレール9の溝9aから離脱して旋盤の駆動軸に連結される。駆動軸が回転すると、伝動軸8からスピンドル2へと回転が伝達され、スピンドル2に把持された刃物が図示しないワークを加工する。
刃物は必要に応じて交換されるが、その場合図9及び図10に示すように二本のスパナ10,11が用いられる。すなわち、図9中、実線で示すように、作業者が一方のスパナ10をスピンドル2の先端に形成されたスパナ係合用溝2aに引っ掛けてこのスパナ10を一方の手で固定し、他方のスパナ11を刃物締付用ナット3のスパナ係合用溝3aに引っ掛け、このスパナ11を他方の手により矢印で示す緩み方向に回す。刃物締付用ナット3を緩めた後、刃物をコレット5から抜き取り、他の刃物をコレット5内に挿入する。次に、図9中、二点鎖線で示すように、二本のスパナ10,11の位相を前回と逆にして、スピンドル2のスパナ係合用溝2aと刃物締付用ナット3のスパナ係合用溝3aにそれぞれ引っ掛け、一方のスパナ10を一方の手で固定し、他方のスパナ11を他方の手により矢印で示す締付方向に回して刃物をスピンドル2に固定する。
刃物をツールホルダに着脱するに際し、上記二本のスパナを用いるほか、刃物着脱用装置を用いる場合もある(例えば、特許文献1参照)。これは、刃物着脱用装置本体の円筒部内に、切替レバーの操作により切り替え可能な一方向クラッチを設けてなるもので、一方向クラッチ内に図10のスピンドル2に対応する部分を挿入し、切替レバーの操作により一方向クラッチを緩み方向で固定にし、一本のスパナで刃物締付用ナットを緩み方向に回すと、刃物をアンクランプすることができる。また、切替レバーの操作により一方向クラッチを締付方向で切り替え、スパナで刃物締付用ナットを締付方向に回すと、刃物をクランプすることができる。
特開2004−58164号公報
図9に示したように、ターレットに装着されたツールホルダに対して刃物を着脱する場合、二本のスパナ10,11をスピンドル2と刃物締付用ナット3とに適正な間隔で取り付けるのは機械内での作業空間が狭いことから困難であることが多く、そのため刃物の着脱に多大の時間と労力を強いられる。スピンドル2と刃物締付用ナット3には、それぞれスパナ係合用溝2a,3aが所定のピッチで多数形成されているのであるが、作業空間が狭いことからスパナ10,11を適正位置に取り付けるのは難しい場合が多い。また、図10に示したように、特に駆動部が平行キー8aを採用している場合、平行キー8aが駆動ポジションを外れたレール9の溝9a内にあるときに刃物を交換しようとすると、図9のごとくスピンドル2と刃物締付用ナット3に係止したスパナ10,11に対する力の掛け具合により、平行キー8aがレール9の溝9aの表面に強く押し付けられ、レール9の溝9aが損傷を受け、ターレットの旋回時にツールホルダが円滑に移動し難くなる。
また、特許文献1等で開示される刃物着脱用装置は、ターレットに装着されたツールホルダに対しては使用することができない。そのようなツールホルダに対して刃物を着脱するには、ツールホルダをターレットから外し、さらにツールホルダのハウジングからスピンドルに対応した箇所を抜き取って一方向クラッチ内に挿入する必要があるので、事実上使用することは困難である。
従って、本発明はこのような問題点を解消することができる手段を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、ツールホルダのハウジング(1)に対して、先端に刃物締付用ナット(3)を有するスピンドル(2)を所望の向きで回り止めする刃物着脱用工具(14)であって、中央に刃物締付用ナット(3)の貫通孔を有し、スピンドル(2)に対し表裏いずれの面からも回り止め状態で係合可能な内リング(15)と、内リング(15)に回動自在に保持される外リング(16)と、外リング(16)が内リング(15)上で右回り及び左回りのいずれの向きに回転してもハウジング(1)に当接するように外リング(16)に設けられたストッパ(17)と、内外リング(15,16)間に設けられた一方向クラッチ(20,21)とを具備した刃物着脱用工具(14)を採用する。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の刃物着脱用工具(14)において、スピンドル(2)に形成されたスパナ係合用溝(2a)に嵌り込むピン(18)が、内リング(15)の表裏両面から突出するように内リング(15)に固定された刃物着脱用工具(14)を採用する。
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の刃物着脱用工具において、外リング(16)から半径方向外側へアーム(16c)が突出し、このアーム(16c)にその表裏両面から突出するようにストッパ(17)が設けられた刃物着脱用工具(14)を採用する。
請求項1に係る発明によれば、ツールホルダのハウジング(1)に対して、先端に刃物締付用ナット(3)を有するスピンドル(2)を所望の向きで回り止めする刃物着脱用工具(14)であって、中央に刃物締付用ナット(3)の貫通孔を有し、スピンドル(2)に対し表裏いずれの面からも回り止め状態で係合可能な内リング(15)と、内リング(15)に回動自在に保持される外リング(16)と、外リング(16)が内リング(15)上で右回り及び左回りのいずれの向きに回転してもハウジング(1)に当接するように外リング(16)に設けられたストッパ(17)と、内外リング(15,16)間に設けられた一方向クラッチ(20,21)とを具備した刃物着脱用工具(14)であるから、内リング(15)をその表裏いずれか一方の面からスピンドル(2)に係合させ、外リング(16)を右回り及び左回りのいずれかの向きに回転させてストッパ(17)をハウジング(1)に当接させ、スパナ等の工具(11)を刃物締付用ナット(3)に掛けるようにすると、スピンドル(2)を回り止め状態にしたうえで一方向クラッチ(20,21)の回り止め方向に刃物締付用ナット(3)を回して刃物をアンクランプすることができ、逆に内リング(15)を反対側の面からスピンドル(2)に係合させ、外リング(16)を逆向きに回転させてストッパ(17)をハウジング(1)に当接させ、そのうえでスパナ等の工具(11)を刃物締付用ナット(3)に掛けるようにすると、スピンドル(2)を回り止め状態にしたうえで一方向クラッチ(20,21)の回り止め方向に刃物締付用ナット(3)を回して刃物をクランプすることができる。したがって、旋盤のターレット近傍の狭いスペース内であってもこの刃物着脱用工具(14)を簡易に差し込んでスピンドル(2)を固定し、ただ一本のスパナ等の工具(11)を刃物締付用ナット(3)に掛けるだけで刃物締付用ナット(3)を回して刃物のアンクランプ又はクランプを行うことができる。また、アンクランプ作業とクランプ作業との切り替えは刃物着脱用工具(14)を単に裏返してスピンドル(2)に装着することで足るので、刃物の付け替えを簡易かつ迅速に行うことができる。さらに、ツールホルダの駆動部が平行キー(8a)を採用している場合、平行キー(8a)が駆動ポジションを外れたのレール(9)の溝(9a)内にあるときに刃物を交換しても、スピンドル(2)をツールホルダのハウジング(1)に対して固定したうえで刃物締付用ナット(3)をスパナ等の工具(11)で回すので、平行キー(8a)がレール(9)の溝(9a)に強く押し付けられることもなく、したがってレール(9)の溝(9a)が損傷から適正に保護される。
請求項2に係る発明によれば、請求項1に記載の刃物着脱用工具(14)において、スピンドル(2)に形成されたスパナ係合用溝(2a)に嵌り込むピン(18)が、内リング(15)の表裏両面から突出するように内リング(15)に固定された刃物着脱用工具(14)であるから、内リングを(15)スピンドル(2)のスパナ係合用溝(2a)に表裏いずれの面からでも簡易に係合させることができる。
請求項3に係る発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の刃物着脱用工具において、外リング(16)から半径方向外側へアーム(16c)が突出し、このアーム(16c)にその表裏両面から突出するようにストッパ(17)が設けられた刃物着脱用工具(14)であるから、外リング(16)をツールホルダのハウジング(1)に簡易に係止することができる。
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態について説明する。
この刃物着脱用工具は、図1乃至図3に示すように構成され、図4及び図5に示すようなツールホルダに刃物の着脱に際して装着される。
ツールホルダは、図示しない旋盤のターレットに取り付けられるもので、図4及び図5に示すように、ターレットに固定されるハウジング1を備える。図4及び図5に示すツールホルダは各種存在するツールホルダの一例であり、各種の刃物を保持した他のツールホルダと共にターレットに装着される。
図4及び図5に例示されるツールホルダのハウジング1内には、旋盤側から動力を受け取る伝動軸8と、伝動軸8から動力が伝達される主軸であるスピンドル2とが配置される。伝動軸8とスピンドル2とはそれらの中心線が直角に交差するように配置され、それぞれベアリング12,13を介してハウジング1に回転自在に支持される。伝動軸8の一端はハウジング1外に突出し、そこには図示しない旋盤側の駆動軸に連結される平行キー8aが形成される。伝動軸8のハウジング1内に入り込んだ他端には第一の傘歯車6が固定される。スピンドル2の一端はハウジング1外に突出し、そこには図示しない刃物を着脱するためのチャックが設けられる。スピンドル2のハウジング1内に入り込んだ箇所には上記第一の傘歯車6と噛み合う第二の傘歯車7が固定される。
伝動軸8の一端の平行キー8aは、図4及び図5に示すように、ターレットの内部で旋盤のフレーム側に固定された環状レール9の溝9aにスライド可能に嵌り込む。ターレットが旋回すると、ツールホルダが他のツールホルダと共に移動し、各ツールホルダの平行キー8aがレール9の溝9a内を滑る。レール9は駆動ポジションにおいて途切れており、所望のツールホルダの平行キー8aがレール9の溝9aから離脱して旋盤側の図示しない駆動軸に連結される。駆動軸が回転すると、伝動軸8からスピンドル2へと回転が伝達され、スピンドル2のチャックに把持された刃物がワークを加工する。
チャックは、図4及び図5に示すように、スピンドル2の空洞内に収納されたコレット5と、コレット5の先端側テーパ面に被さるリテーナ4と、リテーナ4及びコレット5に跨るように被さり、リテーナ4にボール結合し、コレット5に螺合する刃物締付用ナット3とを有する。図示しない刃物のシャンクをスピンドル2の先端からコレット5内に挿入し、刃物締付用ナット3を締付方向に回すと、リテーナ4を介してコレット5が縮径し、刃物のシャンクを締め付けて固定する(クランプ)。逆に刃物締付用ナット3を緩め方向に回すと、コレット5がリテーナ4から解放されて拡径し、刃物のシャンクを緩めて解放する(アンクランプ)。このように、刃物締付用ナット3を右回り又は左回りに回すことで、刃物がスピンドル2のチャックにクランプされ又はスピンドル2のチャックからアンクランプされる。このクランプ及びアンクランプの作業には上述したように従来二本のスパナ10,11が用いられ、図4及び図5に示すように、スパナ10,11を係合するための係合用溝2a,3aが、スピンドル2の先端部におけるフランジの外周と、刃物締付用ナット3の外周とに、それぞれ一定の角度ピッチで数箇所にわたって形成される。
ツールホルダのチャックに把持された刃物は必要に応じて他の刃物と交換されるが、その交換に際し、ツールホルダがターレットから取り外された状態で刃物がアンクランプ及びクランプされるほか、ツールホルダがターレットに装着されたままの状態でアンクランプ及びクランプされる。
このツールホルダがターレットに装着されたままの状態で刃物がアンクランプ及びクランプされる場合、従来用いられていた二本のスパナ10,11のうち一本のスパナ10に代えて図1乃至図3に示す刃物着脱用工具14が用いられる。
図1乃至図4に示すように、刃物着脱用工具14は、中央に刃物締付用ナット3の貫通孔を有し、スピンドル2に対し表裏いずれの面からも回り止め状態で係合可能な内リング15と、内リング15に回動自在に保持される外リング16と、外リング16が内リング15上で右回り及び左回りのいずれの向きに回転してもハウジング1に当接するように外リング16に設けられたストッパ17と、内外リング15,16間に設けられた一方向クラッチとを具備する。
内リング15は、図4及び図5に示すように、その内径が刃物締付用ナット3の外径よりもやや大きく、外径はスピンドル2のフランジの外径よりやや大きい板状環体として形成される。図1ないし図3に示すように、内リング15には、スピンドル2のスパナ係合用溝2aに嵌り込むピン18が、内リング15の表裏両面から突出するように固定される。ピン18は望ましくはすべてのスパナ係合用溝2aに正対するようにスパナ係合用溝2aと同一ピッチで同数本設けられる。図4及び図5に示すように、内リング15はスピンドル2のスパナ係合用溝2aに表裏いずれの面からでも係合可能である。
外リング16は、図4及び図5に示すように、その外径がツールホルダのハウジング1からあまり大きくはみ出さない程度に、また、内径がスピンドル2のフランジの外径よりやや大きくなる程度に形成される。図1ないし図3に示すように、外リング16は前後二枚の板状環体16a,16bを重ね合わせ、止めネジ19で固定することにより全体として内リング15より大きいリングに組み立てられる。前後二枚の板状環体16a,16bの間には環状溝が形成され、この環状溝内に内リング15の外周部が周方向にスライド可能に嵌め込まれる。また、前後二枚の板状環体16a,16bの中心孔の内周縁に沿って、内リング15に固定されたピン18が配置される。これにより、図5に示すように、この刃物着脱用工具14をスピンドル2の前部に当てるようにすると、チャックの刃物締付用ナット3が内リング15の貫通孔を通過し、内リング15の表裏いずれかの一面がスピンドル2のフランジの前端面に当接し、内リング15のピン18がスピンドル2のスパナ係合用溝2aに嵌り込む。
ストッパ17は、図1、図2及び図4に示すように、外リング16からその半径方向外側へ突出するアーム16cの先端にその表裏両面から突出するように設けられる。具体的にはストッパ17はピンで形成され、このピンがアーム16cを前後方向に貫通した状態で固着される。作業者が外リング16を内リング15上で右回り及び左回りのいずれかの向きに回転させると、図4又は図8に示すように、ストッパ17がハウジング1の左右いずれかの側壁面1a,1bに当接しそれ以上回転しないように停止する。
一方向クラッチは、図1乃至図5に示すように、内外リング15,16間に設けられ、外リング16の環状溝の溝底に形成された多数の楔孔20および転子21を備える。楔孔20は環状溝の底に所定ピッチで多数形成され、その全部が環状溝の周方向で同じ向きに傾斜し狭まるようになっている。各楔孔20内にはローラ又はボールからなる転子21が挿入され、各転子21は楔孔20内に収納された圧縮コイルバネ22により楔孔20の狭まる方向に常時付勢される。これにより、図1中、外リング16は内リング15に対して矢印aで示す右回りでは、転子21が楔孔20内をその広い箇所へと離脱しようとし内リング15を解放するので、回転可能であるが、矢印bで示す左回りでは、転子21が楔孔20内をその狭い箇所へと入り込もうとし内リング15の外周面に圧接するので、回転不能である。また、内リング15は外リング16に対して矢印cで示す左回りでは回転可能であるが、矢印dで示す右回りでは回転不能となる。また、刃物着脱用工具14を裏返した状態では、外リング16は内リング15に対して左回りでは回転可能であるが、右回りでは回転不能となり、内リング15は外リング16に対して右回りでは回転可能であるが、左回りでは回転不能となる。
次に、上記刃物着脱用工具14の作用について説明する。
(1)図示しないターレットに装着された空のツールホルダに対して刃物をクランプする場合、作業者が図5及び図6に示すように、刃物着脱用工具14をスピンドル2の前部にあてがう。その際、チャックの刃物締付用ナット3が内リング15の貫通孔を通過し、内リング15の裏面がスピンドル2のフランジの前端面に当接し、内リング15の各ピン18がスピンドル2の各スパナ係合用溝2aに嵌り込む。刃物着脱用工具14は全体として円盤形状をしているのでターレット回りの狭いスペース内でスピンドル2に装着可能であり、また、スピンドル2がその周方向のどの位置に停止していようとも内リング15のピン18をスピンドル2の各スパナ係合用溝2aに適正に嵌め込むことができる。
(2)続いて作業者が、外リング16に指を掛けて内リング15上で図6中矢印aで示すように右回りに回転させ、図4に示すように、ストッパ17をハウジング1の右側壁1bに当接させる。これにより、外リング16は右回りの回転ができなくなり、また、一方向クラッチの作用で内リング15及びスピンドル2は外リング16及びハウジング1に対して右回りの回転が不能になる。
(3)刃物着脱用工具14の装着に前後して図示しない刃物のシャンクをチャックのコレット5内に挿入する。
(4)そこで、図7に示すように、作業者が刃物締付用ナット3の所望のスパナ係合用溝3aにスパナ11を掛けて、矢印aで示す締付方向すなわち右回りに刃物締付用ナット3を回すと、停止したスピンドル2上で刃物締付用ナット3が締付方向に回転しつつリテーナ4を伴って螺進する。これにより、コレット5が縮径し、刃物のシャンクを締め付けてスピンドル2上に固定する。このように刃物締付用ナット3を回す際に、スピンドル2が回り止め状態となっているので、図5中、伝動軸8の平行キー8aがレール9の溝9a内で回転することなく停止し、従って平行キー8aの角が強く当ることによるレール9の溝9aの損傷が防止される。
(5)スパナ11を刃物締付用ナット3から外し、刃物着脱用工具14をスピンドル2から除去することで、刃物の装着が完了し、刃物による切削作業が可能になる。
(6)次に、ターレット上のツールホルダから刃物をアンクランプする場合、上記(1)と同様にして作業者が図8に示すように、刃物着脱用工具14をスピンドル2の前部に装着する。ただし、図8と図7との対比から明らかなように、今回は刃物着脱用工具14が裏返しでスピンドル2に装着される。
(7)上記(2)と同様に作業者が、外リング16に指を掛けて内リング15上で回す。ただし、この場合は上記(2)とは逆に左回りに回転させ、図8に示すように、ストッパ17をハウジング1の左側壁1aに当接させる。これにより、外リング16は左回りの回転ができなくなり、また、一方向クラッチの作用で内リング15及びスピンドル2は外リング16及びハウジング1に対して左回りの回転が不能になる。
(8)図8に示すように、作業者が刃物締付用ナット3の所望のスパナ係合用溝3aにスパナ11を掛けて、矢印bで示す緩み方向すなわち左回りに刃物締付用ナット3を回すと、停止したスピンドル2上で刃物締付用ナット3が緩み方向に回転しつつリテーナ4を伴って前回の(4)とは逆に螺退する。これにより、コレット5が拡径し、刃物のシャンクをスピンドル2上で解放する。このように刃物締付用ナット3を緩める際にも、スピンドル2が回り止め状態となっているので、図5中、伝動軸8の平行キー8aがレール9の溝9a内で回転することなく停止し、従って平行キー8aの角が強く当ることによるレール9の溝9aの損傷が防止される。
(9)刃物のシャンクをチャックのコレット5から抜き取る。
(10)上記(1)〜(5)と同様な操作により新たな刃物をスピンドル2に装着する。
以上、本発明の望ましい実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々変更可能である。
本発明の実施の形態に係る刃物着脱用工具の正面図である。 図1中、II−II線矢視断面図である。 図1中、III−III線矢視断面図である。 ターレットに取り付けられたツールホルダに刃物着脱用工具を装着し、外リングをハウジングに係止した状態を示す正面図である。 図4中、V−V線矢視断面図である。 ターレットに取り付けられたツールホルダに刃物着脱用工具を装着した直後の状態を示す正面図である。 ターレットに取り付けられたツールホルダに刃物着脱用工具を装着し、外リングをハウジングに係止し、刃物締付用ナットをスパナで締付方向に回す状態を示す正面図である。 ターレットに取り付けられたツールホルダに刃物着脱用工具を装着し、外リングをハウジングに係止し、刃物締付用ナットをスパナで緩み方向に回す状態を示す正面図である。 ターレットに取り付けられたツールホルダに対する刃物の着脱作業を説明する正面図である。 図9中、X−X線矢視断面図である。
符号の説明
1…ハウジング
2…スピンドル
2a…スパナ係合用溝
3…刃物締付用ナット
14…刃物着脱用工具
15…内リング
16…外リング
16c…アーム
17…ストッパ
18…ピン
20…楔孔
21…転子

Claims (3)

  1. ツールホルダのハウジングに対して、先端に刃物締付用ナットを有するスピンドルを所望の向きで回り止めする刃物着脱用工具であって、中央に刃物締付用ナットの貫通孔を有し、スピンドルに対し表裏いずれの面からも回り止め状態で係合可能な内リングと、内リングに回動自在に保持される外リングと、外リングが内リング上で右回り及び左回りのいずれの向きに回転してもハウジングに当接するように外リングに設けられたストッパと、内外リング間に設けられた一方向クラッチとを具備したことを特徴とする刃物着脱用工具。
  2. 請求項1に記載の刃物着脱用工具において、スピンドルに形成されたスパナ係合用溝に嵌り込むピンが、内リングの表裏両面から突出するように内リングに固定されたことを特徴とする刃物着脱用工具。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の刃物着脱用工具において、外リングから半径方向外側へアームが突出し、このアームにその表裏両面から突出するようにストッパが設けられたことを特徴とする刃物着脱用工具。
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