JPH08168907A - 緩み防止装置付きチャック装置 - Google Patents

緩み防止装置付きチャック装置

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Publication number
JPH08168907A
JPH08168907A JP6310422A JP31042294A JPH08168907A JP H08168907 A JPH08168907 A JP H08168907A JP 6310422 A JP6310422 A JP 6310422A JP 31042294 A JP31042294 A JP 31042294A JP H08168907 A JPH08168907 A JP H08168907A
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JP
Japan
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chuck
rotation
collar
engaged
clamp nut
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Pending
Application number
JP6310422A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Takami
善明 高見
Kazuo Nomoto
和男 野本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Bellows Co Ltd
Fuji Seiko Co Ltd
Original Assignee
Fuji Bellows Co Ltd
Fuji Seiko Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Bellows Co Ltd, Fuji Seiko Co Ltd filed Critical Fuji Bellows Co Ltd
Priority to JP6310422A priority Critical patent/JPH08168907A/ja
Publication of JPH08168907A publication Critical patent/JPH08168907A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B31/00Chucks; Expansion mandrels; Adaptations thereof for remote control
    • B23B31/02Chucks
    • B23B31/10Chucks characterised by the retaining or gripping devices or their immediate operating means
    • B23B31/12Chucks with simultaneously-acting jaws, whether or not also individually adjustable
    • B23B31/20Longitudinally-split sleeves, e.g. collet chucks
    • B23B31/201Characterized by features relating primarily to remote control of the gripping means
    • B23B31/2012Threaded cam actuator

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Gripping On Spindles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使い勝手の良い緩み防止装置付きコレットチ
ャックを得る。 【構成】 クランプナット88と第一カラー96とを正
逆両方向に相対回転不能に係合させるとともに、第一カ
ラー96を係合歯102,140を含む一方向クラッチ
により第二カラー98に係合させ、クランプナット88
の正方向の相対回転は許容するが、逆方向の相対回転は
阻止する。回転の急減速によりクランプナット88に逆
方向の慣性モーメントが作用しても一方向クラッチの作
用により緩みが防止される。対象物取付時には、クラン
プナット88を第一カラー96と係合させたまま正方向
に回転させてコレット58を縮径させ得る。第一カラー
96をクランプナット88から離脱させておく必要がな
く、使い勝手が良い。対象物取外し時には、両カラー9
6,98をクランプナット88から離脱させた状態で、
クランプナット88を逆方向に回転させて緩める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチャック装置に関するも
のであり、特に、チャック本体に同軸かつ相対回転可能
に取り付けられ、正方向に回転操作されることによりチ
ャック筒を縮径させ、逆方向に操作されるまで縮径状態
に保つ回転操作部材を備えたチャック装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】研削加工の分野においては従来から研削
工具や被加工物を高速で回転させて加工する高速加工が
行われていたが、近年、切削加工の分野においても、能
率向上や製品の薄肉化を図るために、高速加工が行われ
るようになった。例えば、アルミニウム製品の切削加工
においては切削工具や被加工物が20000〜5000
0rpm で回転させられるようになったのである。この種
の高速加工において、研削工具,切削工具等機械加工工
具や被加工物(以下、対象物と称する)を回転させるた
めに、チャック装置が使用されている。工作機械の主軸
にチャック装置を取り付け、そのチャック装置に対象物
を保持させて、主軸の回転によりチャック装置を介して
対象物を回転させるのである。このチャック装置の一種
に、内径が直線的に変化するテーパ内周面を備えたチ
ャック本体と、前記テーパ内周面に対応するテーパ外
周面を備え、チャック本体に嵌合されたコレットと、
それらチャック本体とコレットとの一方に螺合されると
ともに他方に相対回転可能に係合させられ、チャック本
体に対して回転させられることにより、コレットを軸方
向において少なくとも前記テーパ外周面が前記テーパ内
周面に押し付けられる向きに移動させる回転操作部材と
を含むコレットチャックがある。
【0003】高速加工においては、コレットチャックが
高速で回転させられるのみならず、サイクルタイム短縮
のために回転の立上がりおよび立下がりも短時間で行わ
れることが多い。そのため、回転操作部材に大きな慣性
トルクが作用し、この慣性トルクにより回転操作部材が
チャック本体に対して回転させられ、緩んでしまうこと
がある。立上がりと立下がりとの一方においては回転操
作部材を締め付ける向きの慣性トルクを作用させ得る
が、他方においては緩める向きの慣性トルクが作用する
ことを避け得ず、従来のコレットチャックにおいては回
転の立上がりか立下がりかのいずれかにおいて緩んでし
まうことがあるのである。
【0004】この問題は、上記のようなコレットチャッ
クに限らず、(a)工作機械のスピンドルに取り付けら
れる被取付部を備えたチャック本体と、(b)そのチャ
ック本体に同軸かつ相対回転可能に取り付けられた回転
操作部材と、(c)その回転操作部材の正方向の回転操
作につれて弾性的に縮径させられ、内周面において対象
物を把持するとともに、少なくとも把持状態においては
前記チャック本体に対して相対回転不能となるチャック
筒とを備えたチャック装置全体に共通する問題である。
【0005】そこで本願出願人は別の出願人と共同で緩
み防止装置付きのチャック装置を開発した。前記チャ
ック本体と、回転操作部材と、チャック筒とを含む
チャック装置に、チャック本体に軸方向に相対移動可
能かつ相対回転不能に保持され、前記回転操作部材に係
合,離脱可能であって、係合状態では回転操作部材のチ
ャック本体に対する相対回転を防止する回止め部材と、
その回止め部材を前記回転操作部材と係合する向きに
付勢する付勢手段とを付加して緩み防止装置付きチャッ
ク装置としたのであり、特願平6−306254号とし
て出願中である。この緩み防止装置付きチャック装置に
おいては、回転の立上がりと立下がりとのいずれにおい
ても回転操作部材が緩むことを防止し得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この緩
み防止装置付きチャック装置においては、回止め部材を
回転操作部材から離脱させた状態で回転操作部材を締め
付け、その後、回止め部材を回転操作部材に係合させな
ければならず、取付作業が面倒であるという問題があっ
た。また、回転操作部材を締め付ける際に、回止め部材
と係合可能な位置に停止させることが必要であって、使
い勝手が悪いという問題があった。具体的には、回転操
作部材を回転させてチャック筒を縮径させた後、離脱位
置にある回止め部材を回転操作部材に係合させる際、両
者の相対位相が合致すれば、付勢手段の付勢力によって
回止め部材が回転操作部材と係合させられるため問題は
ないのであるが、両者の相対位相が合致しなかった場合
には、回止め部材が回転操作部材に良好に係合し得な
い。そのため、回転操作部材がまだ少量回転可能な状態
で回止め部材の離脱状態を解除し、両者の係合位相が合
致しない場合には、さらに回転操作部材を回転操作して
回止め部材との位相合わせを行っていたのである。
【0007】本願の第一発明および第四発明の課題は、
対象物の着脱が容易で、回転操作部材の締付け時に、特
に決まった位置で停止させる必要がなく、使い勝手のよ
い緩み防止装置付きチャック装置を得ることである。第
二発明および第三発明はそれぞれ、第一発明に係る緩み
防止装置付きチャック装置の使い勝手をさらに改善する
こと、および製造コストを低減することを課題としてな
されたものである。また、第五発明は第四発明に係る緩
み防止装置付きチャック装置の使い勝手をさらに改善す
ることを課題としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】第一発明の要旨は、前記
チャック本体,回転操作部材,チャック筒,回
止め部材および付勢手段を含む緩み防止装置付きチャ
ック装置において、前記回止め部材を第一部材と第二部
材とに分割し、第一部材を前記チャック本体に相対回転
可能かつ軸方向に相対移動可能に嵌合するとともに前記
回転操作部材と係合,離脱可能とする一方、第二部材を
チャック本体に軸方向に相対移動可能かつ相対回転不能
に取り付け、それら第一部材と第二部材との間に第一部
材の第二部材に対する前記正方向の回転は許容するが逆
方向の回転は阻止する一方向クラッチを設けたことにあ
る。
【0009】第二発明の要旨は、前記第二部材を前記付
勢手段の付勢力に抗して前記回転操作部材から離脱した
位置に保持する保持装置を設けたことにある。第三発明
の要旨は、前記第一部材と前記第二部材との互いに対向
する端面に互いに係合して一方向の相対回転は阻止し、
他方向の相対回転は許容する第一係合歯と第二係合歯と
を設けるとともに、第一部材と第二部材とを第一係合歯
と第二係合歯が係合する向きに付勢する第一・第二部材
付勢手段を設け、これら第一,第二係合歯および第一・
第二部材付勢手段により前記一方向クラッチを構成した
ことにある。
【0010】第四発明の要旨は、前記チャック本体,
回転操作部材およびチャック筒を含む緩み防止装置
付きチャック装置において、(a)前記チャック本体に
軸方向に相対移動可能かつ回転不能に保持され、前記回
転操作部材に係合,離脱可能であって、係合状態では回
転操作部材の前記正方向の回転は許容するが、逆方向の
回転は阻止する回止め部材と、(b)その回止め部材を
前記回転操作部材と係合する向きに付勢する付勢手段と
を設けたことにある。第五発明の要旨は、前記回止め部
材を前記付勢手段の付勢力に抗して前記回転操作部材か
ら離脱した位置に保持する保持装置を設けたことにあ
る。
【0011】
【作用】第一発明に係る緩み防止装置付きチャック装置
において対象物の脱着を行う場合には、まず、対象物を
取り外すために回転操作部材を逆方向に回転させて緩め
る必要がある。そのため、最初に、第一部材を回転操作
部材から離脱させた状態とし、回転操作部材を逆方向に
回転させて緩め、チャック筒の縮径を解いて対象物を取
り外す。次に、チャック筒に別の対象物を挿入し、第一
部材を付勢手段の付勢力によって回転操作部材に押し付
けられる状態とする。このとき両者の相対位相が偶然合
致していれば、両者は係合するが、通常は合致していな
いため係合しない。いずれにしても、そのまま回転操作
部材を正方向に回転させる。回転操作部材と第一部材と
が係合していない場合、回転操作部材と第一部材との間
の相対回転抵抗が、第一部材と第二部材との間の相対回
転抵抗より小さければ、回転操作部材が第一部材に対し
て相対回転し、両者の相対位相が合致したとき第一部材
が自然に回転操作部材と係合する。
【0012】もし、回転操作部材と第一部材との間の相
対回転抵抗が、第一部材と第二部材との間の相対回転抵
抗より大きく、回転操作部材が第一部材に対して相対回
転する前に第一部材が第二部材に対して相対回転してし
まう場合は、第一部材は自然には回転操作部材に係合し
ない。この場合には、第一部材を付勢手段の付勢力によ
って回転操作部材に押し付けられる状態とするととも
に、回転操作部材と第一部材とを積極的に小角度相対回
転させて両者の相対位相を合致させ、係合させる。この
時点においては、未だ回転操作部材の回転操作を軽快に
行い得るのが普通であるから、回転操作部材を正,逆い
ずれかの方向に回転させることによって、回転操作部材
と第一部材とを相対回転させることができる。また、第
一部材は第二部材に対して正方向には常に回転させ得る
ため、第一部材を第二部材に対して正方向に、すなわち
回転操作部材に対して正方向に回転させれば、もし回転
操作部材の回転操作が容易ではない場合でも、回転操作
部材と第一部材との相対位相を容易に合致させることが
できる。
【0013】回転操作部材と第一部材とが係合した状態
で回転操作部材をチャック筒が対象物を十分な力で把持
するまで正方向に回転させれば、対象物の取付けが終了
し、高速加工を開始し得る。加工開始時にスピンドルの
回転速度が急激に立ち上がらされ、回転操作部材に大き
な慣性トルクが作用しても、チャック筒による対象物の
把持が緩むことはない。通常は、回転の立上がり時には
回転操作部材に正方向の慣性トルクが作用するように構
成されるため、回転操作部材が締め増されることはあっ
ても緩むことはないのである。また、もし通常とは逆
に、回転の立上がり時に回転操作部材に逆方向の慣性ト
ルクが作用するように構成されていても、回転操作部材
の第一部材に対する逆回転は両者の係合により防止され
ており、第一部材の第二部材に対する逆回転も一方向ク
ラッチにより防止されているため、回転操作部材が逆方
向に回転し、チャック筒による対象物の把持が緩むこと
はない。
【0014】スピンドルの高速回転に伴って対象物が回
転させられる。対象物が回転切削工具や回転研削工具の
場合には、それらの加工工具が高速で回転させられて回
転していない被加工物の加工が行われ、対象物が被加工
物である場合には回転していない加工工具により加工が
行われる。高速加工が終了し、スピンドルの回転速度が
急激に立ち下がらされる際にもチャック筒による対象物
の把持が緩むことはない。回転速度の立上がり時とは逆
の理由で回転操作部材がチャック筒の拡径を許容する方
向に回転することが防止されるのである。
【0015】第二発明に係る緩み防止装置付きチャック
装置においては、回転操作部材を逆方向に回転させてチ
ャック筒から対象物を取り外す際、第一部材を保持装置
に付勢手段の付勢力に抗して回転操作部材から離脱した
位置に保持させ得る。
【0016】第三発明に係る緩み防止装置付きチャック
装置においては、一方向クラッチが、互いに係合する第
一,第二係合歯と、両者を係合方向に付勢するために第
一,第二部材を付勢する第一・第二部材付勢手段によっ
て構成される。第一部材が第二部材に対して正方向に回
転させられる際には、第一,第二係合歯が緩やかな斜面
同士で係合し、斜面の効果によって第二部材が第一・第
二部材付勢手段の付勢力に抗して後退させられることに
より、両係合歯の係合が外れ、互いに係合している第一
部材と回転操作部材との正方向の回転、すなわち回転操
作部材が締め込まれる向きの回転が許容される。しか
し、第一部材が第二部材に対して逆方向に回転させられ
る場合には、両係合歯が急な斜面同士で係合し、斜面の
効果で第二部材が後退させられることがないため、第一
部材および回転操作部材との逆方向の回転、すなわち回
転操作部材が緩められる向きの回転が防止される。
【0017】なお、第一係合歯と第二係合歯とは、両係
合歯の歯山が相手の歯溝に完全に嵌入した完全な係合
(噛合い)状態においてのみ逆回転を防止するのである
が、回転操作部材の正方向への回転操作により対象物が
チャック筒に把持された当初は、両係合歯が不完全な係
合状態にあるのが普通である。したがって、回転操作部
材に逆方向の慣性トルクが作用した場合に、両係合歯が
完全な係合状態になるまで、回転操作部材が第一部材と
共に逆方向に回転することを避け得ない。それによって
チャック筒による対象物の把持力が低下するため、第
一,第二係合歯はこの緩み量を小さくするために、製造
上の都合および耐久性の要求が許す範囲において、でき
る限り小さいピッチで形成することが望ましい。さらに
付言すれば、回転操作部材の正方向への回転操作により
対象物がチャック筒に把持された当初に、第一係合歯と
第二係合歯とが頂部同士で当接している場合には、逆方
向の慣性トルクにより回転操作部材が高速で回転すると
第一係合歯と第二係合歯とが係合せず、それまで当接し
ていた頂部に隣接する頂部同士での当接を繰り返しなが
ら、回転操作部材の逆方向の回転を許容してしまう恐れ
がある。したがって、回転操作部材の正方向への回転操
作の最後には、第一,第二係合歯を少なくとも不完全な
係合状態にしておくことが望ましい。
【0018】第四発明に係る緩み防止装置付きチャック
装置においては、回止め部材自体が、回転操作部材に係
合した状態で回転操作部材の正方向の回転を許容すると
ともに逆方向の回転を阻止するものとされる。したがっ
て、回止め部材を回転操作部材に係合させたまま、チャ
ック筒に対象物を挿入し、回転操作部材を正方向に回転
させてチャック筒を弾性的に縮径させてチャック筒に対
象物を把持させることができる。また、対象物をチャッ
ク本体から取り外す場合には、回止め部材を回転操作部
材から離脱させた状態で、回転操作部材を逆方向に回転
させて緩めればよく、次の対象物を取り付ける際に、回
止め部材が付勢手段により回転操作部材に押し付けられ
ることを許容すれば、回止め部材が再び回転操作部材に
係合させられる。
【0019】第五発明に係る緩み防止装置付きチャック
装置においては、回転操作部材を逆方向に回転させてチ
ャック筒から対象物を取り外す際、第一部材を保持装置
に付勢手段の付勢力に抗して回転操作部材から離脱した
位置に保持させ得る。
【0020】
【発明の効果】第一発明によれば、チャック筒に対象物
を把持させる際、第一部材を回転操作部材に係合させた
状態で回転操作部材を正方向に回転操作することがで
き、対象物の取付作業が簡単となり、作業能率が向上す
る。第二発明によれば、回転操作部材を逆方向に回転す
る際、作業者が手で第一部材を回転操作部材から離脱し
た位置に保持する必要がなく、使い勝手が改善される。
第三発明においては、第一部材および第二部材にそれぞ
れ係合歯が設けられて一方向クラッチが構成されるた
め、部品点数が少なくて済み、コスト低減を図り得る。
【0021】第四発明によれば、第一発明と同様に対象
物の取付作業が容易となる効果が得られる上、回止め部
材の構成が簡単となり、コストの低減を図り得る。第五
発明によれば、第四発明の効果が得られる上、回転操作
部材の逆方向への回転操作が容易となって使い勝手が向
上する効果が得られる。
【0022】
【発明の望ましい実施態様】以下、本願発明の望ましい
実施態様を列挙するとともに、必要に応じて関連説明を
行う。
【0023】(1)前記チャック本体に内径が直線的に
変化するテーパ内周面を形成し、前記チャック筒を、前
記テーパ内周面に対応するテーパ外周面においてチャッ
ク本体に嵌合するコレットとし、それらコレットとチャ
ック本体とのいずれか一方に前記回転操作部材を螺合さ
せ、他方に相対回転可能に係合させたことを特徴とする
請求項1ないし5のいずれか1つに記載の緩み防止装置
付きチャック装置。チャック筒をコレットとすれば、縮
径が容易となり、コレットの内径と対象物の外径との差
が比較的大きい場合でも良好に把持させることができ
る。
【0024】(2)前記回止め部材付勢手段が前記第一
・第二部材付勢手段を兼ねている請求項2に記載の緩み
防止装置付きチャック装置。 (3)前記回転操作部材が外周面に軸方向に延びて後端
が後方に開放された工具係合溝を備え、前記第一部材が
その工具係合溝に後方から嵌入して回転操作部材と第一
部材との相対回転を阻止する回止め突起を備える請求項
1ないし3および態様1,2のいずれか一つに記載の緩
み防止装置付きチャック装置。このようにすれば、回転
操作部材に回止め部材を係合させるための係合部を専用
に設ける必要がなく、チャック装置の構造が簡単とな
り、コスト低減を図り得る。
【0025】(4)前記第一部材の前記回転操作部材側
への移動限度を、前記回止め突起が前記工具係合溝にそ
の工具係合溝の前端部を残して係合する位置に規定する
前進限度規定装置を含む態様3に記載の緩み防止装置付
きチャック装置。このようにすれば、回止め突起が工具
係合溝に深く係合することが防止されるため、回止め部
材を回転操作部材から離脱させるときの回止め部材の軸
方向の移動距離を短くすることができる。
【0026】(5)前記保持装置が、前記チャック本体
の外周面に形成され、チャック本体の軸方向に平行に伸
びる軸方向溝部とその軸方向溝部の後端から周方向に延
び出した周方向溝部とを備えた係合溝と、前記第二部材
から半径方向内向きに突出して係合溝と係合する係合突
起とを含む請求項1ないし3および態様1〜4のいずれ
か一つに記載の緩み防止装置付きチャック装置。第二部
材を軸方向に移動させて、係合突起をチャック本体の軸
方向溝部に沿って移動させれば、第一部材が回転操作部
材から離脱し、さらに第二部材を回動させて係合突起を
軸方向溝部の後端から周方向溝部へ進入させれば、係合
突起が周方向溝部と係合し、付勢手段の付勢力に抗して
第一部材および第二部材を回転操作部材から離脱した位
置に保持する。係合溝の軸方向溝部と係合突起とは、第
二部材のチャック本体に対する回転を防止する回転防止
装置としても機能するため、装置の構造が簡単となり、
コスト低減を図り得る。
【0027】(6)前記保持装置が、前記チャック本体
の外周面に形成され、チャック本体の軸方向に平行に伸
びる軸方向溝部とその軸方向溝部の後端から周方向に延
び出した周方向溝部とを備えた係合溝と、前記回止め部
材から半径方向内向きに突出して係合溝と係合する係合
突起とを含む請求項4,5および態様1のいずれか一つ
に記載の緩み防止装置付きチャック装置。
【0028】(7)前記回転操作部材が、前記チャック
本体と螺合する一方、前記チャック筒と軸方向の正,逆
両方向に相対移動不能に係合している請求項1ないし5
および態様1〜6のいずれか一つに記載の緩み防止装置
付きチャック装置。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。まず、第一〜第三発明をコレットチャック
に適用した場合の実施例を図1ないし図3に示す。図1
において10はチャック本体である。チャック本体10
は、大径のフランジ部12と、フランジ部12の端面1
4から後方へ延び出させられた被取付部16と、反対側
の端面18から前方へ延び出させられ、対象物としての
回転切削工具を保持する工具保持部20とを備えてい
る。被取付部16の外周面は後端に向かって直径が直線
的に減少するテーパ面とされている。また、フランジ部
12には、自動工具交換装置の工具把持爪が係合する円
環状の係合溝24が形成されている。工具保持部20の
中心部には、その先端面から軸方向に延びる工具挿入穴
34が形成されている。また、フランジ部12には、工
具挿入穴34と、被取付部16の中心部に形成された中
心穴とに連通する雌ねじ穴36が形成されている。
【0030】工具挿入穴34の内奥部には、工具係合溝
40を備えた回転伝達部材たるドライブメンバ42が配
設されている。ドライブメンバ42は、工具挿入穴34
の軸方向に形成された断面が半円状のキー溝44に摺動
可能に係合するキー46によって、チャック本体10と
の相対回転を防止されている。したがって、チャック本
体10に加えられる工作機械の回転力がドライブメンバ
42を介して回転切削工具に伝達される。また、雌ねじ
穴36にはボルト50が螺合されている。ボルト50の
先端部は工具挿入穴34内に延び出させられ、ドライブ
メンバ42の後端面48に当接させられている。したが
って、図1に破線で示す工具係合穴52に六角レンチ等
の回転操作工具を係合させてボルト50を回転操作すれ
ば、ドライブメンバ42が軸方向に移動させられ、回転
切削工具の軸方向位置が調節される。雌ねじ穴36,ド
ライブメンバ42およびボルト50が、回転切削工具の
工具挿入穴への挿入深さ、すなわち刃先位置を調節する
刃先位置調節装置を構成しているのであり、ドライブメ
ンバ42の工具係合溝40の底面が挿入深さ規定面とし
て機能するのである。
【0031】チャック本体10の工具挿入穴34の先端
部は、内径が直線的に変化し、先端側ほど径が大きいテ
ーパ内周面を備えたテーパ穴54とされている。テーパ
穴54内には、チャック筒としてのコレット58が嵌合
されている。コレット58は、その先端面と後端面とか
らそれぞれ軸心に平行に複数本ずつのすり割溝56,5
7が形成されるとともに、テーパ穴54の内周面に対応
して形成されたテーパ外周面60においてテーパ穴54
に嵌合される一方、円筒面を成す内周面62において、
回転切削工具のシャンクの外周面に密着してこれを把持
する。コレット58の外周面にはさらに、テーパ外周面
60が形成された部分に隣接して矩形断面の環状溝66
が形成されるとともに、環状溝66を挟んでテーパ外周
面60が形成された部分とは反対側の外周面には、先端
面側ほど径の小さいテーパ面68が形成されている。
【0032】コレット58の先端部にはコレットキャッ
プ70が被せられている。コレットキャップ70の内周
面には、環状溝66に嵌入可能な環状突起74と、コレ
ット58のテーパ面68に対応するテーパ面76とが設
けられており、コレット58を縮径させつつ、コレット
キャップ70の環状突起74をコレット58の環状溝6
6に嵌入させた後、コレット58を自然状態に戻せば、
コレットキャップ70が軸方向に移動不能な状態でコレ
ット58に被せられる。この状態では、テーパ面76が
テーパ面68に密着し、コレットキャップ70がコレッ
ト58に相対移動および相対回転不能に取り付けられ
る。なお、コレットキャップ70とチャック本体10の
工具保持部20の先端面78との間には、コレットキャ
ップ70がコレット58と共に軸方向移動可能な大きさ
の隙間が設けられている。
【0033】工具保持部20の外周面には、雄ねじ部8
4が形成されており、この雄ねじ部84には回転操作部
材としてのねじ部材であるクランプナット88がチャッ
ク本体10と同軸に螺合されている。クランプナット8
8はチャック本体10から突出した部分においてコレッ
トキャップ70に嵌合されており、これらクランプナッ
ト88とコレットキャップ70とは、両者の間に介在す
る多数のボール90によって互いに相対回転可能、かつ
軸方向の正逆両方向に移動不能とされている。クランプ
ナット88の内周面とコレットキャップ70の外周面と
の対外に対応する部分には、それぞれ半円形断面の環状
溝が形成されており、それら環状溝によって形成される
円形断面の環状空間に、クランプナット88に形成され
た図示しない半径方向の貫通穴から多数のボールが供給
された後、貫通穴がプラグにより閉塞されているのであ
る。本実施例においては、環状溝66,環状突起74,
コレットキャップ70,ボール90等によって、クラン
プナット88とコレット58とを相対回転可能かつ軸方
向に相対移動不能に連結する連結装置が構成されている
のである。
【0034】したがって、クランプナット88が雄ねじ
部84に締め込まれる方向、すなわち正方向に回転操作
された場合には、コレットキャップ70がチャック本体
10に向かって移動させられるとともに、コレットキャ
ップ70のテーパ面76によってコレット58のテーパ
面68が押され、コレット58がテーパ穴54内へ押し
込まれて、弾性的に縮径させられる。それにより、コレ
ット58の内周面62に切削工具が把持されるととも
に、把持状態においては、チャック本体10に対してコ
レット58が相対回転不能となる。本実施例において
は、コレット58のテーパ外周面60とチャック本体1
0のテーパ穴54の内周面との摩擦係合部によってコレ
ット58の回転防止装置が構成されているのである。
【0035】なお、コレット58の軸心に平行な係合溝
に、工具保持部20に形成した係合突起を嵌入させるこ
とによって、コレット58の回転防止装置を構成するこ
とも可能である。上記係合溝としては、コレット58の
外周面に専用の係合溝を形成してもよいが、前記すり割
溝56,57のいずれかを利用してもよい。また、上記
係合突起は、例えば、工具保持部20の周壁に半径方向
の貫通穴を形成し、それにピンを圧入することによって
形成することができる。
【0036】図1および図2に示すように、クランプナ
ット88の外周面には、クランプナット88を回転させ
る締付け用工具を係合させるための工具係合溝92が等
角度間隔に6個形成されている。各工具係合溝92はチ
ャック本体10の軸方向に延び、後端が後方に開放され
ている。チャック本体10の工具保持部20にはまた、
互いに共同して回止め部材を構成する第一カラー96と
第二カラー98とが嵌合されている。第一カラー96
は、工具保持部20に相対回転可能かつ軸方向に相対移
動可能に嵌合されており、一方の端面には、工具係合溝
92に係合可能な6個の回止め突起100を備えてい
る。第一カラー96の他方の端面には、第一係合歯10
2が形成されている。
【0037】また、第一カラー96の中心穴は大径穴部
104および小径穴部105とを備えた段付穴とされて
おり、後側の小径穴部105において工具保持部20の
外周面に嵌合されている。大径穴部104と小径穴部1
05との境界に形成された肩面と、工具保持部20にス
ナップリング110によって取り付けられたリング状の
スプリングリテーナ106との間に圧縮コイルスプリン
グ108が配設されており、第一カラー96が第二カラ
ー98に向かって付勢されている。スプリングリテーナ
106の外径は第一カラー96の大径穴部104の内径
より大きく、第一カラー96がスプリングリテーナ10
6に当接し、スプリングリテーナ106がスナップリン
グ110に当接することにより、第一カラー96の前進
限度が規定される。ただし、スプリングリテーナ106
の外周部には矩形の切欠が等間隔で回止め突起100と
同数だけ形成されており、各回止め突起100がこれら
切欠を貫通して前方へ延びている。
【0038】第二カラー98の直径方向に隔たった2箇
所にはピン114(図には一方のみ示す)が取り付けら
れている。各ピン114の先端部は第二カラー98の内
周面から半径方向内向きに突出させられており、工具保
持部20の外周面に形成された係合溝120に摺動可能
に係合させられている。図1および図3から明らかなよ
うに、係合溝120は、チャック本体10の軸方向に平
行に伸びる軸方向溝部122と、その軸方向溝部122
の後端から周方向に延び出した周方向溝部124とを備
えている。本実施例においては、ピン114が、係合溝
120と係合可能な係合突起を構成しているのである。
なお、118はピン114の第二カラー98からの抜け
出しを防止するためのピンである。
【0039】したがって、ピン114が軸方向溝部12
2内を移動可能な量だけ、第二カラー98がチャック本
体10に対して軸方向に移動可能であり、第二カラー9
8がチャック本体10に相対移動可能かつ相対回転不能
に保持されていることになる。また、ピン114が周方
向溝部124内を移動可能な量だけ、第二カラー98が
チャック本体10に対して相対回転可能である。
【0040】第二カラー98の第一カラー96とは反対
側の端部には、大径穴部130が形成されており、大径
穴部130の肩面とフランジ部12の端面18に支持さ
れたスプリングリテーナ132との間には圧縮コイルス
プリング134が配設されている。圧縮コイルスプリン
グ134は付勢手段として機能するばね部材の一種であ
り、これの付勢力によって第二カラー98が第一カラー
96と係合する向きに付勢されている。圧縮コイルスプ
リング134の付勢力は、前記圧縮コイルスプリング1
08の付勢力より大きく、したがって、第一カラー96
と第二カラー98とは通常は図1に示す前進限度位置に
保たれる。本実施例においては、スナップリング110
およびスプリングリテーナ106が第一カラー96およ
び第二カラー98の前進限度規定装置を構成しているの
であり、この前進限度規定装置により第一カラー96の
前進限度が規定された状態において、回止め突起100
が工具係合溝92にその工具係合溝92の前端部を残し
て係合する。
【0041】第二カラー98の第一カラー96側の端面
には、第一係合歯102と係合可能な第二係合歯140
が形成されている。両係合歯102,140は、一方の
歯面の傾斜が緩く他方の歯面の傾斜が急な鋸歯状歯とさ
れており、第一カラー96が第二カラー98に対して正
方向に回転させられる場合には、第一係合歯102が第
二係合歯140を圧縮コイルスプリング134の付勢力
に抗して押し戻しつつ乗り越えるが、第一カラー96が
逆方向に回転させられる場合には、第一係合歯102と
第二係合歯140とがデッドロック状態となり、第一係
合歯102が第二係合歯140を乗り越えることはな
い。
【0042】つまり、第一カラー96の第二カラー98
に対する正方向の回転は許容されるが、逆方向の回転は
阻止されるのであって、両係合歯102,140と圧縮
コイルスプリング108とによって一方向クラッチが構
成されているのであり、圧縮コイルスプリング134が
第一・第二部材付勢手段として機能するのである。圧縮
コイルスプリング134はまた、共同して回止め部材と
して機能する第一カラー96および第二カラー98と共
に、クランプナット88の緩み防止装置を構成してい
る。
【0043】以上のように構成されたコレットチャック
において、回転切削工具の取付けは次のようにして行わ
れる。まず、工具挿入穴34に回転切削工具、例えば中
ぐり工具,ドリル,リーマ,エンドミル等のシャンクを
挿入し、ドライブメンバ42の工具係合溝40にタング
を係合させる。そして、ボルト50を回転させてドライ
ブメンバ42を任意の量だけ軸方向に移動させ、回転切
削工具の工具挿入穴34への挿入深さを調節する。
【0044】回転切削工具の挿入深さが決まった後、第
二カラー98を先程とは逆の方向に回転させて保持装置
による第一および第二カラー96,98の保持を解除
し、クランプナット88を正方向に回転させてコレット
58を縮径させれば、回転切削工具がコレット58に把
持される。コレット58がシャンクを把持した状態で
は、テーパ穴54の内周面であるテーパ内周面とコレッ
ト58のテーパ外周面との摩擦係合によりコレット58
のチャック本体10に対する相対回転が阻止される。
【0045】なお、保持装置による第一および第二カラ
ー96,98の保持を解除しても、回止め突起100と
工具係合溝92との相対位相が合致していないのが普通
であるため、回止め突起100の先端面がクランプナッ
ト88の後端面に当接し、工具係合溝92とは係合しな
い。しかし、クランプナット88の正方向の回転が開始
されれば、やがて回止め突起100と工具係合溝92と
の相対位相が合致し、その瞬間に圧縮コイルスプリング
134の付勢力により第一および第二カラー96,98
が前進限度位置まで前進させられ、回止め突起100と
工具係合溝92とが係合する。回止め突起100とクラ
ンプナット88との間の摩擦力に基づくクランプナット
88と第一カラー96との相対回転抵抗が、第一,第二
係合歯102,140の係合に基づく第一カラー96と
第二カラー98との相対回転抵抗より小さいため、第一
カラー96はクランプナット88と共には回転しないか
らである。
【0046】また、保持装置による第一および第二カラ
ー96,98の保持を解除した際に、偶然回止め突起1
00と工具係合溝92との相対位相が合致しており、回
止め突起100が工具係合溝92に嵌入する場合でも、
両カラー96,98の前進限度位置がスプンリングリテ
ーナ106およびスナップリング110により規定され
ており、回止め突起100が工具係合溝92に深く嵌入
し過ぎることはないため、両者の係合状態においても回
転操作用工具を工具係合溝92に支障なく係合させるこ
とができる。
【0047】クランプナット88が正方向に回転操作さ
れるとき、クランプナット88には第一カラー96が回
止め突起100によって係合するとともに、その第一カ
ラー96が第一係合歯102によって第二カラー98と
係合しており、第二カラー98のチャック本体10に対
する回転はピン114と軸方向溝部122との係合によ
り防止されているが、第一係合歯102は前述のように
第二係合歯140を圧縮コイルスプリング134の付勢
力に抗して押し戻しつつ乗り越え、正方向に回転するよ
うに構成されているため、クランプナット88の正方向
の回転が許容される。このように、回転切削工具をコレ
ットチャックに取り付ける際、第一および第二カラー9
6,98をクランプナット88から離脱させることな
く、係合したままクランプナット88を回転操作するこ
とができるため、従来のように、回止め部材を一旦クラ
ンプナット88から離脱させておき、コレット58の縮
径後に再びクランプナット88に係合させる場合に比較
して、工具の取付作業が簡単となり、作業能率が向上す
る。ただし、クランプナット88の正方向の回転操作の
終了時に第一係合歯102と第二係合歯140とが頂部
同士で当接していると、クランプナット88の逆方向回
転時に、第一係合歯102と第二係合歯140とが互い
に係合しない恐れがあるため、少なくとも頂部同士では
当接せず、不完全な係合状態にはなっているようにして
おくことが望ましい。
【0048】上記のようにしてコレット58に回転切削
工具を把持させた後、チャック本体10の被取付部16
を工作機械のスピンドルに取り付ければ、回転切削工具
のスピンドルへの取付けが終了する。高速加工の開始時
に、工作機械のスピンドルの正方向の回転速度が急激に
立ち上がらされ、クランプナット88に大きな正方向の
慣性トルクが作用しても、この慣性トルクはクランプナ
ット88を締め増す向きであるため、クランプナット8
8が緩むことはない。なお、スピンドルの回転も、クラ
ンプナット88の回転も共に右方向であるが、スピンド
ルの回転方向はスピンドルの後端側から見た回転方向で
表され、クランプナット88の回転方向はスピンドルの
前端側から見た回転方向で表されるため、両者の正方向
は互いに逆方向である。
【0049】高速加工の終了時に、スピンドルの回転速
度が急激に立ち下がらされれば、クランプナット88に
大きな逆方向の慣性トルクが作用する。しかし、クラン
プナット88には第一カラー96が回止め突起100に
よって係合しており、その第一カラー96の逆方向の回
転は第二カラー98によって阻止されているため、クラ
ンプナット88が逆方向に回転して緩むことはない。な
お、スピンドルの急減速が開始される際には、第一係合
歯102と第二係合歯140とは完全な係合状態にない
のが普通であり、上記大きな逆方向の慣性トルクによっ
てクランプナット88が第一係合歯102と第二係合歯
140とが完全な係合状態になるまで逆方向に回転す
る。しかし、この回転角度は、第一,第二係合歯10
2,140の1ピッチに相当する角度以下の小さい角度
であるため、コレットチャックによる回転切削工具の把
持力が実際上問題になるほど低下することはない。
【0050】コレットチャックから回転切削工具を取り
外して別の工具と交換する場合には、圧縮コイルスプリ
ング134の付勢力に抗して第二カラー98を軸方向に
後退させ、ピン114をチャック本体10の係合溝12
0の軸方向溝部122内を移動させる。この際、第一カ
ラー96が圧縮コイルスプリング108によって後退方
向に付勢されているため、第二カラー98の後退につれ
て第一カラー96も後退し、回止め突起100がクラン
プナット88の工具係合溝92から離脱する。ピン11
4が軸方向溝部122の後端に到達した後、第二カラー
98をチャック本体10に対して小角度回転させてピン
114を周方向溝部124へ進入させれば、ピン114
が周方向溝部124に係合し、第二カラー98が圧縮コ
イルスプリング134の付勢力に抗して後退位置に保持
され、第一カラー96が圧縮コイルスプリング108の
付勢力によって回止め突起100が工具係合溝92から
離脱した後退位置に保持される。係合溝120の周方向
溝部124と、ピン114と、圧縮コイルスプリング1
08とが保持装置を構成しているのである。
【0051】本実施例においては、スプリングリテーナ
106とスナップリング110とにより構成される前進
限度規定によって第一カラー96の前進限度が規定さ
れ、回止め突起100が工具係合溝92に深く係合する
ことが防止されるため、上記のように回止め突起100
を工具係合溝92から離脱させるときの第一カラー96
の軸方向の移動距離が短くて済み、圧縮コイルスプリン
グ134,軸方向溝部122等の軸方向の長さをそれほ
ど長くする必要がなく、チャック装置をコンパクトに構
成し得る。
【0052】上記のように第一および第二カラー96,
98をクランプナット88から離脱した位置に保持した
状態で、クランプナット88の工具係合溝92に回転操
作用工具を係合させて逆方向に回転させて緩め、コレッ
ト58から回転切削工具を取り外した後、別の工具をコ
レット58に挿入する。その後、第二カラー98を先程
とは逆の方向に回転させて保持装置による第一および第
二カラー96,98の保持を解除し、クランプナット8
8を正方向に回転させてコレット58を縮径させれば、
別の回転切削工具がコレット58に把持される。
【0053】なお、本実施例において、クランプナット
88を正方向に回転させる際、前述のように、最初に保
持装置による第一,第二カラー96,98の保持を解除
すれば、クランプナット88の回転操作の間中第一係合
歯102が第二係合歯140を乗り越える動作を繰り返
し、それに伴う音が発生する。これを望まない作業者
は、回転操作の大半においては保持装置を保持状態に維
持し、クランプナット88の締付操作が終了する少し前
(本実施例においては工具係合溝92が60度間隔で設
けられているため60度以上前)に保持装置による保持
を解除してもよい。
【0054】さらに付言すれば、第一,第二係合歯10
2,140の係合を利用した一方向クラッチに代えて、
ボールと楔形の隙間を利用した一方向クラッチを採用す
ることも可能である。この種の一方向クラッチは市販さ
れており、例えば、相対回転可能な2つのリング部材の
間に、周方向に隙間が漸減する楔形の隙間を複数個形成
し、各隙間にボールを配設するとともに弾性部材等の付
勢手段により隙間の狭い側に付勢したものである。リン
グ部材同士が正方向に相対回転させられる場合には各ボ
ールが付勢手段の付勢力に抗して隙間の広い部分に移動
して、両リング部材の相対回転を許容するが、逆方向に
相対回転させられる場合には、ボールが隙間の狭い部分
に移動してデッドロックを起こし、両リング部材の相対
回転を阻止するのである。この種の一方向クラッチを第
一カラー96と第二カラー98との間に配設すれば、第
一カラー96の第二カラー98に対する逆方向の相対回
転が連続的な任意の位置で阻止されるため、コレットチ
ャックの回転速度が急減速される場合にクランプナット
88が小角度逆方向に回転することも回避できる。
【0055】次に、本発明の別の実施例であるコレット
チャックを図4に示す。チャック本体200は、大径の
フランジ部202と、フランジ部202の端面204か
ら延び出させられた嵌合部206と、端面208から延
び出させられ、対象物として工具を保持する工具保持部
210とを備えている。
【0056】フランジ部202の外周面には、軸心に向
かって延びる半径方向の切欠214が4か所形成されて
おり、二点鎖線で示すボルト216により図示しない工
作機械のスピンドルに固定される。すなわち、嵌合部2
06がスピンドルまたはそれに固定の部材(スピンドル
側部材と称する)の中心穴に嵌合された状態で、各切欠
214を経て4本のボルト216がスピンドル側部材に
締め込まれることにより、チャック本体200がスピン
ドルに相対移動および相対回転不能に取り付けられるの
である。本実施例にておいては、フランジ部202と嵌
合部206とによりチャック本体の被取付部が構成され
ているのである。
【0057】工具保持部210の中心部には、その先端
面から軸方向に延びる工具挿入穴224が形成されてい
る。また、嵌合部206の中心部には雌ねじ穴226が
形成されており、雌ねじ穴226はその底部228に形
成された軸方向穴230によって工具挿入穴224に連
通している。雌ねじ穴226には、ボルト240が螺合
され、その先端から同軸に延び出した軸部が軸方向穴2
30を貫通して工具挿入穴224内へ突出している。し
たがって、ボルト240を回転操作すればこの軸部の前
端面である挿入深さ規定面の位置が変わり、回転切削工
具の軸方向位置が調節される。雌ねじ穴226,軸方向
穴230およびボルト240により刃先位置調節装置が
構成されているのである。
【0058】本コレットチャックの回転切削工具を把持
する部分は、前記実施例と同様に、テーパ穴244,コ
レット248,テーパ外周面250,内周面252,環
状溝256,テーパ面258,コレットキャップ26
0,環状突起264,テーパ面266,先端面268,
雄ねじ部274,クランプナット278,ボール28
0,工具係合溝282等を備えた構造とされている。し
たがって、クランプナット278が雄ねじ部274にね
じ込まれる方向、すなわち正方向に回転操作された場合
には、コレットキャップ260がチャック本体200に
向かって移動させられるとともに、コレットキャップ2
60のテーパ面266によってコレット248のテーパ
面258が押され、コレット248がテーパ穴244内
へ押し込まれつつ弾性的に縮径させられる。それによ
り、コレット248の内周面252に回転切削工具が把
持され、把持状態においては、チャック本体200に対
してコレット248が相対回転不能となる。
【0059】クランプナット278の後端面には第一係
合歯284が形成されており、チャック本体200の工
具保持部210に嵌合されたカラー286の第二係合歯
288と係合する。カラー286には、半径方向に貫通
する段付きの雌ねじ穴302が直径方向に隔たった2か
所に形成されており、各雌ねじ穴302にそれぞれ小ね
じ306が螺合されている。各小ねじ306の先端部は
雌ねじ穴302を貫通してカラー286の内周面から半
径方向内向きに突出させられており、工具保持部210
の外周面に形成された係合溝310に摺動可能に係合さ
せられている。係合溝310は、前記実施例と同様に、
チャック本体200の軸方向に平行に伸びる軸方向溝部
312と、その軸方向溝部312の後端から周方向に延
び出した図示しない周方向溝部とを備えている。本実施
例においては、小ねじ306の先端部が、係合溝310
と係合可能な係合突起318を構成しているのである。
【0060】第一,第二係合歯284,288は前記実
施例における第一,第二係合歯102,140と同様に
形成されており、かつ、カラー286が圧縮コイルスプ
リング330によりクランプナット278側へ付勢され
ていて、この圧縮コイルスプリング330と第一,第二
係合歯284,288とによって、クランプナット24
のチャック本体200に対する正方向の回転は許容する
が、逆方向の回転は阻止する一方向クラッチが構成され
ている。
【0061】以上のように構成されたコレットチャック
において回転切削工具の交換が必要になった場合には、
カラー286を後退させ、係合溝310と係合突起31
8とを備えた保持装置に保持させて、クランプナット2
78を逆方向に回転操作し、回転切削工具を取り外す。
次に、別の回転切削工具をコレットチャックに挿入し、
刃先位置の調節が必要であれば調節を行った上で、カラ
ー286の保持装置による保持を解除し、クランプナッ
ト278を正方向に回転操作してコレット248に回転
切削工具を把持させる。この際のクランプナット278
の正方向回転は圧縮コイルスプリング330および第
一,第二係合歯284,288を備えた一方向クラッチ
により許容されるが、加工終了時にコレットチャックが
急減速される際のクランプナット278の逆方向回転は
阻止されるため、クランプナット278の緩みが防止さ
れる。本実施例においては、一方向クラッチと、係合溝
310の軸方向溝部および係合突起318を備えた回転
防止装置とによって、クランプナット278の緩み防止
装置が構成されているのである。
【0062】以上2つの実施例においては、回転操作部
材たるクランプナットがチャック本体に螺合されるよう
になっていたが、図5に示すコレットチャックのよう
に、コレット400の大径部側の外周面に雄ねじ部40
2を形成し、その雄ねじ部402にクランプナット40
4を螺合させる一方、チャック本体408に多数のボー
ル410を介して相対回転可能に係合させるようにする
ことも可能である。本実施例においては、コレットキャ
ップが不要となり、部品点数が少なくなって、コストを
低く抑えることができる。なお、図5において、前記実
施例と同様の部材には同一の符号を付し、詳細な説明は
省略する。
【0063】本発明のさらに別の実施例を図6に示す。
図6に示すチャック装置において、チャック本体500
は一端に工作機械のスピンドルに取り付けられる被取付
部としてのテーパシャンク502を有するとともに、他
端に回転切削工具を把持するチャック筒部504を一体
的に備えている。チャック筒部504はストレートの内
周面508と先端部側ほど径の小さいテーパ外周面51
0とを有している。チャック筒部504の周壁には、軸
方向に延び、チャック筒部504の開口端に開口する複
数の有底穴512が形成されるとともに、内周面508
には、軸方向に延び、有底穴512に連通する複数のス
リット514が形成され、これら有底穴512とスリッ
ト514とによってそれぞれ軸方向溝が形成されてい
て、チャック筒部504が弾性的に縮径可能である。な
お、有底穴512の開口端はプラグ516により閉塞さ
れている。
【0064】チャック本体500のチャック筒部504
には、回転操作部材たるスリーブ520がチャック本体
500と同軸かつ相対回転可能に嵌合されている。スリ
ーブ520はチャック筒部504のテーパ外周面510
に対応するテーパ内周面522を備えており、これらテ
ーパ外周面510とテーパ内周面522との間には、多
数のニードルローラ526が配設されている。各ニード
ルローラ526はリテーナ528により、チャック筒部
504のテーパ外周面510の母線に対して各ローラ5
26の軸心が傾斜した姿勢で保持されている。したがっ
て、スリーブ520が回転操作されることにより、各ニ
ードルローラ526がそれぞれ自転しつつチャック筒部
504のテーパ外周面510に沿って螺旋軌跡を描いて
公転し、テーパ外周面510の大径部側に移動させられ
る。それによってチャック筒部504が弾性変形により
縮径させられ、対象物がチャック筒部504に把持され
る。
【0065】スリーブ520の外周面には複数の工具係
合穴532が形成され、後端面には前記実施例の第一係
合歯284と同様な第一係合歯534が形成されてい
る。そして、チャック本体500には、回止め部材とし
てのカラー536が嵌合されている。カラー536は、
一対の係合突起540(図には一方のみ示す)がチャッ
ク本体500に形成された係合溝542の軸方向溝部5
44に係合することによりチャック本体500との相対
回転を防止されている。また、カラー536の、スリー
ブ520に対向する端面には第二係合歯546が形成さ
れており、付勢手段たる圧縮コイルスプリング548の
付勢力により、第一係合歯534と係合する向きに付勢
されている。第一係合歯534,第二係合歯546およ
び圧縮コイルスプリング548によって一方向クラッチ
が構成されているのであり、この一方向クラッチと、係
合溝542の軸方向溝部および係合突起540を備えた
回転防止装置とによってスリーブ520の緩み防止装置
が構成されている。本実施例のチャック装置における回
転切削工具の着脱作業は前記図4の実施例におけると同
様であるため、説明は省略する。
【0066】以上、本発明のいくつかの実施例について
説明したが、これらの実施例における各構成部分を適宜
置換した態様で実施することも可能であり、その他に
も、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した
態様で、本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である緩み防止装置付きコ
レットチャックを一部断面にして示す正面図である。
【図2】 図1の左側面図である。
【図3】 図1のA矢視図である。
【図4】 本発明の別の実施例である緩み防止装置付き
コレットチャックを一部断面にして示す正面図である。
【図5】 本発明の別の実施例である緩み防止装置付き
コレットチャックを一部断面にして示す正面図である。
【図6】 本発明のさらに別の実施例である緩み防止装
置付きチャック装置を一部断面にして示す正面図であ
る。
【符号の説明】
10 チャック本体 16 被保持部 58 コレット 88 クランプナット 92 工具係合溝 96 第一カラー 98 第二カラー 100 回止め突起 102 第一係合歯 108 圧縮コイルスプリング 134 圧縮コイルスプリング 140 第二係合歯 200 チャック本体 202 フランジ部 206 嵌合部 248 コレット 278 クランプナット 284 第一係合歯 286 カラー 288 第二係合歯 330 圧縮コイルスプリング 400 コレット 404 クランプナット 408 チャック本体 500 チャック本体 502 テーパシャンク 504 チャック筒部 520 スリーブ 534 第一係合歯 536 カラー 546 第二係合歯 548 圧縮コイルスプリング

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械のスピンドルに取り付けられる
    被取付部を備えたチャック本体と、 そのチャック本体に同軸かつ相対回転可能に取付られた
    回転操作部材と、 その回転操作部材の正方向の回転操作につれて弾性的に
    縮径させられ、内周面において対象物を把持するととも
    に、少なくとも把持状態においては前記チャック本体に
    対して相対回転不能となるチャック筒と、 前記チャック本体に軸方向に相対移動可能かつ回転不能
    に保持され、前記回転操作部材に係合,離脱可能であっ
    て、係合状態では回転操作部材のチャック本体に対する
    相対回転を防止する回止め部材と、 その回止め部材を前記回転操作部材と係合する向きに付
    勢する付勢手段とを含む緩み防止装置付きチャック装置
    において、 前記回止め部材を第一部材と第二部材とに分割し、第一
    部材を前記チャック本体に相対回転可能かつ軸方向に相
    対移動可能に嵌合するとともに前記回転操作部材と係
    合,離脱可能とする一方、第二部材をチャック本体に軸
    方向に相対移動可能かつ相対回転不能に取り付け、それ
    ら第一部材と第二部材との間に第一部材の第二部材に対
    する前記正方向の回転は許容するが逆方向の回転は阻止
    する一方向クラッチを設けたことを特徴とする緩み防止
    装置付きチャック装置。
  2. 【請求項2】 前記第一部材を前記付勢手段の付勢力に
    抗して前記回転操作部材から離脱した位置に保持する保
    持装置を設けたことを特徴とする請求項1に記載の緩み
    防止装置付きチャック装置。
  3. 【請求項3】 前記第一部材と前記第二部材との互いに
    対向する端面に互いに係合して一方向の相対回転は阻止
    し、他方向の相対回転は許容する第一係合歯と第二係合
    歯とを設けるとともに、第一部材と第二部材とを第一係
    合歯と第二係合歯が係合する向きに付勢する第一・第二
    部材付勢手段を設け、これら第一,第二係合歯および第
    一・第二部材付勢手段により前記一方向クラッチを構成
    したことを特徴とする請求項1または2に記載の緩み防
    止装置付きチャック装置。
  4. 【請求項4】 工作機械のスピンドルに取り付けられる
    被取付部を備えたチャック本体と、 そのチャック本体に同軸にかつ相対回転可能に取り付け
    られた回転操作部材と、 その回転操作部材の正方向の回転操作につれて弾性的に
    縮径させられ、内周面において対象物を把持するととも
    に、少なくとも把持状態においては前記チャック本体に
    対して相対回転不能となるチャック筒とを含むチャック
    装置において、 前記チャック本体に軸方向に相対移動可能かつ回転不能
    に保持され、前記回転操作部材に係合,離脱可能であっ
    て、係合状態では回転操作部材の前記正方向の回転は許
    容するが、逆方向の回転は阻止する回止め部材と、 その回止め部材を前記回転操作部材と係合する向きに付
    勢する付勢手段とを設けたことを特徴とする緩み防止装
    置付きチャック装置。
  5. 【請求項5】 前記回止め部材を前記付勢手段の付勢力
    に抗して前記回転操作部材から離脱した位置に保持する
    保持装置を設けたことを特徴とする請求項4に記載の緩
    み防止装置付きチャック装置。
JP6310422A 1994-12-14 1994-12-14 緩み防止装置付きチャック装置 Pending JPH08168907A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007044803A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Alps Tool Co Ltd 刃物着脱用工具

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