JP4188633B2 - ツールクランパ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドリルやエンドミル等の切削工具を工具ホルダにチャッキングまたはアンチャッキングする時にT具ホルダを回転しないように保持しておくためのツールクランパに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マシニングセンタなどの工作機械において、そのスピンドルにエンドミル等の切削工具を装着する場合は、一般に工具ホルダが使用される。
この種の工具ホルダは、工作機械のスピンドルに装着されるテーパ付きのシャンク部を有するホルダ本体を備え、このホルダ本体の反シャンク部側に設けられた円筒形状のチャック筒の外周には、ローラ保持筒に保持された多数のニードルローラを介して締付筒が回転可能に嵌合され、この締付筒を締付け方向に回転操作することによりチャック筒を縮径して、チャック筒内に挿入された切削工具のシャンク部を掴持する。また、締付筒を緩め方向に回転操作することによりチャック筒を元の状態に復元して、チャック筒への切削工具の交換等が可能になるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、このような工具ホルダにエンドミル等の切削工具を装着したり、または切削工具を交換する場合は、ホルダ本体のフランジ部などを万力のようなクランプ装置の掴持部でクランプしてホルダ本体を固定状態に保持し、この状態で、チャック筒内に切削工具のシャンク部を挿入した後、締付筒をレンチにより締付け方向に回転操作することで切削工具をチャッキングし、または締付け状態にある締付筒をレンチにより緩め方向に回転操作することで切削工具をアンチャッキングするようにしている。
【0004】
しかし、このような従来の工具ホルダクランプ装置では、ホルダ本体をクランプ装置に固定する場合、ホルダ本体をクランプ装置の掴持部分にセットした後、その掴持部を手動などによりクランプ方向に操作する必要があるとともに、ホルダ本体をクランプ装置から取り外す場合は、クランプ装置の掴持部を手動などによりアンクランプ方向に操作する必要があるため、これらの操作が煩雑で手数がかかるとともに工具ホルダによる切削工具のチャッキング及びアンチャッキングに時間がかかり、その作業効率も低いという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような従来の問題を解決するためになされたもので、工具ホルダによる切削工具のチャッキング及びアンチャッキング操作を簡便にするとともに、工具ホルダに対するクランプ及びアンクランプ操作を簡便にして作業効率の向上を図るようにしたツールクランバを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、切削工具を工具ホルダにチャッキングまたはアンチャッキングする時に工具ホルダを回転しないように保持しておくためのツールクランパであって、前記工具ホルダを構成するホルダ本体の一部が係脱可能に挿入し得る大きさの円筒部を有するツールクランパ本体と、前記ツールクランパ本体に設けられ該ツールクランパ本体を作業台等に固定するための基台部と、コロ状を呈する複数のくさび部材と、前記円筒部の内側に該円筒部の内周回りに移動可能に設けられ、前記円筒部の周方向に適宜間隔をおいて配置された前記複数のくさび部材を回転可能に保持するリテーナと、前記円筒部の内周面に該円筒部の周方向に沿い前記複数のくさび部材の配列間隔に対応して形成され、かつ前記複数のくさび部材を前記ホルダ本体の一部外周面との間でフリー状態に保持する遊び領域と前記複数のくさび部材を前記ホルダ本体の一部外周面との間に喰い込み状態に保持するくさび領域を前記円筒部の周方向に延在して有する複数のくさび案内溝と、前記ツールクランパ本体に設けられ、前記複数のくさび部材が前記複数のくさび案内溝の遊び領域くさび領域のいずれかと相対向する位置に切り替えられるように前記リテーナを操作する切替手段とを備え、前記切替手段は、前記ツールクランバ本体の円筒部近傍箇所に水平方向に揺動可能に設けられた切替レバーを有し、前記切替レバーの一端は前記円筒部を貫通して前記リテーナに連結され、前記切替レバーの他端には、前記リテーナを前記くさび部材が前記遊び領域と対向する位置及び前記くさび部材が前記くさび領域と相対向する位置にそれぞれ位置決めする位置決め機構が設けられ、前記複数のくさび部材が前記複数のくさび案内溝のくさび領域に位置された状態の前記リテーナ内に前記ホルダ本体の一部嵌挿された状態で該ホルダ本体に切削工具チャッキング方向またはアンチャッキング方向のトルクが付与された時に前記複数のくさび部材を前記ホルダ本体の一部外周面と前記くさび領域との間に喰い込ませて前記ホルダ本体をクランプするように構成されていることを特徴とするツールクランパ。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1記載のツールクランパにおいて、前記くさび案内溝のくさび領域は、前記遊び領域の前記円筒部周方向の両側に設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項の発明は、請求項記載のツールクランパにおいて、前記位置決め機構は、前記切替レバーの他端に装着された鋼球と、この鋼球を前記ツールクランバ本体に対し圧接する方向に付勢するばね部材と、前記リテーナを前記くさび部材が前記遊び領域と相対向する位置及び前記くさび部材が前記くさび領域と相対向する位置に位置決めされ、かつ前記鋼球が係脱されるように前記ツールクランパ本体にそれぞれ設けられた係合孔とを有するクリックストップ機構からなることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1記載のツールクランバにおいて、前記ホルダ本休の一部は、前記ホルダ本体のテーパシャンク部またはフランジ部であることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明にかかるツールクランパの一実施の形態を示す全体の平面図、図2は本発明の一実施の形態におけるツールクランパの分解斜視図及びこのツールクランパによりクランプされる工具ホルダの斜視図、図3は図1の3−3線に沿う拡大断面図、図4は本発明の実施の形態におけるツールクランパのくさび部材とリテーナとの関係を示す拡大断面図、図5(A)〜(C)は本発明の実施の形態におけるツールクランパのくさび部材とくさび案内溝との関係を示す動作説明用の拡大断面図である。
【0010】
図1及び図2示すツールクランパ10は、切削工具1を工具ホルダ2にチャッキングまたはアンチャッキングする時に工具ホルダ2を回転しないように保持しておくために使用されるもので、ツールクランパ本体11と、くさび部材12と、リテーナ13と、くさび案内溝14と、切替手段15とを備える。
上記ツールクランパ本体11は、工具ホルダ2を構成するホルダ本体21の一部、例えばホルダ本体21のテーパシャンク部21aが係脱可能に挿入し得る大きさのテーパ付き内径を有する円筒部111と、この円筒部111をその軸線が鉛直になるように保持する基台部112とを有している。
【0011】
また、図2において、工具ホルダ2のホルダ本体21は、テーパシャンク部21aの大径側端部に形成した掴持用のフランジ部21bと、このフランジ部21bの反テーパシャンク部側の端面からテーパシャンク部21aと反対の方向に軸線を一致して設けたチャック筒21cとを備え、このチャック筒21cの外周に図示省略のニードルローラを介して締付筒21dが嵌合されている。従って、締付筒21dを時計回りに回転操作してチャック筒21cを縮径することにより、チャック筒21c内に挿入した切削工具1のシャンク部をチャッキングすることができる。また、締付筒21dを反時計回りに回転操作することにより、チャック筒21cに掴特された切削工具1をアンチャッキングすることができる。
【0012】
上記くさび部材12は、図1〜図5に示すように、ホルダ本体21のフランジ部21aをツールクランパ本体11の円筒部111内に挿入してホルダ本体21に右または左方向の回転トルクを付与した時に円筒部111の内周面とフランジ部21bの円筒状外周面との間に喰い込ませて両者を結合するためのもので、コロ状を呈している。
【0013】
上記リテーナ13は、上記くさび部材12を円筒部111のテーパ付き内周面に沿って等間隔に保持するためのもので、円筒部111の内側に円筒部111の内周回りに回転可能に設けられる。17はくさび部材12を含むリテーナ13が円筒部111から飛び出さないように保持するためのリング状の蓋部材であり、この蓋部材17は円筒部111の一端側の縁部に設けた段部111aに嵌合され、止めネジ18により円筒部111に固定されている。
【0014】
上記リテーナ13は、図1〜図4に示すように、フランジ部21bの外周形状に対応した筒状を呈し、このリテーナ13の肉厚寸法はコロ状くさび部材12の直径より小さく形成されている。また、リテーナ13には、くさび部材12を収容する、リテーナ13の軸線と平行な長穴131が、リテーナ13の周方向に適宜の間隔、例えば30度の間隔で12等分された箇所のうちの11箇所に形成され、この各長穴131には、図4及び図5に示すように、くさび部材12がその軸回りに回転できるように遊動可能に保持されていると共に、この長穴131の両端には、くさび部材12の両端に設けた小径ボス部121を遊動可能に係止してくさび部材12がリテーナ13の内周側へ脱落するのを防止する係止溝132が形成されている。また、上記12等分された箇所の残りの1箇所には切替手段15が連結される係合部133が形成されている。
【0015】
上記くさび案内溝14は、上記くさび部材12をフランジ部21bの円筒状外周面との間でフリー状態に保持すると共にくさび部材12をフランジ部21bの円筒状外周面との間に喰い込み状態に保持するためのもので、このくさび案内溝14は、上記円筒部111の内周面に円筒部111の周方向に沿いくさび部材12の配列間隔に対応して形成されている。
また、このくさび案内溝14は、図5に示すように、くさび部材12をフランジ部21bの円筒状外周面との間でフリー状態に保持する遊び領域141と、この遊び領域141を中心して、遊び領域141の円筒部111の周方向の両側に延在して設けられ、くさび部材12をフランジ部21bの円筒状外周面との間に喰い込み状態に保持する左右のくさび領域142,143を有している。
【0016】
上記切替手段15は、くさび部材12がくさび案内溝14の遊び領域141と左右のくさび領域142,143のいずれかと相対向する位置に切り替えられるように上記リテーナ13を操作するものである。
また、切替手段15は、図2及び図3に示すように、基台部112の円筒部111との連投箇所にピン151により水平方向に揺動可能に設けられた切替レバー152を備え、この切替レバー152の一端152aは円筒部111を貫通して上記リテーナ13に設けた係合部133に連結されている。また、切替レバー152の他端部152bには、リテーナ13をくさび部材12が遊び領域141と相対向する位置、及びくさび部材12が左右のくさび領域142,143と相対向する位置にそれぞれ位置決めする位置決め機構16が設けられている。
【0017】
上記位置決め機構16は、図2及び図3に示すように、ツールクランパ本体11のハンドル部112と対向する切替レバー152の他端部152bに設けためくら孔161内に移動可能に装着された鋼球162と、めくら孔161内に挿着され鋼球162をハンドル部112に対し圧接する方向に付勢するばね部材163と、リテーナ13をくさび部材12が遊び領域141と相対向する位置及びくさび部材12が左右のくさび領域142,143と相対向する位置に位置決めできるようにハンドル部112の表面に所定の間隔をおいてそれぞれ設けられ、かつ鋼球162が係脱される3つの係合孔164a〜164cとからなるクリックストップ機構から構成されている。
【0018】
上記係合孔164a〜164cのうち、係合孔164aはくさび部材12が遊び領域141と柑対向するようにリテーナ13を中立位置Nに位置決めするものであり、係合孔164bはくさび部材12が左側のくさび領域142と相対向するようにリテーナ13をチャッキング位置Cに位置決めするものであり、また、係合孔164cはくさび部材12が右側のくさび領域143と相対向するようにリテーナ13をアンチャッキング位置UCに位置決めするものである。
【0019】
次に、このように構成されたツールクランパ10の動作について説明する。
切削工具1を工具ホルダ2にチャッキングするに際しては、まず、ツールクランパ本体11の基台部112を図示省略の作業台等に固定する。この状態で、切替手段15の切替レバー152を中立位置Nに回動操作し、位置決め機構16の鋼球162を係合孔164aに係合させることにより、リテーナ13に保持された各くさび部材12を図5(A)に示すようにくさび案内溝14の遊び領域141と相対向させて、フリー状態に保持する。
【0020】
次に、この状態にあるツールクランパ本体11の円筒部111内に装着したりテーナ13内に工具ホルダ2のテーパシャンク部21aを挿入した後、切替手段15の切替レバー152をチャッキング位置Cに回動操作して、リテーナ13に保持された各くさび部材12をくさび案内溝14の左側のくさび領域142に相対向させる。次いで、ツールクランパ本体11にセットしたホルダ本体21のチャック筒21c内に切削工具1のシャンク部を差し込んだ状態で、締付筒21dを図2に示すレンチ3を用いて時計回りに回転操作する。これにつれて、ホルダ本体21全体が図5(B)の矢印Aに示す時計回り方向に回転されると、各くさび部材12は左側のくさび領域142の壁面とフランジ部21bの円筒状外周面との間に喰い込む。これにより、ツールクランパ本体11の円筒部111とフランジ部21bとは一体化されるため、工具ホルダ2はツールクランパ本体11にクランプされる。従って、このクランプ状態で、締付筒21dをレンチ3により時計回り方向に回転操作すれば、チャック筒21cが縮径され、このチャック筒21c内に挿入された切削工具1のシャンク部はチャッキングされることになる。
【0021】
また、工具ホルダ2に切削工具1がチャッキングされた後にツールクランパ10から工具ホルダ2を抜き取る場合は、工具ホルダ2全体を図5(B)の矢印Aと逆の方向に僅かに回転させることにより、くさび部材12のくさび領域142の壁面とフランジ部21bの円筒状外周面への喰い込みを解除すればよい。これにより、工具ホルダ2をツールクランバ10から容易に抜き取ることができる。
なお、上記くさび部材12のくさび領域142の壁面とフランジ部21bの円筒状外周面への喰い込みを解除した後、切替手段15の切替レバー152を中立位置Nに回動操作すれば、工具ホルダ2のツールクランバ10からの抜き取り作業は更に簡便になる。
【0022】
また、工具ホルダ2から切削工具1をアンチャッキングする場合は、 上記切削工具1のチャッキング時と同様に、切替手段15の切替レバー152を中立位置Nに回動操作して、位置決め機構16の鋼球162を係合孔164aに係合させ、リテーナ13に保持された各くさび部材12をくさび案内溝14の遊び領域141と相対向させて、フリー状態におく。
【0023】
次に、この状態にあるツールクランパ本体11の円筒部111内に装着したりテーナ13内に工具ホルダ2のテーパシャンク部21aを挿入した後、切替手段15の切替レバー152をアンチャッキング位置Cに回動操作して、リテーナ13に保持された各くさび部材12をくさび案内溝14の右側のくさび領域143に相対向させる。次いで、ツールクランパ本体11にセットした工具ホルダ2の締付筒21dを図2に示すレンチ3を用いて反時計回りに回転操作する。これにつれて、ホルダ本体21全体が図5(C)の矢印Bに示す反時計回り方向に回転されると、各くさび部材12は右側のくさび領域143の壁面とフランジの円筒部21 bの外周面との間に喰い込む。これにより、ツールクランパ本体11の円筒部111とフランジ部21bとは一体化されるため、工具ホルダ2はツールクランパ本体11にクランプされる。従って、このクランプ状態で、締付筒21dをレンチ3により反時計回り方向に回転操作すれば、チャック筒21cが元の径に復元され、切削工具1のシャンク部はアンチキブッキングされる。これにより、切削工具2の交換が可能になる。
【0024】
また、切削工具1の交換された工具ホルダ2をツールクランパ10から抜き取る場合は、工具ホルダ2全体を図5(C)の矢印Bと逆の方向に僅かに回転させることにより、くさび部材12のくさび領域143の壁面とテーパシャンク部21aの外周面への喰い込みを解除すればよい。これにより、工具ホルダ2をツールクランパ10から容易に抜き取ることができる。
なお、上記くさび部材12のくさび領域143の壁面とテーパシャンク部21aの外周面への喰い込みを解除した後、切替手段15の切替レバー152を中立位置Nに回動操作すれば、工具ホルダ2のツールクランバ10からの抜き取り作業は更に簡便になる。
【0025】
このような本実施の形態によるツールクランパ10によれば、ツールクランパ本体11の円筒部111の周方向に配列された複数のくさび部材12を保持するリテーナ13を円筒部111の内周にその周回りに回転可能に設け、円筒部111の内周面に、くさび部材12をフランジ部21bの円筒状外周面との間でフリー状態に保持する遊び領域141とくさび部材12をフランジ部21bの円筒状外周面との間に喰い込み状態に保持する左右のくさび領域142,143とを有するくさび案内溝14をくさび部材12の配列間隔に対応して形成し、そして、ツールクランパ本体11にリテーナ13を操作する切替手段15を設け、この切替手段15によりリテーナ13を、くさび部材12がくさび案内溝14の遊び領域141と左右のくさび領域142,143のいずれかと相対向する位置に切り替え可能に構成したので、くさび部材12を遊び領域141と相対向する位置、及び左右のくさび領域142,143と相対向する位置に確実にかつ安定して位置決めすることができるともに、全てのくさび部材12を同時にフリー状態及び喰い込み状態に安定して保持できる。このため、ツールクランパ10による工具ホルダ2のクランプ及びアンクランプを工具ホルダ2による切削工具1へのチャッキング及びアンチャッキング操作に連動して自動的に行うことができるとともに、工具ホルダ2のクランプ及びアンクランプの作業性が容易になり、その作業能率を大幅に向上できる。
【0026】
また、この実施の形態によれば、切替手段15はクリックストップ構成の位置決め機構16を備えているため、くさび部材12を遊び領域141と相対向する位置、及び左右のくさび領域142,143と相対向する位置により確実にかつ安定して位置決めすることができる。
また、切替手段15は、リテーナ13に連結された切替レバー152を備えているため、この切替レバー152によりリテーナ13を操作するだけで全てのくさび部材12をフリー状態及び喰い込み状態に簡便に移行させることができる。
【0027】
なお、本発明における切替手段15は、上記実施の形態に示す構造のものに限定されない。例えば、リテーナ13に上記実施の形態と異なる切替レバーを直結し、この切替レバーを操作することにより、くさび部材12を遊び領域141及びくさび領域142,143と相対向する位置に切り替えるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、円筒部111のくさび案内溝14の遊び領域141と左右のくさび領域142,143により構成した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、遊び領域141と左右いずれか一方のくさび領域とにより構成した構造のもでもよい。
【0028】
また、上記実施の形態では、工具ホルダ2のテーパシャンク部21aをツールクランバ本体11の円筒部111に嵌合して工具ホルダ2をクランプする場合について説明したが、本発明はこれに限らず、ホルダ本体21のテーパシャンク部21aをクランプできるように上記ツールクランパ本体11の円筒部111を構成してもよいほか、ツールクランパ本体11の円筒部111の内径もフランジ部21dに対応する円筒形状に限定されず、テーパ付き形状のものであってもよい。
上記実施の形態に示す工具ホルダ2では、チャック筒21cの外周にニードルローラを介して締付筒21dを嵌合したローラロック式のチャックについて説明したが、本発明はこれに限らず、チャック筒21c外周面と締付筒21dの内周面に半円状の溝を螺旋状に形成し、この両螺旋溝に多数の鋼球を介在したボールネジ式等のチャックを有する工具ホルダまたはコレットチャック方式のチャック機構を有する工具ホルダにも適用できるほか、ボーリングバーや正面フライスアーバ等にも適用できる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のツールクランパによれば、くさび部材の遊び領域とくさび領域への切り替えを行うことができると共に、くさび部材を遊び領域と相対向する位置、及びくさび領域と相対向する位置に、確実にかつ安定して位置決めすることができ、全てのくさび部材を同時にフリー状態及び喰い込み状態に安定して保持できる。このため、ツールクランパによる工具ホルダのクランプ及びアンクランプを、工具ホルダによる切削工具へのチャッキング及びアンチャッキング操作に連動して自動的に行うことができると共に、工具ホルダのクランプ及びアンクランプの作業性が容易になり、その作業能率を大幅に向上できる。
【0030】
また、本発明によれば、切替手段はクリックストップ構成の位置決め機構を備えているため、くさび部材を遊び領域と相対向する位置、及びくさび領域と相対向する位置により、確実にかつ安定して位置決めすることができる。
また、本発明によれば、切替手段は、リテーナに連結された切替レバーを備えているため、この切替レバーによりリテーナを操作するだけで全てのくさび部材をフリー状態及び喰い込み状態に簡便に移行させることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるツールクランパの一実施の形態を示す全体の平面図である。
【図2】 本発明の一実施の形態におけるツールクランバの分解斜視図及びこのツールクランパによりクランプされる工具ホルダの斜視図である。
【図3】 図1の3−3線に沿う拡大断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態におけるツールクランパのくさび部材とりテーナとの関係を示す拡大断面図である。
【図5】 (A)〜(C)は、本発明の実施の形態におけるツールクランパのくさび部材とくさび案内溝との関係を示す動作説明用の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 切削工具
2 工具ホルダ
21 ホルダ本体
21a テーパシャンク部
21b フランジ部
21c チャック筒
21d 締付筒
10 ツールクランパ
11 ツールクランパ本体
111 円筒部
112 基台部
12 くさび部材
13 リテーナ
14 くさび案内溝
141 遊び領域
142 くさび領域
143 くさび領域
15 切替手段
152 切替レバー
16 位置決め機構
162 鋼球
163 ばね部材
161a〜164c 係合孔

Claims (4)

  1. 切削工具を工具ホルダにチャッキングまたはアンチャッキングする時に工具ホルダを回転しないように保持しておくためのツールクランパであって、
    前記工具ホルダを構成するホルダ本体の一部が係脱可能に挿入し得る大きさの円筒部を有するツールクランパ本体と、
    前記ツールクランパ本体に設けられ該ツールクランパ本体を作業台等に固定するための基台部と、
    コロ状を呈する複数のくさび部材と、
    前記円筒部の内側に該円筒部の内周回りに移動可能に設けられ、前記円筒部の周方向に適宜間隔をおいて配置された前記複数のくさび部材を回転可能に保持するリテーナと、
    前記円筒部の内周面に該円筒部の周方向に沿い前記複数のくさび部材の配列間隔に対応して形成され、かつ前記複数のくさび部材を前記ホルダ本体の一部外周面との間でフリー状態に保持する遊び領域と前記複数のくさび部材を前記ホルダ本体の一部外周面との間に喰い込み状態に保持するくさび領域を前記円筒部の周方向に延在して有する複数のくさび案内溝と、
    前記ツールクランパ本体に設けられ、前記複数のくさび部材が前記複数のくさび案内溝の遊び領域くさび領域のいずれかと相対向する位置に切り替えられるように前記リテーナを操作する切替手段とを備え、
    前記切替手段は、前記ツールクランバ本体の円筒部近傍箇所に水平方向に揺動可能に設けられた切替レバーを有し、前記切替レバーの一端は前記円筒部を貫通して前記リテーナに連結され、前記切替レバーの他端には、前記リテーナを前記くさび部材が前記遊び領域と対向する位置及び前記くさび部材が前記くさび領域と相対向する位置にそれぞれ位置決めする位置決め機構が設けられ、
    前記複数のくさび部材が前記複数のくさび案内溝のくさび領域に位置された状態の前記リテーナ内に前記ホルダ本体の一部嵌挿された状態で該ホルダ本体に切削工具チャッキング方向またはアンチャッキング方向のトルクが付与された時に前記複数のくさび部材を前記ホルダ本体の一部外周面と前記くさび領域との間に喰い込ませて前記ホルダ本体をクランプするように構成されていることを特徴とするツールクランパ。
  2. 前記くさび案内溝のくさび領域は、前記遊び領域の前記円筒部同方向の両側に設けられていることを特徴とする請求項1記載のツールクランパ。
  3. 前記位置決め機構は、前記切替レバーの他端に装着された鋼球と、この鋼球を前記ツールクランパ本体に対し圧接する方向に付勢するばね部材と、前記リテーナを前記くさび部材が前記遊び領域と相対向する位置及び前記くさび部材が前記くさび領域と相対向する位置に位置決めされ、かつ前記鋼球が係脱されるように前記ツールクランバ本体にそれぞれ設けられた係合孔とを有するクリックストップ機構からなることを特徴とする請求項記載のツールクランパ。
  4. 前記ホルダ本体の一部は、前記ホルダ本体のテーパシャンク部またはフランジ部であることを特徴とする請求項1記載のツールクランパ。
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