JP4699723B2 - ロータ、小型駆動モータ、シャッター、光量調節器 - Google Patents

ロータ、小型駆動モータ、シャッター、光量調節器 Download PDF

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Description

本発明は、小型駆動モータ及び小型駆動モータに用いるロータに関するものである。特に、異方性磁石を用いたロータに関するものである。
近年、駆動モータには小型化及び精密な回転制御が求められている。
駆動モータが用いられる製品の一つにカメラがある。シャッターを動かしたり、レンズを前後させ焦点を合わせるのに駆動モータが用いられている。カメラ付き携帯電話や薄型デジタルカメラなどの普及により駆動モータの小型化が求められている。携帯電話などに搭載されるデジタルカメラは、搭載スペースに制約があるためである。
その一方で、ズームや、オートフォーカスなどの高性能化が求められるため、精密な回転制御が可能な駆動モータが求められている。
精密に回転制御するためには、ロータに用いる磁石の磁界方向と、磁石に接合する歯車やカムなどの部品とを精密に位置合わせする必要がある。
このため、未着磁の磁石と、位置決め部を有する部品とを接合しロータを組み立てた後に、位置決め部を用いてロータを着磁装置の特定の位置に配して着磁を行う方法が用いられていた(例えば、特許文献1参照)。
また別な方法としては、磁石の外周表面にN極とS極を形成し、極性を利用して金型に位置決めして磁石を配し、樹脂をインサート成形して磁石と一体化させ、磁石の磁界方向と樹脂部品を精密に位置合わせする方法が用いられていた(例えば、特許文献2参照)。
これらの方法を用いると、磁石の磁界方向と、磁石に接合する部品の位置合わせを精密に行うことができた。
特開2003−174763(第2項から第4項、第3図、第4図) 特開昭60−229653(第2項から第3項、第7図、第9図)
本発明は、駆動モータの更なる小型化と回転制御性の向上を目的とするものである。
駆動モータを小型にするにはロータを小型化する必要があるが、他部品を駆動させるトルクを発生させる必要がある。このため、磁力の強い異方性磁石をロータに用いる必要がある。磁区の向きがランダムに並ぶ等方性磁石と異なり、異方性磁石は特定の方向に磁区が並ぶため、着磁した場合に磁束密度が高くなり強い磁力が得られる。等方性磁石では磁束密度が低いため、小型化した場合に駆動モータに求められるトルクを得ることができない。
また、精密に回転制御を行うためには、磁石の磁界方向と、磁石に接合させる部品の位置合わせを精密に行う必要がある。
しかし、上記の位置決め部を用いてロータを着磁装置の特定の位置に配して着磁を行う方法は、等方性磁石にしか用いることができない。着磁前の磁石と部品を接合させる際には、位置決めを全く行っておらず、着磁の際に磁化方向を決定している。このため、磁化方向を自由に決定できる等方性磁石にしか用いることができない。異方性磁石では、磁区が一定方向に配列しているため、任意の磁化方向に着磁することは不可能であり、異方性磁石を用いるロータに、この位置決め手段を用いることはできない。
なお、磁石の外周表面にN極とS極を形成し、極性を利用して金型に位置決めして磁石を配置する方法は、着磁した磁石にしか利用できない。
しかし、着磁した磁石は互いにくっ付くため、製造工程では扱いにくく生産性が悪くなる。生産性を考慮すると、樹脂のインサート成形後や軸部の嵌合後に、着磁を行うことが好ましく、極性を利用して金型に位置決めして磁石を配置する方法は大量生産には、適していない。
本発明は、上記の問題点(小型化、精密な回転制御、生産性向上)を解決して性能の優れた小型駆動モータ及びそれに用いるロータを提供することを目的とする。
本発明のロータは、異方性磁石の成形時に磁石の配向方向と平行又は任意の角度を有した溝凹や突起凸を形成した後、樹脂をインサート成形して得られる。
本発明のロータは、異方性磁石を用いたロータであって、前記異方性磁石には軸孔及び磁界の向きを示す凹凸部が形成されており、前記異方性磁石の軸孔及び凹凸部に樹脂をインサート成形することにより軸部及び動力伝達部が形成される。
また本発明のロータは、軸孔と磁界に対し一定の角度をなす凹凸部とを有する異方性磁石と、前記異方性磁石の軸孔及び凹凸部に樹脂をインサート成形することにより軸部及び動力伝達部が形成される。
本発明を用いると、異方性磁石と樹脂部の位置を精密に合わせたロータを得ることができ、回転を精密に制御することができる。また、磁力の強い異方性磁石を用いるため、ロータ及びモータを小型化することができる。
また、異方性磁石に位置合せ用の溝や突起を設けることにより、小型化によってさらに必要とされる磁石と樹脂部のゆるみ止めとして作用する。
以上本発明を用いると、駆動モータの更なる小型化と回転制御性の向上が可能となる。
本発明に係るロータを図1に示す。
ロータは、異方性磁石1と樹脂部2からなる。異方性磁石は、焼結磁石、ボンド磁石、メタルボンド磁石などを用いることができる。樹脂部2には、ロータの回転軸となる軸2bと、他部品に動力を伝達する動力伝達部2aが設けられている。異方性磁石1には、磁石の配向方向に溝1aが成形時に形成されており、異方性磁石1と樹脂をインサート成形する際に、異方性磁石の溝1aと金型に設けられた図10の位置合わせガイドピン21を噛合わせ位置決めしてからインサート成形することにより動力伝達部2aと異方性磁石1の配向方向1b(磁界の向き)が精度良く一定の角度で配置することができる。
異方性磁石が着磁されていなくとも正確に磁石の配向方向と動力伝達部2aの位置をあわせることが可能である。異方性磁石の溝1aとインサート金型内の位置合わせガイドピン21で位置決めすることにより、インサート成形時の射出圧によるズレ等を防止することができる。
また、インサート金型内にて異方性磁石が確実に固定されるため、インサート成形時の型締めによる磁石の割れ或いは欠けの発生が無く歩留りも向上する。また溝1aは、異方性磁石1と樹脂部2の回転止めとしても作用する。
異方性磁石の直径はφ0.1mm〜φ5mmであると好ましい。異方性磁石1の直径寸法が、φ5mmより大きい場合には、異方性磁石の溝1a幅を3mm以上にすることができる。そのため、目視にて溝を確認することができ、手動にてインサート成形型へ挿入も行えるが、前記寸法以下になると目視では判断不可能になる。よって、本発明は小型ロータの位置精度の向上に有効である。
また、異方性磁石1の直径寸法が、0.1mmより小径になると、異方性磁石内径を作成するコア11の外径が極端に細くなり、溝幅も狭くなる。よって、コアと金型との位置合わせする位置決め突起部の加工及び精度出しが困難になり、量産的ではない。そのため、優れたコアの強度或いは位置精度を得るには、φ0.1mm以上の異方性磁石直径が望ましい。
異方性磁石の溝1aに合わせるために、インサート金型に構成された位置決め突起部は、1.0μm以上であることが好ましい。金型の突起部が1.0μm以下になると異方性磁石の溝とインサート金型の突起部が噛み合わなくなり動力伝達2aと異方性磁石1の配向方向1bの位置合せ精度が低下するためである。
図7、図8、図9を用いて本発明に係る異方性磁石の成形工程を説明する。
図7に本発明に係る異方性磁石の成形金型の断面図を示す。異方性磁石粉末15を金型に充填し、その後、配向コイル14に電流を流し磁界を発生させ金型内に磁気回路13を形成させる。等方性磁石と異なり、異方性磁石粉末15は、特定結晶方向に対して強い磁性を示す。
配向コイル14に電流を流し異方性磁石粉末15を配向させながら、上パンチ9aと下パンチ10とで圧縮し磁石を成形する。図8に上パンチ9aの外観図を示す。上パンチ突起部9bにより、異方性磁石の溝1aが形成される。なお、両面に突起があっても良いし、下パンチに突起部を設けても良い。
図7において、下パンチ10は円筒形であり、上パンチ9aと対向する面は平面である。上パンチ9aと下パンチ10は、それぞれ中心部に穴が開けられており、コア11が貫通するようになっており位置合せができる。
さらに、上パンチ9aはヨーク12に対して位置決めされており、磁石の配向方向と上パンチ突起部9bが平行となる。このため、溝1aと磁石の配向方向が一致した異方性磁石が成形できる。
成形後に、異方性磁石を一度脱磁処理しても良い。互いに密着せず量産性が向上するためである。異方性磁石の材料粉末が、配向コイル14によって発生する磁気回路13により一定方向に配向した状態で成形されており、特定の方向に対して強い磁力を示す。脱磁を実施しても磁気の方向性は失われない。このため、異方性磁石は成形後に任意の磁界の向きに着磁することは不可能である。従って、異方性磁石に樹脂をインサート成形する際の位置合せが重要になる。インサート成形時に異方性磁石の磁界の向きと樹脂部の位置合せを精密に行う必要がある。本発明を用いると、インサート成形されたロータ、或いは駆動モータとしてロータを組み込まれた後に着磁を行っても異方性磁石は一定の方向に着磁されるため、着磁処理をモータ組み立て後に行うことが可能であり生産効率が向上する。
次に、図10を用いて異方性磁石のインサート成形を説明する。
異方性磁石1は、異方性磁石1の溝1aと位置合わせガイドピン21と噛合わせ位置決めをし、可動側型板20により保持する。その後、可動側型板20と共に型締め力にて固定側型板19に合わせ込みキャビティが形成する。そのキャビティ内にスプールブッシュ17より樹脂を溶融及び射出圧により成形を行う。樹脂が冷却固化後、エジェクターピン23より排出し、ロータを得る。
このように、本発明を用いることにより、磁界の向きと樹脂部の位置合せを精密に行う必要がある最も重要な工程が、精度が高く更に容易に行うことができるので量産性に優れたロータを得ることができる。
異方性磁石の位置決めが可能なものは図1に示した溝以外にも、図2に示すような突起でも良い。また図3のような十字型の溝でも良い。さらに、図4に示す突起でも良い。突起等インサート金型と位置合わせ可能な形状であればいかなる形状でも良く、異方性磁石の配向方向と動力伝達の位置精度が優れた小型駆動モータを得ることができる。
図5に従来用いられてきた異方性磁石を示す。図5に示す異方性磁石は、中心に円筒状の穴が開けられている。従来例の異方性磁石は位置決めが可能な凹凸などを有していないため、インサート前に着磁を行いその極方向を利用して位置決めする。インサート金型に磁気回路を作成し、異方性磁石の磁極を利用して位置決めを行ってきた。
異方性磁石とインサート金型のクリアランスは、極力小さくする必要がある。型閉め時に異方性磁石の割れが発生したり、成形によりバリが発生するなどの不具合が多く発生するためである。
しかし、異方性磁石とインサート成形金型のクリアランスが小さすぎると、金型と異方性磁石の摩擦力が大きくなり磁場の力だけでは磁石の配向方向に向かず、異方性磁石の配向方向と駆動伝達の位置のずれが生じる。
更に異方性磁石とインサート成形した樹脂の間の摩擦抵抗が少ないため回転時の駆動伝達力によって緩みが生じ樹脂部と異方性磁石が空回りしてしまう。
つまり、駆動モータの動作時、動力伝達部に力が加わり、異方性磁石とインサート成形品との間に緩みが発生する。そのため、本発明の異方性磁石は、図1、図3に示した溝、或いは図2、図4に示した突起部により、緩みに対する補強にも効果が得られ、緩み強度の優れたロータを得ることができる。
以上のように構成されたロータを用いて、図11、図13の小型駆動モータを提供することができる。図11本発明に係る小型駆動モータを用いたシャッターの斜図である。図13本発明に係る小型駆動モータを用いた光量調整器の斜図である。
小型駆動モータは、コイルに定常或いはパルス的に任意の電流を通電することにより、コアへ磁気回路を構成する。その磁気回路により、ロータは異方性磁石の磁気的作用を受け往復運動或いは回転する。さらに、異方性磁石1、異方性磁石3と一体化されている動力伝達部2a、4aも同様に駆動し、図11の羽根28及び図13の枠板34等の駆動部品を最終的に図12及び図14の状態に駆動させることができる。
従って、異方性磁石の配向方向と動力伝達部の位置精度の影響が、駆動部品の作動精度を左右することになる。図11の羽根28或いは図13枠板34が本来であれば全閉口していなければならい状態が、半開口状態である場合や、図12、図14の全開口状態が、開口径の不均一を生じる場合がある。
本発明のロータを用いることにより、開口径の位置制御が精度良く、開口径が常に安定な小型駆動モータを得ることが可能である。また、異方性磁石の高磁気特性を有しているため大きな駆動力をも可能となるばかりか、駆動部品を駆動させるのに大きな駆動力を要しても異方性磁石とインサート成形品との緩みが発生しない小型駆動モータや小型駆動モータを用いたシャッターや光量調整器が得られる。
本発明の異方性磁石の配向方向が外周によるものについて示したが、異方性磁石の配向方向が高さ方向と動力伝達が外周方向に有している場合にも適用できるのは、言うまでもない。
また、異方性磁石の配向について外周2極について主に述べたが、更に精度良く駆動モータを制御できる極異方性磁石である4極以上の多極配向の場合にも効力を発揮することができる。
以下、実施例について図面を参照して説明する。
(実施例1)
異方性磁石1の磁石材料にSm2Co17を用いて図1の形状の異方性磁石を作製した。
Sm2Co17の合金をジェットミルにて平均粒径3μm前後に粉砕し、酸化防止剤を加えて混合した。異方性磁石寸寸法が2.0(外径)×0.5(内径)×0.5(厚み)(溝幅0.5mm深さ0.2mm)になるような金型寸法により、前述した磁石材料を図7の構成された磁場中成形機にて、磁場1.5Tの外周方向2極に配向させ2tonの成形圧力にて成形し脱磁を行った。なお、異方性磁石の溝をつくる上パンチの突起と磁気回路の磁場方向は同一方向とすることにより、異方性磁石の溝と配向方向を同一方向になるよう構成した。
その成形品を焼結,時効処理し内径,外径,高さ及び溝を加工した異方性磁石1の磁気特性BHmaxは30MGOeであった。
次に異方性磁石の配向方向1bを利用し外部磁界により並べ機にて一定方向に整列させ更にインサート金型内において、異方性磁石の溝1aと噛合わせるため図10に示す位置合わせガイドピン21を0.5mm設けた。異方性磁石1をインサート金型に挿入し、駆動伝達2aと位置合わせを行いインサート成形し、図1のロータを得た。そのロータの緩みトルクを測定した結果、高トルクが得られた。その結果を表1に示した。そのロータを図11、図12のような駆動モータとして構成し外部磁界により着磁を行った。その駆動モータの図11静止時と図12駆動後の駆動伝達及び羽根の位置ズレ量と開口量を測定した結果、高精度な駆動を得られた。その結果を表1に示した。
Figure 0004699723
(比較例1)
比較例1として、図5に示した凹凸のない異方性磁石に着磁し、磁石の配向方向を利用して金型内に位置決後、樹脂を流し込みインサート成形を行ってロータを作製した。磁界により駆動伝達2aと位置合わせを行う以外は実施例1と同様に作成した。評価した結果を表1に示す。
(実施例2)
異方性磁石の磁石材料にHDDR法により作成されたNdFeBを用いて図2に示した形状の異方性磁石を作製した。NdFeBの磁石粉末をアトライターにて熱硬化性樹脂と酸化防止剤と共に平均粒径50μm前後に混合造粒した。異方性磁石寸法がφ3.0×(1mm×1mm)×t1.0(突起幅1mm深さ0.5mm)になるような金型寸法により、前述した磁石材料を図7の構成された磁場中成形機にて、磁場3.0Tの外周方向2極に配向させ13tonの成形圧力にて成形し脱磁を行った。なお、異方性磁石の突起3aをつくる上パンチの溝と磁気回路の磁場方向は80度の角度に位置させ、異方性磁石の突起3aと配向方向を80度の角度になるように構成した。
その成形品をキュア処理した異方性磁石3の磁気特性BHmaxは15MGOeを得た。
次に異方性磁石の突起部3aを利用し機械的に並べ機にて一定方向に整列させ更にインサート金型内において、異方性磁石の突起部3aと噛合わせるため、異方性磁石3の外径より片側0.7mm小さい位置合わせガイドピンの凹み部を設けた。異方性磁石3をインサート金型に挿入し、駆動伝達4aと位置合わせを行いインサート成形行い、図2のロータを得た。そのロータの緩みトルクを測定した結果、表1に示すように高トルクが得られた。そのロータを図10、図11のような駆動モータとして構成し外部磁界により着磁を行った。その駆動モータの図10静止時と図11駆動後の駆動伝達及び羽根の位置ズレ量と開口量を測定した結果、表1に示すよう高精度な駆動を得られた。
(比較例2)
比較例2として、図6に示した凹凸のない異方性磁石に着磁し、磁石の配向方向を利用して金型内に位置決後、樹脂を流し込みインサート成形を行ってロータを作製した。磁界により駆動伝達2aと位置合わせを行う以外は実施例2と同様に作成した。
なお、本発明で用いる異方性磁石1の材料としては、フェライト及び異方性希土類磁性粉を原料とする焼結磁石,異方性磁石材料と熱可塑性樹脂又は、熱硬化性樹脂のバインダーとの混合物であるボンド磁石,或いは樹脂の変わりに低温溶融する金属又は合金を用いて異方性磁石材料をバインドするメタルボンド磁石により小型で高特性なロータを得ることができる。
ただし、焼結磁石において異方性磁石材料は、異方化可能な材料であればいかなる希土類系磁石材料でも可能であるが、異方性磁石1の外径寸法がφ3.0以下になると、比表面の割合が大きくなり、加工劣化を生じやすいR−T−B(RはNd又はその一部を希土類元素で置換したもの、TはFe又はその一部を遷移金属で置換したもの)は、磁気特性の低下が見られるため、小型異方性磁石の場合は、Fe2O3,更に磁気特性の高いR―Co5或いはR2―Co17等の加工劣化の少ない異方性磁石材料を使用するのが好ましい。
また、熱可塑性樹脂をバインダーとして使用した異方性磁石材料は、異方化可能な材料であればいかなる希土類系磁石材料でも可能であるが、R―Co,R−T−B或いはR−T−N等の材料を用いることができる。熱可塑性樹脂は、通常成形性のよいポリアミド系樹脂,ポリアセタール系樹脂,ポリカーボネイト系樹脂或いはポリフェニレン系樹脂等のエンジニアプラスチック樹脂又は高耐熱を要するにはPPS,PEEK,LCP或いはフッ素樹脂等を用いることができる。その異方性磁石材料と熱可塑性樹脂を溶融混合しペレット化することにより、射出成形することが可能である。
熱硬化性樹脂をバインダーとして使用した異方性磁石材料においては、熱可塑性樹脂同様な異方性磁石材料を用いることができる。樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂,フェノール樹脂或いはメラミン系樹脂等を用いることができる。異方性磁石材料に熱硬化性樹脂を均一に混合するため、有機溶剤等で混合脱気し造粒粉を作成することにより圧縮成形することが可能となる。
メタルボンド磁石においては、熱可塑性樹脂同様な異方性磁石材料を用いることができ、磁石材料をバインドする材料として、低融点金属Sn,Zn或いはその低融点合金等がこのましい。その異方性磁石材料に均一に密着する方法であればいずれの方法でも可能であるが、特に真空蒸着法、化学蒸着法、物理蒸着法、電気メッキ法或いは溶融法等を用いることができ、圧縮成形することが可能となる。
本発明で用いる樹脂は、熱可塑性樹脂或いは、熱硬化性樹脂を用いることができる。
熱可塑性樹脂は特に限定しないが、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネイト系樹脂、ポリフェニレン系樹脂等のエンジニアプラスチック樹脂などを用いることが可能である。
耐熱性がロータに求められる場合には、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)或いはフッ素樹脂等が適している。
耐熱性を必要としない場合は、POM、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)或いはポリ塩化ビニール(PVC)等を射出成形機にて樹脂を可塑させ、異方性磁石1をインサート金型内に挿入し、次いで熱可塑性樹脂をインサート金型内に射出、冷却固化する。また、流動性向上のため滑剤,安定剤,カップリング剤或いは、可塑剤等添加したものを用いると、特に極小の異方性磁石の内径を樹脂道にする場合に有効である。
本発明のロータの斜図及び断面図である。 本発明のロータの斜図及び断面図である。 本発明の異方性磁石の斜図である。 本発明の異方性磁石の斜図である。 従来例の異方性磁石の斜図である。 従来例の異方性磁石の斜図である。 本発明の異方性磁石を成形する磁場中成形金型構造の断面図である。 本発明の異方性磁石を成形するパンチの斜図である。 本発明の異方性磁石を成形する磁場中成形金型構造の斜図である。 本発明のインサート成形する成形金型構造の断面図である。 本発明の駆動モータを用いたシャッターを示す斜図である。 本発明の駆動モータを用いたシャッターを示す斜図である。 本発明の駆動モータを用いた光量調節器を示す斜図である。 本発明の駆動モータを用いた光量調節器を示す斜図である。
符号の説明
1,3,5,6,7,8,24,30 異方性磁石
1a 溝
1b,3b 配向方向
2,4,25,31 樹脂部
2a,4a 動力伝達部
2b,4b 軸
2c 位置決め突起部
3a 突起
9a 上パンチ
9b 上パンチ突起部
10 下パンチ
11 コア
12 ヨーク
13 磁場方向
14 配向コイル
15 異方性磁石粉末
16 非磁性ヨーク
17 スプール
18 スプールブッシュ
19 固定側型板
20 可動側型板
21 位置合わせガイドピン
22 受け板
23 エジェクターピン
26,32 コイル
27,33 コア
28 羽根
29 ピン
34 枠板

Claims (4)

  1. 円筒形の異方性磁石を用いたロータであって、
    前記異方性磁石の直径がφ0.1mm〜5mmであり、
    前記円筒は、平面部に突起部を有し、
    前記突起部は、中心軸から円周に設けられ
    力伝達部は前記平面上の突起部上ではない場所に設けられたことを特徴とするロータ。
  2. 請求項1に記載のロータを用いたことを特徴とする小型駆動モータ。
  3. 請求項2に記載の小型駆動モータを用いたことを特徴とするシャッター。
  4. 請求項2に記載の小型駆動モータを用いたことを特徴とする光量調節器。
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