JP4699247B2 - モータの速度制御装置 - Google Patents
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Description
前記速度制御装置100は、モータ101の回転速度を検出するエンコーダ102と、エンコーダ102の出力信号をモータ101の回転速度を表す電圧信号Vに変換する周波数・電圧変換器103と、モータ101の設定回転速度に対応する電圧信号Vsを出力可能な設定器104とを備えている。
エンコーダ102は、モータ101が所定角度回転する毎にパルス信号を出力できるように構成されている。周波数・電圧変換器103は、エンコーダ102のパルス信号が立ち上がる際に一定幅のパルスを発生させ、そのパルス列を平滑回路によってパルス密度に応じた電圧に変換する。即ち、モータ101の回転速度が増減すれば、パルス密度が増減し、平滑後の電圧信号Vはモータ101の回転速度に比例するようになる。
そして、モータ101の回転速度に対応する電圧信号V(周波数・電圧変換器103の電圧信号V)と、モータ101の設定回転速度に対応する電圧信号Vsとが比較器105で比較され、偏差(Vs−V)が減少するように制御部106がモータ101に供給する電力を調節する。
この問題を解決するため、上記平滑回路を使用せずに、モータの回転速度制御を行なう技術が特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載の速度制御装置120は、図6(A)に示すように、エンコーダ102のパルス信号間の時間T(パルス間隔T)をタイマカウンタ123で測定する。そして、測定したパルス間隔Tに対応するカウント値Cと、モータ101が設定回転速度で回転しているときのパルス間隔Ts(設定値Ts)に対応するカウント値Csとを比較し、偏差(Cs−C)が減少するように制御部106がモータ101に供給する電力を調節する。
ここで、パルス間隔Tは、モータ101の回転速度が増加すると減少し、モータ101の回転速度が減少すると増加する。即ち、パルス間隔Tは、モータ101の回転速度の逆数に比例している。しかし、上記した速度制御装置120では、パルス間隔Tの逆数を演算することなく、そのパルス間隔Tに対応するカウント値Cをそのまま使用してモータ101の速度制御を実施するため、ビット数の少ないマイコンで対応が可能となる。
一方、モータ101がN=100(回転/秒)で低速回転している場合(625カウント)に、そのモータ101の設定回転速度Nsを4%低下させた場合を考える。即ち、設定回転速度Ns=N−0.04N=100-0.04×100=96(回転/秒)となる。設定回転速度Ns=96(回転/秒)の場合、Ts=1÷96(秒)で、タイマカウンタの計数値C(C=Ts÷t)は651カウントとなる。即ち、低速回転時にモータ101の設定回転速度Nsを4%低下させた場合の偏差は、(Cs−C)=(Ts÷t)−(T1÷t)=651−625=26カウントとなる。
このように、上記した速度制御装置120では、高速回転時、及び低速回転時に共に4%速度誤差がある場合でも、偏差の値が大きく異なるという問題がある。即ち、同じ速度誤差でも、モータ101の低速回転時には偏差が大きく、高速回転時には偏差が小さくなり、低速から高速まで等しい精度で良好な制御を行なうことはできない。
請求項1の発明は、モータが所定角度回転する毎にパルス信号を出力するパルス信号出力手段と、前記パルス信号出力手段により出力されたパルス信号間の時間であるパルス間隔を測定するパルス間隔測定手段と、前記パルス間隔測定手段により測定された前記パルス間隔に対応する値と、前記モータの設定回転速度に対応する値との積を検出値とする検出値演算手段と、前記モータが設定回転速度で回転しているときの前記パルス間隔に対応する値と、前記モータの設定回転速度に対応する値との積を設定値とする設定手段と、前記設定手段の設定値と、前記検出値演算手段により求められた検出値との差である偏差が減少するように、前記モータに供給する電力を調節する制御手段とを有することを特徴とする。
したがって、検出値は、K×Ns×(1÷N)=K×(Ns÷N)で表される。
また、設定手段は、モータが設定回転速度Nsで回転しているときのパルス間隔に対応する値((1÷Ns)に比例)と、モータの設定回転速度Nsに対応する値(K×Ns)との積を設定値としている。このため、設定値は、K×Ns×(1÷Ns)=定数Kで表される。したがって、設定値は、設定回転速度Nsを低速から高速まで変化させても常に一定となる。
ここで、上記したように、検出値は、K×(Ns÷N)で表される。このため、モータの回転速度Nが設定回転速度Nsと一致している場合には、検出値は設定値Kと等しくなる。このため、偏差は零になる。
また、例えば、モータが回転速度Nで回転している場合に設定回転速度Nsを4%低下させた場合には、Ns=N−0.04N=0.96×Nとなり、検出値は、K×(Ns÷N)=0.96×Kとなる。同様に、設定回転速度Nsを4%上昇させた場合には、Ns=N+0.04N=1.04×Nとなり、検出値は、K×(Ns÷N)=1.04×Kとなる。
即ち、検出値は、モータの速度誤差に関係し、モータの回転速度には関係しない。このため、速度誤差が同じであれば、モータの低速回転時、あるいは高速回転時でも検出値は等しくなる。したがって、速度誤差が同じであれば、モータの低速回転時における偏差も高速回転時における偏差も等しくなる。そして、前記偏差が減少するように制御手段がモータに供給する電力を調節する。
このように、本発明によると、パルス間隔測定手段により測定されたパルス間隔に対応する値((1÷N)に比例する値)をそのままモータの速度制御に使用しており、前記パルス間隔の逆数からモータの回転速度Nを演算する処理を行なっていない。このため、モータの速度制御における演算が簡単になり、ビット数の少ないマイコン(例えば、8〜16ビットマイコン等)を使用してモータの速度制御が可能になる。
また、モータの設定回転速度Nsを低速から高速まで変化させても、設定値は常に一定(=K)である。このため、モータの設定回転速度Nsを低速から高速まで変化させても、実質的な定置制御と同様に取り扱うことができる。さらに、モータの速度誤差が同じであれば、モータの回転速度に係わり無く偏差は常に一定となるため、低速から高速まで等しい精度で良好な速度制御を実施できるようになる。
このため、操作手段により設定最低速度から設定最高速度まで連続的にモータの設定回転速度を変化させることができる。
以下、図1から図5に基づいて、本発明の実施形態1に係るモータの速度制御装置の説明を行なう。本実施形態に係る速度制御装置は、電動工具に使用されるモータの速度制御装置である。ここで、図1は実施形態1に係るモータの速度制御装置の制御ブロック図であり、図2は制御手段の構成図、図3はパルス間隔測定手段の動作原理を表す模式図である。また、図4はモータの駆動回路を表す模式図、図5はエンコーダを表す模式図である。
本実施形態に係るモータの速度制御装置10は、図1に示すように、エンコーダ12と、パルス間隔測定手段14と、検出値演算手段16と、設定手段18、及び制御手段20を備えている。
エンコーダ12は、図5の模式図に示すように、モータ11の回転軸11pと一体に回転する円盤12eと、その円盤12eの外周面に埋め込まれた複数の磁石12mと、前記円盤12eの外周面に接近して設置され、前記磁石12mの磁束を検知するピックアップコイル12cとから構成されている。磁石12mは円盤12eの円周方向において等間隔で配置されており、モータ11が所定角度回転する毎に各々の磁石12mがピックアップコイル12cの直近位置を通過するように構成されている。そして、各々の磁石12mがピックアップコイル12cの直近位置を通過する際、電磁誘導によりピックアップコイル12cに電圧が発生する。即ち、モータ11が所定角度回転する毎にピックアップコイル12cに電圧が発生し、エンコーダ12は前記ピックアップコイル12cの電圧に基づくパルス信号を出力する。
このように、モータ11が所定角度回転する毎にパルス信号が出力される構成のため、モータ11の回転速度が増加すればパルス信号間の時間であるパルス間隔は短くなり、モータ11の回転速度が減少すれば前記パルス間隔は長くなる。
即ち、前記エンコーダ12が本発明のパルス信号出力手段に相当する。
パルス間隔測定手段14は、図1に示すように、エンコーダ12から出力されたパルス信号のパルス間隔Tを測定する手段であり、タイマカウンタにより構成されている。タイマカウンタは、図3に示すように、エンコーダ12から出力された先のパルス信号の立ち上がりタイミングから次のパルス信号の立ち上がりタイミングまで一定の発振周期tに基づいて計数を行なう。そして、前記計数値Cからパルス間隔Tを求める。即ち、タイマカウンタの計数値をCとすると、計数値Cとパルス間隔Tとは、次の関係で表される。C=T÷t(カウント)
ここで、本実施形態のタイマカウンタでは、発振周期tは、16μ秒に設定されている。
即ち、タイマカウンタの計数値Cが本発明のパルス間隔に対応する値に相当する。
検出値演算手段16は、図1に示すように、パルス間隔測定手段14により測定されたパルス間隔Tの計数値Cと、モータ11の設定回転速度Nsに対応する値とを乗算して、その積を制御系の検出値Dとする部分である。
ここで、モータ11の設定回転速度Nsは、図1に示すように、ボリューム抵抗16bで0〜100%まで可変可能に構成されている。本実施形態では、ボリューム抵抗16bが0%のときに設定回転速度Ns=0(回転/秒)であり、ボリューム抵抗16bが100%のときに設定回転速度Ns=510(回転/秒)に設定されている。ボリューム抵抗16bの出力信号(アナログ信号)は、例えば、8ビットのA/D変換器16tによってディジタル信号に変換される。即ち、設定回転速度Ns=0(回転/秒)で、ボリューム抵抗16bが0%のときに、A/D変換器16tの出力は0となるように設定される。また、設定回転速度Ns=510(回転/秒)で、ボリューム抵抗16bが100%のときに、A/D変換器16tの出力は255(=28−1)となるように設定される。このため、設定回転速度Nsが、例えば、510(回転/秒)の場合、設定回転速度Nsに対応する値(AD変換値)Nscは255となる。したがって、Nsc=(255÷510)×Ns=0.5×Nsで表せる。
そして、検出値演算手段16により演算される検出値Dは、設定回転速度Nsに対応するAD変換値Nscと計数値Cとの積、即ち、Nsc×Cで表される。即ち、ボリューム抵抗16bが本発明の操作手段に相当する。
設定手段18は、モータ11が設定回転速度Nsで回転しているときのパルス間隔Tsの計数値Csと、モータ11の設定回転速度Nsに対応するAD変換値Nscとを乗算して、その積を設定値Kとする。
モータ11が設定回転速度Nsで回転しているときのパルス間隔Tsは、(1÷Ns)÷e(秒)で表される。ここで、eは、モータ11一回転あたりのエンコーダ12のパルス信号発生数である。以下、説明を簡単にするため、e=1として説明を行なう。
e=1であるため、モータ11が設定回転速度Nsで回転しているときのタイマカウンタの計数値Csは、Cs=Ts÷t=(1÷Ns)÷t(カウント)となる。
また、設定回転速度Nsに対応するAD変換値Nscは、上記したように、Nsc=0.5×Nsである。
前述のように、設定手段18の設定値Kは、モータ11が設定回転速度Nsで回転しているときのパルス間隔Tsの計数値Csと、設定回転速度Nsに対応するAD変換値Nscとの積、即ち、Cs×Nscで表される。
このため、設定値Kは、Cs×Nsc=((1÷Ns)÷t)×0.5×Ns=0.5÷tとなる。ここで、t=16(μ秒)である。したがって、設定値Kは、31250となる。即ち、ボリューム抵抗16bを操作して、設定回転速度Nsを低速から高速まで任意に変化させても設定値Kは常に一定値(=31250)に保持される。
このため、検出値D=Nsc×Cの式を変形すると、Nsc×C=0.5×Ns×((1÷N)÷t)=(0.5÷t)×(Ns÷N)=設定値K×(Ns÷N)となる。
したがって、モータ11の実際の回転速度Nが設定回転速度Nsに等しい場合には、上式の(Ns÷N)=1となり、検出値Dは設定値K(=31250)に等しくなる。このため、偏差E=設定値K−検出値Dは零となる。
また、モータ11の実際の回転速度Nが設定回転速度Nsより大きい場合には、(Ns÷N)<1となり、検出値Dは設定値Kよりも小さくなって、偏差Eは正の値になる。
逆に、モータ11の実際の回転速度Nが設定回転速度Nsより小さい場合には、(Ns÷N)>1となり、検出値Dは設定値Kよりも大きくなって、偏差Eは負の値になる。
このように、検出値Dは、実際の回転速度Nと設定回転速度Nsとの比、即ち、(Ns÷N)に比例する。このため、モータ11の速度誤差ΔNに起因した検出値Dの変動ΔDが、例えば、モータ11の回転速度によって変化するような不具合はない。
制御手段20は、設定値Kと検出値Dとの偏差Eが減少するように、モータ11に供給する電力を調節する部分である。
制御手段20は、図2に示すように、増幅部22と、コントロールゲート部24と、モータ駆動部26とから構成されている。
増幅部22は偏差Eを増幅する部分である。
コントロールゲート部24は、増幅部22の出力信号を制限してモータ駆動部26に出力する部分である。即ち、コントロールゲート部24は、増幅部22の出力信号が負〜0の場合には出力信号Pを最小値0にし、増幅部22の出力信号が最大値Tmを超えた場合には出力信号Pを最大値Tmに制限するように構成されている。したがって、コントロールゲート部24は、最小値0〜最大値Tmの間でリニヤに変化する信号Pを出力可能に構成されている。
モータ駆動部26は、コントロールゲート部24の出力信号Pに基づいてモータ11を駆動させる部分である。モータ駆動部26は、スイッチング素子26s(図4参照)と、そのスイッチング素子26sに対するゲートパルスの入力タイミングをコントロールゲート部24の出力信号Pに基づいて調整するゲートパルス調整部26cとを備えている。
コントロールゲート部24の出力信号P(0〜Tm)は、図4(B)に示すように、電源電圧波形の位相0°〜位相180°(同様に位相180°〜位相360°)に対応している。なお、電源電圧波形の位相0°〜位相180°間の制御も、位相180°〜位相360°間の制御も同様のため、以下、電源電圧波形の位相0°〜位相180°間の制御について説明する。
ゲートパルス調整部26cは、コントロールゲート部24の出力信号P(0〜Tm)に基づいて、電源電圧波形の位相0°〜位相180°の間でスイッチング素子26sのゲート26gに対してゲートパルスを出力する。即ち、コントロールゲート部24の出力信号P=0(最小値)の時には、ゲートパルス調整部26cは電源電圧波形の位相0°のタイミングでゲート26gに対してゲートパルスを出力する。これによって、スイッチング素子26sは電源電圧波形の位相0°〜位相180°の間で導通し、導通時間が最大になることで、モータ11のパワーは最大になる。
また、コントロールゲート部24の出力信号P=1/2Tmの時には、図4(B)に示すように、ゲートパルス調整部26cは電源電圧波形の位相90°のタイミングでゲート26gに対してゲートパルスを出力する。これによって、スイッチング素子26sは電源電圧波形の位相90°〜位相180°の間で導通し、導通時間が半分になることで、モータ11のパワーは約半分になる。
同様に、コントロールゲート部24の出力信号P=Tm(最大値)の時には、ゲートパルス調整部26cは電源電圧波形の位相180°のタイミングでゲートパルスを出力する。これによって、スイッチング素子26sは非導通状態に保持され、モータ11のパワーは零になる。
本実施形態に係るモータ11の速度制御装置10を備える電動工具が使用されている状態で負荷が増加し、モータ11の回転速度Nが設定回転速度Nsよりも低下すると、検出値D=K×(Ns÷N)>設定値Kとなり、偏差Eは負の値になる。
偏差Eが負の値の場合、制御手段20のコントロールゲート部24は出力信号Pを最小値0にするため、モータ駆動部26のゲートパルス調整部26cは電源電圧波形の位相0°のタイミングでゲート26gに対してゲートパルスを出力する。これにより、スイッチング素子26sは電源電圧波形の位相0°〜位相180°の間で導通し、モータ11のパワーは最大になる。即ち、モータ11は、回転速度Nが増加する方向に制御される。
そして、モータ11の回転速度Nが徐々に増加して、回転速度Nが設定回転速度Nsを超えると、検出値D=K×(Ns÷N)<設定値Kとなり、偏差Eは正の値になる。
偏差Eが正の値で、制御手段20のコントロールゲート部24の出力信号Pが0〜Tmの間では、ゲートパルス調整部26cは電源電圧波形の位相0°〜180°の間(x°)のタイミングでゲートパルスを出力する。これにより、スイッチング素子26sは電源電圧波形の位相x°〜位相180°の間で導通し、モータ11のパワーは減少する。これによって、モータ11は、回転速度Nが低下する方向に制御される。
このとき、さらに負荷の減少等によりモータ11の回転速度Nが増加すると、偏差Eは正の値のまま増加する。そして、コントロールゲート部24の出力信号Pが最大値Tmになると、ゲートパルス調整部26cは電源電圧波形の位相180°のタイミングでゲートパルスを出力する。これにより、スイッチング素子26sは非導通状態に保持され、モータ11のパワーは零になる。
例えば、モータ11がN=500(回転/秒)で回転しているときに、設置回転速度Nsを4%増加させた場合(速度誤差4%)、Ns=N+0.04N=1.04N=520(回転/秒)となる。前述のように、検出値D=K×(Ns÷N)で表されるため、検出値D=K×1.04となる。前述のように、K=31250であるため、検出値D=32500となる。
したがって、偏差E=設定値K−検出値D=31250−32500=−1250となり、コントロールゲート部24の出力信号Pは0となって、モータ11の回転速度Nが増加する方向に制御される。
同様に、モータ11がN=50(回転/秒)で回転しているときに、設置回転速度Nsを4%増加させた場合(速度誤差4%)、Ns=N+0.04N=1.04N=52(回転/秒)となる。前述のように、検出値D=K×(Ns÷N)で表されるため、検出値D=K×1.04となる。前述のように、K=31250であるため、検出値D=32500となり、偏差E=31250−32500=−1250となる。
即ち、検出値Dはモータ11の速度誤差に関係し、モータ11の回転速度Nには関係しない。このため、モータ11の速度誤差が同じであれば、モータ11の回転速度Nに係わり無く偏差Eは常に一定となる。
本実施形態に係るモータの速度制御装置10によると、パルス間隔測定手段14により測定されたパルス間隔Tに対応する計数値C((1÷N)に比例する値)をそのままモータ11の速度制御に使用しており、パルス間隔Tの逆数からモータの回転速度Nを演算する処理を行なっていない。このため、モータ11の速度制御における演算が簡単になり、ビット数の少ないマイコン(例えば、8〜16ビットマイコン等)を使用してモータ11の速度制御が可能になる。
また、モータ11の設定回転速度Nsを低速から高速まで変化させても、設定値Kは常に一定である。このため、モータ11の設定回転速度Nsを低速から高速まで変化させても、実質的な定置制御と同様に取り扱うことができる。さらに、検出値Dはモータ11の速度誤差に関係し、モータ11の回転速度Nには関係しない。このため、モータ11の速度誤差が同じであれば、モータ11の回転速度Nに係わり無く偏差Eは常に一定となる。したがって、低速から高速まで等しい精度で良好な速度制御を実施できるようになる。
また、設定回転速度Nsに対応するAD変換値Nscを連続的に変化させることが可能な操作手段(ボリューム抵抗16b)を備えているため、設定最低速度から設定最高速度まで連続的にモータの設定回転速度Nsを変化させることができる。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、エンコーダ12の磁石12mを90°間隔に配置した例を示したが、磁石12mの数や間隔は適宜変更可能である。
また、パルス測定手段14を構成するタイマカウンタとして、発振周期t=16μ秒のタイマカウンタを使用する例を示したが、タイマカウンタの種類は適宜変更可能である。
また、制御手段20において、コントロールゲート部24は、偏差Eが負〜0の場合には出力信号Pを0にする例を示したが、偏差Eとコントロールゲート部24の出力信号Pとの関係はモータ11が使用される電動工具の種類に応じて適宜変更可能である。
12 エンコーダ(パルス信号出力手段)
14 パルス間隔測定手段
16 検出値演算手段
16b ボリューム抵抗(操作手段)
18 設定手段
20 制御手段
C 計数値(パルス間隔に対応する値)
D 検出値
K 設定値
Ns 設定回転速度
Nsc AD変換値(設定回転速度に対応する値)
N 回転速度
E 偏差
Claims (2)
- モータが所定角度回転する毎にパルス信号を出力するパルス信号出力手段と、
前記パルス信号出力手段により出力されたパルス信号間の時間であるパルス間隔を測定するパルス間隔測定手段と、
前記パルス間隔測定手段により測定された前記パルス間隔に対応する値と、前記モータの設定回転速度に対応する値との積を検出値とする検出値演算手段と、
前記モータが設定回転速度で回転しているときの前記パルス間隔に対応する値と、前記モータの設定回転速度に対応する値との積を設定値とする設定手段と、
前記設定手段の設定値と、前記検出値演算手段により求められた検出値との差である偏差が減少するように、前記モータに供給する電力を調節する制御手段と、
を有することを特徴とするモータの速度制御装置。 - 請求項1に記載されたモータの速度制御装置であって、
設定回転速度に対応する値を連続的に変化させることが可能な操作手段を備えていることを特徴とするモータの速度制御装置。
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