JP4613532B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、産業分野における搬送、加工、印刷、成型、工作機械等に適用される電動モータを制御するモータ制御装置であって、電動モータ側に設けられた作動検出部とモータの制御駆動部との間のデータ伝送を良好に行うことができるモータ制御装置に関する。
従来のモータ制御装置においては、電動モータの作動状態即ち回転速度、回転位置、温度などを検出するモータ作動検出部を備えており、このモータ作動検出部で検出した作動状態に応じて電動モータに供給する電圧を制御するようにしている。
ここで、例えばモータ作動検出部がモータ回転位置を検出するエンコーダ等の位置検出器で構成されている場合について説明する。
位置検出器が適用される高速で高精度な制御が要求される産業分野においては、電動モータとして高精度な位置決めができる永久磁石を使用したサーボモータモータが適用され、このサーボモータとモータ回転角を検出するエンコーダとの組み合わせで利用されている。
このようなサーボモータの制御システム構成の一般例としては、図14に示すものが知られている。
この制御システムは、サーボモータ2と、このサーボモータ2の回転速度及び回転位置を制御する制御アンプ1と、サーボモータ2の回転位置を検出するエンコーダ3とを備えている。
通常、サーボモータ2は駆動する機構部に組込まれるので、制御アンプ1とは離れた位置に配置される。そして、サーボモータ2と制御アンプ1との間がUVW相の三相電力線によって接続され、制御アンプ1とエンコーダ3との間は伝送線によって接続される。
制御アンプ1は、速度指令値wr* が入力され、この速度指令値wr* に基づいてサーボモータ2の回転速度を制御する電流指令値を出力する速度制御器81と、この速度制御器81から出力される電流指令値から後述するdq座標変換器85から出力されるdq座標に変換された電流検出値を減算する減算器83とを備えている。この減算器83から出力される電流指令値と電流検出値との偏差が比例積分制御によりサーボモータ2へ印加する電圧を制御するPI制御器86に供給され、このPI制御器86から出力されるdq座標軸上の電圧指令値がUVW変換器87に供給されて、UVWの三相電圧指令値に変換され、この三相電圧指令値がパルス幅変調回路88に供給される。このパルス幅変調回路88は、三角波発生回路90と、この三角波発生回路90から出力される三角波と三相電圧指令値とが入力される比較器91とを有し、比較器91から出力されるパルス幅変調(PWM)信号をインバータ89に出力し、このインバータ89でサーボモータ2を駆動する。
このインバータ89から出力される三相電流値が電流検出器92で検出され、これがA/D変換器84でデジタル信号に変換されてdq座標変換器85に供給される。
一方、サーボモータ2の回転位置がエンコーダ3で検出され、このエンコーダ3から送信されるサーボモータ回転位置情報がエンコーダ伝送部82で取込まれ、モータ回転位置情報を速度制御器81及びdq変換器85に供給する。
そして、制御アンプ1とエンコーダ3とは、動作に必要な電源を供給するラインとデータ伝送を行うラインとの2種類のラインの計4線で接続される。
このようなモータ制御装置で使用するエンコーダ信号伝送方式としては、例えば回転機の1回転内の位置を検出する1回転データ検出部と、回転機の正逆方向の回転回数を計数する多回転データ検出部と、エンコーダ内の異常検出及びエンコーダ情報を保持するステータス検出部とからなる信号検出部と、これら信号検出部の各々のデータをシリアルデータ列に変換し出力するデータ出力回路と、データ出力回路のデータを出力するタイミングを決める上位システムなどからの指令を受信するデータ入力回路と、データ入力回路とデータ出力回路の切換えをする双方向バッファとからなるデータ入・出力部と、主電源OFF時に上記多回転データ検出部を動作させるバックアップ回路と、主電源のON/OFF状態を監視する電源ON/OFF検出回路とからなる電源制御部と、上位システムなどからの指令をデータ入・出力部により受信し、もくしは回転機に具備したコネクタ又はケーブル線を用いた書き込み制御信号線を介して受信するエンコーダ番号などの識別情報を記憶する回路部を備えており、エンコーダの入出力信号ラインを共用化し複数構成で使用する場合の主電源ON後のエンコーダ信号の出力形態を、上位システムからの要求に対してエンコーダ個別に1対1で出力する形態、もくしは上位システムからの要求にかかわらず主電源ONするとエンコーダ識別情報の順に順次連続した出力形態で信号入・出力するようにした多重伝送方式エンコーダが提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、他のエンコーダ信号伝送方式として、互いに90度位相差を有するA,B2相のインクリメンタル信号と、1回転中の原点を示す基準信号Z相と、三相ACサーボモータの相励磁切替信号(コミュテーション信号)CS1,CS2,CS三相とを出力する原信号出力部と、エンコーダ主電源の投入状態を検出する電源ON/OFF検出回路と、A,B2相の位相によりカウントアップパルス及びダウンパルスを出力する方向弁別回路と、カウントデータのプリロードができ前記方向弁別回路の出力パルスをカウントする第1のアップダウンカウンタ及び第2のアップダウンカウンタと、電源ON後のA,B2相のレベルにより前記第1のアップダウンカウンタにプリロードする初期データを出力する初期値検出回路と、エンコーダの1回転当たりの分解能を設定するパルス数設定値と前記A,B相と基準信号Z相と前記第2のアップダウンカウンタからのカウントデータより第2のアップダウンカウンタへ供給するプリロードデータとこのデータをロードするためのプリロード信号と初回の基準信号Z相の検出有無を示すプリロードフラグを出力するパルス数判別回路と、外部からのデータ要求信号を受信し要求信号受信と同時に前記原信号出力部からのCS1,CS2,CS三相と前記第1のアップダウンカウンタ及び第2のアップダウンカウンタからのデータとプリロードフラグを保持、かつシリアルデータに変換し出力するデータ送受信回路とを備えたロータリエンコーダが提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開平8−233599号公報(第1頁〜第5頁、図1,図2) 特開2001−116589号公報(第1頁〜第6頁、図1)
しかしながら、図14に示すサーボモータの制御システムにあっては、制御アンプ1のインバータ89から出力されるサーボモータ出力はパルス幅変調されているため、スイッチング動作によるノイズ発生源となっている。そのため、エンコーダ3と制御アンプ1間のデータ伝送への影響を避けるために、このデータ伝送線と三相電力線とは離して設置するなど配線上の配慮が必要であり、機器へのサーボ組込みに対する制約となっている。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、インバータによるスイッチングノイズの影響を低減して制御部と検出部との間のデータ伝送の信頼性を向上することができるモータ制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係るモータ制御装置は、電動モータの回転速度及び回転位置の少なくとも一方を検出して、検出情報を出力するモータ作動検出部と、該モータ作動検出部から出力される検出情報に基づいてパルス幅変調方式のインバータを制御することにより、前記電動モータの回転速度及び回転位置の少なくとも一方を制御する制御部とを備え、前記モータ作動検出部及び前記制御部間で検出情報の伝送を行うモータ制御装置において、
前記モータ作動検出部は、前記インバータから前記電動モータへ出力される出力電圧を検出し、検出した出力電圧に基づいてパルス幅変調信号を形成する三角波信号の頂点位置及び底点位置における当該パルス幅変調信号のパルスエッジを含まないパルス幅の伝送タイミングを検出するタイミング検出手段を有し、前記制御部からのデータ要求を受けたときに、前記タイミング検出手段で検出した伝送タイミングで前記検出情報を前記制御部に出力するように構成されていることを特徴としている。
また、請求項2に係るモータ制御装置は、請求項1に係る発明において、前記タイミング検出手段は、前記インバータの三相出力の電圧変化の時間間隔を1相毎に計測し、計測した各相の電圧変化の時間間隔の平均値に基づいてパルス幅変調信号のパルスエッジが存在しない前記三角波信号の頂点位置及び底点位置の位相を検知する位相検知手段を備えていることを特徴としている。
さらに、請求項3に係るモータ制御装置は、請求項2に係る発明において、前記位相検手段は、前記インバータの三相出力の電圧変化の時間間隔を1相毎に計測し、計測した各相の電圧変化の時間間隔の平均値を算出する三相エッジ平均化部と、前記平均値に基づいてパルス幅変調用三角波の頂点位置及び底点位置を検出して出力するPLL部とを備えていることを特徴としている。
さらにまた、請求項4に係るモータ制御装置は、請求項2又は3に係る発明において、前記タイミング検出手段は、前記インバータの三相出力における電圧変化の時間間隔を1相毎に計測し、計測した三相出力の時間間隔と当該時間間隔の平均値とをもとに前記インバータの出力電圧率を判定し、出力電圧率が設定値を超えたときに検出情報の伝送タイミングを切換えるように構成されていることを特徴としている。
なおさらに、請求項5に係るモータ制御装置は、請求項1〜4の何れか1つの発明において、前記制御部は、前記インバータの出力電圧を切換える三角波発生器と、該三角波発生器の三角波出力パターンを変化させるパターン変化手段とを備え、前記モータ作動検出部は、前記パターン変化手段で変化させた三角波出力パターンの変化を検知するパターン変化検知手段を備え、前記制御部は、前記パターン変化手で三角波出力パターン変化させることにより前記モータ作動検出部に対して当該モータ作動検出部の動作に関する指令を送信するように構成されていることを特徴としている。
請求項1に係る発明によれば、インバータから電動モータへ出力される出力電圧を検出し、検出した出力電圧に基づいてパルス幅変調信号のパルスエッジを含まない伝送タイミングを検出し、これによってパルス幅変調用三角波キャリアの山又は谷のスイッチングノイズの少ない期間に、モータ作動検出部と制御部との間の通信タイミングを設定することにより、スイッチングノイズのデータ伝送への影響を低減させ、電動モータへの電力線とモータ作動検出部と通信線とを近接させて設置することができ、機器へのサーボ組込みの制限を減少させることができるという効果が得られる。
また、請求項2に係る発明によれば、インバータの三相出力における電圧変化の時間間隔を計測し、計測した各相の時間間隔に基づいてインバータの搬送波即ち三角波の位相即ち底点位置及び頂点位置を正確に検出することができるという効果が得られる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、PLL部でインバータの出力電圧の変化に同期するタイミング信号を正確に形成することができるという効果が得られる。
さらにまた、請求項4に係る発明によれば、インバータの三相出力における電圧変化の時間間隔と、各時間間隔の平均値とを基にインバータの出力電圧率を判定し、出力電圧率が所定値例えば100%に近い値を超えたときに検出情報の伝送タイミングを切換えることにより、スイッチング期間が短い場合でも正確に検出情報を伝送することができるという効果が得られる。
なおさらに、請求項5に係る発明によれば、パターン変化手段で三角波発生器の三角波出力パターンを変化させ、この三角波出力パターンの変化をモータ作動検出部に設けたパターン変化検知手段で検知することにより、三角波出力パターンの変化をモータ作動検出部の動作に関する指令として使用することができ、制御部とモータ作動検出部との間の伝送線をモータ作動検出部からの検出情報の伝送専用とすることができ、検出情報の伝送頻度を高めて、分解能の高い高精度のモータ制御を行うことができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す概略構成図であり、図中、1は100V又は200Vの三相電力が入力されてモータ制御出力を出力する制御手段としての制御アンプであって、この制御アンプ1から出力されるモータ制御出力が三相電力線5を介して永久磁石モータで構成される電動モータとしてのサーボモータ2に入力される。
このサーボモータ2には、その回転軸の回転角即ち回転位置を検出するモータ作動検出部としてのロータリ式のエンコーダ3が取付けられ、このエンコーダ3で検出した回転角データが2本の信号線4a及び4bを有するエンコーダ信号線4を介して制御アンプ1へ伝送される。
エンコーダ3は、図2に示すように、アルミニウムを切削加工して形成した大内径部及び小内径部を有して円筒状に形成されたエンコーダケース11と、エンコーダケース11の左端を閉塞するプリント基板12と、エンコーダケース11の小円形部の内周面に、2個のベアリング13a及び13bを介して回転自在に支持されたアルミニウム製の中空軸16とを有する。
中空軸16とプリント基板12との間には1回転に1パルス以上のパルスを出力し、そのパルス数と回転方向を検出するための磁気的パルスエンコーダ部17が形成され、エンコーダケース11とプリント基板12との間には1回転以内の絶対角度を検出する一回転光学式アブソリュートエンコーダ部18が形成されている。
磁気的パルスエンコーダ部17は、中空軸16の左端に取付けられたリング状の磁気式パルスエンコーダ用磁石19と、プリント基板12の裏面側における磁気式パルスエンコーダ用磁石19と対向する位置に配設された磁気センサ20とで構成されている。
光学式アブソリュートエンコーダ部18は、中空軸16に取付けられた磁気式パルスエンコーダ用磁石19の左表面にアルミニウム板等の非磁性材で形成されたスペーサ21を介して接着された外周部に複数のスリットパターンを形成し且つ不透明なフィルム又はプラスチック板等により形成された回転スリット板22と、この回転スリット板22のスリット部を挟むようにエンコーダケース11とプリント基板12とに対向配置された発光素子23及び受光素子24とで構成されている。
そして、エンコーダ3は、図3に示すように、後述する制御アンプ1のインバータ89から出力される三相電圧をモニタしてパルス幅変調(PWM)用三角波タイミングを抽出し、PWMスイッチングの影響を受けないデータ伝送スタートのタイミング信号を出力するタイミング検出手段としてのPWMタイミング検出部25と、このPWMタイミング検出部25のタイミング信号及び磁気的パルスエンコーダ部17及び光学式アブソリュートエンコーダ部18で検出されるパルス信号とが入力されるエンコーダ伝送処理部26とを備えている。
PWMタイミング検出部25は、図4に示すように、制御アンプ1のインバータ89から出力されるパルス幅変調出力電圧がコンデンサ27u〜27w及び分圧回路28u〜28wを介して一方の入力端子に入力され、他方の入力端子に基準電圧が入力され、パルス幅変調出力電圧が基準電圧未満であるときに低レベル、基準電圧を超えたときに高レベルとなる比較信号を出力する比較器29u、29v及び29wと、これら比較器29u〜29wから出力される比較信号に基づいて各パルス幅変調出力電圧のエッジ立ち上がり時間の平均時間を算出する三相エッジ平均化部30と、この三相エッジ平均化部30で演算した平均時間に基づいてパルス幅変調用三角波の頂点位置及び底点位置を検出して、これらに対応する頂点検出信号及び底点検出信号を出力するデジタルPLL(フェーズロックループ)部31とを備えている。ここで、三相エッジ平均化部30とデジタルPLL部31とが位相検知手段に対応している。
このPWMタイミング検出部25で、パルス幅変調用三角波の頂点及び底点を検出する原理は、パルス幅変調用三角波信号が図5(a)に示すように時点t0で底点から徐々に増加して時点t2で頂点に達し、その後徐々に減少して時点t4で底点に達し、さらに時点t6で頂点に達し、時点t8で底点に達するものとする。このときのインバータ89から出力されるU相、V相及びW相のパルス幅変調出力電圧は、スイッチング素子によるオンオフ動作によって形成されるため、図5(b)、(c)及び(d)に示すように、高レベルと低レベルとを繰り返すことになる。
このとき、パルス幅変調用三角波が底点となる時点t0からU相パルス幅変調出力電圧が高レベルに立ち上がるエッジまでの時間をTuとし、同様にV相パルス幅変調出力電圧及びW相パルス幅変調出力電圧が高レベルに立ち上がるエッジまでの時間を夫々Tv及びTwとしたとき、どのような位相状態であろうとも、三相交流波形はsin(ωt)+sin(ωt+2π/3)+sin(ωt+4π/3)=0という関係があるため、三角波の底点から底点までの一周期の時間をTcとすると、Tu〜TwとTcとの関係は下記(1)式で表すことができる。
(Tu+Tv+Tw)/3=Tc/4 …………(1)
このため、三相エッジ平均化部30でエッジ立ち上がり時間Tu〜Twの平均時間を求めれば、これが三角波のTc/4に対応する時間Tpに相当することから、デジタルPLL部31で、時間TpからTc/4分の時間を計測することにより、時点t2の頂点位置を検出することができ、3Tc/4分の時間を計測することにより、三角波の底点位置を検出することができる。実際上は、一つ前の三角波に対応する各相のパルス幅変調出力電圧の低レベルとなっている時間を計測し、これを1/2にすることにより、Tu〜Twを算出し、何れか一相例えばU相に着目して、パルス幅変調出力電圧の立ち下がりエッジから時間Tuが経過した時点をt0として設定すればよい。
またエンコーダ伝送処理部26は、エンコーダ信号線4に接続された送信回路32及び受信回路33と、これら送信回路32及び受信回路33が接続されたエンコーダ制御回路34とで構成されている。
さらに、エンコーダ制御回路34は、制御アンプ1から後述するように送信される回転角データ要求を受信回路33で受信すると、磁気的エンコーダ部17で検出されるサーボモータ2の回転方向と回転角を表すパルス信号と、光学式アブソリュートエンコーダ部18で検出されるサーボモータ2の1回転内の絶対角を表すパルス信号とに基づいてサーボモータ2の回転角データを演算し、演算した回転角データをPWMタイミング検出部25から入力される頂点検出信号のタイミングで送信回路32に出力する。
また、制御アンプ1は、図6に示すように、外部から入力される速度指令値が速度制御器81に入力され、この速度制御器81にはロータリエンコーダ3からエンコーダ信号線4を介して入力されるサーボモータ2の回転角データを取込むエンコーダ伝送部82からの回転位置情報が速度フィードバック値として入力され、速度指令値と速度フィードバック値との偏差が演算され、これに基づいてサーボモータ2の直交するdq座標軸上の2相電流指令値Id* 及びIq* を出力する。
この速度制御器81から出力される電流指令値Id* 及びIq* は、減算器83に供給され、この減算器83で、後述するインバータからサーボモータ2に出力されるUVW相の電流検出値をA/D変換器84でデジタル値に変換し、このデジタル値をdq変換器85で変換したサーボモータ2の直交するdq座標軸上の2相電流Id,Iqを減算して、両者の偏差を算出し、この偏差がPI制御器86に供給される。
このPI制御器86では、入力される2相電流偏差に対して比例積分制御を行うことにより、サーボモータ2へ印加するdq2相電圧を形成し、このdq2相電圧をUVW変換器87でサーボモータ2に印加するUVW相の電圧指令値に変換し、変換した三相電圧指令値をパルス幅変調回路88に供給してパルス幅変調してからインバータ89に供給してサーボモータ2に供給するモータ制御信号を形成する。
ここで、パルス幅変調回路88は、所定周波数の搬送波としての三角波を形成する三角波発生器90と、この三角波発生器90から出力される三角波信号とUVW変換器87から出力される三相電圧指令値とを比較する比較器91とで構成されている。
また、インバータ89は、図7に示すように、三相交流電源を直流変換するダイオード整流器95と、このダイオード整流器95の出力信号を平滑化するインダクタ96及びコンデンサ97とで構成される平滑化回路98と、この平滑化回路98から出力される直流をパルス幅変調処理するインバータ主回路99とで構成されている。インバータ主回路99は、サーボモータ2に供給するUVWの三相出力に対応するスイッチング素子SUU,SUV及びSUWを有する上アーム回路99Uと、同様にサーボモータ2に供給するUVWの三相出力に対応するスイッチング素子SLU,SLV及びSLWを有する下アーム回路99Lとを有し、上アーム回路99Uの各スイッチング素子SUU,SUV及びSUWのベースには比較器91から出力されるUVW相のパルス幅変調信号がそのまま供給され、下アーム回路99Lの各スイッチング素子SLU,SLV及びSLWのベースには比較器91から出力されるUVW相のパルス幅変調信号が反転されて入力されることにより、サーボモータ2に対するUVW相出力が形成され、これがサーボモータ2に供給される。
そして、UVW変換器87から出力される三相電圧指令値とパルス幅変調回路88の三角波発生回路90から出力される三角波信号とがエンコーダ伝送タイミング生成回路100に入力される。このエンコーダ伝送タイミング生成回路100では、入力される三相電圧指令値と三角波信号とに基づいて三角波信号の底点位置及び頂点位置で且つパルス幅変調信号のパルスエッジを含まないパルス幅即ちU相、V相及びW相のパルス幅変調信号及びその反転信号を個別にアンド回路に供給することにより、U相、V相及びW相のパルス幅変調信号及びその反転信号の最小幅のパルス幅と等しいパルス幅の伝送タイミング信号を形成し、形成した伝送タイミング信号をA/D変換器84に出力すると共に、三角波信号の頂点を検出し、この頂点検出信号をエンコーダ伝送部82に出力する。
A/D変換器84では、伝送タイミング信号がオン状態である区間電流検出器92で検出したインバータ89から出力される各相電流をデジタル値に変換してdq変換器85に出力する。このdq変換器85ではエンコーダ伝送部82から入力される回転位置データをもとに各相電流検出値をdq変換して減算器83に出力する。
また、エンコーダ伝送部82では、エンコーダ伝送タイミング生成回路100から頂点検出信号が入力されたときにエンコーダ3に対してエンコーダ信号線4を介して回転角データ要求を送信すると共に、エンコーダ3から受信した回転位置データを速度制御器81及びdq変換器85に供給する。
そして、制御アンプ1からサーボモータ2への出力電力線と、制御アンプ1とエンコーダ3との間のエンコーダ信号伝送線4とが同一多心ケーブル内の電線を使用して配線されている。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、制御アンプ1の速度制御器81に“0”の速度指令値が入力されていると共に、サーボモータ2が停止しており、インバータ89から出力されるU相、V相及びW相のモータ制御信号も“0”であるものとする。このサーボモータ停止状態でも、制御アンプ1のエンコーダ伝送部82とエンコーダ3との間が図示しない電源供給線で接続されているので、送信回路32、受信回路33、エンコーダ制御回路34、磁気的エンコーダ部17及び光学的アブソリュートエンコーダ部18に動作のために必要な電力が供給されるので、エンコーダ3が正常な動作状態に維持される。
このサーボモータ停止状態で、所望の速度指令値が速度制御器81に入力されると、エンコーダ伝送部82から入力される回転速度フィードバック信号が“0”であるので、両者の偏差即ち速度指令値に応じた電流指令値Id* 及びIq* が減算器83に出力される。この減算器83にはインバータ89から出力されるU相、V相及びW相のモータ制御信号が“0”であるので、dq変換器85から“0”のdq2相電流Id及びIqが入力されることになり、電流指令値Id* 及びIq* がそのままPI制御部86に出力される。
このPI制御部86では、電流指令値Id* 及びIq* に対して比例積分制御を行って、dq2相電圧指令値Vd* 及びVq* をUVW変換器87に出力し、このUVW変換器87でU相、V相及びW相の三相電圧指令値に変換し、この三相電圧指令値をパルス幅変調回路88及びエンコーダ伝送タイミング生成回路100に供給する。
このため、パルス幅変調回路88では、図8(a)に示すように、三角波発生器90から出力される三角波とUVW変換器87から出力されるU相、V相及びW相の三相電圧指令値とを比較器91で比較することにより、この比較器91から図8(b)〜(d)に示すU相、V相及びW相のパルス幅変調信号が出力され、これらがインバータ89の上アーム回路99Uのスイッチング素子SUU、SUV及びSUWにそのまま供給されると共に、下アーム回路99Lのスイッチング素子SLU、SLV及びSLWに反転即ち逆位相で供給されることにより、このインバータ89から三相制御出力がサーボモータ2に出力されて、サーボモータ2が回転駆動される。
このように、サーボモータ2が回転駆動されると、エンコーダ伝送タイミング生成回路100で、三角波発生器90で発生される三角波の底部を検出し、その底部検出信号がエンコーダ伝送部82に出力される。このため、エンコーダ伝送部82で、三角波の底部検出信号に基づいてエンコーダ3に対して回転角データの送信を要求する回転角データ要求を図8(f)でハッチング図示のように送信する。
このとき、UVW変換器87から出力される三相電圧指令値と三角波発生器90から出力される三角波とがエンコーダ伝送タイミング生成回路100に供給されているので、このエンコーダ伝送タイミング生成回路100で、三角波の頂点近傍で三相電圧指令値の中で最小のパルス幅となる伝送タイミング信号を生成する。すなわち、三角波が頂点近傍であるときに三相電圧指令値の内の最大値と三角波とを比較してパルス信号を形成することにより、図8(e)に示すように図7(b)〜(d)のパルス幅変調信号のパルスエッジを含まない伝送タイミング信号を生成し、これをA/D変換器84及びエンコーダ伝送部82に出力する。このタイミングに合わせて、A/D変換器84でインバータ89から出力される各相電流検出値をデジタル値に変換してdq変換器85に供給する。
このように、搬送波となる三角波の底部位置近傍で回転角データ要求を送信することにより、回転角データ要求の送信時にパルス幅変調信号のパルスエッジが存在することがないので、制御アンプ1及びサーボモータ2間の三相電力供給線5とエンコーダ伝送線4とを近接した場合でも、回転角データ要求に対するノイズの影響を確実に回避することができる。
そして、図9に示すように、制御アンプ1からパルス幅変調用三角波の底点で回転角データ要求をエンコーダ3に送信し、この回転角データ要求を受信回路33で受信し、その受信信号がエンコーダ制御回路34に入力されると、このエンコーダ制御回路34で、磁気的エンコーダ部17で検出した回転角及び回転方向を表すパルス信号と、光学的アブソリュートエンコーダ部18で検出した1回転内の絶対角を表すパルス信号とに基づいて回転角データを演算する回転角演算処理を行い、次いでPWMタイミング検出部25からパルス幅変調用三角波の頂部検出信号が入力された時点で回転位置データを送信回路32に供給する。
このため、送信回路32で、前述した図8(f)で黒く塗りつぶした波形のように、三角波の頂点近傍で制御アンプ1のパルス幅変調信号のパルスエッジが存在しないパルス幅で回転角データを制御アンプ1のエンコーダ伝送部82に送信する。
そして、エンコーダ伝送部82から回転角データが速度フィードバック信号として速度制御器81に供給されて、速度指令値との偏差が算出され、これによりdq2相電流指令値Id* 及びIq* が算出されて、減算器83でdq変換器85から供給されるdq2相電流値Id及びIqが減算されて、両者の偏差に基づいてPI制御器86で比例積分制御を行い、UVW変換器87で三相電圧指令値に変換し、パルス幅変調回路88でU相、V相及びW相のパルス幅変調波が形成され、これがインバータ89でU相、V相及びW相の三相制御出力がサーボモータ2に供給されて、サーボモータ2が速度指令値に応じた速度で回転制御される。
このように、上記第1の実施形態によると、制御アンプ1とエンコーダ3とを結ぶエンコーダ伝送線4で送信する伝送信号をインバータ89によるパルス幅変調信号のスイッチングエッジが存在しない伝送タイミングで伝送するようにしたので、パルス幅変調信号のパルスエッジによるノイズの影響を受けることなく伝送信号を正確に送受信することができる。
このため、制御アンプ1とエンコーダ3との間を接続するエンコーダ伝送線4の配設を制御アンプ1からサーボモータ2に供給する電力線で発生するスイッチングノイズの影響を受けることがなく配設することができ配線の自由度を向上させることができ、サーボモータ2に対する電力線とエンコーダ伝送線4とを同一多芯ケーブル内に共存させることが可能となり、配線作業を効率よく行うことができる。
次に、本発明の第2の実施形態を図10及び図11に基づいて説明する。
この第2の実施形態では、UVW変換器77で変換されるU相、V相及びW相の三相電圧指令値の値が大きな値となった場合でも、スイッチングノイズの影響を受けることなく、エンコーダ伝送部82におけるエンコーダ3との間のデータ伝送を確保するようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態では、制御アンプ1の構成としては、前述した第1の実施形態と同様の構成を有するが、エンコーダ伝送タイミング生成回路100での伝送タイミング信号の生成方法が変更されている。
このエンコーダ伝送タイミング生成回路100では、サーボモータ2への出力電圧指令値が大きくなった場合には、パルス幅変調信号を生成するための正弦波制御信号の振幅が大きくなり、三角波の頂点近傍のパルス幅変調におけるスイッチングのない期間が短くなり、特に、デューティ比が100%に近い出力電圧指令値である場合には三角波の頂点近傍のスイッチングパルス幅は最少値を取る。このため、三角波の頂点近傍のスイッチングパルス幅内のみのデータ伝送では一回の伝送に必要な時間を確保することができなくなる。
このため、三角波発生器90から出力される三角波信号とUVW変換器87から出力されるU相、V相及びW相の三相電圧指令値とに基づいてエンコーダ伝送タイミング生成回路100で、三角波の1周期と三相電圧指令値との関係に基づいて伝送タイミング信号を生成する。
すなわち、UVW変換器87からU相、V相及びW相の正弦波制御信号が、図10(a)で曲線LU 、LV 及びLW で示すように、互いに120°の位相差を有して出力される。このとき、三角波発生器90で発生される三角波の周期が正弦波制御信号の半周期で7周期となるように設定されているものとすると、パルス幅変調信号は図10(b)〜(d)に示すようになる。
ここで、U相の正弦波制御信号が最大電圧となる近傍の三角波の1周期を制御角1と、これに続く三角波の1周期を制御角2とし、これに続く三角波の1周期を制御角3とし、これに続く三角波の1周期を制御角4とする。
また、UVW変換器77から出力されるU相、V相及びW相の正弦波制御信号の位相により搬送波となる三角波の頂点位置を基準として伝送タイミングを選択すると、図11に示すように、上部方向(0°)は三角波の正側頂点の位相を示しており、三角波1周期を360°としたとき、UVW相はお互いに120°の位相差を持っているため、電圧指令値の位相により図11(a)〜(d)の4つの図における1つの黒く塗りつぶした部分に相当する位相位置に来る。
図11(a)の制御角1はある相の電圧指令値の最大値と三角波の頂点が略重なった場合であり、UVW相のパルス幅変調信号のパルスエッジが存在しない伝送タイミングは三角波の位相で15°〜105°、135°〜225°、255°〜345°となり、同様に図11(c)の制御角3はある相の電圧指令値の最低値と三角波の負の頂点とが略重なった場合であり、この場合も伝送タイミングは三角波位相で−45°〜45°、75°〜165°、195°〜285°となる。それ以外の場合が図11(b)の制御角2と図11(d)の制御角4であり、これらの伝送タイミングは三角波位相で−15°〜15°、45°〜75°、105°〜135°、165°〜195°、225°〜255°、285°〜315°となる。
ここで、制御角2及び制御角4での伝送タイミングは三角波位相で30°相当しかないが、エンコーダ伝送速度は例えば5Mbpsであって、例えば15kHzの三角波搬送波周波数に比較して速く、エンコーダ情報伝送のためには十分な幅を得ることができる。
したがって、エンコーダ伝送タイミング生成回路100で、三角波発生器90から出力される三角波とUVW変換器87から出力されるU相、V相及びW相の電圧指令値とを入力して、制御角1〜4の何れかの状態であるかを検出し、検出した制御角1〜4に応じて図11(a)〜(d)に示す伝送タイミングの伝送タイミング信号を生成することにより、サーボモータ2に対する三相出力電圧指令値が大きくなった場合でも伝送タイミング信号に応じてエンコーダ伝送部82でノイズの影響を受けることなく確実に回転角データ要求を送信することができる。
このように、エンコーダ伝送部82で、伝送タイミング信号に応じて回転角データ要求をエンコーダ3に送信することにより、このエンコーダ3のエンコーダ制御回路34で、前述した第1の実施形態と同様に、磁気的エンコーダ部17及び光学的アブソリュートエンコーダ部18から入力されるパルス信号に基づいて回転角データを形成し、形成した回転角データをPWMタイミング検出部25から入力される伝送タイミングでエンコーダ伝送線4を介して制御アンプ1のエンコーダ伝送部82に送信することにより、サーボモータ2に対する三相出力電圧指令値が大きくなった場合でもノイズの影響を受けることなく確実に回転角データをエンコーダ伝送部82に送信することができる。
このとき、PWMタイミング検出部25でも、インバータ89の出力電圧が100%近くなると、制御角を判断し、伝送タイミングを切換える必要がある。このためには、下記(2)式に従ってフル出力を100%として出力電圧率Pを算出する。
P={(|Tu−Ta|+|Tv−Ta|+|Tw−Ta|)/2}×100
…………(2)
但し、Ta=(Tu+Tv+Tw)/3
そして、算出した出力電圧率Pが100%に近い設定値Ps以上となると、制御角を求め、求めた制御角に応じて前述した図11と同様の方法で伝送タイミングを設定する。
ここで、制御角は、前記(2)式における各相についての絶対値演算項|Tu−Ta|、|Tv−Ta|及び|Tw−Ta|の中の最大値とその絶対値の中における値の符号を調べることにより、求めることができる。
このように、上記第2の実施形態によれば、制御アンプ1で100%に近い出力電圧指令となって、パルス幅変調用三角波の頂点位置及び底点位置でのスイッチング期間が最小値となったときに、出力電圧指令の位相によりパルス幅変調用三角波の頂点位置を基準として、伝送タイミングを選択することにより、エンコーダ3で検出した回転位置データをスイッチングノイズの影響を受けることなく正確に制御アンプ1のエンコーダ伝送部82に伝送することができる。
次に、本発明の第3の実施形態を図12について説明する。
この第3の実施形態では、エンコーダ3から制御アンプ1に伝送する回転位置データの送信頻度を増加させて、より高精度なサーボモータ制御を行うようにしたものである。
すなわち、第3の実施形態では、伝送ライン4でのスイッチングノイズの影響のないタイミングをエンコーダ3から回転位置データの伝送のみに使用して、制御アンプ1からエンコーダ3に対して行う回転位置データ要求をパルス幅変調用三角波の頂点位置を変化させることにより、エンコーダ3に通知するようにしている。
このため、制御アンプ1では、三角波発生器90に対して三角波の頂点位置を指定するパターン変化手段としてのエンコーダデータ送信部110が設けられている。このエンコーダデータ送信部110は、回転位置情報要求を行わないときには所定周波数の通常クック周波数を設定し、回転位置情報送信開始要求を行う場合には、三角波発生器90に供給するクロック周波数を、三角波の底点位置から頂点位置に達するまでの間で通常クロック周波数に対してΔfだけ増加させ、逆に三角波の頂点位置から底点位置に達するまでの間で通常クロック周波数に対してΔfだけ減少させるように設定し、逆に回転位置情報送信停止要求を行う場合には、三角波発生器90に供給するクロック周波数を、三角波の底点位置から頂点位置に達するまでの間で通常クロック周波数に対してΔfだけ減少させ、逆に三角波の頂点位置から底点位置に達するまでの間で通常クロック周波数に対してΔfだけ増加させるように設定するように構成されている。
このため、回転位置情報送信開始要求を行う場合には、三角波の底点から頂点に達するまでの間のクロック周波数が速められることにより、三角波発生器90で発生する三角波の頂点位置が図13で実線図示のように、通常時の一点鎖線図示の三角波が頂点位置に達する時点t3より時間ΔTaだけ早い時点t2で頂点に達し、その後底点位置に達するまでの間でクロック周波数がΔfだけ減少されるので、通常三角波の底点と同じ時点t5で底点に達する。
一方、回転位置情報送信停止要求を行う場合には、図13で時点t5からクロック周波数が通常クロック周波数よりΔfだけ減少されるので、送信要求がない場合の三角波の頂点に達する時点t7を越える時点t8で頂点となり、その後クロック周波数が通常クロック周波数よりΔfだけ増加させるので、通常三角波の底点と同じ時点t10で底点に達する。
このように、制御アンプ1でパルス幅変調用三角波の頂点位置が変更されると、エンコーダ3では、デジタルPLL部31で三角波の位相に常に追従するようにカウンタを更新しているため、頂点位置が通常三角波の頂点位置に対して速められているか遅れているかを判別することができ、頂点位置が速められている場合には回転位置情報送信開始要求であり、頂点位置が遅れている場合には回転位置情報送信停止要求であると直ちに正確に判断することができる。このデジタルPLL部31がパターン変化検知手段に対応している。
このため、第3の実施形態によると、エンコーダ信号4をエンコーダ3から制御アンプ1に対して回転位置情報を伝送するためにだけ使用することが可能となり、前述した第2の実施形態のように、制御アンプ1の出力電圧率が100%に近い状態であっても、回転位置情報の伝送頻度を高くすることが可能となり、分解能の高い高精度のサーボモータ制御を行うことができる。この場合、三角波の頂点を変更する際にクロック周波数を変更するだけであるので、三角波の振幅には変化を生じることはなく、パルス幅変調出力信号に影響を与えることはない。
なお、上記第1〜第3の実施形態においては、制御アンプ1及びエンコーダ3をハードウェアで構成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、マイクロコンピュータを使用して、ソフトウェアで構成するようにしてもよい。
また、上記第1〜第3の実施形態においては、エンコーダ3でモータ回転位置を検出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、モータ回転速度を検出して、モータ回転速度を制御するようにしてもよく、さらにはモータ回転位置及びモータ回転速度の双方を検出して、両者を制御するようにしてもよい。
さらに、上記第1〜第3の実施形態においては、エンコーダ3で検出した三角波の頂点位置から回転位置データの送信を開始する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、PWMタイミング検出部25で、前述したエンコーダ伝送タイミング生成回路100と同様に三角波の頂点近傍における最小のパルス幅相電圧を検出し、これに対応する伝送タイミング信号をエンコーダ制御回路34に出力するようにしてもよい。
本発明の第1の実施形態を示す概略構成図である。 エンコーダの構成を示す断面図である。 エンコーダの制御回路を示すブロック図である。 エンコーダのPWMタイミング検出部を示す回路図である。 PWMタイミング検出部の三角波検出原理を説明するタイムチャートである。 制御アンプの一例を示すブロック図である。 インバータの一例を示す回路図である。 本発明の動作の説明に供するタイムチャートである。 本発明の動作の説明に供する伝送タイミングの説明図である。 本発明の第2の実施形態を示すタイムチャートである。 第2の実施形態における伝送タイミングの説明に供する説明図である。 本発明の第3の実施形態を示すブロック図である。 第3の失し形態の動作の説明に供するタイムチャートである。 従来のモータ制御装置を示すブロック図である。
符号の説明
1 制御アンプ
2 サーボモータ
3 エンコーダ
4 エンコーダ伝送線
5 三相電力線
17 磁気的エンコーダ部
18 光学的アブソリュートエンコーダ部
25 PWMタイミング検出部
26 エンコーダ伝送処理部
29u〜29w 比較器
30 三相エッジ平均化部
31 デジタルPLL部
32 送信回路
33 受信回路
34 エンコーダ制御回路
81 速度制御器
82 エンコーダ伝送部
87 UVW変換器
88 パルス幅変調回路
89 インバータ
100 エンコーダ伝送タイミング生成回路

Claims (5)

  1. 電動モータの回転速度及び回転位置の少なくとも一方を検出して、検出情報を出力するモータ作動検出部と、該モータ作動検出部から出力される検出情報に基づいてパルス幅変調方式のインバータを制御することにより、前記電動モータの回転速度及び回転位置の少なくとも一方を制御する制御部とを備え、前記モータ作動検出部及び前記制御部間で検出情報の伝送を行うモータ制御装置において、
    前記モータ作動検出部は、前記インバータから前記電動モータへ出力される出力電圧を検出し、検出した出力電圧に基づいてパルス幅変調信号を形成する三角波信号の頂点位置及び底点位置における当該パルス幅変調信号のパルスエッジを含まないパルス幅の伝送タイミングを検出するタイミング検出手段を有し、前記制御部からのデータ要求を受けたときに、前記タイミング検出手段で検出した伝送タイミングで前記検出情報を前記制御部に出力するように構成されていることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記タイミング検出手段は、前記インバータの三相出力の電圧変化の時間間隔を1相毎に計測し、計測した各相の電圧変化の時間間隔の平均値に基づいてパルス幅変調信号のパルスエッジが存在しない前記三角波信号の頂点位置及び底点位置の位相を検知する位相検知手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記位相検手段は、前記インバータの三相出力の電圧変化の時間間隔を1相毎に計測し、計測した各相の電圧変化の時間間隔の平均値を算出する三相エッジ平均化部と、前記平均値に基づいてパルス幅変調用三角波の頂点位置及び底点位置を検出して出力するPLL部とを備えていることを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記タイミング検出手段は、前記インバータの三相出力における電圧変化の時間間隔を1相毎に計測し、計測した三相出力の時間間隔と当該時間間隔の平均値とをもとに前記インバータの出力電圧率を判定し、出力電圧率が設定値を超えたときに検出情報の伝送タイミングを切換えるように構成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記制御部は、前記インバータの出力電圧を切換える三角波発生器と、該三角波発生器の三角波出力パターンを変化させるパターン変化手段とを備え、
    前記モータ作動検出部は、前記パターン変化手段で変化させた三角波出力パターンの変化を検知するパターン変化検知手段を備え、
    前記制御部は、前記パターン変化手段で三角波出力パターン変化させることにより前記モータ作動検出部に対して当該モータ作動検出部の動作に関する指令を送信するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載のモータ制御装置。
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