JP4699060B2 - 太陽電池モジュール用端子ボックス装置 - Google Patents
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Description
このように、各接続端子に伝達される熱量は、接続端子の配列位置により異なり、各接続端子からの放熱経路も、接続端子の配列位置により異なる。
図1はこの発明の実施の形態1に係る太陽電池モジュール用端子ボックス装置が適用される太陽電池モジュールを示す斜視図、図2はこの発明の実施の形態1に係る太陽電池モジュール用端子ボックス装置が適用される太陽電池システムのブロック図、図3はこの発明の実施の形態1に係る太陽電池モジュール用端子ボックス装置を示す概略平面図、図4は図3のIV−IV矢視断面図、図5は図3のV−V矢斜視図、図6はこの発明の実施の形態1に係る太陽電池モジュール用端子ボックス装置におけるバイパスダイオードの構成を模式的に示す断面図である。
また、端子ボックス装置10が太陽電池モジュール1の裏面に装着されている。この太陽電池モジュール1は、太陽電池セル2が直列接続された2つのセル群3に分割されており、端子ボックス装置10の内部には、第1および第2バイパスダイオード11a,11b(図示せず)が収容されている。そして、第1および第2バイパスダイオード11a,11bは、各セル群3の並列出力電圧と逆方向となるようにそれぞれ接続され、逆バイアスされたセル群3の電流をバイパスするようになっている。
太陽電池システムは、図2に示されるように、モジュール連結ケーブル5を連結してこれらの太陽電池モジュール1を電気的に接続して構成される。そして、直列に連結された太陽電池モジュール1をインバータ6に接続し、各太陽電池モジュール1の電力を交流電流に変換して取り出される。
端子ボックス装置10は、合成樹脂により成形されたボックス筐体16を備えている。ボックス筐体16は、第1乃至第3端子板18a,18b,18cを収容する凹部を有し、上方が開放された矩形形状のケース構造とされた筐体本体16aと、筐体本体16aの上方開口を塞口するように取り付けられる蓋(図示せず)とを備えている。そして、配線穴17が、筐体本体16aの底面に、一側縁部(図3中上側縁部)に沿って穿設されている。
同様に、第2バイパスダイオード11bは、取付部15aに穿設された取付穴15bに通されたリベット23により第2端子板18bのダイオード搭載部20bに固定されている。そして、その第1および第2リード端子13,14が、半田付けなどにより第3端子板18cおよび第2端子板18bに電位的に接続されている。
なお、リベット23は、第1および第2バイパスダイオード11a,11bから第1および第2端子板18a,18bへの熱伝達を向上させるために、良好な熱伝導材を用いることが望ましく、例えば銅や銅合金を用いることができる。
そして、第1端子板18aに伝達された熱は、第1端子板18aの表面から放熱されるとともに、モジュール連結ケーブル5およびリードフレーム24aを介して放熱される。また、第2端子板18bに伝達された熱は、第2端子板18bの表面から放熱されるとともに、リードフレーム24bを介して放熱される。さらに、第3端子板18cに伝達された熱は、第3端子板18cの表面から放熱されるとともに、モジュール連結ケーブル5およびリードフレーム24cを介して放熱される。ここで、第1および第2バイパスダイオード11a,11bでの発熱量が同一とすると、第1乃至第3端子板18a〜18cに伝達される熱量は、第3端子板18c<第1および第2端子板18a,18bとなる。
また、第1端子板18aからの放熱経路は、第3端子板18cからの放熱経路と同じであるが、第1端子板18aに伝達される熱量は、第3端子板18cに比べて、第1バイパスダイオード11aから直接伝達される熱量分だけ多くなっている。しかし、第1端子板18aは、放熱部22aを備え、第3端子板18cより放熱面積が大きくなっているので、第3端子板18cに比べて第1端子板18aに過度に伝達された熱は放熱部22aから効果的に放熱され、熱が第1端子板18a近傍にこもることが抑制される。これにより、第1端子板18aが第3端子板18cとほぼ同じ温度に維持され、第1バイパスダイオード11aが過度に温度上昇することが抑えられる。
また、第2端子板18bに伝達される熱量は、第1端子板18aに伝達される熱量と同じであるが、第2端子板18bには、第2端子板18aにおけるモジュール連結ケーブル5を介しての放熱経路がない。しかし、第2端子板18bは、放熱部22aより大きな放熱面積を有する放熱部22bを備えているので、モジュール連結ケーブル5を介して放熱される熱量相当分が放熱部22bから効果的に放熱され、熱が第2端子板18b近傍にこもることが抑制される。これにより、第2端子板18bが第1端子板18aとほぼ同じ温度に維持され、第2バイパスダイオード11bが過度に温度上昇することが抑えられる。
また、最も熱がこもりやすい第2端子板18b上の第2バイパスダイオード11bの温度が過度に上昇しないように、第2端子板18bの放熱面積(形状)を大きくする。そして、第1乃至第3端子板18a〜18cを同一形状とする場合には、第1および第3端子板18a,18cの形状も、第2端子板18bに要求される形状(放熱面積)とすることになり、第1および第3端子板18a,18cが不要に大きな形状となってしまう。しかし、この実施の形態1では、第1および第3端子板18a,18cの形状を過度に大きくする必要がなく、それぞれ最適な形状に設定でき、端子ボックス装置10の小型化が図られる。
さらに、放熱部22a,22bが波状に成形されているので、放熱部22a,22bの外形を小さくして必要な放熱面積を形成でき、端子ボックス装置10の平面形状を小型化できる。
また、第1および第2バイパスダイオード11a,11bが第1および第2端子板18a,18b上に取り付けられているので、第1および第2バイパスダイオード11a,11bが第1および第2端子板18a,18bを避けて筐体本体16aに取り付けられる場合に比べ、第1および第2バイパスダイオード11a,11bの取付スペースを第1および第2端子板18a,18bを避けて確保する必要がなく、その分小型化が図られる。
また、第1乃至第3端子板18a〜18cは、熱伝導率の高い材料、例えば銅や銅合金を用いて作製されることが好ましい。
上記実施の形態1では、太陽電池モジュール1が2つのセル群3に分割されている場合に適用するものとしているが、この実施の形態2では、太陽電池モジュール1が3つのセル群3に分割されている場合に適用するものである。
図7はこの発明の実施の形態2に係る太陽電池モジュール用端子ボックス装置を示す概略平面図である。
第3バイパスダイオード11cは、第1および第2バイパスダイオード11a,11bも同様に構成されている。
そして、第1端子板32aは、放熱部36aを備え、放熱面積を第4端子板32dより大きくしている。また、第2端子板32bは、放熱部36bを備え、放熱面積を第1端子板32aより大きくしている。さらに、第3端子板32cは、放熱部36cを備え、放熱面積を第1端子板32aより大きく、かつ、第2端子板32bより小さくしている。なお、放熱部36a,36b,36cは、波状に屈曲成形され、放熱面積を増大させている。
また、第2バイパスダイオード11bは、取付部15aに穿設された取付穴15bに通されたリベット23により第2端子板32bのダイオード搭載部34bに固定されている。そして、その第1および第2リード端子13,14が、半田付けなどにより第3端子板32cおよび第2端子板32bに電位的に接続されている。
さらに、第3バイパスダイオード11cは、取付部15aに穿設された取付穴15bに通されたリベット23により第3端子板32cのダイオード搭載部34cに固定されている。そして、その第1および第2リード端子13,14が、半田付けなどにより第4端子板32dおよび第3端子板32cに電位的に接続されている。
そして、第1端子板32aに伝達された熱は、第1端子板32aの表面から放熱されるとともに、モジュール連結ケーブル5およびリードフレーム24aを介して放熱される。また、第2端子板32bに伝達された熱は、第2端子板32bの表面から放熱されるとともに、リードフレーム24bを介して放熱される。また、第3端子板32cに伝達された熱は、第3端子板32cの表面から放熱されるとともに、リードフレーム24cを介して放熱される。さらに、第4端子板32cに伝達された熱は、第4端子板32cの表面から放熱されるとともに、モジュール連結ケーブル5およびリードフレーム24dを介して放熱される。
また、第1端子板32aからの放熱経路は、第4端子板32dからの放熱経路と同じであるが、第1端子板32aに伝達される熱量は、第4端子板32dに比べて、第1バイパスダイオード11aから直接伝達される熱量分だけ多くなっている。しかし、第1端子板32aは、放熱部36aを備え、第4端子板32dより放熱面積が大きくなっているので、第4端子板32dに比べて第1端子板32aに過度に伝達された熱は放熱部36aから効果的に放熱され、熱が第1端子板32a近傍にこもることが抑制される。これにより、第1端子板32aが第4端子板32dとほぼ同じ温度に維持され、第1バイパスダイオード11aが過度に温度上昇することが抑えられる。
また、最も熱がこもりやすい第2端子板32b上の第2バイパスダイオード11bの温度が過度に上昇しないように、第2端子板32bの放熱面積(形状)を大きくすることになる。そして、第1乃至第4端子板32a〜32dを同一形状とする場合には、第1、第3および第4端子板32a,32c,32dの形状も、第2端子板32bに要求される形状(放熱面積)とすることになり、第1、第3および第4端子板32a,32c,32dが不要に大きな形状となってしまう。しかし、この実施の形態2では、第1、第3および第4端子板32a,32c,32dの形状を過度に大きくする必要がなく、最適な形状に設定でき、端子ボックス装置30の小型化が図られる。
さらに、放熱部36a,36b,36cが波状に屈曲成形されているので、放熱部36a,36b,36cの外形を小さくして必要な放熱面積を形成でき、端子ボックス装置30の平面形状を小型化できる。
また、上記各実施の形態では、樹脂封止型のバイパスダイオードを用いるものとして説明しているが、樹脂封止されていないベアチップタイプのバイパスダイオードを用いてもよい。
Claims (6)
- 太陽電池モジュールに装着されるボックス筐体と、
上記ボックス筐体内に並列状態に配列されて配設され、それぞれ上記太陽電池モジュールからのn本のリードフレームが接続されるn個(但し、nは3以上の整数)の端子板と、
上記端子板の配列方向の両側に位置する該端子板にそれぞれ接続されて、他端が上記ボックス筐体外に引き出された一対のモジュール連結ケーブルと、
それぞれ、第1電極と第2電極とが設けられた整流素子本体、該第1電極に電気的に接続された第1リード端子、および該第2電極に電気的に接続された第2リード端子を有し、端子板配列方向に隣接する上記端子板の各対の、該端子板配列方向の一側の該端子板に該整流素子本体が取り付けられ、該第1リード端子が該端子板配列方向の一側の該端子板に電気的に接続され、かつ該第2リード端子が該端子板配列方向の他側の該端子板に電気的に接続されて、隣接する該端子板の各対の両端子板に電気的に接続された(n−1)個のバイパスダイオードと、を備えた太陽電池モジュール用端子ボックス装置において、
nが3の場合には、上記3枚の端子板は、上記端子板配列方向の一側から3番目に位置する端子板の放熱面積<該端子板配列方向の一側から1番目に位置する端子板の放熱面積<該端子板配列方向の一側から2番目に位置する端子板の放熱面積を満足する形状に形成され、
nが4の場合には、上記4枚の端子板は、上記端子板配列方向の一側から4番目に位置する端子板の放熱面積<該端子板配列方向の一側から1番目に位置する端子板の放熱面積<該端子板配列方向の一側から3番目に位置する端子板の放熱面積<該端子板配列方向の一側から2番目に位置する端子板の放熱面積を満足する形状に形成され、
nが5以上の場合には、上記n枚の端子板は、上記端子板配列方向の一側からn番目に位置する端子板の放熱面積<該端子板配列方向の一側から1番目に位置する端子板の放熱面積<該端子板配列方向の一側から(n−1)番目に位置する端子板の放熱面積<該端子板配列方向の一側から2番目乃至(n−2)番目のそれぞれに位置する端子板の放熱面積を満足する形状に形成されていることを特徴とする太陽電池モジュール用端子ボックス装置。 - 上記バイパスダイオードは、金属製のリベットにより上記端子板に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール用端子ボックス装置。
- 上記リベットが銅製又は銅合金製であることを特徴とする請求項2記載の太陽電池モジュール用端子ボックス装置。
- 上記モジュール連結ケーブルが、上記ボックス筐体に締着固定されたケーブル押さえ金具により該ボックス筐体に固定されていることを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール用端子ボックス装置。
- 上記ケーブル押さえ金具は、波状に屈曲成形された放熱部を有することを特徴とする請求項4記載の太陽電池モジュール用端子ボックス装置。
- 端子板配列方向の一側から1番目乃至(n−1)番目のそれぞれに位置する上記端子板が、波状に屈曲成形された放熱部を有することを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール用端子ボックス装置。
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