JP4699006B2 - レンズメータ - Google Patents

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本発明は、被検レンズの光学特性を測定するレンズメータに関する。
被検レンズを載置するノーズピース内等の測定領域内で、多数の測定位置の光学特性分布を測定可能にしたレンズメータが知られている(特許文献1参照)。このレンズメータによれば、累進レンズの測定時に、多数の測定位置の光学特性分布から、測定位置が近用部にあるかを自動判定可能であり、測定位置が近用部に達していない場合は、矢印等の表示により測定位置を近用部に導くように誘導表示することで、累進レンズの加入度を迅速に測定できる。加入度は、遠用部と近用部の球面度数(あるいは等価球面)の差として演算される。
特開2000−75296号公報
ところで、最近は眼鏡フレームの縦方向の幅が狭い、いわゆる「カニ目」フレーム(リムにレンズを勘合させるものに限らす、いわゆるツーポイントフレーム等も含む)が多くなってきている。この「カニ目」フレームに累進レンズを使用すると、フレームに保持される累進レンズの近用部の一部か欠けたり、近用部がフレーム内に残ら無いものがある。この場合、近用部の自動判定が有効に行えず、誘導表示はさらにレンズを下方(眼鏡装用時の下方をいう)に移動することを要求し、眼鏡フレームがノーズピースに掛かってしまい、測定エラーとなってしまう問題があった。また、遠用部と近用部を同時測定可能なものにおいても、眼鏡フレームの縦方向の幅が狭いことで近用部が欠けている場合は同種の問題がある。
本発明は、上記従来装置の問題点に鑑み、眼鏡フレームに保持された累進レンズで、近用部が欠けているような場合でも、加入度の測定結果を容易に得ることができるレンズメータを提供することを技術課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、次のような構成を備えることを特徴とする。
(1) ノーズピースの開口内の所定の測定領域内に位置する被検レンズの光学特性分布を得るために、前記測定領域内に通る測定光の光路内のみに配置された所定パターンの多数の測定指標と、被検レンズ及び前記測定指標を通過した測定光束による指標像を検出する受光素子と、を持つ測定光学系と、前記受光素子により検出された指標像に基づいて測定領域内の多数の測定位置での光学特性分布を得る演算手段と、を備え、眼鏡フレームに保持された累進レンズを前記ノーズピース上で移動して累進レンズの加入度を測定するレンズメータにおいて、累進レンズの遠用部の測定後にノーズピースにレンズが置かれた状態で前記演算手段により得られた測定領域内の光学特性分布が所定の近用判定条件を満たすか否かによって測定位置が近用部に有るかを判定し、前記近用判定条件を満たす場合には近用部に有ると判定された測定位置での光学特性から加入度を算出し、前記近用判定条件を満たさない場合には、前記ノーズピースの開口内にある前記測定領域内の各測定位置で累進レンズの光学特性を得ることができた指標像の分布と累進レンズの光学特性を得ることができなかった指標像の分布が所定状態で出現しているかに基づいてレンズ領域外が前記測定領域に掛っているか否かを判定し、レンズ領域外が測定領域に掛っている場合には前記測定領域内で光学特性を得ることができたレンズ領域内のレンズ端近くの測定位置での光学特性から加入度を算出する測定制御手段と、を備えることを特徴とする。
(2) (1)のレンズメータは、前記測定制御手段により測定位置が近用部に有ると判定されたときにはアライメント完了を示すマークをディスプレイに表示すると共に算出された加入度を表示する表示制御手段であって、前記測定領域内の光学特性分布が前記近用判定条件を満たさず、レンズ領域外が測定領域に掛っていると判定されたときには、その旨を前記ディスプレイに表示すると共にレンズ端近くの測定位置で得られた加入度を表示するか、又は測定位置が近用部に有ると判定されたときの加入度の表示に対して区別可能な表示状態でレンズ端近くの測定位置で得られた加入度を表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする
本発明によれば、眼鏡フレームに保持された累進レンズの近用部が欠落(一部又は全てが欠落)している場合でも、加入度の測定結果を容易に得ることができる。
本発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1は実施形態のレンズメータ装置の外観略図である。
1はレンズメータ本体である。2はLCD等で構成されたディスプレイであり、測定結果やアライメント用のターゲット等の測定に必要な情報が表示される。3は入力用のスイッチ部であり、ディスプレイ2上に表示されるスイッチ表示に対応したものを押すことにより、測定モードの切換え等の必要な入力指示を行うことができる。4は被検レンズLEが載置されるレンズ載置部材としてのノーズピースである。5はレンズ押えであり、これを下に降ろすことでノーズピース4上に載せられたレンズLEを安定して保持することができる。
6は前後方向に移動可能なレンズ当てであり、眼鏡フレームに保持されたレンズLEの測定において、左右フレームの下端(本明細書では、眼鏡フレームやレンズの上下とは眼鏡を装用した状態での上下を意味するものとして使用する)に当接させて安定させることにより、乱視軸角度測定を正確に行うことができる。7は印点機構である。8はレンズLEの光学特性データの読み込み信号を入力するREADスイッチである。スイッチ8を押すことにより、測定値がディスプレイ2にホールド表示されると共に、装置内部のメモリに記憶される。9は装置に電源を投入する電源スイッチである。
図2は光学系と制御系の概略構成図である。10は測定光学系であり、L1はその測定光軸である。測定光学系10は、LED等の測定光源11、コリメーティングレンズ12、ミラー13、測定領域内の光学特性分布を得るための測定光束を形成する測定指標板であるグリッド板14、CCD等の2次元受光素子15を備える。グリッド板14は本体1の保持部材16に保持され、グリッド板14の上にノーズピース4の開口4aが位置する。その開口4aは、直径8mmの円形である。グリッド板14の配置位置は、被検レンズLEの後側(受光素子15側)に限らず、被検レンズLEの前側(測定光源側)であっても良い。
図3は、グリッド板14に形成された測定用の指標パターンを示す図である。グリッド板14の外径はノーズピース4の開口4aの内径よりやや大きく形成されている。グリッド板14の後面(受光素子15側の面)には、多数の円形孔からなる測定指標20が形成されている。本実施形態における測定指標20は、測定光軸L1が通る中心位置に形成された直径0.4mmの中心孔21と、その回りに格子状に配置された直径φ0.2mmの多数の小孔22からなる。小孔22は0.5mmピッチで格子状に分布されている。測定指標20は、孔21及び孔22を白抜きした黒Crコートをグリッド板14の後面に施すことにより形成することができる。中心孔21は、他の孔21の対応関係を特定するための基準指標、すなわち、レンズLE無しの状態の「0D基準」に対して、レンズLEが置かれたときに対応する各ドット像を特定するための基準指標として使用される。基準指標しては、他の測定指標と区別できれば、グリッド板14の中心に限らず、他の場所にあたっても良いし、その個数や形状も限定されない。
測定光源11からの光束は、コリメーティングレンズ12により平行光束とされた後、ミラー13により反射され、ノーズピース4上に載置されるレンズLEに投光される。レンズLEを透過した光の内、グリッド板14の孔21及び孔22を通過した光束が受光素子15に入射する。
受光素子15からの出力信号は制御部40に入力される。制御部40は、レンズLEが置かれていない場合に受光素子15に入射した各孔21及び22のドット像の座標位置を基準にし、屈折力を持つレンズLEを置いた場合の各ドット像の位置変化から、レンズLEの光学特性(球面度数S、柱面度数C、乱視軸角度A、プリズム量Δ)を演算する。例えば、球面度数のみを持つレンズLEが置かれた場合は、レンズLEが無い場合に対して、各ドット像はレンズLEの光学中心から円形状に等距離に拡大、縮小する。この拡大又は縮小量に基づいて球面度数Sが求められる。また、柱面度数Cのみを持つレンズLEが置かれた場合は、レンズLEが無い場合に対して、各ドット像はレンズLEの軸中心から楕円状に拡大又は縮小する。この拡大又は縮小量に基づいて柱面度数C、乱視軸角度Aが求められる。また、プリズム量Δは、レンズLEの中心ドット像又はその付近のドット像の平行移動量によって求められる。球面度数、柱面度数及びプリズムを持つレンズはこれらの複合と考えれば良い(特開昭50−145249を参照)。
ここで、レンズLEの光学特性は、隣接する4つ(少なくとも3つ)のドット像を1組として演算する他、3×3点,4×4点,または5×5点等のドット像を1組とし、各ドット像の平均変化から光学特性を算出しても良い。その場合の測定位置は1組のドット像範囲の中心位置、あるいは特定のドット像位置として決めておく。隣りの場所の測定位置は、1ドット分ずらして演算することにより、測定位置の分解能を落とさずに測定できる。本実施形態では、3×3点のドットを1組とし、1ドット分ずらして多数の測定位置での光学特性を測定する。ノーズピース4の開口4a内では、7mmほどの範囲が測定可能である。3×3点以上のドットを1組として演算する場合は、ゴミ等により一部のドット像が検出できなくても、その測定位置の演算が可能である。従って、ノーズピースの開口4a内にて複数の測定位置の情報が一度に得られ、ノーズピース開口4a内における光学特性分布が得られる。このため、累進レンズにおいては、現在の測定位置が遠用部にあるか否か、同様に現在の測定位置が近用部にあるか否か、あるいは累進帯にあるか否か等のアライメント状態が、効率良く検出できる。なお、以下の説明における測定位置とは、複数の測定位置の内で測定光軸L1中心を意味するものとして使用する。
制御部40はアライメント状態の検出結果を基に、ディスプレイ2のアライメント画面の表示を制御する。また、制御部40は受光素子15の出力に基づき屈折度数分布を所定の時間間隔毎に連続的に得る。
次に、以上のような構成を備えるレンズメータにおいて、眼鏡フレームに保持された累進レンズの測定動作を説明する。
スイッチ部3のスイッチにより、累進レンズの測定モード(加入度測定モード)を選択する。累進レンズの測定モードに設定されると、ディスプレイ2のアライメント画面2aには、図4(a)のように累進レンズをイメージさせる累進帯のグラフィックを持つレンズマーク100と、現在の測定位置を示す十字線ターゲット101が表示される。累進レンズの近用部は遠用部に対して2mmほど内寄せ側(鼻側)に位置するので、右眼用レンズが指定された場合、レンズマーク100上の累進帯グラフィックは、やや左側に傾斜したグラフィックとして表示される。ターゲット101における測定位置は、十字線の交点位置として示される。本実施形態では、レンズマーク100は、レンズLEの移動によるアライメント状態の変化にともなって移動して表示される。一方、ターゲット101は画面2aの中央に固定して表示される。レンズマーク100は生地レンズを想定して円形で描かれているが、眼鏡フレームをイメージそた形状であっても良い。なお、本装置では、ディスプレイ2の表示画面の上方向が装置の奥側に相当し、画面下方向が装置の手前側に相当する関係にある。
ノーズピース4上にレンズLEが載せられると、ノーズピース開口4a内で測定される光学特性分布から、測定光軸中心の測定位置がレンズLEのどの辺りにあるか(測定光軸L1に対する大まかなアライメント状態が)、制御部40により判定される。すなわち、ノーズピース開口内の7mmほどの領域内で一度に測定される光学特性分布により、レンズLEの上下方向にSE値や球面度数Sの変化があれば、測定光軸中心の測定位置がレンズ中央位置付近(累進帯中央部)にあると判定される。レンズLEの上下左右方向に加入度数や柱面度数Cの変化がなく、水平プリズム量が略0であれば、測定位置が遠用部付近にあると判定される。レンズLEの左右方向に柱面度数Cの勾配があれば、測定位置が累進帯の左右位置付近であると判定される。
図4(b)は、レンズLEがノーズピース4に載せられた時に、測定位置がレンズ中央位置と判定された時の表示画面である。レンズLEがノーズピース4に載せられたと判定されると、始めに測定位置を遠用部に導くステップとして、アライメントの移動目標となる円形の遠用部マーク110が、累進帯グラフィックの表示との相関を取るように、レンズマーク100中の遠用部位置に相当する部分に表示される。この時、制御部40はSE値又は球面度数S、及びプリズム量の分布情報をメモリ42に記憶しておく。図4(b)の表示状態で、遠用部マーク110をターゲット101に寄せるべく、検者がレンズLEを装置奥側に移動させると、中央に固定表示されたターゲット101に対してレンズマーク100と遠用部マーク110とが画面上の上側に移動(表示位置が変化)するように表示される(図4(c)参照)。レンズLEの移動があると、プリズム量と光学特性の数値が変化するので、制御部40はプレンティスの式[偏心量(mm)=(プリスム量/度数)×10]に基づき、始めに記憶した測定位置からの移動距離を算出する。そして、算出された移動距離に基づいて随時レンズマーク100及び遠用部マーク110と一体的に移動させる(表示位置を変化させる)。
検者はレンズLEの遠用部を測定光軸にアライメントすべく、さらに遠用部マーク110がターゲット101の枠内に入るようレンズを移動させていく。制御部40は、測定光軸中心で得られるSE値又は球面度数Sの変化から加入度数のほぼ無くなった領域に入ると、測定位置が遠用部にあると判定し、図4(d)のように、ターゲット101の位置に遠用部マーク110に代えて大十字マーク115を表示する。これにより、検者に遠用部のアライメント完了の旨が報知され、同時に、遠用部の測定値(球面度数、乱視度数、乱視軸角度)がメモリ42に記憶される。あるいは、READスイッチ8が押されることにより、遠用部の測定値がメモリ42に記憶される。
また、図4(e)は、遠用部のアライメントにおいて、左右方向にアライメントがずれている場合の表示例である。遠用部付近における左右方向のずれは、ノーズピース開口4a内の光学特性分布における水平方向のプリズム量の変化に基づいて判定する。この場合、遠用部マーク110をターゲット101に合わせるべく、レンズLEを右側に移動させれば良い。
遠用部の測定値がメモリ42に記憶されると、近用部の測定ステップに移る。アライメント画面2aには、図5(a)に示すように、遠用部のアライメント完了を示した大十字マーク115は消去され、新たな円形の近用部マーク120が、累進帯グラフィックの表示と相関を取るように、レンズマーク100の近用部に相当する場所に表示される。今度は、加入度を測定すべく、近用部マーク120の中心がターゲット101に向かうようにレンズLEを装置手前側に移動させていく。この時、制御部40は、メモリ42に記憶された遠用部におけるプリズム量と光学特性を基づいて、遠用部からの移動距離を算出する。そして、算出された移動距離に基づいて近用部マーク120及びレンズマーク100がターゲット101に向かうように移動表示する(表示位置を変化させる)。
図5(b)は、近用部への移動中に測定位置が累進帯から右方向に外れた場合の表示例である。この場合、レンズLEを右方向に移動させて累進帯のグラフィック内にターゲット101を戻す。左右方向のずれは、先に記憶した遠用部の乱視度数Cと現在測定されている乱視度数Cとの差の絶対値を光学歪量とし、測定光軸を中心とした左右方向の位置で検出される光学歪量の大きさで判定できる。
近用部マーク120の中心がターゲット101に向かうようにレンズLEを移動させることにより、例えば、測定光軸を中心として上下方向の少なくとも3箇所の測定位置(ここでは、測定位置は3×3点のドット像を1組としている)で検出される加入度(あるいはSE値)が所定の許容条件を満たし、かつ測定光軸を中心として左右方向の少なくとも3箇所の測定位置で検出される光学歪量が所定の許容条件(近用部検出の判定条件)を満たせば、測定位置が近用部に達したと判定される。
測定位置が近用部に達したと判定されると、図5(c)のように、近用部マーク120が大十字125へと変えられ、これがターゲット101内に入った位置に表示される。これにより、検者は近用部へのアライメント完了を知ることができる。検者がREADスイッチ8を押すことにより、近用部の測定値がメモリ42に記憶される(アライメント完了と共に、自動的に近用測定値がメモリ42に記憶されるようにしてもよい)。近用部の測定値が得られれば、遠用部と近用部の球面度数Sの差が加入度(Ad)として、測定結果欄に表示される。
ここで、眼鏡枠の上下幅がある程度広く、少なくとも近用部を示すレンズマークの大きさ(5〜7mm)程度の近用部がフレーム内に残っていれば、上記の判定条件により近用部の判定が可能である。しかし、カニ目フレームのように、眼鏡フレームの上下幅が狭く、近用部の半部以上が欠けている累進レンズでは、上記の判定条件を満たさず、正確に近用部に達していると判定することが困難である。この場合、装置はレンズをより下方へ移動すること誘導表示するため、何時の間にかノーズピース4に眼鏡フレームやレンズのエッジが掛かってしまうことになる。そして、例えば、中心孔21のドット像を中心にして3×3=9個のドット像が検出できないと、測定光軸を中心とした測定結果が得られなく。この場合、従来なら「測定エラー」とするが、近用部の情報が得られないのは都合が悪い。そこで、本装置では「測定エラー」とせず、次のように以後の処理がなされる。
上記の近用部の判定条件を満たさないまま、ノーズピース4に眼鏡フレームが掛かると、その位置の測定光束が遮光されるようになり、受光素子15で受光されるグリッド板14のドット像も欠けるようになる。図6は、ノーズピース4内の測定領域に眼鏡フレームが掛かることにより、受光素子15で受光されるドット像が欠けた例を示す図である。本実施形態のグリッド板14に設けられた小孔22の配置パターンでは、眼鏡フレームのリム幅からすると、ドット像の横列の全てが欠落したパターンが数段連続して現れる。図6の例では、斜線部200が眼鏡フレームにより測定光束が遮光される部分を示し、この部分のドット像20Pが横列で連続して3段以上程欠けている。このようにドット像20Pの分布が横列で連続して検出できないときは、眼鏡フレームにより測定光束のケラレがあることが分かるので、レンズ領域外(レンズの無い領域)が測定領域に掛かっていることを検出できる。
図6において、ドット像の欠けた部分より上方はレンズ端近くの度数分布が得られ、下方はレンズが無いので概略0Dの度数が得られる。近用部が検出できず、且つレンズ領域外が測定領域に掛かっていることが検出されると、制御部40はその旨をディスプレイ2に表示して検者に知らせる。例えば、図7に示すように、近用部マーク120の円マーク内の上半分を黒塗り表示する等、予め約束されたマークを表示することで、レンズ領域外(眼鏡フレーム又はレンズエッジ)が測定領域に掛かっていることを検者に報知する。
この時点で、検者がREADスイッチ8を押すことにより、制御部40はレンズ領域内の測定領域で検出できた残りのドット像(図6におけるレンズ上方側のドット像)から度数分布を求め、近用部の測定結果としてメモリ42に記憶する。近用部の一部が欠落しているような眼鏡では、レンズ下端近くの度数は、実用的にほぼ近用部の度数とみなすことができる。あるいは、検者がREADスイッチ8を押さなくても、近用部マーク120の表示を図7のように変化させると共に、自動的に近用部としてみなした測定結果をメモリ42に記憶する(オートリード機能)ようにしても良い。なお、制御部40は受光素子15の出力から一定間隔毎に連続して測定値を得ているので、眼鏡フレームの検出時に、測定可能な領域が残っていない場合は、それまでに正常に測定できた最後の測定値を近用部の測定結果としても良い。
測定値表示欄130には、近用部の測定結果から求められた加入度Adが表示される。ここで、この状態(眼鏡フレームが検出された状態)で測定したときには、通常に近用部が判定できた通常値と識別可能にするために、加入度Adの後に「*」印131等の識別表示が付加される。
なお、眼鏡フレームとしては、下半分程がリムでなく、レンズ周縁に溝を形成してナイロールでレンズを保持させるものがある。この場合も、レンズ端では測定光束のケラレが発生するので、受光素子15で受光されるドット像が横方向に連続的に欠けるようになる。また、眼鏡フレームとしては、いわゆるツーポイントフレームと呼ばれるもので、フレームのリムが無いものがる。この場合でも、レンズの端は面取りが通常施されるので、やはりレンズ端では測定光束のケラレがあるので、受光素子15で受光されるドット像が横方向に連続的に欠ける部分が現れる。連続的に生じるドット像の欠け状態(測定光束の受光状態)により、レンズ領域外が測定領域に入っていることを検出できる。
ところで、累進レンズの近用部の配置にはさまざまなものがあり、カニ目フレームでは近用部が収まらず、眼鏡フレーム(レンズ端)の下端付近に必要な加入度が来るように、大きめの加入度を持つ累進レンズを使用したものがある。例えば、必要な加入度が2.0Dに対して、2.5Dの加入度を持つ累進レンズを使用し、カニ目フレームに入れたときに丁度フレーム下端に2.0Dが残るようにした場合である。このようなカニ目フレームに保持された累進レンズを測定した場合、実際に装用者が近用部として使用する加入度は2.0Dとなる。このため、実用的にはレンズ下端近くの加入度を測定値として採用する方法もある。
また、本実施形態のレンズメータにおいては、測定光軸を中心として上下方向の同数分布を測定可能であるので、近用部の判定条件を満たさないまま測定領域に眼鏡フレーム等のレンズ領域外が掛かっていることが検出された場合、さらに、近用部に対する測定位置の光学的な遠近(近づき度合い)を検出し、その遠近に応じて近用部が欠けている累進レンズの近用度数を予測することも可能である。近用部に対する測定位置の光学的な遠近は、眼鏡フレームよりレンズ上方側の上下方向の測定位置で検出される加入度数の最大値と最小値の差から、単位距離当たりの勾配ΔSを求めることにより検出できる。すなわち、ΔSが所定値S1(所定値S1は、種々の累進レンズを測定した結果から予め定めておく)より小さければ(ただし、前述の近用部の判定条件を満たさない値)、制御部40は測定位置がほぼ近用部に近い位置にあると判定する。この場合、得られた加入度の最大値をそのまま加入度Adとして予測結果を算出する。ΔSが所定値S1よりやや大きければ、測定位置が近用部からやや遠い位置にあるとし、得られた加入度の最大値+0.12Dとして予測の加入度Adを算出する。さらにΔSが大きければ、得られた加入度の最大値+0.25Dとして予測の加入度Adを算出する。眼鏡レンズの度数ステップは、通常、0.25D(又はその半分)であるので、予測値としてはこの度数ステップで丸めても良い。予測した算出結果の加入度Adを測定値表示欄130に表示する場合、やはり近用部が判定できた通常値に対して識別可能にするために、「※」マーク等の識別表示を付加する。このように近用部が欠けている場合でも、目安となる加入度を得ることができる。
以上は近用部の測定について説明したが、同様の検出及び処理を遠用部の測定時にも適用可能である。すなわち、累進レンズの中には、遠用部においても加入度数が変化し続けるものがある。この場合、レンズを移動しても遠用部の判定条件が満たされず、ノーズピース4内の測定領域に眼鏡フレームやレンズエッジが掛かることにより測定光束が遮光され、受光素子15で受光されるドット像も欠けるようになる。上記と同じように、ドット像の検出結果からレンズ領域外が測定領域に入ったことが検出されたきは、図4で示した遠用部マーク110の表示形態を変化させ、その検出結果を検者に知らせる。また、READスイッチ8が押されることにより(あるいはオートリード機能により)にレンズ領域内で得られた測定値がメモリ42に記憶さる。このとき、測定値表示欄130に表示される遠用測定値Sの後に、「*」印等の識別マークを表示し、通常の測定値に対して識別可能にする。
また、以上ではノーズピース4内に限られた測定領域の光学特性分布を測定する測定光学系としたが、ノーズピース4より広い測定領域で遠用部から近用部に渡っての光学特性分布を同時に測定可能な測定光学系を持つ装置においても、本発明を適用することは可能である。
レンズメータ装置の外観略図である。 光学系と制御系の概略構成図である。 測定用の指標パターンを示す図である。 累進レンズの遠用部をアライメントするときのアライメント画面を示す図である。 累進レンズの近用部をアライメントするときのアライメント画面を示す図である。 測定領域に眼鏡フレームが掛かることにより、受光素子で受光されるドット像が欠けた例を示す図である。 レンズ領域外が測定領域に掛かっていることが検出されたときの表示例である。
符号の説明
2 ディスプレイ
2a アライメント画面
4 ノーズピース
8 READスイッチ
10 測定光学系
14 グリッド板
15 受光素子
40 制御部
42 メモリ
110 遠用部マーク
120 近用部マーク
130 測定値表示欄
131 「*」印

Claims (2)

  1. ノーズピースの開口内の所定の測定領域内に位置する被検レンズの光学特性分布を得るために、前記測定領域内に通る測定光の光路内のみに配置された所定パターンの多数の測定指標と、被検レンズ及び前記測定指標を通過した測定光束による指標像を検出する受光素子と、を持つ測定光学系と、前記受光素子により検出された指標像に基づいて測定領域内の多数の測定位置での光学特性分布を得る演算手段と、を備え、眼鏡フレームに保持された累進レンズを前記ノーズピース上で移動して累進レンズの加入度を測定するレンズメータにおいて、累進レンズの遠用部の測定後にノーズピースにレンズが置かれた状態で前記演算手段により得られた測定領域内の光学特性分布が所定の近用判定条件を満たすか否かによって測定位置が近用部に有るかを判定し、前記近用判定条件を満たす場合には近用部に有ると判定された測定位置での光学特性から加入度を算出し、前記近用判定条件を満たさない場合には、前記ノーズピースの開口内にある前記測定領域内の各測定位置で累進レンズの光学特性を得ることができた指標像の分布と累進レンズの光学特性を得ることができなかった指標像の分布が所定状態で出現しているかに基づいてレンズ領域外が前記測定領域に掛っているか否かを判定し、レンズ領域外が測定領域に掛っている場合には前記測定領域内で光学特性を得ることができたレンズ領域内のレンズ端近くの測定位置での光学特性から加入度を算出する測定制御手段と、を備えることを特徴とするレンズメータ。
  2. 請求項1のレンズメータは、前記測定制御手段により測定位置が近用部に有ると判定されたときにはアライメント完了を示すマークをディスプレイに表示すると共に算出された加入度を表示する表示制御手段であって、前記測定領域内の光学特性分布が前記近用判定条件を満たさず、レンズ領域外が測定領域に掛っていると判定されたときには、その旨を前記ディスプレイに表示すると共にレンズ端近くの測定位置で得られた加入度を表示するか、又は測定位置が近用部に有ると判定されたときの加入度の表示に対して区別可能な表示状態でレンズ端近くの測定位置で得られた加入度を表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とするレンズメータ。
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